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韓 国 行 政 審 判 法 の 第 二 次 改 正(1997)と 第 三 次 改 正(1998)の 内 容 及 び 運 用 実 態

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韓 国 行 政 審 判 法 の 第 二 次 改 正(1997)と 第 三 次 改 正(1998)の 内 容 及 び 運 用 実 態

は じめに

第1章 行 政審判 法 の改正経 緯 と主要 内容 第1節 行 政審 判法 の第二 次改正(1997年)

第2節 行 政訴 訟法 の改正 に伴 う行政 審判 必須前 置主 義の廃 止(1998年) 第3節 行 政審判 法 の第三 次改正(1998年)

第2章 行政 審判 法改正 以後 の運用 実態 むす びにか えて

は じ め に

1984年12月15日 に 公 布 さ れ,翌1985年10月1日 か ら施 行 さ れ て き た 韓 国 の 行 政 審 判 法 は,1995年 の 第 一 次 改 正 の 後 に も,韓 国 社 会 の 急 激 な 変 貌 に 歩 調 を 合 わ せ る か の よ う に1997年 と1998年 の 二 度 に わ た っ て 改 正 が な さ れ た し1),ま た,そ の 間 に 行 政 訴 訟 法 の 改 正 に 伴 う 改 正 も な さ れ た 。 筆 者 は,制 度 疲 労 を き た し て い る と い わ れ て 久 し い 日本 の 行 政 不 服 審 査 法 の 改 正 の 一 つ の モ デ ル と し て,こ の 韓 国 の 行 政 審 判 法 に 関 心 を 抱 い て,そ の 制 定 の と き か ら 少 し ず つ 研 究 し て き た 。 そ し て,第 一 次 改 正 が な さ れ た 直 後 に,『 韓 国 行 政 審 判 制 度 の 研 究 』(創 価 大 学 ア ジ ア研 究 叢 刊 第 五 輯, 1996年)と 題 す る 小 著 を 刊 行 し た 。

本 稿 は,そ の 後 の 韓 国 行 政 審 判 法 の 改 正 内 容 と運 用 の 実 態 に つ い て 簡 単 に 考 察 し よ う と す る も の で あ る 。

第1章 行 政 審 判 法 の 改 正 経 緯 と主 要 内 容 第1節 行政審判 法 の第二 次改正(1997年)

1)改 正 の背景

行政 審 判法 の 第二 次改 正法律 の政府 提案 理 由 に よれば,「 国家 行政 が複 雑 多様 と な り,経 済社 会的環 境 は急 変 していて,行 政審 判請 求事 件 を よ り迅速 かつ専 門的に 処 理す る ことが で きる よ うに制度 的 に補完 す る必要性 が台頭 す るに伴 い,国 務総 理 行 政審判 委員 会の運 営 の専 門性 と効 率性 を高 め るため に委 員 の定 員 を増員 し,迅 速 な権利 救 済 のため に執行停 止制 度 を改善 し,ま た,行 政審 判 に よって違法 ・不 当で ある と認 め られた命令 や制 度 の是正 要請制 度 を導入 す る ことで もって,迅 速かつ 効

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率 的 に 国民 の権 利 を救 済 して,国 民 の権 利 利益 の保 護制 度 して の行 政審 判 機 能 を 強化 しよ う とす る もの で あ る2)」と述 べ て いる。 この よ うな背 景 の下,行 政 審判法 の 第二 次改 正 法律 は,1997年8月22日 に法律 第5370号 と して公 布 され,1997年10 月1日 か ら施行 され た。

2)主 要 内容

a)国 務 総理 行政 審判委 員会 の委 員数 の増員

国務 総 理 行政 審 判委 員 会 の 運営 の 専 門性 と効 率 性 を高 め るた め に,委 員 定 員 を 30人 以 内 か ら35人 以 内 に増 員 して専 門分野 の委 員 を追 加 して委 嘱 で きる ように し, また,行 政 審判 請 求事 件 の急増 に対 応 す るた め に,そ れ まで1人 とな って い た常 任 委員 を,2人 以 内 に変更 した。 これ は,1995年 の 第一次 行政 審 判法 改正 の と き,

① 行 政審 判 委 員会 の 第 三者 性 を高め,② 行 政 審判 委 員 会 の専 門性 を向上 させ,③ 国民 の権 利 救 済 の迅 速性 を確保 す る とい う理 由 で,中 央行 政 機 関所 属 下 の行 政 審 判 委 員会 を廃 止 して,こ れ を処分 庁 と直接 的 な業 務 関連性 の ない(そ の意味で第三 者的立場である)国 務 総 理行 政審 判 委 員会 で迅 速 か つ公 正 に処 理 す る よ うに変 更 し た ため に,国 務総 理 行 政 審判 委 員会 はすべ ての 中央 行 政機 関が 裁 決庁 とな る事 件 を扱 う こ とに なっ たが,こ の変 更 に伴 う事件 数 の増 加 と種 類 の多 様性 が 当初 の予 想 を上 回 っ たた め に,常 任 委 員 と委員 総 数 の さ らなる増 員 が必 要 とな っ たの で あ

る。

b)執 行停 止 申請手続 の 簡素化

これ まで は行 政 審判 の 請 求 人が裁 決 庁 に執 行 停 止 申請 を し,裁 決庁 が行 政 審判 委員 会 に 申請 書 を送付 して委 員 会 の審 理 ・議i決に従 い執 行停 止 決 定 を したが,今 後 は申請 人が 直 ちに行 政 審判 委 員 会 に執 行停 止 申請 をす る こ とが で きる よ う にす る こ とで,執 行 停 止制 度 の 実効 性 を確 保 して,国 民 の権 利 利益 の迅 速 な救 済 を図 る ことに した ので ある。

c)裁 決 庁 の意見 陳述権 等 の明示

国務 総 理行 政 審 判 委員 会 の審 理 ・議 決 の ときに,裁 決庁 が 委 員会 に意見 書 を提 出 した り会 議 に参 加 して意 見 を陳述 す る こ とが で きる よ うにす る ことで,実 質 的 か つ均衡 あ る審 判が なされ る ように した。

d)違 法 な命令 に対 す る是正 要請

国務 総 理 行政 審 判 委員 会 は,審 理 ・議映 の と きに,違 法 ・不 当 な処 分 の根 拠 と な る命 令 ・制 度 な どが法 令 に基 づ か ない とか,上 位 法令 に違 背 す る とか,国 民 に 過 度 の負 担 を与 え るな ど著 し く不 合理 な場合 には,こ れ の是 正 を要 請 す る こ とが で きる ように した3)。

e)国 務 総理 行政 審判委 員会 の運 営

国務 総 理 行 政審 判 委 員会 の 委員 数 を常 任 委員 は1人 か ら2人 以 内 に,ま た,委 員 の総数 も30人 以 内か ら35人 以内 に増 や した4)。

第2節 行政 訴訟 法 の改正 に伴 う行政審 判必須 前置 主義 の廃 止(1998年)

従 来,韓 国 は,日 本 と同様,一 般 法 院が 行政 事 件 を も担 当 す る英米 式 の 制 度 を

(3)

と りなが らも,行 政裁 判 の特殊 性 を勘案 して,一 ・審法 院 を高等 法 院 とす る二審制 を 採 択す る とと もに,行 政審判 前置 主義,提 訴期 間の制 限,職 権 審理 主義 な ど,一 般 の民事事 件 とは異 なる幾 つか の特例 を置 い てい た。 しか し,司 法制度 改革 の一環 と して,1998年3月1日 か ら施行 され た行 政訴 訟法及 び法 院組織 法 の改正5)に よって, 地 方法 院級 の行政 法院 が設置 され,行 政 訴訟法 に定 め られた行 政事件 及 び他 の法律 に よ り行 政法 院 の権 限 に属 す る事件 を第一審 と して審判す る ことにな り(法 院組織 法40条 の4),行 政庁 の違法 な処 分 等 の取 消 訴訟 の 第一 審 は,被 告 の所在 地 を管 轄 す る行 政 法 院 で行 う こ とに なっ た6)。したが って,行 政 訴訟 につ い て も行 政 法 院, 高等 法 院,大 法 院 の三審 制が 導入 され,ま た,行 政審 判 も任 意 的前 置 主義(自 由選 択主義)に 変 更 され たので あ る。

第3節 行政審 判法 の第 三次 改正(1998年) 1)改 正 の背景

行 政審 判法 の第三 次改 正法律 の提 案理 由は,「 国務総 理 行政 審判 委 員会 の委 員定 員 を増 員 して,行 政審判 請 求事件 を事 前 に検 討 させ るため に必要 な場合 には小 委員 会 を置 くことが で きる よ うにす るな ど,急 増 す る行 政審判 請 求事件 を よ り迅速 かつ 専 門 的 に処理 す る こ とが で きるよ うに行 政審判 制 度 を改 善,補 完 す る ことで もって, 国民 の権利 利益 の保 護制 度 と しての機 能 を一 層 強化 し よう とす る もの であ る"Jと され てい る。

実 は,1998年 は,韓 国の 国家 的経 済危機 を克服す るため に果敢 なる改革 政策 を行 った年 であ った。 そ こで は,非 効率 的 な政府組織 の改編が 断行 された。 この流 れの 中で,行 政審判 制度 に内在 してい る非効率 性 を改革 す る こ とに焦 点が 置か れ て,第 三次 改正 が行 われ る こ とになった ので ある。 この点 で,こ れ まで の第一次 改正及 び 第二 次改 正が どち らか と言 えば,慎 重 さ ・公正性 に重 点が あ ったの に対 して,こ の 第三 次改 正で は,効 率 性 ・迅速性 に重 きを置 いてい る とい うこ とが で きよ う。

この行 政審判 法 の第三次 改正 法律 は,1998年12月28日 に法 律 第5600号 と して公布 され,1999年3月29日 か ら施行 された。

2)主 要 内容

a)特 別地方 行政機 関 の処分 に対 す る裁 決庁 を中央 行政機 関 に一元化

これ まで は行政 審判 法(旧5条5項)及 び行 政 審判 法施 行令(旧2条)に よって, 特 別市 ・広域 市 又 は道(県 に相当)を 管轄 区域 とす る国家特 別地 方行 政機 関(以 下, 第一次地方行政機 関という8))の 処 分 に対 して は所 管 中央行 政 機 関が,第 一 次 地方行 政機 関所 属 下 の 国家特 別 地 方行 政 機 関 の処 分 に対 して は所 管 第一 次 地 方行 政機 関 が,そ れぞ れ裁 決庁 とな る もの と規 定 されて いた。 したが っ て,第 一 次地方 行政機 関の処分 に対 して行 政審 判が提起 され る場 合 は,中 央行政 機 関が裁決庁 となるので, その審理 ・議 決 は国務 総理 行政 審判 委員会 で行 うの に対 して,第 一次 地方行 政機 関 所属 下 の国家特 別地 方行政 機 関の処 分 に対 して行 政審判 が提 起 され る場 合 は,第 一 次地 方行 政機 関が裁 決庁 となるの で,そ の審理 ・議決 は第 一次地 方行 政機 関 に設 置

された行政 審判 委員 会が行 うこ とにな ってい た。

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しか し,第 一・次地方 行政機 関が 裁決庁 とな る審判 請求事 件 は極 めて少 な く,各 第 一次 地方行 政機 関 ご とに行 政審判 委員 会 を設 置す る こ とは,人 力及 び予算 の浪 費で あ るだ けで な く,業 務 の専 門性及 び効 率性 が劣 る との指摘 が な されて きた9)。

そ こで,改 正 行政 審判法 で は,第 一 次地 方行政機 関所属 下 の 国家特 別 地方行 政機 関が行 った処分 も,第 一次 地方行 政機 関が行 った処 分 と同様 に,中 央行 政機 関 を裁 決庁 とす る ことに した ので ある(5条5項)。 この こ とは,結 果的 に,そ の審理 ・議 決 は,国 務 総理 行政 審判 委員 会で行 うこ とにな り(6条 の2),各 第一次 地方行 政機 関 ご とに置 か れて いた行 政 審判 委 員会 は廃止 され る こ とにな った'o)。「これ は,政 府 組織 の縮小,能 率性 の強化 とい う政府 政策 に符 応す る結 果で あ り,行 政 審判 の客 観性 及 び公 正性 の 向上 とい う側 面 か らも大 きな発 展 を意味 す るの であ る")」 と言 わ れて い る。 なお,大 統領 令が 定 める中央 行政機 関 に所 属 した特 別地 方行政機 関 の場 合 には,例 外 として,こ れ まで と同様 に,第 一 次地 方行政 機 関 を裁 決庁 とす る こ と

がで きる ように規 定 して,事 務 の特 殊性 に対応 で きる ように して い る。

もっ とも,こ の改正 によって,地 方 に居住 して い る請求人 に とって は,ソ ウル に あ る国務総 理行 政審判 委員 会 との地理 的隔 た りの た めに,口 頭 審理 を要 求す る こ と が事 実上 困難 に なる との 問題点 も指摘 され てい る12)。

b)国 務 総理 行政審 判委 員会 の委 員の増 員

1996年 の第一 次行 政審判 法 の改正 に よって,各 中央 行政機 関 に設置 されて い た行 政審 判委 員会 をすべ て廃止 して国務総 理行 政審判 委員 会 に一 元化 して か ら,後 に見 る よ うに国務総 理行 政 審判 委 員会 で審 理 ・議決 す る行 政審 判請 求事 件が 急増 した。

また,そ の 内容 も複雑 多様 化 した。

この ような趨 勢 に対応 す るため に,今 回の改正 で,国 務 総理行 政審判 委員 会 の委 員 の定 員 を35人 以 内か ら一挙 に50人 以内 に大幅 に増 員 して(6条 の2第2項),委 一人 当た りの負 担 を軽減 す る と ともに,よ り多 くの専 門委 員 を委嘱す るこ とで,新

しい分 野 に対 して も専 門的 かつ深 みの あ る行 政審判 が行 われ る よ うに意 図 した もの で ある。1999年4月7日 現 在,委 員長(法 制処長)と 常任 委 員2人,政 府 の 当然 職 委員7人(法 務部法務室長,行 政 自治部企画管理室長,企 画予算委員会事務処長,予 算特 別委員会事務処長,国 務調整室総括調整官,公 正取引委員会事務処長,警 察庁次長である), 民 間委 嘱委 員40人(弁 護士17人,大 学教授16人,行 政審判専門家2人,専 門分野委員5人 で構成 されている)の 合 計50人 で構 成 され てい る13)。

なお,1998年2月 に国務総 理行 政審判 委員 会 の常 任委 員が2人 に増 員 され た こ と に伴 い,国 務 総理 行政 審判委 員会 の会議 の構二成 におい て,常 任 委員 がすべ て の会議 に参席 す る こと もで きる ように文言 が改 正 され た(6条 の2第6項)。 また,行 政審 判委員 会 の委員 の うちの民 間委員 の場合 に,行 政 審判業務 を遂 行す る限度 内 で,刑 法 そ の 他 の 法 律 に よ る 罰 則 の 適 用 に お い て は公 務 員 とみ な す(7条 の2)と の 規 定

を新設 す る こ とで,公 務 員犯 罪が成 立す る ように改 正 した。

c)小 委 員会 制度 の導入

国務 総理 行政 審判委 員会 の効率 的 な運 営 を図 るため に,審 判 請求事件 の うち既 に 裁決例 が確 立 してい る事 件 や 同一類 型 の大量事件,又 は深 い法律 的検討 が必 要 な審

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判 請求事件 な ど,国 務 総理 行政 審判 委員会 の委 員長 が指 定 す る行 政審判 請求 事件 に 対 して は小 委員 会 で事 前 審理 をす る こ とが で きる よ うに した。画 一的 ・定型 的 な事 件 につ いて は迅 速性 を図 り,複 雑 な事 件 につ いて は慎重性 を期 そ う とす る もの とい える。行 政 審判 法 は,「 審 判請 求事 件 をあ らか じめ検討 させ るた め に必 要 な場 合 に は,小 委 員会 を置 くこ とがで きる」(6条 の2第8項)と 規 定す るだけ で,小 委員 会 と本委 員会 との関係 を明確 に してい ない。しか し,行 政審判 法施 行令4条 の2で は,

小 委 員会 は,国 務 総 理行 政審 判委 員 会の 委員 長が 指定 す る審 判請 求事 件 をあ らか じめ検 討 して,そ の結果 を国務 総 理行 政審判 委員会 に報告 す る」 とな ってい るので あ るか ら,当 然,小 委 員会 の意見 は国務 総理行 政審 判委員 会 を拘 束 す る もの では な

い ○

この小 委員 会制度 の導 入 は,国 務 総理行 政審 判委 員会 の委員 数 の増 員 と関連 して み る と き,「 委員 た ちが小 委 員会 を構 成 ・運 営す る ように なれ ば,国 務総 理 行政 審 判委 員会 が非常 設委 員会 で ある こ とに よ り発 生 す る種 々の 問題点 を補 完す る こ とが

で きるであ ろ う14)」と評価 す る見解 もある。

d)行 政 情報 公開 に対 す る例外 条項 新設

行政 審判 委員会 の審 理 ・議決 の公正性 を保 障す るため に,委 員 会で委 員が 発言 し た 内容 そ の他,公 開す る場 合 に委 員会 の審理 ・議 決 の公 正性 を害す るおそ れがあ る 事 項 を公 開 しない ように した(26条 の2)。 行 政審判 業務 を担 当 してい る法制処 「 政審判 管理 局」 の李柄権 ・行 政事務 官 は 「行 政審判 請求事 件 は,場 合 に よって は請 求人及 び被 請求人 等 の利 害 当事 者 に重大 な影響 を及 ぼす こ とが あ り得 るので,利 害 当事 者等 が事 件審 理 に関連 して 自己 の事件 に参与 した委 員の意 見 を把 握 して委 員 に 圧力 をか けた り,脅 迫 ・危害 を加 える可 能性 が常 に存 在 して い る。 したが って,利 害 当事者 等 が不 当な方法 で委 員会 の審理 ・議 決 に影響 を及 ぼす 可能性 を遮 断 して行 政 審判 の客観性 と公 正性 を保 障す るため に新 設 された もので あ る。 これ は,裁 判 に お い て合 意 過程 を公 開 しない とい うこ と と同一 の趣 旨だ と理解 す れ ば よい15)」と述 べ てい る。

そ もそ も,韓 国 の通説 は,書 面審 理主義 ・職権 審理 主義 を とって い る行 政審判 法 の全 体 的構 造 か ら非公 開 審理 主義 が原 則 であ る と理 解 してい るが,「 しか し,憲 法 第109条 は 『裁判 の審理 及 び判 決 は,公 開 であ る。 ただ し,審 理 は,国 家 の安 全保 障又 は安 寧秩序 を妨 害 し,又 は善 良 な風俗 を害す るおそれ があ る ときには,法 院の 決定 で公 開 しない ことが で きる』乏 規定 して,裁 判公 開主 義 を原則 とし,例 外 と し て非 公 開主義 を關 明 してい る。 これ を受 けて,法 院組織 法 第57条 も,同 じ規 定 を置 いてい る。 ここで裁 判 とは,法 律 上 の具体 的法律 関係 を確 定す る争訟 を意 味す る も ので あ るため に,『 行 政 審判 は 当然 に含 まれ る』 こ とにな り,審 理 と判決 は弁 論 主 義 と 口頭 審 理 主 義 を 通 した 判 決 を意 味 す る が,行 政 審 判 が これ を排 除 して い る もの で はないの で,行 政 審判 の性 質上,当 然 に非公 開主義 に立脚 してい る と見 る こ とも で きな い し,場 合 に よって は審 判 の公 正性 ・客観性 のた めに当然 に公 開 しな ければ な らな いで あろ う。 ただ し,必 要 に よって は,決 定 で非公 開 として い る とい う こと で あろ う16)」とい う見 解 もあ る。

(6)

今 回の行 政情報公 開 に対す る例外 条項 新設 は,公 開主 義 と非公 開主義 の争 い に直 接 的 な立法 的解決 を下 す もので はないが,少 な くとも大統領 令 が定 め る事項 につ い て は公 開 しな い ことは明 らか にされた。 なお,大 統 領令 であ る行政 審判法施 行令 に よれ ば,① 委 員会(小 委員会 を含 む)の 会議 で 委員 が 発 言 した 内容 が記 載 され た文 書,② 審理 中 であ る審 判請 求事件 の議決 に参与 す る委員 の名簿,③ その他,公 開す る場合,委 員会 の審 理 ・議 決の公 正性 を害 す るおそ れが あ る と認 め られ る事 項 で, 総理令 が定 め る事 項(23条 の2)と なってい る。

e)そ の他

裁 決庁 の権 限承 継 を定 めた行政 審判法8条1項 は,こ れ まで 「法 令 の改 廃」 に よ って裁 決 を行 う権 限 を失 った ときは,新 た に裁決 す る権 限 を有す るよ うになった行 政庁 に審判 請求書,関 係書類 そ の他 の資料 を送付 しなけれ ば な らない と規 定 してい たが,法 令 の改廃 以外 の事 由 に よる権 限 の承 継 の場 合 を も含 め る こ とが で きる よう に,「 第13条 第5項 の規 定 に よる被 請 求 人の更 正 決定 」 によっ て裁決 を行 う権 限 を 失 った ときを追加 した。 また,17条4項 で は,審 判請 求書 を受 け付 けた行政庁 が 審 判請 求書 を裁決 庁 に送付 しな くて もよい場 合 につ い て,「 請求 人 が審 判請 求 を取 り 下 げ た場合 」 の ほか に,「 第3項 の規定 に よ り審判 請求 に従 う処 分又 は確 認 を して, これ を裁 決庁 及 び請求人 に通知 した場 合」 を追加 した。 これ らは,旧 法 の不備 を補 完 した もので あ る。さ らに,行 政審判 委員 資格 の大学教 授 につ いて(6条4項2号), 教育 法が廃 止 され,高 等教 育法 が制 定 され たこ とに伴 い,語 句 の改正 を した。

第2章 行政審判 法改正以後の運用実態

第一次 改正 法が 施行 され たの は1996年4月1日 であ り,こ の 日か ら国務総 理行 政 審判 委 員会 はすべ ての 中央行 政機 関が裁 決庁 となる事 件 を扱 うこ とに なった。 そ こ で第一次 改正 法が 施行 され る二年前 の1994年 か ら1997年 まで の国務 総理行 政審判 委 員 会 にお ける行政 審判 請求事件 の処 理実績 を見 る と,表1の とお りで ある17)。

表1審 判 請 求 事 件 処 理 実 績(1994.1.1〜1997.12.31)

区分

年度 棄 却 取下げ 認容率(%)

1994 92 278 104 18 2 494 ユ9.4

1995 69 255 38 7 8 277 19.1

1996 1,443 1,736 110 38 59 3,386 43.9

1997 2,779 4,102 350 67 18 7,316 384

出 処:李 柄 権 「行 政 審 判 制 度q変 遷‑運 営 実 態 州 魁 尋 小 考 」 「法 制 』

1999年4月 号,47頁 及 び48頁 か ら 作 成 。

(7)

第一 次改 正法 が施行 され る以前 と施 行後 を比 較す る と,審 判 請求件 数 の著 しい増 加 が一 目瞭 然で あ る。 改正法 施行 前 の計算 では,1994年 度 に中央行 政機 関所属 下の 行 政 審判 委 員会 で処 理 した事 件 が1,754件 で あ り,国 務 総理 行 政審 判 委員 会 で処 理 した事 件 が494件 であ るか ら,1994年 度 を基準 にす る と第一 次改 正法 施行 後 の1996 年 度 に国務 総理 行 政審 判委 員 会 で処 理 す る件 数 は これ を合 算 した数 字 で あ る2,248 件前 後 にな るはず で あったが(よ り正確に言えば,施 行 日が1996年4月1日 であるか らも

っと少 なくて もよい)18),実 際 に は,1996年 度 は3β86件,1997年 度 に は7,316件 と激 増 した。

この ように 「審判 請求事 件 の処理件 数 が激増 した理 由 は,警 察庁 長が裁 決庁 とな る 自動車 運転免 許取 消処分 に関す る審判請 求事件 の処 理件 数が増加 した こと と,法 制処 で運営 す る国務 総理 行 政 審判 委 員会 が,市 長 ・道 知事(県 知事 に相 当)の 処 分

に対 す る審 判請 求事 件 まで管 轄 範 囲 を広 げ る に従 い(ソ ウル特別市長の処分について は改正前か ら国務総理行政審判委員会の管轄であった……引用者註),国 民 の権 益保 障 に 対す る期待 可能性 が 以前 よ り向上 して,多 様 な分 野 で全 般 的 に審判 請求 事件 数が増 加 したの に,そ の原 因 を求 め る こ とが で きるで あ ろ う'9)」と分 析 して い る。 事 実, 表2の1996年 度 と1997年 度 の 「分 野別 の審判 請 求事件処 理実 績」 を見 れ ば,多 様 な 分野 で審判 請求事 件 が増加 して い る こ とが分 か る。

表2分 野別の審判請求事件処理実績

運転免許 環 境 建設交通 報 保健福祉 教 育 その他

1996 2,609 38 307 109 115 7 104 3,289

1997 5,631 140 419 342 61 41 597 7,231

増加 率(%) 115.8 268.4 36.5 213.8 47.0 486 474 工20

出 処:李 柄 権 「行 政 審 判 制 度9変 遷 叫 運 営 実 態 く¶畳 重}小考 」 『法 制 』 1999年4月 号,48頁

1997年10月1日 に施行 された第 二次改正 は,改 正 の 内容 自体 には,直 接,審 判 請 求事件 の増加 を もた らす要 因 はない。 ただ,間 接 的かつ 長期 的 には,執 行停 止制 度 の改善 や違法 な法 令等 に対す る是正 要請 制度 の新 設な どの行政 審判制 度 の改善 によ って行 政審判 制度 に対 す る信 頼が 高 ま り,結 果的 に行政 審判制 度 の利 用者 を増 やす 要因 となる こ とはあ り得 よう。

(8)

表31997年 と1998年 の 国務 総理 行政 審判委 員会 での事件 受理 現況 の比較

年度 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

1997 8,」.31 616 454 589 536 600 770 819 616 949 776 775 631

1998 6,855 723 490 499 392 357 429 673 543 646 656 545 902

1999 615 746 792

出 処:李 柄 権 「行 政 審 判 制 度of 変 遷 叫 運 営 実 態 州 豊 重}小考 」

『法 制 』1999年4月 号,49頁

一・,行 政 審 判必 須 的前 置 主義 か ら行 政審 判任 意 的前置 主 義(自 由選択主義)に 変 更 した改正行 政訴 訟法 が1998年3月1日 に施行 された こ とは,理 論 的 には行政 審 判 の請求 事件 を減少 させ る要 因 と して働 くこ とに な る。事実,表3を 見 る と,1998 年 の3月 か ら11月 まで は1997年 の 同 じ月 と比較 す る と審判 請求受 理件 数が減 ってい

る。 しか し,金 大 中政権 の 出帆 した1998年2月24日24時 を基準 と して,道 路 交通 法 違 反行為 者 に対す る行政 処分 赦免措 置が と られた ため に,こ の期 間の審判 請求事 件 の減少現 象 が,果 た して改正 行政 訴訟法 の影響 に よる ものか否 か は即 座 には判 断で きな くなった。 ただ,1998年12月,1999年2月,3月 は,改 正 行政 訴訟法 の施行 前 の 同 じ月 よ りも大幅 に増 加 してい る こ とを見 る と き,「 その属性 上,持 続 的 に現 れ なけれ ばな らない任意 前置化 の効 果 はそれ ほ ど大 き くな く,単 発性 であ る行政処 分 の赦 免措 置 の効 果 が大 部分 で あっ た と見 るのが 正 しいであ ろ う20)」とい う分析 は首 肯 で きる。

1999年3月29日 に施行 され た第三次 改正 の 内容 の うち,第 一次 地方行 政機 関所属 下 の 国家特 別 地方行 政機 関の処 分 に対 す る裁決庁 を中央行 政機 関 に変更 した こ とは (5条5項),結 果 的 に国務総 理行 政審判 委員会 で審 理 ・議 決す るこ とにな るため に, 当然 に,国 務 総理 行政 審判委 員会 の審判 請求件 数 を増加 させ る要 因に なる。しか し, 残 念 なが ら第三次 改正以 後 の国務総 理行 政審判 委員 会の統 計資料 を入 手で きて い な い ので どれ ほ ど増 加 したか は不 明で あ るが,「 従 来,第 一次特 別 地方 行 政機 関所属 の行 政審 判委 員会 の行 政 審判 請求事 件 の受 理実 績 が年 間で150件 に も満 た なか った が,国 務 総 理行政 審判委 員会 がそ の審理 ・議 決 をす る ようになれ ば,事 件処 理 の客 観 性 と公 正性 が 高 ま るので事 件数 が増 加 す る こ とを勘 案す る と き,年 間 で250件 な い し300余 件 の増 加効 果 を もた らす もの と判 断 され る2')」との予想 が あ る こ とを指 摘 してお く。

む す び に か え て

行 政審判 法 を制定 した 当時 は法務 部 が所管 部署 であ ったが,1996年 か ら法 制処 が 行政 審判法 の所 管部署 とな った。法制 処 は定期 的 に 『行 政審判 裁決例 集』を刊 行 し, また 『行 政審判 の理論 と実 際』 とい う大 部 の報告書 も発刊 して,行 政 審判 の研 究 と

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啓蒙 に努力 してい る。

この 『行 政審 判 の理 論 と実際 』 に は,「 現 行 の行 政 審判制 度の改 善必 要事 項」 と い う一一節 が ある。そ れ に よれ ば,(1)請 求人 適格 の厳 格性,(2)裁 決庁 の客観 性 保障 の不 備,(3)請 求人 の資料 要 求権 の不 認 定,(4)事 情 裁 決,(5)執 行不 停 止原則,(6)多 数 当事者 による審判 請求 に対す る配慮 の不備,(7)審 判 請 求方式 の制 限,(8)中 央 行政 機 関が裁 決 庁 とな る場合 の行政 責任 の所 在,の8項 目が挙 げ られて い る22)。これ らの多 くは,行 政審 判法 が制 定 され て以 来,一一貫 して指摘 さ れて いた ところであ ったが,三 度 に及ぶ行 政 審判法 の改正 で も,結 局 これ らの項 目 につ いて は改 正 され る こ とはなか った23)。

確 か に,韓 国の行政法 学説 の 中 には 「(行政審判)の 制度 改善 の方 向 として,現 行 制 度 を大 幅 に修 正 す る こ とも考 え られ るが,現 行 制 度 は構 造 的に矛盾 を抱 えてい る ため に,修 正 には限界 が あ るであ ろ うか ら,英 米 の制度 の よ うな根 本 的構 造 改編 を しな けれ ばな らない。す な わち,行 政審判 機 関 を一 元化 して,そ れ を組 織系 統の外 に置 くので ある。行 政審判 機 関の一元 化 とは,行 政 審判 機 関が裁 決庁 と行政 審判委 員会 に二 元化 され てい るの を,裁 決庁 を廃 止 して,行 政審判 委員会 に一元化 し,構 成及 び運営 を独 自的 に行 うこ とがで きる ようにす る ことで あ り,行 政審 判機 関 を組 織系 統 の外 に存 置す る とは,行 政審 判委 員会 を上級 行政 機 関 の付 属機 関 とせ ず に, 公務 員訴 請審査委 員会 や 国税 審判 所 の よ うに行政組 織系 統 の外 の特 別組織 で あ る第 三者機 関 とす る こ とで,名 実 相伴 った行政事 件 の審査機 関 と して準 司法機 関化 しな ければ な らない とい うこ とであ る。 これ は,ま さに行政 審判 委員会 を 『合 議制 行政 機 関型』 か ら 『合議 制行 政庁 型』 に改 善 しよ う とい う提 言 であ る24)」とい う もの も あ るが,し か し,日 本 の現状 の行 政不服 審査 制度 の改正 方 向 と しては,差 し当た っ て この 『合議 制行 政機 関型』 を一 つの モデ ル とすべ きで あ ろ う。 けだ し,準 司法 化 の程度 にお いて現行 の韓 国 の行 政 審判法 に も及 ばない 日本 の現行 の行 政不服 審査 法 の地点 に立 つ とき,韓 国の法制 処 が言 う 「行政 審判 手続 の司法化 ない し適正 化 に は 行 政審判 の性格 か ら くる一定 の限界 が あ るの であ る。 行政 審判 は,蝦 疵 ある行政作 用 に よる 国民 の権益 侵害 に対す る救 済制 度 として の意 義 を有 す る と同時 に,行 政 の 適正性 を保 障す るため の行政統 制制 度 として の意義 を併せ持 ってい る。行政 審判 の 行 政救 済制度 と しての側 面の み を余 りに強調す れ ば,行 政 の能率化 ない し適 正化 の 欲 求 を妨 害 して,行 政審判 制度 の意 義 を全体 と して調和 を もって実 現 させ る こ とが で きな くなるおそ れが あ り,こ こに行政審 判手続 の権利 救済 機能 の完壁化 及 び司法 手続 化 に対 す る限界 が ある とい え よう25)」との言 葉 は,韓 国 にお ける よ りも,こ こ

日本 におい て一層説 得力 を有す るか らで あ る。

1)行 政 審 判 法 は 形 式 的 に は,こ れ ま で5回 改 正 さ れ て い る 。 す な わ ち,1988年8月5日 法 律 第4017号,1991年11月30日 法 律 第4408号,1995年12月6日 法 律 第5000号,1997年

8月5日 法 律 第5370号,1998年12月28日 法 律 第5600号 で あ る 。 し か し,こ の う ち, 1988年 と1991年 の 改 正 は,憲 法 裁 判 所 の 設 置 に 伴 う 語 句 の 改 正 に 止 ま る も の で あ り,

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実 質 的 な 内 容 の 変 更 は な か っ た の で,韓 国 の 行 政 法 学 界 で は,1995年 の 改 正 を 第 一 次 改 正,1997年 の 改 正 を 第 二 次 改 正,1998年 の 改 正 を 第 三 次 改 正 と呼 ん で い る 。

2)韓 国 ・法 制 処 の ホ ー ム ペ ー ジhttp://www.moleg.go.kr/か ら引 用 。

3)国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 は,1998年7月!3日 に,自 動 車 運 輸 事 業 法 施 行 令,医i療 関係 行 政 処 分 規 則 な ど70件 の不 合 理 な法 令 を発 掘 して,法 制 処(日 本 の 内 閣法 制 局 に 相 当) を通 じて 是 正 要 請 した し,1998年11月5日 に は 食 料 管 理 法,道 路 交 通 法 な ど13件 の 是 正 要 請 を該 当 部 処 に 直 接 要 請 し,各 部 処 に お い て 現 在 法 令 改 正 が 推 進 中 で あ る と い わ れ る 。 李 柄 権 「行 政 審 判 制 度9変 遷 叫 運 営 実 態 州 吾重}小考 」 「唱 刈 』1999年4月 号,40 頁(以 下,李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」 と称 す る)。

4)1998年7月29日 現 在 の 国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 の 委 員 の構 成 は,民 間 委 員 と し て は, 弁 護 士13人,教 授9人,そ して 専 門 家 と して 医 師2人,情 報 公 開専 門 家1人 の 計25人, 大 統 領 令 で あ る行 政 審 判 法 施 行 令 が 定 め る 当 然 職 委 員7人,委 員 長1人,常 任 委 員2 人 の 総 合 計35人 で あ っ た 。 李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」40頁 。

5)法 院 組 織 法 と行 政 訴 訟 法 の 改 正 法 律 の 公 布 は と も に1994年7月27日 で あ っ た が,改 法 院 組 織 法 の 行 政 法 院 に 関 す る規 定 及 び 改 正 行 政 訴 訟 法 の 施 行 日 は1998年3月1日 あ っ た 。

6)も っ と も,現 在 設 置 さ れ て い る行 政 法 院 は,ソ ウ ル 特 別 市,議 政 府 市,東 豆 川 市,九 里 市,南 陽 州 市,高 陽 市,楊 州 郡 ほ か5郡 を管 轄 す る ソ ウ ル行 政 法 院 だ け で あ り,行 政 法 院 が 設 置 され て い な い 地 域 で は,行 政 法 院 が 設 置 さ れ る ま で は地 方 法 院本 院 が 行 政 法 院 の 権 限 に 属 す る事 件 を管 轄 す る こ と に な っ て い る 。 高 翔 龍 『現 代 韓 国 法 入 門 』

(信 山社,1998年)97頁

7)韓 国 ・法 制 処 の ホ ー ム ペ ー ジhttp://www.moleg.go.kr/か ら引 用 。

8)例 え ば,中 央 行 政 機 関 で あ る法 務 部,そ の 第 一 次 地 方 行 政 機 関 と し て は 地 方 矯 正 庁 (4カ 所),そ して そ の 第 一 次 地 方 行 政 機 関 所 属 下 の 国 家 特 別 地 方 行 政 機 関 と して 各 地 方 矯 正 庁 所 属 の教 導 所 等(39カ 所),ま た,中 央 行 政 機 関 で あ る農 林 部,そ の 第 一 次 地 方 行 政 機 関 と して は 国 立 農 産 物 検 査 所(1カ 所),そ して そ の 第 一 次 地 方 行 政 機 関 所 属 下 の 国 家 特 別 地 方 行 政 機 関 と して 国 立 農 産 物 検 査 所 支 所(6カ 所)と い う こ と に な る。

詳 し くは,李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」42〜43頁,及 び 同 「行 政 審 判 法 中 改 正 法 律 」 『唱 刈 』 1999年1月 号,62〜63頁(以 下,李 柄 権 「改 正 法 律 」 と称 す る),参 照 。

9)当 時,法 令 上,行 政 審 判 委 員 会 が 設 置 さ れ な け れ ば な らな い 国 家 特 別 地 方 行 政 機 関 は 100余 個 で あ っ た と い わ れ て い る。 李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」43頁,及 び 同 「改 正 法 律 」 62頁 。

10)こ れ は ま た,行 政 機i関の 処 分 等 に 対 す る行 政 審 判 事 件 に つ い て の 審 理 ・議 決 機 関 が, 事 実 上,各 市 長 ・道 知 事 所 属 の 行 政 審 判 委 員 会 と 国 務 総 理 所 属 の 行 政 審 判 委 員 会 に 統 合 ・二 元 化 さ れ て,単 純 化 さ れ た こ と を意 味 す る の で あ る(朴 銃 炉 『最 新 行 政 法 講 義

(上)』(博 英 社,刈{},2000年)803頁

11)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」43頁,及 び 同 「改 正 法 律 」64頁 。

12)趙 元 済 『韓 国 に お け る 国 民 の 権 利 救 済 体 系 』(信 山 社,2001年)84〜85頁 13)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」44頁 。

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14)李 柄 権 「改 正 法 律 」65頁 。

15)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」44〜45頁,及 び 同 「改 正 法 律 」68〜69頁 。 16)趙 淵 泓 『韓 国 行 政 法(上)』(蛍 雪 出 版 社,ノ『音,2000年)916〜917頁

17)ち な み に,行 政 審 判 法 が 施 行 さ れ た1985年10月1日 か ら第 一・次 改 正 法 が 施 行 され る 前 年 度 末(1995年12月31日)ま で に 国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 が 処 理 し た 件 数 は5,102件

(年平 均505件)で あ り,認 容 は1,058件(年 平 均104件),棄 却2,733件(年 平 均271件), 却 下1,085件(年 平 均108件),取 下 げ159件(年 平 均16件),移 送67件(年 平 均7件)で あ り,認 容 率 の 平 均 は21.7%で あ る(李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」47頁)。 ま た,同 時 期

(1985年10月1日 か ら1995年12月31日)の 分 野 別 の 処 理 実 績 を見 れ ば,最 も多 い の が 自 動 車 運 輸 事 業 の2,267件 で あ り,以 下,都 市 計 画1,141件,住 宅 建 設445件,道 路 交 通195 件,保 健 衛 生142件 で あ り,こ れ らだ け で 国務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 が 審 理 ・議 決 した 総 件 数4876件(取 下 げ ・移 送 を除 い た件 数)の86%を 占 め る こ と に な る 。 ま た,処 分 庁 別 に 見 れ ば,ソ ウ ル特 別 市3,263件,建 設 交 通 部1,294件,保 健 福 祉 部147件 で あ り,結 局, 分 野 と して建 設 交 通 関 連 分 野,地 域 的 に は ソ ウ ル に 偏 在 して い る こ と が 分 か る(李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」47頁)。

18)張 鏑 益 「行 政 審 判 法 中 改 正 法 律 」 『唱 刈 』1995年12月 号,55頁 19)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」48頁 。

20)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」49頁 。 21)李 柄 権 「行 政 審 判 制 度 」50頁 。

22)国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 ・法 制 処 『行 政 審 判‑理 論 叫 実 際 』(国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 ・法 制 処,ノO,1998年)47〜50頁

23)洪 準 亨 教 授 は 第 二 次 改 正 につ い て,「 依 然 と して 審 判 請 求 人 に資 料 提 供 及 び 資 料 閲 覧 請 求 権 を付 与 し な か っ た し,多 数 当 事 者 の 行 政 審 判 に対 す る 手 続 的 配 慮 が 不 備 で あ り, 審 判 対 象 が 処 分 に極 限 さ れ て い る な ど,改 善 を要 す る事 項 を未 解 決 の 課 題 と し て残 し た 。 周 知 の よ う に,行 政 審 判 制 度 は 韓 国 の 行 政 救 済 制 の 中枢 的 部 分 を な す 制 度 で あ る の で,そ の 制 度 改 善 に 関 して は 既 存 制 度 と運 営 実 態 に対 す る よ り総 合 的 か つ 科 学 的 な 立 法 的 検 討 を経 な け れ ば な ら な い に もか か わ らず,こ の よ う に 短 い 期 間 内 に 国 会 を 通 過 した の で あ る(1997年7月7日 に 国会 に提 案 さ れ,8月5日 に 公 布,10月1日 か ら 施 行 … … 引 用 者)。 今 後,1997年12月31日 か ら施 行 され る 行 政 手 続 法,そ して至 急 の 改 善 が 要 求 され る 行 政 訴 訟 法 との 関 連 下 に行 政 審 判 制 度 の 改 善 の た め の よ り深 く,か つ, 体 系 的 な立 法 検 討 が な され な け れ ば な らな い で あ ろ う」(朴 準 亨 「行 政 救 済 法(第3版)』

(図 書 出 版 妊 音,刈 音,1997年)311頁)と 総 括 して い た が,第 三 次 改 正 もや は り同 様 で あ っ た 。

24)趙 淵 泓,前 掲 書,879〜880頁

25)国 務 総 理 行 政 審 判 委 員 会 ・法 制 処,前 掲 書,50〜51頁

参照

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