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企 業 チ ーム の 変 遷 か ら 日本 経 済 が み え る バ レ ー ボ ー ル 日 本 リ ー グ を 例 と し て

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企 業 チ ーム の 変 遷 か ら 日本 経 済 が み え る

バ レ ー ボ ー ル 日 本 リ ー グ を 例 と し て

黒 坂 裕 之 ・大 山澄 江

Japanese Economy can see from a Change of Team inside an Enterprise.

As Considering Volleyball Japan League as an Example.

Hiroyuki Kurosaka • Sumie Oyama

1.は じ め に

プ ロ グ ラ ミ ング ・サ ッカ ー リー グで あ るJリ ー グ の 創 設 か ら2年 目 の シ ー ズ ンが お わ りそ れ な りに人 気 も定 着 を して き た よ う に思 わ れ る 。 プ ロ化 の 一 応 の 成 果 が 得 ら れ た と考 え ら れ る 。

そ の 中 で 、 日本 バ レ ーボ ー ル協 会 の 新 リー グで あ るVリ ー グが これ ま で の 日本 リー グ に替 わ り、

1994年12A17日 よ り始 ま る。 そ の発 足 の式 典 が11月29日 に行 わ れ た 。 日立 の 大林 素 子 選 手 は全 日 本 の キ ャ プ テ ン と して 、 日本 リー グ 日立 の キ ャ プ テ ン と して 、Vリ ー グ そ して オ リン ピ ックへ 向 け て の抱 負 を述 べ て い る。 しか し、 そ の翌 日 に は、 日立 と して 嘱 託 契 約 を継 続 し ない とい う 「解 雇 」 通 告 を受 け て い る。 これ はバ レ ー ボ ー ル の プ ロ化 を 目指 した動 き を して い た 元 日立 監 督 山 田 氏 のセ ク ハ ラ事 件 や 、 プ ロ化 に対 す る企 業 と して の 日立 の 考 え方 と相 違 す る もの と思 わ れ る。

企 業 に所 属 し、企 業 の 名 を背 負 った 企 業 チ ー ム内 で の 選 手 と して 活 動 して い る 場 合 に は、 企 業 の 論 理 、 経 営 活 動 の 影 響 を受 け る こ と に な る 。 そ の 結 果 、 チ ー ム 自体 の 戦 績 も企 業 の 経 営 戦 略 か ら は 自 由 で は あ りえ な い の で あ る 。

本 報 告 は、 チ ー ム の 戦 績 か ら企 業 の 経 営 戦 略 、 日本 経 済 の 動 きが探 れ な い か とい う試 み の1つ で あ る。 サ ッカ ー に次 い で プ ロ化 をめ ざ した が 、 現 在 の と こ ろ失 敗 した とみ え る バ レ ーボ ー ル を 例 と して 分析 を試 み る 。

なお 、新 聞 紙 上 な どで 見 聞 きで き る範 囲で はあ るが 、他 の 競 技 に つ い て も言 及 した い 。

2.ス ポ ー ツ に お け る 企 業 チ ー ム の 位 置 付 け

日本 で 行 わ れ て い る 、 ス ポ ー ツ競 技 は次 の3つ に分 類 で き る と考 え られ る。

第1は 、 学 校 体 育 ・社 会 体 育 と して の ス ポ ー ツで あ る 。

体 育 と は、 健 全 な 身体 の 発 達 を促 し、 運 動 能 力 や 健 康 で安 全 な生 活 を営 む能 力 を育 成 し、 人 間 性 を豊 か にす る こ と を 目的 とす る教 育 で あ り、 小 学 校 の教 科 の 名 称 で も あ る。 中学 校 の教 科 の 名 と して は 、保 健 体 育 とい い 、 健 康 の保 持 増 進 、 運 動 技 能 の 向 上 等 を は か り、 心 身 の健 全 な 発 達 に つ い て の理 解 ・能 力 ・態 度 を養 うこ と を 目的 と して い る 。 な お 、 高 等 学 校 で は体 育 ・保健 の 二 科 目に 分 け られ て い る 。

第2は 、 プ ロ ・ス ポ ー ッ と して の ス ポ ー ッ で あ る。 日本 で は 団 体 競 技 と して は野 球 や サ ッカ ー 、 個 人競 技 と して は ゴ ル フ 、 テ ニ ス な どが あ る 。

一47一

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第3と して 、 実 業 団 な い し社 会 人 とい う企 業 所 属 の社 員 を 中 心 と した ス ポ ー ッ で あ る 。 企 業 チ ← ム とい う言 い方 が で きる。

各 競 技 の 日本 協 会 は オ リ ン ピ ッ クへ 向 け て 選 手 強 化 な らび にそ の ス ポ ー ツの 底 辺 拡 大 と普 及 を め ざ して い る。 そ の ス ポ ー ツ の もつ イ メ ー ジ な どが 企 業 の 戦 略 と合 致 した 場 合 は企 業 内 に選 手 を か か え る形 で 企 業 チ ー ム が で きあ が る。 そ して 、 選 手 強 化 も企 業 に依 存 す る形 が で て くる。 全 日 本 チ ー ム の 選 手 が 企 業 チ ー ム に所 属 し、 時 と して 会 社 を離 れ 日本 代 表 と して 活 動 す る こ と とな る。

ス ポ ー ッ選 手 と して の 生 活 は企 業 が 保 障 す る形 が 多 くな る。

ま た 、 か っ て の プ ロ 野 球 チ ー ム 国 鉄 フ ワ ロ ー ズ の よ う に企 業 の福 利 厚 生 の 一 環 と して 、 企 業 チ ー ムが あ る場 合 もあ る。 社 内 の 同 好 の有 志 が 集 まっ た 同 好 会 と して の チ ー ム や 、工 場 内 の体 力 向 上 、 レク リエ ー シ ョン の一 環 と して の ス ポ ー ッが 出発 点 と な っ て で きた 企 業 チ ー ム もあ る 。 同 好 会 的 な ス ポ ー ツ の 場 合 は企 業 か ら の援 助 はあ る もの も、 ス ポ ー ッ選 手 と して の活 動 は通 常 の 社 員 と し て の 仕 事 を 行 っ て か らの 余 暇 時 問 と して の もの と な る。 対 外 試 合 な どへ の 参 加 は休 暇 を 使 っ て の こ と とな り、 上 司 や 同僚 の 了 解 を え る こ とが 困 難 な場 合 す らあ る。 競 技 レベ ル の 維 持 が 個 人 的努 力 の み に か か っ て く る。

こ の よ う な 中 で 、 企 業 が 全 面 的 に援 助 を行 う競 技 は 、 あ る特 定 の ス ポ ー ッ に 限 られ て く る傾 向 が 見 られ る 。 そ れ は、 企 業 の イ メ ー ジ の 向 上 につ な が る もの で あ り、 あ る程 度 の 注 目 を集 め る こ と の で き る ス ポ ー ッ とい う こ と に な る 。 オ リ ン ピ ッ クや 世 界 大 会 で 常 に上 位 に入 る実 力 が あ る こ と も条 件 と な っ て くる。 さ ら に は、 テ レ ビ 中継 が あ り、 新 聞 な どで 取 り上 げ られ る こ との 多 い も の とい う こ とに な る。 そ うい うス ポ ー ッ の1つ と して バ レー ボ ー ル が あ る。

3.日 本 リ ー グ の し く み

日本 にお け る 、 国 内 の バ レ ー ボ ー ル 活 動 全 般 を統 一 して い る の が 、 日本 バ レ ー ボ ー ル協 会 で あ る 。 国 際 バ レー ボ ー ル連 盟 の 加 盟 協 会 の1つ で あ るが 、 財 政 的 に も人 材 的 に も連 盟 の 中核 と な っ て い る協 会 で あ る。

す べ て の バ レ ー ボ ー ル チ ー ム は お の お の が 所 属 す る都 道 府 県 の バ レー ボ ー ル 協 会 を 通 じて 日本 協 会 へ登 録 され た 後 に 、公 式 競 技 会 へ の 参 加 が 認 め ら れ る 。

事 業 の1つ と して 、 全 日本 選 手 権 や そ の 他 の 競 技 会 を開 催 し て い る。 そ の な か に 、 通 称 日本 リー グが あ る 。

日本 リー グ と は 、正 式 に は 、全 日本 バ レー ボ ー ル選 抜 男 女 リ ー グ とい い 、1967年 に 開 始 さ れ 、 1993年 で27回 を迎 え た 。1994年 か ら はVリ ー グ と な り、 名称 や 運 営 の方 法 が 変 更 され て い る 。 第

1回 か ら第13回 ま で は6チ ー ム で構 成 さ れ 、 第14回 か らは8チ ー ム で構 成 さ れ て きた 。

実 業 団 とい う企 業 チ ー ム の 間 で 争 わ れ 、技 術 的 に は 国 内 の 最 高 水 準 に位 置 す る 。 この リ ー グ の 目的 は、 オ リ ン ピ ッ ク につ な が る 競 技 者 の養 成 ・強 化 とバ レ ー ボ ー ル 人 口 の底 辺 の 拡 大 な どの 普 及 活 動 と協 会 で は位 置付 け て い る 。 通 常12月 か ら3月 まで の 期 間 、土 ・日を 中心 に全 国 各 地 で 試 合 が 行 わ れ る。

試 合 の方 式 は創 設 期 の2回 戦 総 当 た り制 か ら、3回 戦 制 、2回 戦 制 の あ と上 位4チ ー ム に よ る 2回 戦 リー グ制 な ど と変 遷 して きて い る 。 また 、 オ リ ン ピ ック につ な が る競 技 者 の 養 成 ・強 化 と い う こ とか ら外 国 人 選 手 の登 録 を制 限 した こ と もあ る 。

日本 リー グの 最 下位 チ ー ム は 実 業 団 リー グ1位 チ ー ム と 自動 的 に 入 れ 替 え とな り、 下 か ら2番 目の チ ー ム は実 業 団2位 と入 れ 替 え戦 を行 い 、 勝 者 が 日本 リー グ に 入 る とい う入 れ 替 え戦 方 式 を

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取 って い る 。

日本 リー グ の 下 部 リー グ と して 実 業 団 リ ー グ が あ る。 実 業 団 リ ー グ の正 式 名称 は全 国実 業 団 選 抜 男 女 リ ー グ で あ り、 日本 リー グ に遅 れ る こ と2年 の1969年 に発 足 して い る 。 日本 リー グ に 漏 れ た チ ー ムが 新 しい リ ー グ と して結 成 した もの で あ る。

男 子 は 、 旭 化 成 、 富 士 フ イ ル ム 、 東 レ九 鱗 会 、 シ チ ズ ン時 計 、 日本 ビ ク タ ー 、 帝 人 三 原 の6 チ ー ム で あ り、 女 子 は、 富 士 フ イル ム 、東 京 三 洋 電気 、 電 電 神 戸 、 日本 鋼 管 、住 友 軽 金 属 、専 売 茨 木 の6チ ー ム で あ っ た。

日本 リ ー グ の チ ー ム に強 化 の 面 で 遅 れ を取 らな い よ う に とい うの が 狙 い で あ った 。 現 在 は 、 男 女 各8チ ー ム で構 成 され て い る 。 先 に述 べ た よ うに 日本 リー グ の チ ー ム と の入 れ 替 え戦 を行 って い る 。

実 業 団 リー グ の 下 位 リー グ とい う形 で1980年 に 実業 団 地 域 リー グ が 発 足 した 。

現 在 は、 お よそ 東 海 ブ ロ ック を 境 に して 、 全 国 を東 西2地 区 に分 けて 、 そ の年 度 に行 わ れ た全 日本 実 業 団 男 女 優 勝 大 会 の成 績 を 基 準 と して 、各 地域 男 女 そ れ ぞ れ8チ ー ム を選 抜 して 、 リー グ を構 成 し て い る 。 東 西 両 地 域 の上 位 チ ー ム に よ る プ レイ オ フの 結 果 、順 位 が 決定 す る。

実 業 団 地 域 リー グの 優 勝 チ ー ム は実 業 団 リ ー グ の 最 下 位 と自動 的 に入 れ 替 え とな り、2位 は実 業 団 の7位 と入 れ 替 え戦 を行 う。

現 在 で は、 日本 リ ー グ、 実 業 団 リ ー グ 、 地 域 リー グ と各 リー グ の 関係 が 確 立 して い る。 新 チ ー ム を結 成 した場 合 は 、 全 日本 実 業 団 男 女 優 勝 大 会 か ら始 ま る こ と とな る。 日本 リー グ入 りま で に 最 低 で も創 部 か ら3年 か か る こ とに な る。 これ まで 、 最 短 期 間 で 日本 リー グ した チ ー ム に は 、 1982年 創 部 で 、 翌 年 の 全 日本 実 業 団 男 女 優 勝 大 会 に初 出 場 優 勝 後 、1985年 に 日本 リー グ 入 りを果 た した ダ イエ ー が あ る。

4、 日本 リ ー グ 構 成 チ ー ム の 変 遷 4.1チ ー ム の 戦 績 の理 解 の 視 点

日本 リ ー グ の各 チ ー ム は、 成 績 に よ っ て は 、 実 業 団 リー グへ の 降格 や 、 入 れ替 え戦 を行 わ な け れ ば な ら な い。 入 れ 替 え戦 は チ ー ム に と って の浮 沈 を か け た 戦 い だ け にか な り激 しい試 合 と な る 。

日本 リー グ に残 り続 け る に は 、常 日頃 の 選 手 強 化 や新 人 の 獲 得 が 必 要 とな る。

そ の た め に は 、 選 手 個 人 の 問題 だ けで は な く、所 属 会社 の 全 面 的 な 支援 が 当然 な が ら必 要 とな る。 そ れ は、 練 習 時 間 ・練 習 施 設 の確 保 に始 ま り、社 員 と して の 身分 保 障 や 対 外 試 合 の た め の休 業 保 障 な ど、 選 手 の 全 生 活 に渡 る と も考 え ら れ る 。新 聞 報 道 な ど に よ る と、 日立 女 子 バ レ ー部 は 20人 の選 手 を抱 え て お り、 そ の給 料 、 施 設 の 維 持 管 理 、 遠 征 費 用 な どで 数 億 円 を こ え て い た と見 ら れ る。

企 業 の 側 と して は 、 日本 リー グ に残 る とい う こ とは 、 試 合 が テ レ ビ ・新 聞 で 放 送 され 、 報 道 さ れ る こ と も多 く、 企 業 名 が 多 くの 人 の 目に触 れ る とい う宣 伝 効 果 が 期 待 で きる。

企 業 の 経 営 戦 略 や 経 営 内容 が選 手 強 化 に そ の費 用 負 担 とい う形 で 影 響 を及 ぼ して い る こ とが 考 え られ る 。 経 営 内 容 が 悪 化 した場 合 に は 、選 手 強 化 の 費 用 が 削 減 さ れ 、 チ ー ムが 弱 体 化 し、 日本 リ ー グ か ら の 降格 、 最 悪 の場 合 に は休 部 ・廃 部 とい う こ と もあ りえ るの で あ る。 そ して 、新 興 業 種 ・企 業 が 台 頭 して くる こ とに な る。

そ の よ う な観 点 か ら考 え る と、 日本 リー グ所 属 チ ー ム の 変 遷 を見 る こ とで 、 企 業 の経 営 戦 略 や 、 業 種 ・企 業 の経 営 内 容 の 変 遷 を推 定 す る こ と もで きる と考 え られ る 。

一49一

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第1図 日本 リー グ所属 男 子 チ ー ムの 順位 と企 業 の業 績 回123456789101112131415161718192021222324252627

順 位

1■ ■ ■ 口 ■ ■ ▲ 口 ▲ 2▲ ▲ ▽ ■ ■ ■ 口 3■ 口[コ 口 ▽ ▽[]▲ ■ ■ ● ■ 4▽ ▽ ▲ ▽ ▲ 囗 ▽ ■ ▽ 5口 口 ◆ ● ●[]▲ ▽ ▽ ▽[]● ▽ ● 6■ ● ▲ ■ ● ● ◆ 7‑一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 ▽ ■ ■ ■ ▲ ▲ ■ ▲ ▽ ▲ ● 匸]▽ 8‑一 ■ ▲ ■ ■

■:鉄 鋼 ◆:金 属 ●:繊 維 ▲:電 機

口:化 学 ◇:運 輸 ○:通 信 △:商 業 ▽:食 品

4.2男 子

1967年 の 日本 リー グ発 足 時 に は 、八 幡 製 鐵(現 新 日鐵)、 松 下 電 器 、 日本 鋼 管(現NKK)、 専 売 広 島(現JT)、 富 士 フ イル ム、 住 友 金 属 の6チ ー ムで あ った 。 企 業 名 に 地 名 の付 い て い る の は 、 そ の 工 場 の チ ー ム で あ る こ とを示 して い る 。

1969年 の 実 業 団 リー グ 発 足 時 に 日本 リー グ に 属 して い る の は、 富 士 フ イル ム を除 く残 りの5 チ ー ム で 、 そ れ に住 友 軽 金 属 が 加 わ っ て い る。6チ ー ム 中5チ ー ムが 金 属 関係 の 企 業 で あ る。

第1図 に 日本 リー グ所 属 チ ー ム を年 度 別 ・順 位 別 に示 す 。 順 位 を示 す こ と に よ っ て 、 企 業 の選 手 強化 へ の 力 の 入 れ方 の 変 化 の よ うな もの が 見 え る と思 わ れ る か らで あ る。 最 下 位 は 自動 的 に実 業 団 リ ー グ に 降 格 で あ るの で 、 上 位 だ け で な く下位 の 順 位 も大 き な意 味 を も って くる 。

た だ 、 こ こで は、 個 々 の 企 業 とい う よ りは業 種 と して 見 る こ と に重 点 をお くた め 、企 業 名 で は な く、 東 京 証 券 取 引 所 で 行 っ て い る分 類 に も とつ い て 、 業 種 の 分 類 を行 った 。

日本 リー グ の初 期 は 八 幡 製 鉄(後 に新 日鐵)や 日本 鋼 管(現NKK)、 住 友 金 属 な ど とい う製 鉄 ・鉄 鋼 ・金 属 な どの 重 工 業 に分 類 され る業 種 が 主 力 で あ っ た 。 後 期 に は家 電 メ ー カ ー や サ ー ビ ス 業 な どの 業 種 が 日本 リ ー グ の 中核 とな って く る。

これ らの 日本 リー グ の チ ー ム の うち 特 徴 の あ る もの につ い て 述 べ る。

新 日鐵 は 、 日本 製 鐵 当 時 の 昭 和14年 にバ レー ボ ール 部 を作 って い る 。 最 初 は工 場 内 の 体 力 向 上 の た め の ス ポ ー ッで あ った 。 戦 時 中 は休 部 した もの の 戦 後 す ぐ昭 和21年 に復 活 して い る。 新 日鐵 と社 名 が 変 わ り、 本 拠 地 を八 幡 か ら境 に移 した 翌 年 の 昭 和46年 に実 業 団 リ ー グ に転 落 して い る。

ス パ ル タ訓 練 で 、48年 に復 帰 して 以 来 日本 リー グ に定 着 して い る。

松 下 電 器 チ ー ム は創 部 の 正 確 な 時期 はわ か って い な いが 、 昭 和25‑一一26年ご ろ 、社 内 の バ レー 好 きが 集 ま っ て 大 阪 府 の 大 会 に 出 る よ う に な っ た の が き っ か け だ とい わ れ て い る よ うで あ る。 第1 回 日本 リ ー グ か ら参 加 して い る が 、 途 中 、 中心 選 手 の 衰 え と、 そ れ に変 わ る人 材 が 育 た な か っ た

こ とな どか ら実 業 団落 ち を2度 経 験 して い る。

NECは 日本 で も最 も早 い 時 期 に結 成 され た チ ー ム の1つ とい わ れ て い る。 昭和55年 の 第12回 実 業 団 リ ー グ 入 りの あ と、57年 の 第16回 日本 リ ー グ に初 登 場 した が 、 す ぐに、 降格 して い る。59 年 に復 帰 した 第18回 日本 リ ー グ以 後 は な ん とか 踏 み と どま り、 昭 和63年 の リー グ 以 後 は上 位 に定 着 して い る 。

JT(専 売 広 島 、 日本 た ば こ をへ て)は 大 正 末 か ら活 動 して い た女 子 部 が 出発 と して は先 の よ うで 、 そ の 練 習 相 手 の男 子 選 手 を 中心 に部 が 作 られ た 。 戦 争 中 は休 部 して い たが 、 戦 後 す ぐ に社

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内 の レ ク リエ ー シ ョ ンか ら再 出発 した 。 第1回 リ ー グ か ら連 続 出場 した 男 子 唯 一 の チ ー ム で あ る。

こ れ らの チ ー ム の部 と して の 出発 は い ず れ も社 内 の レ ク リエ ー シ ョ ン的 な もの か らで あ る 。 と くに松 下 電 器 はあ る意 味 で 自然 発 生 的 と も言 え る もの で あ るた め記 録 に残 って い な い の か も しれ な い 。 そ の 後 、 大 学 有 力 選 手 の 入 社 や外 国 人 選 手 の 加 入 な ど に よ る強 化 に よ って 、 部 を補 強 強化 し、 日本 リー グ に残 るチ ー ム カ を維 持 して い る と考 え られ る。

富 士 フ イル ム は昭 和9年 の 会 社 の創 立 と と もに 、 バ レー ボ ール 部 が 活 動 を始 め て い る。 昭 和32 年 に社 技 に な り、 本 格 的 な 活 動 に入 り、34年 に は大 学 のバ レー ボ ー ル部 の主 力 選 手 を 入社 させ 、 選 手 強 化 を行 い は じめ た 。 第3回 リー グ こそ 実 業 団 に落 ち て い た が 、 そ れ以 外 は常 に上 位 に位 置

して い る。

日新 製 鋼1ま昭 和61年 に元 新 日鐵 所 属 で 、 オ リ ン ピ ッ ク代 表 選 手 を監 督 ・中心 選 手 と して 迎 え創 部 した 。63年 に は元 新 日鐵 で 全 日本 の エ ー ス を入 社 させ る こ とで 、 チ ー ム の強 化 を計 っ て きた 。

日本 リー グ に上 が って きた 最 も新 しい チ ー ム で あ る。

こ の2チ ー ム は先 の チ ー ム と少 し創 部 の様 子 が 異 な る。 特 に 日新 製 鋼 は他 社 で 活 躍 して い た 選 手 を取 る こ とで チ ー ム を発 足 させ て い る。

そ の一 方 で 、 か っ て は 活 躍 した が 、 廃 部 に な った チ ー ム もあ る 。 日本 鋼 管(現NKK)は リー グ 創 立 時 か らの チ ー ムで あ り、 優 勝 経 験 も多 くあ り、 常 に 上 位 に位 置 して い た 。 しか し、 平 成 元 年 の 第23回 日本 リー グで 最 下 位 とな り、 実 業 団 リー グ落 ち と な っ た 。 そ の 後 、 平 成4年 に復 帰 す る も最 下 位 とな り、 再 度 実 業 団 リー グ に落 ち る0そ の 後 、 バ レ ー ボ ー ル部 は 廃 部 とな って い る。

か って の全 日本 選 手 も1社 員 と な っ て い る。

4.3女 子

1967年 の 日本 リ ー グ発 足 時 に は 、 日立 武 蔵(現 日立)、 ヤ シ カ 、 ニ チ ボ ー貝 塚(現 ユ ニ チ カ) 、 全 鐘 紡 、 東 洋 紡 守 口(現 東 洋 紡)、 林 兼 産 業 の6チ ー ム で あ っ た 。

1969年 の実 業 団 リ ー グ発 足 時 に 日本 リー グ へ に属 して い た の は、 林 兼 産 業 を除 く5チ ー ム で 、 そ れ に倉 紡 倉 敷 が 加 わ っ た6チ ー ム とな って い る。6チ ー ム 中4チ ー ムが 繊 維 工 業 の 企 業 で あ る。

第2図 に 日本 リー グ 所 属 チ ー ム を年 度 別 ・順 位 別 に 示 す 。

初 期 に は、 ニ チ ボ ー 貝 塚 、 全 鐘 紡 、 東 洋 紡 守 口 な どの 繊 維 工 業 が 主 力 で あ っ た 。 そ の 後 、 中期 に は 日本 電 気 や三 洋 電機 な どの 電機 メ ー カ ー が で て く る。

後 期 に な る とイ トー ヨ ー カ ドー や ダ イ エ ー な どの 商 業 に 分 類 され るサ ー ビ ス産 業 や 、 小 田急 の よ う なサ ー ビ ス産 業 の要 素 の強 い 運 輸 業 が 中核 と な っ て くる。 こ の 時期 に な る と繊 維 産 業 は影 が 薄 くな る 。

第2図 日本 リーグ所属女子チ ームの順位 と企業の業種

回123456789101112131415161718192021222324252627 順 位

1▲ ● ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ 2▲ ▲ ▲ ● ● ● △ 3● ▲ ▲ ▲ ▲ △ △ 4● ● ▲ ▲[]▲ △ ▲ ● ● ▲<>

5● ● ● ● ● ▲[コ[][コ[]▲ ● △ △ ◇ 〈〉 △ 6▽ 口 ● ▲[]口 ▲ ▲ △[]〈 〉 ● 7‑一 一 一 口 ● ● ▲[]▲

8‑一 一 一 口 ● ● ▲

■:鉄 鋼 ◆:金 属 ●:繊 維 ▲:電 機

口:化 学 ◇:運 輸 ○:通 信 △:商 業 ▽:食 品

一51一

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現 日本 リー グ の チ ー ム に つ い て 、若 干 の 特 徴 を述 べ る。

現 ユ ニ チ カ は、 戦 前 は 日紡 尼 崎 、 戦 後 す ぐは 日紡 足 利 と して 輝 か し い バ レー ボ ー ル の 歴 史 を も って い る 。 昭 和29年 に これ ま で各 地 の 工 場 の チ ー ム と して ち ら ば って い た もの を、 貝 塚 工 場 に 統 合 して 日紡 貝 塚 と して 新 ス タ ー トを切 っ た。 そ の 後 、 ユ ニ チ カ貝 塚 、 ユ ニ チ カ とチ ー ム 名 は変

わ っ たが 常 に 日本 リー グ の 中 心 チ ー ム で あ る。

ま た 、 東 洋 紡 も古 くか ら社 内 の レ ク リエ ー シ ョ ン ス ポ ー ッ と して盛 ん で 、 各 工 場 に チ ー ム が あ っ た 。 昭 和36年 に 守 口工 場 を 本拠 地 と して6人 制 バ レー ボ ー ル の チ ー ム が 結 成 され た 。 第1回 の 日本 リー グ に は東 洋 紡 守 口 と して 参 加 し、実 業 団 落 ち も何 度 か 経 験 しな が ら 日本 リ ー グ に残 っ て きた 。

こ の2チ ー ム は社 内 の 同好 会 的 チ ー ム か ら出 発 して い る とい え る で あ ろ う。

日立 の チ ー ム は 、 昭 和39年 当 時 の 三 鷹 高 校 教 員 で あ った 山 田氏 が 当 時 高 校 日本1で あ っ た 自分 の 教 え 子 で あ る 三鷹 高 校 バ レー ボ ー ル部 の選 手 や 、 宝 仙 高 校 の選 手 た ち を連 れ て 日立 武 蔵 工 場 に 入 社 す る 形 で で き上 が っ た 。 創 部 の意 図 そ の もの が 、 職 場 の シ ンボ ル ス ポ ー ッ と して の もの で あ っ た 。 第1回 日本 リ ー グ で初 優 勝 後 常 に 日本 リー グ の 上 位 に位 置 し、 優 勝 回数 は最 も多 い 。

NECは 「オ ー ル 日本 電 気 」 と して 、 昭和53年 に創 部 され た 。 第10回 日本 リー グ まで 上 位 で 活 躍 後 、 実 業 団 リー グ に落 ち低 迷 して い て廃 部 と な っ た ヤ シ カ か ら監 督 以 下13名 の 選 手 を移 籍 させ 、 新 人 を数 人 補 強 す る こ とで ス タ ー トした 。 昭 和54年 入 れ 替 え戦 で 勝 ち 、 日本 リー グ入 りを 果 たす 。 低 迷期 を ロ サ ンゼ ル ス オ リ ン ピ ック銀 メ ダ リス トの ア メ リカ選 手 の 参 加 で 抜 け だ し、以 後 安 定 し た 力 を 出 して い る。

NEC関 西 は 、 新 日本 電気 と い っ た 昭和54年 社 内 の 強 化 ス ポ ー ッ ク ラ ブ と して 出発 して い る 。 地 域 リー グ と実 業 団 リー グ を往 来 し、 平 成5年 の リ ー グ か ら 日本 リー グ入 りを して きた 。NEC

と同 一 と見 られ 勝 ち だ が 、 元 々 の 母体 が 異 な っ て い る。

イ トー ヨー カ ドー は 昭和53年 、 バ レ ーボ ー ル が 「企 業 イ メ ー ジ に ピ ッ タ リ」 とい う こ とで 、 有 力 高 校 の監 督 を監 督 と して 迎 え チ ー ム を結 成 した 。 創 部3年 で 日本 リー グ入 りを 決 め て い る 。

ダ イ エ ー は 昭和57年 、 「や る か ら に は世 界1を 目指 せ 」 とい う中 内 社 長 の お 声 掛 か りで 創 部 さ れ た。 監 督 に は元 日立 の 監 督 を 、 選 手 に は元 日立 で モ ン トリ オ ー ル オ リ ン ピ ック 金 メ ダ リス ト2 人 や 、 ア メ リカ の ロ サ ンゼ ル ス オ リ ン ピ ック金 メ ダ リス ト2人 な ど を獲 得 し、 チ ー ム を発 足 させ た 。 翌 年 に は元 日立 の セ ッタ ー が 加 わ り、創 部 か ら最 短 ス ピ ー ドで 日本 リー グ 入 りを果 た した 。 小 田急 は 、 昭 和61年 ロサ ンゼ ル ス オ リ ン ピ ック銅 メ ダ リス ト、元 日立 の選 手 を監 督 と して 招 へ い す る こ とで 、 チ ー ム を発 足 させ 、 平 成 元 年 に は元 日立 監 督 を 、 さ ら に 日立 の ソ ウ ル オ リ ン ピ ッ

ク代 表 選 手 を加 入 させ る こ とで チ ー ムカ を向 上 させ て きた 。

イ トー ヨ ー カ ドーや ダ イ エ ー 、 小 田急 とい うチ ー ム は、 企 業 の イ メ ー ジ 向 上 の 手 法 と し て 、バ レー ボ ー ル を活 用 しよ う と して い る と言 って い い と思 わ れ る。 そ の た め 、社 内 か ら人 材 を集 め る の で はな く、最 短 で 宣 伝 効 果 の あ る 日本 リ ー グ入 りをす る た め 、 す で に他 社 で 活 躍 を して い る選 手 や外 国 の 有 力 選 手 を集 め る こ とで チ ー ム を発 足 させ て い る 。 ま た、 監 督 の 人 選 に もそ の よ うな 意 図 が うか が え る。

そ の 結 果 、 これ ら の企 業 チ ー ム は最 短 ない しそ れ に近 い形 で 日本 リー グ 入 りを果 た し、 人材 を 集 め つ つ 、 日本 リ ー グ に 定 着 して い る 。

4.4企 業 戦 略 と しての 企 業 チ ー ム

常 に 日本 リ ー グ の 中 に位 置 し続 け るた め に は 、 選 手 強 化 と有 力 新 人 の 入 社 が 必 要 な条 件 とな る。

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会社 や 工 場 の 同 好 会 的 な チ ー ム で あ って は、 最 高 水 準 の 戦 力 を 維 持 し続 け る こ と は容 易 で は な い と思 わ れ る 。企 業 チ ー ム の選 手 につ い て は勤 務 地 をチ ー ム の所 在 地 に した り、 練 習 時 間 を確 保 す る な ど の企 業 側 の 配 慮 が 必 要 不 可 欠 とな る。 、

日本 リー グ ク ラス のバ レー ボ ー ル チ ー ム の維 持 に年 間 に3〜5億 円 か か る とい わ れ て い る。

そ の 一 方 で 、 試 合 の 回 数 は2回 戦 総 当 た りで56回 、 通 常1日2試 合 で あ るの で 、28日 聞 で あ る 。 そ の ほ か に優 勝 決 定 リー グ が 上 位4チ ー ムで 行 わ れ 、6試 合3日 間 で あ る 。 試 合 会 場 は 体 育 館 で あ り、 東 京 や 大 阪 な どを 除 く とそ の収 容 人 数 は 少 な く、5千 人 程 度 とな る 。 しか も、 有 力 チ ー ム や 人 気 の あ るチ ー ム の試 合 以 外 は 、必 ず し も満 席 と な る こ と は多 くは な い 。 さ ら に は 、社 員 や 関 連 会 社 の社 員 を動 員 して 、 あ る程 度 客 席 を埋 め る こ と もあ る よ うで あ る

つ ま り、 試 合 の入 場 料 収 入 で チ ー ム を維 持 す る こ と は期 待 で きな い の で あ る。 バ レ ーボ ー ル は プ ロ ス ポ ー ッ で は な い の だ か ら、 当 然 と い わ れ る か も し れ な い が 、 企 業 は趣 味 で 企 業 チ ー ム を もっ て い る わ け で は な い の で あ る 。 企 業 と して の な ん らか の 利 益 が あ るか ら投 資 す る と考 え るの が 当然 で あ ろ う。

で は そ れ は 、 な に か 。1つ は 、企 業 が 拡 大 して い く過 程 で 、 多 種 多 様 の 製 品 を作 る よ う に な り、

業 態 と して も多 様 に な って くる 。 た と え ば 、 新 日鐵 に して も鉄 鋼 で は 世 界 最 大 の メ ー カ ーで はあ るが 、 情 報 ・通 信 や 都 市 開 発 の分 野 な ど に も進 出 して い る。 そ の よ う に多 角 化 して い っ た場 合 に 求 め られ る の が 、社 員 の 求 心 力 と して の シ ン ボ ル の存 在 で あ る。 日立 の バ レー部 の創 立 が そ の例 とい え よ う。 バ レー ボ ール を社 技 と して い る富 士 フ イル ム の 場 合 に もあ て は ま る か も しれ な い 。 また 、 宣 伝 媒 体 と して の 効 果 が 考 え られ る。 た とえ ば 、 イ トー ヨー カ ドー や ダ イ エ ー、 小 田 急 とい うチ ー ム の結 成 の 様 子 に うか が え る 。 同 好 会 的 な 出 発 で は な く、 強 い チ ー ム を作 るべ く創 立 当 時 か ら意 図 され て い た とい え る。

そ の た め に は 企 業 と して あ る程 度 の余 力 が な い と選 手 を抱 え て い る こ とは 困 難 で あ る と考 え ら れ る。 つ ま り、 そ の 時 点 で 、 企 業 規 模 が 大 き い企 業 や 景 気 の い い 業 種 の企 業 チ ー ム が 日本 リ ー グ の 中 心 とな って くる。

日本 鋼 管(現NKK)の 日本 リー グ 落 ち と そ の 後 の 廃 部 の背 景 に は、 鉄 鋼 不 況 が あ る と考 え ら れ る。 素 鋼 生 産 は2位 で あ るが 、 高 炉 を福 山 と鹿 島 に集 約 す るな どの 工 場 の 再 編 成 や 人員 削 減 の 中 で 、 バ レー ボ ール チ ー ム の 維 持 が 困 難 に な って きた こ とが あ るで あ ろ う。 しか も、 実 業 団 リー グ で は マ ス コ ミへ の 登 場 回 数 は ほ とん ど ん な い 。 企 業 と して は鋼 材 メ ー カ ー で あ り、 生 産 財 生 産 メ ー カ ー で あ り、 一 般 人 に製 品 を 直接 売 る こ と は ない 。 そ の 意 味 で は 、富 士 フ イル ム やJTな ど

と は性 格 を異 にす る企 業 で あ る。

新 日鐵 も鋼 材 メ ー カ ーで あ り、 日本 鋼 管 と似 て い るが 、資 本 規 模 で 日本 鋼 管 の 倍 で あ り、 企 業 規 模 の大 き さ ゆ え に チ ー ム を維 持 して い け る の で は な い か 。

最 近 、 日本 リー グ の 上位 に い た り、 新 規 に 参 入 して きた企 業 チ ー ム は 、 生 産 財 生 産 メ ー カ ー で は な く、 主 力 が コ ン ピ ュ ー タ で あ るNECや 、 化 学 工 業 とい っ て も富 士 フ イ ル ム な どの 消 費 財 生 産 メ ー カ ーで あ る 。 小 田急 に して も、 イ トー ヨ ー カ ドー や ダ イエ ー に して も消 費 関 連 企 業 で あ る 。

つ ま り、 バ レー ボ ー ルチ ー ム で 見 る 限 り、 日本 の産 業 は、 重 工 業 ・生 産 財 生 産 工 業 よ り も、消 費 財 生 産 工 業 ・サ ー ビ ス業 に シ フ トして きて い る とい え る。

こ の よ うな 点 か ら、 日本 リー グの 企 業 チ ー ム の変 遷 を見 る こ とで 、 戦 後 日本 経 済 の 動 き との 関 連 が 見 え て く るの で は な い か と考 え られ る。

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4.5他 の 競 技 の 若 干 の 事 例

もち ろ ん 、 バ レー ボ ー ル だ けが ス ポ ー ッで は な い し、 バ レー ボ ー ル チ ー ム だ け が 企 業 チ ー ムで は な い 。企 業 に お い て もス ポ ー ツの 好 き嫌 い は あ る よ うで あ る 。

最 近 の企 業 チ ー ム に関 す る 話 題 の 内 、著 者 の 関心 の対 象 とな った もの を い くつ か 紹 介 した い 。 詳 しい分 析 は別 の機 会 に譲 る こ と にす る 。

企 業 に と って 、宣 伝 活 動 の 一 環 とす る な ら ば、 当然 マ ス コ ミに乗 りや す い ス ポ ー ツへ の傾 斜 が 起 こ り うる 。 人 気 が あ っ て 、 参 加 企 業 が 少 な け れ ば効 果 が 高 い。 そ の よ う な例 と して 、 女 子 の マ ラ ソ ン や女 子 駅 伝 が あ げ られ る。 大 会 の数 も急 激 に増 加 して い る し、 参 加 企 業 も増 えて い る。 特 に銀 行 な どの 金 融 関係 は高 校 か ら人 材 を集 め 有 力 チ ー ム を作 っ て い る。 そ して 、 マ ラ ソ ンの場 合 な ら、 最 低1人 トップ ク ラ ス の 有 力 選 手 が い れ ば 、企 業 名 は画 面 に で る こ とに な る。

さ ら に は 、 企 業 収 益 との バ ラ ン ス で 、 チ ー ム の あ り方 が 決 ま っ て く る。 ラ グ ビー は 最 もア マ チ ュ ア リズ ム の は っ き り した ス ポ ー ツで あ る。 連 続 日本1を 続 け て い る神 戸 製 鋼 所 の ラ グ ビ ー チ ー ム は企 業 の 業 績 悪 化 か らニ ュー ジ ー ラ ン ドで の合 宿 を返 上 し、 国 内 で の合 宿 に切 り替 え て い

る。

熊 谷 組 は 実 業 団1位 で あ り、全 日本 選 手 を多 くか か え て い た バ ス ケ ッ トボ ー ル チ ー ム を廃 部 と した 。 企 業 業 績 の悪 化 に よ り、業 績 に直 結 しな い 余 剰 人 員 を確 保 して お くこ とが 困 難 とな った た め で あ る。 バ ス ケ ッ トボ ー ル の最 強 チ ー ム の 廃 部 で あ っ た。 そ の た め 、 全 日本 選 手 は他 の 企 業 チ ー ムへ の転 籍 を余 儀 な くさ れ た 。 バ ス ケ ッ トボ ー ル を止 め る こ と とな っ た選 手 もい る。

そ の 一 方 で 、 マ ス コ ミ に取 り上 げ られ る こ と こ そ少 な い が 、 マ イ ナ ー なス ポ ー ツで も全 国優 勝 す る こ とで 企 業 イ メ ー ジ の 向 上 を は か り、 社 員 の 士 気 を向 上 さ れ て い る企 業 もあ る。 た とえ ば、

ハ ン ドボ ー ル の 湧 永 製 薬 や ホ ッケ ー の 表 示 灯 とい う会 社 で あ る。

企 業 チ ー ム の 維 持 に は そ れ な りの 費 用 が か か るが 、 そ の 費 用 を どの よ う な もの と考 え る か は企 業 に よ っ て 大 き く異 な る よ う で あ る 。 そ こ に 、 企 業 活 動 の 性 質 や企 業 戦 略 の違 い が 見 え て くる こ

と に も な る 。

5.ま と め

日本 の 企 業 チ ー ム につ い て 、バ レ ーボ ー ル の 日本 リー グ(1994年 よ り、Vリ ー グ)を 中心 に そ の 変 遷 の 一 端 を見 て きた 。

日本 の 企 業 チ ー ム は多 か れ 少 な か れ 、 企 業 の 宣 伝 媒 体 と して 意 味 を も って い る 。 そ の観 点 で 、 選 手 の 雇 用 ・選 手 強 化 費 を企 業 と して 支 出 して い る と考 え る こ とが で き る。

業 績 が 悪 化 す る と 目に 見 え る効 果 が は っ き りと は 出 に くい 宣 伝 広 告 費 が 削 減 の対 象 と して 浮 か ん で くる。 そ の 一 環 と して 捕 らえ られ て い る企 業 チ ー ム も削 減 の対 象 と な る。 す ぐに は廃 部 と な らな くと も 、選 手 強 化 費 の 削 減 、 日本 リー グ か らの 転 落 とい う過 程 で 、 さ ら に維 持 しに くい 状 況 が生 まれ 、 廃 部 へ の 道 をた ど る。

男 子 の 日本 リー グ の初 期 は 八 幡 製 鉄(後 に新 日鐵)や 日本 鋼 管(現NKK)、 住 友 金 属 な ど と い う製 鉄 ・鉄 鋼 ・金 属 な どの 重 工 業 ・生 産 財 生 産 工 業 に 分 類 され る業 種 が 主 力 で あ っ た。 後 期 に は家 電 メ ー カ ー や サ ー ビス 業 な どの 業 種 が 日本 リ ー グ の 中核 と な っ て くる。

女 子 で は 、初 期 に は 、 ニ チ ボ ー貝 塚 を は じめ 、 繊 維 工 業 が 主 力 で あ った 。 そ の 後 、 中期 に は 日 本 電 気 や 三 洋 電 機 な どの 電機 メ ー カ ー が で て く る。 後 期 に な る とイ トー ヨ ー カ ドー や ダ イ エ ー な どの サ ー ビ ス産 業 や 、 小 田 急 の よ うな サ ー ビス産 業 の要 素 の 強 い 運 輸 業 が 中核 とな って く る。 こ

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の 時期 に な る と繊 維 産 業 は影 が 薄 くな る 。

男 子 で は松 下 電 器 や 新 日鐵 、 女 子 で は繊 維 工 業 の ユ ニ チ カ や 東 洋 紡 な どの 古 くか ら 日本 リ ー グ に入 って い た チ ー ム は、 社 内 の 同 好 会 的 チ ー ム か ら出 発 して い る。

そ の 一 方 、新 規 参 入 の イ トー ヨ ー カ ドー や ダ イ エ ー 、 小 田急 とい うチ ー ム は、 企 業 の イ メ ー ジ 向上 の 手 法 と して 、 バ レー ボ ール チ ー ム を創 立 した と い え る 。 男 子 の 日新 製鋼 もこ れ に 近 い と思 わ れ る。 そ の た め 、 最 短 で 宣 伝 効 果 の高 い 日本 リー グ 入 り をす るた め 、 す で に他 社 で 活 躍 を して い た選 手 や 外 国 の有 力 選 手 を集 め る こ とで チ ー ム を発 足 させ て い る。 そ の結 果 、 最 短 な い しそ れ に近 い 形 で 日本 リー グ入 りを果 た した。

この よ う に 、バ レー ボ ー ル の 日本 リ ー グ の チ ー ム で 見 る 限 り、 日本 の産 業 は 、 重 工 業 ・生 産 財 生 産 工 業 よ り も、消 費 財 生 産 工 業 ・サ ー ビス 業 に シ フ トして きて い る と い え る 。 こ の よ うな傾 向 は他 の ス ポ ー ッ の企 業 チ ー ム に つ い て も考 え ら れ る 。

日立 の バ レ ー ボ ー ル に対 す る対 応 の 変 化 を 見 る と、 元 監 督 の セ クハ ラ疑 惑 事 件 を発 端 と した 企 業 イ メ ー ジへ の マ イ ナ ス 材 料 、 世 界 大 会 で も7位 とい う最 近 の 日本 女 子 バ レー ボ ー ル の弱 体 化 か ら くる 宣伝 効 果 の低 下 な ど とい う要 因 が 考 え られ る 。 さ ちに 、 日立 製作 所 の チ ー ム を母 体 と した サ ッカ ー チ ー ムが 来 シ ー ズ ンか ら プ ロ リー グ で あ るJリ ー グ入 りをす る こ とな どが 考 え られ る。

宣 伝 効 果 と して は 、 サ ッカ ー のJリ ー グ の方 が 圧 倒 的 に大 きい 。

バ レー ボ ー ル 日本 リ ー グ の企 業 チ ー ム の変 遷 を見 る こ とで も、業 界 ・企 業 の 盛 衰 とい う戦 後 日 本 経 済 の動 きが 見 え て くる の で はな い か と考 え ら れ る 。

こ の よ う な見 方 で ス ポ ー ツ を見 る こ と も可 能 で あ り、 こ の よ うな 見 方 は社 会 科 の 教 材 と して も面 白 い視 点 が 提 供 で き る と思 わ れ る。

な お 、本 報 告 は 、著 者 の 一 人 で あ る大 山が 提 出 した 教 育 学 部 社 会 専 修 「環 境 地 理 ゼ ミ」 の卒 業 論 文 「バ レ ー ボ ー ル チ ー ム の変 遷 か らみ る 日本 経 済 」 の 一 部 を 、視 点 を変 え 、他 の 競 技 の情 報 も 加 え て報 告 す る もの で あ る。 本 報 告 で 使 用 した バ レー ボ ール に 関す る情 報 ・資 料 は大 山が 卒 論 作 成 の 過 程 で 収 集 した もの で あ る 。 バ レ ー ボ ー ル 自体 の 歴 史 や 日本 に お け る普 及 過 程 、 企 業 チ ー ム の 変 遷 な らび に戦 後 日本 経 済 との 関係 につ い て の 詳 細 な 分 折 は大 山 の卒 業 論 文 を参 照 い た だ きた

い 。

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