• 検索結果がありません。

1999年コロンビア・キンディオ地震による道路及び宅地・建物被害

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "1999年コロンビア・キンディオ地震による道路及び宅地・建物被害"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)(第25回 地 震 工 学 研 究 発 表 会講 演 論 文 集(1999年7月)). 1999年 コ ロ ン ビア ・キ ン デ ィオ 地 震 に よ る 道 路 及 び 宅 地 ・建 物 被 害. 橋本 1正会員. 隆 雄1・ 宮 島. 昌克2. 技 術士(株)千代 田コンサルタ ン ト 都市計画部設計課長(〒102‑0072東 2正会員. 工博. 1999年1月25日. 金沢大学助教授. 工学部 土木建 設工学科(〒920‑8667金. 京都 千代 田区飯 田橋3‑3‑7) 沢市小立野2‑40‑20). にコロン ビアのキ ンデ ィオ県 を震 源として直 下型地震が発生 し1,000名 以上 の犠牲者 が出た。. 震 源位置は北緯441° 、西経75.72° であ り、深 さは10km以 内であ る。 リヒターマグニチュー ドは6.2で ある。土 木学 会地 震被害調査 小委員会か ら派遣 され 、3月3日 か ら15日 間 の約2週 間にわた り現地調査 を行 った。本文 で は、 現 地で収集 した資 料を もとに、道路 ・橋梁被害 を明 らかにする とともに、建物被 害が最 も大 きか った人 口約28万 人 のアル メニア市 の市 街地 の変遷 と地形 ・地 盤が及 ぼす建物 への影響 につ いて報告す る とともに、得 られ た教 訓 につ いて と りまとめた。. Key Words: 1999Quindio earthquake,. 1.は. earthquake damage, residential damage,. road damage. じめ に. 阪 神 ・淡 路 大 震 災 か ら4年 が経 っ た1999年1月25 日午 後1時19分(現. 地 時 間)に 、 南 米 コ ロ ン ビ ア(図‑1. 参 照)の ア ル メニ ア市 近 辺 で リ ヒ ター マ グ ニチ ュー ド6.2 の地 震 が 発 生 し、1,000名 統 計 は 、3月3日. 以 上 の犠 牲 者 が 出 た 。 被 害 の 図‑1コ. 現 在 の 内務 省 の レポ ー ト1)に よ れ ば 、. 死 者 の 総 数 は1,171名. 、 負 傷 者4,795名. ロ ン ビ ア ・キ ン デ ィ オ 県 の 概 況 図. とな っ て い る。. この 統 計 に は行 方 不 明 者 は含 まれ て い な い が 、 そ の 数 は 700名 以 上 で あ る と い う情 報 も あ り、 瓦 礫 の 撤 去 に伴 い 死 者 の数 は さ らに 増 え る も の と思 わ れ る 。 人 口1,000人 あた りの死 者 数 を死 者 率 と して 整 理 す る と、 ア ル メニ ア 市 の死 者 率 が 最 も高 く 、2.8人/1,000人. で あ っ た。 これ. は阪 神 ・淡 路 大 震 災 の東 灘 区 、 灘 区 、 長 田 区(い ず れ も 5.0人/1,000人. 以 上)の. 写 真‑1斜. 値 よ りは 小 さ いが 、兵 庫 区 とほ. 面 崩 壊 に よ る崩 土 が 道 路 を覆 った 例 (提 供:E.RODRIGUEZ. ぼ 同 じ値 で あ る。 本文 では、現地で収集 した資料 をもとに、. GRANDOS). 道路 ・橋 梁被害 を明 らかにす るとともに、建物被害が最 も大き か った人 口約28万. 人 のアル メニア市の市街地 の変 遷 と地 形 ・. 地 盤が及ぼす建物へ の影響 につ いて報 告する とともに、得 られ た教 訓につ いて と りま とめた。. 2.道. 路及 び 橋梁 の 被 害. 道 路路 面及 び路 肩 の破 損被害 は 、少 なか ったが 、斜 面 崩 壊 の崩 土 が道 路 を覆 って アル メ ニ ア 〜 ブエ ナ ビ ス タ 図‑2道. ―17―. 路被害の概略 ゾー ネー ション.

(2) 間、ブエナ ビスタ〜 ピハ オ間 、アル メニア〜 コル ドバ間、 ア ル メニ ア 〜カハ マル カ 間 の4路 線 が 不通 とな った 。 (写真.1)さ らに、が け崩れ、地滑 りによ り、3つ の村 が 地震直後 に孤 立 した(図‑2、3参. 照)。 また、崩 土の. ため、片側 通行 とな った ところが随所 にあった。しか し、 アル メニ ア市場 へのコー ヒー の生産 品を輸送す るた めに、 道路 の復 旧活動 が早急 に行われ た。なお、橋梁 につ いて. 図‑3全 体 がけ崩 れ箇所 の土砂量比率. は重大 な被害 は発生 しなか った。. 3.宅. 地及び建物の被害. (1)地形 ・地 質の概要 アル メニ ア市 をは じめ とす る震 源に近い地域は、火 山 灰お よび火 山性 堆積物 に厚 く被 われた盆地状 の地形で あ る。火 山灰 および火 山性堆積 物は厚い と ころで100m以 に も及んで いる。 アル メニア市はア ンデ ス中央 山脈 の裾 写 真‑2屋. 野 に続 く傾斜 の緩やか な台地上 にあ り、 この台地 の両側. 根 と外 壁 が 倒 壊 し た 住 宅 の 被 害 例 (提供:E.RODRIGUEZ. にはそれぞれ南 西に流 れるキ ンデ ィオ川 とエスペホ川が. GRANDOS). あ る。台地 にはさ らに無数の小河川 が南西方向 に流れて お り、台地 を削る細長い谷地 を形成 して いる。近年、街 の発展 に伴 って谷地を埋 め立 てて宅 地化 され てきている が 、埋 め立て に際 して は必ず しも十分な締 め固めが行 わ れ ていない。 (2)建物及 び宅地の被害 建物の被害 は、谷地 を埋 め立て た ところ、 もともと軟 弱な地盤 、傾斜地 な どに多 くみ られ たが、地盤破壊そ の ものによる ものよ りも地盤震動 による ものが圧倒的 に多 いと思わ れる。 建物 の多 くが鉄筋 コンク リー トで柱 と梁 を作 り、そ の. 図‑4ア. ル メニ ア市(北)の. 図‑5ア. ル メ ニ ア市(中. 宅 地被 害. 中に煉 瓦あ るいは穴 開き煉 瓦を積んで壁 を作 る枠 組み組 積造 や無補強 の組積 造である。煉 瓦の壁 と柱、梁が鉄筋 を用 いず にモル タルのみで接合 され ている場 合が多 く、 壁がそ のまま倒 れ落ちて いた。 また、煉 瓦そ のものの強 度や煉 瓦 と煉 瓦を接 合す るモル タルの強度が十分で はな い場合 には壁 に大 きな亀裂 が入 り、崩 れ落ちた。さらに、 梁 と柱の接合部が十分で ない と、枠組み ごと崩れ落 ち倒 壊 に至った。 このように して多 くの建物が被 災 した(写 真‑2)。 1984年 に建築 基準 法が改正 され てお り、アル メニ ア 央)の. 宅地 被 害. 市北部 は この基準 に沿 って建て られ た建物が多 く、被害 は限 られ たものであった。 中央部 は 占い建物 も多 く、県. か っ た 。 と くに 、 台 地 の斜 面 、 谷 底 低 地 、 お よび 崖 地 上. 庁舎 、市庁 舎、病院、消防本部 、警察 本部な ど防災拠 点. 端 に お け る 建 物 被 害 が 多 か っ た(図‑4参. 照)。. ちな み に北 部 の プ ロ ビデ ン シ ア地 区で は 被 害 率 が. とな る建 物が軒並み全壊 した。中央 部で は、倒壊建 物が 全体 の1割 、倒壊 は免れ たが損傷が激 しく全 面撤 去 とな. 30%で. るものが4割 にも上 って いる。南部 は低 所得者層が集 中. の ブ ラ ジ リア地 区 で は95%で. してお り、建物が古 く、地 盤が悪 いため、最 も被害が多. ―18―. あ る が 、 中 央 部 の セ ン トロ地 区 で は90%、 あ っ た(図‑4、5参. 南部 照)。.

(3) 図‑6ア. ル メニ ア市 の1948年 〜1998年 に至 る市街 化状 況図の変 遷. (3)市街地の変遷 と地 形 ・地盤 との関連 アル メニア市 内の土層 は、フィ ンガー状 に派生 した丘 陵地の間 に軟弱地盤 をはさんだ入 り込んだ地形 をな して いる。 図‑6は 、地震 によ り被 害が最 も大 きか った地 形 および市街地 の動 向について1948年 〜1996年 までを比 較検討 した もので ある。1948年 の市街 地 は、小高 い台 写 真‑4ア. 地上 に造 られ 、被害が非常 に少な い ことがわかる。1957. (赤色 の 帯 の部 分 の被 害 が 甚 大 で あ った). 年 と1985年 の地図を見る と、1996年 に至 る中間でス プ ロールが発 生 している。 中で も1957年. ル メ ニ ア 市 の 被 害 分 布3). の市街地は急速. その後 のスプロー ルで無計画 に広が ったが け斜面及びそ. にス プロー ル と共 にが け斜面や軟弱地盤 帯 にまで広が っ. の上下部 は被害 が大 き く、さ らにそ の後南 西方向 に広が. て きている。 また、1985年 の市街地 は、1957年 とほぼ. った新市街地 は、 安全な丘 の上のみ に留 まって いたため、. 同様 であるが、枝葉状 にス プロール してい る。 この間 の. 被害 は少な くなっている。今後南西方 向新 市街地が スプ. スプロール した市街地 が特 に被害 が集 中 して いる箇所 と 一致 している。. ロールす る可能性があ るとすれ ば、再 び同様 の被害 を生. そ の後 、市街地は南西方 向の丘 の上 に広が ったた め、. ブラジ リア地区及びサ ンタンデル 地区の建物被害 は、. この部 分の被害はむ しろ少 なか った。アル メニ ア市 中心. が け上端か ら高 さ(H)の1.0〜1.5倍 程度離れ た所 まで全. 部及び南部 にお いて は、盛 土地区の配置 と被害 の分布 が. 壊 していた(図‑7参. 大きな関係 を示 した。 このよ うな盛 土部 には、大 きな被. 高層の建物及び強 固な戸建物 を除き、斜面部 が崩壊 し、. 害が見 られ、消 防署や鉄道 、駅 もこの部分 に立地 して い. 残 った のは中心部 のみであった。 また、1948年 と1998. た。. 年の市街化状況 図か ら、地 盤が火 山灰及び火 山 性堆積物. じる ことが考え られるので注意 を要す る。. 以上のよ うに、当初 の市街地 は安全 な丘の上 に造 られ 、. ―19―. 照)。時 にブ ラジリア地 区では、 中. が厚 い ことか ら、雨水 による浸食 を受 け、幾 重もの斜面.

(4) 図‑7ア. ル メニア市南部の地震 大被害 箇所の平面 ・縦断面 図. 崩 壊 が 生 じて い る こ とが 明 らか にな った 。. 域 があ ることが 明 らか とな り、 この土地利用 計画で は、. 日本 の 場 合、 全 国各 地 に見 られ る 台 地 端 の急 崖 の が け. 地震 時 を想定 して 断層 を挟 む幅400mの. 区域 と、埋 立地. 程度離れ た. の一部 の家屋 を全部排 除 し、防災緑地帯 を設 ける という. を 「 急傾斜地崩壊危. 衝撃 的な内容 とな って いた。今 回の地震で 、 この活断層. 「 が け条 例 」 等 で 建 物 の 規 制 を行 って い る。. が動 いた形跡は見 られ ないが 、甚大な被害が 生 じ多 くの. 地 震 時 にお い て は、 増 幅 特 性 が あ り、 斜 面 部 へ の影 響. 犠牲者 を出 した地域 と防災緑地帯 に しよ うと していた地. 崩 れ は 、 が け上 端 か ら高 さ(H)の0.5〜1.0倍 所 及 びそ の が け下 か ら2.0〜3.0倍 険 区域 」 や. が さ らに大 き くな り、 日本 の場 合の崩 壊 と同 様 で あ る こ とが 明 らか に な った 。 今 後 、 斜 面部 へ の 法 規 制 が 重 要 に な って く る と考 え られ る 。. 域が 良 く対 応 して いた。 以上 の ことか ら、災害 に強 い街 づ く りのため には、都 市計画及 び地 形 ・地盤 を考慮 した宅地 防災が きわ めて重 要で ある ことが改めて認識 され た。. 4.コ. ロ ン ビ ア ・キ ン デ ィ オ 地 震 の 教 訓 参 考 文献f. 地 震 の 前 日 まで 、 アル メ ニ ア 市 議 会で は 市 街地 総 合 土 地 利 用 計 画(PORTE‑Plan Territorial)が. de. 1) MINISTERIODEL INTERIOR, INFORME CONSOLIDADO No. 16 DE. 審 議 され て き て お り、 何 度 か の 徹 夜 審. 議 を経 て よ うや く策 定 期 限 で あ る1月24日 過 ぎた1月25日. Ordenamiento. EVALUACION DE DANOSDE INFRAESTRUCTURE, 1999.3.. をわ ず か に. 、 す な わ ち地 震 当 日の 午 前1時. 2) INGEOMINAS: TERREMOTO DEL QUINDIO (ENERO25 DE 1999),. 頃 に承. INFORME TECNICOPRELIMINAR,1999. 2.. 認 され た 。 この 土 地 利 用 計 画 策 定 の た め の 調 査 にお い て. 3) INGEOMINAS: TERREMOTO DELQUINDIO (ENERO 25 DE 1999), INFORME. 都 心 部 に活 断 層 が ある こ と、 深 い谷 を緩 く埋 め立 て た 地. TECNICO PRELIMINAR No. 2 ARMENIA—QUINDIO, 1999.3.. ―20―.

(5)

参照

関連したドキュメント

次に,「市街化状況」をみると,半数の 12 市街地が人 口集中地区内に立地している.このうち,整備以前から 立地場所が人口集中地区であった流通業務市街地は 1 市

東北地方の高速道路に架設されている橋梁の RC 床版 は,冬期間に散布される凍結防止剤によって生じる塩害

AN EXPERIMENTAL STUDY FOR EVALUATION OF TUNNEL GROUND HEALTH USING TIME-DEPENDENT CHANGES OF SEISMIC VELOCITY Hiroumi NIWA, Hideyuki MURAYAMA, Kenji OKAZAKI, Akihiko OBINATA

これらのように多くの研究では,主に平常時における 交通を対象としているが,地震,台風,降雪等による自

設備の無い駐輪スペースを Type3 とすると,地下 1 階 には Type1 のみが,地下 2 階には Type1 から Type3 が ブロックに分かれて配置されている..

いて地域の足を確保するケースも見られるようになって きた。但しこれらのケースでは、当該地区の住民のみを

著者らは,地震発生直後の 11 月 24 日と 12 月 5 日に被害調査を行った.調査のうち橋梁を対象とした 5 箇所 を◯および●で,大塚らによる断層トレース 1) と合わせて

近年,多発しているゲリラ豪雨の影響により,都 市部を流れる河川において,急激な水位上昇が毎年