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発話データのコーディングによる集団内葛藤対処行動の検討 : 集団討議終了時の実質的葛藤との関連

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Academic year: 2021

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(1)ポスター発表 P04-37. 発話データのコーディングによる集団内葛藤対処行動の検討 -集団討議終了時の実質的葛藤との関連- ○村山 綾 (MURAYAMA, Aya)1) ・三浦 麻子 (MIURA, Asako)2) 1) 関西学院大学大学院文学研究科・応用心理科学研究センター 2)関西学院大学文学部 Keywords:集団内葛藤,対処行動,発話データ コーディングの初期一致率は 62~82%(M=71%, SD=5%). 問題 本研究の目的は、集団討議場面において討議終了時のメン バー間の葛藤の程度と討議中の対処行動の関係を、従来研. であった。不一致項目に関するコードは、合議により決定 した。. 究よりも客観的な指標を用いて検討することである。これまで、. 結果と考察. 集団内葛藤や対処行動の測定は、自己評定質問紙によるもの. まず、集団ごとに各対処行動の表出数とそれらの集団内. が多かった。これらは簡便である一方で客観性を欠き、また集. での比率を算出し、その値に角変換を施した。そして、角. 団のダイナミックスを十分に捉えきれないことが指摘されてき. 変換後の 5 つの変数を用いてウォード法によるクラスタ分. た。例えば実際の集団討議場面における葛藤対処行動の表. 析を行い、3 つのクラスタに分類することが妥当であるとし. 出の程度や、集団レベルでの対処行動の表出パターンなどの. た。次に、各クラスタの特徴を明らかにするため、5 つの対. 検討が困難である。本研究では、(1)集団意思決定課題遂行. 処行動を従属変数とした 1 要因 3 水準の分散分析を行なっ. 中の各メンバーの発話内容のカテゴリー化、(2)討議後のメン. た(Table 1) 。第 1 クラスタは、譲歩や回避といった他者追. バー間の意見不一致率に基づく実質的葛藤(substantive. 随的な対処行動が他のクラスタと比較して多く表出し、全. conflict)の算出、を行い、両者の関連を検討する。. 体的な対処行動の表出バランスが取れている。一方、第 2 クラスタは、統合に加え主張的な対処行動の表出率が高く、. 方法 実験参加者 大学生 68 名(男性 26 名、女性 42 名、平均年齢. お互いに自分の意見を活発に交換されていた集団であると. 21.25 歳(SD=2.28))が 4 名 1 組で実験に参加した。. 考えられる。第 3 クラスタは集団内で使用された対処行動. 実験課題 砂漠での遭難時に利用可能な10 個のアイテムを. のバリエーションが他より少なく、特に回避と妥協の表出. 重要度順にランク付けする正答のある集団課題を使用した。 率が低く、主張的な対処行動の表出率も低かった。最後に、 実験手続き 参加者は、個別ブースにて課題を遂行し、個人. 3 群に分類された集団間で、実質的葛藤の程度の差を検討し. の解答を記入後、中央に円形に並べられた椅子に移動して. た(Figure 1) 。その結果、第 1 クラスタは第 2 クラスタと第. 18 分間の討議を行った。討議終了後、集団としての解答を. 3 クラスタより実質的葛藤が低かった (F(2, 61)=7.35, p < .01) 。. 提出させ、参加者は再び個別ブースに移動した上で事後質. 集団内においては、ある特定の対処行動をメンバーが同様. 問紙に回答し、実験は終了した。 測定指標 1)実質的葛. に用いたり、意見の表明や主張ばかりを行なうのではなく、. 藤:各メンバーに終了時点での 10 個のアイテムの重要度を. それぞれの対処行動をバランスよく使用することで討議終. 個別に尋ね、各集団の不一致率を算出 2)葛藤対処行動(統. 了時の実質的葛藤が低下することが示唆された。今後は個. 合・主張・譲歩・妥協・回避・その他) :研究内容を知らな. 人レベルでの葛藤対処行動の検討や、それらと質問紙で測. い、訓練された 2 名のコーダーが Zomoza, Ripoll, &. 定した主観的な対処行動や葛藤知覚との比較を行う必要が. Peiro(2002)に基づいて発話データをコーディングした。課題. あろう。. を過去に遂行したことがあるメンバーがいた1集団を除く. Small Group Research, 33. 481 -50. 引用文献. Zornoza, A., Ripoll, P., & Peiro, J. M. (2002). 合計 16 集団の発話データを対象とし、集団ごとに算出した 80. Table 1 各クラスタの対処行動表出率 第1クラスタ. 第2クラスタ. 第3クラスタ. ( N = 24). ( N = 16). ( N = 24). 統合. 19.3% (10.7%). 回避. 2.6% (2.5%). 妥協. 0.8% (1.4%). 譲歩 主張. 8.5% (4.8%) 21.4% (8.4%). 24.3% (7.5%) a. 2.1% (1.7%). 25.5% (13.3%) a. 0.4% (1.1%) a. 7.8% (2.9%) 25.1% (8.7%). F. 0.7% (0.8%). 2.49 b. 0.6% (1.0%) a. 5.6% (3.7%) 18.0% (8.6%). 5.96 **. % 実 質 60 的 葛 40 藤. 1.03 b b. 3.54 * 3.59 *. アルファベットの違いは有意差があることを示す 括弧内は標準偏差. 20. p < .10. p < .01 65.00. 50.00 33.33. 0 第1クラスタ. 第2クラスタ. 第3クラスタ. Figure 1 各クラスタにおける実質的葛藤の程度. * p <.05; ** p <.01. ― 382 ―.

(2)

Table 1 各クラスタの対処行動表出率 統合 19.3% (10.7%) 24.3% (7.5%) 25.5% (13.3%) 2.49 回避 2.6% (2.5%) 2.1% (1.7%) 0.7% (0.8%) b 5.96 ** 妥協 0.8% (1.4%) 0.4% (1.1%) 0.6% (1.0%) 1.03 譲歩 8.5% (4.8%) 7.8% (2.9%) 5.6% (3.7%) b 3.54 * 主張 21.4% (8.4%) 25.1% (8.7%) 18.0% (8.6%) b

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