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家計支出のサービス化と高齢化

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(1)

家計支出のサービス化と高齢化

著者 三富 紀敬

雑誌名 静岡大学経済研究

巻 5

号 3

ページ 125‑132

発行年 2000‑11‑30

出版者 静岡大学人文学部

URL http://doi.org/10.14945/00000677

(2)

研究 ノー ト

家計支出のサー ビス化 と高齢化

三 富 紀 敬

は じめ に

筆者 は、欧米 3カ 国における家計支出のサー ビス化 について検討 した ことがある(「家計支出のサービ ス化 に関する英米仏 3カ 国比較」、生命保険文化センター『生命保険 に関する学術振興助成事業報告書』

平成7年度版、平成8年6月)。 そ こでは、 3カ 国における家計支出のサービス化の現状 を89年 (ア リカ)も しくは91年 (イギ リス、フランス)について確かめた うえで、サービス化の要因を探 り、 さら に、家計支出のサービス化 にかかわる政策上の課題 について論 じた ところである。

ここでは、対象をアメ リカに絞 った うえで、1996/97年における家計支出のサー ビス化の現状 と要因 について探 り、さらに、家計支出のサービス化 と高齢化 とのかかわ りについて少 しく論 じたい と考 える。

検討の対象 を欧米 3カ 国でな くアメ リカ 1カ 国に絞 るのは、次のような考 えか らである。すなわち『家 計調査』 は、欧米 3カ 国 ともに定期的に実施 されているものの、アメリカのそれが最 も詳細であ り、特 に家計支出のサー ビス化 と高齢化について論 じようとするとき、 もっとも有用な調査である。本稿 は、

このように理解 して、ひ とまずアメ リカに絞 って検討 しようとするものである。

また本稿 は、家計支出のサービス化 について論ずるときに、高齢化 とのかかわ りに特に注目している。

それは、最近 における調査研究の成果 (渥美由喜『シルバー消費の現状 と今後の展望』富士総合研究所 社会調査部、98年9月 など)を意識 してのことである。渥美氏 は、高齢者世帯の支出額が相対的に多い 費 目として、家事サー ビスをはじめ移動サービス及び通信サービスにかかわる費 目をあげられ、人 口の 高齢化が家計支出のサー ビス化 を促す ことを示唆 してお られる。氏の作業は、総務庁 『全国消費実態調 査』(94年版)をもとにした ものである。氏の引 き出される結論 は、アメ リカなどについて も同様 にあて はまるであろうか。筆者 は、 このように考 えて家計支出のサー ビス化について論ずるときに、高齢化 と のかかわ りを重視するものである。

尚、家計の収支 にかかわる計数 をしばしば引用することになるが、それは、特 に断 りのない限 リアメ リカの調査結果 (UoS.Department of Labor,Bureau of Labor Statistics,Consuner Expenditure Survey,1996‑97,U.S.Department of Labor,September 1999,Report 935,pp.1‑270+i‐ vii)か らの引 用であることを、あらかじめお断 りしておきたい。

‑125‑―

(3)

家計 支 出のサ ー ビス化 の現状

家計支出のサービス化の現状 を把握するに当たって、まずは、財貨 の購入に係 る家計支出の費 目とサー ビスの購入 にかかわるそれ との区分が必要である。本稿 は、連邦労働省労働統計局『家計調査』の支出 項 目の うち、外食 (Food away from home)を はじめ、住宅の修理・保険など (Shelter maintenance, repairs,insurance,other expenses)、 電気0ガスなどの公共サービス (Utilities,fuels and public services)、 家事サー ビス (Household Operations)、 自動車の修理や保険 (Other vehicle expenses)、

公共交通 (Public transportation)、 医療保険料 を含む保健・医療 (Health care)、 劇場や美術館 な どの 入場料 (Fees and admissions)、 教育 (Education)及び生命保険などの個人保険 と年金 (Personal insurance and pensions)な ど合計 10の 支出項 目をサービスの購入 にかかわる計数 と理解 し、 これ以外

を財貨の購入 に当てられる費 目計数 と解 している。

サー ビスの購入に当てられる費 目は、 こうした理解 をもとに計数 を整理すると家計支出のなかで平均 41.2%を 占める。 これは、90年の実績 (36.5%(1り に比べると4.7%の上昇である。

家計支出のサー ビス化 は、所得水準 によって区々である。サー ビス化 は、所得水準 におおよそ比例す る。所得が高ければこれに応 じてサー ビス化の比率 も高 く、所得が低 ければ家計支出に占めるサービス の購入費用 も相対的に低い。 これは、アメリカにそのまま当てはまる。家計支出のサー ビス化 は、所得 階層の上位20%の階層で平均 より高い

45。

2%を占め、他方、同 じく下位20%の階層で平均 よりはっきり

と低い37.0%に とどまる。

賃金 を含む所得の水準は、教育水準 と相関関係 をもつことを考 えるならば、家計支出のサービス化 と 教育水準 との間にもしかるべき対応 を認めることができる。年間の平均所得 は、中学校卒業以下 につい 1万6,818ド ルに対 して、大学院修士課程修了以上 になると5万2,530ド ル② (97年)である。前者 は、後者のわずかに32.0%の水準 にある。また、貧困水準にさえ満たない所得の家族 は、中学校卒業以 下の場合 に24.1%を占めるのに対 して、大学卒以上 になるとわずかに2.0%にすぎない。教育水準 は、

所得の水準 を左右することを通 して、家計支出のサー ビス化に影響 を及ぼす。教育水準が高い と家計支 出のサー ビス化率 も同 じく高 く、 これ とは逆 に、前者が低い と後者 も同じように低い。ちなみに、家計 支出のサー ビス化は、中学卒以下 について36.9%であるのに対 して、大学院修士課程修了以上になると 43.2%である。

賃金 を含む所得の水準 は、職業上の地位 に応 じて区々である。サー ビス労働者には、低賃金の もとに 働 く労働者が概 して多い。その週給 は 357ド ル0)(95年)である。 これに対 して、管理的専門的職業従 事者のそれは 829ド ル、前者の2.3倍を超す水準 にある。家計支出のサービス化 は、職業上の地位別 に も異なる動 きを示す。すなわち、それは、サービス労働者 について37.8%と相対的に低 いのに対 して、

管理的専門的職業従事者 になると43.1%と高い。

所得の水準 は、住居の保有状況 にも投影 される。所得水準が高い とき、それは住居 という資産の保有 率の高 さとして も現れ る。その逆 もまた しか りである。所得の水準 は、住居を保有する場合に年間4万 5,821ド ル(0(97年)と高 く、 これに対 して、保有 しない場合 に2万4,514ド ル と低い。家計支出のサー ビス化 は、所得水準 の住居保有率への投影 を介 して、住居を保有する場合 に43.1%と高 く、住居 を保有

(4)

しない場合 に35.7%と低い。

所得水準 は、アメ リカにおいて人種や民族の別に一定の特徴づけが可能である。すなわち、所得水準 は白人 について高 く、黒人や ヒスパニ ックについて相対的に低い。い くつかの例 を上 げよう。労働者の 受 け取 る週給 は、自人 494ド ルに対 して、黒人 383ド ル、 ヒスパニ ック 329ド ル(D(95年)である。自 人の週給 を 100と すると、黒人 77.5%、 ヒスパニ ック66.6%の水準である。家計のレベルで も同 じこと がいえる。家計の年間収入 は、自人4万6,754ド ルに対 して、黒人2万8,602ド ル、 ヒスパニ ック2万 8,142ド ルである。自人の年収 を 100と すれば、それぞれ 61.2%、 60.2%の水準である。家計支出のサー ビス化 は、所得の人種・ 民族別の格差 を反映 して人種や民族の別 にも区々である。すなわち、それは自 人 について41.5%と相対的に高 く、黒人 について38.4%と低い。同 じように非 ラテンアメ リカ系につい 41.6%と高 く、 ラテンアメ リカ系で36.4%と低 い。

所得水準 は、家族の形態や稼得者の数にも左右 される。夫婦か らなる家族の所得水準 は、アメ リカに おける既婚女性のはっきりと高い労働力率や管理的専門的職業従事者の多さを考 えるならば、概 して高 いように思われる。他方、夫婦の一方が欠けた家族の所得水準 は、低いのではないか と考えられる。事 実 は、これを裏づける。家計の年収 は、夫婦か らなる家族 について5万1,591ド ルに対 して、3万2,960 ドル (妻いない)も し くは2万1,023ド ル(0(夫いない)である (97年)。 家計収入 は、前者 を 100と す ると後者 はそれぞれ 63.9%、 もしくは40.7%の水準 にすぎない。家計支出のサービス化 は、所得水準 と 家族形態な どとの相関関係 を考 えるならば、家族形態などによって もちがった水準 にある。すなわち、

家計支出のサービス化 は、夫婦そろった家族で概 して高い水準 にあ り、他方、父子 もしくは母子家族 に あって相対的に低いこと、 これである。

ところで家計支出のサー ビス化 は、年齢階層別 に多様である。ちなみに、24歳以下 について36.0%と 相対的に低いのに対 して、65歳以上 については44.0%とはっきりと高い。両者の格差 は、いかなる要因 によるものであろうか。 これについては、次の節で答 えるとして、 ここでは少な くとも次の ことだけを 述べておかなければな らない。すなわち、所得水準 は24歳以下(2万2,583ド ル)でわずか とはいえ高 く、65歳以上 (2万761ド ル97年)で低い ことを考 えるならば、家計支出のサービス化 をこの場合 に限っていえば、所得の年齢階層間格差か ら説明するわけにいかない ということである。

以上、家計支出のサービス化の現状 を所得水準などとかかわって検討 してきた。表1は10の諸指標 に沿って家計支出のサービス化の現状 を示 した ものである。表中の計数の多 くは、既 に本文中に紹介 し てきた ところである。

‑127‑

(5)

家計支出のサー ビス化に関する諸指標(1)

1.所得階層別

A.下20%の階層

B.上位20%の 階層

2.家計の稼得者数別

A.2人以上世帯で稼得者 1人

B.2人以上世帯で 3人以上の稼得者

3.就業上の地位 0職種等別

A.サービス労働者

B.管理的専門的職業従事者

C。 自営業者

D.老齢退職者

4.教育水準別

A.中学卒以下

B.大学院修士修了以上

5。

人種別

A.黒 B。 自人

6。

ラテ ンアメ リカ系等別

A.ラテ ンアメ リカ系

B.非ラテ ンアメ リカ系

7.年齢階層別

A.24歳以下

B.65歳以上

8.家族構成別

A.1人親、17歳以下の子供少な くとも1人 いる家族

B。 18歳以上の子供のいる夫婦

9.住居取得の有無別

A.持家 な し

B.持家 あ り 10.居住地別

A.農

B.都

サービス化の比率

(a

(%)

∠ゝ37.0

45。

2

39.6 42.7

37.8 43.1 46.1 42.3

∠ヽ36.9 43.2

∠ゝ38.4 41.5

∠ヽ36.4 41.6

∠ヽ36.0 44.0

37.7 43.5

∠ヽ

35。

7 43.1

41.7 41.2

11.平 41.2

[資]UoS.Department of Commerce,Bureau of Labor Statistics,Consumer expend‐

iture survey,1996‑97,Report 935,September 1999,pp.24‑26,pp.32‑34,pp.40

‑42,pp.48‑50,pp.56‑58 and pp.60‑62よ リイ乍成。

[注](1)1996‑97年の実績 である。

(2)△印 は、平均 よ り低 い ことを示す。

(6)

家計 支 出のサ ー ビス化 の要 因

家計支出のサービス化 は、いかなる要因によって進展 したのであろうか。

まず、所得水準の上昇である。家計支出のサービス化 は、前の章でやや詳 しく述べたように所得水準 に連動する。 もとより、家計支出の費 目を細か くみると、サー ビス化 は所得水準 に必ず しも対応 しない 場合 もある。た とえば外食費 は、下位20%の所得階層について家計支出の4.7%を占めるのに対 して、

上位20%の所得階層で同じく5.4%である。 これは、家計支出のサービス化が所得水準の上昇 とともに 進んだ例である。 しか し、 これ とは反対の事例 もある。た とえば保健・医療費 は、下位20%の所得階層 について7.0%であるのに対 して、上位20%の所得階層について3.6%である。後者 は、みられるように 前者のおよそ半分 にすぎない。家計支出のサービス化 は、 このように費 目を個々に調べるとやや例外 と

も思 えるもの もあるが、全体 としてはやは り所得水準の上昇に応 じて進む。

さらに、家計支出のサー ビス化 は、耐久消費財の普及 に促 されて進む。アメ リカを車社会 と特徴づけ うることか ら、た とえば自動車の保有 を例 にとろう。車の保有 には民間の保険への加入 を伴 う。車 を文 字通 り耐久消費財 として一定の期間にわたって使 うためには、 ときに車の修理や検査のサービスを受 け なければならない。

耐久消費財の普及 というとき、それは財の購入 とその利用のみを指すわけでない。それは、財の賃借 とその利用 も含む。車 についていえば、そのレンタルや リースも含む。家計支出は、 これによってサー ビス関係の比率を押 し上 げることになる。

家計支出のサービス化 は、女性の労働力化 によって も影響 を受 ける。女性、特 に既婚女性の労働力化 は、就業時における保育や介護への何 らかの担保なしに不可能である。 また、女性の労働力化 による家 事時間の圧縮 は、夫 による家事の代行や外食 あるいは清掃サービスの購入なしにこれ も不可能である。

女性の労働力化が家計支出のサービス化 を否応なしに促す というとき、2つの条件 を区別 して考 えなけ ればな らない。その 1つ は、上 に述べたように女性の労働力化が家計支出のサービス化 を避 けられない もの として提起するということである。言い換 えれば必要性である。いまひ とつは、女性の労働力化が 家計の所得水準 を上昇 させ、 これによって外部のサー ビスを購入する余力 を新 しくつ くり出す というこ

とである。換言すれば、可能性の創出である。家計支出のサービス化 は、女性の労働力化の進展 に促 さ れるとい うとき、そこには上 に述べた必要性 と可能性の双方が働いているのである。         1

母親 を含 む働 く女性の増加 は、アメ リカ社会 を語 るとき忘れるわけにいかない特徴のひ とつである③。

これが、家計支出のサービス化 を押 し上 げたのである。女性の労働力化 にかかわる家計支出のサービス 化のうち、保育サー ビスの利用に関する諸指標 は表2に示す とお りである。表中、母親の就業状態別の 欄 をご覧いただきたい。

家計支出のサー ビス化は、人口の高齢化 によって も影響 される。人の身体機能 は、加齢 とともに低下 し、 これに伴 って日常生活上の援助 を要する。家族 もしくは近親者や隣人にこの援助 を担 う者がいない とき、外部のサービスに依存することになる。 このように考えるな らば、家計支出のサービス化 と高齢 化 とのつなが りについて容易に理解することがで きる。

両者の関係 は、本稿の主題 に密接 にかかわることか ら章 を改めて述べてみたい。

‑129‑

(7)

保育サー ビスの利用に関する諸指標

(lX幼

(単:%)

  未利用

1.家計 の収入階層別 A.1万 ドル以下

B。

 10,001‑2フ5ド C. 20,001‑3ステドル D.30,001〜4万ドル E. 40,001ハァ5,石ドル F. 50,001〜7.5フゴドル

C)。 7.5フラドル

'ス

2.母親の就業状態別

A.週35時間以上の就業

B.週35時間未満の就業

C.求職中

D.不就業

3.人種・ 民族等別

A.白人・ 非 ラテ ンアメ リカ

B.黒人・ 非 ラテンアメ リカ

C. ヒスパニ ック D。 その他

[資料]UoS.Department of Corrmerce,Statistical abstract of the US,119th edition,1999,p.402よ り作成。

[注](1)6歳未満の児童にかかわる保育サービスをさし、 これには近 親者による保育 (in relative care)も 含む。

(2)1995年 の実績である。

家 計 支 出 の サ … ビス化 と高齢 化

3は、家計支 出のサー ビス化 と高齢化 とのかかわ りについて検討す るために作成 した ものである。

家計支 出のサー ビス化 は、65歳以上 もし くは75歳以上 の高齢者 の家計 において顕著 であ る。これ は、

24歳以下 (36.0%)はもとよ り、全体 (41.2%)に比 べ て も数 ポイ ン ト高い44.0%も し くは44.8%で る。 この高 い比率 の主た る要因 は、表 中のサー ビス費 日でいえば住宅修理等、電気 ガス等の公共サー ビ ス、対人 サー ビス及 び保健0医療 、 これ ら4つの費 目で あ り、 とりわ け住宅修理等 と保健・ 医療 の ウエ イ トの大 きさが 目につ く。

これ らの結果 は、 どの ように評価 され るであろうか。

渥美 由喜氏 は、『シルバ ー消費 の現状 と今後 の展望』の中で、 日本 にお ける高齢者 のライフスタイル と 消費 ニーズ との関係 について整理 された ことが ある。 それ による と、高齢者 の特性 のひ とつ として身体 機能 の低下 を上 げる ことがで き、高齢者 は住居関連 や保健 医療 にかかわ るニーズ を形成 す る。 また、高 齢者 は自由時間の増大 を特性 のひ とつ にす ることか ら、豊かな購買力 に も裏打 ちされて、趣味や旅行及 び交際 な どのニーズ を形成 す る。)。

(8)

家計支出のサー ビス化 に関する年齢階層別比較(1)

65歳以上 うち75歳以上 24歳以下 全 体 幼

1.家計の基礎的条件

A。 人員 (人)

B.稼得者 (人)

C.車の保有数 (台)

D.持家率 (%)

E。 年平均支出 (ド)

△ 1.7

0.4

△ 1.5 79

∠ヽ24,413

△ 1.5

△0.2

△ 1.2 77

∠ヽ20,279

△1.8

△ 1.2

△ 1.0

∠ゝ9

∠ゝ18,450

2.5 1.3 2.0 64 34,819

2.サー ビス関係支出 (%)

A.自宅外 の食事

B.住宅修理等

C。 電気 ガス等の公共サー ビス D。 対人 サー ビス

E.車修理等

F.公共交通

G.保健・ 医療

H.演芸等観賞

I.教

J.保険料

∠ゝ4。9

4。1 8.8 1.9

∠ゝ5。6 1.3 11.7

△ 1.2

0.6

△3.9

∠ゝ4。3 4.7 9.6 2.6

∠ゝ5。2

1.1

13.8

0。9

0.3

△2.3

6.9

∠ゝ0。3

△5.9

△ 1.0

∠ゝ5.9

1。2

△2.3 1.4 6.0

5。

1

5。5 2.1 6.9 1.6 6.4 1.1 5.3 1.4 1.6

9。3

3.計 44.0 ∠ゝ36.0

[資料]U.S.Department of Labor,Bureau of Labor Statistics,Consumer expenditure survey,1996

‑97,Report 935,September 1999,pp.194‑196よ り作成。

[注](1)1996‑97年 の実績である。

(2)左の年齢階層を含むすべての年齢階層についてである。

(3)表中△印は、全体 に比べて低いことを示す。

高齢者 の家計 にお けるサー ビス化 は、渥美氏 の議論 とのかかわ りで は次 の ように評価 され よう。 す な わち、住居や保健 医療 にかかわ るニーズ は、サー ビスの購入 を通 して充足 され、家計支 出のサー ビス化 を支 える特 に大 きな要因 と考 えることがで きる

(10。

他 方、趣 味 や旅行及 び交際 のニーズ は、前 出の表3 に即 してみ る限 り、渥美氏 とはやや ちが った解釈 を要す る。 自宅外 の食事 をはじめ演芸 等観賞及 び教育 に充 て られ る費用 は、前出の表 を見 る限 り24歳以下 の若年者 は もとよ り、全体 に比 べて もはっき りと少 ない。 また、電気 ガス等の公共 サー ビスにかかわ る計数 は、24歳以下 は もとよ り全体 に比 べ て も高 い。

これ は、高齢者 の在宅時間の長 さ、 それ ゆえ外 出の頻度 の少 な さや時間の短 さを間接 的 に示す ように思 われ るが、 いかがであろうか。

家計支 出のサー ビス化 は、渥美氏 の議論 とのかかわ りでい えば高齢者 の身体機 能 の低下 とこれ に伴 う ニーズの充足か ら顕著 に進 んでい るのであ る。 自由時間の増大 とこれ に伴 うニーズの充足 の影響 は、 ア メ リカに即 して考 える とき小 さい といわなけれ ばな らない。

‑131‑

(9)

おわ りに

アメ リカ にお ける家計支出のサー ビス化 と高齢化 については、以上 に検討 した とお りである。本稿 に 述 べた ことは、筆者が『イギ リスの在宅介護者』(ミネル ヴ ァ書房、2000年1月 645ペー ジ)ほかで検 討 の対 象 にす るイギ リス について も同 じように指摘 され るであろ うか。 あるいは、別の特徴 を描 き出す こ とにな るであろうか。 アメ リカ とイギ リスの医療制度が大 き く異 なるだけに、独 自の検討 を要す る と ころである。 これ は、筆者 の今後 の課題 である。

(1) U.S.Departrnent of Corrmerce,Statistical abstract of the United States 1999,119th edition,p.

465.

(2) Ibid。,p.481 and p.487.

(3) Ibid.,p.445.

(4) Ibid。,p.475。

(5) Ibid.,p.445 and p.478.

(6) Ibid。,p.479.

(7) Ibid。,p.475.

(8)UoS.Depertment of Labor,Worrlen's Bureau,1993 handbook on wolnen workers;trends and

issues,1」.S.Department of Labor,1994,p.4 and pp.10‑12.

(9)渥美 由喜、前出、15ペー ジ。

CO これ は、 フランスの研究者 の指摘 す る ところで もある。D.Darrnon,J.M.Hourriez et P.L'Hardy, Consornmation;1'effet du vieillissement,Econonlie et Statistique,N。 243,Mai 1991,p。 90.

表 1  家計支出のサー ビス化に関する諸指標 (1) 1.所 得階層別 A.下 位 20%の 階層 B.上 位20%の 階層 2.家 計の稼得者数別 A.2人 以上世帯で稼得者 1人 B.2人 以上世帯で 3人以上の稼得者 3.就 業上の地位 0職種等別 A.サ ービス労働者 B.管 理的専門的職業従事者 C。 自営業者 D.老 齢退職者 4.教 育水準別 A.中 学卒以下 B.大 学院修士修了以上 5。 人種別 A.黒 人 B。 自人 6。 ラテ ンアメ リカ系等別 A.ラ テ ンアメ リカ系 B.非
表 2  保育サー ビスの利用に関する諸指標 (lX幼 (単 位 :%) 利   用 未利用 1.家 計 の収入階層別 A.1万 ドル以下 B。  10,001‑2フ 5ド ル C. 20,001‑3ス テドル D.30,001〜 4万 ドル E. 40,001ハァ 5,石 ドル F. 50,001〜 7.5フ ゴドル C)。  7.5フ ラドル 'ス 」 ヒ 2.母 親の就業状態別 A.週 35時 間以上の就業 B.週 35時 間未満の就業 C.求 職中 D.不 就業 3.人 種・ 民族等別 A.白 人・
表 3  家計支出のサー ビス化 に関する年齢階層別比較 (1) 65歳以上 うち 75歳 以上 24歳以下 全 体 幼 1.家 計の基礎的条件 A。 人員 (人 ) B.稼 得者 (人 ) C.車 の保有数 (台 ) D.持 家率 (%) E。 年平均支出 (ド ル ) △ 1.7△ 0.4△ 1.579∠ヽ24,413 △ 1.5△0.2△ 1.2 77∠ヽ20,279 △1.8△ 1.2△ 1.0∠ゝ9∠ゝ 18,450 2.51.32.0 6434,819 2.サ ー ビス関係支出 (%) A.自

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