割賦販売金融の問題点
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(2) 68. 第2表割賦利用世帯の推移. 」し. 利用した 35年2月調査 36, 37. 38, 39,. 40,. 2 2 2 2 2. な. (構成率. い. ■不. 明. 49.0. 50.9. 0.1. 〃. 47.3. 52.4. O.3. 〃. 47.O. 51.8. 1.2. 〃. 48.6. 50.9. 0.4. 〃. 46.9 μ.7. 52.5. O.5. 54.7. O.6. 〃. %). (経蟹鰯鰯塞ア鷲去以上の都市) 第3表商晶別の割賦による販売の割合 (割賦業者を対象とした商品別の総販売額構成比). 商品別等. 計. 割. 賦. 販売額 側. 男子洋服. 1OO劣. 48劣. 具. 100. 24. テ. ビ. 100. 49. 電気冷蔵摩 電気洗濯機. 100. 48. 家. ス. レ. テ. レ. 100. 47. オ. 100. 48. 目. 一. ソ. 販売額 ㈲. 4 3 4 4 4. シ. ソ. 100. 84. ヒ. ア. ノ. 100. 34. 23. ー般楽器. 100. 32. 13. ク. 100. 68. 9. 乗. 車. 100. 62. 12. 月賦百貨店. 100. 87. ラ. 用. ヅ. 1o). 11劣. ミ. ト. チケソト. 販売額. 2 5. 賦払信用. 販売額. ω十㈱十{o. 峻簸. 農売姦. 1の販冗額. 59%. 41劣. 28. 72. 52. 48. 52 51. 48 49. 52. 47. 84 59. 41. 16. 50. 50. 77 74. 21. 87. 13. 19. 4 5. (昭和40年通産省割賦販売実態調査). 約2分のユに遇ぎない。 わが国の割賦販売がアメリカやイギリスのそれに較べて非常におくれている. 理由については・数多くのことが挙げられるが,ここではこのことの総てを問. 題にはしたい。ただかかる理由の一っとして,金融面からみて,わが国の割賦 販売機溝がい童だに極めて未発達の状態にあることを,本稿で明らかにし,そ 584.
(3) 69. 第4表 割賦販売のウエイト(各国比較) 区. 分1年 末. 目. 本. アメリカ. イギリス 西ドイツ 1フラソス. 1961. 1.7. 85,2. 17,8. 1962. 2.2. 92.6. 人口1人当り消費老. 1963. 3.0. 102.2. 賦払信用残高(千円). 1964. 3.9. 111.3. 1965. 5.0. 126.9. 1966. 5.6. 136.5. 23.1. 1961. O.9. 8.4. 3.9. 1962. 1.0. 8.6. 3.5. 1.7. 1963. 1.2. 9.2. 3.6. 1.8. 1.6. 1964. 1.4. 9,5. 3.9. 1I8. 1.6. 1965. 1.6. 10.O. 3.9. 1,8. 1.6. 1966. 1.6. 1O.O. 3.4. 1.7. 1.8. 消費者賦払信用残高 の国民総生産高に対 する割合(劣). 6.8. 16,7. 9,4. 8.1. 18,0. 10,4. 9,7. 20,8. 11,1. 10,6. 25,6. 12,8. 11,2. 13.6. 13.1 1.4 1.5. 目銀暫定推計 残高は原則として年末一目本の1965.1966年は6月末 酉ドイツは金融機関による信用供与分のみ,また欧州各国の賦払信用には 企業向け信用を含むが,目本は個人向けのみで住宅は含まない. れに対処する業界の希望等について考察しようとするものである。 1I. 割賦販売の金融面からみた特色には次の二つがあると考える。 (1)一定量の資金があれぱ,それを循環させていくことによって,経営が維 持できる。. (2)割賦販売は手数料(淀いし金利)の点で有利な経営である。 まず(1)から取上げていこう。いま・たとえぼ頭金を考慮に入れないで,毎月. 100万円の商品を仕入れ,これを20万円ずっ5ヵ月均等返済というやり方で 割賦販売すると仮定したならぼ,この商人の必要資金量はいくらであろうか。. 第5表をこれを示Lている。すなわち,毎月100万円ずつ商品を仕入れていく. としても,次の月には前の月に販売した商品の賦払金が20万円かえってくる 585.
(4) 70. のであるから,必要な仕入資金は80万円→60万円→40万円→20万円という ように逓減Lていき,6ヵ月以降は返済される賦払金合計が100万円となって, 毎月の仕入資金の全体を賄うことになるわけで,この表で,必要資金は300万 第5表. 必 要 資 金. ■ 「. 以・1. 180. 100. 割 賦 債 権 一. 割賦儘権と必要資金量. 1O・1. ・・1. 60. ■. 280. …1. 40. 20. ■. ■. :. 60. 80. 60. 40. 80. 60. 40. 20. 40. 20. =. 一 ■. I. 一. ≡ 100. ■. 一 i. 割 賦 期 間. 80. 60. 80. 60. 40. 1 ≡ 2. 一!. 1. 100. ≡. ■. ■. 20. 4. ■ ■. ■. 3. !. ・1. 0. 61. I ■≡. 80. 100 100. 0. 80. ⇒. ■. ■. = 一 ■. 100. i. 一. ■. ■. 100. =. =. 「. 0. 100. ■. !. i. ≒. !. ■. ■. 一. i. :. 300. 300. O 0 ■ 7. 円であることがわかるであろう。いい換えれぱ,この一定量の資金があれぱ,. 或る規模の割賦販売を続けていくことができるわけである。. なお,この例は,既述のように頭金を考慮に入れたかったが・通常,割賦販 売は頭金を伴うものであるから,頭金があれぱ,それだげ必要資金量は減少す. る。重た,この例では割賦期間を5ヵ月としているが・期聞が長くたって・毎 月の返済額が少なくなれぱ,必要資金量は増加するわけである。この例で期間. が10ヵ月になり,毎月の返済額が10万円となるならぱ,必要資金量は550万 円となる。. しかし,この例でわかるように,一定の資金量を維持していくためには,間 違いなく,毎月,賦払金がはじめの計画通り返済されてくることが肝要であり・. 従って,それには返済が確実恋顧客を選んで販売しなげれぱならないから,信. 用調査がうまくいっていること,および,賦払金を回収する方法,すなわち集 金のやり方がうまい仕組になっていることが,必要た前提条件でなけれぱなら. 586.
(5) 71. ないであろうo 次に,割賦販売が手数料(ないし金利)の点で有利な経営であるということ. は特別に説明を要しないであろう。というのは,割賦販売の返済は賦払いで行. われるので,顧客にとって平均して実際に借入れている金額は,名目額の約半. 分になるからである。換言すれば,実質的た手数料は名目的な手数料の約2借 になるからである。たとえぱ現金払い100万円の商品を・割賦販売だと106万 円で,返済期聞12回だとすると,割賦手数料は年6%ということになるわげ であるが,実質的手数料は年約11.7%になるわけである。ω. 以上で,割賦販売は販売量に見合うだけの資金量が獲得され,しかもそれを 確保していける背景(つまり信用調査や代金回収)がうまくできていれぱ・非常. に有利な経営のやり方であるということが,原理的に明らかにたったであろ う。. 注(1〕割賦販売の手数料ないL金利の計算については,拙薯r消費者金融」(東洋経済 新報杜)PP.242−245を参照されたい。. 然らぼ、わが国の割賦販売は上記の原理に照してどうであろうか。資金調達, 信用調査,代金回収について検討していくことにしよう。. (1)資金調達. わが国の割賦販売の方式は,独立方式,系列方式,専門機関媒介方式の3つ に分類できる。ω. (イ)独立方式 この方式ではディーラー(月賦百貨店や一般小売業種一男子洋服,写真,家庭用電. 気機械器具,楽器等の月賦小売業)は顧客から頭金とともに受取った賦払手形を. みずから保有し,この手形を毎月,顧客に提示することによって集金していく. のである。そこでメーカーたいL卸商に対する仕入代金の支払は,いきおい顧 58フ.
(6) 72. 客から賦払金を集めて後に一括してか,または分割して行たわなげれぱならな くなる。そこでメーカー(ないし卸商)からの買欝金に負うところが頗る大き. いわけである。ことにかかる方式のディーラーの規模は小さいものが多いから (月賦百貨店については従業員49人以下のものが77%,一般小売業種については従業員. 49人以下のものが90%である一昭和41年度通産省実態調査),. メーカー(ないし卸. 商)の金融力に負うところが大きいことは想像に難くないのである。. (口)系列方式 この系列方式の典型的なものを挙げると,ディーラー(自動車や家庭用電気機 械器具等のディーラー)は,顧客から受取った頭金(その一部は自己の手数料として. 差引き)と割賦手形を月販会杜(月賦販売会杜の略で,たとえぽト冒タ自動車飯売会 杜や日立月賦販売会杜等一その多くはメーカーの子会杜)へ廻して,それによって以. 前に月販会杜へ商品仕入れの際に振出していた自己宛の手形を落していくので あ飢:2〕従ってこの方式においては,ディーラーは,独立方式のような金融的. 負担はないが,それだげ多く月販会杜からの買掛金や資金的援助に支えられて. いることになるのである。ディストリビューターである月販会杜は・上記のご とく,通常,メーカーの子会杜であるから,結局・ディーラー段階での金融は メーカーによって遂行されているといえるわげである(もっとも,自動車の割賦 販売については,顧客カミ振出した割賦手形がディーラー段階で銀行等によって貸出の担. 保として相当に使われていることは認められる)o. ω専門機関媒介方式 この方式は信販会杜(信用販売会杜の略)や専門店会など,いわゆる割賦斡 旋業者を媒介にしたやり方である。ここでは,ディーラー(加盟店)は割賦販 売をした結果として顧客(加入老)から受取ったチケヅトを,信販会杜や専門 店会にもっていくが,その全部が一度に現金化されるのではなく,多くの場合・. その3分の1か2分の1ぐらいが現金で受取られ,残りは1−2ヵ月後払いの 手形で受敢られる。そこでデにラーにとっては,商品仕入代金の支払につい. 588.
(7) 73 て,メーカー(ないし卸商)への買掛金に依存するところが頗る大きいことに なるのである。. 以上,いずれの方式においても,ディーラーの資金繰りは苦しく,その金融 がメーカー(ないし卸商)を一大チャネラーとした企業間信用によって麦えら. れていることは想像に難くないわけであるが,このことは第6表によって実証 される。すなわち,月賦百貨店や自動車ディーラー}こついてみても,いかに買. 第6表割賦資金状況 業. 種. 別. 男子洋服小売業.. 家具小売業 家庭用電気機械器具. 人別数. 597. 693. 951. 1,546. 車. 127,600. 月賦百貨店. 186. 26.512. チケヅト発行団体. 695. ≡ 100. 27. 733. 3n. 動. 劣. 劣. %. 28. 36. 36. 27. 34. 39. μ. 29. 37 42. 49. 47. 33. ■. 463. 自. ,. 1劣 100. 38. ≡. 38. 1. 100■100. 28. 、 ■. 21. ■ ■. 9. 100. ≡93. 楽器小売業. 資金調遂方湊別. 率. 劣. 万円. 5,598. 売. 比. (驚萎舳) .計1自己資金■買入餓倦入金. 3,830. 業. 小. 運転資金. 一店また は一企業 あたりの 運転資金. 法人・個. 62 1 100120 「未払金 36 1 100113 ■ ≒. 一 =. 3,634. 35. 麦払手形. 17. 70. ■. (通産省「昭和41年度割賦販売実態調査報告書」). 第7表信用調査の有無と方法 1鯛調査の有無. 業. 種. 別. 男子洋服 家 具. ■計、. している. 1oo劣 42%. Lて. いない. 信周調査方法別企業数割合 自店で直 接調養L ている. 58%188劣. 1OO. 42. 58. 87. 家庭用電気機械籍臭. 100. 72. 28. 76. 家庭用機械器臭 (ミシソ等). 100. 92. 8 40■94. 楽 器 自動軍販売業. 月賦百貨店. ㌶畠碁鰯. 100. 60. 100. 96. 100. 93. 100. 87. 100.. 割賦販売の 委託先で調 査している. 調査機関 を利用し ている. 3 2. 3%. 8 19. 2 3. 1 4. 2. 99 「. −41. 60. 71・9. 13. 93」7 ■. 95. ■. 39■ ■. その他. 8岩. 1%. 1. 1■,. 11. ■. (通産省「昭和41年度割賦販売実態調査毅告書」). 589.
(8) 74. 入債務が多いかがわかるであろう(なお,この表でrチケット発行団体」という業 種は信販会杜や専門店会等を指L,その加盟店であるディーラーではない)。. (2)信用調査・回収のメカニズム 然らぱ,次に,信用調査や賦払金の回収はどうであろうか。第7表をみると, いずれの割賦業種も顧客の信用調査を相当にやっていることは事実であるが,. いまだにそれが初期的段階にあることは明かである。すなわち,多くの業種が 「自店で直接やっている」のであって,「調査機関を利用」しているのは僅か. に自動車について相当程度の比重がみられ,また或程度r割賦販売委託先で調 査している」(すなわち月販会杜に頼っている)ものとして家庭用電気機械器具が. みられるだげである。つまり,系列方式において,やや信用調査についてみる べきものがあるといえるに過ぎない。. いうまでもなく,自店による信用調査は,その範囲が狭いので,正確性や能 率の点では専門的機関による調査より劣る。アメリカのように,各地域の割賦販. 売業老によって会員組織の信用機関調査(creditbureaus)がつくられ,その数は. 約2,200といわれるが,それが更にAssociatedCreditBureausofAmerica によって結びっけられているといった状態からみれば,全く雲泥の差があると いえようo値〕. 更に賦払金の回卿こついてはどうか。既述したように,独立方式においては,. 回収はほとんどディーラー自身によって遂行されている。通産省の調査(41年. 度)によっても,月賦百貨店をみると,自店での集金が全体の97%を占めて おり,残りの3%が顧客による持参払いとたってい私ただ系列方式,なかん. ずく目動車に関しては,自店での集金が35%で,銀行や郵便局を通して振込 まれるものが61%になっており(その他ヵミ4%),比較的,外国の事例に近いと. いえる。いうまでもなく,個人の当座預金制度が発達している欧米の多くの国 においては,回収は銀行振込み等によることが通常であって,わが国でも,い っかはかかるメカニズムが大いに発達すると考えられる。. 590.
(9) 75 注(1)第二次大戦後,割賦販売形態の多様化が起ったのであり,それについては目本商. 工会議所rわが国におげる割賦販売の現状」(昭和33年7月)で明らかにされる。 (2)この具体的内容については拙稿r消費者金融の一間題」(地銀協銀行叢書No.129. r目本の金融構造」)讐を参照されたい。 (2〕わが国でも信用情報交換所讐によって個人の信用調査が整備されつつあることは 認められるo. w 以上で明らかにしたように,わが国におげる割賦販売の金融的メカニズムは. 頗る未発達であり,従って,既に数年前からかかる点についての改善が割賦業 界によって希望され,それについての具体的な提案もいくつかなされてきてい る。ここでは,現実に間題とたっている販売金融会杜の設立ということと,割 賦債権保1証会杜の設立という二つの案について考えることにしよう。 (A)販売金融会杜を設立する考え方. 販売金融会杜というのは,アメリカのsales丘nance. cOmpanyの訳である。. アメリカにおいて,この会杜は割賦ディーラーから顧客の振出した割賦手形な いしは割賦契約書を買取ることを主たる業務とするものであるが,同時にディ. ーラーヘメーカーからの仕入資金を貸出すること,すなわちセールス・フロア ー(SaleS丑00r)の金融をも合せて行っているのである。いい換えれぱ,販売金. 融会杜は,ディーラーこ貸した資金を,ディーラーから割賦手形や契約書を買 取ることによって返済させていくというやり方で・ディーラー段階での金融を っかさどっているわけである。そして,アメリカにおげるのこ会杜の発展は自. 動車産業のそれと歩調を合わせたものであった。この歴史的過程にっいてはこ こでは触れ在いが,わが国においても販売金融会杜設立の主張は,もっぱら自 動車販売の分野から出されてきたものといえる。. もっとも,わが国において,アメリカの販売金融会杜のような機能を果Lて いたものがなかったわげではたい。既述したごとく,系列方式におげる月販会 591.
(10) 76. 杜は,事実上,販売金融会杜的機能をやっているといえる。すなわち,典型的 な例をみると,自動率販売会杜は,その翼下のディーラーに,手形を振出させ. て自動車を売り,その代金決済は,ディーラーから・顧客の振出した割賦手形 をもち込ませることによって前の手形を引落して遂行きせているのである・し からぱ,何故に自動車販売業界は販売金融会杜の設立ということを希望してい るのであろうか。これまで言われてきている理由には次のごときものがある。 (1)販売資金量の急増が予想されること。. 本稿のはじめにみたように,わが国の割賦販売の伸びは大きく・自動車に関 Lても,その割賦販売のための必要資金量は,近い将来,益々増カロすることが. 予想される。すなわち,昭和43年度の所要資金量は1兆3千5百億円である と推定されているが,これが46年には1兆9千5百億円にまで増加するであ ろうといわれている。そこで,このように今後ますます増大する販売資金を調 達するためには,これまでにない資金源が開拓されることが望まれるわげであ るが,販売会杜設立のねらいの中心はここにあるといえる。すなわち,もしも. 販売金融会杜が出来ても,その資金源が現在と同様にもっぽら銀行等の金融機 関からの融資だけであるならぽ,販売資金の絶対量はさほど大きくならたいで あろう。つまり,販売金融会杜の設立が,この会杜へ財政資金が投入されると. か,またこの会杜に特殊債券(金融債のようたもの)の発行が許されるとかと. いった,これまでにない資金源の開拓が伴うことが望まれ,かかる会杜へ,現 在の自動車販売会杜が移行することなどが構想として現われるのである。 (2)近年において,自動車ディーラーの銀行等による割賦手形担保借入が・. 次第に円瀞こゆかなくなる債向がみられること。. 自動率需要のたかで乗用車の比重が近年急激に高くたり,しかも乗用車のう. ち個人や零綱な個人事業家への販売のウェイトが増大Lてきた。そこでこれら の顧客のたかにぽ杜会的信用も低く,銀行等に当座勘定をもたたい場合も相当. 多いために,これらの人が振出した割賦手形が,借入のための担保にならない. 592.
(11) 77 場合が多くなったのである。現在,割賦手形のみを専門に処理するための,い わゆる(專)手形識度があるが,この利用もさほど普及はしてい次いしまた, 割賦販売した車輔代金が完済されないうちに,その車を頭金(ないしその一部). として新しい率靹を割賦販売していく場合に,割賦手形の期目前の買戻しや組. 替えが起って,これも銀行等にとって可成りな事務負担になっているといわれ る。そこで,今後ますます乗用牽販売が拡大していく傾向にあるとき,現在の ままのやり方では,このような質的な面からみても,金融が行きづまることが. 予想されるので,販売と一層直繕し,しかも割賦販売の限界的なリスクをもあ らかじめ見込んだ積極的た融賢がやれるよう危機関として販売金融会杜の設立 が叫ぱれているのである。. (3)自動車産業についての資本の自由化等によって,近い将来,外国車との. 競争状態に入ることが考えられるが,そのとき外国車の販売資金がもちこまれ ることが予想されるので,これに対抗するための体制づくりの一環として販売 金融会杜の設立が考えられるわげである。 (功. 割賦貸権保証会杜を設立する考え方. 上記したごとく,販売金融会杜の設立はもっぱら自動車販売業界から出てい る考え方であるが,他の割賦業界では必ずしもかかる会杜の設立を望んでいる わげではない。独立方式,ことに月賦百貨店や前払式割賦販売をやっているミ. シソ業界などは,金融会杜よりも割賦債権保証会杜の設立を考えているようで. あるo まず月賦百貨店の場合をみると,1件当りの割賦販売額は少額で,従って1 枚当りの割賦手形の金額も1,500円ぐらいというものが多く,現状では,これ をそのまま銀行等からの借入れの担保としてもらうことは容易でないことが考 えられる。しかも現在,銀行等からの融資は,月賦百貨店の経営老自身の個人 財産や百貨店の建物が担保になっている場合が多く,それが次第に限度に来て いるのである。そこで,ここに一つ一つの割賦債権ではたしに,全体としての. 593.
(12) 78. 割賦債権を担保として融資を受げることが出来るために,かかる債権を担保に した借入を保証する保証機関の設立が望まれているのである。事実,月賦百貨. 店の場合,割賦債権の回収率は極めてよく・貸倒れ率は僅かに2%ぐらいであ るといわれる。すなわち,個々の割賦債権は既述のように金額は小さいが・そ. れを全体にまとめれぱ大きいし,旦つ安全性は高いのであるから,全体として 保証の対象となりうるわけである。. また,このような保証会杜設立ということは,ミシン業界などでも望重れて いる。それは最近におげる割賦販売法の改正で,前払式販売における予約前受. 金の3分の1を供託しなけれぱならないということになったことと関係してい る。ミシソの販売においては,全体のうち現金販売が約13%,月賦販売が約 25%,予約販売から月賦販売に切換えられるものが約70%であるといわれる。 すなわち,いわゆる前払式割賦販売の比重が圧倒的に高いのであり,しかも,. このような前払式で集めた前受金が運転資金の上で大きな比率を占めていたの. であった。しかし上述のように,このうちの3分の1が供託されることになる ので,それだげ今迄よりも資金繰りが苦しくなるわげで,この点から,月賦百 貨店の場合と同様,割賦廣権保証会杜の設立等が望童れているわげである。. V われわれが本稿で取上げたものは,金融面からみた割賦販売の問題点と,業 界によるその対処のための希望的方向の一端であった。いうまでもなく,割賦 販売は消費老信用の一環であって,銀行等による消費者金融との関係と頗る密 接している。識者のなかには,かかる消費老金融が発達すれぱ・本稿で取上げ たような金融面からみた割賦販売の間題点も,おのずから解消するのではない. かという人もある。しかL筆者はそのようには考えていない。かかる点につい ては稿を改めて論じたい。. 594.
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