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<原著>山梨県における24 か月未満の乳幼児初回有熱性尿路感染症の診療についての検討 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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Ⅰ.緒  言

  有 熱 性 尿 路 感 染 症(Febrile Urinary Tract Infection: fUTI)は,24 か月未満の小児の有 熱 疾 患 の 約 5 % を 占 め る common disease で ある。fUTI 治療の最終目的は,fUTI の反復 と腎瘢痕形成による長期的な腎障害の予防で あり,このためには fUTI の適切な診断と高 率に合併する膀胱尿管逆流症(vesicoureteral refl ux: VUR)などの先天性尿路奇形の発見や fUTI の再発予防が重要である。排尿時膀胱尿 道 造 影(voiding cystourethrography: VCUG) は VUR の標準的な画像診断法であるが,近 年その適応に関しては大きな変化がみられた。

山梨県における 24 か月未満の乳幼児初回

有熱性尿路感染症の診療についての検討

後 藤 美 和

1)

,金 井 宏 明

2)

,小 林 杏 奈

2)

松 下 香 子

2)

,東 田 耕 輔

2)

,沢 登 恵 美

2)

1)独立行政法人国立病院機構甲府病院小児科 2)山梨大学医学部小児科

要 旨:目的:近年,様々な有熱性尿路感染症(Febrile Urinary Tract Infection: fUTI)の診療の ガイドラインが国内外から示されている。しかし,いずれも利点と欠点がありどのガイドラインを 選択するかは国内でも意見が分かれている。山梨県内でも,各病院により fUTI の取り扱いは異なっ ており,検査や治療の過不足が予想される。そこで今回,山梨県の乳幼児の fUTI 診療の現状の把 握を目的に調査を行った。対象及び方法:山梨県内の小児の入院病床を有する全 11 施設に,診断 方法,画像検査と予防的な抗菌薬投与の施行基準について質問用紙を用いて調査した。結果:診断 には 7 施設がカテーテル尿,4 施設がバック尿を主に用いており,単一菌が 1x105 CFUs/mL 以上 検出された場合を fUTI と診断している施設が 4 施設で最多であった。初回の fUTI 後の腹部超音 波検査は,ほぼすべての症例に行われていた。初回 fUTI 後の排尿時膀胱尿道造影は,8 施設が腹 部超音波検査で異常がある症例を対象としていたが,膀胱尿管逆流症のリスクファクターとなる, 大腸菌以外の起因菌や敗血症症例,治療への反応が不良な症例などの非典型例を対象としていたの は 1 施設であった。初回 fUTI 後の核医学検査は高度膀胱尿管逆流例と腹部超音波に異常がみられ る症例を中心に施行されていたが施設により対象は異なっていた。予防的な抗菌薬投与は,高度膀 胱尿管逆流症や反復性 fUTI 例を対象とする施設が多くみられた。結論:fUTI 後の腹部超音波検 査や予防的抗菌薬の投与は,概ねガイドラインに準じて行われていることが分かった。しかし,採 尿方法や初回 fUTI 後の画像診断の適応基準は施設間で違いがみられ,特に非典型 fUTI 症例を対 象としていない施設が多いことが判明した。 キーワード 乳児,尿路感染症,診断,治療,画像診断

原  著

1) 〒 400-5833 山梨県甲府市天神町 11-35 2) 〒 409-3898 山梨県中央市下河東 1110 番地 受付:2018 年 1 月 23 日 受理:2018 年 6 月 18 日

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1999 年に米国小児科学会から示されたガイド ラインでは 2 か月から 24 か月までの全例に初 回 fUTI から VUCG を行うことが推奨されて いた1)。しかし,2007 年に出された英国から のガイドライン2)や 2011 年に改訂された米 国小児科学会のガイドライン3)では,初回の fUTI 全例に VCUG を施行することは推奨さ れなくなった。その背景として,乳幼児におい ては初回 fUTI で発見される VUR の多くが低 グレードで,大部分が自然に改善することや, VUR の同定が臨床的に有用と証明されないな どの理由が挙げられた。2016 年に日本小児泌 尿器科学会からも小児 fUTI 診療ガイドライン が示されているが,いずれのガイドラインにも 利点と欠点が指摘されており,国内でも fUTI の管理については意見が分かれていることから 山梨県内の施設においても取扱いに差があるこ とが推測された。そこで今回,山梨県の fUTI 診療の現状の把握し,山梨県内の fUTI 診療の 課題を評価することを目的にアンケート調査を 行った。 Ⅱ.対象および方法  2016 年 4 月から 2017 年 3 月に山梨県内の小 児入院病床を有する全 11 施設を対象に,質問 用紙を用いて,診断方法,fUTI 後の画像検査 の施行基準と予防的な抗菌薬投与の開始および 終了基準について調査した。  fUTI の診断については,採尿方法と診断基 準について質問した。採尿法については,カ テーテル導尿,膀胱穿刺,採尿バックのいずれ を主たる方法で用いているか 1 つ選択する方式 にした。診断基準については,発熱と白血球尿 のみか,白血球尿に加え尿培養も陽性の場合と しているか質問した。尿培養の結果を診断に用 いている施設には,有意菌と判断する菌量の基 準についても合わせて質問した。画像検査に ついては,腹部超音波検査(US),VCUG,核 医 学 検 査(dimercaptosuccinic acid: DMSA シ ンチグラフィー)に関して質問した。US につ いては,初回 fUTI から行う対象が,全例,全 例ではないがほとんど,半数程度,ほとんど 行っていない,非典型例のみ行う,の 5 つの 選択肢の中から 1 つを選択する方式をとった。 VCUG については,初回 fUTI から行う対象 が,全例,初回は全例行わない,非典型例に行 う,US で所見のある例に行う,から当てはま る項目を複数選択する方式とし,あわせて反 復性 fUTI 例を VCUG の対象とするかについ ても質問した。VCUG を施行している施設に 対しては,VCUG で VUR と診断された症例 に VCUG の再検査を行っているか,全例,全 例ではないがほとんど,半数程度,ほとんど 行っていない,の選択肢から 1 つ選択する方式 で質問した。VCUG の再検査を行っている施 設に対しては再検査の時期について,自由記載 で回答を依頼した。DMSA シンチグラフィー を施行する対象に関しては,初回から全例,初 回では行わない,VUR 全例,Ⅲ度以上の高度 VUR 症例,非典型例,US で異常がある症例, 反復性 fUTI 例から一致する項目を複数選択可 とし,その他の基準がある場合は自由記載を 行う形式とした。自施設で DMSA シンチグラ フィーが出来ない場合は,他施設への依頼基準 として回答を依頼した。予防的な抗菌薬投与に 関しては,基本的に行わない,乳幼児 fUTI の 全例,VUR 全例,Ⅲ度以上の高度 VUR 症例, 非典型例,一定年齢以下の症例,反復性 fUTI を選択肢とし,当てはまるものをすべて選択す る方式にした。予防的な抗菌薬の終了の基準と して,VUR が改善または消失した場合,一定 期間(期間は自由記載)再発がない場合,排尿 が自立した場合(おむつが外れた場合),一定 年齢(年齢は自由記載)になった場合の選択肢 から当てはまるものをすべて選択する方式にし た。予防的な抗菌薬を行っている施設に対して は抗菌薬の選択について,ST 合剤,セファク ロル,起因菌により変えている,の選択肢から 主たる方法を 1 つ選択する方式で質問した。本 研究における非典型例とは,治療開始後も 48 時間以上解熱が得られない,起因菌が大腸菌以

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外,敗血症の合併の何れか 1 つでも認める症例 と定義した。また,各質問に対して適切な選択 肢がない場合には,何れの質問項目に関しても 自由記載を可とした。 Ⅲ.結  果 1.fUTI の診断  診断に用いる検体の採尿方法として,11 施 設中 7 施設がカテーテル導尿,4 施設が採尿バッ クを用いており,膀胱穿刺を主に行っている 施設はなかった(図 1a)。fUTI の診断は,全 11 施設が発熱と白血球尿に加え細菌尿が陽性 であった場合に fUTI と確定診断していた(図 1b)。有意菌と判断する菌量の基準は,11 施設 中 4 施設で単一菌が 1x105 CFUs/mL 以上検出 された場合としており最も多く,その他に単一 菌で 1x106 CFUs/mL 以上,1x107 CFUs/mL 以 上を有意としている施設が各 1 施設あった(図 1c)。5 施設からは明確な回答がなかった。 2.画像検査について  初回 fUTI 後の US は,11 施設中 7 施設が全 例に施行しており,3 施設が全例ではないがほ とんど,1 施設が半数程度に行っていると回答 し た( 図 2a)。 初 回 fUTI へ の VCUG の 施 行

図 1.fUTI 診断

a:採尿方法  b:診断基準  c:有意菌の基準 横軸はすべて施設数

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に関しては,初回は全例行わないが 2 施設,初 回から全例に行うが 1 施設,US で所見がある 例に行うが 8 施設であり,8 施設の中に非典型 例も対象としているが 1 施設,男児も対象にし ているが 1 施設あった(図 2b)。11 施設中 5 施 設が,反復性 fUTI 例を VCUG の対象として いた。VCUG の再検査については,1 施設が全 例ではないがほとんどに行っている,3 施設は ほとんど行っていないと回答した(図 2c)。7 施設からは施行頻度に関する明確な回答が得ら れなかったが,そのうち 1 施設は fUTI が再発 した例にのみ VCUG 再検を行っていると回答 した。VCUG の再検査の時期については,ほ とんどに再検を行っている 1 施設は 6 歳頃に施 行していた。施行頻度の明確な回答が得られな かった 7 施設中 1 施設は,初回 VCUG から 6 か月後に VCUG を再検し VUR 消失を確認す るまで検査を継続していると回答した。DMSA シンチグラフィーを施行する対象に関しては, 初回から全例行っている施設はなかった。2 施 設は初回では行わないと回答し,6 施設はⅢ度 以上の高度 VUR 症例,3 施設は US で異常が ある症例を対象としており,非典型例と VUR 全例を対象としている施設が各 1 施設あった (図 2d)。反復性 fUTI 例に DMSA シンチグラ フィーを行っている施設が 6 施設あった。 図 2.fUTI 後の画像検査 a :初回 fUI 後の US  

b :初回 fUTI 後の VCUG * 点線以下は再発例に VCUG を行っている施設数 c :VUR 症例への VCUG 再検 

d :初回 fUTI 後の DMSA シンチグラフィー * 点線以下は再発例に VCUG を行っている施設数 横軸はすべて施設数

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3.予防的な抗菌薬投与  予防的抗菌薬投与を基本的に行わないと回 答した施設はなく,2 施設が乳幼児の全例,3 施 設 が VUR 全 例,6 施 設 が Ⅲ 度 以 上 の 高 度 VUR 症例,1 施設が非典型例,2 施設が一定 年齢以下の症例を予防的抗菌薬開始の対象と していた(図 3a)。加えて 11 施設中 7 施設は, 反復性 fUTI にも抗菌薬の予防投与を行ってい た。予防内服の終了の基準は,VCG 再検をほ とんど行っていないと回答した 3 施設中 2 施設 を含む 8 施設が VUR の消失や軽快としており, その他に排尿の自立,一定期間無再発が持続す るがそれぞれ 2 施設あった(図 3b)。予防内服 に用いる薬剤の第一選択は,ST 合剤が 7 施設 と最多で,セファクロルが 2 施設,起因菌によ り変更するまたは何れも使用しているが各 1 施 設であった(図 3c)。 Ⅳ.考  察  乳幼児が fUTI に罹患した場合,その多くは 発熱のみで,学童や成人のように腰背部痛や叩 図 3.fUTI 後の予防的抗菌薬投与 a:開始基準  b:終了基準  c:抗菌薬の選択 横軸はすべて施設数

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打痛を訴えることはほとんどなく,その診断 は臨床症状以外の検査所見に依存する場合が 多い。尿検査は fUTI 診断の中心となる検査で あるが,採尿バックで採取した検体では外陰 部を清拭したとしても,発熱のない乳幼児の 5.7%に白血球尿を認め,2.4%に 1x105 mL 以 上の細菌尿が検出されると報告されている4)。 このため,米国小児科学会や英国の National Institute for Health and Clinical Excellence (NICE)は,乳幼児の fUTI の診断にはカテー テル導尿もしくは膀胱穿刺によって採取した尿 を検尿と培養に用いることを強く推奨してい る2, 3)。一方で,イタリア小児腎臓学会はプラ イマリーケアにおいてカテーテル導尿や膀胱穿 刺を用いることは困難であり,カテーテル導尿 を行うことを強く推奨する一方で,クリーン キャッチ尿や中間尿も尿培養検体として代用可 能としており,白血球尿の検査にはバック採尿 も使用可能としている5)。本調査では,採尿法 として膀胱穿刺を用いている施設はなかった。 11 施設中 7 施設でカテーテル尿を fUTI の診断 に用いていたが,4 施設では主な採尿法として バック採尿を用いていた。カテーテル尿を用い た尿培養の感度は 95%,特異度は 98%と高い6)。 排尿が自立していない乳幼児においてクリーン チャッチ尿やバック採尿で中間尿を採取するの は困難であり,またバック採尿でのコンタミ ネーション率を考慮すると,乳児 fUTI の入院 治療の当たる施設においては手技や侵襲性に配 慮したうえでカテーテル導尿による検体を細菌 培養に用いるべきと考えられた。fUTI の診断 に関しては,米国小児科学会は治療前の細菌尿 の存在が fUTI の診断に不可欠としており,細 菌尿はカテーテル導尿または膀胱穿刺で得た検 体で 5x104 CFUs/mL 以上を基準としている3)。 イタリア小児腎臓学会は,カテーテル尿では 1x104 CFUs/mL 以上,クリーンキャッチ尿や バック採尿での中間尿では 1x105 CFUs/mL 以 上を有意な細菌尿としており,ガイドラインや 採尿法により基準に差がみられている5)。本調 査でも施設間で細菌尿の診断基準の違いがみら れたが,これは参考とする文献や主たる採尿法 の違いが影響していると考えられた。  VUR は乳幼児 fUTI 患者の約 30%に認めら れると報告されており7),fUTI 再発の予防や 慢性腎障害の予防の観点からも VUR の診断は 重要である。US は一般的には VUR や腎瘢痕 の診断率は高くないものの7),腎サイズ,水腎 症,巨大尿管症などの診断には有効であり,米 国小児科学会は初回 fUTI から全例に US を施 行することを推奨しており3),NICE は 6 か月 未満では全例に,6 か月以上では非典型例を 対象に初回 fUTI から US を行うことを推奨し ている2)。日本小児泌尿器科学会も US を初回 fUTI から施行することを推奨している8)。本 検討で初回 fUTI 後の US は,11 施設中 7 施設 が全例に施行しており,3 施設が全例ではない がほとんど,1 施設が半数程度に行っていると 回答しており,US の施行率は高かった。VUR の標準的な画像診断法が VCUG であり,米国 小児科学会では,US で水腎症や腎瘢痕所見な ど高度 VUR や閉塞性腎疾患を疑う所見を有す る症例に,NICE やイタリア小児腎臓学会では US に所見がある症例に加えて非典型例には初 回 fUTI から VCUG を行うことを推奨し,加 えて反復 fUTI 症例にも行うことを推奨してい る2, 5)。本調査で,山梨県内では US で異常所 見のある例や反復 fUTI 症例に VCUG を施行 している施設が多くみられたが,E.coli 以外の 起因菌とする例や抗菌薬への反応が不良な難 治例,菌血症合併例など VUR のリスクファフ ターがある非典型例を対象としていたのは 11 施設中 1 施設のみであり,今後の検討が必要と 考えられた。DMSA シンチグラフィーは,手 術適応を判断する重要な因子である腎瘢痕の 検出に有効であり,NICE は VCUG と同じ対 象を2),イタリア小児腎臓学会では US 異常の ある症例に加えて VUR 陽性症例に行うこと を推奨している5)。本検討では高度の VUR 症 例に DMSA シンチグラフィーを行っている施 設 が 6 施 設 と 多 く, 反 復 fUTI 症例にも 6 施 設が DMSA を施行していた。しかし,VCUG

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と同様に非典型例を対象としていたのは 1 施 設のみであり今後の課題と考えられた。fUTI 後の画像診断の手順として VCUG に先立っ て,発症から 1 週間以内に DMSA シンチグラ フィーを行い,有所見者に対して VCUG を行 う Top-Down-approach という方法も提唱され ている。Top-Down-approach は US や VCUG を DMSA シンチグラフィーより先に行う方法 (Bottom-Up-approach 法)より腎瘢痕や高度 VUR の見逃しが低い一方で,医療コストや被 ばく量の増加が指摘されている9)。また,小児 の DMSA シンチグラフィーが施行可能な施設 は本調査の対象となった 11 施設中 3 施設と限 られているため,山梨県内の施設においては Top-Down Approach は一般的な検査手順にな りにくいと推測された。  予防的な抗菌薬投与に関しては,NICE は 反復 fUTI 例に,イタリア小児腎臓学会は反復 fUTI に加えてⅢ度以上の高度 VUR 例に予防 内服を行うことを推奨しているが,米国小児科 学会は明確な指針は示していない。中止基準に 関しては,European Association of Urology か らのトイレットトレーニング終了までという基 準が示されている10)。本調査で,山梨県内の施 設では海外から提唱されているガイドラインに 近い形の抗菌薬の予防投与がなされていること が明らかになった。ST 合剤少量投与は,海外 の大規模臨床研究からその fUTI 再発予防効果 についてはエビデンスが示されており11),山 梨県内の施設でも予防投与に ST 合剤が広く用 いられていたが,セフェム系の抗菌薬も用いら れていた。ST 合剤は有用性が示される一方で, 骨髄抑制の副作用や新生児では高ビリルビン血 症のリスクも指摘されているため,薬剤は個々 の症例で選択される必要があると考えられた。 Ⅴ.結  語  fUTI の診断については,入院治療のあたる 施設ではできるだけカテーテル尿の採取を行う ことを再度啓蒙する必要があると考えられた。 VCUG と DMSA シンチグラフィーの施行基準 には施設間で差がみられ,特に VUR のリスク がある非典型 fUTI 例を対象としていた施設が 少なかったことは今後の検討課題と考えられた。 参考文献

1) American Academy of Pediatrics, Committee on Quality Improvement, Subcommittee on Urinary Tract Infection: The diagnosis, treatment, and evaluation of the initial urinary tract infection in febrile infant and young children. Pediatrics 103: 843–852, 1999.

2) National Institute for Health and Clinical Excel-lence: Urinary tract Infection in children. Diag-nosis, treatment and long term management. 2007.

3) Subcommittee on Urinary Tract Infection, Steer-ing Committee on Quality Improvement and Management, Roberts KB: Urinary tract infec-tion: clinical practice guideline for the diagnosis and management of the initial UTI in febrile in-fants and children 2 to 24 months. Pediatrics 128: 595–610, 2011.

4) 平岡政弘:小児尿路感染症の外来診療マスター ブック.医学書院,2003.

5) Ammenti A, Montini G, et al.: on behalf of the Italian Society of Pediatric Nephrology. Febrile urinary tract infections in young children: rec-ommendations for the diagnosis, treatment and follow up. Acta Paediatrica 111: 451–457. 6) Pryles CV, Welch KJ, et al.: Comparative

bacte-riologic study of urine obtained from children by percutaneous suprapubic aspiration of the blad-der and by catheter. Pediatrics 24: 983–991, 1959. 7) Hoberman A, Wald ER, et al.: Imaging Studies

after a First Febrile Urinary Tract Infection in Young Children. N Engl J Med 348: 195–202, 2003.

8) 日本小児泌尿器科学会:小児膀胱尿管逆流診療 手引き.日小児泌会誌25,2016.

9) Scola LC, Montini G, et al.: Different Guideline for Imaging after First UTI in Febrile Infants: Yield, Cost, and Radiation. Pesiatrics 131: 665– 671, 2013.

10) Tekgül S, Dogan HS, et al.: EAU Guideline on Vesicoureteral Refl ux in Children. Eur Urology 62: 534–542, 2012.

11) The RIVUR Trial Investigators: Antimicrobial Prophylaxis for Children with Vesicoureteral Re-fl ex. N Engl J Med 370: 2367–2376, 2014.

参照

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