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岡 山 県 下 に 発 生 し た 流 行 性 肝 炎 特 に そ の 病 原 体 に 関 す る 研 究

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Academic year: 2022

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(1)616.. 岡 山 県 下. に 発 生. 36‑002.. 1‑022. し た 流 行 性 肝 炎. 特 に そ の 病 原 体 に 関 す る 研 究 第. 二. 編. 分 離 病 毒 の マ ウス 尾 静 脈 内 接 種 に よ る感 染 岡山大学医学部微生物学教室(主 任:村 上 栄教授) 稲. 垣. 素. 臣. 〔昭和32年6月6日. 受稿〕. マ ウ ス尾静 脈 内接 種 に よつ て も,よ く感 染 が 緒. 言. 起 り而 もそ の病 理 学 的 所 見 は 高 度 で あ る場 合. 分 離病 毒 の孵 化 鶏 卵 累 代培 養 を 行 い,死 亡 した 鶏胎 児 若 くは 肝 乳 剤 を マ ウ ス羅静 脈 内に. が 少 くな い.更 に急 死 毒 との 関 係 を窺 い得 る 知 見 を 得 た の で薙 に その 大 要 を 報 告 す る.. 接種 す る場 合,マ ウ スを 短時 間 に 斃 死 せ しめ 実験材料及び方法. 得 る所謂 急 死 毒 の存 在 及 び そ の性 状 に 就 て, 第 一 編 に於 て 論述 した が,若. し斯 る急 死 毒 が. 供 試 病 毒:第 一編 で実 験 に 使 用 した病 毒 株. 証 明 し得 ざ る場 合 は感 染 も成 立せ ぬ もの か,. 青 森,石 原,小 川 株 を孵 化 鶏 卵 で 累 代 して 保. 若 し成立 す る もの とす れ ば病 理学 的 所 見 は 如. 存 した ものを 用 い た.既 に第 一 編 で 記 載 した. 何 に示 され るか の疑 念 の も とに更 に引 続 き実. 如 く急 死 毒 を 証 明 した各 病 毒株 で あ る.. 験 を行 つ た. 急 死 毒 の証 明 は 各病 毒株 の 間 に,多 少 の強. 感 染 及 び 累 代:孵 化 鶏 卵 に よ る累 代 は総 て 第 一 編 で述 べ た 如 く孵化 鶏 卵 胎 児 若 くは 肝 臓. 弱 の差 は あつ た が認 め られ た 事実 か ら,そ の 一般 性 状 を追 究 した結 果病 毒 の多 寡 に よ り急. 乳 剤 を 用 い て孵 化6〜7日. 死 毒 の毒性 は 大 き く左 右 され る もので あ る と. 児 又 は 胎児 肝 臓 を 乳 剤 と し次 代 累 代接 種 材 料. の 結論 を 得 たが,急 死 毒の 強 い致 命 率 の高 い. とした.. 場 合は,結 局 感染 もま た高 度 に惹 起 す るで あ. 卵 の漿 尿腔 内 に 接. 種 し後 に鶏 胎 児 の死 亡 を 確認 した 上,夫 々胎. マ ウス の感 染:本 編 で は 前 に 記 載 した と同. ろ うこ とは推 測 され,急 死 毒 の 毒性 の劣 る時. 様 に マ ウ ス 尾静 脈 内 に0.2ml宛. は感 染 も軽度 で あ る様 に予 想 され た.そ の 理. 間 前 後 に よる マ ウ ス の斃 死 を 急 死 毒 と して,. 由 は急 死 毒は 病 毒 自体 の多 数 の 集合 体 で あ つ て,而 も高 度 な病 毒 の増 殖 が あ つ た場 合 に 強. 致 命 率 を 算 出 し,更 に別 にそ の後 の死 亡 が あ. く発揮 され る,病 毒 に急 死 毒 は 至大 な る関 係. 合 とに 別 け て病 理 学 的所 見 に よ り検 討 を 行 つ. が あ るか らで あ る.マ ウ ス の尾静 脈 内接 種 に. た.. 接 種 し20時. れ ば 感 染 死 と して表 示 し,あ とに 生 残 した 場. よつて 短 時 日の内 に死 亡 した 時 は 中 毒死 で あ り,長 期 間 を経 て死 亡 した 場 合 の死 亡 が感 染 死 の別 は あつ て もそ の病 因 は 結 局病 毒 に よ る 斃死 と先 ず 考 え るの が 至当 で あ る と思 う. 本 編 に於 て は特 に マ ウ スの 示 す病 理 学 的 所. 実. 験. 成. 績. i)孵 化鶏卵に於け る各病毒の接種所見 各 病 毒 株 を 卿 化 鶏 卵 の 漿 尿腔 内 に接 種 した 場 合 の特 異 な 感 染 所 見 は 分離 直 後 の 累 代 の 若. 見 を重 視 し,各 病 毒株 の示 す 急 死 毒 と爾 後 の. い時 代 は 定 型 的 な 鶏 胎 児 の 死 亡 が あ るが,累. 感染 の経 過 を 中心 に 実 験を 進 め た.そ の結 果. 代 培 養 を 継 続 す る時 は 胎 児 の 死 亡 が減 少 し而.

(2) 1444. 稲. 垣. 素. 臣. も死 亡 日数 は 延長 の傾 向 が あ る こ とは先 に述. 先 づ 第 一編 に述 べ た 各病 毒 株 を マ ウスの尾. べ た.実 験 に使 用 した 青 森 株 は マ ウ スで 分 離. 静 脈 に接 種 した 場 合 の マ ウスに 見 られ る生死. 累 代 され,更 に孵 化 鶏 卵 に 累 代移 植 され た関. の別 を 表 示 す れ ば第1,第2表. 係 か ら実 験 当時 は 比 較 的 若 い時 期 で あ り,累. 第1表 で は特 に急 死 毒 を重 視 した の で稀釈 も 1:2〜1:128倍 に稀 釈 して 接種 したが,急 死. 代 毎 に に病 理 所 見 は 不定 で あ つ た に拘 わ らず,. の如 くであ る.. 急 死 毒 に 示 され た 毒性 は 強 い場 合 が 多 い のが. 毒に よ り短 時 間 に死 亡 す るが,爾 後 の感染 に. 認 め られ た.石 原,小 川 株 は 分離 よ り累 代 数. 見 られ る死 亡数 は,夫 々 日数 を 附 して 区別 し. が 長 期 間 に亙 つ て お り,実 験 当 時 は既 に第42. て表 示 した.而. 代 累 代 した た めか,感 染 も一定 して お り病 変. 表 示 に は 急死 毒 に よる マ ウ スの 斃死 数 を 含め. は 累 代 毎 に 左程 の動 揺 を 示 さな い が,毒 性 の. た致 命 率 で比較 す る こ とに し全 毒性 と仮称 し. 点 で は 青 森 株 に劣 つ た結 果 を 見 せ て い た.. た.. ii)各. 病毒株をマ ウス尾静脈に接種 した場合の 所見. し この場 合 に お け る感 染死 の. そ の実 験 結 果 か ら見 るに,急 死 毒 の高 い青 森 株 及 び 小 川 株 で は19.04及 び22.2を 示 し高. 前 記 の各 病 毒 の孵 化 鶏 卵 胎 児 乳 剤 を マ ウ ス. 率 を示 し てい る と共 に全 毒 性 も52.3及 び55.5. の尾 静 脈 内 に 接種 した場 合 短 時 間 内 で マ ウ ス. で あ り,急 死 毒 の低 い石 原 株 で は全 毒性 は著. の 斃 死 が認 め られ る もの を第 一 編 で は 急 死 毒. し く低 く19.1で あ る.. と呼称 したが,爾 後 の観察 に よ りマ ウ ス の斃. 第2表. で は急 死 毒 に 重点 をお か な いで,稀. 死 が 相 当数 に認 め られ る と共 に,生 残マ ウ ス. 釈 を 高 度 に し感 染 死 を 目標 に実 験 した.そ の. も少 くな い.こ の場 合 の急 死 毒 に よ る斃 死 は. 結 果 で は斯 る高 い稀 釈 で は,全. 中 毒死 で あ り,後 よ り死亡 す る マ ウ スは 感 染. 明 せ られ ず 従 つ て マ ウ スの 斃死 は 認 め られ な. 死 で あ る と推 定 され るが,当 然 生 残 つ た マ ウ スは死 の転 帰 を とる迄 に 至 らず,感 染 し治癒. い.之 の事 実 を利 用 して 後 の感 染 死 を見 るに. した もの もあ り,感 染 の不 成 立 の場 合 も考 え. は 高 い 稀釈 迄 に見 られ るが,そ れ で も青 森株. く急死 毒 は証. 急 死 毒 が 見 られ た場 合 と異 り,マ ウ スの斃 死. られ るで あ ろ う.之 等 の マ ウス に就 て病 理 学. の致 命 率40.7よ. 的 所 見 よ り考察 して 病 毒 に 由 来 す る之等 の或. 毒 性 は 急 死 毒 で見 られ た各 病 毒 の 間 の毒性 と. は 中毒 死又 は感 染 死 の相 互 関 係 を 明 ら か に し. ほ ぼ 同 様 な 傾 向 が 見 られ た.若 し之等 の病 毒. た い と考 え 実 験 を試 み た.. 株 が 一 様 に 全 毒性 が高 い場 合 に は急 死 毒 を見. 第1表. り石原 株 の11.1と,そ. の全. 各 病 毒 株 接 種 に よ る毒 性 の 比較. 註. i)接 種 材 料,病 毒 株 接 種 死 亡鶏 胎 児 乳 剤 ii)各 病 株共 に 上 段 の 数 字は 急 死 毒 に よる 中毒 死 下段 の ○ 印 は 生 ● は 死 亡を 示 し附 した.数 字 は死 亡 日数 ●2は 急 死 毒 を 意味 し他 は 感 染死 を示す. iii)死/全 は 分 母 は 使 用 マ ウス 総 数分 子 は 死 亡 マ ウス を意 味 す..

(3) 岡 山 県に 発 生 した 流 行性 肝 炎 特 に そ の病 原 体 に 関 す る研 究. 第2表. 註.. 1445. 稀 釈 に よ る各 病 毒 の 毒性 の 比 較. i)接 種 材 料 は胎 児 乳剤 ii)表 中○〜 ●は 生死 を示 し附 した 数 字は 死 亡 日数. で大体 の毒性 の強 さは推 測 され るで あ ろ うが, 一 般 に急 死 毒 は ,各 病 毒株 に よ りて強 弱 の 差 が あ り,而 も1:64倍 の稀 釈 で は殆 ん ど認 め. あ つ て,軽 度 の細 胞浸 潤 が 認 め られ るに過 ぎ. られ ない程 度 の毒 性 で あ る.. 感染 の様 相 を窺 うに病 毒株 に よ り病 理所 見 に. iii)各 病毒接 種マウスに於け る病理学的所見. な い例 も少 くな い. 是 等 の 実 験成 績 に於 け る病 理 学 的所 見 よ り 差 異が 見 られ,マ. ウス斃 死 率 の高 い 青森 株 と. 各 病 毒 を マ ウ スの尾 静 脈 に接 種 した 場 合 急. マ ウ ス斃 死 率 の低 い石 原 株 とは,そ の 所見 に. 死 毒及 び そ の後 に於 て もマ ウス の斃 死 が観 察. 於 て明 か に 差異 が あ る.又 感 染 死 を見 て も致. され,而. も生 残 マ ウス もあ る事 実 は 既 に.述べ. 死 率 は 青 森 株 に於 て致 死 率40.7で あ り,石 原. たが,之 等 の夫 々 につ い て 病理 学 的 所 見 を窺. 株11.1で 示 され て い る.更 に 感染 死 マ ウス に. い感 染 の様 相 を知 る意 図 の も とに,夫 々 の マ. お い て は,無 症 状 で経 過 した 例 と比較 し格 段. ウスを分 ち臓 器 を採 集 して病 理 標 本 を 作 りそ. の病 理 所 見 に差 が あ り,而 も青 森 株 の病 理 所. の病 理所 見 を観 察 した .急 死 毒 で 斃死 した マ. 見 が 高 度 で あ る点 が 注 目 され る.. ウスで は病 理 学的 所 見 は か つ て村 上等1)に よ. iv)接 種材料 別に よる病理掌的所見. り論 述 され た 肝臓 を中 心 とす る病 変 は,定 型. 前 回 まで の実 験 は総 て マ ウ スに 接種 材 料 と. 的 に は認 め られ な い.時 に肺 に於 け る変化 が. し,各 病 毒 株接 種 に よ り死 亡 した 鶏 胎 児乳 剤. あ る場合 が あ るが特 定 の もの では な く,肝 臓. を用 い た.本 実 験 で は第 一 編 と同 様 に 胎 児,. に於 け る病 変 は特 記 す べ き ものは 認 め な い.. 胎 児 肝 臓,胎 児(肝 臓 を除 く)に 分 ち,夫 々. 他 の感染 死 と見 な され るマ ウスは 斃 死 日数 が 4〜21の 間 に 認め られ る例 では 感 染 は よ く成. に就 て 急 死 毒 及 び病 理 所 見 を 比 較 した .又 臓 器 別 の 急死 毒 と感 染 との関 係,更 に夫 々 の病. 立 し,病 理学 的 所 見 も高 度 な場 合 が多 い.先. 理 学 的 所 見 を検 討 した(第3,第4表). に 村上等2)の 予 報 に述 べ られ た 如 く,そ の変. . 前述 の実 験 と同 様 に 各 病 毒 の急 死 毒死 と感. 化 は特 に肝 細 胞 の 変性 壊 死 及 び これ に伴 う豚. 染 死 とに 別 け て見 る と,鶏 胎 児,鶏 胎 児肝 及. 実 質及 び 間質 に於 け る細 胞 浸 潤 が あ る.肺 臓 に あつ て は胞 隔 炎 及 び気 管 枝 及 び 血管 周辺 に. び び 胎 児(肝 臓 を除 く)の 順 に 急 死 毒 は19 .4 〜4 .75と な り,全 毒性 も52.4〜14 .3と や や. 於 け る高 度 の円 形細 胞 浸 潤 を 挙 げ る こ とが 出. 降 下 す る(第5表).. 来 る.之 を生 残 マ ウス の無 症 状 耐過 例 に見 る. 更 に 急 死 毒 に よ る中 毒死 を 示 さぬ 範 囲 の稀. に病 理学 的 変 化 は 前者 に比 して 非常 に軽 度 で. 釈 迄 夫 々 の 病 毒乳 剤 を稀 釈 して行 つ た実 験 で.

(4) 1446. 稲. 第3表. 註.)青. 臣. 病 毒 接種 マ ウ スに 於 け る病 理学 的 変化. 染に よ る病 理所 見 の 程 度 を示 す.. 第4表. 病 毒接 種 マ ウ スに於 け る病 理 学 的 変 化. i)石 原株 胎児 乳 剤 ii)(〓)〜(‑)病. 理 所見 の程 度 を 示す .. 第5表. 註.. 素. 森 株 鶏胎 児 乳 剤. ii)(〓)〜(‑)感. 註.. 垣. 接 種 材 料 劉 に よ る 病 毒 毒 性 の 比 較. i)青 森 株 鶏胎 児 乳 剤 ii)表 中 ○〜 ● は 生 死 を 示 し,附 した 数 字 は死 亡 日数.

(5) 岡 山 県 に発 生 した 流行 性 肝 炎 特 に そ の病 原 体 に 関 す る研 究 は,第5表. の結 果 と同 様 に全 毒性 は胎 児 肝 臓. を 除 い た 場 合 急 激 に 低 下 す る.第6表. 第6表. 註.. i)青 ii)○. 胎 児肝 臓 を除 い た 場 合 は殆 ん ど全 毒 性 は 認 め られ な い(第6表).. では鶏. 胎 児 若 くは 胎 児 肝 臓 で は40.7〜37.04を. 1447. 示 し,. 接 種 材 料 別 に よ る毒 性 の比 較. 森 株 胎 児乳 剤 〜 ● 表 中 マ ウ ス の 生 死 を 示 し,附. し た 数 字 は 死 亡 日数. 次 に以 上 の実 験結 果 を病 理学 的 所 見 の 上 か. め られ るが,胎 児(肝 臓 を除 い た)の 時 は 急. ら見 るに,孵 化卵 胎 児 若 くは胎 児 肝 臓 と接種. 激 に 病 変 は 軽度 とな り,希 に は 感 染 の成 立 が. 別 の場合 は,病 理 所 見 は高 度 な病 変 と して認. 疑 問 視 され る例 も少 くな い(第7表). 第7表. 註.. i)青. .. 接 種 材 料 別 に よ る主 要 病 理 学 的 変 化. 森株. ii)(〓)〜(‑)病. 理 所 見 の程 度 を 示す .. 総括及び考按. の急 死 毒は 総 て 病 毒 自体 に 由 来 す る もの で あ つ て,既 に知 られ て い る ウ イル ス 及 び リケ ッ. 著 者 は 既 に第 一 編 に 於 て各 病 毒株 を マ ウス. チ ヤ の 毒素 とほ ぼ 同 一 の性 状 を保 有す る もの. の尾 静脈 内 に接 種 す る時 は マ ウス を 短 時 間 に. で あ る こ と,及 び 病 毒 自体 よ り単 離 出 来 る も. 斃 死 せ しめ る毒性 の存 在 を証 明 し急 死 毒 と呼. の で な く病 毒 自体 で あ る事実 に つ い て論 及 し. 称 し,そ の急 死 毒 に 関 して諸 種 の 実 験 を試 み. た.. た結 果,各 病 毒 株 の 間 に証 明 せ られ る これ 等. 既 に急 死 毒に つ い て 行 つ た 実 験 結果 で は 未.

(6) 1448. 稲. 垣. 素. 臣. だ そ の本 態 は 疑 問 視 すべ き点 が 少 くな い.寧 結. ろ病 毒 自体 の 研 究 か ら見 れ ば,急 死 毒 の証 明 は病 毒 の一 部 分 を窺 い得 た とい うに と どま る. 論. 流 行性 肝 炎患 者 の材 料 よ り分 離 され た病毒. 様 に推 定 され た.よ つ て本編 に 於 ては マ ウス. を,マ. を短 時 間 内 に 斃死 せ しめ る急 死 毒 及び そ の 後. 在 を証 明 し た次 第 は第 一 編 に於 て述 べ た.本. ウス の尾 静 脈 内接 種 に よ り急 死 毒 の存. に於 け る病 毒 に よ る感 染 の 様 相 を知 る意 図 の. 編 に於 ては,更 に マ ウス尾 静 脈 内 接種 に よ り. も とに,実 験 を 重ね た.. 惹起 す る急 死 毒 に よ る中 毒死 と,そ の後 のマ. 本 編 に 於 て は先 づ 急死 毒 に よる マ ウス の 斃. ウス の斃 死 に よ る感染 死 と病 理 学 的所 見 に よ. 死 及 び そ の 後 に於 け るマ ウス の斃 死 を 感染 死. る感 染 の様 相 を,詳 細 に 追 究 した結 果 次 の所. と考 え,之 等 を 併せ て全 毒性 と呼 称 した が,. 見 を 得 た. 1)各. 之等 の病 毒 の毒 性 に つ い て知 り得 た所 見 の も. 病 毒株 を マ ウス 尾静 脈 内に 接種 す る. とに,夫 々 の場 合 に 於け る感 染 の様 相 を病 理. こ とに よ り,急 死 毒 とは別 に接 種 後 数 日に し. 所 見 に よ り把 握 して評 価 した.. て マ ウス の斃 死 す る毒性 の存 在 を確 め た.之. 実 験 の上 に 示 され た病 毒の 毒性 が各 病 毒株. 等 の 毒性 の存 在 は,各 病 毒株 に よ り多少 とも. に よ り多 少 の差 異 は認 め られ た が一 様 に病 毒. 異 つ て も,総 て の病 毒 株 に証 明 せ られ た が,. を多 量 に含 有 した臓 器 乳 剤 を使 用 した 時 は急 死 毒 に よ る中 毒死 若 くは そ の 後 の感 染 死 も多. 稀 に斃 死 し ない で経 過 す る例 もあ つ た. 2)之 等 の 二様 の 毒素 は 病 毒 の性 状 とよ く. く従 つ て致 命 率 も高 い.而. 近 似 して お り,孵 化 鶏 卵 胎 児 若 くは肝臓 乳 剤. も鶏 胎 児 肝臓 の 有. に よ く証 明 せ られ,肝 臓 を 除 い た胎 児乳 剤 の. 無 に よ り著 し く病 毒 量 は異 る. かつ て村 上等 に よつ て行 わ れ た 鶏 胎児 若 く. 時 は 毒性 が著 し く低 下 す る.胎 児 肝 臓 の有 無. は 胎児 肝 臓 に よ る累 代 は,正 当 な 累代 培 養 で. が,毒 性 の強 弱 を 左 右 して い る様 に推 測 され. あ つた こ とを知 る の であ つ て,間 接 的 に も本. た. 3)之. 病 毒の 肝 親 和性 を証 明 した こ とに もな る と思 う.. 等 の所 見 か ら毒性 として 示 され た急. 死 毒若 くは 感 染死 で 示 され た毒 性 に,等 し く. 又病 理学 的所 見 に よ り確 め た病 変 では,定. 各病 毒株 の増 殖 の 高度 な場 合 は 強 い 毒性 を発. 型 的 な病 変 を呈 す 例 は マ ウス の急 死 毒 で は全. 揮す るが,弱 い 時 は 毒性 も低 くマ ウスの 斃死. く認 め られ ず,あ. を見 る に至 らな い で経 過 す る.. る期 日を経 て 斃 死 した 場 合. は 高 度 に,斃 死 しな い 時 は一 般 に軽 度 な傾 向 が 認 め られ た.結 局 急死 毒が 強 い場 合 は それ. 4)之. 等 の夫 々 の 場 合 に於 け る病 理 所 見 で. は急 死 毒 では定 型 的 な病 変 は 認 め な いが,他. に平 行 して マ ウ スの 斃死 率 も高 く,而 も全 毒. の感 染 死 の時 は高 度 な病 変 を 示 す こ とが多 く,. 性 も従 つ て 強 い場 合が 多 く致 命 率 も高 い もの. 更 に生 残 マ ウス で も希 に病 変 が 明瞭 な る場合. で あ り,感 染 も重 度 に進 行 す る傾 向 に あ る,. もあ るが,感 染 は概 ね 軽 度 な場 合が 多 い.. 病 毒側 か らい え ば病 毒の 増 殖 が旺 盛 な事 を意. 稿を終 るに際 し終 始御懇篤なる御教示を戴 き,昼. 味 す る もの で あつ て,病 毒 の 増殖 の尺 度 は 毒. 御校閲の労を賜つた恩師村上栄教授に衷心 より謝意. 素 の 証 明 に よつ て もほ ぼ推 測 され 得 る もの と. を表する.. 思 わ れ る.. 主 1). 村 上 等:第2回 ポ ジ ア ム,. 2). 村 上等. 要. 1955.. 第4回. 日 本 ウ イル ス 学 会 総 会 記 録,. 1957, 3) Henle. and. 文. 日本 ウ イル ス学 会 総 会肝 炎 シ ン. Henle:. jour.. Exp.. Med . 84,. 623. 献 〜639. ,. 4). 北 岡:日. 5). Havens:. 6). 中 村.伝. 1946. 本 細 菌 学 会, Viral. and. 染 性 肝 炎,. 3,. 15〜17,. Rickettsial 1953.. 1948. of man,1951..

(7) 岡 山 県 に発 生 した 流 行性 肝 炎 特 に そ の病 原 体 に関 す る研 究. Studies. on the. Pathogenic. Agent. Okayama II:. Infection the. of Infectious. in. Prefecture. by the inoculation caudal. Hepatitis. 1449. vein. of the virus. into. of the mouse. By Motoomi Inagaki Department of Microbiology, Okayama University Medical School (Director: Professor Dr. Sakae Murakami) In the present section, the author studied comparatively the death by the lethal toxin and the death by the infection of the virus itself. The caudal vein of the mouse was chosen as the site of inoculation, and the establishment of infection was judged by observing the pathological changes of the inoculated mouse. The results were as follows: 1) By the inoculation of the virus into the caudal vein of the mouse, beside the lethal toxin which killed the mouse within about 24 hours, a toxicity was observed to which the mouse succumbed a few days after the inoculation. This toxicity was proved in all tested strains, though somewhat varied according to the strains of the virus. Some cases were observed, however, in which the inoculated mice survived. 2) These two sorts of toxicity were well demonstrated in the chick embryo, particularly in the liver. The emulsion of other materials than the liver showed but a little toxicty . It is inferred, therefore, that the liver of chick-embryo plays a very great role in the manifes tation of the toxicity. 3) When the multiplication of the virus was very well, the toxicity of these two kinds was very high. When the multiplication of the virus was bad, the toxicity was low and mice survived. 4) In the case of the death by the lethal toxin, the typical pathological findings could not be observed. In the case of the death by infection, however, the typical prthological changes were observed in high degree. Even in the surviving mice, the pathological changes were slightly observed..

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