• 検索結果がありません。

高齢者雇用・就業の現状と課題--高松市シルバー人材センター・高齢者無料職業紹介所を中心に---香川大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "高齢者雇用・就業の現状と課題--高松市シルバー人材センター・高齢者無料職業紹介所を中心に---香川大学学術情報リポジトリ"

Copied!
25
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

研究ノート

高齢者雇用・就業の現状と課題

一一高松市シルバー人材センター・

高齢者無料職業紹介所を中心に一一

山 下 隆 資

ト) はじめに 現在,わが国では,非常なスピートで高齢者が増加している。そして,特に60歳台 の高齢者の多くは,健康で体力もあり,労働意欲のすこぶる旺盛な人達である。しか し,現状では,高齢者をめぐる雇用情勢は厳しく,就業できない高齢者は多い。例え ば,昭和62年の有効求人倍率をみると, 44歳層以下では, 10倍を超えているが, 45 歳をすぎると,年齢が上昇するにつれて求人倍率は低下し, 60-64歳層では

o

10倍, 65歳以上層では

o

22倍となっている。つまり, 60-64歳層では, 10人の有効求職者 に対し,わずか 1人の有効求人者しかないのである。 地方都市においても,高齢者の雇用・就業対策を求める住民の声は強い。 第1図は,昭和61年度に高松市が実施した I市民意識調査」の結果を示したもの である。「高齢化社会に向けての施策」の中で,住民の回答の第一位は I再就職,定 年延長などの雇用の道を広げるJ15 4%で,続いて「国民年金等を充実するJ13 9%, 「生きがい対策を進めるJ11 2%, I医療施設を充実するJ10 7%の順になっている。 また,第2図は,四国通産局が,四国内の各地域における高齢化問題を商工会議所・ 商工会にアンケート調査し,その結果を示したものである。各地域における高齢化対 策の実施状況をみると,保健・医療対策や社会参加などの分野で各種の事業が実施さ れているが,雇用・就業対策は,その必要性が強く認められているものの,ほとんど 実施されていなL。、

(2)

616 第3号 第61巻 -286-高齢化社会に向けての施策(二つ選択) (高松市市民意識調査結果,昭和61年度〕 (%) 20一一一一一一一一一一一一一一一一一一一ー一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 第1図 やすい環境獲備を進 有る 料 Ii 制 │ 学 の │ 習 老 │ の 人 │ 環 対 │ 境 策

l

を を │ 盤 進 │ 備 め │ す 在宅老人政策を進める 相│伸すl保 談 │ 間 │ 議 所 │ づ │ 施 をI< I設 設 │ り │ を 置 │ の │ 充 す │ 機 │ 実 る!会 lす を │ る 増 や 生きがい対策を進める 10 高松市企闘課『市民意識調査結果報告書』。 資料 健康で働く意志、と能カのある高齢者に,雇用・就業の場を保障することは,高齢者 きわめて重要であ 社会参加,生きがい,健康の保持という視点からも, の所得保障, ここでは,高松市における高齢者就業の現状を,労働省の雇用・就業対 ると考える。 策の一環として位置づけられている高松市トンルバー人材センターと,厚生省の高齢者 生きがい対策の一環として位置づけられている高松市高齢者無料職業紹介所をとおし ながめてみることにする。 て, シルパ一人材センター 仁) シルバー人材センターとは r定年退職者その他の高年齢退職者の希望に応じた臨時 及びこれらの者に対して組織的に提供すること 的かつ短期的な就業の機会を確保し,

(3)

-287-高齢者雇用・就業の現状と課題 617 ~実施中 仁コ必要有 四国の地域における主な高齢化対策 第2図 (%) 100 80 4 82 6 723 66.3 51 1 53 8 47.9 50 27.7 教室の開設 趣味の講座 会の開催 老人の集い・大 職業相談 就労の斡旋 策の実施 在宅老人福祉対 健康相談の実施 の 辺 叫 理 由 一 保健。医療施設 四国通商産業局「高齢化と産業振興に 関するアンケート調査〔昭和61年 9月)J

資料 これらの者の能力の積極的な活用を図ることができる その就業を援助して, tこより, もって高年齢者の福祉の増進に資することを目的」として設立された民 ようにして, 法第

3

4

条の公益法人である。 そして,このような目的のため,都道府県知事が指定するシルバ一人材センターは, 次にあげる業務を行っている。 主に, その就業機会を確保し 臨時的かつ短期的な就業を希望する高年齢者のために, 組織的に提供する。 ① 臨時的かつ短期的な雇用による就業を希望する高年齢退職者のために無料の職 業紹介事業を行う。 ② 高年齢退職者に対し,臨時的,短期的な就業に必要な知識及び技能の付与を自 的とした講習を行う。 ③

(4)

618 第3号 第61巻 -288 高松市シノレバー人材センターのしくみ 指 導 , 助 成 第3図 松 T 指 導 " 助 成 市 高 ② 無 料 職 業 紹 介 事 業 事 業 所 社 団 法 人 求 人 一 申込 市 松 高 個 人 家 庭 求 人 」 開拓 r シ ル バ ー キ オ 官 公 庁 等 人 セ ン タ ー + ー 仕 事 の ー 開 拓 仕事の 、 一 一 発 注 ー ? 契 約 金 、 一 一 支 払 い ー7 ① 請 負 , 委 任 事 業 事 業 所 個 人 家 庭 官公庁等 賃 金 の 支 払 い │ ← 雇 小 --t 求 職 申 込 み 小 lll 会員入会申込み 仕 事 の 割 当 │ ← 一 配 分 金 支 払 │ │ V

高松市に居住する →││就 お お む ね

6

0

歳以上の高年齢者 高松市、ンノレパ一人材センター会員研修資料。 シノレバー人材センターは i行政の出先機関ではなく, である。その対象者は「臨時的かっ短期的な就業を希望する

6

0

歳 以 上 の 健 康 な 高 年 齢 地域高年齢者の自主的団体」 資料 セ ン タ ー が 引 き 受 け た 仕 事 は i議負または委任の形式」によって会員に提供し,会員は, 者 」 で あ り , 会 員 制 を と っ て い る ( 高 松 市 の62年 度 の 年 会 費 は600円)。そして,

(5)

619 高齢者雇用・就業の現状と課題 -289-その仕事を遂行し,または完成させることによって I配分金」を受け取る仕組になっ ている(第3図「高松シルバ一人材センターのしくみ」参照)。 そして,発注者と会員との間,センターと会員との聞には雇用関係はなく,センター は会員に対し「就業保障や所得保障はしない」とL、う建前をとっている。 シルパ一人材センターは,昭和55年7月に設立されて以来,着実に増加を続け,昭 和62年3月31日現在,全国において314団体(国庫補助対象290団体,国庫補助対 象外で全シ協加入24団体〕設立されている。 香川県ではこれまでに,高松市シルパ一人材センター(昭和57年4月設立),丸亀 市シルバ一人材センター(昭和56年10月設立),善通寺市,琴平町,満濃町の 1市2 町を加入地域とする仲善広域シルパ一人材センター(昭和61年5月設立),坂出市シ ルパ一人材センター(昭和

6

3

4

月設立),志度シルパ一人材センター(昭和

6

3

4

第4図 全国シノレバー人材センター 会員数と就業実人員の推移 人 150, 129,573人 66.0% 人貝(人)

55年 度 56年 度 57年 度 58年 度 59年 度 60年 度 61年 度 92団 体 137団 体 178団 体 235団 体 260団 体 283団 体 314団 体 注)昭和58年度以降は,全ン協加入のミニ シルバ一実績を含む。 資 料 金 国 シ ル バ 一 人 材 セ ン タ ー 協 会 事 業 運 営 状 況 調 査 報 告 』 。

(6)

6

2

0

第3号 第

6

1

巻 -290ー 全国シノレノミ一人材センター 男女別・年齢階層別会員構成

(

6

1

年度末)

7

0

歳以上

65-69

5

3

3

0

6

(360%)

4

6

7

5

2

(

3

1

6%)

, , , , ,

4

1

8

7

7

(405%)

3

2

3

0

7

(3L2%)

第5図 総 数

1

4

8

0

4

3

人 男 性

1

0

3

.

4

9

5

(

6

9

9%)

4,744人

¥

(

1

0

.

6

%

)

、、 、、、 、、 、、 、 、 、、 、 女 性

4

4

5

4

8

(

3

0

1%)

1

4

4

4

5

(324%)

1

3

9

3

0

(

3

1

3%)

前出。 全国シルバ一人材センター協会, 資 料 国の補助金対象となっていなし、,い このほか, 月設立〉の5団体が設立されている。 県内に数ケ所設立されている。 わゆるミニ・シルバーセンターが, 高松市、ンルパ一人材センターの現状を,全閣のそれと対比しながら分析する 次に, ことにする。 会員の状況 ) 句a A ( 全国の会員の状況 (a)

6

1

年度末までに設立された全国

3

1

4

団体の会員総数は

1

4

8

0

4

3

人で

1

団体当た りの会員数は471人である(第 4図参照〉。 会員総数を年齢階層別にみると(第

5

図参照),

r

7

0

歳以上」層が

360%

ともっとも 次いで

r

6

5

-

6

9

歳」膚

316%

r

6

0

-

6

4

歳」層

269%

r

6

0

歳未満」層

55%

多く, という順になっている。シルバ一人材センターは

r

6

0

歳台前半閣を対象」として発足 実際には

6

5

歳以上の会員が全体の

6

7

.

6

%

を占めている点、が注 したにもかかわらず,

(7)

621 人 700 600 200 100

高齢者雇用・就業の現状と課題 第6図 高松市シノレパ一人材センター 会員数と就業実人員の推移 会員数(人) (%) 590人 574 734% 資料 高松市シルバ一人材センター『業務報告書』。 590人 -291-100 50

人員 (人) 目される。わが国の,高齢者の就業意欲がきわめて高いことが,ここでも示されてい る。 次に,男女別の構成をみると,男性が69..9%で,女性が 301%となっており,男性 の占める割合が高い (60年度は男性 70.6%,女性 294%)。 これを年齢階層別にみる主, 60歳未満では女性の占める割合が男性を上回っている4

(8)

-292 590人 男 性 346人 (58 6%) 女 性 244人 (41 4%) 第61巻 第3号 第7図 高松市、ノノレパ一人材センター 男女別・年齢階層別会員構成 (61年度末〉 ,_~'V / 88人 (254%) 65-69歳 210人 (356%)

"

d, , ιF 106人 (306%) 、 104人 (42 6%) 、 70歳以上 203人 (34 4%) 145人 (4L9%) 、 資料 高松市シルバ一人材センター,前出。 622 が,これは,男性の場合 i60歳未満」層では,まだ「臨時的かつ短期的な就業」につ く状況にはないからだと思われる。 それ以外の年齢層ではいずれも男子の割合が高く,さらに,年齢が高くなるほど, 男性の占める率が高くなっている。 (b) 高松市の会員の状況 高松市シルパ一人材センターは昭和57年7月に発足し,その設立された年度末の会 員数は395人であった(第6図参照〉。その後会員は次第に増加し, 61年度末の会員数 は590人となり,全国の1団体当たり平均会員数47l人を119人上回っている。 しかし,シルバ一人材センターへの入会率(会員数/60歳以上人口。 62年3月31日 現在の高松市の60歳以上人口は52,025人〉は1..13%であり,全国平均159%を下 回っている。 次に, 61年度の会員の男女別割合をみると(第7図参照),男性346人 (586%),

(9)

623 高齢者雇用・就業の現状と課題 -293-第l表 全国シノレパー人材センター 受注事業実施状況 (61年度〉

よ之ご

受注件(件数) 職業延(人人日員〉 契約金額〔千(構円成〉比(%)〉 配分(千 金 内〉 技 体1 群 11,502 209,729 1,014,241 ( 2 7) 941,125 技 古色 群 190.983 841. 628 5,631,691 ( 15 2) 4,355,037 事 務 整 理 群 53,177 508,431 2,019,182 ( 5 4) 1,847,488 管 理 群 33.852 2.161. 722 7,507,112 ( 20 3) 7,024,911 折 衝 外 交 群 8,848 228,646 842,388 ( 2 3) 767,253 軽 作 業 群 262,928 4,655,515 16,169,040 ( 43 6) 14,944,171 サ、 ヒス群 71,486 1,266,506 3,687,284 ( 10 0) 3,472,539

の 他 1,373 42,081 181,026 ( 0 5) 169,361 i仁b3‘ 計 634.149 9.914.258 37,051,963 (100 0) 33,521,885 資 料 全国、/ノレパ一人材センター協会,前出。 女性 244人 (414%) となっており,男性の占める割合が高いが, しかし全国の状況 と比較すると女性の占める割合は,全国平均のそれより 103ポイントも高くなってい る。高松市の,高齢女性の就業意欲がきわめて高いことが示されている。 続いて,会員を年齢階層別にみると,もっとも多いのはi65-69歳」層の 356%で, 続いて i70歳以上」層 34 4%, i65-64歳」庖 254%, i60歳未満」層 46%の順と なっている。なお,会員のなかで 65歳以上層の占める割合は 700%となっており,全 国l団体当たりの平均のそれを, 2 4ポイント上回っている。 (2) 仕事の受注状況 (a) 全国の受注状況 61年度の,全園、ンルパー人材センターの仕事の受注件数は 63万4,149件である(第 1表参照〉。これを職群別にみると,もっとも多いのは「軽作業群J(清掃・除草・組 立・加工など〉の 26万 3,928件で,続いて i技能群J(ふすま張り,植木の手入れ, ペンキ塗りなど )19万983件 iサービス群J(家事手伝し、,広報物等の配布,ポスター 貼りなど) 7万1,486件 i事務整理群J(事務・もう筆筆耕・あてな書きなど) 5万 3,177件 i管理群J(公園管理,駐車場管理,自転車置場管理など)3万 3,852件の順 となっている。

(10)

-294- 第61巻 第3号 624 第2表 全国シノレバー人材センター 公共民間別受注件数・契約金額状況(61年度〉 ¥ ¥ ¥ ¥ 受注件数 (件〉 契約金額 (千円〕 公 共 事 業 59,652 ( 9 4) 10,679,161 (288) 民 民 間 企 業 222 ,335 ( 351) 18,428,388 (49.7) 間 事 業 家 庭 個 人 347,925 ( 549) 7,671,580 (20.7) 独 自 事 業 4,237 ( 0 7) 272 ,834 ( 0 7) メ口斗 634,149 (100 0) 37,051,963 (100 0) 資料 金国シノレパ一人材センター協会,前出。 受注件数を,全国の1団体平均でみると, 2,019件となり,これを職群別にみると, 「軽作業群J837件(全体の 415%を占めている〉で,続いて「技能群J608件(同 30 1%), rサーヒス群J228件(同 11.3%),r事務整理群J169件(同 84%), r管理群」 108イ牛(同 53%) となっている。 このように,シルバ一人材センターが受注している仕事の大部分は r単純作業」か あるいはそれに近いものであり,したがって,高齢者が過去に蓄積してきた専門的な 知識や技術を生かすような仕事は, きわめて少ないといえる。 次に,受注件数を,公共・民間別割合でみると(第2表参照), I家庭及び個人」か ら549%, r民間企業」から35.1%,r公共」から9.4%,r独自事業J07%となって おり,受注件数の906%は民聞からのものである。 (b) 高松市の受注状況 高松市シルバ一人材センターが設立された57年度の受注件数は 471件であったが, 58年度 1,052件, 59年度 1,361件, 60年度 1,607件, 61年度 2,258件となっており, この5年間で受注件数は約 48倍に増加している。 この61年度の受注件数 2,258件は,全国の 1団体当たり平均受注件数 2,019件よ り , 239件多くなっている。 なお, これを職群別にみると(第3表参照),もっとも多いのは「単純作業J(全国 の基準では軽作業群に入る〉の 1,127件〔全体の 499%を占める〉で,続いて「技能」 371件(164%),rサービスJ371件(16川4%),r事務整理J319件(141%), r管理・

(11)

625 高 齢 者 雇 用 ・ 就 業 の 現 状 と 課 題 -295ー 第3表 高松市シノレパ一人材センター 受 注 事 業 実 施 状 況(61年度)

蒔ごと

受注件(件数〉 就業延実(人人日員) 就業延(人人日員〕 契約(金円額〉 (構成(比%〉) 配 分 金 (円〉 専 門 技 術 13 20 284 1,481,324 ( 1 5) 1,410,785 事 務 整 理 319 334 1,165 5,418,234 ( 5 7) 4,798,810 管 理 監 視 43 137 1,339 5,092,879 ( 5 4) 4,849,134 販 売 配 達 14 16 210 875,970 ( 0 9) 834,260 技 官

E

371 563 1,336 7,758,536 ( 8 2) 7,125,975 単 純 作 業 1,127 2,729 13,440 56,203,103 ( 60 0) 53,325,849 サービス 371 408 3,872 16,832,808 ( 17 9) 16,033,373 計 2.258 4.207 21,646 93,662,854 (100.0) 88,378,186 資料 高松市シノレパ一人材センター,前出。 第4表 高松市シノレノミ一人材センター 公 共 民 間 別 受 注 件 数 ・ 契 約 金 額 の 推 移

区 分 件 件数〉 (構成比〉 ({4:) (%) 契約金(円額〉 (構成(比%〉〉 公 共 104 ( 9 9) 4,507,872 ( 10 2) 58 企 業 404 ( 38 4) 27,595,799 ( 62 2) 個 人 544 ( 51 7) 12,244,787 ( 276) 計 1,052(100 0) 44,348,458 (100 0) 公 共 143 ( 10 5) 9,379,788 ( 15 7) 59 企 業 368 ( 270) 33,353,682 ( 560) 個 人 850 ( 62 5) 16,840,160 ( 28 3) 言十 1,361 (1000) 59,573,630 (100 0) 公 共 231 ( 14 4) 25,814,080 ( 32 6) 60 企 業 447 ( 27.8) 31,727,299 ( 40 1) 個 人 929 ( 578) 21,634,779 ( 27 3) 計 1,607(100 0) 79,176,158 (1000) 公 共 327 ( 14 5) 19,916,197 ( 2L3) 61 企 業 556 ( 24 6) 42,269,110 ( 45 1) 個 人 1,375 ( 60 9) 31,477,547 ( 336) 計 2,258(100.0) 93,662,854 000.0) 資料 高松市シノレパ一人材センター,前出。

(12)

-296- 第61巻 第3号 626

E

E

視J43件(19%) の11畏となっている。 これを全国の状況と比較すると I単純作業」が

84

ポイント I事務整理」が

57

ポ イント Iサービス」が51ポイント占める割合が高く I技能」が137ポイント I管 理・監視」が

34

ポイント低くなっている。 また,受注件数を公共・民間別の割合でみると(第4表参照), I家庭及び個人」か ら609%, I民間企業」から246%, I公共」から145%となっており,全国の一団体 平均にくらべ I家庭及び個人」からの受注の割合が6ポイント I公共」からの割合 が51ポイント高く I民間企業」からの受注の割合は105ポイント低くなっている。 今後 I民間企業」からの受注拡大が, つの課題となっている。 (3) 会員の就業状況 (a) 全国の会員の就業状況 昭和61年度の全国の会員の就業状況をみると,就業実人員は 9万 7,699人で,就業 千円 40,000,000 30.000,000 20.000,000 10,000,000

第8図 全国シルパー人材センター 契約金額(千円) 契約金額と就業延人員の推移 千円 37051.963 人目 9.914.258 58年 度 59年 度 60年 度 61年 度 235団体 260団体 283団体 314団体 注)昭和58年度以降は,全ン協加入のミニ シルバ一実績を含む。 資 料 全国シルバ一人材センター協会,前出。 人目 10,000,000 8,000.000 6,000,000 4,000,000 2,000,000

(13)

627 高齢者雇用・就業の現状と課題 -297-延人員は991万4,258人日となっている(第8図参照)。 就業延人員を職群別にみると r軽作業群」への就業が465万5,155人日でもっとも 多く,次いで「管理群J216万 1,722人日 rサービス群J126万6,506人日 I技能群」 84万1,628人日の1)原となっており, この四職群で全体の900%を占めている。 次に,全国1団体当たりの就業延人員をみると 3万1,574人日となっており,こ れを職群別にみると I軽作業群J1万4,826人目 I管 理 群J6,884人目 rサービス 群J4,033人日 r技 能 群J2,680人日となっている。 続いて,受注1件当たりの就業延日数を職群別にみると r管理群」が638日と特 千円 120,000 100,000 50,000 第9図 高松市シノレパ一人材センター 契約金額と就業延人員の推移 契約金額(千円) 就業延人員(人日) 241Z││

I

I

II

19人,513 11人,556

L

L

u

u u u

57年 度 58年 度 59年 度 60年 度 資 料 高松市シルバ一人材センター,前出。 千円 93,663 21,646 人目 61年 度 人目 24,000 20.000 10,000

(14)

298ー 第61巻 第3号 628 に長くなっているが,他は,折衝外交群J25 8日 , 技 術 群J18 2日,軽作業群」 17 7日 , サ ー ヒ ス 群J17 7日 , 事 務 整 理 群J9.6日 , 技 能 群J4.4日の順となって いる。そして全職群の受注一件当たりの就業延日数は 15

6

日である。 次に 1団体当たりの就業状況をみると 1団体当たりの就業実人員は311人(前 年度比73%増)で,就業延人員は3万1,574人日(前年度比96%増〉となっている。 また,会員の月平均就業日数は,一人当たり

56

日となっており,実際に就業した 会員の月平均就業日数は85日となっている。 (b) 高松市の会員の就業状況 高松市の会員の就業状況をみると,就業延人員は57年度6,766人日であったもの が 5年後の61年度には2万1,646人日へと,約32倍増加している(第9図参照)。 61年度の就業延人員を職種群別にみると〔第3表参照), '単純作業」への就業が1 万3,440人目でもっとも多く,次いで「サービスJ3,872人日,管理・監視J1,339入 札 「 技 能J1,336人日の!I頃となっており, この回戦群で全体の92.3%を占めている。 受注一件当たりの就業延日数を職群別にみると,管理・監視J31 1日,専門技術」 21 8日,販売・配達J(全国の集計では折衝外交群に入る)15 0日,サービスJ10 4日 , 事 務 管 理J3.7日 , 技 能J3 6日の1I債となっており,全官級群の受注1件当たり の就業延日数は96日となっている。なお全国の受注1件当たりの就業延日数は156 日となっており,したがって高松市の受注1件当たりの就業延日数は,全国平均にく らべ6日少なくなっている。 就業した会員の配分金は一日平均4,082円で,一ヶ月の平均収入は4,082円X51 日=20,818円となっている。なお,全国平均での就業した会員の配分金は一日平均3, 381円で,一ヶ月の平均収入は3,381円X85日=28,738円となっている。したがっ て,高松市の場合,一日平均の配分金は高いが,月平均就業日数が少ないため,一ヶ 月の平均収入は,全国平均を下回ることになっている。 なお,高松市が昭和63年1月に実施した「高齢者の就業に関する調査」によると, 「臨時・パート的な仕事をしたい」と回答した '60歳以上」層のうち 1週間のうち '1 -2日」働きたいと答えた人はわずか54%にすぎず, '3 - 4日」働きたいと答 えた人は703%, '5 -6日」働きたいと答えた人は 243%となっている。また,働

(15)

629 高齢者雇用・就業の現状と課題 2 0J 9 いて得る収入は,月額にして, どのくらい希望していますか」という質問に対し, i 3 万円以下」と答えた人は 115%, i 4 - 6万円」と答えた人は474%, i 7 -9万円J と答えた人は231%, rlO万円以上」と答えた人は179%となっている。 したがって,上記調査結果から推測すると,シルバ一人材センターにおける月平均 就業日数や 1ヶ月の平均収入は,高齢者の「希望」とは,かなりかけ離れているとい える。 (4) 契約金額等の状況 (a) 全閣の契約金額 61年度の全国の契約金総額は約370億5,000万円(前年度比241%増)で 1団体 当たりの契約金額は約l億1,800万円(前年度比 119%増)となっている(第8図参 照)。 契約金総額の職群別割合をみると(第1表参照), r軽作業群」が全体の436%を占 め,続いて「管理群J20 3%, r技能群J15 2%, rサービス群J10 0%, r事務整理群」 54%の順となっている。 なお,一人一日当たりの平均契約金額は3,737円で,これを職群別にみると「技能 群J6,691円 r技術群J4,836円で,技能・技術を必要!とする職群では高い契約となっ ている。これに対し rサービス群J2,911円 r軽作業群J3,473円などでは低い契約 となっており,職群によって,かなりの格差が存在している。 また契約金額を公共・民間事業別割合でみると(第2表参照), r民間企業」がもっ とも多く 497%を占め,次いで「公共事業J28 8%, r家庭及び個人J20.7%, r独自 事業J0 7%の11頂となっている。 (b) 高松市の契約金額 高松市、ンノレバー人材センターの契約金総額をみると(第9図参照),設立された57年 度は約2,466万円であったが, 61年度は約9,366万円となり 5年間で, 3.8倍の増加 を示している。しかし,同年度の全国のl団体当たりの契約金額1億1,800万円には, わずかばかり及ばなし、。 61年度の契約金総額の職群別割合をみると(第3表参照、), r単純作業」がもっとも 高く,全体の 600%を占め,続いて「サービスJ17 9%, r技能J8 2%, r事務整理」

(16)

-300- 第61巻 第3号 630 5 7%, i管理・監視J5 4%の1)債となっている。 なお一人当たりの平均契約金額は4,317円で,全国の一人当たり平均契約金額 3, 737円を 590円上回っている。そして,これを職群別にみると「技能J5,807円 i専 門技術J5,216円 i事務整理J4,651円 iサ ー ビ スJ4,347円 i単純作業J4,182円, 「販売配達J4,171円 i管理・監視J3,803円の1)固となっており,職群別の格差は, 全国の状況と比較すると,少ないといえる。 また契約金額を,公共・民間事業別割合でみると(第4表参照), i民間企業」の占 める割合がもっとも高く 451%を占め,次いで「家庭及び個人J33 6%, i公共事業」 21

3%

となっている。これを全国の状況と比較すると i家庭及び個人」の占める割合 が12

9

ポイント高く i民間企業」の割合が

46

ポイン人「公共事業」の割合が7.5 ポイントイ尽くなっている。 と) 高齢者無料職業紹介所 昭和38年2月,東京都社会福祉協議会は,全国に先がけてはじめて高齢者無料職業 紹介所を設立した。 東京都社会福祉協議会が,高齢者を対象とするこのような紹介所を開設したのは「現 在の公共職業安定所においては, 60歳以上の老人職業斡旋は事実上困難であり,した がってこれら老人に対する就業対策は,特別に考慮せられるべき必要がある。そこで 職業安定法による特免制度によって,社協活動として,老人に適応する仕事を斡旋す ることは,老人の生活の経済的保障のみならず,老人の生活に一定の秩序と精神的緊 張を与え, 日々の生活を明確化せしめるためにも必要で、ある」という理由にもとづく。 その後,このような高齢者無料職業紹介所は,全国的に開設の動きがみられ,昭和 43年,厚生省は「老人社会活動参加促進事業補助金」を新設し,高齢者無料職業紹介 事業を「国庫補助事業」として位置づけた。そして,老人福祉の国庫補助事業として の性格から,その取扱対象年齢を「おおむね60歳以上」とした。 しかし,昭和46年,労働省は中高年齢者対策の基本法となる「中高年齢者等の雇用 の促進に関する特別措置法」を制定し,それを機会に,中高年齢者の対象年齢を従来 の i35歳以上」から i45歳以上 65歳未満」に改めた。そして,中高年齢者の雇用促

(17)

631 高齢者雇用・就業の現状と課題 -301ー 進のための給付金制度などの対象年齢の上限をr65歳未満」と定め, 65歳以上の高齢 者を雇用促進の助成対象からはずし,実質的には労働行政の枠外に置くこととなった。 そしてこのような結果,高齢者無料職業紹介所の取扱年齢が「おおむね65歳以上」と 変更になった。 さて,高松市高齢者無料職業紹介所は,昭和48年 9月 r高齢者の生活安定と健康 の保持を図るため,その希望と能力に応じた適職のあっ旋を行い,老後の生活安定を 図り,老人福祉の増進に寄与する」ことを目的に設立された。設置主体は,高松市社 会福祉協議会である。以下において,高松市における高齢者無料職業紹介所の現状を 分析することにする。(なお,全国の高齢者無料職業紹介所の業務に関する資料は,県 老人福松課,県社会福祉協議会,市福祉協議会のいずれにも見当たらず,したがって, 全国の実情との比較はできなかった。〕 (1) 求人・求職の状況 第5表は,高齢者無料職業紹介所が,本格的に業務を開始しはじめた49年度以降の 求人・求職・就職等の推移を示したものである。 第5表 高松市高齢者無料職業紹介所の紹介状況

求 人 ・ 求 職 紹 介

.

就 車車 求 人 者 求職者(A) 紹 介 就 職(B) 就職率(B/A) 49 956人 725人 765人 306人 42 2% 50 699 790 703 285 36 1 51 848 794 795 279 35 1 52 682 706 687 287 40 7 53 509 614 628 243 396 54 854 472 542 222 47 0 55 772 580 579 257 44 3 56 500 565 486 239 41 3 57 454 660 418 226 34 2 58 367 454 280 150 33 0 59 443 543 337 201 370 60 413 444 286 174 39 2 61 390 402 287 153 381 資料 高松市社会福祉協議会業務概要』。

(18)

-302-- 第61巻 第3号 632 求人についてみると,49年度以降で,もっとも求人の多かった年は 49年度の 956人 (月平均80人)で,続いて, 54年度の 854人(月平均71人)である。これに対し, もっとも少なかった年は, 61年度の 390人(月平均 33人〕である。 49年度から 61年 度までの年平均求人数は606人(月平均 51人〕で, 55年度以降,求人数は減少傾向に ある。 求職についてみると, 49年度以降,もっとも求職者数の多かったのは第一次オイル ショック後の不況期である昭和51年度の 794人(月平均 66人〕で,続いて, 50年度 の790人(月平均 34人)である。そして,もっとも少なかったのは, 61年度の 402人 (月平均34人〉である。 49年度から 61年度までの年平均求職者数は 596人〔月平均 50人〕で,ここ数年,減少傾向にある。 次に,紹介者数についてみると,紹介のもっとも多かったのは,求職者のもっとも 多かった昭和51年度の 795人(月平均 66人〉である。 2番目に多かった年は,求人 者のもっとも多かった49年度の 765人(月平均 64人〕である。そして, もっとも少 なかった年は58年度の 280人〔月平均 23人〕で, 49年度から 61年度までの年平均紹 介者数は523人(月平均 44人)となっている。 続いて,就職者についてみると,就職者数のもっとも多かったのは,昭和49年度の 306人(月平均 26人)で,就職者数のもっとも少なかったのは, 58年度の 150人(月 平均13人)である。 49年度から 61年度までの年平均紹介者数は 232人(月平均 19人〉 で,紹介者数も,近年,減少傾向にある。

(

2

)

職種別・年齢別状況 第

6

表は,求人・求職・就職者の職種別構成を示したものである。 昭和61年度の求人者数は合計 390人であるが,これを職種別にみると,もっとも多 いのが「軽作業・雑役」の 183人 (469%),続いて「家事手伝L、J112人 (287%), 「宿直守衛J42人 (108%)の順で, この 3職種で求人者全体の 864%を占めている。 次に,求職者の希望職種をみると,求職者402人のうち,もっとも多いのは「軽作 業・雑役」の233人 (580%) で,続いて r家事手伝いJ104人 (446%), r庖員・ 倉庫番J31人 (77%) となっており, この 3職種で求職者全体の 915%を占めてい る。

(19)

-303-高齢者雇用・就業の現状と課題 633 高松市高齢者無料職業紹介所 職種別取扱状況 (61年度) 年 度 昭 和 61 年 度 A 新規求人者 B 新規求職者 C 紹 介 者 D 就 職 者 区 分 男 女 ~t 男 女 計 男 女 ~t 男 女 計 l 軽作業・雑役 104 79 183 137 96 233 70 53 123 28 27 55 2 事 務 6 3 9 9 2 11 3 1 4 1 1 2 3 家 事 手 伝 2 110 112

104 104 2 85 87 3 57 60 4 庖員・倉庫番 23 4 27 29 2 31 27 2 29 13 l 14 5 技 自

E

軍基 5

5 2

2 5

5

。。。

6 宿 直 守 衛 42

42 19

19 33

33 19

19 7 外 務 6 6 12 2

2 6

6 3

3 ぷ口込 188 202 390 198 204 402 146 141 287 67 86 153 第6表 高松市社会福祉協議会,前出。 高松市高齢者無料職業紹介所 求職・就職者年齢別構成 (61年度) 第7表 資 料 者 91人 (59 5)% 62 (40 5) 153 000 0) 職 就 新 規 求 職 者 230人 (57 2)% 172 (42 8) 402 (100 0) 下 上 → 2 2 ロ 以 以 62 歳 63 歳 A 口 高松市社会福祉協議会,前出。 資 料 実際に就職した人の職種別割合をみると, 153人の就職者のうち,一番多いのは「家 事手伝い」の 60人 (392%) で続いて「軽作業・雑役J55人 (359%), '宿直守衛」 19人 024%), '庖員・倉庫番J14人 (92%)の)1贋となっている。 シ 求人・求職・就職者の職種が単純労(動的な職種に偏っている点は, このように, ルパ一人材センターの状況とよく似ている。これは,求職者が比較的高齢者であり, あまり体力を使わず,責任の軽いような職種を望んでトいるためと思われる。 第7表は,求職・就職者の年齢別構成を示したものであるが,求職者の 428%は'63 また,就職者の 405%は '63歳以上」となっている。 高齢者無料職業紹介所を通じて就職した人の賃金支払形態及び賃金額の状況 歳以上」であり, 賃金の状況 次に,

(

3

)

(20)

~304 ー 61巻 第3 634 第8表 高松市高齢者無料職業紹介所 就職者の賃金形態別状況 (61年度〉 区 分 男 女

E

十 形 態 別 構 成 300円台 。人 。人 0人 時 400円台 7 5 12 ( 16 4) 間 500円台 9 42 51 ( 69 9) 73人 (47

7)%

最古 600円台以上 3 7 10 ( 13 7) Z仁ト1 19 54 73 (100 0) 2000円台 。 7 7 ( 23 3) 日 3000円台 2 4 6 ( 20 0) 4000円台 9 2 11 ( 36 7) 30人 (19 6%) 5000円台以上 l 5 6 ( 20 0) 車 合 ~ 計 12 18 30 (100 0) 5万円台 。 1 1 ( 2 0) 6万円台 l 。 1 ( 2 0) 月 7万円台 7 l 8 ( 16 0) 8万円台 8 5 13 ( 26 0) 9万円台 8 l 9 ( 18 0) 50人 (13 7%) 10万円台 7 3 10 ( 20 0) 自 合 11万円台 。 2 12万円台以上 5 1 l口斗 計 36 14 50 (100 0) 総 67 86 153 153人(1000%) 資料 高松市社会福祉協議会,前出。 についてみることにする。 第8表に示されているように, 61年度に就職した 153人の賃金支払形態別割合は, 時間給 73人 (477%),月給 50人 (32 7%), 日給 30人 096%) となっており,時 間給の割合がもっとも高い。 これを男女別にみると,男性の場合は,月給 36人 (537%),時間給 19人 (283%),

(21)

635 高齢者雇用・就業の現状と課題 -305 日給12人(179%) となっており,月給の形態をとる割合が高いが,女性の場合は, 時間給54人 (628%), 日給 18人 (209%),月給 14人(163%) となっており,時 間給の形態をとる割合がもっとも高くなっている。 次に,賃金額についてみると,時間給では500円台がもっとも多く,時間給全体の 699%を占めている。 日給では,男性の場合4,000円台がもっとも多く 75%を占めているが,女性の場合 は, 2,000円台 389%, 5,000円以上 278%, 3,000円台 222%とかなりばらつきが ある。 月給では,男女ともかなりばらつきがあり,男女計では 8万円台 260%, 10万円 台200%, 9万円台 180%, 7万円台 160%となっているが,全体の 80%は 7万円 台-10万円台の範閉内にある。なお, 11万円台以上も 164%となっている。 (4) 高松市高齢者無料職業紹介所の廃止について 昭和48年 9月設立以来, 14年余にわたって,高松市の高齢者の職業相談・就職斡旋 に尽力してきた高松市高齢者無料職業紹介所は,昭和62年度末をもって廃止されるこ とになった。その理由は, 63年度に,高松市に「高齢者総合相談センターJ(実施主体 は香川県〕が設立されることになり,それにともなって,従来高齢者無料職業紹介所 に支払われていた国の補助金が廃止されたためである。 しかし r高齢者総合相談センター」の設置目的は「高齢者及びその家族等の抱える 保健,福祉,医療等に係わる各種の心配ごと,悩みごとに対する相談に応じるととも に,市町村の相談体制を支援することにより,高齢者及びその家族等の福祉の増進を 図ること」となっており,その事業内容も (1) 高齢者及びその家族等が抱える各種の心配ごと,悩みごとを解決するために必 要,適切と考えられる各種情報の収集,整理を行なうこと。 (2) 高齢者及びその家族等からの相談に対し,電話相談,面接相談等により応じる こと。 (3) 市町村の相談体制の支援に必要な定期的情報提供,研修等を行なうこと。 (4) その他,福祉機器の展示,情報誌の発行等, (設置〉目的を達成するために必要 な事業を行なうこと。

(22)

-306- 第61巻 第3号 636 となっている。 つまり,現在のところ,従来高齢者無料職業紹介所が行ってきた業務は除外されて いるのである。 したがって,これまで高齢者無料職業紹介が行ってきた業務は,今後,高松市高齢 者職業相談室(高松職業安定所〉と高松市シノレパ一人材センターが担うことになると 考えられる。 制 今 後 の 課 題 62年度末現在,国の高年齢者等の雇用促進のための助成金としては次のようなもの がある。 ① 高年齢者多数雇用報奨金。 60歳以上65歳未満の高年者の雇用の割合が一定率(6%)以上である事業主に 対して助成するもの。 ② 定年退職者等雇用促進助成金。 55歳以上 65歳未満の定年退職者等を退職前事業主の斡旋により普通勤務労働 者または,短時間勤務労働者として濯い入れる事業主に対して助成するもの。 ③ 特定求職者雇用開発助成金。 高年齢者 (55歳以上65歳未満の者),心身障害者等の就職が特に困難な者を公 共職業安定所の紹介により,常用労働者として雇い入れた事業主に対して,賃 金の一部を助成するもの。 ④ 高年齢者短時間雇用助成金。 60歳以上65歳未満の受給資格者を公共職業安定所の紹介により,短時間勤務 労働者として雇い入れた事業主に対して助成するもの。 みられるとおり,現在国の高齢者雇用促進の助成金の対象となっているのはすべて r65歳未満」の者である。つまり国は, 65歳未満を労働力として労働行政の対象とし, 65歳以上については r一般の労働市場になじみがたし、」として,これら高齢者の就業 は,臨時的・短期的な就業として位置づけ福祉行L政が受け持つという立場をとってい る。

(23)

637 高齢者雇用・就業の現状と課題 -307-しかし,このような区分は必ずしも合理性があるとはいえない。すでにみてきたよ うに65歳以上の高齢者の就労意欲は強く,それがすべて臨時的・短期的な就業を望ん でいるわけではない。高齢者といっても,健康,体力,資産,職業経験,適正,家庭 環境等かなり個人差があり,長期的就労を希望すuる者も少なくない。しかし,国の助 成金の対象がr65歳未満」となっているため,かえって 65歳以上の者の就労を困難に している。 r65歳以上の高齢者を何人か雇用しているが, 65歳以上ゆえに高齢者雇用 の助成金の対象にならないのはおかしL、」という事業主の不満の声が,一般市民の声 を代弁しているように思える。 65歳以上の高齢者の雇用・就業問題を解決するために は,まずはじめに,助成金対象の年齢区分を再検討する必要があると思われる。 次に,高齢者の雇用・就業を促進させるために必要と思われる点を若干指摘してお きたし、。

(

1

)

企業の協力 高齢者の雇用促進のためには,まず何よりも,企業の協力が必要である。 現在,多くの企業では,定年延長を軸に,人事管理体系の総合的な見直しを行いつ つ,多面的な高齢化対策を推進している。高齢者雇用開発協会の「高齢化と人事管理 に関する調査J(昭和59年)によると,高齢化に対する企業の施策のうち,もっとも 実施率が高いのは「再雇用・勤務延長」などの雇用延長で r専門職制度・資格制度」 などの人事制度の変更 r年功賃金・退職金算定方式の見直し,退職金の年金イヒ」がこ れに次いでいる。 また,検討中の対策では「中高年職種の開発・職務再設計」がもっとも高く r年功 賃金の見直しJ,r能力再開発教育訓練」がこれに次いでいる。 高齢化社会での企業の社会的責任は,何よりも,健康で働く意志と能力のある高齢 者に,雇用の場を提供することであり,そのためには,高齢者に適した職種の開発, 高齢者の体力能力に合せた機械設備や工具類の開発,作業方法,作業環境の改善,労 働組織の変更等が必要となってくると思われる。 また,高齢者は,体力,健康,生活状況などによって就業理由に差異がある。それ ゆえ,これらの点を考慮、に入れ,短時間労働,半日勤務,隔日勤務など,多様な勤務 形態の導入も検討する必要があると思われる。

(24)

308十 第61巻 第3号 638 なお,地域の中小零細企業は, これまで比較的多くの高齢者を雇用してきたが,今 後は更に多くの高齢者労働力を活用せざるをえなし、。したがって, これら地域の中小 零細企業に対し,商工会議所等が中心となって,高齢者の採用,活用,活性化に必要 な知識や労務管理などについて情報を提供し,また,それらに関する相談・指導体制 も充実・強化させることが必要となる。

(

2

)

職業安定所の積極的求人開拓 高齢者の雇用・就業の促進のためには,職業安定所による積極的な求人開拓も必要 である。「高年齢者等の麗用の安定策に関する法律」第7条では[""公共職業安定所は, 高年齢者の雇用を促進するため,高年齢者の雇用機会が確保されるように求人の開拓 等を行う」ことが定められている。 し か し 総 務 庁 が 昭 和61年 7月から 9月にかけて実施した「職業安定に関する行政 監察」によると,①企業訪問などによって求人開拓を積極的・計画的に行っていない ところが, 20安定所のうち8安定所ある。②高年齢者の就労可能な職種(例えば管理 人,用務員等〉でありながら,若年層等に限定している求人について年齢制限緩和指 導が行われていないものが,

1

2

2

8

件のうち

3

1

3

件ある。③高年齢者の職域拡大につい ての企業への啓蒙指導が行われていないところが, 43安定所のうち 8安定所ある,と 指摘されている。つまり,高齢者に対する「求人開拓努力が不十分」なところがある と指摘されているのである。今後,職業安定所の企業訪問等による積極的・計画的な 求人開拓が強く望まれる。 (3) 地域住民の協力 今後,高齢者の臨時的・短期的な就業は,主としてシルパー人材センターを通じて 展開されるものと思われる。シノレノ二一人材センターの受注状況をみると,個人及び家 庭からの受注も多し、。受注拡大のためには地域住民の協力が必要であり,そのための 広報活動を積極的に行う必要がある。 たとえば高松市が実施した「高齢者の就業に関する調査」によると[""高松市シルパ一 人材センターについてどの程度こ、存知で、すか」という質問に対し[""行動内容をよく 知っているJと回答した人は 46%,[""ある程度知っている」と回答した人は20.4%に すぎず,シルパ一人材センターの業務が,市民に広く知れ渡っているとはいえなし、。

(25)

639 高齢者雇用・就業の現状と課題 -309-(4) 求人・求職情報の一元化と職業紹介の強化 高齢者の職業紹介機関としては,公共職業安定所,高年齢者職業相談所,シルパ一 人材センター,高齢者無料職業紹介所(高松市は

6

2

年度末で廃止),人材銀行等があ る。このように職業紹介・職業情報を取り扱う機関が分立している状況のもとでは, 求人・求職情報を組織的,系統的に収集し,整理,分析して,正確な情報を迅速に提 供することが必要となる。 Lたがって,求人・求職情報の一元化と即時処理化を行う システム作りが必要である。また,職業紹介にあたっては,求人・求職の職務内容や, 個々人の求人・求職条件など的確に把爆し, きめ細かな相談・援助を実施することも 必要である。 (5) 職業訓練の充実 高齢者の再就職が困難な理由のーっとして,求人・求職聞の職業的不一致が大きし、 ことがあげられており,転職のための職業転換訓練が必要となる。しかし,公共職業 訓練施設での訓練職種は,しばしば社会的に求められているそれと異なる場合がある。 社会的需要の動向もふまえ,訓練職種の新設・転換をはかるとともにたとえば,

0

A機器の操作など,基礎的なスキルを付与することによって過去の経験を幅広く活用 できるような訓練を取り入れることも重要と思われる。 (6) 高齢者自身の自助努力 高齢者の雇用・就業の促進は,単に企業や行政側の努力に頼るだけでは十分な成果 をあげることはできない。高齢者自身が自助努力,自己啓発によって,健康の維持・ 向上,就業と社会参加に必要な能力を開発してゆくことが必要であると思われる。

参照

関連したドキュメント

平日の区福祉保健センター開庁日(開庁時間)は、ケアマネジャーが区福祉保健センター

はじめに 中小造船所では、少子高齢化や熟練技術者・技能者の退職の影響等により、人材不足が

[r]

購読層を 50以上に依存するようになった。「演説会参加」は,参加層自体 を 30.3%から

中学生 高校生 若年者 中高年 高齢者 0~5歳 6~15歳 16~18歳 19~39歳 40~65歳

就職・離職の状況については、企業への一般就労の就職者数減、離職者増(表 1参照)及び、就労継続支援 A 型事業所の利用に至る利用者が増えました。 (2015 年度 35

問い合わせ 東京都福祉保健局保健政策部 疾病対策課 ☎ (5320) 4473 窓 口 地域福祉課 地域福祉係 ☎ (3908)

[r]