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β-lactam系抗生剤の血清蛋白結合に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

ワタ ナベ

渡 辺

医学博士 乙 第

8

2

6

(

2

6

)

ヤス オ

昭和58 年 10 月21 日 1 3 3 氏名(生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 授 与 の 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 論 文 審 査 委 員 学 位 規 則 第5条 第2項該当(博士の学位論文提出者〉 β・lactam 系 抗 生 剤 の 血 清 蛋 白 結 合 に 関 す る 研 究 ( 主 査 〉 教 授 鎮 目 和 夫 〔 副 査 〉 教 授 吉 岡 守 正 , 教 授 白 坂 龍 噴

論 文 内 容

研究目的 抗生剤の血清蛋白結合に関する研究は,古くから血 中濃度測定,病巣内への移行,排

i

世等について議論さ れているが,そのほとんどは血清あるいは血清アルブ ミンとの結合率のみで論じられている.しかしながら, 近年多くの抗生剤が開発され,蛋白結合率だけで体内 動態を論ずることは困難であり,新たな観点からの検 討が必要となってきている. そこで, aCnozerpofee (CPZ) お よ びinloazfeC (CEZ) を用L,、 ラット血清蛋白に対する結合パラメー ターの測定ならびに体内動態(特に炎症巣移行〕にお ける血清蛋白結合の意義について検討を加えた. 実験方法 ラット血清に対するCPZ およびCEZ の結合率を遠 心限外

t

戸過法で求め,結合サイト数,最大結合量 (n) な ら び に 結 合 定 数 (K) を 算 出 し た . ま た 無 菌 炎 症 pouch を有するラットにCPZ ,CEZ の各50mg/kg を i ..v 単独および併用投与したときの血中濃度, pouch 内濃度ならびに尿中・胆汁中排滑率を測定した.薬剤j 濃度は高速液体クロマトグラフィー(HPLC) により測 定を行なった. 実験結果

1

.

CPZ お よ びCEZ の ラ ッ ト 血 清 に 対 す る 結 合 率 は薬剤濃度の増加に伴い減少しhardcatcS tolp から 2 種の結合サイトが存在することが明らかとなった. CPZ のK はCEZ に比べ低値を示し, CPZ の結合の強 さはCEZ よる弱いものであった. 2 . 併用実験の結果から,両剤のmam 結合サイトは

の 要 旨

同一であり, CPZ の結合率はCEZ 添加により著しく 低下したが, CEZ の結合率はCPZ 添加でさほど影響 を受けなかった. 3 . n, K を用いてCPZ およびCEZ 併用時の各薬剤 の結合率を推定することが可能であった. 4 . CEZ 併用時のCPZ の 血 中 濃 度 は 単 独 群 に 比 べ 低く推移したが,炎症pouch 内濃度は逆に高く推移し た.また尿中排

i

世率は併用群で若干高かったが,胆汁 中排准率に差は認められなかった.一方, CEZ ではい ずれも単独群と併用群で差が認められなかった. 考察 一般に抗生剤の濃度測定にはyassoabi が用いられ ているが,広範囲な抗菌スベクトルを有する薬剤併用 時の場合,別々の検定菌を用いる方法では分別定量は 困難で、ある.筆者はこの問題を解決する方法として HPLC を用い分別定量が可能であることを見出した. これは抗生剤間の競合ならびに併用投与時の濃度測定 に極めて有効な手段で、あった. この手段を用いることによってCPZ およびCEZ に はラット血清上にそれぞれ2種の結合サイトがあり, そのmain 結合サイトは同じであること,さらには結 合の弱L、CPZ は結合の強いCEZ によって著しく置換 されることが明らかにされた.また CPZ およびCEZ の体内動態は明らかに血清蛋白を介しての両剤の競合 を示すものであり, CPZ はCEZ によって遊離体が増 加し,その遊離体は炎症pouch 内ならびに他の組織へ 移行し,かつ糸球体からの

F

過量が増えたため,血中 濃度が低下したものと推定された.一方 CEZ はCPZ 一

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771-1 3 4 によってさほど影響を受けないことから,体内動態に 差がみられなかったものと考えられた.このことは ni v i t r o の血清蛋白上での置換現象の成績がni ovvi の 成績に反映しており,血清蛋白結合は体内動態(特に 炎症巣移行〉に大きな影響を及ぼす因子と考えられた. ところで結合サイトを同じくする薬剤併用時の結合 率を推定することが可能なことから逆に血中遊離体濃 度を併用によって調整でき,そのことによって薬効の 増強あるいは炎症巣への移行性を高めることが期待で

論 文 審 査

きる.特に,将来遊離体濃度と炎症組織移行性の関係 が更に明らかになれば, n, K は至適投与量および投与 法決定の指標となるであろう.また結合サイトおよび 結合の強さを知ることによって薬剤併用時における副 作用の危険性を予知することも可能である.このよう に

n

,K あ る い は 結 合 サ イ ト を 明 ら か に す る こ と に よって,従来結合率のみで論じられがちであった蛋白 結合と体内動態,薬剤併用時の競合の問題点を解明で きることが示唆された.

の 要 旨

本 論 文 は 著 者 ら が 開 発 し た 抗 生 物 質 の HPLC に よ る 分 離 定 量 法 を 用 い , 抗 生 物 質 併 用 時 の 血 清 蛋 白結合を介しての競合現象をとらえ,n vi roti で の 競 合 現 象 がn vivoi に 反 映 す る こ と を 解 明 し た も の である. こ の 研 究 は 臨 床 医 学 に お い て 抗 菌 薬 を 併 用 す る 際 , 血 清 蛋 白 結 合 を 介 し て の 体 内 動 態 炎 症 巣 へ の 移 行 を 考 慮 す る こ と に よ り , よ り 有 用 な 併 用 療 法 を 行 な え る 可 能 性 を 示 し た も の で , 医 学 上 価 値 あ る 論 文と認める. 主論文公表誌 βーtamlac 系抗生剤の血清蛋白結合に関する研究 Chemotherapy 第13巻 第4号 448-455 頁(1398 年4 月25 日発行〉 副論文公表誌 1 ) 20T-12 に関する細菌学的研究. Chemotherapy 52 (5) 731-746 1()779 2 ) 化学療法剤の投与法に関する実験的解析. 4 . 緑膿菌に対するT-1220 の効果. Chemotherapy 52 (5) 747-754 1()779 3 ) 緑膿菌に対する0T-122 の抗菌像について. Chemotherapy 52 (5) 557 -764 1(79)7 4 ) T-1220 の細菌学的評価. Chemotherapy 52 (5) 789-796 1()779 5 ) 20T-12 の吸収排世および体内分布. Chemotherapy 52 (5) 801-809 1()779 6 ) -1220T の血清蛋白結合に関する研究. Chemotherapy 52 (5) 810-815 1(79)7 7 ) 20T-12 の薬動力学的研究. J ap J Ascitiobitn 30 (8) 825 - 568 791( )7 8)β ラクタム系抗生物質の薬学的研究(第 3報〉 6 - [D( ー)- αー1-oxoid-3.2-A-4lkyl( -・repip azine-carboxamido) phenylacetamidoJ p e n i c i l l a n i c Acid の構造活性相関. ← 277 ー 薬学雑誌 79 (9) 789 - 994 )7971( 9 ) vnI orti and ni ovvi lairetcabitna ytivitca fo T -1 2 2 0 , a new citehtynismes .nillicinep (新 し い 半 合 成 ベ ニ シ リ ンT-1220 のn vi orti お よびn vi ivo 抗菌活性).

Antimicr Agent

&

Chemoth 21 (4) 455-460 1()779 1 0 ) 抗 生 剤 の リ ン パ 移 行 に 関 す る 研 究 第1報 T -1 2 2 0 の 胸 管 , 腎 門 リ ン パ へ の 移 行 に つ い て Chemotherapy 26 (4) 459-463 1()879 1 1 ) ラット pouch 内 実 験 的 感 染 系 に お け る 薬 剤 の 効果一一iaceripP i1l n,nciCebra l1ini お よ び A m p i c i l l i n について . Chemotherapy 72 (6) 865-869 9)791( 1 2 ) β ーラクタム系抗生物質の薬学的研究(第 9報〉 7-CD( -)α ー-repip-l-ioox-d3.2-lyhtE-(4 a z i n e -c a r b o x a m i d o ) lhenyp modicateaJ C巴cinaropsolahp Acid 類の構造活性相関. 薬学雑誌 99 )11( 1073-1080 1(9)79 1 3 ) Cefoperazone 5-15(T 1)の細菌学的評価. Chemotherapy 28 )-6(S 131-144 1()089 1 4 ) Cefoperazone 5-15(T 1)の体液内濃度測定法に ついて

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Chemotherapy 82 )6S-( 751 -162 )0891( 1 5 ) Cefoperazone (T- 551 1)の吸収,分布および排 滑について. Chemotherapy 82 )6S-( 163-172 1()089 1 6 ) Cefoperazone 55T-1( 1)の蛋白結合に関する研 究. Chemotherapy 82 6)S-( 173-178 1()089 1)7 sediuSt on pneitor gnindib afo.scitoibitn

1

.

tceffE fonilozafec on pneitor ngindbi and scitenipkocamrah cfo.enozareopef (抗 生 剤 の 蛋 白 結 合 に 関 す る 研 究

.

I

-repofec azone の蛋白結合および体内動態におよぼす c e f a z o l i n の影響〉

J

scitoibitnA 33 (6) 625-635 )0891( 1 8 ) Cefoperazone snotirantcenoc nielib and llag b l a d d e r allw retfa suonevartni rastnimiad t i o n . (Cefoperazone 静注投与後の胆汁およ び胆のう壁濃度〉

Antimicr Agent & Chemoth 81 (6) 980-982 1()809 1 9 ) 急性胆のう炎,胆管炎におけるzoneperacefo の臨床的研究,治療効果と組織内濃度につい て

J

ap

J

csitiobitnA 33 1( 1294-1300 )2 1()089 2 0 ) 腹膜炎に対するrazonecefope の臨床的研究. 組織内濃度と臨床効果の関連.

J

ap

J

csitiobitnA 33 1( 1301-1305 )2 1()089 2)1 Cefoperazone の人組織内濃度について(特に 組織内動態について). Chemoth 巴rapy 92 (6) 376 - 654 1(89)1 2 2 ) esdiutS on pneitor gnidnbi af.oscitoibitn I I . tecffE fonilliclapa on pnietor ginndbi and kcitenisocamrahp cfo eonerazfope and c e f a z o l i n . (抗生剤の蛋白結合に関する研究 I I . anozeepofecr とnliozaefc の蛋白結合お -773-1 3 5 よび体内動態におよぼすnilliclapa の影響〉

J

scitoibintA 34 (6) 753-757 1(89)1 2 3 ) esiudtS on nietrop gnidnib foscitoibitna I I I . tceffE nfoniocibovo on pnietor ginndbi and ncitescokiamrahp cfoneazoperefo and C.ni巴lozaf (抗生剤の蛋白結合に関する研究 I I I . nerazofopeec とnilozafec の 蛋 白 結 合 および体内動態におよぼすiniocovobn の影 響〉

J

csitobiitnA 43 (6) 758-762 1(89)1 2 4 ) 982T-1 の体液内濃度測定法. Chemotherapy 03 )3-S( 139-144 )2891( 2 5 ) 82T-19 の吸収,分布,代謝および排准について. Chemotherapy 03 )3S-( 145-157 1(2)89 2 6 ) -1982T の吸収排滑におよぼすdicebenrop の影 響. Chemotherapy 03 )-3S( 158-162 1(2)89 2)7 -1982T の血清蛋白結合に関する研究. Chemotherapy 03 )-3S( 190-197 1(2)89 2 8 ) seiudtS on nieotrp ngidnib fo.scitoibitna I V . tceffE fo eth ginndib fo drug ot 001 , 0 0 0 X g snttarnaupe diulf fo tibbar revil homogenates on urynari .noitercxe (抗生剤 の蛋白結合に関する研究

.

V

I

尿中排

i

世率に お よ ぼ す ウ サ ギ 肝 ホ モ ジ ネ ー ト の001 ,g000 上清に対する薬剤の結合の影響〉

J

sciotibitnA 53 l)(l 3601 -1609 )2891( 2 9 ) esiudtS on pnieotr gnidnib afo.scitoibitn V . tceffE fo eht ginndib fo drug ot 001 , 0 0 0 X g stnatanrepu diulf fo human revil homogenates on urynari .noitercxe (抗生剤 の査白結合に聞する研究

.

V

尿中排准率に およぼすヒト肝ホモジネートの001 ,000g 上 清に対する薬剤の結合の影響〉

J

csitobiitnA 53 )(ll 1610-1615 )2891(

参照

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