長崎大学教育学部自然科学研究報告 第31号155〜164(1980)
Corn Seed Hemicellulose(CSH)分解酵素
へミセルラーゼ一について 今 里 祥 子・大 宮 満 男
(昭和54年10月31日受理)
Studies on Corn Seed Hemicellulose
(CSH)−HydrolyzingEnzyme(Hemicellulase)
ShokoIMAZATO and Mitsuo OoMIYA
Department of Home Economics,Faculty of Education,
NagasakiUniverslty,Nagasaki
(Received Oct.31,1979)
Abstract
The present paper describes the culture conditions of Bacterium No.101 for production of hemicellulase. The paper also deals with ammonium sulphate frac‑
tionation of the enzyme and the enzyme activity assay.
The results obtained are as follows:
1) The bacteria was aerobically grown at 37°C for 7 days in a medium containing
of 0.5% hemicellulose, 0.2% NaNO3, 0.1% K2HPO4, and with or without MgSO4.
The addition of MgSO4 to a final concentration of M/50 caused 3‑fold increase in the hemicellulase production.
2) The supernatant was fractionated by ammonium sulphate and the enzyme activity was found in the precipitate of the 0.25‑0.7 saturation.
3) To 1 ml of a 1.0% solution of corn seed hemicellulose in 0.025 M phosphate
buffer, pH 5.7, was added 1 ml of enzyme and after 5 min incubation at 37°C, the
reducing sugar formed was determined as xylose by the Somogyi‑Nelson method.
The enzyme quantity that produced 10 μg of xylose under the above condition was defined as 1 unit enzyme activity.
緒 Fl
CSH分解菌101号菌から得られたCSH分解酵素へミセルラrゼの分解機序に関して,こ
156 今里祥子・大宮満男
れまでわれわれが知り得たことは,endo型の分解を行うという事である。しかしながら,酵 素は,培養濾液よりO。79飽和沈澱物を単にゲル濾過したもので,純化された均一な酵素標品 にっいてのものでない。今回は今後精製するにあたり,酵素単位の決定条件,酵素を最大に産 生せしめるための培養条件等について若干の知見を得たので報告する。
実験及び考察
1.ヘミセルラーゼの活性測定法
pH5.7の緩衝液に基質濃度が全糖量としてLO%になるようにC S H:を溶解し,一晩冷所に 静置後,不溶物を遠心分離により除いた液を基質溶液とした。この基質溶液l mlに酵素液を
1m1加え,37℃で反応させた後,生成する還元糖をSomogyi−Nelson法にて測定し,キシロ ース当量で現した。
(1)緩衝液の選択 Table1.Effect of Buffer Solution O.l Mに調整した酢酸及びリン酸緩衝液に on Enzyme Activity
ついて,粗酵素アセトン沈殿物を溶解し, OD at500nm(x10−2)
Acetate B.酵素液とした。還元糖生成量は吸光度で比較
PhosphateB.
41.8した。
45.5 Table1.の結果よりリン酸緩衝液が適当
39.1
47.8 41.0
46.1であったので,酵素活性測定には,リン酸緩 41.9
47.0 衝液を以後用いることにした。
41.5
48.0 (2)イオン強度の影響
ヘミセルロースを全糖量で2%に無イオン
水に溶解し,これをO.5mlと各モル濃度のリン酸緩衝液O.5mlを混ぜて,各イオン強度の基質 液とし,活性を測定した。以下酵素液は培養2日目の濾液を用いた。イオン強度O.1以下にお いて酵素活性の上昇がみられるため,0.025Mの濃度を採用した(Table2)。
(3)反応時間の影響
反応時問を1.3.6.9.12.15.25.30分と変えて,反応後直ちに銅液を加え,沸騰水浴中で Table2.Effect of Ionic Strength on Enzyme Activity
Concentration (M)
0.1
0.05
0.025
0.Ol 0.005
0.0025
Ionic Strength (μ)
0.4
0.2
0.1
0。04
0.02 0.01
OD at・500nm
(x10−2)
55。2 51.8 50.559丁σ
53.9 62.9 72.5 70.0 68.570.0 63.0
.65・1
70.0 70.9
67」0.
67.9 67.0
Com Seed Hemice11ulose(C S H)分解酵素ヘミセルラーゼについて 157
Table3.Effect of Reaction Time of Enzyme Activity Reaction time(min)
1
3 6 9
12
15
20
25 30
OD at500nm
.015
.024
.027
.085
.096
.092
.155
.158
.154
.231
.218
.189
.240
.240
.232
.274
。294
.280
.322
.341
.385
.370
.358
.398
.410
.420
Average
.026
.091
.156
.225
.237
.283
.332
.371
.409
OD at500nm/min
.026
.030
.026
.025
.020
.018
.Ol7
.015
。O]4
加熱し,還元糖の生成量を測定した結果,1分問当りの生成量では,1〜9分までは,ほぼ同 じくらいで,12分以降になると値が低下する。また1〜9分の中では,3分の反応が一番値が 大きいが,計器の測定範囲に適さない故,便宜上5分間の反応で,還元力を測定することにし た(Table3)。
(4)活性測定法
pH5.7,0.025Mリン酸緩衝液に基質濃度を全糖量として1.0彩に溶解し,一夜放置後不溶 解物を除いた基質溶液1mlに酵素液1mlを加え,37℃で5分間保った後,生成する還元糖を Somogyi−Nelson法にて測定し,キシロースIOμg/mlに相当する還元力を生ずる場合の酵素 力を1単位とした。
2.101号菌の培養条件と生成ヘミセルラーゼ分泌力 (1)通気量との関係
通気量の調節は,培養基の容量を変える事により行った。500m1容三角フラスコに培養基 20,40,60,80,100,200,300,400m1を入れた場合,1000m1容の三角フラスコに培養基 100,200,300,500,600m1を入れた場合について,37℃で静置培養した。成績は,反応時 間15分において生成する還元糖量で比較した(Table4)。
500m1容三角フラスコの場合,種菌としては,集積培養21時間のものを接種した。短時間で はヘミセルラーゼ分泌に差がなかったが,これは溶解酸素を利用しているのではないかと考え られる。5,6日目頃になると60〜80mlのものに還元糖の生成が多くみられた。
1000皿1容三角フラスコの場合,種菌としては,集積培養48時間のものを接種,32時間ごろ より300m1培養の還元糖量が他のものよりきわだって多くなった。したがって多くのヘミセル ラーゼの分泌を期待するならば,500ml容三角フラスコでは60〜100m1,1000ml容三角フラス
158
Table 4 . 500
Effect of Volume of Medium on ml conical flask
Henucellulase Formation
lOOO ml conical flask (,Lg as xylose) Vol. of
medium ml
50 60 80 lOO 200
30 O
21
Culture time, hr
29 48 123 144
17.0 15.4 15.4 13.0 8.9 13.0 17.8 8.9 28y.O 4C6.2 9.1 12.2 8.1 308.1 408.7 14.6 Il.4 21.1 129.7 324.3 15.4 23.5 19.5 17.0 12.2 8.9 Il.4 4.9 10.5 12.2
Vol. of medium ml
lOO 200 300 500 600
21
Culture time, hr
32 48 72 8 days lO days
21.1 19.5 14.6 14.6 21.9 12.2 4.9 24.3
21.9 43.8 86.8 195.4 381.l 22.7 20.3 32.4 81.8
17 O 21.1 10.5 54.3
362 . 4
Table 5 Hemicellulase Formation with from Fat, Starch and Pectin
Corn Powder which was as the Carbon Source
Free
Culture
hr, days pH R S. (ug/ml) ' (ug/ml ) * Protein Hemicellulase Activity (as xylose ug/ml)'
4 5
8 9
20 hr 30 43 52 67
days
1 .6 7 .5 7 ,4 7 .O
6.8 6.8 6.4 6,l 6.1 6.l
4.9
14 .9 29 . 6 34 .9 43 . 8 62 .8 75 . 4 99 . 3 98 . 9 109 . l
24 .9 46 . 4 141 . 4 216 . 7 308 . 9 448 . 9 633 . 4 879 . O 930 . 2 l091 . 1
85 . l 154 . l 221 . 4 223 . O 277 . 3 315 .4 380 . 3 476 . O 473 . 5 490 . 5
a' b
reducing sugar in culture broth.
Lowry et al.
reaction time: 15 min .
Table 6. Hemicelluiase Formation with Hemice[lulose as the Carbon Source Culture
hr, days pH R . S .
( glml) Protein ( p‑g/ml)
Hemicelluiase Activlty (as xylose ,xg/ml)' 22
29 51 5 6
8
hr
days
6.8 5.6 5.5 5.4 5.5 5.6
92 .7
280 . 6 296 . 6 281 . 2 304 . l
78 . l 57 .9 74 .7 51.8
49 . l 60 . 6 45 . 8
62 . 6 88 , l 217 .9 445 .7 486 . 8 425 . 4 484 . 2
a ; reactlon time : 10 min.
Com Seed Hemicenulose(C S H)分解酵素ヘミセルラーゼについて 159 コの場合は300m1の液量にするのが適当と考えられる。
(2)培養時間とヘミセルラーゼ生産力
500ml容三角フラスコに,IOOmlの培地を入れ,37℃で培養し,平均値をとるためフラス コ5本ずっにっいて経時的にpE,直糖,蛋白量,ヘミセルラーゼ活性を測定した。結果は,
炭素源として脱ペクチン様物質を用いた場合,C SHを用いた場合を,それぞれTable5,.
Table6に示した。
炭素源として脱ペクチン様物質を用いた場合,ヘミセルラーゼ活性は,培養初期の40時間に 著しく増加し,後緩やかに増加し,7〜9日頃になると,ほぼ平衡状態となった。丁度pHの 低下と同じ曲線を描いているようである。炭素源としてC S Hを用いた場合,ヘミセルラーゼ 活性は,培養日数とともにわずかに増加し,5日目頃よりほぼ平衡状態を保っている。これも pHの低下とだいたい同じような曲線を描いているようである。両者を比較すると,ヘミセル
ラーゼ活性に大差はないが,蛋白質の生成量が可成り違っている。すなわち脱ペクチン様物質 の場合は,生成蛋白質量が培養時間の経過とともに増しているのに対し,C S Hの場合は,・ほ とんど蛋白質が増えていない。また還元糖の蓄積においては,脱ペクチン様物質において は,わずかずつ増えているが,C SHにおいては,2日目ごろに急激に増し,あとはあまり増 えていない。これらのことより,脱ペクチン様物質の場合は,ヘミセルラーゼ活性を持たない 菌の増殖が盛んであったという疑問が出てくるが,別々の菌というよりは,むしろ菌の環境適 応の結果ではないかと考えられる。多くの文献によれば酵素活性の強さは,細菌の増殖に比例 しているが,101号菌の分泌するヘミセルラーゼは,培養日数とともに徐々に活性が増す傾向 を示した。
(3)塩類の影響について
基本培地(1・を対照としてTable7に示す種々の塩類を加えpH6.2に5N硫酸と5N水酸 化ナトリウムで調整した後,基本培地で培養した2日目のものを種菌として接種し,7目間培 養後,酵素力を測定した。
Table7.Effect of various salts on the production of Hemicellulase (Part l)
i Test medium Salts added Concentration Hemicellulase activity Specific Activity
M(Relativevalue%)(Re]ativevalue彩)
1 一
1 2 3 4 5 6 7 8 9
10 11
Control CaC12 CaC12 CaC12 NaCl MgSO4
MgSO委 KH2PO4 KH2PO4
Contro1−K2HPO4 Contro1−MgSO4
1/50 1/250 1/1000 1/50 1/50 1/250 1/25 1/50
100 15.7 54.0 93.0 123.O l59.O l33.O ll5.0 131.0 100.0 101.0
100 55.0 52.0 158.0 148.0 287.O l55.0 311.O lO5.0 87.0 82.0
硫酸マグネシウムと第一リン酸カリウムの添加は,酵素産生にかなり大きな効果を与えた。
特にMg++は酵素,核タンパク作用の共通因子で,リボゾーム安全保持に少なくともIO−2M のフリーMg++が必要である〔2)が,基本培地では,O.2×10−2Mと不足していたようである。
160 今里祥子・大宮満男
結果では12×10−2Mが良好であった。一方塩化カルシウムの添加は酵素産生に効果がなか った。また基本培地より第ニリン酸カリウム,硫酸マグネシウムをそれぞれ除いたものは,活 性においては,基本培地と変わらないが,比活性が小さいので,酵素産生には効率が悪いとい える。特に効果のあったM/50硫酸マグネシウムとM/25第一リン酸カリウムを同時に添加
した場合についてその影響をみた。その結果はTable8のとうりである。
Table8. Effect of various salts (Part2)
Test medium Relative
Activity(彩)
Speclfic activity
(Relative value彩)
Control M/50MgSO4 M/25KH2PO4 both a(ided
100 128.5
92.5 21.1
lOO l82.0 438.2 33.5
Table8のごとく,両者を添加した場合は,著しい活性の低下を招いた。これは,両塩の 混合による新しい塩の形成によってMg++の解離が妨げられたのではないかと考えられる。
一方,Ca++については,特定の菌で酵素分泌に重要であり,酵素の安定剤,活性化剤とい われている(2)。今回の実験においては,塩化カルシウムは特に酵素力の抑制を示した。これは 基本培地中における第ニリン酸カルシウムとの結合が考えられるため,次に基本培地から第ニ
リン酸カリウムを除いたもの,硫酸マグネシウムを除いたものにそれぞれ塩化カルシウムを添 加し,その影響をみた。結果はTable9のとうりである。
Table9. Effect of various salts (Part3)
Test medium Control Control
−K2HPO4
Control
−MgSO4
Contro1
−K2HPO4
−MgSO4
十M/50CaCl2 十M/250CaCl2 十M/1000CaC12 十M/50CaCI2 十M/250CaC12
+M/IOOOCaCl2 十M/50CaCl2 十M/250CaCl2
十M/IOOO CaCl2
Relative activity (免∫)
100
87.7 81.1 83.2 17.8 91.6 98.3 83.2 77.179.9
C S H分解IO1号菌の産生する酵素については,他のヘミセルラーゼと違い,塩化カルシウ ムの添加は,あまり効果的でなかった。
3.粗酵素の性質
粗酵素のC S Hに対する作用のpH及び温度依存性について,pHは5.7付近,温度は370C 付近が最も強力に作用することが分っているので,今回は粗酵素のpH安定性,熱安定性につ いて検討した。
Com Seed Hemicellulose(C SH)分解酵素ヘミセルラーゼについて 161 (1)粗酵素の蛋白及ぴ活性について
培養濾液のアセトン沈殿無イオン水可溶部分の凍結乾燥物について蛋白及び活性を測定し
た。
蛋白は280nmにおける吸光度で測定した結果,Fig.1の如く粗酵素の濃度と280nmにお ける吸光度は比例した。
1.0
9唱
o
QOれ ρ0.50
00
062.5125 250 500 1,000
Conc of crude enzyme(μ9/ml)
Fig.1 The concentration of crude enzyme and the absorbance.
120
窪
魅
■ミ100
筏
8
× のo
ロ
島 房 50 曽
甲δ コ
お 図
0
0 31.2562.5 125 250 500
Final conc of crude enzyme(μ9/ml)
Fig.2 Relations between the con−
CentratiOn Of CrUde enZyme and the reducing sugars produced.
ヘミセルラーゼ活性の測定を還元力増加測定法により37℃で行なう場合,反応時間10分間 における還元力生成量と酵素濃度との関係を求めるとFig.2のようであった。
還元力の増加と酵素濃度の関係は図のごとく,少なくとも酵素濃度が終濃度250μg/m1以 下の範囲においては,還元力生成量は酵素濃度に比例することが分った。
(2)粗酵素のpH安定性
粗酵素液(500μ9/m1無イオン水)IOmlに等量の種々のpH:のO.2M緩衝液(pH2〜10)
をそれぞれ加え,6℃で100時間保った後,pHを5.7に調整し,37℃で還元力を測定した。
活性はpHを6。0(リン酸緩衝液)に保った場合の還元力を100%として,相対活性をもって
表わした。
各pH緩衝液は次のとうりである。
PE2〜8:Mcllvaine
pH6〜81リン酸
pH9・10:水酸化ナトリウムーホウ酸+塩化カリウム 結果はFig.3のとうりである。
以上の結果より粗ヘミセルラーゼは,pH5〜6において最も安定であることが分ったの で,精製操作はすべてこのpH領域において行うことにした。
(3)粗酵素の熱安定性
pH5.7において,各温度に1〜3時間,粗酵素液を保った後,37℃において,活性を測定 した。活性は,23.5℃に1時間保った場合の還元力を100%とした場合の相対活性をもって表
162 今里祥子・大宮満男
100
濃 む
。タ
岩50
姉
①
>
国る
〜・
\
\\
●\ ム
/
A
pH
Fig. 3 pH Stability of cru(1e enzyme.
・一・:Mcllvaine buffer.
×一× :Phosphate 〃 △一△:NaOH−H3BO3十KC1 〃
100
駅
む
0ヌ
『850b
Φ
> oβ
◎
可匡
、/織一覗
\
\
\●
\●
わした。
この結果,粗酵素は,40℃まではかなり 安定であるが,45℃以上の温度では急速に 活性を失い,60℃ではほとんど完全に失活 することが分った。従って精製は原則として 10℃以下で行なった。
4。精製法の検討
(1)培養による酵素液の調製
基本培地に,予め37℃で2日間静置培養 した101号菌を種菌として,1%量接種し,
37℃で7日間培養した。次いで,ラジオライ ト,パーライトを用いて濾過,菌体を除去し た濾液を出発酵素液とした。
(2)固体硫安による塩析範囲の測定 出発酵素液約300m1をImmersible Mole−
cular Separatorで分別した濃縮液を,9 本の試験管に分注し,乾燥し細く砕いた硫安
を0.59の差でO〜49ずつ氷水中で加え,
溶解し,pHを安定範囲である5〜6に調整 した。これを冷蔵庫に2時間静置し,自然濾 過ののち,
1ノい
1.8
1.6
1.4
量L2
8N1.0
据
oOO,8
0.6
0.4
0.2
0 10 20 30 40 50 60
Temperature,℃
Fig.4 Temperature dependence of crude enzyme.
・一・ :incubationime l hr.
×一× : 〃 3hr。
\
メ x
\
X
\
㌶\、/
\ \/一
1.8
1.6
1.4Ei
\ P
1.2身 。タ
竃1。0而
8 ∫
0.8三 .婁 o。6き
=
0.4
0.2
0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 (0.132)(0.264)(0.395)(0.527)(0.α18)(0.790)(0,922)(LO6)
Wも(g)added in the soL of5ml(the degree of sat.)
Fig.5 Salting out curve by ammonium sulphate.
×一×:OD at280nm.
・一・:Hemicellulaseactivity.
それぞれVisking Company製のCellulose Tubingで透析した後,蛋白量とヘ ミセルラーゼ活性を測定した結果はFig.5のとおりである。
したがって,酵素を収量よく塩析するために,1.O〜2.5g/5m1の範囲すなわち0.25飽和か
Com Seed Hemicellulose(C SH)分解酵素ヘミセルラーゼについて らO.7飽和の範囲で塩析することにした。
(3)硫 安 分 画
出発酵素液を原液として,Fig.6のように硫安分画を行った。
Cultural broth filtra しe
Ammonium sulphate
added 七〇 〇.25 saturation 8000r.P.m.30min
Precipita七e Supernatantfluid
Ammonium SU
added.七〇 O.
8000r。P.m.
satura七iOn
Precipita七e Supematantfluid
Fig.6 Fractionation by ammonium sulphate,
163
Table lO.Purification of hemicellulase
ppt(ammonium sulphate O.25sat.)
Ppt(ammonium sulphate O.7sat。)
Supernatant
Total protein
l e m
E 280nm
98 刀0.2 748.9
Total activity
u
56.7 927.9
63.5
Specific activity l e m
U/E 280nm
0.574 1.205 0.064
得られたそれぞれの沈殿及び上澄液を透析後,ヘミセルラーゼ活性及び収量を測定した結果 はTable10のとおりであった。
Table IOよりヘミセルラーゼ活性の大部分が硫安O.25−O.7飽和の沈殿にあつまることを認
めた。
要 約
1.糖化力測定法は,pH5.7,0.025Mリン酸緩衝液に,基質濃度を全糖量として1.O%に溶 解し,一夜放置後不溶解物を除いた基質溶液1mlに酵素液1mlを加え,370Cで5分間保っ た後,生成する還元糖をSomogyi−Nelson法にて測定し,キシロース10μ9/m1に相当す る還元力を生ずる場合の酵素力を1単位とした。
2.酵素を最大に産生せしめるためには,基本培地にM/50硫酸マグネシウムを加え,液量を
164 今里祥子・大宮満男
lOOOml容三角フラスコに300m1として培養するのが適当である。
3.粗酵素のpH安定性5〜6の間で,熱安定性は,40℃までであった。
4. 出発酵素液の硫安分画範囲は0.25−0.7飽和が適当であった。
C S H分解酵素ヘミセルラーゼについては,更に精製法を検討して行きたいと考えている。
文 献
(1)大宮満男,今里祥子他:長大・教育・自然研報M25,ll3〜120( 74).
(2)Davis,Dulbecco,Eisen,Ginsberg and Wood:Microbiology,
(767)P.137.
Hoeber Medical Divison