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オープンスペースにおける着座滞留と空間構成に関する基礎的研究 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)オープンスペースにおける着座滞留と空間構成に関する基礎的研究. 広鰭 知子 1. 序論. ぞれの調査結果をもとに、滞留場所と滞留場所選択に. 1.1. 研究の背景と目的 オープンスペースにおいて、人々がその場に留まり. 関する要因の関係性より、滞留発生のための条件を明. 交流する、すなわち滞留が発生することで、賑わいが. るため、新たに九州産業大学の施設内アトリウムを対. もたらされる。また、近年の情報化の発達とともに、. 象地とした滞留観察調査を行い、滞留が発生する空間. 若年層を中心に、コミュニケーションスタイルも大き. 構成を明らかにする。. く変化しつつある。こうしたコミュニケーションの多. 2. 着座滞留の実態把握. 様化によって、滞留が展開されるオープンスペースの 空間構成も変化してくると考えられる。そのため、オー. 2.1. 滞留観察調査の概要 若年層の滞留が多く見られるオープンスペースのう. プンスペースで展開される滞留現象を読み解き、空間. ち、商業施設屋外広場である岩田屋本館前と、駅前広. のデザインに活かすことは重要である。. 場である西鉄大橋駅西口広場を対象地とし(図 2)、滞. そこで、都市空間におけるコミュニケーションの舞. 留観察調査を行った。調査は 10 月中旬~ 11 月中旬の. 台としてのオープンスペースの構成手法の構築を長期. 平日の 1 日、12 時代の 50 分間、ビデオカメラによる. 的な目的とする。本研究では、滞留の大半を占める着. 撮影と目視による調査シート(滞留者の属性、姿勢、. 座滞留に着目し、滞留現象の実態の把握、および滞留. グループ人数、行為、滞留時間)の記入をおこなった。. らかにする。最後に、滞留発生条件の有効性を確かめ. 者意識の把握を行うことにより、滞留を発生させる要 岩田屋本館. 因と空間構成に関する条件を明らかにする。 1.2. 研究の方法 本研究では、駅前や商業施設周辺、大学キャンパス. パーゴラ. 道路→. ←道路. 駅 口. における屋外広場、および施設内アトリウムを対象と する。まず、天神岩田屋本館前と西鉄大橋駅前におい. ↓道路  . .  . て、滞留観察調査を行い、1 分以上同じ場所に着座す 次に、アンケート調査により、滞留者意識を把握し、. 2.2. 着座滞留の実態把握 着座滞留者数は、岩田屋前. 滞留場所選択に関する要因を抽出する。さらに、それ. で 44 人、大橋駅前で 60 人で. 滞留者意識の把握による 滞留場所選択要因の抽出.  滞留観察調査(   ) 大橋駅前. アンケート調査(   ) 大橋駅前. あ る( 表 1)。 グ ル ー プ 人 数. 滞留データの作成. 滞留者意識の把握. で は、 両 対 象 地 と も に、1 人. 滞留傾向の把握. 滞留場所選択要因の抽出. 岩田屋前. 岩田屋前. での滞留が多く、岩田屋前で. 表 1 着座滞留の実態 滞留者数(人) 全体 男性 女性 9歳以下 10~19歳 20~29歳 年齢層 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60歳以上 1人 2人 グループ 3人以上 人数 性別. で 65.0% を占める。行為では、. 滞留場所と滞留場所選択要因の関係性の分析. 行為. 滞留発生条件の抽出. 岩田屋前では「喫煙」が行為 全 体 の 25.0%、 大 橋 駅 前 で は. 滞留発生条件の有効性. 「携帯」が 25.0% と最も大きい.  滞留観察調査(九州産業大学). 割合を占める。平均滞留時間. 滞留発生条件の評価. は、岩田前屋で 4.2 分、大橋 総括. 駅前で 9.4 分であり、大橋駅. 図 1 研究のフロー. 前の平均滞留時間は、岩田屋. 岩田屋前 44 20 45.5% 24 54.5% 0.0% 0 2.3% 1 13 29.5% 9 20.5% 10 22.7% 6 13.6% 5 11.4% 34 77.3% 10 22.7% 0.0% 0. 平均グループ 人数. 全 滞 留 者 の 77.3%、 大 橋 駅 前. 滞留場所の空間構成と滞留発生条件の抽出. 滞留発生条件の検証. . 図 2 調査対象地の平面図 ( 左から岩田屋本館前広場、西鉄大橋駅西口広場) . る人を滞留者と定義し、滞留現象の実態を把握する。. 着座滞留の実態把握. . 会話 携帯 喫煙 飲食 何もしない 読書 昼寝 その他. 平均滞留時間(分) 全体 1人 グループ 2人 人数 3人以上 会話 携帯 喫煙 行為 飲食 何もしない 読書 その他. 大橋駅前 60 35 58.3% 25 41.7% 1.7% 1 3.3% 2 24 40.0% 7 11.7% 6 10.0% 9 15.0% 11 18.3% 39 65.0% 16 26.7% 8.3% 5. 1.2. 9 12 14 5 13 3 0 0. 16.1% 21.4% 25.0% 8.9% 23.2% 5.4% 0.0% 0.0%. 岩田屋前 4.2 4.0 4.9 - 5.1 5.5 4.5 5.6 3.3 4.7 -. 1.5. 15 20 16 8 16 1 0 4. 18.8% 25.0% 20.0% 10.0% 20.0% 1.3% 0.0% 5.0%. 大橋駅前 9.4 8.1 11.2 13.6 12.3 9.4 9.5 17.0 6.4 7.0 25.8. * 行為において、1 人に対し複数の行為を行った場合は全て. 10-1. の行為をカウントしているため滞留者数の合計より行為数の 合計のほうが多くなっている。.

(2) 前の 2 倍以上である。グループ人数が 1 人の場合、岩. 所の近くで滞留が行われる傾向がある。. 田屋前で 4.0 分、大橋駅前で 8.1 分と複数での滞留に. ②グループ人数が2人以上の場合、「近接性」が滞留. 比べて、平均滞留時間が短くなる傾向がある。また、. 者全体に比べ割合が小さく、入り口の近くや滞留開始. 行為別には、「飲食」が岩田屋前が 5.6 分、大橋駅前. 前にいた場所の近くで滞留が行われる傾向にはない。. が 17.0 分であり、両対象地で最も滞留時間が長かった。. ③グループ人数が3人以上の場合、「周辺装置」が滞. 3. 滞留者意識の把握による滞留場所選択要因の抽出. 留者全体に比べ割合が小さく、背後に壁などの物的環. 3.1. アンケート調査の概要 滞留場所に関する滞留者の意識を把握するために、. 境があることや、行為と関係のある装置に近いことを. 11 月中旬に岩田屋前、大橋駅前において、アンケート. 3.2.3. 滞留場所選択要因と滞留行為. 調査を行った。有効回答数は 138 であった。内容は、. 滞留場所選択要因と滞留行為の関係において(図 4)、. 滞留者の「属性」「グループ人数」「その場所に座った. 両対象地ともに同じ傾向にあるものを挙げる。. 目的」「座ってから行った行為」「その場所を選んだ理. ①滞留行為が会話の場合、「快適性」と「周辺装置」. 由」であり、全ての質問において選択肢を用意し、回. が行為全体に比べ割合が小さく、「近接性」が行為全. 答者に選んでもらった。. 体に比べ大きい。つまり、会話を伴う滞留は、座面の. 3.2. 滞留場所選択要因の抽出. 清潔さや座り心地、背後の壁などの物的環境を重視せ. 3.2.1. 滞留場所選択理由の分類. ず、また、入り口の近くや滞留開始前にいた場所の近. アンケートの「その場所を選んだ理由」では、回答. くで行われる傾向にある。. が得られた 24 項目を 12 分類したところ(表 2)、両. ②滞留行為が携帯電話の場合、「快適性」が行為全体. 対象地で、「近接性」が最も割合が大きく ( 岩田屋前:. に比べ割合が小さく、「近接性」が行為全体に比べ大. 26.3%, 大橋駅前:30.8%)、次に「快適性」が大きい. きい。つまり、携帯電話を伴う滞留は、座面の清潔さ. (18.9%,27.1%)。さらに、 「滞留者」(10.3%,9.3%)、 「周. や座り心地を重視しないが、入り口の近くや滞留開始. 重視しない傾向にある。. 辺装置」(14.8%,5.6%) の割合も大きい。この4分類の. 前にいた場所の近くで行われる傾向にある。 . 合計は、岩田屋前で 70.3%、大橋駅前で 72.8% を占め、. ③滞留行為が喫煙の場合、「快適性」と「周辺装置」. これらを着座滞留における滞留場所選択要因とする。. が行為全体に比べ割合が大きく、座面の清潔さや座り. 3.2.2. 滞留場所選択要因とグループ人数. 心地や、背後の壁などの物的環境、行為と関係のある. 滞留場所選択要因とグループ人数の関係を明らかに. 灰皿などの設置状況を重視する傾向にある。. する(図 3)。各対象地で滞留者全体の構成比と各グルー. ④滞留行為が飲食の場合、「近接性」と「周辺装置」. プ人数の構成比を比較した。両対象地ともに同じ傾向. が行為全体に比べ割合が小さく、入り口の近くや滞留. にあるのは、以下の通りである。. 開始前にいた場所の近くで行われる傾向にはなく、行. ①グループ人数が1人の場合、「近接性」が滞留者全. 為と関係のある装置などの設置状況や背後の壁などの. 体に比べ割合が大きく、入り口や滞留開始前にいた場. 物的環境を重視しない傾向にある。 . 表 2 滞留場所選択理由の分類. 岩田屋前. 岩田屋前. 100%. 分類. 理由. 岩田屋前. 座り心地がよいから. 快適性. 座面がきれいだから. 機能性. 60%. 囲われているから 囲われていないから 複数人数で座れるから. 2.9%. 7.4%. 2.8%. 視認性. 他人を見やすいから. 歩行者 滞留者. 自動車 周辺装置 景観 日照. その他. 一番近いところにあったから 入り口から近いから 歩いている人に遠いから 歩いている人に近いから 周囲に座っている人が多いから 周囲に座っている人が少ないから 自動車交通に近いから 背後に壁や柱、植栽があるから 行為と関係のある装置が近くにあるから 眺めがいいから 緑があるから 日陰であるから 日向であるから その他. 27.9% 44.1%. 11.3%. 14.8%. 18.4%. 24.0%. 29.6%. 7.4%. 3.7%. 8.0%. 全体. 26.3% 1.6%. 30.8% 1.9%. 10.3%. 9.3%. 0.0%. 1.9%. 14.8%. 1人. 4.7%. 3.7%. 33.4%. 5.3%. 27.7%. 14.0%. 13.0%. 6.1% 3.0%. 13.0%. 31.7%. 26.3%. 21.0%. 18.8%. 喫煙. 飲食.  . 33.3%. 20.3%. 15.4%. 15.8%. 全体. 会話. 携帯. . 24.2%. 何もしない. . . . 大橋駅前. . . .

(3). . 100% 27.1%. 22.1%. 80%. 27.1%. 31.9%. 41.2%. 80%. 8.8%. 60%. 5.6% 9.3%. 11.8%. 40%. 30.8%. 33.8%. 9.1%. 60%. 5.6% 9.3%. 40%. 30.8%. 23.5%. 27.2%. 21.2% 36.5%. 9.1%. 27.1%. 23.5%. 全体. 1人. 31.8%. 35.3%. 2人. 3人以上. 近接性. 滞留者. 周辺装置. その他. 快適性. 会話. 近接性. 6.7%. 23.2%. 20.0%. 7.7%. 33.4%. 38.6%. 15.8% 携帯. 30.8% 9.1%. 全体. 15.4%. 5.1% 2.6%. 33.4%. 27.1%. . 滞留者. 飲食 何もしない. 周辺装置. その他. . …3番目に割合が大きい …4番目に割合が大きい. 図 3 滞留場所選択要因と グループ人数. 10-2. 図 4 滞留場所選択要因と 滞留行為. . .

(4). 喫煙. . . 駅 口. . . .  . …最も割合が大きい …2番目に割合が大きい. . 28.1%. 42.0%. 20%. 0%. 快適性. 10.5%.  . 15.0% 39.9%. 10.5%. 45.4%. 0%. 3.7%. 15.8%. 9.2%. 18.9%. 5.6%. 0.8%. 12.3%. 大橋駅前. 5.6%. 34.8%. 0%. 3人以上. 100%. 20%. 5.3%. 2人. 31.4%. 20%. 19.0%. 0%. 35.3%. 40% 26.3%. 20.0% 18.9%. 14.8% 10.3%. 25.8%. 20% 22.5%. 29.6%. 24.5%. 4.0%. 8.8%. 26.3%. 80%. 60%. 8.5%. 40%. 他人を見にくいから. 近接性. 29.6%. 10.3%. 2.8%. 他人に見られやすいから 他人に見られにくいから. 28.1%. 27.1%. 明るいから. 開放性. 14.2%. 80%. 18.9%. 100%. 大橋駅前. . 図 5 調査対象地の滞留場所. .

(5) 4. 滞留場所の空間構成と滞留発生条件の抽出. 少ない滞留場所では、「周囲に座っている人が少ない. 4.1. 滞留場所選択要因と滞留場所の関係. から」と回答した人の方が多い傾向にあることがわか. 滞留場所選択要因「近接性」「滞留者」「周辺装置」. る。. と滞留場所(図 5)の関係性について分析を行い、滞. これより、他の滞留者の存在に関して、すでに滞留. 留現象が発生する空間構成について考察する。なお、. が起こっている場所にさらなる滞留が発生するケース. 「快適性」については空間構成を論じる観点から分析. と、多くの滞留が起こっている場所を避けて、滞留が. 対象から外している。. 起こっていない場所に新たな滞留が起こるケースがあ. 4.1.1. 滞留場所選択要因「近接性」. り、これらは、滞留発生の特性ということができる。. 滞留場所選択要因「近接性」に関して、「近接性」. 4.1.3. 滞留場所選択要因「周辺装置」. を説明する指標として、「社会距離内歩行者数」、「入. 各対象地のエリア全体における滞留場所選択要因. り口からの距離」の2つの指標を提案し、定義を以下. 「周辺装置」 の割合は、 岩田屋前で 14.8%、 大橋駅前で 5.6%. に示す。. であり、両対象地における割合に大きな差がある(表. ・「社会距離内歩行者数 ( 人/分) 」…滞留場所と歩行経路. 2)。また「周辺装置」に含まれる理由「行為と関係の. の関係を表し歩行者動線との近さを意味する指標。. ある滞留装置(灰皿や自販機、テイクアウト店舗など). 各エリアの重心から、社会距離の遠方相の限界であ. が近くにあるから」は、特に岩田屋前において重視さ. る 3.6m. (*). を半径とした円内を通過した 1 分あたり. れている。そこで、岩田屋前に重点をおいて「周辺装. の歩行者数(図 6)。. 置」に関する分析を行う。. ・ 「入り口からの距離 (m)」…対象とするオープンスペー. 「行為と関係のある滞留装置が近くにあるから」の. スに面する入り口から各エリアの重心までの距離。. 回答が多かったエリアを配置図上にプロットすると. 1) 社会距離内歩行者数. (図 9)、滞留装置を重視するエリアが建物側に偏って. 社会距離内歩行者数と滞留者数の関係性(図 7)を. いるのがわかる。これは、オープンスペースに面する. 見ると、社会距離内歩行者数が大きい値を示すと、滞. テイクアウト店舗の影響が大きいと考えられる。この. 留者数は少なくなっていく傾向にあることがわかる。. ことより、テイクアウト店舗の近くに滞留が発生する. このことより、滞留場所の近くを通過する歩行者数が. 傾向にあるということができる。. 多すぎる場合、滞留が起こりにくくなるといえる。. 4.2. 滞留発生条件の抽出. 2) 入り口からの距離. 以上の分析より、滞留発生条件は次の通りである。. 入り口からの距離と滞留者数の関係性(図 8)を見. 1) 入り口からの距離が近いこと. ると、入り口からの距離が小さくなるほど、滞留者数. 2) 社会距離内歩行者数が多すぎないこと. が多くなる傾向にあることがわかる。このことより、. 3) テイクアウト可能な店舗がオープンスペースに面し. 入り口からの距離が近いと滞留が発生しやすくなり、. ている場合、店舗に近いこと. 距離が遠いと滞留が発生しにくくなるといえる。. (*) エドワード .T. ホールによる社会距離は、会話をしようと思えばでき る距離として定義されていており、社会距離の遠方相の限界を 360cm とし、 社会距離内であれば、各個人同士の付き合いが可能であるとされている。. 4.1.2. 滞留場所選択要因「滞留者」 滞留場所選択要因「滞留者」に. 社会距離内歩行者数 =. 滞留場所の重心から3.6m以内を測定時間中に通過する歩行者数. 測定時間. 例) 社会距離内歩行者数     = 13 (人)/ 10 (分)     = 1.3 (人/分). は、「周囲に座っている人が多い. 岩田屋本館出入口. 滞 12 留 者 10 数 (人). から」「周囲に座っている人が少. テイクアウト店舗. 8 6 4. ないから」の2つの相反する理由. 3.6m. エリアの 重心. 2 0 0.00. が含まれている。大橋駅前では、. が、岩田屋前では、どちらの回答 も得られた。. (人) 6. 5.00. 大橋駅前. . 8.  . 滞 12 留 者 10 数 8. 10. . . 6. .

(6) . 4. 2.  . (人). 4. 人の方が多く、また、滞留者数が. 4.00. 図 7 社会距離内歩行者数と滞留者数. 岩田屋前. 滞 留 者 数. ている人が多いから」と回答した. 3.00. 社会距離内歩行者数 (人/分). 図 6 社会距離内歩行者数. と回答した人は全くいなかった. 多い滞留場所では、「周囲に座っ. 2.00. 10分間の歩行者 動線の軌跡. 「周囲に座っている人が多いから」. 岩田屋前において、滞留者数が.  1.00. 2 滞留装置、かつ「周辺装置」を 重視する回答が多いエリア. 0. 0 10. 15. 20 25 入り口からの距離(m). 10. 20. 30. 40 50 60 入り口からの距離(m). 指標の数値の分布を見るため、前回調査(H 12 年)で得られた同対象地の各滞留場所のデータ も別サンプルとして加えている。. 図 8 入り口からの距離と滞留者数. 10-3. 滞留装置を重視する回答が多い エリア. 滞留者 *滞留装置…灰皿や自販機、テイクアウト店舗など 滞留を促すもの. . . . 図 9 滞留装置が重視される滞留場所 (岩田屋前).

(7) 5. 滞留発生条件の有効性. 離内歩行者数」および「入. 表 3 滞留者数と指標. 5.1. 滞留発生条件の検証 これまでの分析で明らか. り 口 か ら の 距離」の数値. エリア 滞留者数. になった滞留場所選択要因. らかになった滞留発生条件. . と滞留発生条件の検証を行. より、入り口からの距離が. . い、その有効性について評. 短いものを選択し、社会距. 価する。検証を行う対象地. 離内歩行者数が多いものを. の選定基準を、滞留者と歩. 除くと、エリア m,h が対象. 行者がともに多いこと、若. となる。これらは、滞留者. 年層の滞留が多く見られる. 数が最も多いエリアと一致. こ と と し、 九 州 産 業 大 学 1. し、これらの滞留発生条件. 号館の施設内アトリウムで. は有効であるといえる。また、メインホールでは、テ. 講義室. .  . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .  . エント ランス .

(8). エント ランス. を 示 す( 表 3)。4 章 で 明. m h l i k g a j c b d f z e 平均. 社会距離内 入り口から 歩行者数 の距離. 7 10 3 2 2 5 3 1 3 1 1 3 2 4 3.4. 1.4 2.5 3.9 2.0 2.2 3.2 1.1 2.1 1.4 1.7 2.0 2.7 2.8 2.7 2.2. 3.6 4.8 4.8 6.6 6.6 6.9 7.7 8.6 8.7 9.8 10.2 11.9 12.0 14.3 8.3. 入り口からの距離が短いエリア 調査範囲. 教務課, 廊下. 図 10 九州産業大学施設内 アトリウムの配置図. 社会距離内歩行者数の少ないエリア. あるメインホールを選定した(図 10)。調査は、1 月. イクアウト店舗に面していないため、「テイクアウト. 下旬に、岩田屋前、大橋駅前の滞留観察調査と同様の. 可能な店舗に近い」という滞留発生条件の検証を行う. 手順で行い、滞留者数は 47 人であった。. ことが不可能であった。この条件の有効性を確かめる. 5.2. 滞留場所選択要因の評価. ことは、今後の課題である。. メインホールにおける滞留場所とグループ人数およ. 6. 総括. び滞留行為の関係性(図 11,12)と、3.2 より明らか. 本研究では、商業施設前と駅前のオープンスペース. になった滞留傾向との共通点は以下のとおりである。. を対象とし、滞留の実態把握のための観察調査と滞留. 1)1 人での滞留の場合、入り口の近くや滞留開始前に. 者意識に関するアンケート調査を行い、滞留発生条件. いた場所の近くで滞留行為が行われる傾向にある。. を抽出した。さらに、その有効性について、大学キャ. 2) 3人以上での滞留の場合、背後に壁などの物的環境. ンパスの施設内アトリウムで検証し、以下のことが明. をしない傾向にある。. らかになった。. 3) 会話を伴う滞留は、背後に壁などの物的環境がなく、. 1) 滞留場所選択要因として、「近接性」が最も関係し. また、入り口の近くや滞留開始前にいた場所の近く. ており、次に「快適性」、「滞留者」、「周辺装置」が. で行われる傾向にある。. 関係していることが明らかになった。. 4) 飲食を伴う滞留は、入り口の近くや滞留開始前にい. 2) 滞留場所選択要因の評価を行い、1 人での滞留は、. た場所の近くで行われる傾向にはない。. 入り口の近くや滞留開始前にいた場所の近くで発生. 5.3. 滞留発生条件の評価. しやすいなど、滞留を行うグループ人数と滞留行為. 4 章で明らかになった滞留発生条件の検証を行う。. に関する滞留特性を明らかにした。. メインホールの各エリアの滞留者数と、指標「社会距. 3) 滞留場所選択要因「近接性」を表す指標として、 「入 り口からの距離」「社会距離内歩行者数」を提案し、 滞留発生条件として、入り口からの近いこと、滞留 場所周辺を通過する歩行者が多すぎないことを示し その有効性を検証した。 今後の課題としては、滞留場所選択要因「滞留者」に 着目して滞留現象を読み解くこと、滞留発生条件「テ イクアウト可能な店舗に近いこと」の有効性の評価を することが挙げられる。また、本研究では、滞留場所 の空間構成について着目したため、座り心地や座面の 清潔さなどを示す滞留場所選択要因「快適性」につい. 滞留者数. 凡例. 少. 多. 2人 3人以上.  . 図 11 グループ人数と滞留場所. . ては研究対象外としたが、滞留発生には、「快適性」. 会話 携帯 飲食 読書・勉強 何もしない. 凡例. 1人 グループ 人数.  . も欠かせない要素であると考える。 参考文献 山之内崇 : 時刻レイヤー法による交流・滞留と空間構成に関する研究 - 大学キャ ンパス、商業地を対象として -, 九州大学大学院修士論文 ,2000 年. . 図 12 滞留行為と滞留場所. 10-4.

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