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ブラジル ブラジルにおける柔軟な退職の状況は? ブラジルの年金制度は 1988 年に過剰ともいえる給付を導入して以来 政府予算に対して重荷となっており 国は 1990 年代から年金制度改革に取り組んでいます この改革には 最低退職年齢の導入 年金制度間での資産のポータビリティ向上への取り組み 柔軟性

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(1)

オーストラリアには柔軟な退職を可能にする制度が多くあります。年金支給開始年齢は引き上げられ、年金制度の持続可能性が高 まりました。また、税制面でも、より長い期間働くことで経済的なインセンティブが得られるようになっています。社会サービス省の所 得支援制度として、高齢の労働者は老齢年金を受給しながら就労所得のほとんどを手にすることができます。また、所得調査におけ る「就労ボーナス」(就労を希望する年金支給年齢を上回る高齢者にとって税制優遇となる制度)があり、パートタイム雇用や一時雇 用も含め、就労を促進するインセンティブがあるのです。スーパーアニュエーションに加入している場合、希望によってパートタイム 勤務に移行して就労時間を短縮しても、「在職老齢年金制度」という税制優遇による支援があります。フルタイム勤務からパートタイ ム勤務へ移行すれば収入は減りますが、在職老齢年金制度で実質的な補てんがなされます。2005年に制度が設立して以来、55歳 以上の労働者のうち、この制度を利用している割合は20%になります。それとは対照的に、本レポートの調査では、オーストラリアの 回答者で将来は柔軟な退職に移行することを考えている人は70%の割合でしたが、これは調査対象15か国中で2番目に高いもの でした。

オーストラリアにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

25

19

15%

65

64

62%

26%

オーストラリア

14%

オーストラリア

12%

オーストラリア

77%

オーストラリア

38%

オーストラリア

81%

オーストラリア

43%

オーストラリア

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(2)

ブラジルの年金制度は、1988年に過剰ともいえる給付を導入して以来、政府予算に対して重荷となっており、国は1990年代から年 金制度改革に取り組んでいます。この改革には、最低退職年齢の導入、年金制度間での資産のポータビリティ向上への取り組み、柔 軟性に対する調査などがあります。賦課方式による一般社会保障制度は強制加入で保険料水準が高いため、働くことへのインセン ティブに対する阻害要因になっているとの批判があります。柔軟な退職はまだ公式に導入されてはいないものの、従業員は公的年 金支給開始年齢を迎えても引き続き同じ会社で働き続きけることが一般的であるため、二つの収入を得ることになります。エイゴン の調査では、ブラジルの現役世代のうち、年金支給開始年齢以降も働き続けることを希望する回答者は67%になりました。幸いな ことに、直近の制度改革で早い時期の退職が困難になりました。ブラジルでも、長寿、高齢社会、年金制度の持続可能性の課題はま すます重要になっており、国と企業は、高齢者の働く環境を整えることと、より柔軟な退職への移行を望む人々のニーズに対応する ことを目的とした施策を検討しているところです。

ブラジルにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

21

16

8%

63

67

53%

26%

ブラジル

41%

ブラジル

14%

ブラジル

74%

ブラジル

14%

ブラジル

77%

ブラジル

47%

ブラジル

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(3)

「徐々に退職」あるいは「段階的に退職」に向けた政策変更は1990年代に始まっています。従来の退職年齢以降の就労期間を延 ばす取り組みの背景には、少子化によってもたらされた労働市場の人手不足があります。カナダ年金制度、ケベック年金制度とも、 従業員の退職の柔軟性を認め、また、従業員がより長い期間上級職種として残れるように定年退職制を廃止しています。また、老 齢所得保証法(OAS)における年金受給負担は今日の500億カナダドルから2030年にはおよそ倍になると見込まれており、年金制 度の持続可能性に対する懸念があることも、柔軟性のための改革を後押ししています。その結果、2015年にカナダの前保守派政権 は、OASの支給開始年齢を2023年に65歳から67歳に引き上げ、新しい支給開始年齢以降に受給を引き延ばす選択をした者には OASの給付額を増額することを決定しています。しかし、労働市場がそれにうまく適応できるかどうか、また、公務員部門と民間部門 間の年金給付に整合性が計れるかどうかには疑問が残ります。

カナダにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

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9%

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65

63

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カナダ

11%

カナダ

5%

カナダ

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カナダ

24%

カナダ

78%

カナダ

40%

カナダ

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

60歳時の平均余命 55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合 60歳時の健康余命 60歳以上人口の 公的年金支給開始 実効退職年齢 労働市場での

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(4)

中国の「退職」は、伝統的にグローバルスタンダードからは低くて女性で50歳、男性で60歳であり、また仕事から完全に引退すること を意味してきました。実際に、2015年度エイゴン・リタイアメント意識度調査の結果でも、中国の退職希望年齢は、回答者の平均で 55歳になりました。しかし、今では廃止されましたが、一人っ子政策があったために中国でも高齢化が進んでいます。2012年に中国 の労働人口は初めて減少し、65歳以上人口もすでに約1200万人に達したこともあり、中国も年金支給開始年齢を65歳まで徐々に 引き上げる計画を発表するにいたりました。こうした流れの中、将来、若年層の就労機会が減ってしまうのではないかと危惧する労 働者の間で論争が起こっています。長寿化によるコストの削減手段としての年金支給開始年齢の引き上げに対して、すべての人が賛 同しているわけではなく、エイゴンの調査では中国の回答者の39%が退職年齢は変えるべきではないと答えています。中国の最近 の変化は、国と企業にとって、より長く働いて徐々に引退していくと希望する人にインセンティブを与えるチャンスとなっています。

中国における柔軟な退職の状況は?

27%

55%

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55

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中国

89%

中国

28%

中国

53%

中国

26%

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78%

中国

主な指標

柔軟な退職に対する企業の支援は?

従業員はどのような退職を思い描くか?

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(5)

今日までのところ、柔軟な退職を促進するための施策は限られています。フランスでは、フィロン法に基づき、初めて確定拠出型個人 年金商品が導入されたのは2004年のことです。公的年金支給開始年齢を引き上げようとする試みはありましたが、高齢者の労働期 間を引き延ばすことは、若年労働者の就労機会を奪うことになるとの批判に晒されています(フランスでは若年層の失業率は25% で、この世代の雇用対策が重要な課題になっています)。しかし、フランスはヨーロッパの最高齢社会の一つであり、2020年には60 歳以上人口が2000万人を超える見込みです。失業が多いため、自営業の道を選ぶ人や、ボランティア活動を行う人が多いのです。

フランスにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

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19

19%

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フランス

52%

フランス

8%

フランス

36%

フランス

26%

フランス

53%

フランス

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フランス

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

60歳時の平均余命 55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合 60歳時の健康余命 60歳以上人口の 公的年金支給開始 実効退職年齢 労働市場での

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(6)

ドイツは、出生率低下と平均寿命の延びに直面しており、2030年までに公的年金支給開始年齢を67歳に徐々に引き上げていると ころです。代わりに、退職を引き延ばした年長の従業員に対しては、数理計算に基づいた調整を行い、年金給付が増額されます。ま た、従業員がより長い期間働くことと、企業が高齢の従業員を継続して雇用することに対する税制優遇措置の導入も計画されてい ます。これは、退職に向けて柔軟に移行していきたいと考えるドイツの回答者割合が49%となった本調査の結果とも一致します。ド イツは、ヨーロッパでも労働人口の高齢化が最も進む国であり、高齢の従業員の雇用に関しては最前線にいるのです。例として、高 齢の従業員はフレックス勤務制度が適用されること、多くの企業が労働環境の構造変化を実施していることなどがあげられます。

ドイツにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

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18

21%

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62

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ドイツ

34%

ドイツ

7%

ドイツ

46%

ドイツ

33%

67%

ドイツ

54%

ドイツ

ドイツ

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(7)

ハンガリーでは、まだ柔軟な退職が一般の話題に上ることはありません。2011年に、政府負債の返済を目的に個人年金資産を国庫 に移管しましたが、そのため勤労者は懸念を抱くようになりました。多くの人が、この年金資産は年金制度を長期に維持していくた めの改革に使われるべきだったと考えています。そのような経験にかかわらず、2015年度エイゴン・リタイアメント意識度調査では、 ハンガリーの回答者のうち半数が、退職へ向けて柔軟に移行していくことを希望しています。直近の制度改革では就労期間が一か 月延長される毎に年金額が増えるようになり、長く働きたいと考える人々にとってはメリットが生じることになりました。こういった 建設的な進展はありますが、それでもまだ、柔軟な退職を促進し実現するためには、雇用慣習と国の政策に変化が必要です。

ハンガリーにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

20

15

18%

63

60

39%

26%

ハンガリー

29%

ハンガリー

4%

ハンガリー

57%

ハンガリー

27%

ハンガリー

82%

ハンガリー

55%

ハンガリー

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(8)

インドは、エイゴンの調査対象国中で平均年齢の最も若い国であり、人口の半数以上が25歳未満です。しかし、平均寿命は、現在の 66歳から、2050年には73歳になると予想され、公的年金制度の持続可能性にとっての課題となっています。また、それは当然、労働 人口の上昇にも繋がっていきます。さらに、主要な職種を担う労働力が不足し、高齢労働者の雇用継続が奨励されています。インド は、エイゴンの調査対象国中でも珍しく、公的な退職年齢がありません。しかし、政府機関の多くは定年制度を実施しており、近年、2 年から5年の定年引き上げが行われました。 インドでは複数の世代による世帯も多いため、公的年金制度の必要性が高くはなく、たとえば本調査でもインドの現役世代勤労者 のうち52%が、退職後は家族から経済的支援を受けるつもりであると回答しています。インドでは、勤労者の79%が退職への柔軟 な移行を希望していますが、これは調査対象国中で最高の割合でした。

インドにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

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13

5%

該当せず

該当せず

55%

26%

インド

27%

インド

24%

インド

71%

インド

41%

インド

71%

インド

76%

インド

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(9)

日本は、柔軟な退職が、期待や希望というよりは現実となっているという意味で非常に特殊な国となっています。日本の平均寿命は 世界で最も長いのです。定年以降も人々が働くことは、年金制度の持続可能性のためにも不可欠です。数年前、公的年金受給開始 年齢の60歳から65歳への引き上げを含む制度改革が行われました。また、企業は、60歳になる従業員に対して定年を65歳へ引き 上げるか、定年制を廃止するか、65歳になるまで毎年1年更新で雇用の継続を行うかという三つの選択肢から一つを採用する必要 がありますが、多くの企業が選択するのは継続雇用制度となっています。このように年長の従業員のニーズに対する改革が行われて いるものの、65歳以降の就労を可能にし、従業員が収入を得られるように制度を整えていくには、まだ改善の余地があります。

日本における柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

26

20

26%

65

68

67%

26%

日本

12%

日本

8%

日本

50%

日本

15%

日本

49%

日本

40%

日本

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(10)

オランダの年金制度は、集団と連帯の上に成り立ってきました。勤労者は、補助的な年金が充分にあるため、退職に対する準備も整 ってきました。しかし、最終給与比例、平均報酬比例によらず、確定給付型年金制度の持続可能性に対して財政的な問題が生じまし た。そこで、労使間の合意による2010年の年金協定(Pensioen Akkoord)によって、公的年金制度、職域年金制度ともに、より柔軟 な退職年齢の必要に応えるための調整が可能になりました。この協定では給付に上限が設けられましたが、それにより職域年金制 度での長生きリスクを企業から個人へ移転する効果がありますが、個人はより長く働くか、または貯蓄を増やすことが可能になりま す。職域年金制度では、より柔軟な「目標建て」年金制度の一タイプである集団型確定拠出年金制度への移行が引き続き起こってい ます。また、公的年金制度の国民老齢年金(AOW)の受給開始年齢が、現在の65歳から2018年には66歳へ、2021年には67歳へと引 き上げられることになりました。さらに、直近の制度改革では、通常の年金受給開始年齢以降の就労に対する制限が撤廃されまし た。一連の改革は、人々が長く働くことを促進することが目標ですが、その影響を和らげるため、近年の別の改革で企業は高齢の従 業員を解雇することが容易になりました。企業が従業員を長く雇用し続けるためのインセンティブが必要です。

オランダにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

24

18

18%

65

63

60%

26%

オランダ

7%

オランダ

10%

オランダ

46%

オランダ

31%

オランダ

73%

オランダ

50%

オランダ

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(11)

ポーランドでは、2004年のEU加盟以来、若者の移民流出が続いているために平均年齢が高くなっています。そのため、高齢労働者 を労働力として引き留める必要がヨーロッパでも最も高いのです。賦課方式の確定給付制度があったため、1999年までは長く働き 続けるよりは早期に引退する人が多くいました。2004年には、62歳から65歳までは働きながら部分的に年金を受給するという柔軟 な退職が提案されましたが、労働組合と企業連合の反対にあいました。しかし、二本立ての「第一の柱」の年金制度の創設により、早 期退職による恩恵が廃止され、その結果、2014年には年金支給開始年齢が女性で60歳3か月、男性で65歳3か月に引き上げられま した。しかし、この制度では十分な年金給付を受給するためにはフルタイムで勤務しなくてはいけません。多くの人が柔軟な形態で の勤務や、パートタイム勤務や、契約ベースでの勤務を行っており、年金制度が勤務の実態に合っていません。喫緊の課題は、女性は 平均すると男性よりも早く退職しているため、女性が長く仕事を続けるためのインセンティブを増やす必要があることです。

ポーランドにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

21

16

15%

63

61

41%

26%

ポーランド

30%

ポーランド

8%

ポーランド

53%

ポーランド

30%

ポーランド

61%

ポーランド

51%

ポーランド

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(12)

スペインは、退職後に住みたい地として1番に選ばれることもありますが、柔軟な退職という単語は現実とは程遠い状況です。スペイ ンではフルタイム勤務から退職すると、それ以降はいっさい仕事をしないのが普通です。2015年度エイゴン・リタイアメント意識度調 査でも、スペインの現役世代従業員の44%が、年金受給開始年齢の65歳になったら収入を得るための仕事は辞めると回答していま す。2011年に合意された年金改革では、年金受給開始年齢を2013年から2027年にかけて、65歳から67歳まで徐々に上げていくこと が決まりました。この年金支給開始年齢はヨーロッパでも最も高いものですが、その背景には、スペインの65歳以上人口は2050年ま でに32%に達することがあります。国は公的年金の満額受給の資格の引き上げも行いましたが、長く働き続けると受給額が増えるイ ンセンティブも用意され、就労期間を1年延長するごとに受給額がその就労期間に応じて2-4%ずつ増える仕組になっています。しか し、若者の失業率が48%と高いため、高齢者の就労を促進する政策を進めることは政治的に困難な状況です。多くの点で、検討すべ き優先課題は経済危機や緊縮政策であり、柔軟な退職や高齢期のアクティブなライフスタイルを創ることではありません。

スペインにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

25

19

18%

65

63

43%

26%

スペイン

22%

スペイン

7%

スペイン

26%

スペイン

19%

スペイン

61%

スペイン

47%

スペイン

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(13)

トルコは、この10年で財政の確固とした基盤を築いてきており、公的年金への財政負担を増やしています。また、トルコでは1969年 に固定的な年金支給開始年齢制を廃止し、代わりとして、年齢と拠出期間(最低25年)の組み合わせで受給資格が決まる制度を導 入しています。しかし、課題もまだあり、2015年度エイゴン・リタイアメント準備度調査では、退職年齢は変更すべきでないと答えた トルコの回答者は59%にものぼります。さらに、老後の過ごし方としては、高齢で働くより、不動産などに投資する方が効果的な戦 略であると一般に考えられています。柔軟な退職を考えていると答えたのは現役世代の回答者のうち52%でしたが、そのうちの43 %の人が、理由として退職後の生活で貯蓄は足りなくなることが心配だからと答えています。従業員が長く働き続けることが一般的 ではないことには、文化的な背景もあり、トルコでは回答者の40%が退職後は家族からの経済的支援があるだろうと考えています。

トルコにおける柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

21

16

7%

該当せず

63

32%

26%

トルコ

53%

トルコ

7%

トルコ

46%

トルコ

13%

トルコ

53%

トルコ

41%

トルコ

主な指標

柔軟な退職に対する企業の支援は?

従業員はどのような退職を思い描くか?

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(14)

英国では、補完的な年金として確定給付型年金制度の果たす役割が伝統的に大きなものでしたが、退職時期については柔軟性が ありませんでした。2014年には、より柔軟性のある確定給付型の年金制度(簡易的確定給付)が導入されました。しかし、柔軟な退 職へ向けた足がかりとして法定定年年齢(65歳)の廃止が重要ですが、これは同時に議論を生んでいます。この廃止に伴い、退職を 繰り延べることで年金額が増える仕組になっており、受給は最大で5年間繰り延べ可能で、数理計算による調整後の年金(65歳で受 給開始の場合より約30%増)を受け取ることが可能です。国は同時に公的年金受給開始年齢の引き上げも前倒しで行っています。 男女の受給開始年齢は2018年に65歳となって差が解消され、その後2020年に66歳、2028年に67歳、さらに68歳へと引き上げられ ていく計画です。また、2015年4月の改革で受給の強制年金化が撤廃され、受給した年金の投資方法や引き出し方に対する制限が 緩和されることになります。

英国における柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

24

18

17%

65

63

60%

26%

英国

12%

英国

5%

英国

61%

英国

33%

英国

78%

英国

40%

英国

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

再研修制度

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

(15)

長年、社会保障年金の受給開始年齢は65歳となっていましたが、1938年以降生まれの人から徐々に受給開始年齢の引き上げが始 まり、1959年以降生まれの人は67歳まで引き上げられることになりました。Transamerica Center for Retirement Studiesが2015 年に米国の勤労者を対象に行った調査では、ベビーブーマーの多くが段階的な退職への移行を考えており、65歳以降も働く、また は引退は考えていないとの回答が65%、また、少なくとも退職後もパートタイムで働くつもりであるとの回答が53%でした。もっと も、そう願っていても職があるとは限りません。柔軟な退職の支援策の例として、2012年に、連邦政府の職員が、フルタイム勤務から パートタイム勤務へと移行し、継続して将来分の給付の権利が発生しながら、年金の一部受給を認める法が成立しました。この段 階的退職制度を利用するには、勤務時間のうち最低10%の時間で若年層職員へのアドバイスを行うことが求められますが、それに よって知識の世代間移転が可能となると期待されています。この制度は段階的退職制度を促進するための好例と考えられ、その対 象となる連邦政府職員も潜在的に250万人に上りますが、現在のところ、この制度を採用している政府機関はほとんどありません。

米国における柔軟な退職の状況は?

27%

55%

48%

70%

9%

23

17

14%

66

65

61%

26%

米国

14%

米国

4%

米国

66%

米国

25%

米国

77%

米国

44%

米国

再研修制度

従業員はどのような退職を思い描くか?

主な指標

世界 世界 世界 世界 世界 世界

退職への移行は柔軟に

活動的であり続ける/

頭を使い続ける

55歳以上の回答者のうち、 勤務先企業に再研修や再ト レーニングの制度があると 回答した人の割合 55歳以上の回答者のうち、65歳 より前に退職を考えている人の 割合 55歳以上の回答者のうち、柔軟 な退職への移行を希望している 人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業にはフルタイム勤務から パートタイム勤務に移行できる 制度があると回答した人の割合 柔軟な退職を希望している55歳以上 の回答者のうち、その理由が活動的で あり続けたいからと答えた人の割合 55歳以上の回答者のうち、勤務 先企業に対しての帰属意識が強 いと回答した人の割合

柔軟な退職に対する企業の支援は?

フルタイムからパートタイム

への移行

会社への帰属

65歳より前に退職

参照

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