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岐阜県苗木地方 の ウ ラン ・ トリウム
鉱 床 に つ い て
地 質 調浜
地 1.位置および交通 調査地域 は岐阜県恵那郡蛭川村,福岡村お よび中津川 市苗木町 を含む地域で,古来稀有 元素鉱物産地 として非常 に有名である. 当地に至 るには,中央本線大井駅および中 津川駅で下車 し,バスを利用すればよ く,交 通 は きはめて便利である.2
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地質および鉱床の概要 地質は石英斑岩,花 尚斑岩等の斑岩類を貫 ぬ く花掃岩 およびこれを被覆す る第三紀層か らなる.調査地域内ではわずかに恵比寿鉱山 の坑 内で古生層の分布が見 られ るだけで,野 外では, これ ら慢性岩類の基盤 をなす古生層 は分布 しない. 斑岩頬は西方では笠置 山,北方 では岩 山, 東方ではテンノ峠等の周辺 の高地 に分布 し, 花園岩 は,これ らに囲 まれて,東 西 径 約10 km,南北径約20kmの小道入岩体をな して分 布す るが木宮川南部 は第三紀 層によ り殆ん ど 被覆 されてい る.花 掃岩 は黒雲母花絹岩で, 粒度 の変化があ り,木宮川附近では斑状 ある いは粗粒の ものが分布す るが,北方 に分布す るものは概 して細粒 で,部分的には小規模 な 品洞性ペ グマタイ トが無数に発達す る. これ ら黒雲母花 尚岩 の各相の関係は互に漸移であ る.花 園岩の送入時期 については白亜紀末 と されてい る. 舞三紀層は主 として磯層か らな り,鮮新世 査 所忠
男
に属す る.木曾川 南万 に広 く分布す る列,北 方 の花 尚岩の上に分布す る.分布様式 は二種 あ って,一つは付知川の段丘堆積物 とも考 え られ る段 丘 状に 堆 積す る もの と,他の一つ は,山腹に崖堆状に分布す るもので,両者 は 岩質の類似 および分布の連続性か ら判然 と識 別 し得 ない場合が多い. 当地域 に発達す る鉱床 としては, (1) 花 尚岩中のペグマ タイ ト. (2)花 園岩の周辺部および斑岩中に発達す るタングステン一石英脈. (3) 既岩中の(2)よ り更 に外側の蛍石 -石英 派 (4) (1)のペグマ タイ トが風化分解 され垂鉱 物が濃集 し,花 尚岩の上に分布す る現世の漂 砂鉱床. この うち含 ウラン ・トリウム鉱物が産 出す るのは(1),(2)および(4)であるが,(2)および(4) について調査 したのでその結果を報菖す る.3.
鉱 床 (1) 漂砂鉱床 苗木町 ロクガホ ッタ地区,上苗木地区,西 大洞地区,福岡村横縁 山地区について精査 を 行 った. 砂鉱の放射能強度 は特殊な例 を除いては新 鮮 な花 尚岩程度であ り,直接地表 に露出す る 場合 は少ないので,放射能強度測定のみか ら 砂鉱の分布 は推定出来 ない.8
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択 地 砂鉱は津 と砂 とか らな り,基盤岩 (主 に花 尚岩)の置上に分布 し, さらにその上に砂, 粘土層が分布す る.硬の種貫は殆ん どが石英 斑岩であ り,花尚岩,石英,および稀に古生 層のホルンフェルスあるいは,チャー トを伴 う.磯 と砂 との比率 は9:1ない し,8:1で圧倒 的に硬が多い. 現地で井戸堀 を行い,砂鉱を水致 して出来 る限 り重鉱物を濃集 した試料について室内で 調べた結果各鉱物の粒度分布に次のよ うな特 徴があることが判 った. (I) 重鉱物全体 としては4
0-6
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メ ッシュに 約50%前後濃集す る. (2) モ ナズ石および恵那石 は2
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メ ッシュ以 上の粒度では殆ん ど存在せず,大部分が2
0-8
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メ ッシュである. (3)苗木石, フェルグ ソン石 は2
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メ ッシュ 以上の大粒の場合が多い.(
4
) 砂鉄 (主 としてチ タン鉄鉱)は2
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メ ッ シュ以上の大粒 は殆ん どない.(
5
)
錫石は4
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メ ッシュ以 上がその大部分を 占めろ. (6)ジルコンは80メ ッシュ以下,特に100 メ ッシュ以下に濃集す る. 又 これ ら重 鉱物の相互の量比 は,種類によ っては地質によって左右 され ることがわか っ た.特 に砂鉄 は,第三紀 層の分布 によってそ の量が左右 され る.例 えば西大桐のよ うな第 三紀 層の分布がない場合には砂鉄 と放射能鉱 物 との量比はほゞ1:1であるが,嶺綴 山の第 三紀層が分布す る場合には,砂鉄は放射能鉱 物の2
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倍位に達す る. これに反 して,錫石 と 放射能鉱物 との量比 は1:2ない し2:1の範囲 で地質による変化は見 られない.放射能鉱物 の種類および量 は,モ ナズ石,恵那石が王威 忠 9] 分で フェルグソン石,苗木石, ジル コンが副 成分であ り,他の鉱物 は場所によって微量含 有 され る.モナズ石 と恵那石 との比 は相 当変 化があ り,モナズ石が常に多い. 砂鉱の品位については,元鉱 についてUの 最高 は0.003%で,水簸精鉱 は0.08%であ っ た.又元鉱に含有 されてい る放射能鉱物の最 高量は500g/tであったが,一般 に100g/t位で ある.又その鉱物組成 か らもウラン資源 とし てよ りむ しろ トリウム資源 として考えた方が よい と思 われ る. (2) タングステン一石英脈 恵比寿鉱 山,(W,Bi),福 岡 鉱 山 (W, Be,Bi),遠 ケ根鉱 山 (W,As)等の鉱 山で 稼行 されてい るが,今回調査 したのは恵比寿 鉱 山のみである. 放射能鉱物の産状に次の三つがある.1
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ジルコン これは坑 内放射能強度測定の結果 グライゼ ン (特 に緑色黒雲母 を含む もの)が最 も放射 能強度が強い.顕微鏡下の観察の結果 は, ジ ルコンが緑色黒雲母中に比較的濃集 してい る ことが判 った. グライゼ ン中にはジルコンの ほか,モナズ石が白雲母 に伴 うのが観察 され る. 2.モナズ石 昭和29年10月選鉱場で初 めてモナズ石が発 見 された.その後本 山坑3号批 の下部で石英 脈中にモナズ石が腔胎 してお り, この脈 は他 の脈に較べて タングステンも少 く,またグラ イゼ ン化作用 も少 く,石英脈中に黒雲母 を含 有す る.モナズ石の放射能強度 は苗木の砂鉱 産の ものよ りも低 く, β線での郵定結果 は約 %で,放射能元素の含有量が低い ことを示 し ている.早 岐県 苗 木 地方 の ワ ラン ・ トリウ ム鉱 床 につ い て 81
3.蒼鉛鉱中の放射能物質 (Bi20
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・MoO 。) を も含む) が分布す るが 黄白然蒼鉛 を中心 に して外側 に暗 灰 色 鉱 物 色鉱物がや ゝ高放射能強度を示 し,分析の結 (主 として Bismiteよ りなる)黄 色鉱物 (主 翼 U-0.052%を示す. こ れ はAdsorption
としてBismutiteよ りな り,Koschichinit ではないか と推定 され る.
質 疑 応 答
斉藤 (東大)adsorptionの 問題 は お そ ら くそ うだ ろ う.十 年 前 に苗 木 山 に調 べ に行 っ た 時 も 内 部 は 少 くて表 面 が多 か つ T:・ 苗 木 の もの に は吸 着 性 の あ る もの に ウ ラ ンが多 い・ モ ン モ リ ロ ナ イ トな ど も吸 着性 が あ る.