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組織の学習について(中)

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〔研究ノート〕

組織の学習について(中)

今井-孝 目次

1はじめに

2組織の学習とはなにか 2.1個人の学習アプローチ 2.2社会的学習の次元 2.3組織の学習 3組織の学習の種類

3.1適応学習 3.2変更学習

3.3過程学習(以上第35巻第3号)

4組織学習の担い手

4.1担い手としての個人 4.2担い手としてのエリート 4.3担い手としての集団

4.4担い手としての社会システム 5組織の学習サイクル

5.1システムー構造的展望 5.2解釈的展望

5.3学習サイクルの意味(以上本号)

6組織の学習の決定要素 5.1学習一刺激 5.2普及度

5.3フィードバック過程とサイクル的な 相互依存性

5.4学習一抵抗と「学習解消」

7おわりに

なる要因について検討することにしよう。つまり 組織の学習過程の担い手が問題となるので,まず それを識別することにしよう。

この場合,二つの基本的な方向を認識すること ができよう2)。その一つは,組織の学習を組織に おける個人の代理学習として理解するものである。

この考え方の出発点には,人間およびその精神的 な能力,価値およびモチベーションが学習過程の 受容者あるいは担い手であるということがある。

もう一つは,さまざまに異なる方法で,組織の 学習を擬人化をこえて説明することができるとい うことを識別しようとするものである。この考え 方によれば,組織は,内外の環境の間の結合を創 造するような記億一システムをもっている。これ は次頁のように図示しうる3)。つまり,個々の組 織メンバーの個人的な学習に加えて,組織の学習 の担い手を五つの方法で区分することができるわ けである。

(1)エリートないし支配的な連合体,たとえ ば,トップマネジメントなどの代理的な学習 を想定すればよい。この意味することは,学 習と権力とが密接に関連し,また,権力者の もつ知識は,組織の意思決定過程に対して影 響する大きな機会をもっているということが 背後にあるわけである。

(2)他の下位文化をもつ集団の学習。たとえ ば,政治的同盟,職能領域,特定の管理階層 やイノベーション集団などを想定すればよい であろう。

(3)すべての組織メンバーによって共有され ている知識の変更による学習。これらは,通 常「組織図」,「共有された準拠枠」や「仮定 の共有」などによって特徴づけられるもので ある。

4組織学習の担い手

組織の学習理論の中心におかれているのは,個 人と組織の間の相互作用であることはすでに指摘 した')。いいかえれば.従属変数としてとくに注 意が向けられることになるのは,個人だけでも,

あるいは,組織だけでもないわけである。ここで は,一般に,組織の学習過程を引き起こすことに

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学習する組織

jlil鐘iまlI

(4)組織における標準実施手続き,規範,価 値,戦略,人工物,構造,プログラム,規則 などを学習経験の移送によって,組織そのも のを変更することによる学習。これは組織メ ンバーの記憶とは関わりなく把握されるもの である。

(5)組織のもつ知識の基礎にあるものを利用 し,変更したり,またいっそう展開すること による学習。したがって,組織において,原 則的に自由にしうる知識の総計である。

こうした考え方を中心にして,以下において,

基本的な四つの担い手,つまり,個人,エリート,

集団および社会システムのそれぞれ検討すること にしよう。

的な生まれつきの思考過程をもちえないし,また 人間のみが精神的な過程によって学習することが できるということに注意が向けられている`)。個 人が中心におかれるこの表現方法は,人間,彼ら の動機,利害や価値観に焦点がおかれるわけであ る。一般的にいえば,認知過程の結果は学習の成 果をもたらすものである。それは過去および将来 の動機,利害および価値観に基づいてつくりださ れよう。個人の学習過程は,行動の変更という個 人的な構成要素に焦点をおき,そして変更の集合 的な側面を無視するわけである。また,学習は個 人の内部のみならず,個人が体験しまた行動する ことで形成されるような,個人の外的な実践にお いてもまた実行されるものである。体験,行動や 学習は,したがって,統一体を形成することにな る。組織における個人の学習という考え方からす れば,個々の組織メンバーの作業実践ないしコミュ ニケーション実践が大きな意義をもつことになろ う。それは個々の個人が中心におかれる-つの社 会的システムとして表すことができよう。これら のシステムは組織の要素システムとして特徴づけ られ,それぞれの組織の社会的な基礎要素はその メンバーということになる。

人間的なコミュニケーションとは,個人による 集合的な学習を特定的に明確に示すものである。

すなわち,個人の経験的な関連が,対話を通じて,

間主観的な現実となり,また集合的にコミュニケー ト可能なものになり,さらに変更可能なものにな 4.1担い手としての個人

学習は,まず第一に,個々人の問題で示される。

それは個々人の精神ないし頭脳において行われる ということを前提する。そこでは,各穂の新しい 知識や能力が獲得され,それらを現在その個人の もっている知識や能力の水準に新たに結合され,

その結果,新しいルールや各種の手続きが獲得さ れる。この関連をnlill御可能`性」4)という概念で 記述することができる。したがって,この意味で,

個人の学習過程は,個人のilill御可能性の変更とし て記述されよう。組織内での個々人によって設定 される組織の学習のモデルでは,組織は,準個人

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る。個人は,一方において,基本的な前提を調べ ることが可能になり,またその行動理論を反映す ることも可能になる。他方では,個人は達成され た知識を一定の問題状況に適用しうることになる。

個人の論証過程を通じて,組織は集合的な現実の 構成概念を促進することができるが,個人は個人 的な学習の成果を通じてのみ貢献しているにすぎ ないわけである。しかし,それらは集合的な論証 や相互的な論議なくして,あるいはまた,同意の 形成なくしてはまったく効果のないものでもある。

の権力のあるメンバーであるかもしれない。この 理論から由来するのは,組織は寡頭的に指導され るシステムとしてみなされることであり,そこで は組織を通じて支配する支配的な連合体が展開さ れるということである。この背後には,学習と権 力はお互いに密接に結び付けられているというこ とが前提されている。さらに,この意味すること は,権力者の知識は,組織の意思決定や変更を規 定する最大の確実性をもっているということであ る。とくに,これが明らかになるのは,カリスマ 的な管理者が組織のトップになり,したがって,

現存の構造が変更されたり,また価値の背後にあ るものが調べられ,さらにまた目標が新たに定式 化されることになるということである。これはま さに管理者の交代は,しばしば組織の学習に対す る誘発要因の例を示すことが多いし,またそれは 基本的な変更を呼び起こすものでもある。このこ とはまた,長年にわたってテーマにはならなかっ たものである。したがって,トップ,エリートが 学習の担い手であるということは明かである。

4.2担い手としてのエリート

個人の行動を観察すれば,個人をとりまいてい る状況との間に一定の関連性のある,ある種の規 則性が確定される。この規則性は個人の行動を知 覚しうるものでもあるし,また社会的集団化への 統合の重要な前提条件でもある`)。このような集 団は,全体として,一定の状況における個人の行 動に関して,一定の規則性を知覚しうるものであ る。この規則性は,他の人間との相互作用や実際 の課題との関係に関連するものである。「組織に おける個人の学習は一時的なものではない,すな わち,個人が関わりをもっている組織特定的な状 況での行動に関して自由にしうる制御可能性の持 続的な変更として定義される。」7)この制御可能 性は,認知的知織,実践的な能力,モチベーショ ナルな意志およびこのさまざまな要素がお互いに 関連している複雑な規則のシステムのプールから 生じることになる。

したがって,前述の個々人の学習に加えて,個々 の組織メンバーも組織の学習のもう一つの担い手 と考えられるわけである8)。つまり,組織の学習 はあるエリートの学習としても特徴づけられよう。

組織の学習は組織内での一つの過程として理解さ れ,そこでは,時間の経過において,支配的な連 合体のメンバーが組織変更の必、要性を見いだす能 力を展開し,その変更によって彼らが成果あるも のと信じる変更のための時間が規定される。

したがって,ここで強調されることは,学習は 代理的なつまり支配的な連合体によって行われる ということである。これは,たとえば,管理者あ るいは最高経営者自身であるか,また一定の集団

4.3担い手としての集団

今日の世界において,日常的な社会生活はます ます複雑なものとなっている。したがって,その つど管理者に代表されるエリートだけが組織全体 の学習を担い,また指導することはきわめて不確 実なように思われる。むしろ,さまざまな企業領 域において,自己組織化された集団過程,それら は決定的に組織の意思決定過程と共鋤するもので ある,が見いだされる,)。この意味することは,

支配的な連合体のみならず,各種の下位集団ない し構造もまた組織の学習の担い手として挙げられ るということである。したがって,集団は,たと えば,政治的な同盟,イノベーション・チーム,

あるいは全体的な職能領域のようなさまざまな形 態で,学習過程の担い手になるといえよう。いわ ば,組織のさまざまな下位文化をもつ各種の集団 が学習の担い手であるということができよう10)。

集団は,その特定の集団がもつさまざまな文化 によって定義されるu)。

-集団メンバーの行動実践の基礎にある規範や 価値に関しての最低限の統一性。このメンバー

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の側では,このような規範や価値は,一般に,

無意識的な基礎仮定に帰せられるものである。

-共通の言語。この共通の言語は,集団内で一 定の概念が意図するものを示すものを知ること ができるし,それに基づいて一定の表現法を暗 示したり,また特定の表現をするものや作用し ようとするものを知ることができる。

-役割分化や分業。これは集団のそのつどの状 況条件によって不文律として持続的にあてはま るし,また集団の個々のメンバーの行動がお互 いに補完しうるように調整するものである。

-一定の調和。これは,規範や価値,言語およ びその機能的な役割配分に関して,集団メンバー の実践的な統一性や相違に注意を向けさせるも のであるし,集団にとって特徴的なグループダ イナミックス的な美しさの中間で,この状況が 知覚されるし,また形成することができるもの である。

この集団の識別可能なメルクマールとの関連で,

シナジーの程度が規定される12)。

・すべての集団メンバーの概念的また榊想的な イメージが統一的であればあるほど,

・規範や価値が統一的であればあるほど,

・補完的に構想される協働行動や管理行動が職 能的にお互いにもっともよく調整されることが

うまく行われれば行われるほど,

・集団が固有のグループダイナミックスの美し さを強く知覚すればするほど,また行動におい てそれらが展開されればされるほど,したがっ て,対応して集団の一体化が強く教育されれば

されるほど,

.それだけ集団のシナジーの程度はますます大 きくなる。

この集団の制御可能性にとって,この意味する ことは,シナジー度が大きければそれだけ高度な 制御可能性の機会は大きくなり,また提供される 機会は,集団のメンバーによって,具体的に利用 される。したがって,個人の制御可能性は活性化 され,実際に,集団内に大きく持ち込まれること になる13〉。

また,特定の管理レベルないし管理領域は,水 平的あるいは垂直的に,組織の学習にとって決定 的なものである。最終的には,権力者のみならず,

企業内での他の創造的なまた発見的な集団および ネットワーク活動も担い手として妥当する。たと えば,革新集団は修正されたルールに対する考え 方を仲介する。これらは重要な意思決定での提案 として考察され,したがって,後に集合的な知識 レベルで詳述される。組織の重要な関係者は,後 に組織全体の制度化を可能にするために,まず,

修正された規則にしたがって行動する人々である ことが多いM)。

一定の戦略的な領域における集団の自己組織を 通じて,担い手としての集団は知識の変更に貢献 することになる。そこでは集団がそのコンテクス トあるいは行動環境を新たに規定することになる。

さまざまな領域から生じる,学際的なプロジェク ト・チームは,組織をしてその知識を自由にしう るものである。この内的な集団過程を通じて新し い知識をもたらす交換が生じることになる。これ らの知識が組織のルールあるいは行動指示の形態 として達成可能なものである場合,チームは学習 過程を開始し,またそれをもたらすものである。

このような過程において,知識の基礎の変更や改 善は,システムに参加するあらゆる集団ないし個々 の組織メンバーの一致ないし同意の過程が基本的 な構成要素となる。その場合,前提されることは,

組織のメンバーは,組織の学習をメンバーの大多 数によって共有される知識の変更によって作用さ れるということである15)。

組織の学習に対して,共有される価値や仮定あ るいは認知的なカルテ(認知図式)の変更が問題 となる。この意味することは,基本的な仮説ない し準拠枠がそれ自体変更されるということである。

それには組織のメンバーの大多数が参加する。と いうのは,これは現実の共通の構成概念を通じて 行われるからである。この知識が組織的に客観化 される。というのは,それが知覚過程において一 般常識となるからである。間主観的に共有される 現実の構成要素は,行動や結果に関する組織メン バーの客観化された仮説を含んでいる。組織メン バーの一致あるいは同意の過程を通じて,基礎的 な準拠枠の変更が見いだされるのは,最終的に,

組織の学習を意味するものである。このように,

個々の組織メンバーと集団の学習は,個々のメン バーと集団のもとでまたこの間で,集団メンバー

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ムに「新しいもの」が生じうることになる。学習 過程は組織それ自体の変更をもたらすものである。

というのは,構造や過程においての学習の標準化 によって,表面的にだけではなく,また深さにお いても変更が行われるからである。

したがって,組織の学習は,学習経験が榊造や 過程において維持される場合にも行われる。この 組織それ自体の変更は,手続き,ルールあるいは プログラムにおける学習経験の標準化によって行 われ,個々の組織メンバーとは関わりなく,学習 の移転を可能にするものである。文化とそれと結 びついている価値は,記`億システムとして用いら

れる。というのは,ここでは規定や行動様式が確 定されるからである。組織の記憶は貯蔵される。

たとえば,そのような知識を十分なものにするた め,コンピュータ,インフォーマルないしフォー マルな規則あるいは将来の対する情報などがとく にその例である。

この記憶装置の利用,変更,いっそうの展開に よって,組織はその知識レベルを高めることがで きるし,また,組織の学習を可能にするわけであ る。この意味することは,実際の記憶のみならず,

また組織の学習という組織の知識レベルの変更に も作用しうるということである201゜

したがって,明かなことは,組織の学習には,

二つの主要な担い手があるということである。一 方では,個人あるいは個々の組織メンバーが,他 方では,同様に学習の担い手でもあるいわゆる記 憶一システムを自由にしうる組織がある。

間の複雑な作用過程ないしフィードバック過程に よって構成されることになるわけである'6)。

4.4担い手としての社会的システム 組織学習のもう一つの理論は,上述のような組 織の学習の担い手としての個人あるいは集団から 出発するものではない。ここでは,組織それ自体 の変更が問題であり,たとえば,規則,人工物あ るいはシステムにおける学習経験の要約と標準化 が問題である。ここで明らかになることは,組織 は記憶システムをもつということであり,そこで は内外の環境間の結合を作り出すことができると いう仮説を自由にしうるものである。これは確か に組織の知識ないし思考を示している。これを用 いて,組織は,またその個人の知識なしに貯蔵し たり,またいっそうの処理が可能になるわけで ある、。

学習が行われるのは,部分が反応するばかりで はなく,新しい全体システム,固有の法則性を経 験するようなシステムであるが,が展開される場 合である。この場合でも,集団の場合と同様に,

シナジーの程度によって,組織全体の制御可能性 が決定的に規定される18)。システムは部分の総計 以上のものであるという属性の発生に対するもっ とも重要な条件は,部分からは導出しえない複雑 性水準である。したがって,たとえば,集団行動 は組織分析から導かれるもの以上に複雑であろう。

部分の自由度の制約によって特徴づけられる個々 の部分の反応により,個々の部分の全体とは質的 にはまったく異なる新しい全体が生じるわけであ る。システムレベルで一定の学習過程を二つのメ カニズムが規定する。つまり構造と過程である1,》・

構造は,要素間の結合において,一定の選択の 図式のみを実現することを可能にするシステムで ある。他方,過程は,システムに一定の図式にし たがって選択的に結合の前後関係を制御すること を可能にするものである。それによって,システ

<注〉

1)拙稿「組織の学習について(上),経営志林,

第35巻,第3号,1998,

2)G、Probst,JB./B、S、T、BUcheLOrgani‐

sationalesLemen,1994,s、63.

3)VgL,Ibid,S63.

また.学習レベルを一つの連続体で示すことも

図1刑Ⅲ

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28

考えられる。すなわち,「活動するのは個人であ り,また活動から学習するものであり,組織は,

活動が生じる段階である」2)。一般的にいえば,

個人の行動経験は個人の記'億に蓄えられ,組織の 記憶や将来の行動は内部行動や外部環境の影響と の対決において修正されることになる3)。

ミクロ的なレベルとマクロなしベルの分化は,

次頁のように示されよう⑪。

ミクロ的な考察で前面に出されるのは,常に,

個人の暗黙的なまた明示的な意思決定である。た とえば,一定の行動に対する評価や経験に基づい て,一定の解釈図式あるいは行動準則が決定され るわけである。環境の反応は,もっぱらこの関連 において,組織からの反応として解釈されるべき であり,またそれらを直接とりまいている環境か らの反応として解釈すべきものでもある。これに 対して,システム外の環境からの広範な環境反応

として解釈されるべきではない。

組織学習のサイクルでのミクロ的なレベルとマ クロ的なレベルの間の区別は,組織学習のさまざ まな側面や展望を統合することを可能にするもの である。ここでは,組織学習のさまざまなアプロー チを,システム構造的な展望と解釈的展望に分け て記述することにしよう印。

ある。たとえば,Staehleは,前頁のように分類し ている゛。

*V91.,W.H、Staehle,Management,6.AufL,

1991,s844.

4)T・Sattelberger,(Hrsg.),DielernendeOrga‐

nisation,3Auf1.,1996.s82.

5)G,Probst,』.B,/B,ST・Biichel,a、a、0.,

s63.

6)VgLT・Sattelberger,a・a,0.,s、83.

7)Ibid.,S83-84.

8)VgLProbst,G、/B・Bijchel,a、a、0.,SOI.

9)VgLProbst,G、,B,BihcheLa、a、0.,s、6供1.

10)Cf・Schein,E,OrganizationalCulture andLeadership,1986.ppl74ff、

11)Cflbid.,pp・l85ff

l2)VgL,T、Sattelberger,a、a、0.,s、89.

13)VgL,Ibid.,S89.

14)VgL,ProbsLG./B、BUchel,a・a、0.,s、

64f

l5)V91.,1bid.。S65.

16)VgL,T・Sattelberger,a・a、0..S、91.

17)VgL,Probst.G、/B・BUcheLa・a,0.,s、

65.

18)VgL,T・Sattelberger,a、a、0.,s、91, 19)V91..Probst.G/B、BUcheLa・a、0.,s、

65f

20)V91.,1bid.,S、67. 5.1システムー構造的展望

このシステムー構造的展望に含まれるものに,

制度化された経験と知識の発展がある。このよう な考察に基づく展望は,企業における知識の獲得 や拡大が,必要以上に組織の学習のために環境か ら,また環境によって喚起されるものである。こ こでは,学習は流れ込んでくるデータや通信の特 徴や鑓からの直接的な結果としてみなされるよう

な情報システムが前提されるとすれば,その情報 の伝送やその記憶は,組織構造によって決定的に 影響されることは明かである6)。

このコンテクストにおいて,学習は事実の観察 のためのメタファーとして示される。この事実と は,解釈のために準備されたものであり,またそ れぞれの特定の組織の領域に,ここから最善の使 用を可能にするように,さらに転送されるもので ある?〉。研究のかなりの部分は,環境調査のため 5組織の学習サイクル

組織の学習は,個々の組織メンバーの行動や活 動が組織の行動を喚起する,サイクル的な刺激一 反応システムとして記述することができる!)。環 境や組織からの反応は,個々の組織メンバーに戻 されなければならない。それによって,個人の認 知,選好,意思決定およびそれと関連する行動が 影響されるわけである。このような把握が,以下 で展開しようとする,ミクロ的なレベルの個人と マクロ的なレベルでの組織の間の相互作用に基づ いて,学習の記述や説明,学習過程の教育および 新しい行動レパートリーの採用に対する枠組みと

して用いることができるわけである。組織の学習 における個人と組織間の相互作用を示すモデルが

(7)

29

組織の行動行動 個人の行動個人

環境の反応 マクロ的な

集合団的

変数の行動 個人の評価

および見解

ミクロ的 意思決定 および 個人の 個人 性向

反応 およ

に企業の特定の階層段階の行動,あるいはいわゆ る監視者という機能や役割に関係するけれども,

システムー構造的な展望は,異なる立場をとるも のである。ここでは,組織を構成しているすべて の人々は,組織の環境に対する「限定された領域 のセンサー」a)として把握される。システムー構 造的展望は,まず第一に,組織の包括的なまた集 団関連的な効果を志向するので,これはかなりマ クロ的な領域に関係づけることができるし,また,

「組織の行動」あるいは「環境の反応」という支 配的な影響領域に関係づけることもできるわけで ある。

解釈の交換によって解釈される。このアプローチ では,仮定,シンボル,基礎価値における共通の 論議,変更および事象の解釈に基づいて,学習は ここでのミクロレベルで生じるものであるu)。

5.3学習サイクルの意味

上述のシステムー構造的展望と解釈的展望の間 の相互作用は,組織の学習に対する現在の構想で 補完することができる。したがって,組織が学習 するものであるから,以下の点を二つの展望が満 たさねばならない。その一つは,マクロ的なレベ ルで,情報の収集や配分に焦点をおくこと,もう 一つは,ミクロレベルでこの収集された情報の解 釈を促進し,また新しい基礎知識の共通の部分を 促進しなければならないということである。した がって,二つの展望は,さまざまな側面や影響要 因をサイクル的な展望に統合することが可能にな るのは,包括的な像を創り出し,またダイナミッ クな過程の特徴や多くの影響要因を包含するため である。このことは,次頁のように示すことがで きる121゜

この図を前提すれば,組織の学習のサイクルを 正確化することができる。個人の仮定,知識,行 動様式,解釈図式および戦略のような多くの側面 のミクロ的でダイナミックな非線形的な相互依存 性は,マクロ的な現象を展開する。このマクロ的 現象は,支配的な企業および経営の文化組織の ルーチン化やプログラム,組織に関する集合的な イメージの展開や変更として,組織の知識の基礎 や知識の記憶,制度化された経験やルール,組織 5.2解釈的展望

学習サイクルに影響を及ぼす第二の展望,すな わち解釈的な展望は,フォーマルな,表面的な組 織構造のもとで,解釈,コンフリクト,権力関係 および深い過程を含むものである,)。ここで主要 な着眼点は,明らかに,共有されている意見や理 解,知識や解釈の問題のような要因にある。この 展望は,すでに記述した10),「仮定の共有」ある いは「適応的学習」を包含するものである。学習 は。情報内容,認知的メルクマールおよび個々の 組織メンバーの行動によって行われる。この考察 における展望内では,流入する情報やデータに意 i床を割り当てる学習システムが仮定されるわけで ある。ただし,組織メンバー間の相互作用が,純 粋な通信伝送としてよりも重要なものとして格付 けされる。環境は不確実なものとして,また暖昧 なものとして把握され,組織メンバー間の行動や

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30

システムー榊造的展望

・知識の展開

・制度化された経験

集団的 変数の マクロ的

行動

組織の行動

環境の反応 組織の行動

環境の反応

個人 個人の行動

個人の評価 見解

個人の ミクロ的な

意思決定 および性向 個人

・仮定の共有

・適応的学習 解釈的展望

の規範や神話が記述される】3)。個々の組織メン バーは入れ替わることができるけれども,マクロ 的な知識の基礎は,具体的な個人的な構成にも関 わらず,時間の経過につれて,行動,精神的なイ メージや態度,規範,価値や行動準則を維持して いる。組織の,慣行やルーチンは、企業の伝統や文 化と結びついているし,またしたがって,変化す るミクロ的構造に加えて,社会的図式や関係を向 上させるのにも役立つものであるM)。

個人の活動や評価は,フィードバック関係にお いて,このような集団的な状態やマクロレベルの ダイナミック(たとえば,点在する組織の知識,

ルーチンや規範)に作用するものである。逆に,

マクロ的な状態は,ミクロ的なレベルで応用され また観察することのできる行動準則の段階的な適 応を導くものである。したがって,組織内での学 習や組織による学習は,厳密にいえば,ミクロ的 でもマクロ的でもない性質のものであるというこ

とができる'5)。

これまで述べてきた学習サイクルは,個人的な,

解釈的な学習基準との比較で完全に独自な質にお いて,マクロ的な企業文化,組織のルーチン,規 範および組織図式のような,組織内の一定の行動

準則の普及の考察を可能にする。つまり,集合的 学習そのものは分散の過程であり,集合的な学習 の定義はこのような理解をすることなくしては不 完全なものである'`)。

さまざまに異なる領域間の学習サイクル内で,

ミクロ的な志向性をもつ行動準則の基礎的な発展 と発生の可能性はここでは論議しないことにし よう。

ミクロ的領域とマクロ的領域との間のサイクル 的な,また自己組織的な過程として,組織の学習 を記述することに基づいて,ミクロ的レベルとマ クロ的レベル間の関係の決定要素の論議を以下で 展開することにしよう。

<注〉

1)Cf,March/OlsemAmbiguityandChoice inOrganizations,1976,pp、12-19.

2)Hedberg,B,LT.:HowOrganizationsLe‐

arnandUnlear,in:Nysrtom,P.,Starbuck,

W・(eds.),:HandbookofOrganizational Design,VOL1.1981,p、3.

3)Cf.Ibid.,p、3.

(9)

31

4)VgL,R、E・StrauB,Deterninantenund DynamikdesOrgBLnizationalLearning,19960 s、40.この図は,March/Olsenを引用している が,組織と個人の間のサイクルが水平的に示され ている。というのは,垂直的な相互作用よりも,

この水平的な相互作用の方が,以下の説明におい て好都合であるからである。Cf・March/Olsen,

op・Cit.,p、13.

5)VgL,R,EStrauB,a・a,O・]S,4Off、

6)Cf・Hedberg,Bop・Cit.,p、7.

7)V91.,RE・StrauB,BL・a、0.,s、41.

8)Ibid.,S41.

9)VgL,Ibid.,S、41.

10)拙稿「組織の学習について(上)」経営志林,

第35巻,第3号を参照されたい。

11)Cf・Argyris,C、/nA,Sh6n,Organiza‐

tionalLearning,1978,p、16.

12)VgL,E・StrauB,a・a、0.,s43.

13)VgL,a・a、0.,s、42.および,Cf,Hedberg,

op・Cit・OppJ1-12.

14)CfHedberg,op,Cit.,p、6.

15)VgL,E・StrauB,a、a、0.,s、42-43.

16)VgL,Ibid.,S44.

<未完〉

参照

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