RDA2017
参加報告:
これからの展開可能性
国立情報学研究所 船守美穂
目 次
1.
National Data Serviceカントリー・レポート
への寄与
2.
re3data エディトリアルボードへの寄与
3.
日本におけるRDM展開の意義の再構築
の必要性
4.
その他(TDM、データポリシー等)
1これからの
展開可能性
National Data Service
カントリー・レポート
への寄与
IG National Data Service(NDS): Building
towards NDSs (Breakout 2) に参加
IGの取り組み:
各国のNDSの事例を集め、相互比較可能とし、各 国のNDS形成のための参考資料とする。 NDSは各国多様であるため、特別の定義はせず、 色々なサービスを対象とする。
IG取り組みのステータス
RDA2017に合わせて、以下の各国のカントリーレ ポートを一つの比較表にまとめたところ。 参加国: 米・英・豪・カナダ・フィンランド・韓国 3National Data Service
カントリー・レポートへの寄与
問題点
日本のカントリーレポートが入っていない
コンタクトポイント
Mark Leggott, Research Data Canada Adrian Burton, Australian Natl. Data Service (ANDS)
提案
船守のところでレポートをとりまとめる。 内容については、適宜協力をいただきたい。これからの
展開可能性
re3data
エディトリアルボード
への寄与
[コミュニケーション]Robert Ulrich
大学図書館 IT担当
カールスルーエ工科大学
2
re3data
re3dataとは データレポジトリのオンライン・レジストリ 運営主体 フンボルト大学 e‐ベルリン図書館・ISスクール GFZ ドイツ地球科学研究センター図書館・IS専攻 カールスルーエ工科大学図書館 パデュー大学図書館 ※ ドイツの機関はドイツ・ネットワーク・イニシアティブ(DINI)で連携 設置の経緯 当初パデュー大学が独自にDatabibを開発。 その後、同じ発想の提案で、ドイツの機関がDFGから資金を2012年獲得。 資金獲得後にパデュー大学のDatabibがあることを知り、共同で開発・運営する こととなった。2013年3月に正式統合。 2015年以降、Data Citeのもとで運営される。7
re3data
データリポジトリ承認方式
データリポジトリは登録される前に、
エディトリ
アルボードにて、初期確認・インデクシング・レ
ビュー
された後、投稿される。
Source: http://www.re3data.org/faqre3data
エディトリアルボードへの寄与の依頼
カールスルーエ工科大学大学図書館IT担当
Robert Ulrich氏から、
日本のデータリポジトリにつ
いての登録前確認の依頼
あり。
(当初は英文Abstractのあるリポジトリのみを登録
していたが)
日本語のみのサイトも登録するため
には、英語の出来る日本人による確認が必要
。
主な業務内容
投稿依頼のあったデータリポジトリについて、初期確認、 インデクシング、最終確認。 余力があれば、国内のデータリポジトリを探し出し、逐 次登録。9
re3dataのメリット、協力意義
re3dataに登録されているデータリポジトリは、一定の規格に 適合しているとみなされる。 米・欧の協力で出来ているため、網羅的なリジストリに加わる ことが出来る。 日本のデータリポジトリもre3dataに登録 されることで、一定の基準を満たし、正式 なものとなる。 国内外の研究者(特に日本!)に認識さ れるようになる。re3data
エディトリアルボードへの協力方法(案)
1.
JPCOARを通じた協力
JPCOAR内に、「データリポジトリ規格WG」等を設置 し、1)データリポジトリの(日本としての)規格検討、 2)re3dataへの対応、3)国内データリポジトリの規 格底上げなどを図る。 全国区で組織的に動けるが、組織するのが大変(?)。2.
属人的協力
池内有為さん(筑波大)、船守などが逐次、re3data からの依頼に対応。 機動的には動けるが、持続性が担保されない。また、全 国への波及効果が得られない。これからの
展開可能性
日本における
RDM展開の意義の
再構築の必要性
日本におけるRDM展開の現状(1)
「研究データ管理(RDM)」という言葉が認
知されていないほど、
日本の大学や研究
者における認識は低い
。
「研究データ保存10年ルール」に基づく
データ保存も、「
要求されたときにデータ
提出できればよい
」という程度のもの。
助成機関、国レベルの
ポリシーもほぼ存
在しない
。
13
日本におけるRDM展開の現状(2)
大学図書館等において多少動きがあったとし
ても…
説明責任の観点(公的資金を得た研究成果の公開 要求) 研究不正への対応(研究データ10年保存ルール) オープンサイエンス運動(?)
日本においてはRDMの動きが、
十分な根拠を
有さない
、もしくは
抽象的イメージの上
でなさ
れている。
欧米における
RDMの取り組みの特徴
「研究データのリユース」を
促進しようとする取り組みが多い。
特定の研究分野の研究データを一つのプラット フォームに集め、解析ツールも含め、当該研究コ ミュニティの利用に資す。 研究論文と研究データをリンクする取り組み、研究 データのディスカバリーサービス等。 ユーザ側にたった研究データの検索しやすさ、サプ ライ側にたった著作権等研究データの法的根拠や データポリシーのあり方の整理。 研究 コミュニティ のための 研究基盤(RI)を 着実に整備する という視点が 偉い!15
NFFA‐Europe
nanoscience foundries & free analysis
EU内の複数の測定機器によ り得られた測定値を一つのリ ポジトリに集め、データ統合、 解析するツールを提供する。 (利用場面) 一研究者が特定サンプルの計測のため に、複数の施設を利用。データをNFFAの データリポジトリに保存。 研究グループがデータを共有、共同解析 他の研究者が、研究データを利用、解析 (X線回折、NMR、質量分析、電子顕微鏡、微細加工・・・) Source: カールスルーエ工科大学Rainer Stotzkaより情報入手The National Data Service(米)
研究者にデータ発見、 利用、共有・公開を可能 とし、データと文献をリン クするサービス。 NDSコンソーシアムによ るコミュニティ・ドリブンな 取り組み 7大学、11データプロジェ クト/フェデレーション、12 情報基盤センター等、7 出版社/学会等 200名体制 データ発見 データ利用 データ共有・公開 データと文献のリンク NDSの主要機能17 海陸バイオダイバーシティー・環境のための地中海機関 Mediterranean Institute of marine and terrestrial Biodiversity and Ecology (仏CNRS内)
バイオダイバーシティと環境の研究に必要なデー
タを統合、利用に供する。
RDAポスター42 Results of IndexMed GRAIL Days 2016: How to use standards to build GRAphs and mIne data for environmentaL research? Romain David IMBE ‐ INEE ‐ Centre National à la Recherche Scientifique (CNRS) Source:IMBE・Romain David氏より情報入手
研究ユニット
研究 支援 研究 ソ ル ュ ー シ ョ ン研究データ図書館(仏)
bibliothèque scientifique numérique (BSN)
フランス高等教育・研究省主導で2009年に設置。 研究者や学生が、自身に関係ある研究情報と研究ツール を利用できることを目的とする。 学長協会、グランゼコール、研究機関(CNRS, CEA, INRA, IRD, INRIA, Institut Pasteur, INSERM)、文化・コミュニケーショ ン省による運営。 サービス: • BSN1:雑誌の購入・アーカイブ • BSN2:アクセスとホスティング機能 • BSN3:レポート機能 • BSN4:オープンアクセス • BSN5:デジタル化 • BSN6:長期保存 • BSN7:科学出版 • BSN8:資料供給、貸与 • BSN9:トレーニング、スキル、実践 • BSN10:データ検索
19 国際植物防疫条約(IPPC)に基 づき、欧州・地中海地域51カ国 について設置された、植物保護 の協力・調和機関。 事務局は20名程度だが、研究 者は計4500名規模。 各観測点における植生や害虫、 天候等の情報をデータベース化。 各種基準や標準のガイドライン を作成。 欧州・地中海 植物保護機関(国際機関) 〈データベース〉 • EPPO Global DB & EPPO codes • EPPO Standards on Efficacy Evaluation of Plant Protection Products • PQR ‐ EPPO database on quarantine pests • EPPO database on Diagnostic expertise • CAPRA (Computer Assisted Pest Risk Analysis) • EPPO Pest Reporting System (restricted access) • EPPO Plant Protection Thesaurus 〈EPPO標準〉 • EPPO Standards on plant protection products(3標準) • EPPO Standards on phytosanitary measures(10標準) Source:EPPO・Damian Griessinger氏(IT担当)より情報入手
日本におけるRDM展開の意義の
再構築の必要性
日本におけるRDMは、「オープンサイエンス」の議論から主に 開始しており、その必要性が十分に理解されていない。 「研究データを産業で利用してイノベーションが起こる」と言われても説 得力を持たない。 しかし、研究コミュニティにおける研究を発展するためであれ ばRDMも理解され、やる気も起こる。 複数のデータソースを統合して、解析するということは、最近 の技術発展で可能となったことで、各国がこうした研究インフ ラ(RI)に力を入れているのであれば、日本も遅れるわけには いかない。 日本の研究面の国際競争力強化の観点から、RDMや研究イ ンフラの整備を展開した方が良いのではないか?これからの
展開可能性
その他
‐
TDM
‐
データポリシー等
4
BoF on TDM policies and solutions
に参加(Breakout 4)
論文等のテキストデータマイニング(TDM)に大きな可 能性が見いだされている。 他方、論文データが全て商用出版社にあり、特別の 契約や取り決めなしにTDMができないことが、大問題 とみなされている。 日本語の論文はJ‐Stageや機関リポジトリ等公的ス ペースにあるものが多い上、今夏予定されている著作 権法改正で、フルテキスト検索における権利制限がな される予定。 ⇒ 日本が世界に先駆けて、魅力的サービスを展開でき るチャンス!23