Kobe Shoin Women’s University Repository
Title
生活と食事
Food for you
Author(s)
市川 芳江(ICHIKAWA Yoshie)
Citation
生活科学論叢(Review of Living Science)
,
No.36:25-34
Issue Date
2005
Resource Type
Bulletin Paper / 紀要論文
Resource Version
URL
Right
Additional Information
松蔭土曜講座『都市における人間生活』-質の高い生活を目
松 蔭土 曜 講座 『都 市 に おけ る人 間 生 活』 質 の高 い生 活 を 目指 して
生活 と食事
市
川
芳
江
は じ め に 近 年 、体 を動 か す こ とが 少 な くな って い る上 に何 で も好 きな 時 に好 き な だ け 食 べ られ る。 そ の た め食 事 の 過 剰 摂 取 に起 因 す る生 活 習 慣病 が 問題 と な っ て きて い る 。 そ れ を予 防 す る た め に は 日 ご ろ の食 生 活 を適 正 にす る こ とが 大 切 とい わ れ て い るが 、 どの よ う な も の を ど れ だ け 食べ る こ と が 適 正 で あ る か とい う こ と は わ か り に くい 。"何 を どれ だ け 食 べ る の が 適 正 で あ る か"を 各 自で 考 え る た め の 方 法 に つ い て 解 説 す る 。 まず 、動 物 や ヒ トは 自分 に必 要 な栄 養 素 を選 択 す る能 力 は あ る か を述 べ 、 次 い で エ ネル ギ ー消 費 量 の 求 め 方 につ い て解 説 し、 さ らに 自分 の エ ネ ルギ ー消 費 量 に つ い て 第 六 次 改 定 日本 人 の 栄 養 所 要 量 食 事 摂 取 基 準 の 活 用1)を 参 考 に して 日常 生 活 時 間 か ら計 算 す る 方 法 を解 説 す る。 最 後 に手 の ひ ら栄 養 指 導2)に よる"何 を どれ だ け"に つ い て 解 説 す る。 1.自 分 に 必 要 な 栄 養 素 を 選 択 す る 能 力 は あ る か 1)ヤ ング の カ フ ェ テ リ ア実 験3) ヤ ン グは ネズ ミ に好 きな もの を 自由 に選 ば せ て摂 食 させ た と こ ろ 、 ど の ネ ズ ミ も全 部 成 長 し た とい う結 果 か ら、 ネズ ミは 自分 に必 要 な栄 養 素 を本 能 的 に選 択 す る 能 力 を 有 して い る とい う 結 論 を出 した。 2)ス コ ッ トの カ フ ェテ リア実 験4) ス コ ッ トは ヤ ン グの 実 験 に は 餌 にす べ て の 栄 養 素 を含 む イ ー ス ト含 んで い る た め適 切 で な い 。 そ こ で カゼ イ ン、蕪 糖 、 オ リー ブ油 お よ び塩 類 混 合 、 ビ タ ミ ンか ら 自 由 に 選 択 で き る よ う に摂 食 させ た とこ ろ 、1/3位 の ネズ ミ は カ ゼ イ ン を食 べ な い た め に た ん ぱ く質 欠 乏 と な り、 中 に は 死 ぬ もの が で た 。 こ の結 果 か らス コ ッ トは、 ネ ズ ミ は必 要 な 栄 養 素 を選 択 す る能 力 を必 ず し も 備 え て い な い とい う結 論 を 出 した。 3)木 村 等 の 二 つ 群 に分 け た選 択 実 験5) 木村 等 はス コ ッ トの実 験 を改 良 し、授 乳 中 の ネ ズ ミ に カ ゼ イ ン を餌 に与 え る群 と与 え な い 群 の2つ に分 け た 。 カゼ イ ン を含 む餌 を与 え られ て い た親 と一 緒 に 生 活 して い た 子 ネ ズ ミは全 部 成 長 した が 、 カ ゼ イ ン を含 ん で い な い餌 の親 に授 乳 さ れ た 子 ネ ズ ミは 、 カ ゼ イ ン を食 べ な い も の が 多 く、 成 長 が 悪 く死 ぬ もの もで た 。 こ の 実 験 に お い て 子 ネ ズ ミは授 乳 中 に母 親 の食 べ て い 一25一る餌 を学 習 して い る こ とが わ か り、 自分 に必 要 な栄 養 素 を選 択 す る 能 力 は本 能 で は な く、 学 習 に依 存 して い る もの で あ る と結 論 を だ した 。 これ らの 実 験 か ら、 人 間 の場 合 も食 品 選 択 の 能 力 を生 来 備 えて い る の で は な く、 学 習 に依 存 し て い る もの で あ る こ とが 推 測 で きる 。 す な わ ち 、 自分 の好 き な も の を 食 べ た い よ う に食 べ れ ば よ い とい うの で は な く、 自分 に必 要 な 栄 養 素 を 適 量 に食 べ る必 要 が あ る と い え る。 2.エ ネ ル ギ ー 消 費 量 の 求 め 方 1)実 測 値 に よ り求 め る6) ① 直 接 法(体 が発 散 す る熱 量 か ら消 費 エ ネル ギ ー量 を 求 め る) 被 験 者 の 入 っ た 代 謝 測定 室 の 室 温 の 変 化 を測 定 して被 験 者 の発 散 す る 熱 量 を消 費 エ ネ ル ギ ー 量 とす る 方 法 ② 間 接 法(呼 気 ガス を分 析 して 消 費 エ ネ ル ギ ー を 求 め る) 摂 取 した エ ネル ギ ー 源 は 酸 化 分 解 され 二 酸 化 炭 素 と水 に な り排 泄 され 、 た ん ぱ く質 中 に含 まれ る窒 素 は酸 化 分 解 され ず 尿 素 とな り尿 中 に排 泄 され る 。 そ こ で 、 酸 化 に使 用 した 酸 素 量 と排 泄 した 二酸 化 炭 素 量 、尿 中排 泄 窒 素 量 とか ら消 費 エ ネ ル ギ ー 量 を求 め る 方 法 。 2)基 礎 代 謝 量 と生 活 活 動 強 度 指 数 よ り算 出1♪ 1日 の エ ネ ル ギ ー 消 費 量=1日 の 基 礎 代 謝 量 ×生 活 活動 強 度 指 数
醐
生 き て い くた め に必 要 な 最 小 の エ ネル ギ ー代 謝 量 で あ り、 呼 吸 ・循 環 ・体 温 維 持 ・あ る い は 肝 臓 、腎 臓 な どの 組 織 の代 謝 な ど生 命 維 持 の た め に消 費 す る エ ネ ル ギ ー を基 礎 代 謝 とい う。 基 礎 代 謝 は年 齢 、 性 別 、体 格 、 体 温 、 ホ ルモ ン、 気 温 、 栄 養 状 態 に よ り影 響 さ れ る の で 、 各 人 が 実 測 す る こ とが 望 ま しい 。 しか し現 実 問 題 と して 実 測 は不 可 能 な場 合 が 多 く、性 別 、 年 齢 別 に 体 重1kg当 りで 示 さ れ る 基 礎 代 謝 基 準 値(Kcal/kgノ 日)を 用 い て 計 算 す る 表1性 ・平 均 階 層 別 基 礎 代 謝 基 準 値 年齢(才) 男(Kca1/kg/日 〉 一 女(KcaL〆kg/日) 18∼29 24.0 23.6 30∼49 22.3 21.7 50∼69 21.5 20.7 70以 上 21.5 20.7 基 礎 代 謝 量=基 礎 代 謝 基 準 値 ×体 重 (例 表4の 記 入 例 の場 合40歳 女 体 重50kg基 礎 代 謝 量=21.7Kcal/kg×50kg=1085Kcal) 一26一[生活 活 動 強度 指 翻(1日 の エ ネ ルギ ー消 費 量 が 基 礎 代 謝 量 の 何 倍 に当 た るか) ① 生 活 活動 強 度 の 区分(目 安)を 使 用 (表2)と 自分 の 日常 生 活 とか ら、 生 活 活 動 強 度 指 数 を 決 め る。 生 活 活 動 強 度 指 数1.5(や や低 い)が 現 在 国 民 の大 部 分 が 該 当 す る もの で あ り、 生 活 活 動 強 度 指 数1.7(適 度)は 国 民 が 健 康 人 と して 望 ま しい エ ネ ル ギ ー消 費 を して活 発 な生 活 行 動 を して い る場 合 で あ り、 国 民 の望 ま しい 目標 とす る もの で あ る 。 (例 一般 的 に は生 活 活 動 強 度1工、す な わ ち生 活 活動 強 度 指 数1.5が 用 い ら れ る) 表2生 活 活 動 強 度 の 区 分(目 安) 生活 活動 強度 と指数 (基礎代 謝量 の倍 数) 日常 生 活 活 動 の 例 一 日 常 生 活 の 内 容 唖
生活動作 塒
間
1 く低 い) 1.3 」 安 静112 立 列ll 歩 くIl 速 歩;o 筋 運 動10 散 歩 、 買 い物 な ど比 較 的 ゆ っ く り した 一1時間 程 度 の 歩 行 の他 、 大 部 分 は座 位 で の読 書 、勉 強 、 談 話 、 ま た座 位 や 横 に な っ て の テ レ ビ 、 音 楽 鑑 賞 な ど を して い る場 合 1 H (や や 低 い) 1.5 安 静 立 つ 歩 く 速 歩 1 筋 運 動 10 9 5 0 10 1 通 勤 、仕 事 な ど で2時 間程 度 の 歩 行 や 乗 車 、 接 客 、 家事 な ど立 位 で の業 務 が 比 較 的 多 い ほ か 、 大 部 分 は 座 位 で の 事 務 、 談 話 な ど を して い る場 合 皿 (適 度) 1.7 安 青釧9 立 つ18 歩 く16 速 歩1 筋 運 動 1 0 生 活 活動 強 度H(や や 低 い)の 者 が1日1時 間程 度 は 速 歩 や サ イ ク リ ン グ な ど比 較 的 強 い 身体 活動 を行 っ て い る場 合 や 、1時 間程 度 農 作 業 、 漁 業 な どの 比 較 的 強 い 作 業 に従 事 して い る 場 合 lV (高 い) 1.9 安 静 立 つ 歩 く錨
9 8 15巨
1日 の う ち1時 間程 度 は 激 しい ト レー ニ ン グ や 禾 材 の 運 搬 、 農 繁 期 の 農 耕 作 業 な どの よ う な 強 い 作 業 に従 事 して い る場 合 一 ② 日常 生 活 活 動 の行 動 記 録 を も と に計 算 a.A法(日 常 生 活 活 動 を 分 刻 み に記 録 す る) 1日 の 生 活 行 動 を記 録 し、(表3)の 日常 生 活 の動 作 強 度 の 目安(個 々 の 活 動 時 の エ ネ ル ギ ー量 が 基 礎 代 謝 の何 倍 の強 度 の 活 動 か を示 した もの)を 用 い て 生 活 活 動 強 度 指 数 を計 算 す る。 一27一表3日 常生活 の動作強度 の 目安 基 本 授 業 用 (簡便 化) 生活動 作 動 作 強 度 の 範 囲 「 日 常 生 活 活 動 の 種 類 動 作 強 度 (Af) 動 作 強 度 (Af) 安 静 1.0 睡 眠 、横 に な る 、 ゆ っ た り座 る(本 な ど を 読 む 、 書 く、 テ1ノビ を見 る) 1.0 1.0 立 つ 1.1∼2.0未 満 談話 1.3 1.5 料 理 、 食 事 1.4 身 の 回 り(身 支 度 、 洗 面 、 便 所) 1.5 縫 製(縫 い 、 ミシ ン か け) 1.5 趣 味 、娯 楽(生 花 、茶 の 湯 、麻 雀 、楽 器 演 奏 な ど) 1.5 車 の運 転 1.5 机 上 事 務(記 帳 、 算 盤 、 ワ ー プ ロ) 1.6 歩 く 1 2.0∼3.0未 満 電 車 やバ ス な どの乗物 の中で 立つ 2.0 2.0 買 物 や 散 歩 な どで ゆ っ く り歩 く' 2.0 洗 濯(電 気 洗濯機) 22 掃 除(電 気 掃除 機) 2.7 1 速 歩 3.0∼6.0未 満 家 庭 菜 園 、 草 む し り 3.0 同左 1 自転車(普 通 の速 さ) 3.6 階段 をお りる 4.0 掃 除 、 雑 巾 か け 4.5 急 ぎ足(通 勤 、 買 物) 4.5 布 団 あげ お ろ し 一 4.5 階段昇 降 5.8 1キ ャ ッチ ボ ー ル 4.0 ゴ ル フ(平 地) 4.0 サ イ ク1ル グ 塒 速10㎞) 4.4 1ラ ジ オ ・テ レ ビ体 操 4.5 1日 本舞 踊 の踊 り(秋 田音 頭 な ど) 4.5 1エ ア ロ ビ ク ス 5.0 ハ イ キ ン グ(平 地) 4.0 筋 運 動 3.0∼6.0未 満 卓球 6.0 ゴ ル フ(丘 陵) 6.0 階段 をの ぼ る 7.5 テ ニ ス 7.0 雪 上 ス キ ー(滑 降) 7.0 雪 上 ス キ ー(ク ロ ス カ ン ト リ ー) 10.0 ジ ョギ ン グ(120m/分) 7.0 登 山(平 均) 7.0 水 泳(平 泳 ぎ) 11.0 〃(ク ロ ー ル) 21.0 縄 跳 び(60∼70回!分) 9.0 腹筋運 動 8.6 ダ ンベ ル運 動 12.5 ラ ン ニ ン グ(200m/分) 13.0 一28一
生 括 活 動 強 度 指 数=ΣAfXT'1440分 Af:動 作 強 度(Activityfactor:基 礎 代 謝 の 倍 数) Tl各 種 生 活 動 作 の 時 間(分) b.B法(簡 便 法30分 刻 み の行 動 記 録 を も とに計 算 市 川 案) A法 を簡 便 化 した30分 刻 み の 生 活 行 動 記 録(表4)、 と(表3)の 日常 生 活 の 動 作 強 度 の 目安 授 業 用(簡 便 化)を 用 い て 生 活 活 動 指 数 を計 算 す る 。(表5記 入 例 参 考) 生 活 活動 強 度 指 数=ΣAfXT/24時 間 記 入例(40歳 女 性 体 重50kg) 表4生 活 時 間 記録 表 表5生 活 時 間 調 査 整 理 表 30 生 活 活 動 T(時 間) Af T24XAf 6時 身 の 回 ク1 意 ぎ ズ冒 睡眠 Z5 7時 揮 理 倉 事 横 に な る 8時 後 片 付 け 洗 繧 ゆ っ た りす わ る ヱ 9時 掃 除 新 衛 本 を読 む α5 10時 貫 「 い 勿 テ レ ビ を 見 る 1.5 11時 稗 理1 食 薯 その他 12時 後 片 付 け 歩 ぐ 合 計 1α5 1 α4 13時 電 車 位 つノ 歩 ぐ 談 話(立 ち話) 14時 士 曜 諺 座 料理 3 15時 歩 ぐ 食事 1.5 16時 電車r立 つノ 歩 ぐ 身 の 回 り ヱ 17時 休 憩 裁縫 18時 稗 理 食 事 趣味 一 19時 後 刀L付 け 祝±事務 車 の運転 20時 テ レ ど 机上事務 2 21時 身 の餌 ク そ の他 22時 風 呂 合 計 Z5 1.5 α5 23時 錘 塀 電車 や バ スで立 つ 1 24時 買 い 物 や 散 歩 ゆ っ く り歩 く 3 1時 洗 濯(電 気 洗 濯機) α5 2時 掃 除(電 気 掃 除機) α5 3時 そ の他 4時 合 計 5 2 α4 5時 急 ぎ足(通 勤 ・通 学) α5 4.5 α1 風 呂 α5 33 α1 [1日 合 計 24 1.5」 基 礎 代 謝=(2ノ.7Kcal)x(体 重50Kg)=(1095Kcal) 1日 の エ ネ ル ギ ー 所 要 量=(基 礎 代 謝1085Kcal)×(生 活 活 動 強 度 指 数1.5)=(1628KcaD 明 朝 体:記 録 用 紙 斜 め 文 字:個 人 デ ー タ(例40歳 女) -29一
c.A法 とB法 の 比 較 生 活 行 動 記 録 を 分 刻 み で 記 録 す るA法 で生 活 活 動 強 度 指 数 を計 算 した値 と 簡 便 化 して30分 刻 み で 記 録 す るB法 を比 較 した 。21名 の 学 生 が まずB法 で 前 日の 行 動 を記 憶 に よ り 記 録 し、 つ い で 同 じ行 動 をA法 で 記 録 しそ れ ぞ れ の 生 活 活 動 強 度 指 数 を計 算 した 結 果 を(表6)に 示 した 。 こ れ らの 結 果 よ り、 分 刻 み で 記 録 した値 が わ ず か に平 均 値 で 大 き く な っ て い るが 、 ほ とん ど差 が な く、 お お ま か な 消 費 エ ネ ル ギ ー量 の計 算 に は この 簡 便 法 が 使 え る。 表6A法 とB法 の 比 較 3.エ ネ ル ギ ー 必 要 量 エ ネ ル ギ ー必 要 量 は 、健 康 な状 態 を維 持 す る た め に必 要 な エ ネル ギ ー量 で あ り、 成 人 の 場 合 は基 本 的 に はエ ネ ル ギ ー消 費 量 が エ ネ ル ギ ー必 要 量 に相 当 す る と考 え て 良 い。 す な わ ち エ ネ ル ギ ー 必 要 量 は健 康 な現 在 の 体 重 を維 持 す る の に必 要 なエ ネ ル ギ ー 量 で あ る。 そ こで 1日 の エ ネ ル ギ ー 必 要 量=1日 の エ ネ ル ギ ー消 費 量 =1日 の 基 礎 代 謝 量 ×生 活 活 動 強 度 指 数 =基 礎 代 謝 基 準 値(Kca】/kg/日)× 体 重 ×生 活 活 動 強 度 指 数 基礎 代 謝 量 を 先 述 の 表1の 性 ・年 齢 別 基 礎 代 謝 基 準 量 に現 在 の 体 重 を か け て も とめ 、 生 活 行 動 時 間 か ら求 め た 生 活 活 動 強 度 指 数 とか け あ わせ る と1日 の エ ネ ル ギ ー 必 要 量 が 求 め られ る。 こ の 計 算 に は現 在 の体 重 を用 い るが 、 肥 満 傾 向(BMI25以 上)の 場 合 に は 標 準 体 重 を用 い る。 (例:表41日 のエ ネ ル ギ ー必 要 量=(21.7Kcal/kg×50kg)×1.5 =1085Kcal×1 .5=1628Kcal) (自分 の1日 の エ ネ ル ギ ー 必 要 量 の 目安 を知 る こ と は大 切 で あ るが 、 エ ネ ル ギ ー 必 要 量 は 求 め ら れ る もの で は な く、 あ く まで も 目安 で あ り、今 回 の よ うに大 まか に しか も1日 分 の 記 録 か ら得 た 値 は お お よそ の値 と して考 え な け れ ば な ら な い 。 実 際 に必 要 な エ ネ ル ギ ー量 は健 康 状 態 と体 重 変 化 な どの全 体 か ら調 節 す る こ とが 大 切 で あ る。) A法 B法 1 1.30 1.42 2 1.39 1.34 3 1.38 ユ.37 4 1.31 1.32 5 1.29 ユ.28 6 1.48 1.45 7 一 1.35 1.33 8 1.34 1.33 9 1.35 ユ.34 10 1.34 1.34 11 1.32 1.23 12 1.47 ユ.45 13 1.56 一 ユ.47 14 1.34 1.34 15 1.43 1.37 16 一 1.51 1.46 17 1.38 1.40 18 1.38 1.36 19 1.36 一 1.36 20 1.46 ユ.46 21 1.54 1.56 平 均 1.39 1.38 標準偏差 0.08 0.07 一30一
塵 脂 肪 蓄 積 は 身 長 と 体 重 か ら推 測 す る こ と が 出 来 る 。 体 重(kg)を 身 長(m)で2回 除 し た 数 値 BMI(BodyMassIndex)は 体 脂 肪 量 と よ く 相 関 す る こ と か ら 、 最 近 肥 満 度 の 判 定 法 の 中 で も 主 流 に な り つ つ あ る6)。BMI25以 上 は 日本 で の 生 活 習 慣 病 合 併 の 危 険 の 高 ま る 数 値 で あ る こ と か らBMI 25以 上 を 肥 満 と す る(平 成11年 日 本 肥 満 学 会)。 ま たBMI22の 場 合 に 疾 病 率 が 最 小 と な る こ と か ら 、 身 長(m)2に22を 乗 じ た 数 値 を 標 準 体 重 とす る 。 BMI(BodyMassIndex)=体 重(kg)/身 長(m)2 普 通BMI18.5以 上25未 満 肥 満BMI25以 上 標 準 体 重=22× 身 長(m)2 (例 身 長150cm,体 重50kgの 場 合50/(1.5×1.5);22.2BMIは22.2) く例 身 長150cmの 場 合 は22×(1.5×1.5)=49.5標 準 体 重 は53.5kg) 4.何 を ど れ だ け 食 べ れ ば よ い か 1)摂 取 目標 量 食 品構 成1) (表7)は 国民 が健 康 を保 持 ・増 進 し、 生 活 習 慣病 を予 防 す る た め に は ど の よ うな 栄 養 素 を ど の 位 とっ た ら よい か を 示 した も の で あ る。(表8)は こ れ を 日常 の 食 生 活 に 生 か す た め に は 、 ど の よ う な食 品 を どれ く らい と っ た ら よい か の 目安 で あ る。 表7年 齢 区 分 別 摂 取 目標 18∼29歳 30∼49歳 50∼69歳 70歳 以 上 エ ネ ル ギ ー Kcal 2350 2300 2100 1900 た ん ぱ く質 9 65 65 60 60 カ ル シ ウ ム mg 650 600 600 600 鉄 mg 11 11 一 11 一 一 11 ビ タ ミ ンAレ チ ノ ー ル μ9 633 633 633 633 ビ タ ミ ンB1 卍 mg 1.0 1.0 1.0 1.0 ビ タ ミ ンB2 mg 1.1 1.1 1.1 1.1 ビ タ ミ ンC mg 100 100 100 100 一31一
表8年 齢 区分 別食品構成 18∼29歳 30∼49歳 50∼69歳 70歳 以 上 穀 類 380 380 350 320 種 実 類 5 5 5 5 い も 類 110 100 80 70 砂 糖 類 5 5 5 5 菓 子 類 20 20 20 20 油 脂 類 20 15 15 15 豆 類 60 60 60 60 果 実 類 150 150 150 150 緑 黄 色 野 菜 120 120 120 120 そ の 他 の 野 菜 230 230 230 230 き の こ 類 10 10 10 10 海 藻 類 10 10 10 10 調 味 嗜 好 飲 料 100 100 50 50 魚 介 類 60 60 70 70 肉 類 60 60 50 50 卵 類 40 40 40 40 乳 類 200 200 200 200 2)献 立 作 成7) 食文 化 の違 い に よ り世 界 各 地 の 日常 食 の 献 立 パ タ ー ンは異 な っ て い るが 、 日本 の場 合 の 献 立 は 主 食 と副 食 とで 構 成 さ れ 、 副 食 は主 菜 と副 菜1∼2品 、 汁 物1品 が 基 本 とな って い る。 ① 主 食:主 と してエ ネ ル ギ ー源 に な る。 ご飯 な ど穀 物 を主 材 料 と し摂 取 エ ネ ル ギ ー の40∼50% を穀 類 か ら と る の が望 ま しい ② 主 菜:肉 、 魚 、 卵 、大 豆 製 品 な ど た ん 白 質 を多 く含 む もの を 主材 料 とす る。(例:煮 魚等) ③ 副 菜:野 菜 類 、海 草類 を 中心 に主 食 、 主 菜 で 不 足 す る ビ タ ミ ン、 ミネ ラ ル 、 食 物 繊 維 な ど を 補 う。(例:ほ う れ ん草 の お 浸 し等) ④ 汁 物:食 欲 を起 こ し、 水 分 に よ りの ど ご しを よ くす る。(例:豆 腐 の味 噌 汁 等) ⑤ デ ザ ー ト ・間食:果 物 ・牛 乳 な ど の デ ザ ー トを 味 覚 や 心 理 的 な満 足 感 を与 え る もの と して 献 立 構城 に入 れ る 。 3)食 品 摂 取 の 目安 ① 主 食 の 量 の 目安 糖 質 の 摂 取 は 総 エ ネ ル ギ ー の 少 な くと も50%以 上 とす る こ とが 望 ま し い1)と さ れ て い る 。 一32一
エ ネ ル ギ ー は糖 質 、 脂 肪 、 た ん ぱ く質 の いず れ か ら摂 取 して も 同 じ と考 え る こ と も出 来 る が 、 摂 取 脂 肪 量 の増 加 に伴 い(摂 取 エ ネ ル ギ ー の30%以 上)、 心 疾 患 や 高 脂 血 症 あ る い は動 脈 硬 化 の危 険 性 が 高 ま る こ とが 懸 念 され るの で 、 摂 取 脂 肪 エ ネ ル ギ ー 比 率 は 総 エ ネ ル ギ ー 量 の 25%以 下 が 望 ま しい 。 す な わ ち 肉類 、 魚 介 類 な どの た ん ぱ く質 を多 く含 む 食 品 を 多 く摂 取 す る こ とは脂 肪 の 摂 取 を多 くす る こ と につ な が るた め 、 米 な どの 主 食 か ら必 要 なエ ネ ル ギ ー の 50%以 上 を とる こ とが 望 ま しい とい う こ と に な る 。(表9)に1日 に 食 べ る穀 物 をす べ て ご 飯 と仮 定 し、 穀 物 エ ネ ル ギ ー 比 率50%の 場 合 の 主 食 の 目安 を示 した 。 ご飯 は男 茶 碗1杯(200 g∼250g)、 普 通 茶 碗1杯(110g∼170g)、 ど ん ぶ り に は300g∼350g程 度 を盛 り付 け る こ とが 出 来 る 。 「手 の ひ らの 栄 養 指 導2)」で は両 手 に収 ま る 大 き さ の 茶 碗 の ご飯 が1食 分 と し て 適 量 で あ'ると して い る (例 表4の 場 合1600Kcalの50%を ご飯 か ら摂 取 す る に は800Kcalご 飯 と して500g、 す な わ ち1食170gが 適 量 に な る 。 目安:コ ン ビニ のお に ぎ り1個100g) 表9穀 物 エ ネ ル ギ ー比(50%)の 場 合 の 主 食 の 目安 エ ネ ル ギ ー 量 Kca1/日 穀 物 か ら の エ ネ ル ギ ー 量 Kcaレ 日 ご飯 に 換 算 9/日 1400 700 400 1 1600 800 500 1800 900 550 2000 1000 600 2200 1100 650 2400 1200 1 700 ご飯 の 量(g)=穀 物 か ら の エ ネ ル ギ ー 量(KcaD/1.68(Kcal) ② 主 菜 の 摂取 目安 た ん ぱ く質 は 主 と して 肉 、 魚 、卵 、 豆 腐 な どか ら摂 取 す る と考 え ら れ る が 、 穀 類 を適 量 摂取 した場 合 に は、穀 類 か ら も摂 取 され る。 そ の た め 肉 、魚 な ど の量 は 意 外 に少 な くて 良 い。(表 8)の 食 品構成 の よ うに 、 必 要 量 は 魚 介 類60∼70g,肉50g∼60g,卵40g,豆 類60gと な り、 例 え ば朝 食 に卵 、 夕 食 に魚 と豆 腐 、 昼 食 に 肉 で1日 に必 要 な た ん ぱ く質 は 摂 取 さ れ る こ と に な る。 これ を 「手 の ひ らの 栄 養 指 導 」 で は1日 に必 要 な 主 菜 の た ん ぱ く質 を含 む食 品 の 目安 は 、 片 手 の ひ らの 大 き さ と厚 さ の位 の 魚(目 安:ス ーパ ー な ど で 売 られ て い る魚2/3切 れ 位)、 指 5本 分 位 の 肉 く目安:ス ーパ ー 等 で 売 られ てい る とん か つ 用 肉1/2切 れ位 〉、 片 手 の ひ らか ら 落 ち ない 程 度(目 安:1/3丁 程 度)の 豆 腐 、指5本 を そ ろ え た上 に卵1個 と、全 体 で 両 手 の ひ らに の る量 を基 本 の 量 と して い る。 一33一
③ 副 菜 の 摂 取 目安 ビ タ ミン 、 ミネ ラ ル 、 食 物 繊 維 を含 ん だ野 菜 類 は 、1日 緑 黄色 野 菜120g以 上 、 そ の他 の 野 菜 を230g以 上 とる こ とが 望 ま しい1】。 副 菜 の 目安 と して 「手 の ひ らの 栄 養 指 導」2)では 緑 黄 色 野 菜120gの 量 は生 の 状 態 で お よそ 両 手1杯 と して い る 。(片 手 に収 ま る小 鉢3食 分 の お浸 しが 出 来 る量)そ の 他 の 野 菜230gは 生 の 状 態 で お よそ 両 手2杯 と して い る。(両 手 に 収 ま る 中 鉢 3食 分 の煮 物 な どが で きる量) ま と め "何 を どれ だ け食 べ る の が 適 量 で あ るか" 、 に 関 して ま とめ て み る と、 成 人 の 場 合 、 た ん ぱ く質 源 と な る 肉 、魚 、 な ど は1日 分 と して両 手 の ひ ら に乗 る位 の 量 、 ビ タ ミ ン、 ミネ ラ ル 、 食 物 繊 維 源 の 野 菜 は1日 分 と して両 手 に3杯 位 の量 に な る。 また エ ネ ル ギ ー 量 の半 分 を ご飯 な ど の穀 物 か ら摂 取 す る こ とが望 ま しい 。 これ らの量 は講 座 終 了 後 の感 想 と して 書 か れ た"ご 飯 や 野 菜 は も っ と食 べ な け れ ば な らな い と思 っ た が 、 肉や 魚 は意 外 に少 な くて 良 い の で す ね 、"と い う こ と に対 応 して い る 。必 要 なエ ネ ル ギ ー量 は 自分 の 体 重 と活 動 か らお よそ の 量 を計 算 す る こ とが で き、 こ の エ ネ ル ギ ー 量 は 本 学 の短 大1年 生 の生 活 活 動 強 度 指 数 は毎 年1.3か ら1.4位 で あ り、 今 回 の 講 座 の 受 講 者 の 中 に は、 も っ と運 動 しな け れ ば とい う人 もい たが 、家 事 、 積 極 的 な運 動 に よ り1.5を 超 え る 人が 多 い よ うで あ っ た。