〔醤轡蕗:繍響舞努〕
蜂蜜中の未知成分1こ適すろ研究(第1篇)
一蜂蜜中の「ヴィタミン.「1’A・Dに平する槍索一
筑麓サナトリウム
延 島 秀
ノブ. シマ ヒデ子
コ (受付 昭和17年1月16日) 第1章 緒 論 第2章 實験方法要旨‘ 1第1節 「ヴィタミン」A測定法 第2節「ヴィタミン」P測定法 第3章 實験材料 第4章 蜂蜜申の「ヴィタミン」A測定法 第1節 比色試験法 第1項 實験方法 第2項 實瞼成績’ 目次
第2節 分光爲眞法 第1項 實験:方法 ’第2⊇頁 實験成績 第5章 蜂蜜中の「ケィタミン」D測定法 第1項 實験方法 第2項 實験成績 第6章 総括及び結論 (主妻丈㈱第1章 緒 言
古來蜂蜜は此の上なき張肚剤の如く考へ,普く賞用せらるX所なるも,蜂蜜の効果として記載せ らるXものを見るた,本草綱目に「心腹一際,諸々の驚商五臓諸不足を安んじ,氣を釜し中を補ひ 痛を止め,毒を解し諸病を除きて百藥を和す。久しく服すれば志を強じ身を旧くして餓えす。老∼玉 て齢を延べ神佃す」とあり。徳田博士は虚弱兇童,病弱者乃至家畜に就いて旧著なる艦重増加を報 告し,外國に於ても之を幼者の鐡剃に代用し得べしと云ふ。 Hanswinterste加 は蜂蜜は神統系統に作用し小見の獲育期に於て榮養上効果顯著なるを読き, :恥91ischも同様の効果を述べたり。小児科署:Brtinichに依れば蜂蜜は小兜に封し普通の張肚剤よ. りも著しく効果あP,而かも蜂蜜は赤血球を増加する効ありと。・ 蓋し浩化極めて容易なる榮養分の多量に存在するに依るものなるべし。叉疫病に封ずる抵抗力を 檜加するが如き効果は特殊酵素の作用に蹄すべきものなからんと云ふ。 然れども蜂蜜の有効成分は熱に弱き瓢よ砂老ふるに「ヴィタミン」ならすやと思考せらるるも適: 確なる根櫨なし。一71一
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:E.Becker tind R.:F.1〈ardos等が滴定法と動物試験法とに依りて蜂蜜中の「ヴ・fタミン」C含 :有量を測定比較せる結果は相一致せす,.還元力の強きものと錐も生理的効果の皆無なるもの有る黒占
より蜂蜜の還元性物質は「ヴィタミン」Cに幽すとせり。
然るにC.Griebel U. G. . Hess等は蜂蜜1よりAskorbin譲ureをDh潅rophellol hydrazonとし て分離謁明して之を反駁し,:Becker氏等が動物試瞼に依り効果を見ざりしは給與量の不足の爲め なりとせり。 桑原賢直氏は雪叩中に含有せる或は含有せざる種々なる糖を添加して「マウス」を榮養せる場合 と蜂蜜を添加せる場合とを結果に於て比較する時は蜂蜜添加食下が艦重増加率に於て最も幌良なる !他妊娠及び生産率共に大にして且つ早く.)恐嚇L腺の畿育優秀被毛及び生毛歌態亦佳良なる塗認め, 生殖速進に最:も多く關與する物質として「ヴィタミン」:Eの存在を讃明せり。 然るに之より旧き) elson及び松室三等ほ蜂蜜中に「ヴィタミン」Eは存在せすと云ふ。 斯くの如く蜂蜜中の「ヴ・f.タ.ミン」に回する研究は實に難漠にして學者の研究と錐も基本的榮養 試鹸を行ひたる文献に乏しく之を求むること困難iなり。蛇に於て余は蜂蜜が果して古來賞用せらる る如く小派乱淫助長,劇論促進等の効ありとすれば「ヴEタミン」A・Dが存在するに非らすやと 思考し其の槍索を企てたり。.
第2章 實験方法要旨
第1節 「ヴィタミン」A測定法 「ヴイ.タミン」A測定法として韓近行はるS方法は次の3種なり。. 1. Carr−Price氏法に依る比色測定法 2。分光爲翼に依る物理學的測定法3・動獺験に依る牛物學暉碇法
ユ.Carr−Price氏法要旨 :LOvibondtinto皿eterを使用し比色に依る化學的測定法は「ヴィタミン」Aが三三イk「アンチモン」の.「ク…ル・・鰍1(於て艶轡三一う碗”・.期勲の騨平ov’bondt’・’9Mete「の標鞄.
まヒ較して「ヴィタミン」Aの力慣を測定する:方法なYo 而して30%の三盤化「アンチモン・クロ、ホルム」溶液に被置物(液艦)を溶解せしめ其の際生ずる藍色 の程度が此の旧暦10mmた於てLovibondtintometerの標準色帽子の10に一致せる揚合を一肝油学位(C・ .L O・U・) とするものにしてCarr・Pぞice氏法に於ては之を10軍位とす・(「カール・7.ライス」債に32を ・乗ずれば國際軍位となる) 本法は現に英國藥局灘於て採用せらち.動物鰍法の如く繁雑ならず・極めて騨に行ひ得べし・ 併し三面化「アンチモン・クロ、ホ.ルム」溶液中に「ヴィタミン」Aを混合する時生ずる藍色は極めて塾速 に槌延するを以って投じたる一瞬間時に標準色に合致せしめざる可からざるが散に鯨程の熟練者に非ざる限η 正確なる成績を得る事至難なり。被検物を投じたる1秒後に合致せしめたる標準色と10秒後に合致せしめた る標準色との蘭に相當大な磋違を認む。多くの揚合2∼3分蕊4∼5分を要するものにして之に働て正 一 72 一一189 確なる聾心を決定する事は至難なり。本法は唯「ヴィタミン」A含量の濃淡のみを槻察するに於ては極めて便1 利にして,・商業上採用され居るも,Aの輩位を確定するには蝕りにも想像力の相加はP,測定者の異る毎に異 る結果を齎らすが故に軍位測定には十分なる正確さを期待し得ざるものとす。更に本法に依る試験法の敏黙と して・三璽化「ア・チモン・如・ホ・レム」溶液には「e7“dタ.ミン3Aのみならず剥直物に舖せる鱗にて 三内に於て「ヴィタミン」Aに攣移すると稔せらるs「カロチン」色素も同檬の藍色反鷹を呈する、ことなり・ 2.分光爲眞(Spektrogramm)に依る測油層要旨 上記三方法巾最密並確なうは分光爲眞に依り吸光係敷を槻る物理學的測定法にして,「ヴイタミ.ン」Aが32S nly, OptlC於て嚇なる吸鰭の最強部を示すを以って助吸囎の吸光職E】銘、を測定し,之に係数1600 を乗じて國際軍位を算出するものなり。
撫雛の表難として額ほど正煽るものなく・本潔働て面す碍は・1同価盟は何同反覆瀬
するも常に同一幽幽が爲眞乾板上に表現せらるoLovibondtintometerに依る比色試験の如く何等の想像力を加 ふる必要なく,叉術者の巧拙に依りそ其の結果に影響を來さず。殊に前記「カロチン」色素はこの328 ]nu・の 波長に断ては吸牧を示さN“る忌め純粋の「ヴィタミン」Aのみ正確に現はるNものなり0 1934年「盲ンドン」に於て國際「ヴィタミン」會議開催せられたる際,各種試験法中陰も正確にして且つそ ゼの結果は盛物面謝と隔致す碍を承認せられ勧。 3. 動物試験要旨‘ 本灘動物實験に依Vて行ふ試鹸法にして國際的}⊂は生後20∼30日の白鼠(約309)に「ヴィタミン」A 敏定食を與へて,角膜軟化症,艦:重減少等を起さしめ,然る肇之に被垂物を與へ(期間3週間)毎週卒均39 の燈:重櫓加を冒すた必要なる1目の最少量を以って,動物軍位1と稻す。口際軍位は叉米國軍民とも稔せら る。 本法に依れば動物は燗と異り,感情を有せぎるのみならず,一完あ制限されたる食餌に依嘱育可能なる 爲め,人間に臨床實験を行ふより遙かに正確なる結果を得られ,且つ逸聞も人間の血合に比し数十分の一の生 命なるが故に,人間なれば1ケ年を要するものも動物なれば僅か」週聞に七て獲現するが如き駄態なるを以っ て「ヴィタミン」の實験は此の動物實験に依りて行はる。 但し動物は氣候特に温度,淑度の關係にて獲育顎態に著しき攣化を來すが散に春秋は實験行ひ易く,盛夏及 び嚴塞の如きは氣温の影響に依.蝶養駅態に動揺を來し・從って實験行ひ難し。斯の如く時季によ蝶の成績 不確實なる場合あるを以って實心室は一定麗を施し,春夏秋冬を遮じ室瀧一淀にせざるヅからず。且つ同 一系統k嘉する白鼠(大黒鼠).を一定飽料にて飼育し,猿面に供ぜんとするや一定條件下の飼育室にて妊娠せ しめ出産と同時に更:に一・定食:飼にて飼育し生後4週問を過ぐる事なく日豊:重35∼459に遽するものを限:恥し, 之に該話する動物を選び實験に着手するものにしてこの試験法は最も煩些複雑なりq、 余の忌避に見ては,先づ蜂蜜中の「ヴィタミン」AをCarr−Price氏法に依Pて検査し,然る後,更に分光 九戸に基き吸光玉敷を測:定した)o’第:2節「ヴィタミン」D測定法
現在「ヴイタ.ミン」D.測定法には,生物學的試験法及び理化學的試験法とあVo 生物學的試瞼法には鼠を用ひて豫防的方法と治療的方法とあ.り。 生物學的試験法 ha 73_.1. 「レ、ソトゲン」法 2. 骨二分定量法 3. 線検査法 (Line Test) 4. Radiographプによる法 5..畳豊重3曾加による法・ 理イヒ學葺勺試験法 1、分光爲眞器による定量法 2.呈色反慮に依る定:量法 a.Halden及びTzonl.の方法 b.BrbclmiannとChenの方法 以上の姐種々なる方法あるも「粥タミン」.Ab共存する揚合は生物學的試験と之lceiimするにx綿 翼に依P.て測定する方法最も正確なYo 邸ち動胸は生後3∼4遡の同→腹仔の白鼠を用ひ,最初の2週間は杢く「ヴィタミン」D訣乏基本飼料を以
って潤し・第遡の糊棋の膝三部のX糊眞畷荊髄畷生雌雄察し,鄭週の禰よV
囎蜘一門・加一た・飼料・郷第4一撃.画物・麟・,一膝關節部・X線雛・捌以って
拘偉病の治齢態を規鋤門門学田照して測定し)一・之腰したる最少1睡を以って其の被検物の「ヴィ タミン」D含有軍位を決定する竜のとす。但し「ヴィタミン」D・は「ヴィタミン」Aの共存せぎる揚合雄分 光爲眞器に依り測定する法,最も正確な畢.。 1.照射「エルゴステリンJ(V‘D2). 盆.照射7−Dehydro・eholes亡erin.(V・D3) 3.照射22−Dehydroergosterin(V・D4)附票短波長聯卿側て極越牧を野馬・「ヴ替…Aが存砂磯合は期吸撚Dの
吸殊を覆ひ測定の妨害をなすQ 「ヴィタミン」Aの存在せざる事を確かあたる二合は265 my.κ於てE}99、を測定L,之に係数8gdOOを 乗じ(中宮衣郎,小泉清人・理研彙報,第.20輯・第8號)以って「ヴィタミン』D の國際軍位を算出するなVo
第3章 實 験 材 斜
余の實琳用ひたるは昭和16年5月10礁谷養蜂場に於て探集せる蜂蜜にして,その蜜源は紫雲莫にし. て殆んど無色の芳香ある流動駅の液盟なり。第4章 蜂:蜜中のfずイタミン」A測定法
第1節Carr−Price氏法
第1項二二方法1
試i藥 30%Antimontrichlorid溶液(20℃に於てAntimontrichlorid(Sb CI・モ)を「タロロホル ム」に飽和せしめたるもの)
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蜂蜜に3倍容の「クロロホルム」を加へて掩絆し,其の上澄液0.6ccに回し三三3ccを加へ其
の際生する藍色の程度を速かにLovibond Tintometerの標準色に合せ,其の青色軍書より被槍物 中に含有する「ヴィタミン」Aの軍位を計算す。第2項 實験成績
上記蜂蜜の3倍容「クロロホルム」抽出液0・6ccに一隅3.O ccを注回したるも全然藍色を呈せ す。脚ち本法に於ては「ヴィタミン」Aの存在を謁明し得ざりき。依って更に次の分光爲眞に依る 物理量白勺浜u定法を施そ要せり。 第2飾 分光爲眞器に依る法第1項 實験方法
蜂蜜を100倍容の「アルコール」にて稀薄掩拝し,其の上澄液を分光爲瓦器の硝子容器に取り,順次液量を攣へて紅塵に現はるx「スペクトル」を撮影し,此の分光爲眞から表によりE盗及び
國際虚位を槍出す。第2項實上成績
前述の方法に依り得たる分光爲眞を見るに,紫外部の328mμの塵に「ヴィタミン」A猫特の
吸牧を認め得す。帥ち本法に因りても,蜂蜜中に「ヴィタミン」Aの存在を誰明するを得ざりき。 (附圖参照)第5章蜂蜜中の「ヴィタミン」:D測定法
分光爲三三による測定法
第1項 實験成績
上記の如く蜂蜜中には「ヴィ編ミン」Aは全然存在せざる事讃明されたるを以って,動物試瞼と 之に併用するX線爲眞試験装置による測定法津行ふの搭要なく・「ヴィタミン」Dは分光爲眞によ りて測定し得べし。邸ち「ヴィタミン」DはD2, D3, D,崩れ・も265・mμに吸牧の極大を有する を以って「ヴィタミン」Aの場合と同様に:E{搬を求め,之に係敷89000を乗◎以?て國際客位 を得るなり。第2項総画成績
分光爲眞を観るに「ヴィタミン」Aと同様265mμに於て「ヴ■タミン」D特有の吸牧を認め
得ざりき。帥ち蜂蜜中には「ヴ6タミン」Dも全然存在せざる事が語明されたり。(附圖参照)第6章 纏括及び結論
1・蜂蜜を3倍容の「クロロホルム」にて抽出し・;其の 0・6ccに30%三贈化「アンチモンー 如・描・」轍3・Occを注嘱し・L・vib・nd Ti・t・m・.t・r 4て上ヒ適する鷹嘩呈せす・EP・“t5.「ヴィタミン」Aを讃明する事を得一iTb 「
2.蜂蜜を「アルコール」にて1100rイ音に稀薄し,其の.ヒ澄液を以って分光爲眞を撮影し槍査する
に328mμの庭に「ヴィタミン」Aろ直撃の吸牧を認め得す。自Pち「ヴィタミン」Aの存在を誰明 する事を得す。
3。上記の分光爲眞に於て265mμの庭にも悪癖を認めす。師ち「ヴィタミン」Dの存在も誰
明し得す。 4.二一liの實験成績に依り「蜂蜜中にはヴィタミンA及び1)は存在せす」と云ひ得べし。 墨筆するに嘗り御懇篤なる御指導並に特別なる御調北を與へられし三生製藥株式’會’冠研究部 長梶塚甦技師に哀心より感請ナの意を表す。 竈 c’n. ¢〔附圖〕蜂蜜の分光爲眞
あ 懇 ぐ Verdiinnung 1 : 100 E]Zk. ==o 主 要 交艘 1)佐蕨捨次回;蜂蜜及び黄蝋に就て・藥學雑誌第269號. 2)中宮 次郎7上田次耶,水島弘i2:1國際際位と肝油軍位の粗互關係rc就て・理化學四三所彙報 第16輯.第10號1149頁.
3) 中宮 次郎;「ヴィタミン」の理イヒ學的並びに生物學的試験による定量に必要なる撒字其の他に就て, 理化學研究所彙報.第16輯.第10號.1212頁. 4)中宮 次郎;「ヴィタミン」の理化物的並びに生物學的試験による定量に必要なる数字其の他に就て. その2.理化學研究所彙報.第17輯.第5號.371頁. 5)中宮 次鄭;國際軍位と肝油軍位の相互關係tC就て.理化學研究所彙報.第18輯.第2號.204買, 6) 中宮次亘B,小泉清人;「ヴィタミン」Dの理化學的測定法・理化學研究所彙報.第20輯.第8號, 569:頁.7)桑原前説;蜂蜜の榮旧債値に關する實騨勺研究・日糟科大學雑誌第11巻第6號
8) 桑原 賢直;蜂蜜中の「ヴィタミン」Eに關する槍索・日新警學.第29年.第10號. 9)桑原賢直∫蜂蜜中の卵胞ボルモンに關する検索.日新讐學.第30年.第1號.10) E・ Beeker und R. F. Karaos ; Zeitschr’ft fu’r Untersuchung・ der Lebent mittel. (1939.. 78. 305.)
11) C.Gr二ebel Und G. Hess;Zeitsehrift ftir Vntersuchung der Lebensmittel.(1939.78.308.)