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児童自らが考えることを目指した「あまりのあるわり算」「間の数」の授業づくり

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Academic year: 2021

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(1)児童自らが考えることを目指した「あまりのあるわり算」「間の数」の授業づくり                                           教育実践高度化専攻                                         授業実践リーダーコース                                                  M072791                                               蔵ヶ崎 真有. I.研究の目的              児童に、課題を読み取らせ、ワークシート  本研究では、児童自らが考える算数の授業  に具体的な図を記入させた。全体での交流の づくりを目的としている。そのための手立て  場面では、毎時間、半具体物を黒板で操作さ として、①「類似探求授業」を導入し、既習  せ、課題をつかませた。 の知識から見通しを持たせる学習を展開し、  2.評価 また、②対話、③操作的活動を取り入れた。   (1)ワークシート: 毎時間、自分の考え II.方法                 をワークシートに記入させた。 1.「児童自らが考える」ための手立て    (2)「考えること」に対するアンケート調 (1)類似探求授業             査: 授業前・後にr考えること」に関する  兵庫教育大学崎谷が提唱する授業方法で、  五件法のアンケート調査を行った。項目は、 いくつかの事象を、ある事象と「似ている」 算数に対する意識、対話、類似探求授業、の 「似ていない」に着目し、分類する算数的活  三つの領域に関するものである。 動である。思考活動を通じて数学的概念が形   (3)授業後の振り返り: 関心・意欲・態 成されると考えられている。本単元は、数概  度に関する三件法の振り返りおよび自由記述 念の形成と直接結びつく内容とは言えないた  の振り返りを行った。 め、①既習の知識から未習の知識への見通し  (4)児童の発言、見取り: 授業中の児童 を持たせること、②興味・関心を持たせるこ  の発言や、その見取りを記録した。特に三つ と、をその導入の意図とした。        の手立て全てを導入した「あまりのあるわり (2)対話                算」第一時では、ビデオ録画し、分析した。  対話を、①個人内の対話、②一対一および  (5)テスト グループでの対話③全体の対話 の三つの活  皿.授業の概要 動ととらえ、児童同士の「教え合い」も取り   「あまりのあるわり算」全8時間および「間 入れた。                 の数」全1時間の単元計画と、 「児童自らが (3)操作的活動              考える」ための手立てを、表1に示す。     表1.単元計画及ぴ『児童自らが考える」ための手立て rあまりのあるわリ集」(全8勝間〕 小業一. 元. 1、あま. 続. 学習ミ舌動. 1. ・ものを分1†るとき、余りが出る』と を知り、叶算に1果■を持つ。. リのある. ・包含静で余りのあるわり鼻の意味. わリ鼻 のしか た. を理解する。. 2. 余リ〈減数の麗僚を混線する。. 岬植須筆および岬仁方法{★〕. 「児童自らが考える」ための手 立て. ・余りのあるわり算の叶買方法を えよっとする。(関心・意 類似侵求授業・対語(賃人 内、一対一およびグループ、全 叡・態度)    ★ワークシート★児童の長暫、鼻聰リ ・余りのあるわリ鼻の計算方法を、貫体構などを換って出明で 休)・模作的活動 きる。(表現・雑種〕       ★児童の発1、鼻歌リ ・余りとわる数の大きさを比べて、余りと隆数の麗保を説明す 対語。人肉、一対一およびグ. ループ、全休〕・撮作的活動. ることができる。(数学的な考え方). ★ワークシート★児童の務■鼻聰リ 3. ・着分誠で余りのあるわり■1の意味. を理盤し、計算や竈月間口を解. ・筆分陰と同じよっに、カ、け算九九で答えを求める』とを理課 できる。〔知書・理報). ★ワークシート★児童の装着果聰リ. 〈。. 4 5. ・余りのあるわり鼻の答えの確かめ の方法を考える。 ・練習間口をする。. 対話(●人内、一対一およびグ ループ、全体〕・撮作的活動. ・余りのあるわリ鼻の書πの確かめをする』とができる。{表. 環・処邊)    ★ワークシート★児童の簑富鼻歌り ・余りのあるわリ鼻の叶算ができる。(知書・優形〕. 対語(●人内、一対一およびグ. ルーフ全俸〕・換作釣活動 賃入内の対語・微え合い. ★ワークシート★児童の長富男.巫リ. 2、あま. 6. ・余りを切り上げて処理する問最を 理解し、活用する。. リを考え て. フ. たしか. 8. ・余りを切リ捨てて処種する問■を 理解し、活用する。. ・間Ilに即して、余りを物リ上げて処理する』とができる。{数. 掌釣な考え方〕 ★ワークシート☆児童の完富、鼻歌リ ・周馬に即して、余りを切リ捨てて処種する』とができる。徹. 学的なオえ方〕  ★ワークシート★児童の登富、県歌リ. 対語(賃入内、一対一およびグ. ル’プ全体〕・操作的活0 対語(o人内、一対一およ グ ルーフ、全体〕・標作釣活動. ★τスト★握リ連リ. ・学習活動の自己岬価をする。. め道■ 間の数{全1時間) 1. ・問8を腕んで最恵をつかみ、順序 ・図を■き、数量男優を正しくとらえることができる。(表現・処 対語旧人内、一対一およびグ 理〕       ★ワークシート☆児童の売■、鼻縦リ ループ、全体)・倶作的活動 数を数図ブ回ックを操作したり、 図を書くなど作実しながら、問順 を解決する。. 一564一.

(2) lV.結果と考察 1.類似探求授業 類似探求授業を用いた第一時で、r似ている もの」「似ていないもの」に分類することがで. きた児童は30人中27人であった。そのう ち26人の児童が、あまりのあるわり算の計 算方法を図や式を使って説明することができ た。意識調査の結果r授業が楽しみだ」とす る回答や「前にならったことがっかえる」と する回答が増加した。類似探求授業の導入は、 未習の学習への見通しを持たせ、r児童自らが 考える算数授業」に有効であったといえる。. 2.対話 rあまりのあるわり算」第四時では、全体で の対話を通じて、新たな考えを記述している 児童が4人いた。個人内対話では図を使って 説明していた児童が、式を使って説明したり、 図から数直線に対応させて考えていた。個人 内対話で図や式を使って説明できなかった児 童が、全体での対話を通じて図や式を記述で きるようになった。以上のことから、児童同 士の対話を通して学習の高まりがみられるよ うになったといえる。.  振り返りでは、r友達や先生に教えてもらっ て、できるようになってきて楽しくもなって きました。」など対話について記述している児 童がいた。児童同士の教えあいによって、で きなかった子どもは理解が進み、できる子に は、他の児童に説明させることを通じ・て、有 用感を持たせることができたのではないか、 と考える。.  意識調査では、r考えをともだちに伝えるこ とができる」「どもたちと話をすると、考えが 広がる」「どもたちの考えを聞くことが好き だ。」「自分の考えをともだちに伝えることが 好きだ。」の項目で上位の回答が増加していた。. 3.操作的活動  本実践では、全時間に黒板での操作的活動. 導入の段階で出ており、児童全員が図示して 答えを出していた。九九を適応して答えを出 すことができなかった児童も、絵や図を手掛 かりにして式に置き換えることができるよう になった児童もいた。考えるための見通しを 持つことができたのではないかと思われる。  以上の結果から、これらの操作的活動は、 児童が考える手立てになったといえる。. V.今後の課題 (1)類似探求授業(2)対話(3)操作的 活動 という三つの手立ては、「あまりのある. わり算」r間の数」単元においてr考える」と いうことに有効に働いたのではないか、と考 える。また、その結果、単元目標も概ね達成 することができたことから、本単元の目標を 達成するためにも非常に有効な手立てであっ たと思われる。これらの手立ては、算数学習 における他の単元や、他教科にも応用でき、 授業の中に組み込むことで、本研究で扱った 単元と同様の成果が期待できるのではないか と考えている。実際、対話や操作的活動は、 多くの学校で算数の授業に既に取り入れられ、 成果を上げてきている。類似探求授業は算数 の概念形成に有効な手立てと考えられてきた が、「児童自らが考える授業」の手立てとして も有効であることを示すことができた。今後 更に適用範囲を広げることができると考えて いる。.  子どもたちに十分考えさせるには、そのた めの手立てを取り入れるだけでは不十分であ る。子どもたちの様々な考えをうまく取り上 げ、さらに子どもたちの思考を促すような授 業展開にしなければならない。子どもたちに 考えさせる授業において、有効な手立ての導 入と共に、教師の高い授業力が必須であると 言える。よりよい授業実践の開発に向けて、 さらなる実践、研究が必要である。. を取り入れ、ワークシートには図を書かせた。.  第六時、第七時では、指示しなくても、児 童全員が図を書いて考えようとしていた。そ の後に行った「間の数」単元でも、児童から. 主任指導教員  米田 豊 指導教員    増澤 康男. 「図を書くと簡単だと思う。」という意見が、. 一565一.

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