奈良教育大学学術リポジトリNEAR
へき地の理科教育 ― 北股小学校の場合 ―
著者 永田 四郎
雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要
巻 15
ページ 85‑97
発行年 1979‑03‑23
その他のタイトル Science Education in the Remote Village URL http://hdl.handle.net/10105/6416
へき地の理科教育‡
一兆股小学校の場合_
永 田 四 郎**
(理科教育研究室)
は じ め に
へき地の理科教育に関連して先に、へき地での理科教育の指導例として、奈良県室生寺境内に おける局地気象の共同観測について述べ、また、へき地の子供たちの自然認識の特徴を探るため に、奈良県吉野郡川上村立川上第三小学校と奈良市の奈良教育大学付属小学校の両校児童を比較 して天体認識について調査、報告をおこなった。そして、ここには、へき地の理科教育の実際例 として、長年にわたり理科教育を中心として努力されている奈良県吉野郡野迫川村立北設小学校 の活動状況の概要を報告したいと思う。いうまでもなく、小学校での理科教育は他の教科と関連 させて実施される場合が多いし、またその指導の時間も、子どもの全日の学校生活の中でおこな われると見ていいので、単に特定の時間に行われる理科教育だけを抽出することは無理であり実 際的でなく、教育的な意味も薄いと思うので、以下に述べることは、いわゆる 理科教育 や 理 科の授業 だけには限られていない。
北設小学校は、昭和53年現在、職員6名、児童男子18名女子7名の小規模校で、野迫川村は標 高平均約700mの峡谷型山間へき地である。気候は冷涼で比較的降水量は多く、降雪や凍氷など、
比較的に寒冷地型の特色がある。また土砂くずれなどの自然災害が多く、村内を水量の少ない川 が蛇行していて、北設小学校とその居住地域は、川の源流付近にある。村民の多くは山林に依存
した生活を営み、財政的にはあまり豊かでない。
北設小学校はこの様な環境の中で、多年にわたり理科教育を中心とした責極的な学校教育に取 り組み、これまでに大きな成果をあげている。その父兄も含めた学校全体の真撃な努力に対し、
深く敬意を表し、今後一層の発展を期待するものである。
この報告を作るにあたり、北設小学校長山口裕文氏をはじめ、同校職員方のご協力を受けたの で、ここに厚く感謝の意を表する次第である。
1.現状把握、方針・対策・構想計画の樹立
北設小学校での教育活動はまず、子どもや学校などの綿密な現状把握と分析から始められ、こ れを基にして原因の追求、解決策・方針・構想計画の樹立へと進められる。これらの過程で用い
られている方式は、いわゆる 発想法 による図解パターンの作成で、要領よく分り易く明瞭に
‡ Scセnce Education in the Remote V皿age
}} Shiro Nagata
(Department of Science Educatio叫Nara University of Educatio叫Nara)
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まとめられている.。例えば昭和50年度のものは、まず 子どもの現状把握 で、「玉ねぎの皮をむ き終らないうちに泣きだす」「やぶれ傘でさえ安心して雨やどりする子」「心からありがとうがい えない」という3項目から『春先の雪だるま』としてまとめ、ねばりけのない、消極的で自主性 の乏しい頼りない子どもの現状を捉えている。この様なまとめの標語は各段階ごとのパターンの 中にも出てくるが、それらの表現がいかにも奇抜で変わったものが多く、第三者には標語の内容、
言わんとすることが、にわかには分りにくいものもある。しかし、もちろん熱心な討議を経て生 み出された標語であるので、この学校の職員には最もぴったりとしたものであろうし、子どもた ちにも、その意味はよく分らせてあるものと思う。
昭和50年度については、上述の 子どもの現状把握 から、その 原因追求 へ進み、それを rつゆあけのカタツムリ』としてまとめ、そしてそれは「君は花を買ってこい、われは金の鉢を拾 わん」、「質の悪いサングラスをかけて子どもを見る教師」、「くもの糸があるのにゴムひもでくく られたかたまりから出ようとしない」とつないで分析している。さらにこれにつづく 解決策 としては「いつもニコニコはりきろう」、「五感をとおして子どもにふれよう」、「おどりのわを広 一86一
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第2図 図解パターンの一例
げよう」から『さんさんとふりそそぐ太陽になろう」とまとめ、これを標題にかかげて同年秋に は公開研究発表会が開かれ、また『太陽を求める「モグラ」に進化させよう』という標語も同時 にかかげている。
これと同じ過程方式に従い、昭和51年度には 子どもの現状 を『ニョヰニョキ頭をもたげた したタケノコ』と捉え、その 原因 を『土の中の矛盾と葛藤に慈雨』とまとめ、その対策をr風 雪光電となってまっすぐな若竹にしよう』という標語で示している。さらに昭和52年度は、子ど
もの現状把握 ではr子どもは自分の意見が言えず、教師にふりまわされ、なすり合いを覚えた』
と捉え、これに対する 構想計画 は『信頼しながら心を合わせ意見を出し合い、自分で道をき り開く強い人間を築きあげていく』とし、また『アケビのように強くたくましく」という目標も かかげている。そして昭和53年度は『自分で手がかりを見つけ、道を切り開き、真理を追求する 子らにする』という目標をかかげて努力がつづけられている。
上述の標語は最も上位のものであるが、その下には多くの具体的な身近かな目標・行動・対策 などが示され、それらを実践する様になっている。この様な^発想法 にもとずく思考、整理の 型式過程は一般には珍しいが、これは現校長山口氏が最初に習得され、これを他の職員へ、さら に子どもにも親にまでも及ぼしている様である。この方式に慣れると分りやすく効率も良い様で 一87一
まとめの標語は、さすがに山村の自然物と結びつけたものが多いが、この様な印象的な表現を用 いた標語をかかげるのもまた趣もあり効果的でもあるのであろう。
なお、これらの方針などとは別に、理科の授業を中心とした指導方針も示されている。例えば 昭和53年度のものは次の項目と内容(要点)のものである。
ω自然から得、自然へ還元する。
恵まれた自然環境に子どもたちが責極的に働きかけ収穫させるのが本校が継続的に取り組むべ き大きな課題である。各季節の中で子どものまわりの自然物を使って遊べるようにする。土や水 は様々に姿、形を変え、これが子どもたちのアイデアを引き出す。全身で生き生きと遊び、自然 の神秘の中に投げ入れ、豊かなのびのびとした心情を育てる。それを自然に還元させたい。
②子どもが気づき、考え、確かめ、解決し、より確かなものにする。
子どもは興味をもって実験しているが、その結果が定着しにくい。自分で考えない。自分の考 えをはっきり言えない。まず器具、薬品、生成物の名前なとがはっきり言えるようにする。実験 の予想、計画、実施、検証を一貫して進め、1時間の目標行動に到達できる子どもにする。教師 は目標行動の分析、下位目標行動の吟味、指導案の作成、発間の組み立てなどをし、子どもと1 体となり目標行動の達成につとめる。
13〕友だち同士で知恵を出し合い高める。
本校の子どもは一般的に体験や学習で得た知識を基にして論理的に意見が言えない。友だち同 士のからみ合いがなく、より高い次元へ発展しない。そこで自分の経験に基づいて理由をはっき
りして予想を立て意見を述べさせ、その後で「みなさんどうですか」と間わせる。また実験装置 を皆がそれぞれ考えて発表し、お互の良い所を見つけてまとめ、クラスとしての方法を出させる。
教師は子どもたちの意見のつなぎ役、良い意見の発掘役、指摘役となり、検討を進め高める。
14〕価値ある教材をみつけ、授業を深める。
目標達成に最も合理的で、生活に生かせる教材をみつけだす。自然を背景とした地域の特性を 生かした教材にも力点を置く。たとえば、オオマツヨイグサやスミレの教材化、キノコや森林な
ども教材に取り入れたい。子どもは学んだことを次のステップに役立て、教師は指導案を作り、
事前研究をし事例研究を累積する。こうして職員は、自然から、子どもから、仲間から、学びと る態度を身につける。
2.学習環境の整備
北設小学校では学習環境の整備に特に力が注がれているが、そのうち理科教育と関係のある事 項についてその大略を次に示しておく。
11腋外自然環境の利用
自然は、へき地での理科学習の教材の最大の宝庫である。この学校では自然を生かした学習の場 づくりが種々行われている。例えば、学校の裏山を利用して自然歩道が造られているが、これに はまず地区の人々の責極的協力作業で、山中に子どもが歩く道が造られた。まだ完成はしていな いが、その構想はおよそ次の様である。山中に生育している植物や他所より移植されたこの地方 一88一
特有の草木などを、適当にまとめて幾つかのコーナーを作り、植物の名前や生育状態が分るよう に標示、説明がなされる。また自然保護の場として、小鳥の巣箱を作り林内各所に掛け、自然に ある山中の虫や鳥の住家には「○○○のお家」「コン虫の原っぱ」などの標識を作って置く。また 子どもたちに親しまれる様に、「探検の道」と名前をつけて、動植物の学習だけでなく、山中の適 所に堀立小屋を建てたり、洞穴を掘ったりして、子どもナこちがそこで休んで自然を味わうように したいとのことである。まことにおもしろい構想で、活きた自然学習の場となるであろう。この 他に、学校近くの川原に教材園も作られている。
以上の様な自然環境の計画的な整備とともに、子どもの周りに広がるそのままの自然の利用に も努めている。例えば、春にはシイタケ、夏にはカブトムシ、秋は紅葉、冬には雪氷などの観察 研究をさせて、長期休暇後などに発表会を開くように計画されている。また遠足の時には、昭和 53年度を例とすれば、「果物と出とり(男子)と花、ドングリ、落葉集め(女子)」…(1,2年生)、
「1キロメートルの長さを歩いて測る」…(3年生)、「アケビとり」…(4年生)、「食べられる植物 探しと地層しらべ」…(5,6年生)の如く課題を与えて学習をさせ、植物の名当てゲームや、イ
タドリやワラビとり、木の実ひろいもさせているとのことである。
12腋内の屋外施設の整備(写真版参照)
○植物栽培園……学級園、花壇、学習園など、日当りのよい校舎の前庭や校庭の隅などに作って ある。一般に土が浅く土質も悪いので、PTAの協力も得て腐食土を入れ、アサガオ、ヘチマ、
ヒマワリなどを植え、あきかんに土を入れそれにマツバボタンなどを植え花壇の周囲に並べ花 いっぱいの学校にしようと努めている。職員住宅の近くにビニールでフレームも作られている。
子どもたちに、複雑な自然をできるだけ分りやすく単純化し身近で捉えられるように配慮され ている。
○動物飼育設備……小さなニワトり小屋がありチャボが飼われている。低学年の子どもが世話し 動物愛護や生命の尊さを学はせている。その近くのコンクリート水槽には、コイ、キンギョを 泳がせるが、冬は水が凍るので魚を飼えない。施設ではないが校舎の軒下にはツバメの巣があ り、冬にはスズメのお宿になる。校庭の高い石垣の隙間にはセキレイが宿り、ヒナが顔を出し たりする。
○気象観測設備……rわたしたちの気象台」と標示してある。校舎の前庭に気象観測の露場を設け 百葉箱、地中温度計、雨量計、風向計、風速計が置かれている。百葉箱の中には温度計と湿度 計を入れてあり、天気と気温、湿度との関係や植物の育ちと温度との関係などを調べられるよ うにし、自然に対する興味や関心が深められるようにつとめている。風向計と風速計は低い位 置に子どもたちが見やすい様に据えてあり、測定よりは興味、関心をねらっている。
制屋内設備と器材の整備(写真版参照)
○理科準備室……特別な部屋があるのではなく、2階の廊下を利用したもので、実験器材がよく 整理されて並べてある。職員の誰もがすぐ分る様に、また子どもでもすぐ出して使えるように、
整理の仕方が考えられ、器械の正しい使い方ができるように説明カードが添えてある。
○視聴覚室……これも特別の一室ではなく、職員室の隣りの狭い空間を利用して視聴覚コーナー 一89一
を設け、テレビ、OHP、コンセプトプロジェクター、スライドプロジェクター、8ミリ映写機 などを置いてある。子どもが実験観察できないことや直接経験できない事項について複聴させ、
感動を深め、理解を補い、思考を練らせるように、効果的に利用されている。なお今年中には VTRシステムも設置される予定で、その活用が期待され孔
○理科コーナー……階段と廊下の一部を利用して理科コーナーが設けられていて、岩石や種子な とが説明カードと共に分りやすく展示されている。その上の天井には星座図などを貼ってある。
○くふうコーナー・一階段のおとり場を利用してくふうコーナーを設け、あきびん、あきかん、
発泡スチロール、ポリ容器が分類されて箱に入れてあり、そばにびん切り器や簡単な工作具な とを置いてある。廃品を利用し、実験観察に役立てる方法をくふうし身につけさせようとして いる。子どもたちは授業の暇を見て、よく利用しているそうである。
○備品、消耗品……理科の備品は昭和37年、47年の2回、理振法による補助を受け、現在の充足 率は33%であるが、なおかなりの器械が不足している。しかし現存のものは前述の如く誰でも が十分に使いこなせるように配慮されていて、実際にもよく活用されている。消耗品は、1か 月以上も前に注文しておかなければ入手できない実状であるので、間に合うように計画的に早 目に注文準備される。薬品棚には必要な薬品を不足しないように多量に準備されている。薬品 はひと目で何年生が使うのかが分るように学年別に色分けしたラベルが貼られている。器材に は子どもたちでも扱えるように、略図、説明カードが添えられ、置き台にはその物の形が標示 されている。ゴム栓、キルク栓などは使い易いように、引き出しの箱を仕切って分類して入れ てあり、釘類もびんなどの容器に類別して入れられ並べてあ糺針金、コード類も同様で、基 本的工具も揃えて使いやすい場所に置かれている。
○廃品の活用……前述の如く、あきびん、あきかん、ポリ容器などの廃品の活用や、カマボコ板 を使って小箱を作りペンキを塗り岩石などの標本入れにしたり、煙突の廃品を伸ばしたトタン 板で、ペンキを塗って標識板を作ったりして、廃品の活用には子どもと共に特に留意している。
以上の他に洗い場を設け、実験後に子どもたちが簡単に洗い仕来できるように、水道栓の近くに 洗剤と用具、ビーカー、試験管掛けの網棚が設けられている。器材は何れも誰でもすぐ使える様に
して開放的に整理されていて、よく使用されている。そして狭い校舎の隅々まで余す所なく活用 されているのが特に印象的である。
3.研修・研究活動
ω職員の現況と問題点・・・…北設小学校は現在、校長を含めて6名(男子3名女子3名)であるが、
毎年その%。にあたる2名ぐらいずつが入れ換わっている。この様に転出入が激しく定着年数が少 なく、しかも転入教官は大抵の場合、まだ教職経験も浅い新任者であり、約3,4年間へき地勤 務をした後転出してゆくのが一般的な実状の様である。この様なへき地の職員人事は、理科教育 の観点からも大きな課題を与えられ乱すなわち、理科では自然の事物現象を対象とするので、
まず何よりもその地域の自然をよく捉え、その実態を掴むことが肝要であり、そのためには最小 限1年間はそこの土地で自然を見つめつづけなければならない。普通の場合、2,3年はかから 一90一
ないと、その土地の自然は知り得ないと思われるが、さらに、へき地は概して地形が複雑で変化 に富んでいるので、自然の事象もそれだけ複雑で、いわゆる 地域的特色 を持っている。新任 者が着任早々に、これらの自然事象・地域の特色を知ることは到底できないので、先任者から教 わらねばならない。そして3,4年を経ると、ようやく慣れてきたころには転出するので、地域 の自然に適合した理科教育をおこなうことは容易なことではないと思われる。例えば、アサガオ やヘチマの育ち方でも、ここ北設では平地と違うので、時期的にずらしたり、代りのものを用い るなどしなければならない。
この様な実態もあるので、北設小学校では特に職員相互の研修を重視し、できるだけ多くの研 修時間を持つ様に努めている。へき地では交通の便が悪いので、遠く都市部へ校外研修に出かけ
ることは困難で、その機会は得難い。たとえば北股の場合、奈良市内で1日の研修に参加しよう とすれば、その日の前後を含めて2泊3日の出張となる状況であり、それだけに、なおさら校内 研修が重視されているわけである。
12〕研修計画一・・ 研修の場を多く持つ との基本方針に従い、例えば昭和53年度の研修実施計画 は次の如く示されている。
1.事前研究(平均月2回、月・水曜日)……指導案について話し合い検討し合う。VT Rの効 果的利用法、OHP・TPなどについても研究する。授業参観、記録などの割り当ても話し 合う。年間指導計画についても話し合い立案する。
2.研究授業(平均月2回、月・水曜日)……学期に1人が1回、年3回(そのうち理科が1回、
その他教科2回)、それぞれの学年について研究授業を実施する。もちろん全職員が参観し、教師 の発問、子どもの反応等について記録し、また8ミリや写真により子どもの表情などを撮り、
生きた子どもの学習実態をとらえるようにつとめている。
3.事後研究(平均月2回、水曜日)……研究授業の後、授業者の反省、参観者の批評や感想な とを話し合い積みあげる。写真や8ミリも見て、子どもがほんとうに楽しく学習し深く考え たかなどを反省する。
4.資料作り、整理・活用研究(月平均1回、水曜日)・・・…VT Rの活用やOH P・T Pの作成と 使用法などを研究する。その他の具体的事項について整理・活用について話し合い、いって もとの教材にでも、誰でも使えるようにする。
5.子どもの反応調査研究(随時)……子どもの感想文、診断テスト、実態調査などを行ない、
データーをまとめ、教師の評価、反省をおこない、次の授業に生かせるようにする。8ミリ などの記録から、今後のあり方を考える。
上述の研究授業を中心とした研修の他に、機会を求めて、教育器段の使用、実験観察に関する 実技などの研修もおこなわれる。
131指導案作成と研究授業一…・・北設小学校では前述の如く職員の相互研修が重視され、そのため の研究授業が前述の如く各人年3回は持たれるので、全校では1年間に少なくとも18回は開かれ ている。そして、そのための指導案の作成がなされるが、これは授業者がまず試案を作り、これ を全職員で検討(事前研修)し、修正改善される。従って新任教師の場合は試案が殆んど全面的 一91一
理科掌習糟実 指鶴山口裕文
○明細53茸5目30目(火曜日)第3時限(仙40へ〃120)
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2 目標1豆電球を点燈させる回路や.電気を通寸物のあることを理解させる・
3.単元0内答と系列
過去の学習経験 この単元の学習内容 得束の学習発展
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@ ○ここ.づかない.
@ ○ここ毛づかない。
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@ 上と下。左と老,
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@プラス種.マ付ス極吉護明し.Oノートする.
@淀号ま仮名1する.0κρ判用。
@ 二搦閧ナ押寺えていなくても.豆電達ヒ
@日月がリ茎つけてみさたい.と う寸書っ.
@セロテーγなどIでI止めろ.
@全員で 林が判断禍。
@ 第3図 学習指導案の一例 ■
(8)展開:
一93一
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第4図 事後研修記録と事例研究の一例
に修正される場合もあるということであり、出来上った指導案は全職員のものであり、全員が授 業内容に精通する。講でもがその出来上った指導案により授業ができるまでになることをねらっ ている。
検討される内容は、指導観、目標、展開の全般的事項はもちろん、目標行動は適切か、下位目 標行動はよいか、教材や器具は適切か、発間や板書は、など細かに検討される。この様にして出 来上った指導案は現在はフローチャート方式で統一されている。この形式の良否は別として、ま
ことに入念に作成されているという感を強くするものである。
全職員の力は授業に結集され、研究授業に参加し、授業者の発問、助言、子どもの反応、授業 の流れなどが、それぞれの分担に従い観察記録される。授業中でも気づいたことはその場で指摘
し合い、より深い高い授業をつくりあげるようにされる。
事後研修は研究授業の後で持たれるが、反省、批評、意見をそのまま卒直に出し合い、発問、
応答、子どもの反応が一つ一つ検討され、指導法、実験観察への子どもの取り組み、視聴覚教具 の使い方などが具体的に反省検討される。そしてこれらは、事後研修記録として残されている。
さらにこの学校では、事例研究の記録が作られているが、それは、「授業の実態」「問題点」「改 善したい発間等」の三個よりなり、授業の流れに従い、教師と一人一人の子どものことばや動作 などが取りあげら・れ検討されている。この様な細かい記録はこの学校以外では見たことがないが、
各研究授業ごとに実施されていてその労力は大変なものである.うと感心する。
以上の如く、この学校の研究授業を中心としたいろいろの研修は極めて入念に計画的におこな われていて、これが授業に結集される。
14研究発表・教育研究・…・…・この学校では前述の校内研修活動とともに、対外的な研究発表や教 一94一
育研究も盛んにおこなわれている。これらの成果努力に対し多くの受賞や表彰もなされてきた。
その大要を示せば下記の如くである。
1昭和41・42年度 文部省・奈良県教育委員会指定、へき地教育研究学校。主題 学習 をより楽しく豊かにするには、視聴覚教材をいかに利用すればよいか
昭和42年・同上研究発表会開催
2.昭和43年………奈良県教育委員会表彰、、複式学級指導の近代化 3.昭和43年・・……・学習研究社教育賞 受賞
4.昭和50年………奈良県教育委員会教育論文佳作入賞
5.昭和50年………公開研究発表会 太陽を求めるモグラに進化させよう (理科)
6.昭和51年………第1回へき地教育研究賞 受賞 7〃 〃 ノニー理科教育振興資金優良校 入賞 8.〃 〃 ………奈良県教育委員会教育研究論文佳作入賞
9.〃 〃 ………第1回野迫川村教育研究大会会場校 研究発表開催 10昭和52年 松下視聴覚教育研究助成金 受賞
11.〃 〃 …・・・…同上研究発表会開催
12.〃 〃 ………野迫川村教育研究発表会場校 研究発表会開催 13.昭和53年…・・・…ソニー理科教育振興資金優秀校 入賞 14.〃 〃 …一・・同上記念理科教育研究発表会 開催
以上にあげた如く、この学校の教育研究、研究発表は数多くまことに活発であり、かかるへき 地の小規模校としては異例のことで、6人の全職員と父兄も含めて学校ぐるみの取り組みの姿は すばらしい。その意気ごみと熱意には敬服するものである。とかく、へき地といえば一般には、
刺戟に乏しく教育活動も活発でないというのが通常のイメージであるが、この北設小学校の如く 毎年、大きな目標をかかげ、敢えて刺戟を作り求めて、それに向かって全職員が挑戦し協力し合
うことは、へき地の教育活動を盛りあげるのに最も効果的であると思われる。しかしそれは容易 なことではない。
お わ り に
理科教育に中心をおいて北設小学校の学校教育の取り組みの姿を述べたが、今までの大きな成 果を基礎として、今後さらに前進してゆこうとする姿が見られる、例えば今後職員の研究活動だけ でなく、子どもの自発的創造的活動をもっと盛りあげてみたいということがある。また、この地 域の声をできるだけ教育に生かしてみようという考えもある様である。因みに地域の声としては
○せめて村にある植物は知ってほしい。○まず自分で実物に親しみ観察し、自分で図鑑などで調 べてほしい。O実際に見て、どこにあった、どんな様子で、かぶれたりかまれたりの体験を通し て名前や性質を覚えよう。○まき割りや草刈りなどの労働をとおして物を覚えよう。O山へ親と 一95一
いっしょに行って、親の仕事を見たり話を聞いてくる様な宿題も出してほしい。Oクロモジの木 で実際につまようじを作らせたい。などがある。これらの声には理科教育の観点からも適切なも のがあり、生かしたいものである。
今後さらに、この北設小学校を中心として・へき地の理科教育について考えてゆきたい所存で
ある。
参 考 文 饒
は〕永田四郎:へき地における理科指導11〕、奈良教育大教育研究所紀要第9号(1973)
② 12〕、 第11号(1975)
制川喜多二郎:発想法、中公新書(1967)
14〕 続発想法、 (1970)
15) :問題解決学、講談社(1970)
㈹小林茂:組織蘇生学、ごま書房(1971)
17〕北設小学校:研究紀要(1977)
8〕 (1978)
9〕 :学校要覧(1978)
ω中村次郎:授業設計・フローチャートの指導案の作成、A.V SCIENCE.胞125、(1978)
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北設小学校舎全景
たねのぎんこう いしのひょうほん
石のひろば とりの家 こども水族館
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