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小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践

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Academic year: 2021

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(1)Title. 小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践. Author(s). 大橋, 裕子; 岡田, みゆき. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 70(1): 267-273. Issue Date. 2019-08. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/10547. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第70巻 第1号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 70, No.1. 令 和 元 年 8 月 August, 2019. 小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践 大橋 裕子・岡田みゆき* 別海町立中西別小学校 *. 北海道教育大学旭川校家庭科教育研究室. Lessons with Practical Activities in Home Economics Education at Elementary School OHASHI Yuko and OKADA Miyuki* Nakanishibetsu Elementary School, Bekkai *. Department of Education, Asahikawa Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 平成29年公示の新小学校学習指導要領家庭編の目標にもあるように,生活の自立の基礎を培 う基礎的・基本的な知識や技能の習得を図るためには,実践的・体験的な活動を一層重視する こととしている。しかしながら,実習を含む題材は実践的・体験的活動を取り入れやすいが, 知識・理解中心の題材では難しい。そこで,本研究では,実践的・体験的な活動を取り入れる ことが難しい題材に着目し,その題材に実践的・体験的な活動を取り入れた授業を開発する。 そして,活動を取り入れたことで児童の理解をより深めることができたか,その効果を検証す ることを目的とした。体験活動の効果や有用性については,授業者本人と,授業に参加した児 童役の大学生の意見から考察した。結果は以下の通りであった。 ・実践的・体験的な活動を取り入れることの効果は,児童の興味関心,学習への意欲付け, 知識の定着,家庭での実践につながっていることである。また,体験を深めるためには, 体験後の交流や体験前の教師の働きかけが大切である。 ・実践的・体験的な活動を取り入れることのデメリットとしては,児童に身に付けたい力が 不明確になりがちである,楽しさを追及するあまりに活動の必要性や意義を見失ってしま うことが挙げられる。 ・実践的・体験的な活動を取り入れる授業開発にあたっては,体験を全員させること,活動 時間を保障すること,体験活動の意義や目的を明確にすること,実験においては正確であ ること,授業内容の修正や改良をすることが挙げられる。. 267.

(3) 大橋 裕子・岡田みゆき. 1.研究の目的. その他,神谷ら5)の調理操作の習得・向上を目 指すために一人で調理する機会を多く取り入れた. 平成29年公示の新小学校学習指導要領家庭編の. 授業実践や,山岸ら6)の生活技能を高めるために. 目標にもあるように,生活の自立の基礎を培う基. 切り方体験を取り入れた授業実践など調理実習に. 礎的・基本的な知識や技能の習得を図るために. 関連した実践が圧倒的に多い。. は,実践的・体験的な活動を一層重視することと. このように,調理実習や被服製作のように実習. している。そして,この実践的・体験的な活動の. を含む題材は実践的・体験的活動を取り入れやす. 例として,直接体験や情報の取集,製作や調理な. く,研究も進んでいる。しかし,小学校家庭科に. どの実習,インタビューや実験など具体的な学習. おいては,疑似体験や実験を取り入れた授業実践. 1). も示している 。小学校家庭科においては,調理. は少ないと言える。特に,栄養素などの知識・理. 実習や被服製作にかける時間は長いが,他にどの. 解中心の題材では実践的・体験的活動を取り入れ. ような実践的・体験的な活動が考えられるだろう. ることは難しい。そこで,本研究では,実践的・. か。. 体験的な活動を取り入れることが難しい題材に着. 西江ら2)は,体験活動を生活実践力につなげる. 目し,その題材に実践的・体験的な活動を取り入. ための家庭科授業実践の研究を行った。ここでは,. れた小学校家庭科の授業を開発する。そして,活. 自転車発電機による家電製品の発電体験を通して. 動を取り入れたことで児童の理解をより深めるこ. 実感を伴った理解へと導き,節電の重要性を意識. とができたか,その効果を検証することを目的と. 付けている。そして,体験活動が生活実践力の育. した。. 成に有効であることを検証した。さらに,実践の 3か月後においても節電への意識が持続している 児童が多いことから,体験活動は長期間児童の意. 2.研究の方法. 識を継続させることができるという効果も示して. ⑴ 研究対象と実施期間. いる。. 研究対象者は小学校第5学年とした。ただし, 3). 楢府ら は,日本の文化に着目した授業実践の. 授業は,本大学生活・技術教育専攻の4年生15名. 研究を行った。ここでは,おせちやお雑煮などの. (男子学生2名,女子学生13名)を児童と想定し. 調理実習だけでなく,水引き,祝儀袋,しつらえ. 行った。実施期間は,2017年4月,5月,6月各. など日常生活に見られる伝統技術の実習も行っ. 1回であった。. た。実習を通して,手紙の書き方,冠婚葬祭のマ. ⑵ 授業内容. ナーなど日常生活におけるしきたり,心遣いにつ. 開発した授業は,以下の3つである。. いて学ぶ,日本の伝統文化を理解させている。. ①食品の購入に関する授業. 4). また,植田 は,通信販売の長所,短所を実感. 消費について関心を持ち,将来自分の価値観に. するために擬似体験学習を取り入れた消費者教育. 基づいた適切な消費行動ができるように買物の疑. の実践を行った。通信販売の広告をもとに,自分. 似体験を取り入れた授業である。カレーの材料を. たちが売ろうと思った品物の広告をグループご. 自分の所持金に合わせて,様々な情報が書いてい. とに作成したり,できあがった広告を見せ合い,. る紙の食材の中から購入する体験活動を取り入れ. その中から自分の買いたいものをひとつ選んだり. ている。授業を構成するにあたって,以下の3視. 疑似体験を通して,消費者としての資質能力を高. 点を取り上げた。. めている。そして,実際の体験よりも擬似体験の. ア.食品スーパーマーケットを模した教材で買い. 方がねらいに迫ることができるという効果を示し. 物体験を行い,より現実味をもって考えられる. た。. ようにする。. 268.

(4) 小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践. イ.収入に差をつけ,児童同士で交流させること で,状況と目的に合った金銭の使い方を考えな がら買い物を行うことができる。. 守る意義を児童に実感させるようにする。 ウ.家庭でも生かせるように,家族で守りたいマ ナーを児童自身が考え,発信できるようにする。. ウ.商品を比較し,何を基準に選択したかを明確 にさせることで,商品を吟味する力を養う。. ③五大栄養素に関する授業 五大栄養素について関心を高め,栄養素が身近. ②食事のマナーに関する授業. な食材に含まれていることを理解できるように実. 食事のマナーについて関心を持ち,なぜマナー. 験を取り入れた授業である。12の食材の中から,. を守ることが大切なのかを考えることができるよ. ヨウ素液を使って炭水化物とビタミンを検出する. うに食事の疑似体験を取り入れた授業である。調. 実験を取り入れた授業である。授業を構成するに. 理実習の実食時や給食時の児童を撮影した映像を. あたって,以下の3視点を取り上げた。. 見て,悪いマナーに気付かせ,そのマナーについ. ア.実験を通して栄養素の存在を目で見てわかる. て実際に食器を使って実践してみる体験活動を取 り入れている。授業を構成するにあたって,以下 の3視点を取り上げた。. ようにし,児童の興味を引き出す。 イ.様々な食材を比較させることで食材に含まれ ている栄養素が違ことに気付かせる。. ア. 児童の普段の食事の様子を撮った映像を見 せ,当事者意識を持たせる。. ウ.次時から行う五大栄養素の学習に予想をもっ て取り組めるよう,自分の考えを記入する場面. イ.マナーを守ることを押し付けるのではなく,. を多く作る。. 表1 体験活動を通してよかったところ,理解が深まったところ 食品購入. 食事マナー. 五大栄養素. 体験. 買物の実感が持てた(8名) 所持金に差をつけ条件の中での 買い物ができた(8名) 表示やポップから情報を選択で きるようにした(2名) 一人一人の体験を保障した (2名) 食材の種類が多く,選択肢が豊 富だったため活動が深まった 質問カードで体験を充実させた. 悪いマナーが実感できた(3名) 自分の行動を振り返ることがで きた(2名) 楽しく活動できた(2名) 学ぶ意欲が持てた(2名) 質問カードで体験を充実させた (2名) 正解が確認できた. 栄養素の存在が実感できた (10名) 体験したことは知識として定着 しやすい(6名) わかりやすい(4名) 楽しく活動できた(4名) 学ぶ意欲が継続できる(2名). 体験後 の交流. 買物の視点の違いが理解できた (8名) 自分の買物の視点を明確に持て た(5名) 条件(所持金)の同じ子同士で 交流できた. 他のグループと比較できた 理解が深まった たくさんのマナーを見つけるこ とができた. 考えが深められた. 家庭で の実践. 体験を夏休みの宿題と関連させ ていた(2名) 家庭で活かせる知識であった(2 名) 保護者への感謝の気持ちが実感 できた. その他. 活動前に注意点を伝えたこと 身近な題材を選んだこと. ビデオ撮影をしたことで体験を 身近な題材で興味が持てた 客観的に捉えることができた(3 名) 体験を深めるための情報や知識 を教師が与えたこと(3名). 269.

(5) 大橋 裕子・岡田みゆき. ⑶ 分析方法. らなかったところをまとめたものである。食品購. 授業実践後に, 「体験活動を通してよかったと. 入では「手持ちの金額が高い場合と安い場合は選. ころ,理解が深まったところ」 「体験活動でよく. 択が限られる」を最もよくなかったこととして挙. なかったところ,わからなかったところ」 「改善. げられていた。条件に差をつけたことで,食品選. すべき内容」 「授業を受けた感想」の4項目の自. 択の視点が共有できないという課題が認められ. 由記述式アンケートを実施し,記述内容からカテ. た。食事マナーでは「悪いマナーの例が全員体験. ゴリーを形成して結果を整理した。. できなかったこと」が挙げられていた。五大栄養 素では「透明の定義を明らかにすべき」「実験結. 3.結果と考察. 果が鮮明になるように条件をそろえる必要があ る」「正しい実験結果を教えるべき」のように,. ⑴ 体験活動を通してよかったところ. 実験結果が不明確であったということが,よくな. 表1は,体験活動を通してよかったところ,理. かったこととして挙げられた。. 解が深まったところをまとめたものである。3つ. また,食品購入と五大栄養素では,活動時間を. の体験活動共に,体験として最もよかったことは. 十分にとることが指摘されていた。さらに,体験. 「実感できた」ことを挙げていた。食品購入の体. 活動から何を学ばせるかなど体験の意義や目的に. 験では,お金を考えながら食材を選ぶことの難し. 触れている意見もあった。. さや楽しさを,食事のマナーでは,悪いマナーが. このことから,体験活動を取り入れる場合,体. 他からどのように見えるかを,五大栄養素の実験. 験を全員させること,条件を付けることによって. では,目に見えない炭水化物とビタミンの存在を. 学びの差が出ることを配慮する必要がある。また,. 実感できたことである。次に,情報を選択できた,. とりわけ実験においては,正確さが問われるので,. 行動を振り返ることができた,知識として定着し. よい実験結果を得るためにも,予備実験の必要性. たなど,体験から客観的に得た学びについて挙げ. を感じる。さらに,体験活動は子どもにとって楽. られていた。また,体験の楽しさについても挙げ. しいものであるが,その意義や目的を明らかにし. られていた。. た上で,授業に取り入れるべきである。. 体験後の交流では,交流を通して,他の人との. ⑶ 改善すべき内容. 違いに気付いたり,多くの視点が持てたり,考え. 表3は,授業のなかで改善すべき内容をまとめ. が深まったことが挙げられていた。. たものである。食品購入では「作る人数分に対し. 家庭の実践では,食材購入の体験だけではあっ. て,食材の分量をそろえるべき」が,最も改善す. たが, 家庭で活かせる知識になったことがわかる。. べきこととして挙げられていた。食事のマナーで. その他として,身近な題材を選ぶことや,体験. は「全員が体験できるようにすべき」が挙げられ. 活動を深めるために,注意点や情報を与える大切. ていた。これは,活動でよくないところとしても. さも挙げられていた。. 挙げられている内容であった。五大栄養素の実験. 以上から,体験活動のよさは,実際に実物に接. では「十分な体験活動の時間が必要なので,栄養. したように感じられることで,そのことが児童の. 素の検出に1時間,栄養素の働きに1時間を取る. 興味関心,学習への意欲付け,知識の定着,家庭. べき」が,最も改善すべきこととして挙げられて. での実践につながっていると思われる。また,体. いた。これも,活動でよくないところとして挙げ. 験を深めるためには,体験後の交流や体験前の教. られていた。また,「実験が成功できるようにす. 師の働きかけが大切であることも理解できる。. べき」も,改善点として多くの学生が挙げていた。. ⑵ 体験活動でよくなかったところ. 以上から,体験活動を取り入れる場合は全員に. 表2は,体験活動でよくなかったところ,わか. 体験させることが重要である。条件に差をつける. 270.

(6) 小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践. 表2 体験活動でよくなかったところ,わからなかったところ 食品購入. 食事マナー. 五大栄養素. 体験. 手持ちの金額が高い場合と安い 場合は選択が限られる(6名) 手持ち金額が同じ場合と違う場 合, どちらがよかったのか (5名) 質問カードの使い方がわからな かった(4名) 体験時間を十分にとるべき (3名) 体験を通して何を学ばせたいの か不明確(2名) 体験の前に買物の視点を与える べき(2名) 買い物かごが必要ではなかった か. 悪いマナーの例が全員体験でき なかったこと(3名) 体験活動で盛り上がり収拾でき なくなるのではないか. 透明の定義をあきらかにすべき (9名) 実験結果が鮮明になるように条 件をそろえる必要がある(7名) 正しい実験結果を教えるべき(5 名) 実験時間を十分にとるべき (3名) 食品の記載をしっかりする (2名) 実験結果が正確になるように食 品の吟味が必要(2名). 体験後 の交流. 子どもの発言の場面を多くすべ き. 実験結果がすべて,考察があい まい 栄養素を検出はできたが,働き までは深まらなかった. その他. 課題とまとめを明確にすべき(6 ビデオ撮影された子がいじめの 名) 対象にならないか 内容が盛りだくさん. 前時と次時のつながりがなくな り,実験だけが浮いてしまった. 表3 改善すべき内容 食品購入. 食事マナー. 五大栄養素. 体験. 作る人数分に対して,食材の分 量をそろえるべき(5名) 金額の設定は4種類くらいにす べき(3名) お金の使い方の決まりをあらか じ示すべき(3名) より買物実感を与えるためにレ ジの工程も作るべき 計算機が必要だった. 全員が体験できるようにすべき (4名) 体験を誰がするのかなどの指示 を明確にすべき(2名) 簡単な体験で終わることなく, 配膳など深い体験をさせるべき 体験前に,個人で考える時間が 必要. 十分な体験活動の時間が必要な ので,栄養素の検出に1時間, 栄養素の働きに1時間を取るべ き(7名) 実験が成功できるようにすべき (6名) 比較しやすいように,変化前の ものも各班に用意すべき(4名) 食品に名前を付けるべき(2名) 実験の正しい答えを伝えるべき 実験に関われない子がいないよ うにすべき. 体験後 の交流. 設定条件が同じ子ども同士に交 流させるべき(2名). 何について話し合うのか明確に すべき. その他. 地域の食材を入れるべき. 悪い例は生徒ではない一般的な ビデオを使うべき. 栄養素の検出に関してワーク シートにまとめを書く欄が必要. 場合は, 学びの差や結果の比較が難しいことから,. 実験はもちろんのこと,ラベルをきちんと貼った. 表などを使って,条件の差を明らかにした上で,. り,正解の状態を知識として予め知っていたりす. うまく子ども同士が体験後に交流ができるように. る必要がある。さらに,深い体験活動をさせ,体. する必要がある。また,実験は,一般的な体験活. 験後に考えさせるためにも,体験時間は十分にと. 動とは異なり,正確さが問われることを意識すべ. る必要がある。話し合いの観点を明確にすること. きである。正確な実験結果を得るためには,予備. も必要である。. 271.

(7) 大橋 裕子・岡田みゆき. ⑷ 授業を受けた感想. カテゴリー「体験後の交流」では,3つの体験. 表4は,授業を受けた感想をまとめたものであ. 活動共に「学んだ内容を明確にする」が最も多く. る。3つの体験活動共に,カテゴリー「体験」の. 挙げられていた。めあてを明確にするだけではな. 中では「体験活動の楽しさが伝わった」が最も多. く,学んだ内容も明確にすることで,体験の意義. く挙げられていた。体験活動のよかったこととし. が認められると考えられる。また,学んだ内容を. ても挙げられていたが,体験活動においては,楽. 明確にするためには,結果が比較できるような工. しさは重要であることがわかる。次に,食品購入. 夫や,個々で考察する機会を設ける必要もある。. の体験と五大栄養素の実験で「活動の時間の保障. カテゴリー「家庭との関連」では,食品購入と. が大切」が多く挙げられていた。これは,体験活. 食事マナーの体験活動で「家庭で活かせるかが大. 動のよくないところや改善点でも挙げられていた. 切」が多く挙げられていた。体験が家庭での実践. が, 活動時間の保障は重要であると言える。また,. につなげることも大切である。. 食品購入の体験と食事マナーの体験で「体験活動. その他,体験活動の前の導入の扱い方や,教材. のめあてを明確にする」や,五大栄養素の実験で. の工夫,机間指導の在り方など指摘されていた。. 「体験したことは知識として定着しやすい」も多. 以上から,体験活動は子どもにとって楽しい活. く挙げられていた。体験活動を充実させるために. 動であり,楽しいことが重要であると言える。た. はめあてを明確にすること,それによって,知識. だし,活動を充実させるためには,まず,活動時. の定着にもつながると考えられる。. 間を保障することが大切であると考えられる。ま 表4 授業の感想. 体験. 食品購入. 食事マナー. 五大栄養素. 体験活動の楽しさが伝わった(8 名) 活動の時間の保障が大切(3名) 体験活動により,授業が混乱す る危険性がある(2名) 条件に差をつけると混乱する場 合もある(2名) 体験活動のめあてを明確にする (2名) 体験活動から学ぶことは多かっ た. 体験活動の楽しさが伝わった(3 名) 体験活動のめあてを明確にする (2名) 体験活動から学ぶことは多かっ た. 体験活動の楽しさが伝わった(9 名) 体験したことは知識として定着 しやすい(6名) 活動の時間の保障が大切(4名) 実験の場合,正確さが問われる (2名). 体験後 の交流. 学んだ内容を明確にする(6名) 学んだ内容を明確にする 体験から得た知識を広げる必要 性か感じる(2名) 結果を比較しやすいように表に すべき 自分と他との価値観の違いを知 ることができた. 家庭と の関連. 家庭で活かせるかが大切. 家庭で活かせるかが大切(2名) 家庭環境の違いを考慮する. その他. 教材の準備が大切である(6名) 机間指導から子どもの気づきを 知る必要がある(3名) 導入では予想させることが大切 である. 導入はめあてを持たせる上で大 切(4名) 教材の工夫が大切(3名) 机間指導により,子どもが活動 の意欲をもてる(2名) 分かりやすい板書(2名). 272. 実験結果の説明を明確にする(3 名) 学んだ内容を明確にする(3名) 実験結果の考察の機会を与える ことが必要(3名). 実験前の指示が大切(3名) 実験準備が重要(3名) 導入では予想させることが大切 である.

(8) 小学校家庭科における実践的・体験的な活動の実践. た,めあてや学んだことを明確にすることは重要. を持たせることが必要である。. である。それによって,体験したことが,知識の. また,体験活動を行う場合は,すべての児童が. 定着へとつながる。さらに,体験活動と家庭との. 参加できることや十分な活動時間を保障すること. 関連を考慮に入れ,家庭での実践につなげること. も大切である。. は,体験活動を意義深いものにさせる。. 児童にとって発見・感動のある授業が,今求め られている。実践的・体験的な活動を授業に取り. 4.まとめ. 入れることは,よい授業を行う一つの手段である と考える。斬新な体験活動を取り入れては,授業. 本研究では,実践的・体験的な活動を取り入れ. 内容の改良・進化を続けることで,よりよい授業. ることが難しい題材に着目し,その題材に実践. が構築される。今後,研究を継続し,その情報を. 的・体験的な活動を取り入れた授業を開発し,活. 発信していきたいと考える。. 動を取り入れたことで児童の理解をより深めるこ とができたか,その効果を検証することを目的と. 最後に,本稿執筆にあたりまして,研究の資料. した。結果は以下の通りであった。. 収集に協力いただいた北海道教育大学教育学部旭. ・実践的・体験的な活動を取り入れることの効果. 川校生活技術教育専攻卒業生森下ほのかさんに心. は,児童の興味関心,学習への意欲付け,知識. から感謝いたします。. の定着,家庭での実践につながっていることで ある。また,体験を深めるためには,体験後の. 引用・参考文献. 交流や体験前の教師の働きかけが大切である。 ・実践的・体験的な活動を取り入れることのデメ リットとしては,児童に身に付けたい力が不明 確になりがちである,楽しさを追及するあまり に活動の必要性や意義を見失ってしまうことが 挙げられる。 ・実践的・体験的な活動を取り入れる授業開発に あたっては,体験を全員させること,活動時間 を保障すること,体験活動の意義や目的を明確. 1)文科省.小学校学習指導要領解説 家庭編.東洋館 出版.2018. 2)西江なおこ.生活実践力の育成を目指した小学校家 庭科モデル開発に関する研究:実感を伴った理解へと 導く体験活動を通して.奈良学園大学紀要.2016,5, 133-139. 3)楢府暢子,阿部睦子,亀井佑子,志村結美,仙波圭子, 仲田郁子.家庭科教育における生活文化に関する授業 開発.日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究 発表要旨集,2014,570,92.. にすること,実験においては正確であること,. 4)植田順子.疑似体験学習を取り入れた消費者教育(家. 授業内容の修正や改良をすることなどが必要で. 庭科) (第Ⅲ章豊かな感性を育む授業実践) .広島大学. ある。 以上のことから,体験活動は子どもにとって楽 しい活動であることから,児童の興味関心,学習 への意欲付けに大きな効果を持つことも理解でき た。 しかしながら,児童に身に付けたい力が不明確. 研究紀要,1996,190-195. 5)神谷麗奈,久世真理子,中村由紀子,平島円,磯部 由香.小学校家庭科における調理技術の向上を目指し た授業の開発.三重大学教育学部研究紀要 自然科学・ 人文科学・社会科学・教育科学,2014,65,233-239. 6)山岸朋子,浜島京子.小学校3年児童の梨の皮むき 体験による家庭実践への影響.日本家庭科教育学会大 会・例会・セミナー研究発表要旨集,2015,580,60.. になるというデメリットは注意しなければならな い。そのデメリットを把握せずに,児童が楽しく,. (大橋 裕子 別海町立中西別小学校). 興味を持つからと言って,何でも取り上げればい. (岡田みゆき 旭川校教授) . いというわけではない。活動の必要性や意義を十 分考慮して,体験活動と授業内容に確かな連動性. 273.

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参照

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