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初年次スポーツ実習履修者の精神的健康についての報告 ― UPI 調査結果より ―

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Academic year: 2021

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初年次スポーツ実習履修者の精神的健康についての報告

― UPI 調査結果より ―

大西 理恵子**  金田 啓稔*  堀井 大輔***

村木 有也*  眞下 苑子*

The report about the mental health of the sports classes in Osaka

Electro-Communication University

Rieko OHNISHI  Hiratoshi KANEDA  Daisuke HORII

Yuya MURAKI  Sonoko MASHIMO

キーワード:精神的健康,UPI,スポーツ実習

Abstract

University students have different characteristics as physical and mental health depends on which major they are in. Understanding of their students’ physical and mental characteristics are important during educating of sports activities.

This study was to determine university students’ mental health statement and characteristics. This investigation was used UPI and analyzed. The results were as follows. 1) The university’s UPI score was higher than other universities. 2) Compare to between majors, AT faculty of information science and arts had significant higher UPI scores. 3) Selection of sports classes was influenced students’ mental health. 4) The 5 items had higher response ratio have affected to other questions. Therefore, it is necessary to consider the way to improve to these items. 5) The response ratio of the highest false item was about half. Consideration and practice of the educational method which create for increasing the answering ratio were needed.

1.はじめに

スポーツは,運動競技としての価値以外に,教育の活動の一環として行われる場合,心身の健 全な発達,健康の保持増進,体力の向上,精神的な充足感の獲得,自律心その他の精神の涵養等 が期待できる活動である.同時に大学初年次教育においては,学生が充実した大学生活を送るた めの機会である. * 大阪電気通信大学 共通教育機構 人間科学教育研究センター ** 大阪電気通信大学 総合学生支援センター *** 大阪電気通信大学 医療福祉工学部 健康スポーツ科学科

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大阪電気通信大学(以下,本学)では,「基礎的人間力を備え,実際の課題を解決できる現実的 対応力を磨き,自律的に自己を成長させる人」「個性を発揮し,自らの役割を,責任を持って果 たし,社会に貢献する人」「自らに誇りを持ち,心豊かな生活を営み,人間的完成を目指す人」 の育成を目指し教育を行っている.これらの『目指す人間像』に対してスポーツ教育が貢献でき る役割は多々存在する. そこで,本学では総合科目に健康スポーツ群を設け,1年次にスポーツ実習1・2(実技科目),2年 次に健康・スポーツ科学論,スポーツ文化論,スポーツの科学(講義科目),3年次にスポーツ実習3 (実技科目),4年次にスポーツ実習4(実技科目)を開講し,学部によって異なるが卒業要件単位 として3単位または4単位を設定している.また,スポーツ実習1では「他者とのかかわり」,スポー ツ実習2では「生涯スポーツを視野に入れた自身のスポーツへの最適な関わり方」,スポーツ実 習3では「競技スポーツの技術」,スポーツ実習4では「自身の身体と生涯スポーツ」をテーマに 実習指導を行っている.これら健康・スポーツ群の開講に際して,2017年度では「他者との関わ りに対する学生の意識について調査を行い,学習効果について検討する資料とする」ことを目的 として報告を行った(村木ら,2018).2018年度では,学部学科などの属性による身体的・精神的 健康の特長について現状調査を行い,健康・スポーツ群提供科目の構築や指導に役立てることを 目的とした.本報告では精神的健康についてUPI(大学精神健康調査:University Personality Inventory)の結果を報告する.

2.方法

調査対象:本学の学生を対象として開講している「スポーツ実習1」の2018年度の受講生のう ち,調査日の欠席者及び無記名者を除く1年生1029名(男性962名,女性67名)を対象とした.学 部別内訳は,寝屋川キャンパス627名(工学部431名,情報通信工学部196名),四條畷キャンパス 402名(医療福祉工学部138名,総合情報学部264名)であった.健康スポーツ科学科(四條畷キャ ンパス:医療福祉工学部)は総合科目としてのスポーツ実習が設定されていないため,ソフト ボール受講者(本稿ではアドバンスと表記)を対象とした.  なお,スポーツクラスの選択は,寝屋川キャンパスでは「卓球」「グラウンド」「ニュースポー ツ」,四條畷キャンパスでは第1週目のガイダンス時に『運動の量や激しさ1』によって「運動量小」 「運動量中」「運動量大」の3段階クラスを提示し,受講生に自分で履修クラスを選択させた上で 人数調整を行い,クラスを確定した. 実施時期:2018年6月~ 7月に質問紙調査を実施した. 手続き:各クラスの講義中に一斉に質問紙を配布し,その場で回収した.

調査内容:UPI(University Personality Inventory)を利用した.UPIは,全国大学保健管 理協会の学生相談カウンセラーと精神科医が中心になって作成したスクリーニング・テストであ る.大学新入生を対象として,神経症,心身症などの精神身体症状や悩み・不満などの実態の把 握,精神的不健康度の高い学生の早期発見等を目的として実施されることが多い.項目は全60項 目で,自覚症状56項目,虚構項目4項目が含まれる.自覚症状項目には,「精神身体的訴え(16項 目)」「うつ傾向に関するもの(20項目)」「対人面での不安に関するもの(10項目)」「強迫傾向, 1  学生にアナウンスした『運動の量や激しさ』に客観的指標はない.教員が口頭にて伝えることで,学生自身がことば の漠然としたイメージによってクラス選択の判断材料とするようにした.

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被害・関係念慮に関するもの(10項目)」に分類され(吉武,1995),虚構項目は尺度検証機能を もつとともに,活動性などポジティブな状態を反映する陽性項目としても活用できる. UPIの有用性に関連して,スクリーニング・テストとしての精度に問題がある(吉武,1996) といった指摘もあり,採点方式の変更の影響(田中,1976. 船阪,1974),回答方式変更の影響 (西野・土屋,2000),短縮版の開発(脇田・小塩・願興寺・桐山,2007)など様々な検討がな されている.本稿においては,従来通り○には1点,×には0点を与える採点方式とし,虚構(陽 性)項目4項目を除いた56項目をUPI得点とした.UPI得点は,高いほど精神的健康状態がよく ないことを示す(吉武,1995). 分析方法: IBM SPSS Statistics 24を用いて,一元配置分散分析により学部およびスポーツク ラス選択による差を検討した.いずれも有意水準は5%未満とした.

3.結果と考察

3.1 虚構尺度を除く自覚症状(UPI得点)の特徴 本学全体では平均18.17(SD=12.19)であった. UPIを実施した他大学の分布では0-4点を頂点 に右下がりになることが多いと報告されているが,同時にUPIの平均値は,大学の種類,学科, 年度などによってばらつきが大きく,9点台から16点台まであることが指摘されている(中井ら, 2007).このことから,本学では他大学より高い平均値であると判断できる. また,得点分布を明らかにするためヒストグラムを作成した(図1参照).10点と20点を頂点と する2つの頂点から右肩下がりになっている.この特長については,四條畷キャンパスのみを調 査対象とした2013年度UPI得点の報告(金田ら,2014)に類似している. 図1 全体の UPI 得点

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このようにUPI得点が高い理由として,男女比率の影響が考えられる.本学は理系学部学科が 多く,全体的に男子学生の比率が高い.一般的に女子学生の方が適応度は高いことが複数の研究 で示されており(ex. 大久保,2005),こうした男女比率の偏りがUPI得点の高さに影響している 可能性がある. 3.2 学部別のUPI得点 UPI得点の平均(SD)はそれぞれ,工学部16.20(11.58),情報通信工学部18.16(12.41),医療福 祉 工 学 部17.90(12.66), 総 合 情 報 学 部21.42(12.16)で あ っ た. 平 均 値 で み る と 総 合 情 報 学 部 が 最も高く,次いで情報通信工学部であることから,情報系の学部に所属する新入生のUPI得 点が高い傾向にある.所属学部による分散分析を行った結果,群間に有意な差が認められた (F(3,1025)=10.00, p<.001).Bonferroni法による多重比較の結果,総合情報学部は他学部より も有意に得点が高く,精神的健康度が低いことが示された(表1参照).そこで,図2.1,図2.2, 図2.3,図2.4に学部別UPI得点のヒストグラムを示した.このヒストグラムから総合情報学部の UPI得点の分布が17 ~ 18点を頂点とした正規分布に近い分布を示し,他学部とは異なる分布を 示していることが分かる. 続いて,吉武(1995)の分類を細分化し,平山・全国大学メンタルヘルス研究会(2011)に示 されている「精神身体的訴え(心気的症状,自律神経症状)」,「抑うつ傾向」「対人不安」「強迫傾向」 「被害関係念慮」の各領域および陽性項目における学部間の差を検討した.分散分析の結果,全 ての領域で有意な差が見られた(F(3,1025)=8.99, p<.001; F(3,1025)= 2.63, p<.05; F(3,1025)=10.28, p<.001; F(3,1025)=6.01, p<.001; F(3,1025)=3.68, p<.05; F(3,1025)=8.63, p<.001; F(3,1025)=3.63, p<.05).多重比較(Bonferroni法)の結果,自律神経症状以外の自覚症状の各領域において,総 合情報学部は他の学部よりも有意に得点が高く,陽性項目では医療福祉工学部の得点が有意に高 い傾向が見られた(表1). 表1 学部による UPI 得点の差

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図 2.1 工学部の UPI 得点

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図 2.3 医療福祉工学部の PUI 得点

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以上の結果からは,学部・学科の特性によって精神的健康度に差があることが示唆された.全 ての学部で全国平均を上回っているものの,特に総合情報学部においては全ての自覚症状で得点 が高く,他学部よりも20点付近に回答が集まる傾向が見られる.反対に,医療福祉工学部では全 国平均に回答が偏り,自覚症状では差が見られないものの,精神的健康度の指標となる陽性項目 で得点が高い. 入学後の精神的健康や大学適応に関しては,進学動機(積極的でない進学動機(磯辺ら, 2007)や特に理由なく進学した「無動機付け」(大久保ら,2007)の場合に適応が阻害されやすい) や不登校などの入学前からの適応状態の影響が指摘されている(佐藤ら,2018).また,職業意 識が高い学生ほど動機づけを高く持ち続けられるとの指摘や(杉本・成瀬・生田,2006),将来 の目的意識が比較的高いと推測される医学部等の医療系学部でUPI得点が相対的に低いとの報告 もある(奥田・黒田・白石,1992).本報告における医療福祉工学部での陽性項目得点の高さは, こうした目的意識の高さからくる適応感を反映している可能性がある.反対に,自覚症状得点の 高い総合情報学部では,ゲームやアニメーション等の現在の個人の興味や嗜好性に基づいて進路 を決定した者が比較的多く存在する可能性があり,入学前のイメージとのギャップによる不適応 感や動機づけ維持の難しさを感じやすいとも考えられる. 今後,各学科の進学動機や大学適応に関わる要因について調査し,ハイリスク要因を早期に把 握して予防的な取り組みを行うことが求められる.特に,退学・留年等不適応を示す学生は早期 から何らかの不調を示す傾向にあり,入学初期からのハイリスク学生のスクリーニングと各学科 の特性に応じた適応支援を行うことが有効であると思われる. 3.3 スポーツクラス選択別のUPI得点 スポーツクラスによる分散分析の結果及び平均と標準偏差を表2に示す.スポーツクラス に よ るUPI得 点 の 平 均(SD)は, 卓 球17.25(10.41), グ ラ ウ ン ド14.97(11.82), ニ ュ ー ス ポ ー ツ 19.12(12.93),運動量小22.22(12.01),運動量中20.94(12.26),運動量大19.21(12.39),アドバンス 15.51(12.83)であった.各クラスのUPI得点の平均を比較すると運動量小が最も高く,次いで, 運動量中,運動量大,ニュースポーツ,卓球,アドバンス,グラウンドの順であった. 分散分析の結果,UPI得点においてクラス間での有意な差が認められた(F(6,1022)=7.57, p<.001).多重比較の結果(Bonferroni法),グラウンドクラスが他のクラス(運動量小・中・ 大,ニュースポーツ)と比較して有意に得点が低く,一方で運動量小クラスが他のクラス(ア ドバンス,卓球)と比較して有意に高い得点を示していた.強迫傾向を除く自覚症状の下位領 域(心気症状,自律神経症状,抑うつ傾向,対人不安,被害関係念慮)および陽性項目でもクラ ス間での有意な差が見られ F(6,1022)=6.29, p<.001; F(6,1022)=3.70, p<.001; F(6,1022)=7.31, p<.001; F(6,1022)=5.27, p<.001; F(6,1022)=6.63, p<.001),同様にグラウンドクラスの得点が低く,運動量小ク ラスの得点が有意に高い傾向が見られた.陽性項目においては,アドバンスクラスや運動量大クラス で有意に得点が高かった(F(6,1022)=6.44, p<.001). クラス選択の際には,学生自身のスポーツ有能感や経験,さらに動機付けなどが影響している と推察されるが,本調査結果から,スポーツクラス選択には精神的健康とも関連していると推察 される.先行研究では,大学での体育授業が特性不安の抑制や日中の眠気の改善につながる可能 性が報告されている(山津・堀内,2010).本調査においても,授業や日常での運動量の多さが 精神的健康度の高さにつながっている可能性がある.

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表2 運動量による UPI 得点の差 3.4 UPI各項目の回答率について UPIの各質問項目について,全体及び学部別で回答率の高い項目と低い項目について虚構尺度 を含む総ての項目について検討した. その結果,全体で回答率の高い5項目は,「Q12やる気が出てこない(62.97%)」「Q15気分に波 がありすぎる(60.45%)」「Q46身体がだるい(56.75%)」「Q28根気が続かない(55.00%)」「Q38物事に 自信を持てない(53.35%)」であった.UPIの分析の際,吉武(1995)は質問項目を4つの領域に分 類しており,これらの項目は『抑うつ傾向』『精神身体的訴え』『強迫傾向,被害・関係念慮等』 に該当する.しかし,この5項目の関連性を考えると,5項目総てが相互に影響を与えているよう に推察される.例えば,‘気分に波がありすぎて,根気が続かない.身体がだるくて,やる気が 出てこない.これらが失敗要因につながり,自信を持てない’モデルである. 「身体がだるい」は,精神身体症状の中でも「自律神経症状」に分類される.自律神経症状は 睡眠をはじめとする生活習慣やストレスとの関連が深く,思春期から青年期にかけて自律神経症 状が見られやすい時期である.特に大学生においては,生活習慣が乱れやすく,心身の不調や大 学不適応につながりやすいことが知られている.上記のモデルを検証することは本報告ではでき ないが,モデルが妥当であるならば,「身体がだるい」ことを改善するため,生活習慣の見直し を促すことによって,気分や意欲の問題が改善に向かうことが期待できる.近年『自信がない』 『勉学意欲が低い』といった学生像が取り上げられる機会があるが,こうした問題を解決できる 一方法として有益かもしれない.また本学では,2018年度より総合情報学部の一部の学科に対し て2年次配当で開講している「健康・スポーツ科学論」において,臨床心理学を専門とする講師 による精神的健康を主題とした講義を開始した.この講義では,『食』『睡眠』『運動』などの生 活習慣上の問題とその心理生理的影響についても取り上げ,大学生の精神的・身体的健康や大学 適応を総合的に捉える機会としている.心身相関について学び,自身の健康行動を見直すことに よって,心身の不調を訴える学生の症状悪化の予防効果が期待される. 一方,回答率の低い5項目は「Q49気を失ったり,ひきつけたりする(3.69%)」「Q34排尿や性器 のことが気になる(7.00%)」「Q4動悸や脈が気になる(9.72%)」「Q59他人に相手にされない(10.20%)」 「Q7親が期待しすぎる(10.30%)」であった.スポーツ実習1では『仲間づくり』を主題とした実

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技を展開していることから,「他人に相手にされない」という値が低く抑えられた一因になった と推察される. 虚構(陽性)項目は,「Q5いつも体の調子が良い(31.39%)」「Q20いつも活動的である(29.93%)」 「Q35気分が明るい(49.66%)」「Q50よく他人に好かれる(25.46%)」であった.この項目は『活性 項目』としても捉えることができることから,得点が高い方が望ましいと考えられるが,最も高 い回答率を示す『気分が明るい』の選択率は約半数であった.今後,陽性項目の回答率上昇を目 標とした指導方法の検討と実践が望まれる.

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質問項目 工学部 %(n=431) 情報通信工学部 %(n=196) 医療福祉工学部 %(n=138)総合情報学部%(n=264) 合計 %(n=1029) 順位 Q1食欲がない 122 28.31% 66 33.67% 56 40.58% 106 40.15% 350 34.01% 27 Q2吐気・胸やけ・腹痛がある 159 36.89% 69 35.20% 52 37.68% 128 48.48% 408 39.65% 21 Q3わけもなく下痢や便秘をしやすい 128 29.70% 59 30.10% 42 30.43% 101 38.26% 330 32.07% 31 Q4動悸や脈が気になる 38 8.82% 16 8.16% 9 6.52% 37 14.02% 100 9.72% 58 Q5いつも体の調子が良い 140 32.48% 54 27.55% 52 37.68% 77 29.17% 323 31.39% 32 Q6不平や不満が多い 144 33.41% 68 34.69% 47 34.06% 108 40.91% 367 35.67% 24 Q7親が期待しすぎる 40 9.28% 10 5.10% 19 13.77% 37 14.02% 106 10.30% 56 Q8自分の過去や家庭は不幸である 44 10.21% 24 12.24% 14 10.14% 55 20.83% 137 13.31% 54 Q9将来のことを心配し過ぎる 150 34.80% 79 40.31% 57 41.30% 138 52.27% 424 41.21% 17 Q10人に会いたくない 73 16.94% 38 19.39% 30 21.74% 60 22.73% 201 19.53% 48 Q11自分が自分でない感じがする 72 16.71% 38 19.39% 24 17.39% 69 26.14% 203 19.73% 47 Q12やる気が出てこない 243 56.38% 124 63.27% 87 63.04% 194 73.48% 648 62.97% 1 Q13悲観的になる 145 33.64% 78 39.80% 48 34.78% 141 53.41% 412 40.04% 19 Q14考えがまとまらない 186 43.16% 97 49.49% 71 51.45% 159 60.23% 513 49.85% 9 Q15気分に波がありすぎる 237 54.99% 114 58.16% 81 58.70% 190 71.97% 622 60.45% 2 Q16不眠がちである 180 41.76% 85 43.37% 75 54.35% 141 53.41% 481 46.74% 12 Q17頭痛がする 128 29.70% 71 36.22% 43 31.16% 112 42.42% 354 34.40% 26 Q18首筋や肩がこる 184 42.69% 94 47.96% 67 48.55% 144 54.55% 489 47.52% 11 Q19胸が痛んだり、しめつけられる 64 14.85% 36 18.37% 25 18.12% 69 26.14% 194 18.85% 49 Q20いつも活動的である 127 29.47% 51 26.02% 55 39.86% 75 28.41% 308 29.93% 35 Q21気が小さすぎる 134 31.09% 70 35.71% 42 30.43% 103 39.02% 349 33.92% 28 Q22気疲れする 165 38.28% 86 43.88% 61 44.20% 129 48.86% 441 42.86% 15 Q23イライラしやすい 163 37.82% 79 40.31% 64 46.38% 117 44.32% 423 41.11% 18 Q24怒りっぽい 102 23.67% 52 26.53% 32 23.19% 68 25.76% 254 24.68% 44 Q25死にたくなる 48 11.14% 26 13.27% 17 12.32% 56 21.21% 147 14.29% 52 Q26何ごとも生き生きと感じられない 81 18.79% 47 23.98% 31 22.46% 70 26.52% 229 22.25% 46 Q27記憶力が低下している 181 42.00% 79 40.31% 56 40.58% 136 51.52% 452 43.93% 14 Q28根気が続かない 207 48.03% 119 60.71% 69 50.00% 171 64.77% 566 55.00% 4 Q29決断力がない 216 50.12% 101 51.53% 58 42.03% 152 57.58% 527 51.21% 8 Q30人に頼りすぎる 189 43.85% 93 47.45% 62 44.93% 136 51.52% 480 46.65% 13 Q31赤面して困る 74 17.17% 35 17.86% 26 18.84% 46 17.42% 181 17.59% 51 Q32どもったり、声が震えたりする 120 27.84% 59 30.10% 37 26.81% 93 35.23% 309 30.03% 34 Q33身体がほてったり、冷えたりする 115 26.68% 56 28.57% 36 26.09% 74 28.03% 281 27.31% 37 Q34排尿や性器のことが気になる 28 6.50% 10 5.10% 14 10.14% 20 7.58% 72 7.00% 59 Q35気分が明るい 207 48.03% 96 48.98% 76 55.07% 132 50.00% 511 49.66% 10 Q36何となく不安である 201 46.64% 92 46.94% 83 60.14% 169 64.02% 545 52.96% 6 Q37一人でいると落ち着かない 42 9.74% 22 11.22% 18 13.04% 34 12.88% 116 11.27% 55 Q38物事に自信を持てない 212 49.19% 107 54.59% 67 48.55% 163 61.74% 549 53.35% 5 Q39何事もためらいがちである 204 47.33% 108 55.10% 61 44.20% 157 59.47% 530 51.51% 7 Q40他人に悪くとられやすい 110 25.52% 57 29.08% 34 24.64% 71 26.89% 272 26.43% 40 Q41他人が信じられない 98 22.74% 48 24.49% 37 26.81% 81 30.68% 264 25.66% 41 Q42気を回し過ぎる 135 31.32% 78 39.80% 48 34.78% 114 43.18% 375 36.44% 23 Q43付き合いが嫌いである 109 25.29% 45 22.96% 33 23.91% 67 25.38% 254 24.68% 45 Q44引け目を感じる 87 20.19% 53 27.04% 31 22.46% 84 31.82% 255 24.78% 43 Q45取り越し苦労をする 100 23.20% 53 27.04% 32 23.19% 93 35.23% 278 27.02% 38 Q46身体がだるい 227 52.67% 109 55.61% 84 60.87% 164 62.12% 584 56.75% 3 Q47気にすると冷や汗が出やすい 111 25.75% 60 30.61% 49 35.51% 98 37.12% 318 30.90% 33 Q48めまいや立ちくらみがする 154 35.73% 73 37.24% 57 41.30% 106 40.15% 390 37.90% 22 Q49気を失ったり、ひきつけたりする 10 2.32% 8 4.08% 9 6.52% 11 4.17% 38 3.69% 60 Q50よく他人に好かれる 111 25.75% 45 22.96% 47 34.06% 59 22.35% 262 25.46% 42 Q51こだわりすぎる 139 32.25% 81 41.33% 43 31.16% 102 38.64% 365 35.47% 25 Q52繰り返し確かめないと苦しい 152 35.27% 85 43.37% 45 32.61% 129 48.86% 411 39.94% 20 Q53汚れが気になって困る 114 26.45% 47 23.98% 45 32.61% 70 26.52% 276 26.82% 39 Q54つまらぬ考えがとれない 129 29.93% 71 36.22% 45 32.61% 96 36.36% 341 33.14% 29 Q55自分の変な匂いが気になる 59 13.69% 39 19.90% 31 22.46% 54 20.45% 183 17.78% 50 Q56他人に陰口を言われる 54 12.53% 26 13.27% 21 15.22% 42 15.91% 143 13.90% 53 Q57周囲の人が気になって困る 118 27.38% 65 33.16% 43 31.16% 112 42.42% 338 32.85% 30 Q58他人の視線が気になる 160 37.12% 85 43.37% 54 39.13% 137 51.89% 436 42.37% 16 Q59他人に相手にされない 33 7.66% 19 9.69% 16 11.59% 37 14.02% 105 10.20% 57 Q60気持ちが傷つけられやすい 98 22.74% 50 25.51% 32 23.19% 105 39.77% 285 27.70% 36 合計 431 100.00% 196 100.00% 138 100.00% 264 100.00% 1029 100.00% 学部 表3 UPI 各項目の回答率

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4.まとめ

学部学科などの属性による身体的・精神的健康の特長について現状調査を行い,健康・スポー ツ群提供科目の構築や指導に役立てることを目的とした.本報告では精神的健康についてUPIの 結果を報告した.その結果をまとめると以下の通りである. 1)本学全体では,報告されている他大学と比較してUPI得点が高い傾向にある. 2)学部別では,総合情報学部は顕著にUPI得点が高い. 3)スポーツクラスの選択では,精神的健康が影響している. 4 )UPI項目の回答率の高い5項目は相互に影響を与えている可能性があり,この項目を改善 する方略を検討する必要がある. 5 )スポーツ実習における『仲間づくり』を主題とした実技によって対人関係念慮の一部が抑 制されたた可能性がある. 6 )虚構(陽性)項目の回答率は,最も高い項目で約半数であり,回答率上昇を目標とした指 導方法の検討と実践が必要である. これらの結果より,以下についての検討及び取り組みが望まれる. 本学では,支援を必要とする学生に対して,総合学生支援センター(GSSC)を中心とする組 織的支援体制が構築されている.しかし,本調査結果では多くの学生のUPI得点が高い値にある ことが示され,GSSCを利用していないが精神的健康度の低い状態にある学生が多数存在するこ とが示唆された.これらの潜在的ハイリスク学生に対して,身体的健康のみならず精神的健康に 対する情報及び改善方法の情報提供が必要である.また,スポーツ実習において精神的健康度の 低い学生は,運動量小やニュースポーツを履修する傾向があることから,これらのクラスでは快 感情を伴う開放的なスポーツ場面を多く設定する必要がある. 全体で回答率の高い5項目(「Q12やる気が出てこない」「Q15気分に波がありすぎる」「Q46身 体がだるい」「Q28根気が続かない」「Q38物事に自信を持てない」)については,生活習慣自己診 断を実施できるよう教材を作成し事前事後学習に取り入れ,その効果を検証する必要がある. 最後に,虚構(陽性)項目の回答率上昇についての方法論は検討が必要であるが,本学が『目 指す人間像』の源となることから,先ずは指導者が「いつも体の調子がよい」「いつも活動的で ある」「気分が明るい」「よく他人に好かれる」というモデルになるよう心掛けが必要である.

引用文献

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図 2.2 情報通信工学館の UPI 得点
図 2.4 総合情報学部の UPI 得点

参照

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