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輸血療法の作業の流れ 輸血療法必要性の判断 患者への説明と同意 輸血準備 輸血前検査 輸血開始 輸血終了 輸血療法の効果評価 輸血後感染症検査 (3 ヶ月後 ) 輸血の実際に関しては 日本赤十字社から発行された 輸血用血液製剤取り扱いマニュアル を ご参照下さい カラー印刷で 大変わかりやすくなって

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(1)

「安全な輸血のための手順書」

(輸血療法作業手順書)

(2)

輸血療法の作業の流れ

輸血療法必要性の判断

患者への説明と同意

輸血準備

輸血前検査

輸血開始

輸血終了

輸血療法の効果評価

輸血後感染症検査(3ヶ月後)

輸血の実際に関しては、日本赤十字社から発行された「輸血用血液製剤取り扱いマニュアル」を ご参照下さい。カラー印刷で、大変わかりやすくなっております。

(3)

輸 血 療 法 の 手 順

1.輸血用血液製剤注文に関する事項

(1) 血液型の確認 ① 血液型は、必ず、2 つの異なる検体(別の機会に採血したもの)で検査します。 ② 血液型は、オモテ・ウラ試験を行います。 ③ 輸血用血液製剤を注文する際に、もう一度、検査結果を確認してください。 (2) 輸血目的について ① 血液検査によって輸血が必要な病態・状態であることを確認する必要があります。 (3) 輸血量の設定について ① 輸血前の血液検査の結果から目標を設定し、それに見合った製剤を必要量使用。 ② 青森県赤十字血液センター配布の早見表が有用です。 (4) 輸血同意書・説明について ① 輸血の効果、副作用、危険性等について十分に説明します。 ② 説明は口頭だけではなく、説明書を手渡しすると有用です。 ③ 説明した後に、輸血同意書に署名をしていただきます。 ④ 輸血前には患者同意書を得ていることを確認する必要があります。 2.輸血前に必須な事項 (1) 輸血関連肝炎ウイルス感染対策 ① 肝炎関連ウイルス検査 HBs 抗原、HBs 抗体、HBc 抗体、HCV 抗体、HCV コア抗原の 5 項目および HIV 抗体検査を実施するようにガイドラインで求められています。ただし、入院時検査や術 前検査で直近に実施した場合、あるいは以前の検査で陽性であることがわかっている場 合には省略する必要があります(保険査定されます)。輸血が行われた場合の輸血前検 査として行ったことを示せば、今までは保険査定されていません(検査をしても輸血し なかった場合には保険査定されます)。 ② 血清保管 未知の副作用、感染症に備えて、輸血前1 週間以内の血清を、輸血後 2 年間を目安 に、-20 度以下の(できれば専用)冷凍庫に保存するようにガイドラインで求められ ています。 (2) 本人確認方法 意識がある患者には、患者本人に氏名と生年月日等を言ってもらい、本人であること を確認する必要があります。 (3) 交差適合試験について 間接抗グロブリン試験を含む方法により行う必要があります。生理食塩法、酵素法 のみでは、副作用を起こす恐れのある不規則抗体を見逃す危険性があります。

(4)

(4) 血液製剤の外観チェックが必要です。 ① 細菌が混入し保管中に増殖した製剤は色調変化や性質の変化が見られます。赤血球製 剤なら黒色化や溶血、血小板製剤なら緑色になったり、スワリングが見られなくなった りします。 ② FFP は大変破損しやすいので、特に注意が必要です。穴が開いた製剤は輸注出来ま せん。 (5) 副作用対策について ① 輸血速度について 輸血開始から15 分までは1ml/分、15 分の時点で副作用がなければ、5ml/分にして 全量を投与します。 ② 輸血中の患者容態観察について 患者が訴えることが多い症状は、表.1(別紙参照)に示す 16 種類です。 血液型不適合輸血では輸血早期に症状を訴えます。従って、輸血開始後 5 分間は患 者の傍で容態を観察する必要があります。血液型不適合輸血や細菌混入製剤によるショ ック反応なども、早期に異常を訴えます。 輸血副作用は輸血開始後15 分以内に発現することが多いため、輸血開始 15 分の時 点で容態を再度確認する必要があります。 輸血後6 時間以内に発症する重篤な副作用として輸血関連急性肺障害(TRALI)、輸 血関連循環過負荷(TACO)が知られています。輸血後は少なくとも 1 時間は院内にて 容態を観察しましょう。また、その後も呼吸困難が生じる可能性があることに注意し、 患者に対処方法を伝えておく必要があります。 3.輸血中に必須な事項 (1) 輸血に関する注意事項 ① アニメックによる加温は、急速大量輸血の場合以外は必要ありません。 ② 現在は、献血され製剤が作成される時点で白血球は除去されています。従って、白血球 除去フィルターは不要です。 ③ 赤血球製剤に生理食塩水を注入する必要はありません。 4.輸血後に必須な事項 (1) 輸血関連肝炎ウイルス感染対策 ① 肝炎関連ウイルス検査 輸血後3 ヶ月程度の時点で、HBVDNA、HCV コア抗原の 2 項目および HIV 抗体検 査を実施するようにガイドラインで求められています。ただし、入院時検査や術前検査、 あるいは以前の検査で陽性であることがわかっている場合には省略する必要がありま す(保険査定されます)。 (2) 副作用対策 ① 輸血後日数を経てからも、輸血後紫斑病、遅発性溶血反応、肝機能障害などが発症しま すので、定期的な診察と、必要に応じた検査が必要です。

(5)

表.1

輸血副作用で見られる症状項目

(H18 年度厚労省科学研究高本班) 1)発熱 2)悪寒・戦慄 3)熱感・ほてり 4)掻痒感・かゆみ 5)発赤・顔面紅潮 6)発疹・蕁麻疹 7)呼吸困難 8)嘔気・嘔吐 9)腹痛・胸痛・腰背部痛 10)頭重感・頭痛 11)血圧低下 12)血圧上昇 13)動悸・頻脈 14)血管痛 15)意識障害 16)赤褐色尿 (ヘモグロビン尿) 17)その他

(6)

血 説 明 書

輸血療法とは

輸血療法とは、血液中の各成分(赤血球、血小板、蛋白成分、血液凝固因子など)が、少なく なったり、働きが悪くなったりしたとき、その成分を補う治療です。 ・赤血球(酸素を運ぶ)…各種赤血球製剤は赤血球が足りない貧血の状態に用いられます。 ・血小板・凝固因子(出血を止める)…濃厚血小板製剤は止血に重要な役割を果たしている 血小板が足りない場合に用いられます。 ・血漿蛋白(血液循環を安定させる)…血漿製剤は蛋白成分、血液凝固因子の欠乏や循環血 漿量が減少した場合に用いられます。 輸血療法には、一定の危険性があるためそれを上回る効果が期待される場合に、輸血療法ガイ ドラインに基づき行います。輸血療法に用いられる製剤は、全て供血者から採血された血液、 およびその成分です。 尚、輸血療法の一つに自己血輸血(手術の際に前もって患者様自身の血液を保存しておき、 必要時に輸血する方法)がありますが、当院では基本的には行なっておりません。

輸血療法によって期待される効果と輸血療法を受けない場合の危険性について

各種の血液成分が少なくなったり働きが悪くなったりすると、貧血、出血、急性循環不全、 感染症などが生じ、時に重篤な状態になります。血液製剤を適切に使用することによって これらの病態を改善することが期待できます。 ・赤血球が欠乏し高度の貧血状態となった場合…各臓器に酸素が行き渡らなくなり、 重篤な状態になることがあります。 ・血小板や血液凝固因子が足りない場合…重篤な出血を生じることがあります。 ・循環血漿量や循環血液量が減少した場合…血圧が低下し、生命に危険を及ぼすことが あります。 ☆ 出血、ショック、心不全など重症・致命的な合併症が起こる可能性があります。

輸血における副作用

輸血の安全性は、献血者に対する詳しい問診をはじめ、いろいろな安全性のチェック(ウイル ス検査、血液型など)が行われています。しかしながら、現行の検査技術では発見できない病原 体が混入している場合がまれにあります。

(7)

近年、日本における輸血を受ける患者さんは約120 万人以上と推定され、輸血による副作用 報告による統計は、およそ以下の通りです。 1)輸血後肝炎(主に B 型、C 型):約 0.001~0.002%(およそ 10 万人に1~2 人) 2)エイズ感染症:2003 年に 1 例報告がありました。 その後はありません。 3)輸血後 GVHD(移植片対宿主病):照射血液製剤を導入以来ありません 4)溶血反応:約 0.001%(およそ 10 万人に 1 人) 5)アレルギー反応(じん麻疹、発熱など):約 0.15% (およそ 700 人に 1 人) じん麻疹や発熱などのアレルギー反応はまれな副作用ではありません。 6)その他、未知の病原体による感染の可能性があります。 何らかの異常を感じたらできるだけ早く、担当医師・看護師に連絡して下さい。 輸血に関する検査等 安全な輸血を行うために、輸血前に血液型検査、赤血球に反応する抗体を保有しているかどうかを 調べる不規則抗体検査、輸血血液との相性をみる交差適合試験などの検査を行います。また、輸血に よる合併症・副作用の有無を確認するために、輸血後2~3ヶ月後に肝機能検査、エイズウィルス検 査などが必要となります。他施設にて受診される場合、当院よりご案内いたしますので、案内状をご 持参の上、受診願います。 輸血における感染症が、確認された場合、下記の救済制度が適応されます。ただし、輸血前の検査、 輸血前検体保管、さらに輸血後の検査が必要になります。保管・検査実施にご協力を、お願いいたし ます。 救済制度(生物由来製品感染等被害救済制度)について 輸血に用いた製剤は、生物由来製品に分類される医薬品に含まれます。生物由来製品を適正に 使用したにもかかわらず感染等が発生し被害をこうむった場合、健康被害者に対しての各種の救済 制度があります。(別途リーフレット参照)

(8)

輸 血 同 意 書

年 月 日 作成

同種血輸血(日本赤十字血液センターの献血血液製剤)

□ 輸血が必要となる可能性と、輸血の種類、おおよその輸血量について

□ 輸血の種類と輸血する場合の利益、輸血しない場合の危険性について

□ 他人の血液を輸血した場合の副作用の種類とその可能性について

□ いつでも質問して説明を受けられ、同意はいつでも撤回できること

1) 赤血球濃厚液 単位の輸血が必要です

2) 新鮮凍結血漿 単位の輸血が必要です

3) 濃厚血小版 単位の輸血が必要です

私は、上記の(輸血用血液製剤)使用について、担当医師より十分な説明を受け、輸

血による治療を受けることを承諾します。また、実施中に緊急の処置を行う必要性が生

じたときは、その処置も併せて承諾します。(自筆の場合、捺印は不要です)

記入日 年 月 日

本人氏名 印

住所

*代諾者氏名 印

住所

*:患者との続柄もご記入下さい。 (父母、親権者、配偶者、兄弟姉妹、保護義務者、法定代理人、その他( )

医療施設名

診療科 説明医師 印

(この書類は、二部作成し一部は患者さんの控えとさせていただきます。

参照

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