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J1 2ndステージ開幕………1 東京V、浦和などが準々決勝進出決める 2004Jリーグヤマザキナビスコカップ………2 川崎Fが依然独走、2位以下は混戦続く J2後半戦………2 海外強豪相手にJリーグ勢が大健闘 プレシーズンマッチ………3 FCバルセロナ、ソリアーノ副会長が講演………3 Jリーグ百年構想とスポンサーのより一層の発展を 鬼武健二専務理事に聞く………4 USスポーツビズ2004………5 TOPICS(株)博報堂DYメディアパートナーズとパートナー契約/サントリースポーツフェ スティバル2004/2004年競技規則改正の解釈の適用/JサテライトリーグにJFL主審を 派遣/実行委員選任/「札幌環境未来カップ」を後援/「第5回日本電動車椅子サッカ ーブロック選抜大会」を後援/「ピース・キッズ・サッカー2004」を後援………6-7 新刊紹介 「サッカーの国際政治学」「日本式サッカー革命」………7 VOICE サントリーのスポーツ活動のめざすもの 稲垣純一………8 CONTENTS 2004Jリーグディビジョン1(J1)2ndステージが8月14日、15日に各地で開幕した。AFCア ジアカップ中国2004に優勝を飾った日本代表の選手たちも、それぞれの所属クラブで戦列に復帰 した。1stステージ優勝、Jリーグ史上初の3ステージ連続制覇を達成した横浜 F・マリノスは、15 日にアウェイで清水エスパルスと対戦し、2−1の勝利を収め、幸先の良いスタートを切った。2ス テージ制で行われる最後のシーズン。来季はチーム数が16から18に増え、今季はJ2への自動降 格はないものの、最下位のチームはJ2の3位との入れ替え戦があるだけに、こちらの争いも注目さ れる。

J1 2ndステージ開幕

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2004Jリーグヤマザキナビスコカップは、7 月24日に予選リーグを終了し、東京ヴェルデ ィ1969、横浜F・マリノス、名古屋グランパス エイト、ガンバ大阪、浦和レッズ、清水エスパ ルス、FC東京、鹿島アントラーズの8チーム が準々決勝進出を決めた。 4チームずつ4グループに分かれ、ホームア ンドアウェイの2回戦総当たりで行われた予選 リーグは、各グループの上位2チームが準々決 勝に進む。その第5節では、まず東京V、名古 屋、F東京の3チームが8強に名乗りを上げて いる。 Aグループの東京Vは、第1節でセレッソ大 阪と引き分けた後、5連勝と快進撃。予選リ ーグを戦った16チーム中、唯一の無敗で、16 得点も最多だった。第5節には、横浜FMに 3−0と快勝し、1試合を残してグループ1位が 決定した。同2位の座は最終節、サンフレッチ ェ広島と横浜FMの争いとなり、清水範久の 強烈なミドルシュートでC大阪に1−0で勝った 横浜FMが、東京Vに1−3と敗れた広島を抑 えた。日本と韓国のA代表、U−23日本代表 に5人の主力選手を送り出していた横浜FM だが、岡田武史監督は「すばらしいサッカーを してくれた」と、その穴を埋めた選手たちの健 闘を称えた。 Bグループの名古屋も、第5節でG大阪に 2−2と引き分け、1位を確定した。準々決勝 進出のもう1枠に対し、残る3チームのすべて にチャンスがあった。最終節、勝てば自力での 8強入りを決めることのできたアルビレックス新 潟は、G大阪に0−2の敗戦。ジュビロ磐田も 名古屋と1−1で引き分けたため、G大阪が2 位の座を確保した。磐田がナビスコカップで8 強入りを逃したのは、1996年以来のことだ。 第5節を終えた時点で、ジェフユナイテッド 市原、浦和、清水の3チームが勝点9で並ん だのがCグループ。最終節で浦和は市原に先 制を許したが、キャプテンの山田暢久が2ゴー ルをあげる活躍で2−1の逆転勝利。大分トリ ニータをアウェイで2−0と下した清水ととも に、予選リーグを突破した。 Dグループでも、第1節で鹿島に敗れたF東 京が、その後は4連勝と復調し、第5節でヴィッ セル神戸に2−1の勝利をものにし、準々決 勝へ。最終節は残る3チームの2位争いが注 目されたが、鹿島が2−0で神戸の望みを断ち、 F東京と1−1の引き分けに終わった柏レイソ ルも届かなかった。 準々決勝の4試合は9月4日に行われる。 昨季のナビスコカップウイナーとJリーグチャン ピオンが対決する浦和対横浜FMをはじめ、 いずれも興味深いカード。11月3日に予定さ れる決勝への切符をめぐり、負ければ後がな い厳しい戦いがスタートする。 後半戦の開幕後も、8月11日の第27節終 了時点で、川崎フロンターレの独走態勢が続 いている。前半戦終了時における2位との勝 点22差は、25と開いた。得点61はJ2の12 チーム中最多、失点19も同じく最少と、攻守 に抜きん出る。第27節もアウェイの札幌に乗 り込み、最下位のコンサドーレ札幌に3−1と 快勝した。得点ランキングでも、この試合で1 得点のジュニーニョが通算21ゴール、同じく2 得点の我那覇和樹が同17ゴールと、1位、2 位を占めている。 川崎の安定ぶりとは対照的に、2位以下は 順位が目まぐるしく入れ替わり、予断を許さぬ 展開が続いている。特に、2位の座をめぐって の競り合いが激しい。後半戦の開始以来、ヴ ァンフォーレ甲府と大宮アルディージャが交互 に占めてきたが、第27節を終えて甲府、アビ スパ福岡、大宮が勝点43で並び、得失点差 が順位を分けている。 甲府は14ゴール(得点ランキング3位)を記 録していたエースストライカーのバロンがJ1の 鹿島アントラーズに移籍したが、第27節はア ウェイで横浜FCを1−0と破り、2位に復帰。 大宮はアウェイで水戸ホーリーホックと1−1で 引き分け、4位に後退した。ここで3位に浮上 してきたのが福岡。第20節以来、5試合で白 星から遠ざかり、第24節には6位と順位を下げ たが、その後は3連勝と復調している。 京都パープルサンガも第25節には7位だっ たが、連勝によって勝点を42と伸ばしている。 モンテディオ山形、ベガルタ仙台の東北勢も、 これらの上位陣をぴったりとマークしており、上 位進出の機会をうかがっている。 今季のJ2は、従来のような2チームの自動 昇格に加え、3位のチームがJ1の16位チーム との入れ替え戦に出場できる。このチャンス をつかもうとする各チームの、最後まで目を離 せない戦いが続きそうだ。

2004Jリーグヤマザキナビスコカップ

東京V、浦和などが準々決勝進出決める

J2後半戦

川崎Fが依然独走、2位以下は混戦続く

■ 2004Jリーグヤマザキナビスコカップ 決勝トーナメント 組み合わせ ※表の左側のチームがホーム試合となる。 ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS

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今年は例年になく、海外から数多くのビッ グクラブが来日。日本でも人気の高いスター 選手たちが華麗なプレーでファンを酔わせる 一方、Jリーグ勢の大健闘もスタンドを熱くし た。

海外強豪相手にJリーグ勢が大健闘

南米と欧州の強豪を相手に2戦2勝と見事 な成績を収めたのがアルビレックス新潟。ボ カ・ジュニアーズに2−1、バレンシアに5−2 と連勝。インテル・ミラノを迎えた浦和レッズも 1−0の勝利を飾った。 横浜 F・マリノスは昨年に続きレ ジーナと対戦し、激戦を2−1で制 した。名古屋グランパスエイトもその 3日前にレジーナと戦い、1−1と引 き分けている。FC東京はASロー マを圧倒的に押し込んだが、無得点 引き分け。J2のベガルタ仙台も、ラ ツィオに2点 差をつけられながら、 2−2の引き分けにもち込む粘りを 発揮。そのラツィオはヴィッセル神戸 に4−0と快勝し、面目を保った。 レアル・マドリード、FCバルセロナというス ペインの2強は、その貫録を示した。レアル・マ ドリードに1−3で敗れたジェフユナイテッド市 原のオシム監督は「理想に最も近いサッカー をしている」と脱帽。東京ヴェルディ1969も 0−4で完敗した。FCバルセロナも、鹿島ア ントラーズに5−0で大勝後、ジュビロ磐田を 3−0と連続完封した。鹿島はその後、バレン シアを相手に0−1と惜敗している。 来日したのは欧州や南米の強豪ばかりでは ない。鹿島は、今季の韓国Kリーグ前期優勝 の浦項スティーラーズに4−2と快勝。大分ト リニータは、昨季の中国Cリーグ王者、上海 申花に6−1と圧勝している。

FCバルセロナ、ソリアーノ副会長が講演

Jリーグは8月2日、プレシーズンマッチで来日したスペイン1部リーグ、FCバルセロナの財 務担当副会長フェラン・ソリアーノ氏による特別セミナー「FCバルセロナの経営改革」を開催 した。講演にはJクラブの幹部や営業・運営担当者など約80人が参加した。 FCバルセロナは、12万人の会員(ソシオ)によって運営されているビッグクラブで、サッカ ーのみならず、バスケットボール、ハンドボール、ローラーホッケーなど4つのプロチームと10 のアマチュアチームを有する総合スポーツクラブだ。

1. 経営改革

FCバルセロナは近年経営が悪化。資産売 却などでしのいだものの、2001年には赤字が 7300万ユーロ(予算1億2300万ユーロ、支出 1億9600万ユーロ)に達した。 2003年に経営陣が一新し、“負債をゼロに する”“チャンピオンズリーグへの出場権(4位 以内)を獲得する”という大きな目標を掲げた。 具体的には、新規ソシオの獲得など収入アッ プのための施策、また、選手の年俸を一定の 報酬から「基本給+ボーナス給」という構造に 変えることで人件費の削減と選手のモチベー ションアップのための方策を打ち出した。

2.プロジェクトの立ち上げ

前述の経営改革とともに、“ビッグチャレン ジ”と題したプロジェクトを立ち上げた。まずは、 11万5000人のソシオを12万500人に増や し、その一人ひとりの会員の個人情報をデー タベース化。携帯電話で特別な情報を発信 したり、様々な施設に入場できる特典つきの シーズンチケットを販売するなど、会員に優先 的に情報提供することでサポーターとの交流 を図った。 また新会員獲得のため、サポーターズオフィ スの開設、試合前のイベント(ミニコンサート やディナーパーティー、子供向けのパーティー など)の開催、また“バルサTV”(ペイ・パー・ ビュー)を開設し、世界各国にコンテンツを販 売した。

3.改革の成果

一方で、選手や監督の獲得などの投資も行 い、2003年シーズンはリーグ第2位に。収入 面では、新会員を獲得、チケットの値上げや販 売ルートの拡大で入場料収入が20∼40%ア ップ、放送権料収入も新規契約とペイ・パー・ ビューの導入でアップ、携帯電話を利用したサ ービスや新規スポンサーによる収入も増加し、 全体で36%の収益アップとなった。 コスト面では、1億9600万ユーロあった支 出を1億6300万ユーロに抑えた。特に、1億 900万ユーロあった選手の人件費を8540万 ユーロにまで削減。欧州のクラブの収益ラン キングで見ると、1年間で13位からトップ5に 入るまでになった。

4.将来の展望

1年で大改革を達成したFCバルセロナだ が、このスピードを落とすことなく引き続きクラ ブを発展させるために積極的に取り組んでい く。収入面では2億ユーロ、支出は1億8700 万ユーロが目標。最優先の課題はサッカーチ ームに投資して、戦力アップを図り、数々のタ イトルを獲得すること。

経営改革と成績アップを達成

2004プレシーズンマッチ

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――専務理事に就任されてまもなく2カ月 ですが。 鬼武:あいさつ回りの1カ月が過ぎ、少し落 ち着いたという感じかな。あらためてJリー グについて勉強しています。今までは、1ク ラブの立場からJリーグを見ていたけれど、 今後はJリーグ全体を内側から見て、取り 組んでいかなければならないですからね。 ――就任の会見では、JFA、Jリーグ、J クラブがより発展していくためにも力を注 ぎたいとおっしゃっていましたね。 鬼武:サッカー界は、Jクラブとそれをまとめ るJリーグという組織、そして日本サッカー 全体を統括するサッカー協会の3者がしっ かり組んでやっている。ある先輩にも言わ れたんですが、これほど3者の関係がしっか りしているスポーツ団体は他に見ないと思 うんです。まだ緒についたばかりだけれど、 協会もJリーグも短期・中期・長期的なも のが少しずつ動き出し、いい状況にある。 3者が一体となり成熟していく。そこにかか われることも非常に意義あることと思って います。 ――チェアマンと同様、クラブ出身という ことですが、クラブの経営者としての経験 をどのように生かしていきたいですか。 鬼武:規模、チーム力ともにしっかりしたク ラブはできてきましたが、中堅のクラブや もう少し頑張らないといけないというクラ ブに対して、自らの経験を話したり、いろん な提案ができればと思っています。Jリー グの理念は多くの自治体に知られてきまし たが、自治体がクラブとどう取り組めるか ということが理解されていないため、クラ ブと自治体がうまくいってないところもある ようですから。 ――関西サッカーの盛り上げも必要では ないでしょうか。 鬼武:関西だけでなく、西全体の 活性化を図りたいですね。Jリーグ を盛り上げるには全国的な勢力分 布が必要ですからね。クラブと話 し合いながら活性化策を講じてい きたいと考えています。 ――今までは事務局が中心とな ってJリーグ全体のプロモーション を図ってきました。今後はクラブ が自立し、それぞれのカラーを出 して活動していく時代に入ってき たと思いますが。 鬼武:確かにそういう時代に入って きたと思いますね。クラブは自助 努力しながら自立できるようにしな ければならない。しかし、やはりJリ ーグとJクラブは両輪なのだから、 専務理事として積極的にアシスト していくつもりです。 ――具体的にどのようなことに取り組んで いきたいとお考えですか。 鬼武:Jリーグの理念は素晴らしいし、Jリー グ設立から今日まで活動する中で少しずつ 積み上げてきた。これからは、今までの活動 を踏襲しながら、クラブがもう少し突っ込ん で、詳細事項に対応していくことが重要だ と考えています。また、Jリーグをご支援いた だくために、どういったスポンサーメリットを出 していくか。今まで以上にそのメリットを明確 に見せ、拡大していかなければと思っていま す。Jリーグ百年構想をより具現化するため に、様々な意見を聞きながら、会議を通じて、 あるいは実際にクラブに足を運ぶなどして、 よりコミュニケーションを深め、リーグ全体の 発展に寄与したいと思っています。

Jリーグ百年構想とスポンサーのより一層の発展を

鬼武健二専務理事に聞く

今年6月に就任した鬼武健二専務理事は、鈴木昌チェアマンと同じくクラブ 出身。その経験、経営手腕をJリーグの事務局運営にどう生かしていくか。抱負 を聞いた。 プロフィール 1939年生まれ。広島県出身。早大卒 業後、ヤンマーディーゼルに入社。28歳 で監督になり、同社サッカー部11年間 で日本サッカーリーグ3回、天皇杯3回の 優勝を経験。93年に大阪サッカークラ ブ社長、2000年には会長に就任。Jリ ーグ理事を経て、今年6月Jリーグ専務 理事に就任 ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS

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USスポーツビズ2004

Jリーグ 企画部 佐野毅彦

良き企業市民を目指して

第1回

∼地域社会への働きかけ∼

アメリカのプロサッカーリーグMLSは今年9 年目のシーズンを迎えている。サッカー不毛の 地といわれたこの国でFIFAワールドカップが 開催されたのは1994年。ワールドカップ開催 の条件であったプロサッカーのトップリーグ創 設は、2年後の1996年に実現された。10チ ームで開幕したMLSは1998年に2チーム増 えて12チームとなったが、2002年には経営的 に窮状に陥っている2チームを削減し、再び 10チーム構成となった。スポーツ大国アメリカ で、サッカーはまだメジャースポーツの仲間入 りを果たしていない。 「アメリカという国において、サッカーというス ポーツはいまだ成熟していない。サッカーはラ イブ・エンターテイメントとして十分価値あるス ポーツであることを分かってもらうため、日々啓 蒙活動を続けている」。ロサンゼルス・ギャラク シーのゼネラル・マネジャー、ハミルトン氏は MLSの現状をこのように語っている。 サッカーの地位を確固たるものとするため に、どのMLSチームも地道に地域活動を展開 している。「地域社会がロサンゼルス・ギャラク シーを『良き企業市民(Good Corporate Citizen)』として認識することは極めて重要で、 そのためには地域活動を積極的に行うことが 必要。ギャラクシーは年間500回にもおよぶ 地域活動を展開している」。ハミルトン氏がい う地域活動とは、選手が地域社会へ出かけて いって人々と交流するもの、例えば、サッカー スクールや医療施設の慰問等を意味する。 「ギャラクシーは別格」。ニューヨーク近郊を ホームタウンとするメトロスターズの上級副社 長、ガッピー氏はこう語る。「MLSでの登録選 手数は24名までと決められている。だから、メ トロスターズの地域活動は年間200回が限 界」。 ガッピー氏には忘れられないエピソードがあ る。メトロスターズに来た最初の週末、チーム 主催のサッカースクールに出向いた時のこと。 集まった子供たちにお気に入りの選手を尋ね てみると、無名に近い選手の人気が圧倒的 であった。後で調べてみると、子供たちは、過 去に参加したスクールでその選手に会ってい たことが分かった。ちょっとした触れ合いが子 供たちのハートをしっかりつかんだという事実 に、ガッピー氏は選手が地域社会へ出かけて いくことの重要性を再認識したという。 プロスポーツチームが展開する地域活動は マーケティング活動でもある。ガッピー氏は地 域活動を政治家の選挙活動に例えてこう説 明する。「プロスポーツビジネスにおけるマーケ ティング活動は選挙活動と似ている。地域社 会に出て行って、人々と握手し、赤ちゃんにキ スし、テレビ、ラジオ、新聞にキャンペーン広 告を打つ。政治家同様、地域の人々からの支 援・理解が得られなければ、プロスポーツチー ムは存在しえない」。

ホーム・スイート・ホーム

第2回

∼経営資源としてのスタジアム∼

アメリカのプロサッカーリーグMLSでサッカー専 用スタジアムを本拠地としているのは2チーム。残 りの8チームはアメリカンフットボール用スタジアム を使っている。収容数はどれも6万から8万人規 模で、平均入場者数が1万5000人のMLSチー ムが使う器としては大き過ぎる。 ニューヨーク近郊をホームタウンとするメトロス ターズはアメフット用スタジアムを使うチームの一 つである。問題点はスタジアムが大き過ぎること だけでなく、極めて不利な使用条件にもある。あ きらめ気味に上級副社長、ガッピー氏はチームが 置かれた状況を説明する。「ジャイアンツ・スタジ アム(メトロスターズの本拠地)はNFL(アメフットリ ーグ)のニューヨーク・ジャイアンツのためのスタジ アムで、すべてジャイアンツが優先される。例えば メトロスターズの練習が予定されていても、ジャイ アンツの都合で突然キャンセルされることもある。 100以上ある特別観戦室もたった二つしか使わ せてもらえない。1台あたり10ドル(1,100円)の 駐車料金からメトロスターズに還元されるのはわ ずかに38セント(42円)。これでは、どうにもならな い。他のチームも状況は似ている」。 アメリカのほとんどのプロスポーツチームは公共 施設を使っているが、単なる借り手ではなく、施設 の管理運営も行っている。ファンに対して楽しい 観戦経験を提供するため、施設を最大限活用し て最大限の収入を上げるため、つまり、皆がハッ ピーになることを考えてプロチームに施設の管理 運営権が与えられている。しかし、アメフット用ス タジアムでは、MLSは施設使用料を支払う以外 何もできない。 MLSは2万から3万人規模のサッカー専用ス タジアムの建設を経営上の最重要課題として掲 げてきた。ファンが観戦しやすいから、という理由 だけではない。サッカー専用スタジアムではMLS が王様である。MLSチームが有利に活用できる スタジアムを手に入れることが最大の狙いなので ある。2003年、ロサンゼルス郊外にホーム・デ ポ・センター(2万7000人収容のサッカー専用ス タジアム)が完成。豪華ではないが雰囲気の良 い一級品のスタジアムには、家族連れを中心に 毎試合2万人を超える観客が訪れるようになっ た。このスタジアムではロサンゼルス・ギャラクシ ーが王様である。スポンサー収入も順調に伸び、 慢性的な赤字経営に苦しんでいたギャラクシーの 経営状況は一変した。 サッカー専用スタジアム建設プロジェクトは、ダ ラス、シカゴ、ニュージャージーで具体的に進み、 ワシントンDCやデンバーでは構想が練られてい る。収容数は2万から2万5000人規模、総工費 は8000万から9000万ドル(88億から99億円) 規模である。数年後、MLSが王様のスタジアム が完成したあと、アメリカにおけるサッカーの存在 価値が大きく高まる可能性は十分にある。 ホーム・デポ・センターでくつろぐ観客たち

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Jリーグは2005年からの3年間、「Jリーグ アライアンス マーケティング パートナー」とし て、(株)博報堂DYメディアパートナーズとの契 約締結に合意した。これにより2005年から3 シーズン、Jリーグに関わるスポンサーシップ (オフィシャルスポンサー、リーグカップ戦スポ ンサー等)は、原則的に同社が独占的に取り 扱うことになる。

(株)

博報堂DYメディア

パートナーズと

「Jリーグ

アライアンス マーケティング

パートナー」契約

サントリー(株)が主催する「サントリースポ ーツフェスティバル2004」が7月26日、東京 ドームで開催され、1,000人の小学生でに ぎわった。 このイベントは、夏の恒例行事として今年 で10周年を迎える「サントリーモルツドリー ムマッチ」に、子供を対象とした「キッズ・ス ポーツアカデミー」と「キッズ・ベースボール アカデミー」をプラスしたもので、同社が新 たに立ち上げる「キッズ・ドリームプロジェク ト構想」に基づき、いろいろなスポーツ分野 で活躍する第一人者と子供たちが触れ合う 機会を提供することで、次代を担う子供た ちの夢や挑戦する気持ちを育てることを目 的としている。 午前に行われた「キッズ・スポーツアカデ ミー」では、サッカー、ラグビー、バレーボー ル、ゴルフの4種目のスポーツ教室が行われ、 Jリーグはサッカー部門でこのイベントに協 力し、Jリーグ・アカデミーの「Jキッズキ ャラバン」が参加。コーチに元Jリーガ ーの井原正巳氏、中西哲生氏、大榎克 己氏らが駆けつけ、模範演技やリフティ ング、シュートなどを指導した。 サッカーは、定 員3 0 0人 のところ 1500人もの応募があっただけに、子供 たちは真剣そのもの。パス&ドリブルゲ ームに挑戦した2年生の男子児童は 「初めてで難しい」と言いながら、何度もトラ イしていた。そのほか、100対100のピッチ でマッチやコーチとのミニゲームも行われ、 「僕たちが遊んでもらいました」と中西氏が言 う通り、元気な子供たちに交じって元Jリー ガーも真剣な面持ちでプレーしていた。Jリ ーグ・アカデミー独自の遊具を使ったゲーム も人気で、子供たちはシュートゲームやパス ゲームなどのアトラクションに熱中していた。 ラグビーは、永友洋司監督率いるサント リーラグビーチー ムのサンゴリアス が、パスやタックル、 スクラムといった ラグビーの基礎を 指 導 。女 子 児 童 も男子に加わり、 元気いっぱいにタ ックルの練習に励 んでいた。バレー ボールはサントリ ーのサンバーズと

「キッズ・スポーツアカデミー」で1,000人の小学生がスポーツを満喫

「サントリースポーツフェスティバル2004」

ゼッターランド・ヨーコさんがコーチとなって、 スパイクやサーブ、レシーブなどを練習。練 習の後にはサンバーズとの試合も行われ た。ゴルフは、中村通プロ、土屋陽子プロ、 古閑美保プロが子供たち一人ひとりにショ ットやアプローチなどの手ほどきをした。西 田祐介くん(6年生)は「お母さんとゴルフの 練習場で練習しているけど、今日はいつもと 違ってすごく楽しい」と、練習に打ち込んで いた。 「こんなにいろんな競技が集まったスポー ツイベントは初めて。とてもいい企画だと思 うし、僕らも楽しかった」と井原氏。バレー ボールのゼッターランドさんも「みんな果敢 にチャレンジしていた。子供たちと触れ合え る機会は素晴らしい」と話していた。 午後からは、TEAM G-SPIRITと読売新 聞が主催する「キッズ・ベースボールアカデ ミー」(特別協賛サントリー)が、夜には「サン トリーモルツドリームマッチ」が開催され、大 勢の家族連れが夏休みのスポーツイベント を楽しんだ。 契約先 契約期間 会社概要 株式会社 博報堂DYメディアパートナーズ 2005年シーズン∼2007年シーズン (3シーズンを対象としたスポンサーシップの 取り扱い) 代表取締役社長:佐藤 孝 資本金:10億円 設立:2003年(平成15年)12月1日 本社:〒105-7115 東京都港区東新橋1丁目5番2号 汐留シティセンター 事業内容 : メディアおよびコンテンツビジネスにおける、プランニング、プロデ ュース、バイイング、トラフィック業務など、メディアを取り巻く全領域のビジネス を扱う総合メディア事業会社 博報堂DYメディアパートナーズの佐藤孝 社長(左)と鈴木昌チェアマン ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS

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2004年競技規則改正の

解釈の適用

2004年競技規則の改正(6月17日付で通 達)の「第12条国際協議会の決定事項6」とし て「得点を喜ぶためにジャージを脱いだ競技 者は、反スポーツ行為で警告されなければな らない」ことが追加されているが、Jリーグは日 本サッカー協会からの通達を受け、8月14日 の公式試合から適用した。

Jサテライトリーグに

JFL主審を派遣

Jリーグは、7月11日から10月24日に開催さ れるJサテライトリーグにJFLの主審(1級審判 員)を派遣することを決定した。 トップチームでプレーする若手選手の育成の 場として、また、負傷等により戦列から離れてい た選手がトップの試合へ出場するための調整 の場としてJサテライトリーグは重要なリーグだ が、JFA審判委員会は、将来Jリーグの主審に なる可能性のある審判員の強化の一環として もJサテライトリーグを活用していきたいとJリー グに要望、7月から開催される同リーグの18試 合で実施されることになった。Jリーグは今後も 全ての試合で主審に1級審判員が派遣される よう、JFA審判委員会に働きかけていく意向だ。

実行委員選任

Jリーグは、大宮アルディージャの実行委員 が大木一夫氏から児玉雅俊氏に変更するこ とを承認した。なお、大木氏は退任に伴い、 参与に選任された。

「札幌環境未来カップ」を後援

Jリーグは、札幌市が主催する札幌市環境活 動コンテスト「札幌環境未来カップ」を後援する。 これは、環境に関する行動喚起を醸成するこ とを目的として、小学生を対象に7月から11月の 期間に開催される。このようなイベントは、ドイツ で環境教育プログラムとして成功しており、今回 はドイツと同様に、サッカーと環境問題が融合し たクイズやプログラムを通して環境を学ぶ。

「第5回日本電動車椅子サッカー

ブロック選抜大会」を後援

Jリーグは、日本電動車椅子サッカー協会 が主催する「第5回日本電動車椅子サッカー ブロック選抜大会」(8月1日開催)を後援した。 同大会は、身体障害者の競技として電動車椅 子サッカーの普及振興を図り、日本代表選手 の育成とブロックを越えた選手間の交流を図 ることを目的に開催されている。 Jリーグは、特定非営利活動法人ピース・キ ッズ・サッカー、東京都サッカー協会、宮城県 サッカー協会が主催する「ピース・キッズ・サッ カー2004第2回イスラエル・パレスチナ・日本 の子供たちによる親善サッカー」(8月20∼25 日開催)を後援した。 サッカー界のみならず日本社会全体に大きな興奮と感 動をもたらした2002FIFAワールドカップTM。同大会の成 功には、史上初の共同開催、大会名、チケット問題等 などさまざまな局面でFIFAおよび各国協会との激しい 交渉が不可欠だった。 2002FIFAワールドカップトーナメントダイレクターで、 現在はFIFA理事を務める小倉純二日本サッカー協会副 会長が、FIFAワールドカップをめぐる国際政治について 深く掘り下げた。Jリーグ誕生秘話もつづられた興味深 い一冊。

小倉純二著

『サッカーの国際政治学』

(講談社 定価:735円) 「これほど短期間に成功した例は世界にない」と、世 界中から驚異の目で見られている日本サッカー。英国人 ジャーナリストのセバスチャン・モフェット氏が、Jリーグが 設立する以前の日本サッカー、そして今日のサッカーを 取り巻く革命的な環境の変化を描いた『Japanese Rules』(イギリスで出版)をスポーツライターの玉木正之 氏が翻訳した。 約5年の歳月をかけて広範囲に取材し、日本サッカー を克明にレポート。サッカーを通して見た日本文化論、 日本人論としても楽しめる一冊。

セバスチャン・モフェット著

『日本式サッカー革命 決断しない国の過去・現在・未来』

(集英社インターナショナル 定価:2100円) 新 刊 紹 介

「ピース・キッズ・サッカー

2004第2回イスラエル・

パレスチナ・日本の子供たちに

よる親善サッカー」を後援

(8)

「Jリーグニュース」は100% 再生紙を使用しています。 写真提供:© J.LEAGUE PHOTOS 1. スポーツフェローシップ推進部とは 2003年1月1日、一風変わった名称を持つ部署 が、サントリーに設立されました。 サントリーは長年に渡り、様々な形でスポーツに 関わってきました。 まず、ラグビーの「サンゴリアス」、そしてバレーボ ール「サンバーズ」といった、日本スポーツ界のトッ プチームを運営してきました。 また「サントリーオープン」「サントリーレディース オープン」「モルツドリームマッチ」などのスポーツイ ベントの主催、運営。 さらに各種スポーツ団体、個人、大会などのス ポンサード。 とりわけJリーグとは、創立以来のオフィシャルス ポンサーの関係です。 これらのスポーツ活動を様々な部署が担当し 実施していたので、サントリーのスポーツ活動は、 言わば総花的で、企業としてのスポーツへの取り 組みの意義が、社内外とも不明瞭な状態でした。 この新しい部署の設立の目的は、これらの活動 を統合し、戦略を持って展開することにより、社 会にサントリーのスポーツに対する共通のメッセ ージを伝えて行く、そして社会と深いコミニュケー ションを構築して行こうという事です。 サントリーが伝える共通のメッセージとは「スポ ーツの夢と感動を大切にする」、即ち多くのスポ ーツシーンでたくさんの人々と、「夢と感動」を共有 できる「場」をサントリーが創り出してゆくこと、それ により「心豊かな人間社会を作ることに貢献する こと」、それがこの部署のミッションです。 2. Jリーグとの関わり このような経緯でJリーグとのスポンサードの業 務も我々が担当する事となったのです。 私たちの部署が担当することにより、サントリー がJリーグをスポンサードする意義を明確にする事 ができました。 即ち「Jリーグ百年構想」「サッカーというスポー ツを通じて、心豊かな日本の国づくりに貢献する」、 この事が我々サントリーのスポーツ活動が目指す ものと、正しく合致するという事、つまり「共有する 理念」を持つ関係にあるという事です。

「サントリーのスポーツ活動のめざすもの」

∼Jリーグとの

「夢」

の共有∼

サントリー株式会社◎

稲垣 純一(いながき じゅんいち)

「サントリーはJリーグの百年構想に共感し、そ れを応援する」 そこで生まれたのが、「サントリー/Jリーグスポー ツクリニック」です。 サントリーが持つ財産、ラグビー、バレーボール、 そしてサッカー、競技を越えて子供たちに、スポー ツの楽しさ、汗を流す喜びを知ってもらおうという、 このイベントは現在まで4回開催し、多くの子供た ちが参加しています。 これからも、このイベントを継続し、大切に育て て行き、我々とJリーグのメッセージを社会に伝え て行ければと願っています。 3. キッズドリームプロジェクト 未来を担う子供たちに「音楽・美術」「自然環境」 「ものづくり」そして「スポーツ」といった様々な場面 を通じて、夢と感動を体験できる場を提供して行き たい。 そのような目的を持ち、このプロジェクトが今年 サントリーに設立されました。 この活動の中心となるのがスポーツです。 去る7月26日、東京ドームで「サントリーキッズス ポーツアカデミー2004」を開催しました。 サッカー、ラグビー、バレーボール、ゴルフ、野球、 それぞれのスポーツを楽しむために1000人の子供 たちが集まり、大盛況でした。 スポーツに取り組む子供たちの真剣な表情、そ して楽しそうな笑顔、そのような場面を少しでも多 く増やして行きたい、スポーツの素晴らしさをより多 くの人々に伝えて行きたい、それが私たちとJリー グの共通の「夢」であります。 1955年東京生まれ。78年慶 応義塾大学卒業、サントリー入 社。ラグビーを中学1年から始め る。80年同社ラグビー部に入 部し、初代主将。現在はサンゴ リアスのゼネラルマネジャー。 2003年スポーツフェローシップ 推進部設立と同時に部長就任 PROFILE ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS ©J.LEAGUE PHOTOS

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