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フ ィ ー ル ドイ ン タ ー ン シ ッ プ型 授 業 報 告

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Academic year: 2021

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(1)

フ ィ ー ル ドイ ン タ ー ン シ ッ プ型 授 業 報 告

1.授業科目 「 社会科教育内容学 Ⅲ」

( 1 )担当者 :外地 智 ( 教科教育学講座) ( 2 ) 授業の概要

筆者が担当する秋田大学教育文化学部の学校教育課程教科指導法科 目 「 社会科教育内容学」では、「フィ ール ドワーク型授業構成演習 ( 通称 「ミニ巡検」 と呼んでいる ) 」 として、社会科教育における 「 臨場的授 業 1 」の構築 を目指 して、実際のフィール ドワーク実施 を取 り入れた単元構成や授業構成に取 り組んでいる。

本稿では、 社会科教員養成に関わる授業の試みとして、この授業の概要 と今年度の実践事例 を報告 したい。

① 「フィール ドワーク型授業構成演習 (ミニ巡 模) 」の授業プロセス

筆者が本学 に着任 した 2 0 0 2 ( 平成 1 4) 年度 より、本実践は実施 している。本実践の授業プロセスは、以 下の通 りである。

( 1 ) 「ミニ巡検」オリエ ンテーション ( 対象地設定の視点 とモデル 「ミニ巡検」の事前学習) ( 2)モデル 「ミニ巡検 」( 「ミニ歴史探検‑ なんと私たちの学校の近 くに,実はあんなものやこんなも

のが !!、私たちの身近な史跡 を訪ねて ‑ 」の実施

( 3) 学生 による対象地の選定 とプランニング

( 4)事前学習 ( 対象の教材研究 と授業の位置付けの吟味) ( 5) 「ミニ巡検」の実施

( 6) 事後学習 ( V T R による 「ミニ巡検」の振 り返 りと授業構成の吟味) ( 7)報告書の作成

( 8)報告書の編纂

まず対象地は秋田市内とし、想定 された学校 において 1 、2 時間の時間枠で実施で きる場所 を設定する。

その際、「ミニ巡検」の類型 として、 1.テーマがある ミニ巡検 ( 授業者側に見てほ しい対象,観点が焦点 化 されている場合。例 えば、秋田の衣食住など) 、2. 場の特性 を活か した ミニ巡検 ( 例 えば、秋田市寺内、

八橋地区など) 、3. 系統枠 ( 地理、歴史、公民)の視点によるミニ巡検の 3 つを示 し、対象地選定の参考 を示す。次に、モデル 「ミニ巡検」 として、秋田市立寺内小学校の 6年生の歴史の授業を想定 し、「 古里か るた わた したちの八橋 ・寺内 2 」を活用 した 「ミニ歴史探検‑ なんと私たちの学校の近 くに,実はあんな ものやこんなものが !!、私たちの身近な史跡 を訪ねて ‑ 」 を実施する。そ して、これらを踏 まえて、学 生 自身が年間計画や単元、授業におけるフィール ドワークの位置付けを設定 し、プランニ ングー事前学習

‑ 「ミニ巡検」の実施‑事後学習一報告書作成一報告書の編纂 3 による総括のサイクルで、各自のフィール ドワーク、そ してそれを中心 とした授業構成 を トータルにコーディネー トする。すなわち、授業デザイン その ものをプロジェク トワークとして実施するのである。

② これまで実施 した 「フィール ドワーク型授業構成演習 (ミニ巡検 ) 」の概要

さて、これまでに実施 した 「ミニ巡検」 は次頁の表 1の通 りで、筆者によるモデル 「ミニ巡検」 を除 き

全部で 4 2 件である。学年別、分野別の内訳 は 、2 0 0 2 ( 平成 1 4) 年か ら 2 0 0 6 ( 平成 1 8 ) 年の 5 年間を累計

し、小学校では全部で 21 件、その内訳は 3 年生が 4 件 、4 年生が 3 件 、5 年生が 1 0 件 、6 年生が 4 件、中

学校では全部で 2 0 件で、その内訳 は地理的分野が 8 件、歴史的分野が 6 件、公民的分野が 6 件、高枚は 1

件のみで日本史である。

(2)

施 年 度 テ ー マ 寿 1 2 0 0 2 年度か ら 2 0 0 6 年 度 ま で の 「ミ ニ 巡 積 ー の テ ー マ と 対象 ㈹ 対 象 地 対象竿 年

2

0

(

0

6)

え 年 度 小芋3 年 智の中で

雨秋 E E ] 漣一

所 中で

高校 2年

地名巡検 ノ j . 芋 6年

中字 3 年

小字 5年

2 00 ( 7) 3 年度 秋田地方気象台 中学 1 年

4

秋 田を知 ろう 中辛 1年 中で

中学 3 年 公民的分FF

中学 1 年 歴史的分野 営の中で

秋E F中央郵便局 小字5年

2 0 (8) 0 4 年度 小

6 年

斬跡‑米書跡

5

公共娘役兄 等

‑ E lb' 陣の‑ ロー 中宇 3 年 公民的分野 とめ として

竹谷 友 之助商店 中字 3年

軟田魁新 報社 小芋 5年 「弘たちの

' Il t

♀ ギ

十 地蔵 B ] 辻 跡収蔵席 中 手 1 年 歴史的分野 時

小 字3 年 「まちでは 中 字 2 年 地理約分粁

色」の学習の 中で

2 0O5年度 中辛 1 年 時

中 辛 ユ年 地 理 的 分 析 :

( 火指神社) 小 字 5 年 教 手 世 」 界 の 学 と 習 日 本 中 中 芋 3 年公 民 的 分 界

千月I 芸 小 字4 年

‑秋 田の伝統工芸には どんな ものがあるだ ろう二 K i 字5年 ‑ 」 の i Sわ

小 字5 年

の芋智の 中で

ミニ地域探 検 小芋5年

2 0 日 0 6 3) 年度 高砂隻未店 小字 中芋 3 2 年 年 の生産や 「 ( a) 地域の

禿J阜元の中で 「 I の 節)

中芋 2 年

小手5年 な どの産業 と 「( 3 ) 我が国 小芋3 年

たち‑ 町,柑)円へ 村)緒ベ 」0 : )鼻元の 中で

秋田火力粂t所 小字4 年

秋田市民俗t i ; 薄絹 中芋 1 年 歴史的分 狩 J 身近な地域の 中 学 1 年

紋日地方気史

中芋2 年

小手6 年

身近な地域」の■元の中で 小 字 5 年

田 丁 ム 民 J

(3)

③ 「フィール ドワーク型授業構成演習 ( ミニ巡検 ) 」の実施事例〜和菓子づ くりをする人の仕事一高砂堂で 上生づ くり体験‑

さて、このように実践 している 「フィール ドワーク型授業構成演習 (ミニ巡検) 」であるが、ここでは、

本年度に実施 した 「ミニ巡検」の具体的事例 を紹介 したい。以下に示す ものは、実際に今年度の実践 とし て、市内の伝統産業 をテーマに構成 した学生の報告書である。秋田市立保戸野小学校 3 年生の 『 人び との しごととわた したちの くらし』の単元 を想定 し構成 されたもので、対象地は、市内の和菓子の老舗である 高砂堂である。実際に 2 0 0 6 ( 平成 1 8 ) 年 1 1 月 1 6 日に 「ミニ巡検」 を実施 している。

Ⅰ.授業構成のプランと工夫 ( 1 ) 対象学校、学年

秋田市立保戸野小学校 3 年生 ( 2 ) テーマ

和菓子づ くりをする人の仕事一高砂堂で上生づ くり体験‑

( 3)目的

・地域 にある身近な商店 を活用することで、そこで働 く人や仕事 に興味 ・関心 を持たせ る。 ( 興味 ・関心)

・和菓子作 りを体験することで、菓子作 りという仕事 を知 り、理解 を深める。 ( 知識 ・理解)

・体験 を通 して、和菓子づ くりをする人の仕事 に対する工夫や、そこに込め られた願いを考える。 ( 思考 ・判断) ( 4) 年間計画、単元、授業での位置づけ

本巡検は、小学校 3 年生 『 人びとの しごととわた したちの くらし』の学習において行 う。

小学校学習指導要領、第 3学年及び第 4学年の 2内容に 「(2)地域の人々の生産や販売 について、次のことを見学 し た り調査 した りして調べ、それ らの仕事 に携わっている人々の工夫 を考えるようにする。 」 とある。 この授業は 「イ 地 域の人々の生産や販売に見 られる仕事の特色及び国内の他地域などとのかかわ り 。 」を扱 う単元の中で行い、「 地域の人々 の生産や販売」 について学ばせたい。 「 国内の他地域 などとのかかわ り」 については、 この巡検のみで学習 させるのは難

しいと考える。そのため、本巡検 においては 「 国内の他地域などとのかかわ り」への関連づけは無理に行わない。

事前学習では和菓子の製造工程 を予想 させ、そこで考 えたことや疑問点 を整理 させる。そこから体験時に何 を見て くる のか、 といった課題 を子 どもたち自身に発見 して もらう。この巡検は、その課題 を解決す る活動 として位置づけたい。

( 5) 学習プランの工夫 (事前学習 )

・ どのように自分たちの下におか しが届いているのかを考 え、「 生産‑販売‑消費」 という流れを理解する。( 1時間)

・ 体験時に作る上生菓子 を実際に見て、上生菓子はどのように作 られるのかを 5‑6 人のグループになって話 し合い、

製造工程 を予想する。 ( 1時間)

・ 予想 した製造工程の中で、わか らないことや、工夫 しているだろうと思った点を、また、体験時に聞いてみたいこと を質問シー トに記入するo ( 1時間)

(巡検当日)

・ 上生菓子づ くり体験 を通 して、自分たちの予想 と実際の菓子づ くりとの違いを感 じ取 り、菓子 をつ くるという仕事 に ついて理解を深める。体験後、グループ毎 にあらか じめ用意 していた質問をし、当 日疑問に感 じた点は個別に質問す る。 ( 1時間)

(事後指導 )

・ グループ毎 に、体験前 に疑問に感 じていたこと、体験時にわかったこと、感 じたこと、新たに浮かんだ疑問点などを 整理 し、新聞形式でまとめる。 ( 2時間)

・ 作成 した新聞をグループ毎 に発表する。 ( 1時間)

(4)

Ⅱ. 「ミニ巡検」の実際 ( 2 0 0 6 年 1 1 月 1 6 日 ( 木)実施) ( 1 ) 巡検場所一高砂堂本店

〒 01 0‑0 91 2 秋田市保戸野通町 2‑24 T E L 01 8‑8 2 3 ‑ 0 5 3 2

( 2) 巡検 コース

12:30 秋田大学正門を出発 13:00 高砂堂本店到着

仕事 における工夫や課題 についてお話 を伺い、上生菓子作 りを体験する。

14:00 巡検終了

( 3) 巡検内容

高砂堂本店の沿革や和菓子 を作るという仕事 についてのお話 を伺 った後、上生菓子づ くりを体験 した。今回は 2 種類の 上生菓子 を作 ったが、本巡検 を実施 した季節 に合わせて、秋 を表す柿 と柊 を作 った。

○高砂堂本店一創業は 1 8 9 4 年。現在の店舗 は大正 7 年建築。平成 1 2 年 に国登録有形文化財 となっている。

【 伺 ったお話か ら】

(和菓子 を作るということ)

・和菓子 を作 る‑生 ものを管理する、 ということ。生 ものを扱 う仕事 なので、作業場 には暖房をつけていない。冬場の、

特に早朝の寒 さは厳 しい。

(経営 について)

・手作 りの菓子は材料、手間、労力すべてに経費がかかる。それで も昔は丁稚奉公や修行中の職人がいて、人件費 にかか る割合が低かったが、現在はその割合 も高 くなっている。

・後継者について‑・ 大変な仕事 なので、積極的に継がせたい、とは言えない

(5)

への理解が薄らいできている。添加物を使用 しない大福は、朝作ると夕方には硬 くなるのが普通だが、それを知 らずに

「 大福が硬い」 と苦情の電話がかかってきたことがあった。

・こうした課題があるなかで、個別の菓子店は全体的に減る傾向にある。

く今後について)

t経営 を続けるためには、パパママス トア ( ※) となるか、機械による製造に切 り替えるか、この 2 つの選択肢から選ば ざるを得ないのが現実。

・高砂堂では、多 くの人に店に足を運んで もらえるように、どこにもないお菓子を創 り出そうと研究 している。

※パパママス トア‑家族のみで経営する小規模な商店

○ 上生づ くり体験‑ 「 柿」 と 「 柊」 を作る

左 :練 り切 りを回しながら飴 ( 写真左奥)を包む。右 :四方に筋を入れる。この時、鰭 を包んで しわになった方を下にする。

(きれいに仕上げるポイン ト)

左 :葉を作るOプロペラのように形を整え、羽の部分を摘 まんでひねる。右 :葉を乗せて、軸を立てて完成。軸は茶葉を使

って表現する。

(6)

「 柊」

葉の根元から中央は緑、葉先は白の練 りきりを使い、二色の境 は ̀ ぼかす' 。葉脈を表すために、型に当てて線をつける。こ の時、型に練 り切 りが付かないように型を湿らせる。また、強

く押 し当てな い。

Ⅲ. 巡検後の感想 ・意見

今回の巡検では、初めに高砂堂の沿革、菓子作 りという仕事や店の経営についてのお話を伺った。

初めにお話 していただいたのは、菓子を作るというのは大変な仕事である、ということだった。「 生 もの」扱 う仕事のため、

作業場には暖房を入れていない。朝早 くから作業に取 りかかるため冬場の寒さはかなりのものらしい。私たちが体験させて 頂いたのは昼過 ぎだったが、それでも寒かった。これが早朝だったら、と想像するだけでも、菓子を作る現場の大変さを推 し測ることができた。また、経営に関してのお話 も伺った。コンビニやスーパーでの菓子販売によって、個別の菓子店に足 を運ぶ減 り、手作 り ・本物の菓子への理解が薄らいできているという。こうしたことを背景に、個別の菓子店は全体的に減 少傾向にあ り、家内工業で経営を続けるか、機械製造にシフ トするか、現在生き残る道はこの 2 つが大半であるということ 等、これまで想像すらしていなかった菓子店の現状を教えていただいた。こうした現状を踏まえて、多 くの人に店に足を運 んでもらうために、どこにもないお菓子を研究 しているという。続いて上生作 りを体験 したのだが、きれいに形作ろうにも 力加減が難 しく、思 うようには行かなかった。上生は繊細な菓子で、手の温度でも品質が変化 して しまうため、長い時間練

り切 りを持っていてはいけないこと、練 り切 りが手にくっついてしまわないように布巾で手を湿らせてお くこと等、技術以 前にも注意すべ き点があった.職人の方が、短時間に美 しい菓子を作 り上げる様子を見て、一つの菓子ができるまでの手間 やそこに込められた思いを実感 した。

この巡検は、菓子店の抱える問題やお店の方の思いを知 り、自分の消費者 としての行動を省みるきっかけとなった。 しか し、事前学習を十分にできず、自分自身が体験時の観点を明確にできないまま巡検に望んで しまったのが悔やまれる。事前 に相手先へ実際にお話を聞きに伺って、体験内容 もきちんと把握 していたらより充実 した内容になっていただろう。貴重な 体験を生かすための事前学習の重要さを実感 した巡検でもあった。

④ 「フ ィール ドワー ク型授 業構 成 演習 (ミニ巡検 ) 」 の意義

筆 者 は、「 臨場 的授 業」構成 を 目指 す 「フ ィー ル ドワー ク型授 業構成 演 習 (ミニ巡検 ) 」の意義 につ い て、

以 下 の六 点 と して考 えてい る。

( 1)叙 述化 され た知 識 か らの解 放

( 2 ) 生 の社 会事 象 と向 き合 う社 会科 の本 質 ( 3) 教材 の 「身近 さ」 を再 考 す る契機

( 4) 自分 自身の生 活基盤 へ の認 識 、振 り返 り ( 5) 教 員養 成 ・キ ャ リア形 成 と しての職 業理解

( 6 ) プ ロジ ェ ク トワー ク と しての授 業構 築

これ に関す る詳細 に関 して は、本 学 実践 セ ンター紀 要 『 秋 田大 学教 育文化 学 部教 育 実践研 究紀 要 』第 2 9

号 を参 照 され たい。本実践 は、社会科 におけ る 「 臨場 的授 業」 を構成 し、 まさに 「 場」 に臨 む学習 を実際 に実

(7)

錯誤 を繰 り返 しなが ら実践 している。皆様方のご批判 とご意見を受けつつ、より発展的に改良 してい きた

い 。

1 「 臨場的授業」 とは、実際にその場 に赴 き、いわばその場 を直接体験する授業である。それは、その場 に臨むことはもちろんであるが、その場 に関わる人 と触れ合 ういわば臨人的要素、またそこでの出来事 や行事などの事 に臨む臨事的要素 も含 まれる。それは、教室での座学だけでは得 られない情報、すなわ ち視覚的情報はもちろんのこと、聴覚 ・喚覚 ・触覚的情報や、実際にそこで働 く人々とのコミュニケー ションなど、その場の持つ豊富な情報環境 に直接臨む授業である。こうした、実際の場 に臨み、場や人、

事 と向 き合 う授業 をここでは 「 臨場的授業」 と呼ぶことにしたい。

2 「 古里かるた 八橋 ・寺内」は 、1 9 7 9 ‑ 8 0 ( 昭和 5 4 ‑ 5 5 ) 年 に、秋田市立八橋小学校で作成 され 、1 9 8 0 ( 昭 和 5 5 ) 年に刊行 された。作成の中心になったのは当時同校の学校長であった野尻滋氏であるが、野尻氏 はその後、同 じ秋田市の他地域 を題材 に 5 つのかるたを作成 している。県単位ではな く市町村単位の同 一地区で、合計 6つの 「 郷土かるた」が作成 された例は他 に類 をみない。拙著 「 歴史的地域素材の教材 化 とその特色‑ 『 古里かるた わた したちの八橋 ・寺内』 を事例 として ‑ 」秋田大学教育文化学部教育 実践研究紀要編集委員会編 『 秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要』第 2 5 集、( 秋田大学教育文化学 部附属教育実践総合センター 、2 0 0 3 年) 、1 7 ‑ 3 0 頁 を参照 されたい。

3 秋田県は、昭和初期 に文部省普通学務局嘱託 としていわば 「 郷土教育主事」的役割 を果た した小田内通

敏 ( 1 8 7 5 ‑1 9 5 4) の出身地であ り、小田内は郷土教育講習会講師等で度々秋田県を訪れている。また、そ

うした小田内の関係で、秋田県では昭和初期の文部省 による郷土教育関係施策の内、全国師範学校への

模範的郷土研究 を示すべ く施策 された 『 綜合郷土研究』編纂 を託 され、秋田県師範学校、秋田県女子師

範学校 を中心 に 『 秋田県綜合郷土研究』 ( 1 9 3 9 年)が編纂 され、刊行 されている。この前提 となった 『 郷

土研究紀要 』 『 郷土地理研究書』(ともに秋田県女子師範学校編 、1 9 3 2 年発行)に倣い、冊子作成 も授業

の一環 として位置付 け、学生の手作 りで報告書 を編纂 している。拙著 『 昭和初期 における郷土教育の施

策 と実践 に関する研究 』( N S K 出版 、2 0 0 4 年)、第六章を参照 されたい。

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