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め あ て か ら ま と め ま で 一 貫 性 が あ る 授 業 づ く り

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Academic year: 2021

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め あ て か ら ま と め ま で 一 貫 性 が あ る 授 業 づ く り -児 童 の 思 考 の 一 貫 性 を 目 指 し て -

高 度 学 校 教 育 実 践 専 攻 実 習 責 任 教 員 木 下 光 二 教 員 養 成 特 別 コ ー ス 実 習 指 導 教 員 阪 根 健 二 髙 橋 彩

1.授業実践力に関する実践と省察

(1)基礎インターンシップにおける実践 基礎インターンシップでは,鳴門教育大学附 属小学校第2学年を対象に,体育科「いろいろ なくにへいこう」(2016年11月25日実施)

7時間構成の3時間目の授業を行った。本授業 からは,筆者の授業方針が決まっていない段階 で,人にアドバイスや意見を求めることをやめ た。そして,「授業で一番何をしたいか」という 思いをもって授業づくりを行った。

本授業の分析を通して,授業で一番何をした いかという思いを筆者自身がもち,それを軸に 授業をするためには,学習活動の前後のつなが りを意識した「めあてからまとめまで一貫性が ある授業」をする必要があることが明らかにな った。また,授業で一番何をしたいかを考える ために,単元の中での授業のつながりを意識し,

本時では何が大切かを考える必要があると感じ た。そこで,「めあてからまとめまで一貫性があ る授業」をつくるための手立てを3つ考えた。

①単元目標から学習後の児童の様子をイメー ジする

学習指導要領から,目標を把握し達成した 児童をイメージする。この単元で目指すゴー ルになるため,イメージした児童の様子はで きるだけ具体的な言葉で表せるようにする。

②イメージした児童の様子に近づくように,

単元全体の流れを考える

単元目標からイメージした児童の様子をゴ ールとして,それに近づくことできるように 単元構成を考える。その時に,1つ1つの学 習活動の中で単元目標を目指すのではなく,

単元全体で単元目標を目指していることを忘 れず,各授業の目標が関連し合ったものにな るように気を付ける。また,前後の授業にお いては,後の時間が前の時間の発展した内容 になるように気を付ける。

③指導案を軸に,板書案・細案を同時進行で つくる

各授業は,本時の目標をもとに,指導案を 軸にして,学習活動の流れを考える。その際 に,各学習活動の内容が関連し合うように,

気を付ける。また,授業づくりの段階で指導 案・板書案・細案に授業を展開する上での矛 盾がないように,指導案を軸にして,板書案・

細案を同時進行で作成する。

授業づくりの3つの手立て

①単元目標から学習後の児童の様子を イメージする

②イメージした児童の様子に近づくように,

単元の流れを考える

③本時の目標を軸に,指導案・板書案・細案を 同時進行でつくる

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(2)1年次(後期)模擬授業における実践 大学院1年次(後期)‘授業づくりのチーム 演習’の第5学年国語科「あめ玉」光村図書(2 017年2月1日実施)2時間構成の1時間目 の模擬授業づくりで,前述の3つの手立てを用 いた。

本授業の分析を通して,めあてからまとめま で一貫性がある授業をするためには,児童の実 態を考慮し児童を中心とした授業を展開する必 要があることが明らかになった。

(3)総合インターンシップⅠにおける実践 総合インターンシップⅠでは,めあてから まとめまで一貫性がある授業をするために,

授業づくりの3つの手立てと,児童を中心とし た授業の展開ができるような手立てを用いた。

そして,N市A小学校の第4学年を対象に算 数科「折れ線グラフ」(2017年5月22日 実施)5時間構成の3時間目の授業を行った。

本授業の分析を通して,児童を中心とし,

めあてからまとめまで一貫性がある授業をす るためには,児童の実態を考慮し授業づくり や授業実践をすることが,必要であることを 理解した。そして,児童が単元に関係するつ ぶやきや発言をした時に,教師がそれをうま く取り上げられるように,教科書の問題を解 く際に,ヒントとなる登場人物のつぶやきを 授業づくりの段階で把握するという手立てを 考えた。

(4)総合インターンシップⅡにおける実践 授業づくりの3つの手立てを用いて,N市A 小学校の第4学年を対象に算数科「もとの数は いくつ」(2017年11月16日実施)2時間 構成の1時間目の授業をつくる。その中に,児

童が単元に関係するつぶやきや発言をした時に,

教師がそれをうまく取り上げられるように,教 科書の問題を解く際にヒントとなる,登場人物 のつぶやきを授業づくりの段階で把握するとい う手立てを取り入れた。そして,児童の姿を忘 れず,筆者自身が授業で何をしたいかをもち,

めあてからまとめまで一貫性がある授業を目指 した。

本授業の分析を通して,めあてからまとめま で一貫性がある授業をする時に,児童が自由に 考える場面や教材をつくることで,児童にとっ て,本授業の中だけでなく,これからの生活や 他教科の学習にも生かせるような学びになるこ とを理解した。

(5)2年間を通した授業実践力の成長 2年間の授業実践研究の中で,筆者は授業で 一番何をしたいかをもち,授業づくりの3つの 手立てを用いて,児童の実態を考慮し,児童を 中心としためあてからまとめまで一貫性がある 授業づくりを行った。筆者にとって,3つの手 立ては,めあてからまとめまで一貫性がある授 業をするための手立てというだけでなく,自身 の考えを整理するための手立てとして役立って いることを,授業づくりノートの変化から理解 した。そして,自分の考えを整理することによ って,授業で一番何をしたいかが具体的に表現 できるようになってきた。そして,具体的に表 現できるようになったことで,めあてからまと めまでの一貫性もより詳しく考えることができ るようになっていきた。しかし,授業で一番何 をしたいかという筆者の思いと,児童の実態が ずれている際に,児童が自由に考える範囲を狭 めてしまうという課題も明らかになった。今後 の授業づくりでは,学習活動の中で,児童が自

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由に考える場面を取り入れながら,児童の思考 に合わせた授業展開を心がけた,めあてからま とめまで一貫性がある授業を目指す。

2.生徒指導力に関する実践と省察

(1)基礎インターンシップにおける実践 児童の事例研究から,児童の実態を把握する 際には,一面だけに注目せず,多面的に捉える 大切さを学んだ。多面的に捉えることによって,

優しい子や明るい子といった児童の性格を決め つけることを防ぐことができると考える。また,

多面的に捉えることで児童の情報を増やし,一 人ひとりの児童と豊かな関わりが築けるように なると考える。その他の学びとして,児童をほ める時は,各場面で具体的な事柄を交えながら ほめるということを学んだ。

(2)総合インターンシップにおける実践 総合インターンシップⅠ・Ⅱでは,基礎イン ターンシップでの学びを生かして,児童を多面 的に見ることを意識した。その意識をもって,

一人ひとりの児童と長期間で関わりをもつと,

児童のいろいろな面を知ることができた。そし て,児童を多面的に捉えることで,児童との接 し方や指導の仕方を工夫することができた。ま た,トラブルが起こった時は,双方の児童の話 を聞き,公平な立場で話をしていくことの大切 さを学んだ。

(3)2年間を通した生徒指導力の成長 児童の性格を一面で決めつけてしまうと,他 の面をみようとしなくなり,児童に対しての声 かけや指導もワンパターンになってしまうこと が分かった。そして,児童と豊かな関係を築い ていけなくなるということを学んだ。また,教

師が児童を良い方向に変えようとするのではな く,教師は児童の成長をそっと手助けする方が 良いことを学んだ。教師が児童を良い方向に変 えようとする行為は,児童自身で考えて人間関 係を築いていくという機会をなくしてしまうこ とを理解したからである。児童自身が考え人間 関係を築いていく機会を大切にし,時には手助 けし,時には見守りながら,児童を多面的に捉 え,児童と豊かな関係を築けるようにする。

3.学級経営力に関する実践と省察

(1)基礎インターンシップにおける実践 筆者は,自分や相手の意見と向き合う児童を 育てたいと考えた。自分や相手の意見と向き合 う児童とは,人と意見が対立した時に,自分の 意見を押し通すのではなく,相手の意見に耳を 傾けることができたり,自分の意見を相手に言 うことができたりする児童である。そのような 児童を育てるために,授業の中で相手の意見を 聞く姿勢を育てる活動,相手を意識する活動,

自分の意見を言う活動などを取り入れた。

自身の学級経営を振り返る中で,相手の意見 や自分の意見と向き合っている児童を具体的に イメージすることができていないと感じた。ま た,授業場面という学校生活の一場面しか,考 えることができておらず,いろいろな学校生活 の場面を考える必要があると感じた。その他に も,教師の理想とする児童に成長させようとし ていると感じた。そして,児童が個性や能力を 生かせる学級づくりをしたいと考えた。

(2)総合インターンシップにおける実践 基礎インターンシップ時の学級経営について の学びから,児童が個性や能力を生かせる学級 にしたい。その学級の中で,児童に対して,成

(4)

功も失敗もたくさん味わい,一瞬一瞬を楽しむ ことの面白さを伝えたい。そのために,児童が 頭の中で思い描いているものを形にしたり,行 動に移したりする活動を取り入れる。また,一 人ひとりの個性や能力を生かして力を合わせ,

1つのものを形にする活動を取り入れる。

自身の学級経営を振り返る中で,基礎インタ ーンシップ時に考えた学級経営よりも,具体的 な場面をイメージしながら,取り組みを考える ことができたと感じた。その一方で,教師があ らかじめ決めている項目が多いのではないかと 感じた。児童が個性や能力を生かすためには,

児童自身が考え話し合うといった,児童の意見 を生かした活動にしていく必要があると感じた。

(3)2年間を通した学級経営力の成長 自身の学級経営を振り返る中で,筆者があら かじめ考えている項目が多いことが明らかにな った。そして,児童が個性や能力を生かすため には,教師が生かせる場面をつくることに加え て,児童自身が個性や能力の生かし方を考える 場面をつくる必要があることを学んだ。学級経 営の方針を考える際には,児童が自由に考える 場面はないかという見方を忘れないようにする。

そして,児童が個性や能力を生かせる学級経営 に取り組む。

4.今後の展望

2年間の学びから,筆者は児童の成長に合わ せた支援ができる教師になりたいと考える。実 習の中で,筆者は児童の成長を実感する機会が 多かった。素晴らしい成長を見せてくれる児童 に対して,敬意をもって接したい。児童に敬意 をもって接するとは,例えば児童に対する声か けや指導の仕方を,児童の成長に合わせて変化

させていくことだと考える。その他に,授業実 践,生徒指導,学級経営については以下のこと を心がける。

(1)授業実践

2年間の授業実践研究を通して,筆者には,

学習活動で児童がつまずかないように,授業づ くりの段階からつまずきそうなポイントを取り 除いてしまう癖があると感じた。その癖は,学 習活動で児童が自由に考える場面をなくしてし まうことにつながる。それを防ぐために,めあ てからまとめまで一貫性がある授業づくりをす る際に,学習活動で児童が自由に考える場面は ないかという視点をもって,再度授業の流れを 確認する。そして,児童を中心とした,めあて からまとめまで一貫性がある授業をする。

(2)生徒指導

児童は,積極的に動く時もあれば消極的な時 もあり,優しい時もあれば自己中心的な時もあ るということを忘れず,児童を多面的に見るこ とを心がける。そして,教師が児童を良い方向 に変えていこうとするのではなく,児童自身が 考え人間関係を築いていけるように,時には手 助けをし,時には見守りながら,児童と豊かな 関係を築けるように努める。

(3)学級経営

児童が個性や能力を生せる学級にするために,

教師が学校生活の中で個性や能力を生かせる場 面をつくるだけでなく,児童自身が個性や能力 の生かし方を考える場面をつくる。また,学級 の方針を考える際に,児童が自由に考えられる 場面はないか,児童に任せられることはないか という見方を忘れないようにする。

参照

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