ラドン族(2) ─自然放射線環境
著者 西川 嗣雄
雑誌名 福井大学地域環境研究教育センター研究紀要 「日
本海地域の自然と環境」
巻 5
ページ 83‑94
発行年 1998‑11‑01
URL http://hdl.handle.net/10098/7815
No. 5, 83-94, 1998
ラドン族(2) -自然放射線環境
Hadon Families (2) ‑Natural Radiation Environment
ABSTRACT
西川嗣雄*
(福井大学工学部)
The radon familiLes in 也eatmosphere and in 也eprecipitation are investigated with regard to their effects to the natural radiation environment. The environmental gamma‑ray intensity varies largely due to their e品cts. These variations of it are serious 必sturban,四s of the environmental gamma‑radiation monitoring carried out around the nuclear faciliti凶. The:refure, these investigations 町eimportant to ∞nfirm 也is moniω,ring.
要旨
大気中および降水中のラドン娘核種が自然放射線環境へ与える影響に関して研究した。環境 γ 線強 度はそれらの影響で大きく変化する。この変化は、原子力施設周辺で行われている環境 γ 線モニタリ
ングにとって大変な妨害lとなっている。従って、この研究はモニタリングの精度向上にとって重要で ある。
1 .はじめに
既に前報で述べたように 1),通常の大気では、その中に含まれる放射能の大部分を占めるのはラドン 族である。大気中のラドン族濃度は、種々の気象要因の変化に伴って大きく変化する 1,2,3)0 また、降水 はその生成・降下の過程で大気中のラドン娘核種を取り込み、地表面へ大量に運んでくる。降水中の ラドン娘核種濃度も、種々の気象要因によって大きく変化する uへ
ラドン娘核種の内 RaB伊b・214) とRaC(Bi・214)は、 Table 1 に示すように、かなり高いエネルギーを 持った γ 棋の放出核種である。従って、大気中のラドン娘核種漉度の変化や降水により地表面へ運ば れたラドン娘核種は、地表面近傍の環境 γ 線強度の変化の重要な要因となる 8へ
現在、原子力施設の周辺では、施設からの予期しない人工放射性物質の放出を監視することなどを 目的に、環境 γ 線強度の連続測定が行われている叱しかし、上に述べたように、環境 γ 線強度はラド ン族の影響で大きく変化し、これが環境 γ 線モニタリングの重大な妨害となっている九
我々は福井大学構内で、 1982 年以来大気中のラドン娘核種濃度を連続測定し、また 1983 年からは 環境 γ 線強度の連続測定も行っている。更に同じ福井大学構内で、 1982 年以来降水中のラドン娘核種 温度の連続測定を適宜行い、その測定を 1995 年からは継続して行っている。
(Keywords: radon daughters, atmospheric concentration,∞ncentration in pr田ipitation,
natural radiation environment, environmental gamma‑ray intensity)
(キーワード:ラドン娘核種、大気中濃度、降水中温度、自然放射糠環境、環境 γ 糠強度)
*
Tsuguo NISIllKAWAσac叫tyofEngineering, Fukui University)‑ 83‑
西川嗣雄
T油Ie1 Gamma‑rays emitt<剖 from 陶Band RaC.
PERCENTAGE OF RADIATION RADIONUCLIDE ENERGY(MeV) INONEDISINτ官GRATION(%)
RaB(pb‑214) 0.242 7.46 0.295 19.17 0.352 37.06 andso on
RaC(Bi・214) 0.609 46.10 0.768 4.89 1.120 15.04 1.238 5.92 1.378 4.02 l.765 15.92 2.204 4.99 and so on
今回は、これらのルーチン観測の結果を用いて、大気中および降水中のラドン娘核種漫度の変化の 特徴と、それらの環境 γ 線強度へ与える影響に関して検討した結果を報告する。
なお、今回も前報と同様に 1)、大気中および降水中のラドン娘核種濃度としては、娘核種が互いに放 射平衡にあると仮定して求めた濃度(平衡仮定濃度)を用いた。
2. 測定
2 -1.大気中ラドン娘核種湿度
大気中のラドン娘核種温度の連続測定に用いた装置は、前報と同様に 1)、 2 組のZnS(Ag)シンチレー ション計数率計を備えた富士電機製造株式会社製の連続漉紙送りダストモニターで、トロン娘核種も 同時に測定している。
2 ‑2. 降水中ラドン娘按種温度
降水中のラドン娘核種濃度の測定も、前報と同様に 1)、降水を採取してそのまま測定試料とし、井 戸型 NaIσ1)シントレーション計数装置によりラドン娘核種からの γ 線を計数する方法を用いて行つ た。
2 ‑3. 環境 γ 線強度の濁定
環境 γ 線強度の測定は、福井大学構内において、大気中および降水中のラドン娘核種灘度の連続測 定を行っている場所より約 100m 離れた場所で、当初は周辺約 30m 以内には建造物がない平地で、ま た 1994 年からは東西に約 20m 離れた 2 棟の建物の中間の芝地で行っている。測定には、 2"φx 2"
NaI(Tl)シンチレータを備えた環境 γ 線モニタリングシステムを用いている。このシステムは日本全国 で環境 γ 線モニタリングに用いられているものと同じ方式であり、このシステムを用いて得られた測 定結果に対する大気中および降水中のラドン娘核種の影響を調べることは、モニタリングの実際的な 精度向上に役立つことが期待される。 このシステムのプロックダイアグラムをFig.1 に示す。シンチ
‑ 84‑
High‑Voltage Power Supply
NaI何'1)
scintillator Photoュ Multiplier
SCA: Single Channel Pulse Height Analyzer DBM: Disci.mination Bias Modulation Curcuit
Countingュ Rate
Recorder
Dose‑Rate Fig. 1 Block dlagram of the rr砲asuringsystem of environmental gamma‑radiation intensity.
レータは地上 3m の高さに設置され、環境 γ 線を検出する。シンチレータや光電子増倍管、およびその 付属回路は、共に温度制御装置で 30 :t rc に保たれている。検出器からの出力パルスは増幅器で増幅さ れた後、 SCA (Single Channel Pu1se Height Analyzer: シングルチャネル法高分析器)または DBM 回路(DiscriminationB.ias Modulation Cu民国t:波高弁別バイアス変調回路・・ γ 線に対する NaI何'1) シンチレーション検出器の計数効率のエネルギー依存性と、 γ 報の線量に対する寄与のエネルギー依 存性を補正する回路)を通過して、前者の信号は計数率、後者は線量率として連続記録されている。
測定している γ 線は、計数率では 50keV"'3MeV のエネルギー範囲、線量率では 50keV 以上の全エネ ルギ一範囲を対象としている。
3 .測定結果
3 -1.大気中ラドン娘核種温度
福井で測定された大気中のラドン娘核種濃度の時間変化の例を Fig. 2 に示す。図から判るように、
大気中のラドン娘核種温度は短時間の内に大きな変化を示す。濃度変化の内で最も顕著なものは、静 穏な日に現れる明け方に高く日中低くなるという日変化である。これらの濃度の日変化は、主として 大気の垂直方向の混合条件の日変化による九すなわち、日中は大気の垂直方向の混合が激しく起こっ ており、地表から逸出してきたラドンは速やかに上空へ運ばれるため、地表近傍のラドン娘核種濃度 は高くはならない。しかし、晴れた静種な日の夜間では、大気の垂直方向の混合が抑えられ、さらに は気温の逆転届が生じ、地表から逸出してきたラドンは上空へ運ばれることが少なく、地表近傍の大
‑ 85‑
嗣雄
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西川
(同ε-U白)zo--Fd司区」FZωυzoυα凶」FZOコ《OZOOJ『広υ-α凶工乱ωO玄トJ『
DAT E(day)
T防19variation of atmospheric radon daughter concentratlon observed at Fukui on June, 1984. Fig.2
気中に蓄積するため、地表近傍では大気中のラドン娘核種濃度が夜間から明け方にかけて高くなる。
この状態は日の出と共に解消し、速やかに日中の低濃度になる。また、気団の動きに伴って 4-5 日にわたって現れる全体が丘状を示す変化が認められる。大気中のラドン娘核種濃度の変化な どの詳細は、別に報告する予定である。
今回は、大気中のラドン娘核種濃度の日変化が環境 γ 線強度に対して及ぼす影響に関して解析する。
しかし、
降水中ラドン娘按種温度
福井で測定された降水中のラドン娘核種濃度に関しては、降水量と共にその時間変化の例を Fig. 3 3 ‑2.
に示す。図から判るように、降水量や降水中のラドン娘核種濃度は短時間の内に大きな変化を示す。
これらの詳細については、別に報告する予定である。
今回は降水により地表面に運ばれたラドン娘核種が環境 γ 線強度に対して及ぼす影響に関して解析
10
する。
(言』
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(day) 17
16
T I M E
引開 variationsof precipitation rate and r剖ondaughter concentration In precip脳ion
measured on January 16・ 17, 1984.
‑ 86‑
Fig.3
3 ‑3. 軍境 γ 線強度
環境 γ 線強度の測定結果のうち、その計数率の時間変化の例を、 同時に測定された大気中のラドン 娘核種濃度および福井地方気象台での降水量の測定結果と併せて、 Fig.4 に示す。図から判るように、
環境 γ 諒の計数率は大気中のラドン娘核種灘度の日変化に良く対応した時間変化を示している。また、
降水があると、計数率は一時的に大きな増大を示している。
降水量の大小とは直接対応してはいない。
以下に、環境 γ 線の計数率と大気中のラドン娘核種濃度の日変化の詳細な検討とその解析、および 環境 γ 線の計数率と降水により地表面に運ばれて蓄積したラドン娘核種との量的な対応の検討を行う。
しかし、降水による計数率の変化量は、
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15
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OATE (day)
Time variations of atmospheric radon daughter concentration, counting rate of environmental gamma‑rays and precipitation observed at Fukui on June, 1984.
Fig.4
環境 γ 線計数率と大気中ラドン娘核種濃度の関係
先に Fig.4 で見たように、環境 γ 糠の計数率は大気中のラドン娘核種濃度の日変化に伴って、同じ パターンの日変化を示している。以下に、両者の関係に関して詳細に検討する。
4.
‑4 ‑1. 環境 γ 線計数率と大気中ラドン娘核種濠度の関係
先にFig.4 で示したデータを用いて求めた環境 γ 線の計数率の大気中のラドン娘核種濃度に対する 関係を、 Fig.5 に示す。図では、降水の影響が見られる降雨中およびその降り止みより 3 時間以内のデ マークを違えてプロットしである。図から判るように、降雨中およびその降り止みから 3 時 間以内では降水の影響が顕著に見られ、プロットされたデータは広い範囲に分布している。 一方それ
‑ 87‑
ータは、
西川 嗣雄
x : at time 01 rain or 3 hr after stopping
・:4 hr or more after rain stops x
170 x
x
X)O(
160
150
140
130
120
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10
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(凶au)凶〉《gtd『芝芝《φJaqトZU玄ZOα一〉zuhhO凶」戸《αοz一トZコOU
CONCENTRATJON (8g/m3)
Relation of counting rate of environmental gamma‑rays to atmospheric radon daughter concentration obtained from the data shown in FIg. 4.
DAUGHTER ATIv'OSPHERIC RA以コN
Fig.5
以外のデータでは、計数率と濃度との聞には良い直線関係が見られ、大気中のラドン娘核種が環境 γ 線強度に与える影響が明白に現れている。しかし、相関係数は 0.84 程度で、プロットされたデータは 両者の最適近似式の直諌を中心に若干の広がりを持っている。
環境 γ 線の計数率の大気中のラドン娘核種濃度に対する関係をさらに詳しく見るために、時間の経 過に伴う両者の関係の変化の例として、 1984 年 6 月 1 日 18 時から 2 日 17 時のデータをプロットした 図を Fig. 6 に示す。大気中の濃度は、この間に典型的な日変化を示した。図から判るように、大気中 同一濃度でも環境 γ 糠の計数率は高くなっ
6:00 その減少時と比べて、
1st day 18:00 17:00 のラドン娘核種濃度の増加時には、
140
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20
CONCENTRATION (8q/m3)
15 10
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A TMOSPHERIC RADON DAUGHTER 5
Time variation of relation between atmospheric radon daughter concentration and counting rate of environmental gamma‑rays (18:∞ of Ju間 1-17:∞ of Ju時 2, 1984).
‑ 88‑
Fig.6
ており、両者の関係は、濃度の日変化の周期に合った右廻りのループを描いている。両者の関係が時 間の経過とともにこのような右廻りのループを描く現象は、Fig.4 に示したデータのうち、大気中の濃 度に日変化が現れた 15 日間の全てに認められた。このことが、 Fig.5 において両者の関係をプロット
した点が若干広がりを持って分布していたことの原因と考えられる。
一般に地表近傍の環境 γ 線強度は、かなり上空のラドン娘核種からの寄与も受ける。ラドン娘核種 からの γ 線は、その一次線のみを対象にした場合でも、大気中での平均自由行程は 100m 程度となり、
地表近傍の環境 γ 線へは高度 200m 程度までの大気中のラドン娘核種が影響を与えることになる。通 常の散乱線も含めた取り扱いでは、さらに上空のラドン娘核種からの影響も考慮に入れる必要がある。
福井大学で測定された大気中のラドン娘核種濃度は、地上 6m の高度の大気について連続測定された 値である。一方、大気中のラドン娘核種の垂直分布は一様ではなく、時間の経過とともに大きく変化 する uh 従って、地上 6m の高度の大気中のラドン娘核種濃度と地上 3m の位置の環境 γ 線の計数率 との関係が時間の経過とともに右廻りのループを描く現象は、大気中のラドン娘核種の垂直分布がか なり大きな時間変化をするためと考えられる。
4 ‑2. 環境 γ 線計致事と大気中ラドン娘核種濃度のループを描〈現象に関するモデル計算 環境 γ 線の計数率と大気中のラドン娘核種濃度の関係が濃度の日変化とともに時間の経過に伴って 右廻りのループを描く現象は、大気中のラドン娘核種の垂直分布が時間とともに変化することにその 原因があるということを確かめるために、モデル計算を行った。
大気中のラドン娘核種の垂直分布の変化に伴う環境 γ 線強度の変化を求めるために、先ず、種々の 高度の大気層中のラドン娘核種から放出される γ 績の地上検出器位置での線束密度を、モンテカルロ 計算で求めた 11) 。その計算結果を Fig.7 に示す。図は、大気中にラドン娘核種が 1Bq/m3で一様に分 布する場合について、地表からある高さまでの大気層中に存在するラドン娘核種による地上でのγ線 線束密度とその高さとの関係を示す。図から判るように、地上での環境γ線の測定値に対する大気中 のラドン娘核種の影響を取り扱うときは、高度約 500m 程度までの大気届を考慮に入れることが必要
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コ」比〉〈匡・〈主主〈
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一一一:Total gamma‑rays
‑‑‑‑‑‑: Primary ones
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-ーーーー・ーーーーーーーー 国ー・ー
500 1000
HEIGHT (m)
Fig. 7 Gamma‑ray flux densities at 1 m above ground surface emitted from atmospheric radon daughters distributed uniformly with a concentratlon of 1 8q/m3 between ground surface and height Indicated on abscissa.
‑ 89‑
嗣雄
である。この計算では、 RaBと RaC のそれぞれについて結果を得てあり、両者の放射平衡度が変化す る場合についても取り扱うことができる。
大気中のラドン娘核種の垂直分布の時間変化のモデルに関しては、先の文献などを参考に、 Fig. 8
のようであると仮定した。その結果、地上で測定される大気中のラドン娘核種濃度の変化に対する γ 線の線束密度の変化は、Fig.9 のように求められた。このように、環境 γ 線の計数率と大気中のラドン 娘核種温度の関係が時間の経過に伴って右廻りのループを描く現象は、大気中のラドン娘核種の垂直 分布が時間変化することがその原因であることが確認された。
西川
500 500
15
ハυ円U門υハU内4JW《Jι(ε)←ヱO一凶工
100
M凶el tlrr淘 variationof vertlcal dlstribution of atmosphe巾 radondaughters.
6:00 (b)
5000
12:00
0 o 1 0 20
ATMOSPHERIC RADON DAUGHTER CONCENTRATION (Bq/m3)
同.9 Time variation of relation 凶,tween conωntration of atmospheric rad∞ daughters and
gammaィayflux density emitt凶 bythem.
10000
1B:00 Fig.8
((00悶・同FF』}\凶
C202a)
〉ト一ωzu口×コJhh〉〈広・〈22〈。
環境 γ 線計数率と降水により地表面へ運ばれたラドン娘核種と の関係
5 .
しかし、その変化量は 先に Fig.4 で見たように、環境 γ 線の計数率は降雨時には大きく増大する。
‑ 90‑
降水量の大小とは直接対応していない。
降水に伴う環境 γ 線強度の変化は、降水により上空から地表面に運ばれて蓄積したラドン娘核種に
環境 γ 線計数率と降水により地表面へ運ばれたラドン娘犠種との関係
降水に関する各種データと環境 γ 線の計数率の時間変化の例をFig.l0(a)、(b)に示す。降水に関す 降水量、降水中のラドン娘核種濃度、および降水により地表面へ運ばれて蓄積したラ ドン娘核種の量を示してある。降水量と降水中のラドン娘核種濃度は実測値である。両者の穣を用い て降水により地表面に運ばれたラドン娘核種の量を求め、さらに逐次崩壊の式を用いて、地表面に蓄 積しているラドン娘核種の量の時間変化を求めてプロットしである。図の (a) は降雪の例であり、
は降雨の例である。
よる問。以下に、降水による環境 γ 線強度の変化に関して詳細に検討する。
5 ‑1.
(b) る量としては、
図から判るように、降水により地表面へ運ばれて蓄積したラドン娘核種の量と環境 γ 線の計数率は、
( E U )
凶〉〈ES〈芝芝〈ω」《トZ凶zzog--JZ凶h-O凶ト〈巴OZHトZコOU
150
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15 10 (で匡\σ国)ZO目白Hqト】ι日一〕凶区内比z-zOHiFdEトZ凶UZOU区凶←工Oコ〈。zoc〈α
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6 12 18 24 (hour)
(day) (三E凶てE)ZO円←〈ト日仏日U凶ぽ且
TIME Case of snowfallπ闘surl凶 onJanuary 16-17, 1984.
Fig. 10 (a), (b) T防"levar僘t卲n of precipitat卲n rate, radon daughter concentartion 匤 pr倒pitatlon ,quantity of radon daughters accumulated on ground su向関節刈∞untingrate of envlronrr即時algamma‑rays.
‑91‑
Fig. 10 (a)
西川 嗣雄
150
(a u)
凶〉4ES〈EE40J4HZ凶ZZO民日〉Z凶LO凶←〈匡ωZ日トZコou
f入川に
(NEU\σ
∞)
凶U4hh区コ凶ロZコO区ωZ00凶H4」コZコUU4凶区凶トzoコ40Z004ぽh-。〉」戸日←Z〈コσ
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ZOH 山之(ZFEEE)
14‑
ド〈ト日牛】一)凶
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TIME (hour)
Case of rainfall rr砲asuredon August 22, 1984.
それらの時間変化のパターンは大変良く対応している。降水量や降水中のラドン娘核種漉度は、降水 期間毎にそのレベルが異なり、また同一降水期間中であっても短時間のうちに大きな時間変化を示し Fig. 10 (b)
もっともなことである。
5 ‑2. 環境 γ 線計致事と降雨により地表面へ運ばれ蓄積したラドン娘核種の量との関係 先に Fig.10 (a)、(b)に示したデータを用いて、環境 γ 線の計数率と降水により地表面へ運ばれて蓄 積したラドン娘核種の量との関係をプロットし、それぞれFig.11(a)、(b)に示す。図には、最小二乗 法を用いて求めた両者の関係の最適近似式の直線を、併せて示しである。 Fig. 11 (b)では、降雨の中 断の前後で両者の関係を示す直線の勾配が変化したので、それぞれの最適近似式の直線を両方とも示 ている。従って、降水量と環境 γ 線の計数率の変化量が対応しないのは、
このことは、降水により運ばれて地表面に しである。
図から判るように、両者は良い直線関係を示している。
‑ 92‑
蓄積したラドン娘核種は、地表面で無限平面線源を形成しているとして取り扱えることを示唆してい しかし、 Fig. 11 (b)のように降雨の中断の前後で両者の関係式の勾配が変化したり、両者の関係 が飽和の傾向を示す事例も見られた。これらは、降水中のラドン娘核種の放射平衡度が同一降雨・降 雪期間中に変化したり、地表面へ運ばれたラドン娘核種が排水とともに流出してしまうこと、等がそ
このような現象の詳細に関しては、今後の研究課題である。
る。
140
の原因と考えられる。
y=13.25x+ 103.35 r=0.93
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Case of snowfall rr氾asuredon January 16-17,1984.
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Fig. 11 (a)
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QUANTITY OF RADON DAUGHTERS ACCUMULATED ON GROUND SURFACE (Bq/cm2)
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。: 07:00 ‑14:00, Aug. 22, 1984.
t:.: 14:00 ・ 20:00 , Aug. 22, 1984. Case of rainfall measured on August 22, 1984.
Relation of counting rate of environ円、entalgamrna‑rays to quantity of radon daughter accumulated on ground surface.
‑ 93 ‑ Fig. 11 (b)
Fig. 11 (a), (b)
西川嗣雄
6 .まとめ
大気中のラドン娘核種、および降水により地表面へ運ばれて蓄積したラドン娘核種のそれぞれが、
環境 γ 線強度に与える影響に関して、実測値を用いて検討した。
環境 γ 線の計数率は、大気中のラドン娘核種濃度の日変化に伴い日変化を繰り返している。しかも 両者の関係は、時間の経過とともに右廻りのループを描く。このループを描く現象は、大気中のラド
ン娘核種の垂直分布が時間変化をすることで説明できた。
降水によって地表面へ運ばれて蓄積したラドン娘核種の量と環境 γ 線の計数率は、全体として良い 直線関係を示し、ラドン娘核種が無限平面線源を形成するとして取り撮えることが判った。しかし、
降水中のラドン娘核種の放射平衡度が変化したり、地表面へ運ばれたラドン娘核種が排水とともに流 出してしまうことがあることも示唆された。
これらの結果は、環境 γ 線モニタリングの実際的な精度向上の一助になるであろう。
謝辞
本研究は、元福井大学教授岡部 茂博士(現ラドン科学研究所)および青木正義福井大学名誉教授 と共同で行ったものである。また、片瀬 彬九州大学名誉教授(現東和大学教授)には多くの助言を 頂いた。記して謝意を表す。
参考文献
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