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認知言語学における多義語研究の概観

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

認知言語学における多義語研究の概観

王, 雋

九州大学大学院地球社会統合科学府

https://doi.org/10.15017/2348680

出版情報:地球社会統合科学研究. 11, pp.15-21, 2019-09-25. 九州大学大学院地球社会統合科学府 バージョン:

権利関係:

(2)

No.11 , pp. 15〜21

認知言語学における多義語研究の概観

オウ

     雋

シュン

1.はじめに

語義習得について、杉村他(1998)は使用頻度の高い 語は意味の範囲が広く、多くの意味を明確に定義するこ とは難しいと述べている。「使用頻度が高く、意味範囲 が広い」ものに、多義語がある。多義語とは、国広(1982:

97)の定義によると「同一の音形に、意味的に何らかの 関連をもつふたつ以上の意味が結びついている語」であ る。例えば、「遠い」という語には、「駅から遠い」のよ うな「空間」的な概念と、「遠い昔」のような「時間」

的な概念を表す意味を持つが、「間隔が大きい」という 共通点で意味が結びついている。しかし、多くの辞書や 教科書では、多義語のさまざまな意味が並べられている だけで、意味間の関連性に関する情報が含まれていない。

Kellerman(1979)や杉村他(1998)などの研究では、

多義語は意味範囲が広く、語義間の意味境界が明確では ないため、ただ羅列された意味項目を丸暗記していては、

その学習効果は期待されないと指摘している。

そこで、この多義語の語義の間における「意味的関連 性」をどう捉えるかというのが問題になる。認知言語学 では、一つの多義語が持つ複数の語義を一つのカテゴ リーとして見なし、意味ネットワークの構築を試みてい る。さらに、認知言語学では多義語の意味構造分析にと どまらず、語彙習得に関する研究もなされてきた。多義 語を対象とした語彙習得研究は、習得過程に着目した 研究と教育方法論に着目した研究に分けられる(松田 2004)。前者は主に多義語の理解や産出において、習得 が難しい語義の特徴を解明しようとする研究であり、後 者は多義語の有効な指導方法や学習方法の検証について の研究である。本稿では認知言語学による多義語の意味 構造分析、語彙習得過程と教育方法論に関する研究を概 観し、今後の課題について考察する。

2.多義語の意味構造分析に関する認知的アプローチ 認知言語学から、多義語の意味構造を分析する場合、

大別すると二つのアプローチが見られる。一つは、多義

語の意味がプロトタイプ的語義を中心にメタファーやメ トニミーといった動機付けにより拡張し、放射状ネット ワークを構築しているという「プロトタイプ・アプロー チ」である(Lakoff 1987、籾山1995、瀬戸2007、など)。

もう一つは、語義という具象的なものではなく、すべて の語義を包括するような共通概念を抽出するという「コ ア・アプローチ」である(Langacker 19871、田中1987、

松田2004など)。

2. 1 プロトタイプ・アプローチ

プロトタイプ理論はRosch(1973)により提唱され、

一つのカテゴリーの内部構造において、最も典型的なメ ンバーを「プロトタイプ」とし、それが中心になって「非 プロトタイプ」へと拡張している。例えば、「鳥」とい うカテゴリーのプロトタイプ的なものをいうと、スズメ、

ハトなどを思い浮かべるが、ペンギンやダチョウのよう な非典型的な例もある。この概念を言語学に応用すると、

多義語が持つ語彙項目を一つのカテゴリーと見なし、そ の中で最も典型的なプロトタイプ語義を中心に、非プロ トタイプ語義へと拡張しているということである。この 語義の拡張にメタファーやメトニミーといった認知能力 が作用し、図1のような語義の意味ネットワークを構築 している。

(瀬戸 2007 p.41)より転載 図 1 プロトタイプ・アプローチによる多義語の    意味ネットワーク

(3)

王     雋 さらに、複数の語義のうち、プロトタイプになる中心

義の認定方法について、瀬戸(2007)は「他の意義を理 解する上の前提となり、具体性が高く、認知されやす く、想起されやすく、用法上の制約を受けにくい」(p.47)

と述べている。籾山(1995)でも、「用法上の制約が少 ない」という認定基準が強調されている。例えば、「遠い」

という語の場合、「空間」と「時間」のいずれの意味が プロトタイプになるかを検討する際、次の例文が挙げら れた。

(1) 新宿からこつ然として消えた男の姿は、遠く札 幌にあった。

(2) 帝大問題の根因は遠くマルクシズムと資本主義 との思想的対立にある。

(3)お祭りを遠くから眺めている隣り村の住人……

(4)遠くにこの計画が実施される予定である。(×)

(籾山1995 p.630)を参照

(1)と(2)からわかるように、「遠い」が副詞化さ れても「空間」と「時間」の両方の場合があるが、名詞 化された際、(3)のような「空間」の意味は表せるが、(4)

のような「時間」の意味は表すことができない。したがっ て、「遠い」のプロトタイプ語義は「空間」であると認 定できるとした。

森山(2012)もプロトタイプ・アプローチから日本語 の多義基本動詞「切る」の意味構造を分析した。「一続 きの物を分断する」という意味を「切る」のプロトタイ プ語義とし、例文として「花子がナイフでロープを切る」

が挙げられた。そこから、「つながりを分断する」へと 意味が拡張し、「分断」の対象はロープのような具体的 なものから、電流、音といった不可視的なものになる。

この類似性による意味拡張がメタファーであり、「電気 を切る」、「電話を切る」などの例文がそれに当てはまる。

ただし、語義の拡張はここで止まるのではなく、更に、

電流、音のような平面的な「つながり」から「人間的・

精神的な関係」へと拡張することで、「親子の縁を切る」

という例文が挙げられた。このように、「切る」はプロ トタイプ語義から、11の語義への拡張が起きており、11 の拡張義のうちいくつかはさらに拡張義を派生させてい ることが分かった。図1で示したような中心義から放射 状に意味のネットワークを形成する様子が窺える。

2. 2 コア・アプローチ

「コア」とは、田中(1987)によると多義語のすべ ての語義を包含する抽象的な概念である。プロトタイ プ・アプローチの放射状ネットワークに対して、田中他

(2006)では「コア」による意味構造を図2のような円 錐形を提案した。この円錐形の頂点にある「コア」はプ

ロトタイプ、非プロトタイプを問わず、すべての用例の 背後にある上位概念である。

田中のコア理論を応用し、松田(2004)は日本語の複 語動詞「〜こむ」の意味記述を行った。図3は「〜こむ」

の語義全体を包括する共通スキーマを想定した「コア図 式」である。松田(2004)によると、円で示された領域 Yというのは、四角で示された「領域Xの外に出るのが 困難だと感じられる領域」である(p.75)。また、矢印

[α]の部分は領域Xに入るというイメージを、矢印[β]

の部分は領域Yに入るというイメージを表している。「〜

こむ」の複数の語義をどう捉えるかは、図式のどの点に 注意が向けられ焦点化されるかによると述べた。例えば、

「内部の移動」を意味する[α]に焦点を当てると、「(水 の中に)飛び込む」のような例文が挙げられ、「その場 への固着」を意味する[β]に焦点を当てると、「500円 が隙間に入りこんだ」のような例文が挙げられる。この ように、コア図式はプロトタイプ概念と違って、語義の 具体的な意味ではなく、その根底にある共通スキーマを イメージしている。

(田中他 2006 p.8)より転載 図 2 コア・アプローチによる多義語の意味構造

領域 X

[α]    [β]

領域 Y

(松田 2004 p.75)より転載 図 3 「~こむ」のコア図式

(4)

3.プロトタイプ・アプローチによる多義語の習得研究 3. 1 習得過程に関する研究

多義語の習得過程において、どのような語義が習得さ れやすく、どのような語義が習得されにくいかを明らか にするため、Kellerman(1979)をはじめ、様々な研究 がなされてきた。Kellerman(1979)はプロトタイプ・

アプローチに基づき、言語転移の観点からオランダ人 英語学習者による「break」の習得を考察した。その結 果、母語(以下L1)においてプロトタイプ性の高い語 義は正の転移が起こりやすく習得が容易であるのに対し て、プロトタイプ性の低い語義は習得されにくかった。

Kellermanの主張を追認したTanaka & Abe(1984)は さらに考察を進め、プロトタイプによる転移は正の転 移だけでなく、プロトタイプ性の低い語義については、

L1による負の転移が生じ習得されにくいという説明を 加えた。最後に、Shirai(1995)は語義における「プロ トタイプ」の概念がL1と目標言語(以下L2)で必ず しも一致していないところに着目し、日本人英語学習者 による「put」の習得について調査した。その結果、学 習者の「put」に対するプロトタイプ概念はL1とL2で 一致しているため、学習者は「put=置く」と結びつけ やすく、それによる用例は習得されやすいが、その対応 が成立しない用例については習得されにくいということ が分かった。

Kellerman(1979)の研究に影響を受け、日本語を対 象とした多義語の習得研究にも語義のプロトタイプ概念 が強調された。加藤(2005)、鷲見(2015)、鐘(2016)

などの研究により、プロトタイプ的語義が習得されやす いということが検証された。さらに、菅谷(2002)は日 本語能力と多義語習得の関連について検討した。学習者 を中級・上級・超級に分け、本動詞「イク・クル」と補 助動詞「テイク・テクル」の使用について、用法別に分 類し考察した。その結果、日本語能力が上がるに従い、

本動詞と補助動詞のどちらにおいても、プロトタイプで ある「空間移動」から非プロトタイプである「抽象的な 移動」へと使用が広がっていくことが明らかになった。

しかし、学習者は必ず語のプロトタイプ概念を正確に獲 得しているとは言えない。松田(2000)は「割る」を取 り上げ、母語話者は「破損」をプロトタイプ概念として 捉えているのに対して、学習者は「分割」をイメージす る傾向が強いということを明らかにした。さらに、学習 者が持っているプロトタイプ概念の形成に母語の影響が あると述べた。

プロトタイプ・アプローチからの研究は分析の観点が それぞれ異なるが、プロトタイプ的語義が習得されやす

いという点に一致している。一方、学習者はプロトタイ プ的語義にとどまり、他の語義の習得が進まないという 傾向が見られた。さらに、非プロトタイプ的語義の習得 が困難な理由について、母語との対応が見つからない上 に、語義の派生関係も認識されないからだと説明してい る。そのため、多義語の有効な学習法として、語義の派 生関係を理解した上での学習が提案された。

3. 2 教育方法論に関する研究

プロトタイプ・アプローチによる多義語の教育方法論 に関する研究では、メタファーのような語義拡張の動機 付けが強調されている。黒沢(1999)は比喩が語義の拡 張に作用していることに依拠し、「派生関係の推論」の 効果を考察した。日本人英語学習者90名を「派生関係推 論群」、「イメージ生成群」、「頻度判断群」の三つに分け、

それぞれのグループに対応した学習活動を行わせた後、

ターゲット語の訳語の再生を求めた。その結果、派生関 係推論群は他の二群より再生得点が有意に高かった。ま た、ターゲット語を派生関係推論の難易度により「推論 容易条件」と「推論困難条件」に分け、それぞれについ て再生得点の群間差を分析した結果、どちらの条件にお いても派生関係推論群の成績が良かった。さらに、派生 関係の推論が有効である原因について、推論活動が比喩 的言語理解を深め、習得を促進したからだと説明してい る。しかし、黒沢(1999)の実験では、他の二群は訳語 のイメージという抽象的な概念と日常的に使う頻度に注 目しているのに対して、派生関係推論群は語義そのもの に注目している。したがって、派生関係推論の学習活動 は訳語の再生テストで有利である可能性があるため、実 験の手法により異なる結果が出たと思われる。実際、同 様に派生関係の推論を考察した麻生(2013)では、直接 語義の意味が付与された学習法と比較した結果、両学習 法の間に有意差は認められなかった。

語義の派生関係を学習者に推論させるのではなく、明 示的に教示するような認知学習法と語義の訳語が提示 される母語対訳法の効果を比較した研究にCsábi(2004)

が挙げられる。ハンガリー人英語学習者26名を認知学習 群と母語対訳学習群に分け、学習活動後、当日事後テス トと二日後の遅延事後テストを行った。その結果、どち らの事後テストにおいても、認知学習群の成績が良かっ たことから、認知学習法の効果が認められ、記憶の保持 についても対照群の母語対訳法より優れていると述べ た。しかし、二つの事後テストの間は二日しか空いてい ないため、記憶の保持を十分に説明できないと考えられ る。同じような手法を使って、認知学習を対訳学習と比 較した研究には中国人英語学習者を対象とした張(2010)

(5)

王     雋 と中国人日本語学習者を対象とした蒋(2017)がある。

その結果、どちらの研究においても認知学習は対訳学習 より効果が見られ、Csábi(2004)の結果と一致している。

ただし、張(2010)では事後テストの得点は遅延事後テ ストの得点より有意に高かいという結果も出た。つま り、遅延事後テストでは成績が下がったということであ るが、事前テストが行われていないため、記憶の保持に 学習活動の効果がどの程度あったかは明らかではない。

4.コア・アプローチによる多義語の習得研究

「コア」の概念から多義語の習得過程を考察した研究 は管見の限り松田(2004)しか見当たらない。「コア」

という抽象的な概念から学習者の語義知識という具体的 なものを考察するのが困難であることがその理由として 考えられる。松田(2004)も学習者が持つ具体的な意味 知識を調査した研究であるが、図3の「〜こむ」のコア 図式に基づき考察しているため、本稿ではコア・アプロー チに分類される。調査の結果、上級学習者でも「〜こむ」

についての意味知識が不十分で、母語話者のような内在 化された認知的基盤をもとに使用の判定を行っていない ということが分かった。そこで、学習者の認知的基盤の 内在化を支援する方法として、意識的に概念を学習でき る「コア図式による意味提示」の試案を作成した。しかし、

松田(2004)はその試案の有効性まで検証していない。

では、「コア学習法」の有効性を検討した実証研究を 見てみよう。まず、三浦(1996)は日本人英語学習者を 対象に、ターゲット語head、foot、pour、rest、weigh、

yieldのそれぞれのコア・イメージ2になるような図を提 示する学習法の効果を考察した。学習活動では実験群に 図を示しながら語義を考えさせるのに対して、対照群に は、訳語で語の意味を与え覚えさせる。その後、意味の 確認テストを行い、得点を比較した結果、footとpourに ついて、実験群の成績が有意に高かく、図の助けにより 語のコア・イメージを受け入れやすかったと述べている。

他の4語について群間差が見られなかったのは、概念が 抽象的で図でイメージを与えるのは難しいためであると 説明し、他の手段で語のコア・イメージを思い浮かべる 手助けをする必要があると指摘した。同様に、日本人英 語 学 習 者 を 対 象 に し た 研 究 はMorimoto & Loewen

(2007)が挙げられ、コア・イメージに基づく指導の有 効性を検証した。学習者をコア・イメージの指導を受け る実験群、母語対訳の指導を受ける対照群と指導を受け ない統制群の三グループに分け、事前、事後と遅延事後 テストを用い、前置詞overと動詞breakについての学習 効果を調査した。その結果、overについて実験群は他の

二群より得点が有意に高く、コア・イメージの指導が効 果的であるということが分かった。breakについて効果 が見られなかったのは、それが持つコア・イメージは抽 象的で、学習者があまり理解していない可能性があると 説明した。この点については、三浦(1996)の実験でも 見られ、語によってそのコア・イメージが持つ抽象度が 違うということが示唆された。また、ターゲット語の品 詞が違うということから、コア・イメージの効果は品詞 によって違いがあるという可能性が考えられる。

最後に、ターゲット語の品詞を統一した研究には日本 語学習者を対象にした杉村他(1998)がある。基本的な 意味が空間移動を表す「あがる/いれる/だす/あける

/ひく/とる」を取り上げ、「イメージスキーマ3」をア ニメーションで提示することがコア・イメージの抽出に 有効かどうかを考察した。同じ学習者に、ターゲット語 の空間移動の意味から抽象的な意味まで含まれる例文を グループ別に分類させるというタスクを、アニメーショ ン支援ありとなしで二回行った。その結果、アニメーショ ン支援ありの方が、語義の背後にある共通の動的パター ンを取り出すことができ、イメージスキーマをアニメー ションで提示することが有効であると結論付けられた。

杉村他(1998)はコア・イメージに気付かせることが多 義語習得を促進するという前提で行った研究であるが、

学習者は支援なしでは、語の意味を超えてイメージス キーマに注目することが難しいということが示唆され た。

5.まとめと今後の課題

多義語についての研究を、認知言語学の観点からプロ トタイプ・アプローチとコア・アプローチに分けてまと めた。この二つのアプローチは、従来の語義を並べるだ けの辞書の意味記述を批判し、多義語の語義構造の再構 築を試みている。プロトタイ・アプローチは語義の典型 性や派生関係に注目しているのに対して、コア・アプロー チは語義の背後にある共通概念を強調している。語義の 背後にある「コア・イメージ」というのは、抽象的な概 念であるため、学習者の意味知識を考察する習得過程に ついての研究はプロトタイ・アプローチからのものが多 い。プロトタイプ・アプローチに関する先行研究に共通 して見られる知見として、プロトタイプ的語義は習得さ れやすいが、語義間の派生関係が意識されない非プロト タイプ的語義の習得は進まないということである。そこ で、非プロトタイプ的語義の習得を促進するために、語 義を拡張させたメタファーやメトニミーなどを学習者に 教示し、派生関係を理解しながら学習する学習法が提案

(6)

された。また、コア・アプローチに関しては、語のコア・

イメージに気付かせることによって多義語の習得が促進 されることが明らかになった。

多義語の教育方法論に関する研究には、現在二種類の アプローチが見られるが、課題も残されている。プロト タイ・アプローチから語義間の派生関係を理解する学習 法は母語対訳より効果的であるということが検証された が、学習者の既知知識を測る事前テストが行われていな いため、実際に効果がどれほどあったのか、ということ については分析が不足している。また、コア・アプロー チに関しては、語のコア・イメージの指導が習得に効果 があるということが明らかになったが、コア・イメージ は抽象的で分かりにくく、有効な提示方法を明らかにす る必要がある。本稿では、二つのアプローチから認知言 語学による多義語学習法の有効性を検証した先行研究に ついて概観したが、今後「記憶の保持」と「母語対訳法」

の比較についても検討する必要がある。

1  Langacker(1987) は こ の 概 念 を“super schema”

と呼んでいます。

2  三浦(1996)は「中核となるイメージ」という用語 を使っているが、語義の背後にある共通概念という 点で田中のコア理論と一致しているため、本稿は「コ ア」で統一する。

3  杉村他(1998)で述べられた「イメージスキーマ」

とは、多義語の「いろいろな意味に共通する構造

(p.51)」である。用語は異なるものの、概念はコア 理論と共通しているため、本稿ではコア・アプロー チに分類される。

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Abstract

 Polysemous words are considered to be difficult to learn because they are used frequently and have a wide range of meaning. There are two approaches in cognitive linguistics about how to understand the meaning of polysemy. One is a “prototype approach” whereby the meaning of the polysemous words is extended by metaphor and metonymy around the prototype word meaning, and thus constructs a radial network. The other one is a “core approach” of extracting common concepts that encompass all word meanings.

 The aim of this paper is to review semantic description research and acquisition research on polysemy by these two approaches. These two approaches criticize the semantic description of the dictionary, which only arranges the word meanings, and try to reconstruct the word meaning structure of the polysymous words. The research of the prototype approach revealed that prototype word meaning is easy to learn, and acquisition of non-prototype word meaning does not progress which is because the learners are not aware of the association between word meanings. Therefore, in order to promote the acquisition of non- prototype meaning, a learning method has been proposed that learns while understanding the extending relationship of the meanings. In addition, regarding the core approach, it became clear that mastery of polysemous words is promoted by making the core image of words noticeable. The empirical research of these two approaches proved that the polysemous word learning method of cognitive linguistics is effective, but it is necessary to consider the “the retention of memory” and comparison of “the native language translation method” in the future.

A Review of Previous Research on Polysemy in Cognitive Linguistics

Wang Jun

参照

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