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養生期間の相違がコンクリートの内部湿度・乾燥収縮に与える影響

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Academic year: 2021

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Ⅴ− 7 第38回土木学会関東支部技術研究発表会

キーワード:養生,内部相対湿度,乾燥収縮

連絡先 〒135-8548 東京都江東区豊洲 3-7-5 TEL03-5859-8356 E-mail h07057@shibaura-it.ac.jp

養生期間の相違がコンクリートの内部湿度・乾燥収縮に与える影響

芝浦工業大学 学生会員 〇髙木 隆志 芝浦工業大学大学院 学生会員 井ノ口 公寛 芝浦工業大学 正会員 伊代田 岳史

1. はじめに

コンクリート構造物の早期脱型や養生時間の短縮 は,初期コストの削減や工期の短縮を可能とするが,

ひび割れ発生の原因になる可能性がある.この原因 の一つとして,外部環境によって起こる長さ変化挙 動が,コンクリートの表層と内部に不均質性を生じ させることによるものが考えられる.しかし深さ方 向にどの程度まで乾燥の影響を受けるか,またその 影響が乾燥収縮量に及ぼす影響についてはあまり検 討されていない.

そこで本研究では,コンクリートが乾燥の影響を 受ける深さを内部相対湿度の計測により調査した.

その結果を踏まえ, 2 種類のセメントを用いたコンク リート試験体を作製し,養生期間の違いによる長さ 変化試験と内部相対湿度の計測からその関係を検討 することを目的とした.

2. 実験概要

2.1 配合および養生条件

本研究で使用したコンクリートの配合を表-1に 示す.セメントは普通ポルトランドセメント(N)と 高炉スラグ微粉末を 50%置換(BB)の 2 種類を使用 し,単位水量 168kg/m

3

,水セメント比 60%の一定と して,目標スランプ 16±2.5cm,空気量 4.5±1.5%を満 足するように調整した.

2.2 乾燥の影響を受ける深さ試験

100×100×400mm の角柱供試体を用い,供試体は打 設後,型枠の上部に吸水性の無い木板を載せ,全断 面からの乾燥を防いだ.図-1 に示すように端からの 距離 1.0,3.0,5.0,7.0,10.0mm に内部相対湿度を 測定するためのアクリルパイプを埋め込み, 18h 後に 脱型後,アルミテープで全面を封緘し,供試体打設 後から 18h, 3, 5, 7day に変化させ, 1 面のみ開放し た.パイプに温湿度センサーを入れ,常時計測を行

表-1 示方配合

図-1 乾燥の影響を受ける深さ方向試験

図 -2 内部湿度が乾燥収縮に与える影響試験結果

った.供試体は室温 20℃,湿度 60%の一定環境を保 った室内に配置し,解放面から乾燥の影響を受ける 深さを計測した.セメントは N のみを用いた.

2.3 内部湿度が乾燥収縮に与える影響試験概要 300×400×900mm の供試体を用い,打設から 1day 後に一面を脱型し,7day 後に反対面を脱型した(以 下 1day を気中,7day を封緘と称す) .図 -2 に示すよ うに打設後,木枠面からパイプに温湿度センサーを 入れ, 1 日 1 回内部湿度を測定した.内部に埋め込み 型ひずみゲージをそれぞれ開放面から 3cm と 15cm に設置し,内部ひずみを測定した.養生後実験室内

(室温 20±2℃,湿度 40±5%)に暴露した.

W/C (%)

s/a (%)

単位水量(kg/㎥) スランプ (cm )

Air

W N BFS S G (%)

N 60 51 168 280 947 931 16 5.4

BB 60 50 168 140 140 924 945 17 4.9

10 30 100

(単位:mm)

アクリルパイプ 70

50

300mm 400mm

900mm

:コンタクトゲージチップ

:表面ひずみゲージ

:埋め込み型ひずみゲージ

:温湿度センサー 30mm 150mm

30mm 150mm 200mm

(2)

Ⅴ− 7 第38回土木学会関東支部技術研究発表会

3. 実験結果

3.1 深さ方向の内部湿度に与える影響試験結果 解放面からの深さ位置と相対湿度の関係を材齢 14,

56 日で計測したものを図-3 に示す.概ね深さ 1,3,

5cm まで乾燥の影響が大きいことがわかる.既往の 研究

1)

より, N や BB は水セメント比に関わらず表層 から 5cm までは著しく湿度低下することがわかって おり,本研究でも同様な結果になった.

3.2 内部湿度が乾燥収縮に与える影響試験結果 図 -4 に内部相対湿度の経時変化を示す.N も BB も気中面は,脱型後は湿度の低下が大きく見られた.

特に BB の湿度低下が顕著だった.一方で,封緘と 中心は N も BB も同様な湿度変化だった.図-5 に N と BB の乾燥収縮量の経時変化を示す. N も BB も気 中では収縮が大きく見られた.特に BB は湿度と同 様に収縮量の増大が顕著にみられる.N も BB も封 緘と中心とでは初期の収縮の差は小さく,セメント の種類に着目すると,乾燥の影響は N に比べ BB の 方が受けやすいことから,養生方法に関わらず BB の収縮の方が大きいことがわかる.図 -6 に内部相対 湿度と乾燥収縮の関係を示す.内部相対湿度が下が ると収縮量が大きくなり,養生方法に関わらず相関 があるといえる.N と BB で比較すると内部相対湿 度の低下に対する収縮量は BB の方が大きく,勾配 に差が見られた.図 -7 に表層ひずみと内部ひずみの 差を示す.表層と内部のひずみは,気中では 7 日,

封緘では打設直後に最も差が確認できたことから封 緘養生は乾燥ひび割れを減少させることの可能性が 推測できる.

4.まとめ

本研究で得られた成果を以下に示す.

(1) 1面から乾燥の影響を受ける供試体の内部湿度 を測った結果,1-5cm まで乾燥の影響が大きい.

(2) N に比べ BB のほうが乾燥の影響を受けやすいこ とがわかった.

(3) 内部相対湿度と乾燥収縮量には相関関係が見ら れ,N と BB では勾配に差が見られた.

参考文献

1)

湯浅昇・笠井芳夫・松井勇:乾燥を受けたコンクリート表 層から内部にわたる含水率,細孔構造の不均一性,日本建 築学会構造系論文集,第

509

号,pp9-16,平成

10

7

図-3 深さ方向と内部相対湿度の関係

図-4 内部相対湿度の経時変化

図-5 乾燥収縮量の経時変化

図-6 内部相対湿度と乾燥収縮量の関係

図-7 表層ひずみと内部ひずみとの差

80 85 90 95 100 105

0 2 4 6 8 10

RH(%)

深さ(cm)

70 75 80 85 90 95 100

0 10 20 30 40

RH(%)

材齢( 日)

-400 -300 -200 -100 0 100

0 10 20 30 40

(×10ˉ⁶mm)

材齢( 日)

-400 -300 -200 -100 0 100

70 75 80 85 90 95

(×10ˉ⁶mm)

RH(%)

y=16.574x-163.1 y=20.626x-163.1

-200 -150 -100 -50 0 50

0 10 20 30 40

(×10ˉ⁶mm)

材齢( 日)

N7日 N14日 N28 BB7日 BB14日 BB28

N気中 N封緘 BB気中 BB封緘 N気中3cm N15cm N封緘3cm BB気中3cm BB15cm BB封緘3cm

y:乾燥収縮ひずみ(×10-6mm)

x:RH(%)

封緘18h 14日 封緘18h 56日 封緘7day 14日 封緘7day 56日

N気中3cm N15cm N封緘3cm BB気中3cm BB15cm BB封緘3cm

参照

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