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よい製品をつくろう

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Academic year: 2021

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知的障がい教育部門 中学部作業学習(紙工班)学習指導案 指導・支援者 T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7 1 単元名(題材名) 「よい製品を作ろう」 2 指導観 ○ 紙工班の本グループは1年生○名、2年生○名、3年生○名の計11名で構成されている。 生徒の中には、昨年度から継続して紙工班に所属し、年度当初から見通しをもって意欲的に 取り組む姿勢ができている生徒もいる。牛乳パックのパルプを原料にして紙をすき、名刺型 やはがき型のカードを製作する作業を行っている。初めて紙工班に所属する生徒達も、1学 期の学習で自分の担当する工程の手順を覚え、徐々に見通しをもって一人で取り組むことが できる生徒も増えてきている。 全体的に生徒たちは意欲的に取り組み、担当する工程の準備や片付けをしたり、時間いっ ぱい作業に取り組んだり、教師の助言を受け入れて工夫したりすることができるようになっ てきている。しかし、分からない時や失敗した時に自分からなかなか言い出せなかったり、 自分の作業が製品の出来具合に関係しているという意識が低かったりする傾向が見られる。 班で協力して製品を作っていくためには、自分の工程に集中するだけでなく、周りを見るこ とも必要になってくるが、全体を見通すことのできる生徒は、まだ少ない。そのため、自分 の担当作業に慣れてきたこの段階で、他の工程にも意識を向けるなど協調してよい製品を作 ることを目標として作業を進めさせることは重要である。また、個々の生徒の実態や経験、 担当する作業工程が異なることから、それぞれの生徒に応じた支援を検討する必要がある。 以下に本時の対象生徒の実態並びに作業学習における実態を記す。 作業内容:ローラーかけ 対象生徒の実態並びに作業学習における実態 生 徒 の 実 態 〇自分の経験したことや得意なことについては周囲の友達や教師に積極的に話しか け、会話を楽しもうとする姿が見られる。自分の言いたいことを一方的に話し、 相手の話を最後まで聞かずに行動することがある。 〇教師からの指示理解については言葉掛け、生活の中で繰り返し使う手話、写真な どを提示することで、ほとんどの理解はできている。 〇疲れやすさや自分の考えに沿わない場合は、指示が通りにくくなることがあり、 学習の継続が難しい場面も見られる。 作 業 学 習 に お け る 実 態 【準備】 〇エプロンを着る~名札をめくる~作業日誌を取り出す等の活動ができる。 〇作業日誌の書き方を理解し、教師の支援を受けながら書くことができる。 〇本時の作業の目標については、具体的な数値目標を自分で考えて設定できる。 【ローラーかけ】 〇紙を裏返す際に戸惑うことがある。 〇ローラーを回す方向を間違えやすい。 〇ローラーを回しすぎて天板が外れることがある。 〇不具合(汚れ等)がある場合、教師の支援を受けながら報告することができる。 〇体調面や情緒面で作業が嫌になり、継続が難しくなることがある。 〇報告・連絡の仕方を教師と一緒に言葉と動作で確認しながら行うことができる。 【カードを並べる】 〇パネルの上に置くが、置く場所を間違えることがある。 【後片付け】 〇ほうきを持って掃くことはできるが、ごみを見て掃く・集めるという意識が低い。

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○ 本中学部における作業学習は、紙工班と木工班の2班があり、4月から3月までの1年間 同じ作業班に所属して行う。基本的には1年次と2年次で紙工班と木工班を交互に履修し、 3年次では希望する作業種を履修するようにしている。作業の特徴としては、工程が多く、 1つの工程を1人から3人程度の少人数で担当する流れ作業となっている。少人数の担当制 は、各工程で使う用具や体の動かし方、工程で完成させる紙の状態が違い、生徒の実態や興 味に合わせて担当させる工程を選ぶことができ、生徒に合わせた支援を行うことが比較的容 易というよさがある。さらに、仕事量を調節する必要のあるグループには、原材料作り(牛 乳パックを切り開く、ラミネートフィルムをはがす)の工程を担当させることで、常時作業 を行うことができる。 年間のねらいとしては、1学期は、担当する工程の作業場所、準備する物、手順等を覚え ることが学習の中心となる。2学期は、自分の作業工程に慣れてくるので、バザーでの販売 の機会もあることから、購入してもらうためによい製品を作ることを意識させるよい時期で ある。3学期は、手際よく作業が進められるようになることを目指している。 紙工班の作業活動を通して身に付ける力を9つの観点から示している。 ア、体力(一定時間作業を続けることができる。) イ、情緒の安定(見通しをもって落ち着いて作業をする。) ウ、集中力(手元をよく見てミスのないように作業する。) エ、持続力(最後までむらなく同じペースで作業する。) オ、忍耐力(気候条件や用具の音、熱等が気にならない。) カ、丁寧さ(製品の完成度を上げる。) キ、主体性(指示を待つのではなく、自分で考えて創意工夫する。) ク、コミュニケーション能力(連絡や報告をしたり質問をしたり教師の助言を受け入れる。) ケ、他者との協力(自分の工程に責任をもって取り組み【分担】、他の工程につなげる【協調】。) これらのことは将来の職業生活や社会自立に必要な力である。紙工班での作業を通して、 他者とのコミュニケーションを取りながら、作業全体の中で、自分の役割や責任に目を向け させる意味でも、本単元は有意義であると考える。 ○ 年度初めに作業工程を決める際に、それぞれの工程を体験させた。主体的に作業を進める ことができるようにするために、本人の希望、または少し支援すればできそうだという工程 の担当をさせた。乾燥機やアイロンのように熱の出るもの、ミキサーや水切りの機械のよう に音が大きいものを苦手とする生徒がいるが、希望に沿った工程を担当させることで生徒の 意欲ややる気を引き出しながら、取り組むことができている。また、紙工室に入退室する際 には自分の名札を裏返し、作業用エプロンに着替える等の身支度をすることで、「仕事をす る」という意識も徐々に高めることができている。 作業学習の流れは①確認会②作業③反省会で構成されている。①の確認会では作業目標を 考え、作業日誌と掲示用の目標シートに記入させる。作業目標を決めて、発表させることで、 自分の本時の目標を確認させ、本時の作業への意欲をもたせるようにする。②の作業では日 直の生徒が作業開始と終了のチャイムを鳴らすことで、作業に主体的に取り組むための意識 付けとする。③の反省会では、担当の教師と本時の目標、作業態度についての評価をし、頑 張ったことを認めてもらいながら、さらに作業量を記録し、出来高を比較できるようにして、 達成感・成就感をもたせ、次時の作業への意欲につなげるようにしていきたい。 各作業工程においては、基本的には一人で作業が進められるように道具の置き場所やそれ ぞれの作業場所を決め、作業動線を考慮した環境整備を行う。個々の生徒への支援について は、実態に応じて、担当教師が手順カードや補助具の作成等の工夫を行う。また、必要に応 じて、作業ペースの調整やクールダウン等の対応も行い、作業を集中して行うことができる ようにする。特に対象生徒A生は、体調や情緒面で作業が嫌になり、継続が難しくなる場面 も見られるため、必要に応じて言葉掛けをし、A生から「休みたい。」という意思表示をさ せる機会を与え、コミュニケーションを取りながら作業をさせたい。

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3 単元(題材)の目標 ( )内は作業学習において身に付けるべき9つの観点を示す ○ 作業の手順通りに一人で取り組むことができる。(イ、ウ、エ、オ) ○ 集中して作業に取り組むことができる。(ア、イ、ウ、エ、オ) 〇 時間いっぱい作業に取り組むことができる。(イ、エ、オ) 〇 出来具合を点検しながら作り、次の工程の生徒へ引き渡すことができる。(カ、キ、ク) 〇 よい製品を作るという意識をもって丁寧に作業に取り組むことができる。(カ、キ、ク、ケ) 4 指導計画(年間計画) 月 4~5月 6~7月 9~12月 1~3月 単 元 自分の作業を覚えよ う 自分で準備や後片付 けをしよう よい製品を作ろう 工夫して作業をしよ う 単 元 目 標 ・担当場所や担当教師 を覚える。 ・入退室を一人ででき る。 ・作業開始と終わりの あいさつができる。 ・作業時間終了まで作 業場所にいることが できる。 ・作業の手順を覚える ことができる。 ・作業の準備と後片付 けを行うことができ る。 ・作業後の掃除に取り 組むことができる。 ・分からないことを質 問したり、作業の報告 をしたりすることが できる。 ・次の工程の生徒に報 告や連絡をすること ができる。 ・作業の手順通りに取 り組むことができる。 ・丁寧に作ることがで きる。 ・教師の助言を受け入 れ、よい製品を作るこ とができる。 ・時間いっぱい作業に 取り組むことができ る。 ・出来具合を点検しな がら作ることができ る。 ・よい製品を作るとい う意識をもって取り 組むことができる。 ・作業能率を考え、作 業に取り組むことが できる。 ・一定の時間内に数多 く作ることができる。 ・よい製品を作るため の手立てを考えなが ら作業に取り組むこ とができる。 ・自分の作業態度を振 り返ることができる。 5 本時 (1) 平成○○年○月○日(○曜日) 第2校時(9:30~10:40) ○○○室 (2) 本時の目標(対象生徒A) 1作業開始と終わりのあいさつができる。 2必要に応じて、休憩を取りながら、作業時間終了まで作業を継続することができる。 3汚れやキズがないかを意識しながら、点検することができる。 4全体の工程の流れを意識し、次の工程につなげることができる。 5作業後の掃除で、ごみを掃く・集めることができる。 (3) 本時の指導・支援(対象生徒A) 本時までに作業開始のあいさつの仕方や作業の手順について繰り返し確認し、丁寧に取り 組むことを指導してきた。ローラーかけでは、どこまで回せばよいのかを自分で確認できる よう目印として色テープを貼ったり、作業に集中できない時には言葉掛けをして休憩を長め に取ったりするなどその時々の状態に応じて柔軟に参加できるように支援してきた。また、 作業が終了した製品を並べやすいように枠を作り、順番に並べたり集めたりすることを意識 させている。さらに、ローラーをかけた後、汚れやキズがないか、製品として適切か等、出 来具合を自分で点検しながら次の工程の人へ渡すよう言葉掛けを行っている。作業後の片付 けでは、新聞紙を丸めたものを準備し、最後までしっかり見ながらごみを掃く・集めるとい う意識をもたせるように指導している。 本時では、多くの参観者がいるなかA生の状態を見て、必要に応じて休憩をとりながら前述 したこれまでの流れと同じように指導を行いたい。

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(4)展開 配時 学習活動(教材・教具) 指導・支援の方法、留意点 評価 10 分 45 分 1 準備をする。 ・名札を裏返す ・エプロンをつける ・作業日誌を準備する。 ・作業日誌と目標シートに目 標を記入する。 2 はじめのあいさつをす る。 3 目標の確認をする。 4 作業開始の合図を聞い て作業場所に移動する。 5 作業(ローラーかけ) ①プレス機の準備。 ・プレス機を拭く。 ・ねじを締める。 ・パネルを台に置く。 ②プレス機にかける。 ・版台にカードを置く。 ・ハンドルを回す。 (裏表1回ずつ) ③パネルに並べる。 ④20枚できたらまとめる。 ○入室後、すぐにすることを確認させる。 ○エプロンのひもが結びにくい場合は 「手伝ってください。」等の援助依頼をす るように促す。 ○具体的な目標を立てやすいように前回 の実績(枚数等)に注目させる。 ○他の工程の進捗状況を見ながら、時間 があればプレス機の準備をするように促 す。(5-①) ○手話に注目させ、大きな声で、はっき りとあいさつができるようにする。 ○友達の目標発表に注目させ、最後まで 聞くように促す。 〇自分の作業場所を指差しで確認させ、 移動するように促す。 〇布に注目させ、左右に拭くように促す。 〇難しい場合は教師が手を添えて左右の 動きを確認する。 〇カードを版台の中央に置くように指差 しと言葉掛けをしながら注目させる。 〇回す方向について、分からなくなる場 合は、指差しと回す動作で確認させる。 〇どこまで回せばよいのかを理解させる ため、版台の目印に注目させる。 〇片方の面が終わったら、指差しで確認 させ、裏返させる。 〇作業中、疲れが出て集中力が切れる状 態が続きそうな場合は、言葉掛けをし、 「休憩してもいいですか。」と教師に相談 するように促す。 〇パネルの枠に置いた目印に注目させ、 枠の中に置くように促す。 〇縦方向に順番に並べていくように指差 しと言葉掛けを行う。 〇縦方向に注目させ、「1・2・3・4。」 という言葉掛けをしながら、順番に取る 1 2

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15 分 ⑤次の工程の人へ渡す。 【一連の流れを繰り返す】 6 後片付けをする。 ①プレス機を片付ける。 ・ねじを緩める。 ・プレス機を拭く。 ②ほうきで床を掃く。 ③エプロンを脱ぎ、フックに 掛ける。 7、振り返りをする。 ①準備をする。 ・作業日誌を準備する。 ・作業日誌に評価を記入す る。 ・黒板のシートに記入する。 ②反省会をする。 ・がんばったことを発表する。 ・担当教師から今回の作業の 様子についての話を聞く。 8、終わりのあいさつをする。 ・名札を裏返して退室する。 ようにさせる。 ○カードに汚れやキズがないかを確認し ながら、まとめるように促す。 〇20枚のまとまりを作り終ったら教師 に注目させ、報告するように促す。 例:「カードが20枚そろいました。」 「確認をお願いします。」等 ○次の作業工程の場所を確認させ、担当 者に伝えるように促す。 例:「1回目のローラーが終わりました。」 「アイロン掛けをお願いします。」等 〇ねじを緩める方向を指差しと言葉掛け で確認する。 〇布に注目させ、左右に拭くように促す。 〇難しい場合は教師が手を添えて左右の 動きを確認する。 〇教師が新聞紙を丸めて床に落とし、掃 き取るように促す。 〇床に落ちた新聞紙に注目させ、目印の ついたところまで掃いて運ばせる。 〇掃除まで終わったら、教師に注目させ、 そうじが終わったことを報告するように 促す。 〇エプロンのひもを解くことが難しい場 合は「手伝ってください。」等の援助依頼 をするように促す。 ○評価項目を教師と一緒に声に出して読 み、本時を振り返らせながら記入させる。 〇教師が生徒のがんばったところやでき たところを説明し、次回の目標や今後、 気を付けたいことを説明する。 ○手話に注目させ、大きな声で、はっき りとあいさつができるようにする。 〇自分の名札に注目させ、裏返すように 促す。 3 4 1

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(5) 評価 項目 評価基準 評価1 A教師の手話に注目し、姿勢を正して大きな声であいさつをする。 B促されて、あいさつをする。 C手話など何らかの形で作業開始と終了のあいさつをする。 評価2 A作業場所を離れずに最後まで作業に取り組むことができる。 B休憩したいことを伝え、休憩を取りながら、最後まで作業場所を離れずに 取り組むことができる。 C作業場所以外で、休憩を取りながら、作業に取り組むことができる。 評価3 A汚れやキズがないか自分で両面を確認することができる。 B汚れやキズがないか片面のみ自分で確認することができる。 C教師の支援を受けながら、汚れやキズがないか確認することができる。 評価4 A自分で次の工程の場所へ行き、担当の生徒へ報告・連絡することができる。 B自分で次の工程の場所へ行き、教師の支援を受けながら、担当の生徒へ報 告・連絡することができる。 C教師の支援を受けながら、次の工程の場所へ行くことができる。 評価5 A丸めたごみを決められた枠まで掃く・集めることができる。 B教師の言葉掛けを受けながら、丸めたごみを掃くことができる。 C教師と一緒にほうきを持ちながら、掃くことができる。

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(6) 教室内配置図 洗濯機 流 し 台 冷 蔵 庫 紙すき 印刷 黒 板 棚 掃 除 用 具 入 れ エ プ ロ ン 掛 出入り口 出入り口 生徒 対象生徒 ラ ミ ネ ー ト は が し ローラー 乾燥 水切り T1 T5 T6 T3 □は作業中の配置 ○(網掛け)は確認会、反省会の配置 板 な ら べ アイロン 対象生徒 生徒 生徒 生徒 生徒 生徒 生徒 (生徒) 生徒 ミキサー掛け パルプ切り T4 T7 生徒 T2 ス タ ン プ ・ 色 塗 り

参照

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