おとり捜査に対する抗弁についての米国裁判例の動
向(二) : 罠の抗弁とデュー・プロセス (【退職記
念号】 佐藤 俊一 教授 三沢 元次 教授 盛岡 一夫
教授)
著者名(日)
宮木 康博
雑誌名
東洋法学
巻
53
号
3
ページ
159-192
発行年
2010-03-01
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00000737/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja︽論 説︾
おとり捜査に対する抗弁についての米国裁判例の動向︵二︶
1罠の抗弁とデュー・プロセスー
ω 罠の抗弁 働罠の抗弁の範囲 ω ソレルス事件判決︵一九三三︶ 吻 シャーマン事件判決︵一九五八︶ ︵主張︶の生成期 2 罠の抗弁の多様化とデュー・プロセスの抗弁 1 罠の抗弁の生成期三判例の動向
2 罠の抗弁とその範囲 − 犯罪の奨励︵誘い︶ 二 犯罪の奨励︵誘い︶と罠の抗弁 一 は じ め に宮 木
康 博
ω ラッセル事件判決︵一九七三︶ 吻 ハンプトン事件判決︵一九七六︶⋮⋮︵以上五二巻二号︶ ⑥ デュー㌔フロセスの抗弁︵主張︶の法的基盤 ω ラッセル・ハンプトン両事件判決以降の動向 吻 巡回区控訴裁判所判決をめぐる議論状況 ㈹ 抗弁︵主張︶の有効性に関する二つの潮流 ㈲ 抗弁︵主張︶の適用状況 ⋮⋮︵以上五三巻三号︶ 四 お わ り に 4 罠の抗弁の確立期 3 デュー㌔フロセスの抗弁︵主張︶の展開期 159⑥ デユー㌔フロセスの抗弁︵主張︶の法的基盤 ︵1︶ ラッセル・ハンプトン両連邦最高裁判決では、おとり捜査に対する抗弁として、デュー・プロセスの抗弁︵主張︶ が議論の狙上にあがった。では、おとり捜査に対してデュー・プロセスの抗弁が提起されるに至った過程におい て、いかなる法的基盤が憲法上あるいは先例として構築されてきたのだろうか。 合衆国憲法第一四修正は、州に対し、﹁法のデュー・プロセスなくしていかなる者の生命、自由あるいは財産を ︵2︶ 奪うことはできない﹂と定めている。文言上、デュー・プロセス条項は手続的な保護だけを保障するようにもみえ ︵3︶ るが、連邦最高裁は、一定の実体法上の権利を保護するためにも適用してきた。実体的権利の保護は、デュi・プ ︵4︶ ︵5︶ ロセスは﹁秩序ある自由概念に含意されている﹂という連邦最高裁かねてからの信条に起因していると説明される。 連邦最高裁は、剥奪が立法による法律の制定、行政行為、当局による違法行為のいずれによって引き起こされたか ︵6︶ 否かにかかわらず、財産および自由の甚だしい剥奪の事案において実体的デュー・プロセスを適用した。 被告人のデュー・プロセスの権利は、政府が基本的公正の原理︵冨巳冨ω・自毒量B窪琶琶旨①ωω︶を無視したと ︵7︶ きに侵されているとされる。ただし、基本的公正な政府の行動と不公正な政府の行動との間に確立された境界は ︵8︶ なく、裁判所は事案ごとに判断することになる。それゆえ、当局の違法行為に関する実体的デュー・プロセスの法 ︵9︶ 理は不明確で適応するのが難しい現状にある。 ︵10︶ 連邦最高裁は、一九四三年のマクナブ︵ζ。寄喜︶事件判決において刑事司法制度の運用を監督する司法の権限 ︵n︶ について検討を加えた。連邦最高裁は、被告人らの逮捕後の自白が不適切に強制されたものであったため、三人の ︵1 2︶ 被告人の殺人の有罪判決を﹁第一四修正の﹃自由と正義の基本原理﹄﹂に依拠して覆した。 ︵13︶ また、一九五二年のローチン︵寄&⇒︶事件では、警察の違法行為を制限するために実体的デュー・プロセスを 160
︵14︶ 適用した。本件で、捜査官は、麻薬を販売しているという嫌疑に基づいてローチンの家に入った。捜査官らは寝室 ︵15︶ のテーブルの上に二つのカプセルをみつけたが、ローチンはそれらを飲み込んだ。喉からカプセルを回収しようと ︵16︶ 試みたが不成功に終わった後、捜査官はローチンを病院に連れて行き、胃を洗浄させた。回収されたカプセルは、 ︵17︶ 公判で証拠採用され、ローチンは違法な麻薬所持で有罪判決を受けた。地区控訴裁判所︵9ω9gO8旨9>唇①蝉一︶ ︵1 8︶ は有罪判決を支持し、カリフォルニア州の最高裁はローチンの聴聞会を求める申立てを却下した。 これに対して、フランクファーター︵国声嘗律聾︶判事は、全員一致の連邦最高裁を代表し、﹁デュー・プロセ ス条項は、正義の概念を表現する良識と公正の規範に背くかを解明するために、手続のすべての経過に対する判断 ︵19︶ を不可避的に当裁判所に課す﹂と述べることから分析を始め、捜査官が違法にローチンの家に立ち入り、彼の喉か ら薬を強制的に取り出そうと試み、胃を洗浄するために侵襲的な手続に及んだことは、良心にショックを与えたと ︵20︶ 結論付けた。連邦最高裁は、そのような甚だしい行動は、デュー・プロセスのない自由の剥奪を構成すると判示し ︵21︶ て有罪判決を覆した。 ︵22︶ おとり捜査の事例では、一九七一年のグリーン︵霞8器︶事件判決が、甚だしい政府の行動の抗弁の最初の適用 ︵23︶ 事例とされる。事実の概要は次の通りであった。一九六二年に、米国財務省の特別捜査官コートニー︵宣爵02箒 p身︶は、情報提供者からトーマス︵罵ぎ醤・日量とベッカー︵冒冒ω①爵包が、密造酒のウィスキーを販売する ︵24︶ ために犯罪組織の流通ルートを作ろうとしていると教えられた。コートニーは、ギャングを装い、二人から信頼を ︵25︶ 得て、八ガロンのウィスキーを購入した。その後、彼らは、蒸留酒製造所があったカリフォルニア州のサクラメン ︵26︶ ト近郊にあるトーマスの所有地への家宅捜索の後に逮捕され、懲役六月を言い渡された。 釈放された一ヶ月後、まだコートニーの正体に気がついていないベッカーとトーマスは、取引を再開できないか 161
︵27︶ と尋ねてきたため、コートニーは合意した。しかし、彼らは新しい蒸留酒製造所を建設するのに苦労していたこと から、コートニーは、その後二年半にわたり、道具、新しい蒸留酒製造所、技師およびプラスチック容器を提供す ︵28︶ ると申し出た。二人はこれらの申し出を一度も受け入れなかったが、コートニーから卸売価格で二〇〇〇ポンドの ︵29︶ ︵30︶ 砂糖を購入した。一九六六年、コートニーに密造酒︵ウィスキー︶を納入した後に彼らは逮捕された。 ベッカーとトーマスは再び有罪判決を受けたが、第九巡回区控訴裁判所において法律問題として罠にかけられた ︵31︶ と主張した。これに対して、控訴審は、二人には密造酒のウィスキーを製造する事前傾向があることが明白であっ ︵3 2︶ たため、罠の抗弁は認められないと判断した。他方で、控訴審は、﹁我々は、政府がそこまで直接的かつ継続的に 長期間にわたって犯罪的活動の創造および維持に関与しておきながら、協力者を訴追して良いとは信じていない﹂ ︵33︶ とも述べて有罪判決を覆した。ただし、本判決では、このように判断する過程で制定法上あるいは憲法上の根拠に は一度も言及されていない。 マクナブ・ローチン両事件は、政府の違法行為の事案において実体的デュー・プロセスの適用を広げる最高裁の ︵3 4︶ 過去の意欲を表しているが、その後の展開をみてみると、その傾向を逆転させたようにみえると指摘されている。 ︵35︶ たとえば、デシャニー︵∪①望き亀︶事件において、明らかに子どもへの危険を認識していたにもかかわらず、習慣 的に虐待行為を行っている父親から子どもを保護することに失敗した社会福祉局に対するデュー・プロセスの主張 ︵36︶ に対し、連邦最高裁は、﹁個人的な暴力からの個人の保護に対する国家による不履行は断じてデュー・プロセス条 ︵3 7︶ ︵38︶ ︵39︶ 項の違反を構成しない﹂と結論づけた。また、ホワイトレイ︵≦耳一亀︶事件とグラハム︵の声冨B︶事件では、連 邦最高裁は、政府の役人による過度な権力の主張はより一般的なデュー・プロセスの法理の下ではなく、むしろそ ︵40﹀ れぞれ第八修正および第四修正の下で分析されなければならないと判示した。 162
これらを総合すると、現在の連邦最高裁がデュー・プロセスの抗弁を支持するか否かは不明確な状況ではある が、逮捕前の当局の行動を監視する目的のために、実体的デユー・プロセスに基づく抗弁を採用できる憲法上およ ︵咀︶ び先例による基礎は存在しているといえよう。また、先にみたように、おとり捜査との関係で、ラッセル・ハンプ トン両事件のように、連邦最高裁の内部でも、甚だしい政府の行為の抗弁が憲法上も良識的にも正しいとして支持 する見解がみられるのである。 3 デュー・プロセスの抗弁︵主張︶の展開期 ω ラッセル・ハンプトン両事件判決以降の動向 ラッセル事件判決において、レーンキスト︵力魯B⊆醇︶判事は、多数意見を代表し、罠の抗弁は﹁良いと考えな ︵42︶ い法執行に対して連邦司法に拒否権︵魯き8一目.ω89奉8︶を与えることを意図したものではない﹂とした。もっ とも、興味深いことに、﹁我々はいつの日か、法執行官の行為に対し、デュー㌔フロセスの原理が、政府が有罪判 ︵43︶ 決を獲得するために司法手続を行使することを阻止するほど甚だしい状況を提示されるかもしれない﹂とも述べ た。この﹁いつの日か﹂付言として知られるようになつた一節は、甚だしい政府の行動の抗弁と関連して広く引用 ︵44︶ され、抗弁の支持者にとって、ときの声となった。 他方で、﹁いつの日か﹂付言は、下級審で混乱を招いた。たとえば、連邦控訴審のほとんどが主観的な罠の抗弁 のみを認め続けたのに対し、第二巡回区裁判所は﹁いつの日か﹂付言が、裁判所に捜査官等の行動を規制する権限 ︵45︶ を与える補完的なデュー・プロセスの抗弁を作り出したと解釈したのである。こうした状況下で連邦最高裁は当局 の行動が争点となったハンプトン事件においてサーシオレーライを受け入れた。 163
レーンキスト判事は、デュー㌔フロセスによる保護は﹁政府の行動が、被告人の何らかの[憲法によって]保護 ︵46︶ されている権利を侵害するときにのみ作用し始める﹂と述べることにより、甚だしい政府の行動の抗弁の使用を排 ︵47︶ ︵48︶ 除しようと試みた。しかし、同意意見の判事および三名の反対意見の判事も、甚だしい政府の行動の抗弁は、第五 修正および第一四修正のデュー㌔フロセス条項の有効な行使であると述べた。その結果、﹁いつの日か﹂付言を否 定しようとするレーンキスト判事の試みは事実上失敗し、下級審が当該抗弁に関して自由に見解を形成できる状態 が残ることになった。 未だかつて、連邦最高裁がデュー・プロセスの抗弁を認めた事案はないが、巡回区控訴裁判所では、政府の行動 が甚だしいと判断された事案において認めてきた。 実際に公訴を棄却するためにデュー・プロセスの抗弁を適用したのは、第三巡回区裁判所と第九巡回区裁判所の ︵弱︶ みであるが、これらを含む五つの連邦控訴審が甚だしい政府の行動の抗弁は憲法上有効であると明確に受け入れた。 ︵5 0︶ ︵5 1︶ ︵5 2︶ すなわち、第一、第七、および第一〇巡回区裁判所を含むこれら五つの巡回区裁判所は、司法の監督権限も根拠と ︵53︶ なり得るとしつつ、実体的デュー・プロセスによって抗弁を根拠づけた。 ︵5 4︶ ︵55︶ なかでも、トゥイッグ︵日且躇︶事件とボガート︵ω・醤邑事件が、甚だしい政府の行動の事案として影響が大 ︵56︶ ︵57︶ きいと注目された。また、当局が関与して大掛かりな作戦が展開されたケリー︵浮ξ︶事件判決は、デュー㌔フロ セスの抗弁の将来を占うケースとして関心を集めた。 @ トゥイッグ事件判決 ︻事実概要と訴訟経過︼ 念 九誌 七x 59 八一 164
当局の情報提供者キュービカ︵野σ訂︶は、一九七六年に薬物製造事犯で逮捕されたが、答弁取引の条件とし て、薬物取引者を逮捕するための協力を求められた。キュービカは同意し、友人ネヴイル︵Z①色◎と連絡をとつ た。キュービカは、ネヴィルにスピードを製造するための研究施設の設立を提案した。ネヴィルは資金の準備と販 売の手配を、キュービカは設備、材料、研究施設の場所の確保を担当した。麻薬取締局︵DEA︶は、キュービカ に対し、フェニル2プロパノンとガラス器具類を提供したほか、農家を提供するとともに、薬品会社に原料購入に つき便宜を図るように指示するなどの協力をした。その後、トゥイッグがネヴィルに負債を返済するために計画に 参加してスピードの製造が開始された。スピードの製造に関しては、キュービカのみが専門的知見をもっていたた め、彼が全製造過程を独占的に管理し、ネヴィルとトゥイッグはキュービカの指示の下で補助をしていた。 ネヴイルとトゥイッグは、違法薬物︵スピード︶の製造と同共謀罪等を理由に、第一審判決で有罪判決を受けた ため上訴した。
︻多数意 見︼
多数意見は、ネヴィルについて、積極的にスピードの製造に加担する意欲をもっていたとして事前傾向を認め、 罠の抗弁の成立を否定したが、当局の関与は﹁甚だしさが明白なレベル﹂に達しており、﹁基本的公正に照らして ︵60︶ 許されない﹂として、デユー・プロセス違反を理由に、訴追は禁止されると判示した。この結論に達する理由とし ては、①﹁不法な計画は被告人が思いついたものではない﹂こと。②情報提供者の専門知識は﹁この犯罪行為の必 要不可欠な要素﹂であったこと。③﹁記録が示す限りでは、︹ネヴィルは︺情報提供者に接触されるまでは、合法 的かつ平和に生活していたこと﹂が強調された。 165他方、トゥイッグについては、ネヴィルの誘いで計画に加担したことから、私人による誘引を除外している罠の 抗弁は否定された。しかしながら、トゥイッグは、①﹁︹スピードの︺製造を開始する一九七七年三月一日まで犯 ︵61︶ 罪計画に関与していなかった﹂、②﹁参加の理由がネヴィルヘの負債の返済にあり⋮⋮キュービカから手伝いの目 ︵62︶ 的を教えられるまで、気、づいていた様子がない﹂、③﹁技術面、資金面、原料、計画作成のいずれについても貢献 ︵63﹀ していない﹂などの事情を総合的考慮し、連邦最高裁のラッセル・ハンプトン両事件判決にふれ、﹁基本的公正が 法執行官の当該行動を容認することを我々に許さず、彼らによって助長された犯罪の訴追は禁じられる﹂という理 ︵6 4︶ 由で有罪判決を覆した。 ㈲ ケリー事件判決︵一九八三︶ トゥイッグ事件判決とほぼ同時期の一九七八年からFBIは中央・地方の ︵65︶ 政界をターゲットに、汚職捜査を行うアブスカム︵>田O>ζ︶作戦を開始した。アブスカム作戦では、複数の議員 ︵6 6︶ 等が摘発されることになったため、事案も複数に及ぶが、ここでは、米国におけるデュー㌔フロセスの抗弁の行方 を左右するとして注目されたケリー︵矯ξ︶事件を取り上げたい。 ︻事実概要と訴訟経過︼ ︵67︶ 事案は、およそ次の通りであった。 ケリー議員の起訴につながったアブスカム作戦は、詐欺師ワインバーグ︵≦Φβ冨お︶によって計画され、FBI によって承認されていた。本計画は、ある移民法案を成立させるために、裕福なアラブ人が、議員に賄賂を送る用 意があるとの噂を広めることから始まった。 166
噂が伝えられた者の中には、ケリー議員の知り合いチュージオ︵Ω鼠・︶がいた。一九七九年一一月の会合で、 チュージオはケリーに移民問題を抱えているアラブ人がいることを伝え、彼らを助けることができないか相談し た。チュージオがこのアラブ人がケリーの選挙区に投資するかもしれないことを示唆したところ、ケリーは、喜ん で助けると伝えた。チュージオは、ケリーがアラブ人を助けると、自身に多額の手数料が入ることを伝えた際、手 数料は問題にならないと答えた。 チュージオは、︵アラブ人を助ける用意がある政治家を特定する上で、ワインバーグを助けていた︶ローゼンベルク ︵寄ω窪富お︶の仲間ワイズ︵≦Φ認︶に、ケリーが喜んでアラブ人を助けると伝えた。その後、ワインバーグにア ラブ人の移民問題を助ける﹁候補者﹂がおり、二五万ドルを求めていることが伝えられた。ワインバーグは、議員 にはまず二万五千ドルを支払い、法が必要になった際に残りを支払うよう提案した。 チュージオ、ワインバーグ、FBI捜査官アモローソ︵>B段8・︶による一二月一九日の会合では、チュージオ に対して、議員にどのような協力が期待されているかが伝えられた。チュージオは、議員がケリーであることを明 かし、過去に同種の取引があることをほのめかした。チュージオは、提案はケリーに伝えてあるとし、取り決めは 自分に一任されていると主張した。チュージオはケリーへの直接の支払いに反対し、金銭はワイズを介して行うよ う提案した。 一二月二一日、チュージオは、ワインバーグに対し、ケリーとアラブ人の代理人との会合は、翌年の一月八日に ワシントンDCにあるFBIのタウンハウスで行うよう提案した。 二一月二一二日、ケリーは、チュージオとの会合で、アラブ人の代理人と会ってくれれば、まず二万五千ドル支払 い、次に、アラブ人の入国に際してケリーの助けが実際に必要になった場合にサポートしてくれれば、追加で 167
一〇万ドルを支払うと提案された。ケリーはお金については拒絶したが、アラブ人を助けることについては、 ﹁チュージオのためにやるよ﹂と告げた。 一月八日、ケリーは、チュージオ、ローゼンバーグ、ワイズとともに、ワインバーグとアモローソに会うため に、会合場所に到着した。到着後すぐにチュージオはワインバーグとアモローソとの内輪の会合で、ケリーを直接 買収することを断念させようとした。最終的に、金銭はアラブ人を助けることへの合意の引き換えであることをケ リーに認めさせるが、チュージオが会合から金銭を持ち帰ることで合意された。 その日の夜に、ケリーはアモローソとはじめて単独で会った。アモローソが賄賂を提案すると、ケリーは、自分 は自身の選挙区での投資に興味があり、アモローソとチュージオ等との取り決めについては﹁何も知らない﹂1 ﹁私は関与していない﹂1が、その取り決めは﹁問題ない﹂と伝えた。会合を監視していた連邦検事補︵︾ω跨$昌 C嘗aω鼻8>ぎ旨亀︶からの電話を受け、アモローソはケリーの態度をはっきりさせようとした。ケリーは、金 銭はチュージオに渡して欲しいと主張したが、アモローソは、すべての金銭はケリーに行くべきであること、 チュージオには別途対価が支払われることを説明した。ケリーはこの段階では拒絶していたが、ケリーに金銭を直 接渡すことは、証人を避け、ケリーを守ることになるとの説明を受け、﹁それが最適の方法である﹂と合意した。 アモローソはその場でケリーに二万五千ドルを渡し、ケリーは金銭をスーツのポケットに入れた。なお、FBIは ビデオテープにすべてのやり取りを録画していた。 録画ビデオ等の証拠に基づいて、ケリー︵チュージオ、ワイズ︶は収賄等の罪で起訴された。陪審は、それぞれ の被告人がすべての訴因について有罪であると判断したが、原審は、アブスカム作戦を推進させるのためのFBI の行為は非常に甚だしいものであり、デュー・プロセスの法理によってケリーの訴追は禁止されているとして、公 168
︵68︶ 訴を棄却すべきとのケリーの申立を認めて無罪判決を下した。
︻法廷意見︼
マッキノン︵ζ8田巨8︶判事の意見とギンスバーグ︵9房ど樋︶判事の同意意見が併せて裁判所の意見を構成 ︵6 9︶ している。 まず、デュー・プロセスの抗弁︵主張︶について、我々の役割は、買収された公人を察知することに内在する困 難性を念頭に置きつつ、アブスカム作戦におけるFBIの行動が、ハンプトン事件でパウエル判事が指摘したよう に、﹁甚だしさが明白なレベル﹂に達したか否かを判断することであると前提を述べ、本件のFBIの行動は、 デュー㌔フロセスに違反していないとした。 次に、アブスカム作戦自体とデュー・プロセスの抗弁に言及した。 ︵70︶ ﹁富の罠という面を取り除くと、アブスカム作戦は﹃そうする用意がある者による犯罪の実行の機会﹄以上の何 ものでもない。アモローソとワインバーグは、移民問題について裕福なアラブ人を助けると約束する用意がある議 員に多額の金銭を支払うことを明らかにした。そして、FBIの工作員は、口伝いに情報が広がっていき、誰が賄 賂を受け取りそうか判明するのを単に待った。捜査では、いかなる議員もターゲットとはされなかったのであり、 むしろ、アブスカム作戦は、人づてに捜査線上に出てきた全ての人を追いかけたといえる。したがって、本質的 に、アブスカム作戦は、戸口に現れたすべての人から購入を申し出る身分秘匿の麻薬あるいは盗品買受捜査と大差 なかったのであり、盗品や密輸された麻薬を購入する代わりに、アブスカムは、議会の買収された公的影響力を購 ︵71︶ 入したのである。犯罪におけるそのような政府の関与はデュー・プロセスの理論に違反しない。﹂とした。 169また、アブスカム作戦へのFBIの関与は、最高裁によって異論がないと判断された政府の関与よりも少ないこ ︵7 2︶ とは明らかであると判断する過程で、ラッセル・ハンプトン両事件判決を引き合いに出し、﹁︹ラッセル事件とハン プトン事件では、︺政府は犯罪を行う機会を与えるのみならず、犯罪を行う手段も提供したにもかかわらず、最高 裁は、政府の行為はデュー・プロセスに違反しないと結論付けた。⋮⋮アブスヵム作戦のように、政府は単に犯罪 を行う機会を提供しただけの場合、被告人の訴追はデュー・プロセスの法理に違反しない。この結論は、デュー・ プロセスの根拠に基づき異議を申し立てられたアブスヵム作戦の有罪判決を維持した第二および第三巡回区裁判所 ︵73︶ ︵74︶ の判断と調和している。﹂とした。 さらに、ケリーによって主張されたデュー・プロセス違反についての個々の主張に検討を加えた。 ケリーのデュー・プロセス違反の主張の根拠は、大別すると、次の三点である。①何ら収賄の嫌疑がないにもか かわらず、アブスカム作戦の対象とされた。②FBIが詐欺師ワインバーグを投入した。③FBIの工作員は、最 初に拒絶したにもかかわらず、その後も賄賂を提示し続けた。 一点目については、﹁特に異議を申し立てられたアブスカム作戦の推進のためのFBIの行為のいずれも、ケ リーの訴追︵手続︶を防げることになる﹃甚だしさが明白なレベル﹄に達していなかったと結論付けた。加えて、 合理的な嫌疑については、原審は、アブスカム作戦の亡命計画︵器覧qB零窪畳・︶は、当局が何らかの収賄の嫌疑 に基づいて実施したわけではないことを強調した。⋮⋮︹しかし、︺ケリーとの一月八日の会合以前に、アブスヵ ム工作員は、ケリーの汚職を結論付ける証拠をもっていた。⋮⋮︹したがって、︺FBIは、もしそのような疑い が必要であれば、ケリーに対して亡命シナリオを続行することを正当化するのに︹必要な合理的な疑いを︺もって ︵75︶ いた。﹂とした。 170
東洋法学第53巻第3号(2010年3月) 二点目については、﹁アブスカムのような作戦において、信頼性と犯罪要素との接点として独特の雰囲気を与え るためには、ワインバーグのような﹃専門家﹂が必要となるのはもっともであるとし、−⋮アブスカムにおいて有 罪判決を受けた詐欺師の雇用は、疑われている販売業者から麻薬を買うために有罪判決を受けた麻薬の売人を雇用 ︵76︶ するという適切とされているケースと類似している。﹂として退けた。 また、三点目については、一審が﹁ケリーは、一二月二三日のチュージオとの会合で賄賂を拒絶しており、 チュージオがその事実について一月八日のタウンハウスでの会合でアモローソとワインバーグに伝えており、その 後のアモローソとの会合において賄賂を複数回拒絶したとの主張を認め、このような状況下では、アモローソのケ ︵77︶ リーに対する複数回の賄賂の提示は甚だしく、デュー・プロセスに違反する﹂とした点については、﹁本件におけ る証拠は、どの時点においても、ケリーがアブスカム作戦の不適切な移民提案を拒絶しなかったことを明らかに示 ︵78︶ している。﹂として以下の理由を挙げた。①ケリーは見返りとしてアラブ人からチュージオらに多額の金銭が支払 われることを知っていたにも関わらず、一二月⋮二日と一月八日の両日に、チュージオヘの好意からアラブ人に対 して彼らの移民問題について助けると合意した。②取り決めの一部としてアラブ人がケリーの選挙区に多大な投資 を行うことを理解していた。③ケリーに直接利益となるそのような取り決めは、収賄条項違反となる。④一月八日 にタウンハウスで行われたチュージオ、ケリー、アブスカム工作員間の会話は、賄賂が支払われるか否かではな く、支払い方法に焦点を当てていた。⑤アモローソが会合で金銭を渡すことで合意した後、ケリーはアモローソに 対して賄賂をチュージオに払うよう頼んだー﹁それについては︹チュージオと︺対応するように﹂と。 そして、﹁ケリーは﹃賄賂を拒絶していない、彼は︹当初︺犯罪となると恐れた状況における支払いを拒絶した ︵79︶︵80︶ のである。﹂﹂とした。 171
同様に、アモローソとの一月八日の会話が複数回におよぶ賄賂の提示であったというケリーの主張に対しては、 会話では、アブスカム作戦における提案の条件が複数回触れられたが、アモローソの言動は、公人を買収しようと している人に予想される曖昧で慎重な交渉を反映しているのであって、一月八日のアモローソのケリーとの会話 は、ケリーに対するほぼ一回の賄賂の提案と特徴付けることができるとした。 これらの理由に基づき、当初賄賂を拒絶したにもかかわらず、捜査官が賄賂を提示し続けたのであるから当局の 行動はデュー・プロセスに違反しているというケリーの主張を拒絶した。 以上三点の検討を踏まえ、以下のように結んでいる。 我々は、デュー・プロセスという仮面をかぶった罠の抗弁の輪郭を変えることができず、被告人の特定の憲法上 の権利が侵害されていない場合、法執行官の行為に対する監視権限の行使として公訴を棄却する権限を有してい ︵8 1︶ ない。先例は、﹁甚だしさが明白なレベル﹂に達する﹁犯罪への警察の過度な関与﹂の稀な状況以外には、有罪判 ︵82︶ 決を阻止するために我々が一般的なデュー・プロセスの制限を適用することを避けるよう命令している。﹁対象者 に対する強制、暴力または残虐性﹂がなければ、必要となる甚だしさの程度は立証されないと最高裁は示し ︵83︶︵84︶ ている。 ケリー議員への執拗な要求と提案は、非日常的であり、現実世界の機会を超えるものであったように思われる が、痛みを与えることや精神的あるいは肉体的な強制を伴わなかった。したがって、アブスカムドラマは、その全 体的な傾向においても﹁ケリーが取り扱われた︹特定の︺方法﹂においても﹁不健全な見世物﹂として展開したと ︵85︶ いう一審の深刻な懸念を共有しているが、我々は破棄するよう制約されている。 最高裁は、﹁デュー・プロセスの抗弁が成功するのは、罠の抗弁を認めるのに必要な政府の行為よりもさらに度 172
︵86V を越した許容できない政府の行為に基づいていなければならない﹂ことを明らかにしている。収賄をした公人を察 知する真の必要性および内在する困難さを鑑みると、FBIのアブスカム作戦を促進する行為は、ケリーが関与す ︵87︶ る限りにおいては端的に許容できないレベルには達していないと結論付ける。 ︵8 8︶ @ ボガート事件判決︵一九八六︶
︻事実概要︼
︵89︶ 被告人ボガートは、カリフォルニア州でラクエイ︵評一9冨雪鎚︶と︵適法な︶ポスター販売業を営んでいたが、 ︵90︶ 不正な不動産計画に関与している疑いでカリフォルニア州およびユタ州の合同捜査の対象とされていた。ボガート ︵9 2︶ は保釈金を納めることができなかったため、ユタ州の関係機関によって四つの嫌疑で五ヶ月間にわたり身柄拘束が ︵91︶ 続けられた。サンフランシスコ州の捜査官サクストン︵ζ琶①窪↓富揖8︶は、ボガートが逮捕された直後に、情 ︵93︶ 報提供者になるように、彼のビジネスパートナーであるラクエイを説得した。ラクエイは、サクストンの指示に従 い、代金をコカインの購入に使ってしまったため、ポスターの仕入れ先への支払いができないとボガートに嘘を伝 ︵9 4︶ えた。ボガートは、その後の電話で繰り返し保釈金を納めるためにポスターの代金が必要である旨伝えたが、麻薬 ︵95︶ 販売への関与には気が進まないことも示した。ボガートは最終的には嫌々従い、三五〇〇枚のポスター代金のため ︵96︶ にコカインを取引することに合意した。その後、ボガートとポスターの仕入れ先は、麻薬を取引しようと共謀した ︵97︶ として逮捕された。 173︻訴訟経過と判決︼ ボガートは、事前傾向があると推察される前科前歴があったため、公判でうまく罠の抗弁を主張することができ ︵98︶ なかった。そこで、政府の行動はデュー・プロセスの権利を侵害するほど甚だしかったという理由で公訴棄却を求 (99 ︶ ︵㎜︶ めた。原審は政府の行動は良いとは考えないとしたが、申立ては認めず、有罪判決が下された。ボガートの上訴に 対し、第九巡回区控訴裁判所は、甚だしい政府の行動の抗弁について、﹁辛うじて容認可能である警察の行動とそ ︵皿︶ れより若干行き過ぎたものとの間の境界はおそらく抽象的には役立つように定義され得ない﹂とした。それでもな お、裁判所は抗弁の実行可能性︵岳藝邑を再確認し、ボガートのデユー・プロセスの権利の侵害可能性に関す ︵麗︶ る事実関係の審理のために事件を下級審に差戻した。 ㈹ 巡回区控訴裁判所判決をめぐる議論状況 トゥイッグ事件判決では、連邦控訴裁判所︵第三巡回区控訴裁判所︶がデュー・プロセスを理由に初めて有罪判 決を破棄したが、検察側が上訴を見送った。それゆえ、おとり捜査の事案におけるデュー㌔フロセスの抗弁の問題 が連邦最高裁で審理される機会は提供されなかったが、デュー・プロセスの抗弁︵主張︶が認められ得る基準であ る﹁甚だしさが明白なレベル﹂に関連する議論を喚起することとなった。すなわち、従来から議論のある政府が犯 罪へと誘引するに際して、対象者が犯罪行為に関与しているという﹁合理的な嫌疑︵お霧・臣幕聲畳。一8︶﹂を要す るか否かである。先にみたように、ケリー事件判決では、結論として、被告人によるデュー・プロセスの抗弁︵主 張︶を認めなかったが、﹁合理的な嫌疑﹂の要否を犯罪行為への政府の関与に関する﹁甚だしさが明白なレベル﹂ ︵鵬V の判断に際して明示的に考慮したのである。 174
この点については、学説上、当局は﹁相当な理由︵冥・9σ一Φ8易①︶﹂か、少なくともターゲットが犯罪行為に関 与しているという﹁合理的な嫌疑﹂がなければ犯罪を誘引することは許されるべきでないとの見解が有力に主張さ ︵姐︶ れている。 たとえば、法執行官に全市民の犯罪傾向を調べる制約されていない裁量を与えることになるため、誘引対象者を ︵獅︶ 選択するに際して、﹁合理的な理由﹂が不要であるとするのは許されないとする見解がある。また、﹁合理的な嫌 疑﹂の要件は、警察が犯罪を察知するが創出しないことを担保する罠の法理の目的をある程度は支えるとの指摘も ︵鵬︶ みられる。さらに、﹁合理的な嫌疑﹂の要件が、誘引行為に対するデュー㌔フロセスの制限の一面として現れる可 能性をトゥイッグ事件判決が示唆しているとし、政府による過剰な関与は、仮に許されるのであれば、犯罪行為ま ︵㎜︶ たは計画に関与していると合理的に疑われている者に対してのみ許容できると説くものがある。加えて、﹁罠の中 心的な悪は、警察が政治家、あるいは麻薬の売人に焦点を絞ろうと、差別的な法執行であることをアブスカム作戦 ︵朋︶ が示している﹂との指摘もみられる。また、アブスカム作戦は、典型的な捜索押収と比べて、プライバシーと自律 性への侵入度合がより大きいが、令状の要請のような手続的な﹁安全装置﹂によって制限されていなかったことを 強調した上で、政府の捜査官は秘密裏に数ヶ月に渡って被告人を監視し、彼らの個人的な会話を録音し、彼らが出 席した会合を不正に録画している点を捉えて、いかなる裁判官も、事前の嫌疑なくして、この種の監視を許可する 可能性は低いと説き、捜査官に、﹁犯罪行為に現在関与している、または関与していると合理的に疑われている個 ︵㎜︶ 人のみに対して﹂罠を提示するよう要求する連邦罠法案を提案する見解もある。 ︵m︶ これに対して、裁判例では、いかなる﹁合理的な嫌疑﹂も要請されていない。また、学説上も﹁ラッセル事件判 決が、罠の抗弁は、警察の行為を管理・監督するのではなく、事前傾向のない被告人を保護することを意図してい 175
︵m︶ ると示すことにより、︹この説から、︺残っていた活力を奪ってしまったように見受けられる﹂とも評されている。 ︵㎎︶ さらに、アブスカム作戦を例にとり、公人に対する収賄捜査の特殊性に言及するものもある。すなわち、﹁抑止︵公 人に収賄等の犯罪を犯させないこと︶が、事実の根拠なく︹公人を︺ターゲットにすることから得られる唯一の社会 的な利益ではない。そのようなターゲットにすること1高潔性のテストーは、通常、他の何らの社会的利益もも たらさない。なぜなら、多くの潜在的な身分秘匿捜査のターゲットの高潔性は、特に社会にとって重要なわけでは ないからである。しかし、公人に対する高潔性のテストは違う。公人は、彼らが行使する公的権力のために、堕落 しやすさ・賄賂の受け取りやすさのテストに日常的に直面する。﹃落第﹄する者たちは社会に相当な害悪をもたら す。つまり、公人のテストは大きな社会的な目的を果たすのである。このテストは、腐敗に対して強い抑止力とな るが、公人の個人的なプライバシーに対して小さなリスクしかもたらさず、社会全体に全体的な疑惑と不信の空気 を作り出さない﹂として、相当な理由または合理的な嫌疑の要請を課すことを消極的に解するのである。 ㈹ 抗弁︵主張︶の有効性に関する二つの潮流 既にみてきたように、連邦最高裁がデュー・プロセスの抗弁︵主張︶に対して現在でも積極的かは定かではない が、ハンプトン事件判決によって、この問題の解決に関し、下級審には裁量が認められることとなった。その結 果、おとり捜査の事案において、甚だしい政府の行動の抗弁の有効性を認め、実体的デュー・プロセスの保護の行 使であると認めた裁判所は多数にのぼる。他方で、第六および第七巡回区裁判所は、当該抗弁の合憲性および請求 ︵照︶ の双方を明確に拒絶した。 @ 肯定する判例の動向 これまでの下級審判例からは、逮捕前の政府の行動によって刑事事件の被告人の 176
︵毘︶ デユー・プロセスの権利が侵害されたと判断される可能性が高い状況は二つあると指摘されている。 第一に、捜査官が他の参加者を逮捕する目的のためだけに麻薬の製造の計画を立て、必要な資材を提供し、製造 過程を管理したトゥイッグ事件のように、当局が単にすでに存在する犯罪活動に潜入するのではなく、有罪判決を ︵珊︶ 得る目的で基本的に犯罪を創出した場合である。それゆえ、政府が犯罪事業を最初から最後まで設計し、管理する ︵恥︶ ことは許されないが、被告人に過去の犯罪行動を反復継続させたり、拡大するよう誘引することはデュー・プロセ ︵導 スの違反ではないことになろう。 第二に、別件の身体拘束から自由を得るために麻薬の取引に参加するよう強制されたと被告人が主張したボガi ︵肥︶ ト事件のように、当局がある人に犯罪を行うよう誘引するために過度な強制を使用する場合である。第九巡回区裁 判所は、これらの事実は、証明されればデュー・プロセス条項に違反する甚だしい政府の行動を構成すると判示 ︵㎜︶ した。この点については、被告人のデュー・プロセスの権利が侵害されたと判断するには、ボガート事件のように ︵㎜︶ 政府の強制が特に甚だしいものでなければならないとする裁判例が多数あるが、より寛大な適用を認める判断もみ ︵皿︶ られる。たとえば、バトレス・サントリーノ︵ω弩串留旨・臨・︶事件では、政府による単なる金銭的な誘引でも、 ︵麗︶ 十分に多額であれば、デュー・プロセスに違反するのに十分甚だしいものになり得るとの判断が示された。また、 フロリダ州最高裁は、裁判所は、法執行が被告人に対する訴訟を行う過程で刑法に違反する場合、被告人の有罪判 決を覆すために抗弁を適用することができるとし、ブロワード郡の保安官事務所︵卑・語巳9き¢望豊評○浮①︶ が、過去に押収されたクラックを使うのではなく、自身の研究室で製造したものを使用したために、購入した被告 ︵鵬︶ 人の有罪判決を覆した。禁止薬物の出所は被告人の犯罪活動には何の関係もなかったが、デュー・プロセスは﹁甚 ︵囲︶ だしい捜査機関の行動への抑制として有罪判決を覆す抗弁﹂を提供すると結論付けた。なお、フロリダ州最高裁 177
︵鵬︶ は、その根拠を連邦憲法ではなく、フロリダ州憲法のデュー・プロセス条項に基づかせた。 ㈲ 否定する判例の動向 甚だしい政府の行動の抗弁の合憲性および請求の双方を拒絶した裁判例では、大別 すると四つの論拠が提示された。第一に、実体的デュー・プロセスの保護は、政府が被告人の具体的な憲法上の権 ︵鵬︶ 利を侵害した場合にのみ適用されるべきであるとするものである。すなわち、有罪判決の破棄は、その機会のため に作り出された権利ではなく、憲法によって保障された個人的な権利の侵害のみに基、づくべきであるとするもので ︵窟︶ ︵鵬︶ ある。連邦最高裁はこの論拠を支持している。また、ペイナー︵評旨巴事件では、デュー・プロセス条項の制限 は政府の活動が被告人の何らかの憲法によって保護された権利を侵害する場合にのみ作用し始めるというレーンキ ︵㎜︶ スト最高裁長官によるハンプトン事件での主張を引用し、第四修正の法理の下で排除できない証拠は、デュー㌔フ ︵㎜︶ ロセスに基づいて排除されないと結論付けた。 ︵劃︶ 第二の論拠は、タッカー︵♂爵巴事件においてシュアハインリッヒ︵ω⊆ぼ匿葭喜︶判事によって提示された。 判事は、最高裁による罠の抗弁の取り扱いを再検討し、最高裁が主観的な罠のアプローチの根拠を憲法ではなく立 法者意思に求めた事実に基づいて、﹁もしデュー・プロセスが事前傾向のない者を有罪とすることによって侵害さ れないのであれば、演繹的に考えると︵四冨9︶、事前傾向がある者を有罪にすることによってそれは侵害され ︵麗︶ ︵鵬︶ ない﹂として、当局の誘引はデュー・プロセスの侵害になり得ないと結論付けた。 ︵嗣︶ 第三の論拠は、甚だしい政府の行動の抗弁が三権分立を侵害するというものである。すなわち、行政活動の管理 ︵燭︶ は立法に任されているのであり、司法は賛成しない行政の行動に対して﹁︵エイクイティ裁判所の裁判官の︶拒否権 ︵号き8一目.巴・9お8︶﹂の行使を許されてはならないとする。また、議会はすでに﹁刑法の一部として、政府は被 告人の事前傾向を証明しない限り、政府によって誘引された者に対して、いかなる有罪判決も下されてはならない 178
と意図することにより、黙示的に行政府を抑制したため﹂、連邦裁判所に関連する問題はほぼ問違いなく解決して ︵燭︶ いるとする。さらに、立法の意図は明らかであり、適切な司法の質問は、被告人の主観的な事前傾向であって、そ ︵㎜︶ れ以上のものではないのだから、連邦裁判所は、誘引された被告人を無罪にするために実体的デュー・プロセスの 原理を適用することからほぼ問違いなく排除されているとする。 ︵鵬︶ 第四の論拠は、甚だしい政府の行動の抗弁が裁判所間における整合性の問題を作り出すというものである。すな ︵㎜︶ わち、甚だしさの明確な定義を策定することが不可能なため、抗弁を統一的に適用することは困難となり、結果と ︵圃︶ して、﹁性別を投票で決める﹂かのように、不適切なデュー・プロセス条項の適用となるとする。 @ 抗弁︵主張︶の適用状況 先にみたように、下級審ではデュー㌔フロセスの抗弁を認める裁判例がみられるが、連邦最高裁では、おとり捜 査の事案で、これまで一度も当該抗弁を認めた事案はない。また、下級審でも、違憲とする判断も含め、否定的に 捉える裁判例も散見される。もっとも、仮に適用可能性の問題をクリアしたとしても、ボガート事件の第九巡回区 裁判所によって示唆されているように、甚だしい政府の行動の抗弁の範囲は不明確である。判決を基礎付けること ができる先例がほとんどないため、各裁判所は、必然的に事案ごとに﹁甚だしさ﹂の判断をしなければならないこ とになる。すなわち、各裁判所は明確な基準がない状態での判断を迫られている状況にあるといえよう。 @ 連邦裁判所判決の動向 デュー㌔フロセスを理由に、連邦裁判所で初めて有罪判決を破棄したトゥイッグ ︵囲︶ 事件判決と同様に、一九八四年のラード︵冨邑事件判決は、当局の﹁犯罪を考え、計画する上での過度な関与 は、デュー・プロセスの法理が、政府が有罪判決を得るために司法手続を発動させることを禁止するべきであるほ 179
どの甚だしさに近づいている﹂と判断し、罠に基づく有罪判決を法律の問題として覆した。 しかし、こうした事例は、連邦裁判所ではあまりみられない。たとえば、①麻薬取締局︵DEA︶がエンジェル ダスト︵フェンシクリジン︹PCP︺︶の製造のための製法と化学物質を提供したが、それらの化学物質は入手困難 なものではなく、DEAは被告人の作業に対していかなる金銭的援助も提供しなかったとされた一九八一年のトビ ︵毘︶ アス︵日・ぎω︶事件、②被告人はマリファナを買うために捜査官に接触し、捜査官は被告人に対してコカインを安 ︵協︶ 価で販売した一九九二年のモスリー︵ζ8一塁︶事件、③身分秘匿捜査官がマネーロンダリングをしようとしている 麻薬の売人を装った事案で、身分秘匿捜査が開始され、浄化されるお金を政府が提供した時点では被告人は知られ ︵幽︶ ていなかった同年のペイン︵評旨Φ︶事件では、いずれも﹁甚だしい政府の行動はなかった﹂とされた。 また、政府の身分秘匿捜査官が被告人と恋愛関係を発展させ、彼女と一度、性的関係をもった一九九八年のノー ︵幽︶ ラン・クーパー︵Z・再−○・8巴事件では、捜査の大半はその関係とは無関係であったことを理由に違法な行為と は認められなかった。 ︵幽︶ さらに、仲間への忠誠心を利用した二〇〇一年のラフレニーレ︵鍔写Φ巨震Φ︶事件では、この方法は不適切に強 制的ではないとした。 ㈲ 州裁判所判決の動向 これに対して、州の司法手続では、連邦裁判所と比べると事前傾向のある被告人に ︵翅︶ 対するデュー・プロセスの抗弁が認められているようである。一九七八年のアイザクソン︵Hω鎚88︶事件では、 捜査機関が被告人による麻薬販売を確保するために違法行為と策略に関与した事案で、裁判所は、デュー・プロセ ︵闘︶ ス違反に基づいて事件を棄却した。また、事前傾向のある被告人が、捜査機関によって発起された窃盗事件におい ︵即︶ て見張りとして行動した一九八二年のホーヘンシー︵浮冨霧ΦΦ︶事件でも、デュー・プロセス違反に基づき有罪判 180
決を覆した。この他、被告人に対する刑事訴追手続における協力および証言に対して、情報提供者に成功報酬を支 ︵励︶ 払われた一九八五年のグロッソン︵○一・器8︶事件、捜査機関が別の町からメタンフェタミンの材料を調達するのを 援助し、被告人の食料・他の物資を購入する金銭・麻薬の製造方法が載っているマニュアルおよび製法の詳細な段 ︵捌︶ 階について指示する科学者を提供した同年のマシューズ︵ζ簿箒壽︶事件で、デュー・プロセス違反が認められた ︵睨︶ のに加え、一九九三年のメトカルフ︵ζ霧鋒︶事件では、クラックコカインの製造に関する逆おとり捜査が州の デュー㌔フロセス違反を構成するとされたほか、捜査機関の情報提供者が被告人と親密な関係を作り出し、執拗に ︵塒V 促した後に薬物の取引を設定させた一九九六年のリベリー︵犀く昌︶事件では、有罪判決が覆された。 他方で、捜査官と情報提供者が、被告人の求職情報を検討している建設会社と見せかけ、彼が採用されるかもし れないと示唆した後、彼らのためにマリファナを入手できないか聞くことにより犯罪を誘発した一九八四年のプレ ︵瑚︶ サント︵コ8銘目︶事件では、やり方自体は嫌悪すべきものであると認めたものの、デュー・プロセスの抗弁は拒 絶した。また、自己使用のために一オンスのコカインのみを購入しようと考えていた被告人がニオンス目を転売す ︵臨︶ るためにニオンス購入するよう政府によって唆された一九九二年のモンデロ︵ζ・&①ま︶事件では、モンデロがコ カインを購入するために政府の情報提供者を探し出し、また勧誘されていない点を強調してデュー・プロセスの抗 弁を却下した。さらに、身分秘匿捜査官が被告人がマリファナの購入に支払った購入金額の一部を前渡ししただけ ︵燭︶ ではなく、相場よりも安い金額でマリファナを売却した一九九三年のリベラ︵覆話琶事件でも、裁判所はデュー・ プロセスの抗弁を認めなかった。 181
︵!︶ 甚だしい政府の行動の主張は、実体に関係なく犯罪の訴追の棄却をもたらすため、厳密にいうと抗弁ではない︵d昆掃αω蜜8ω ダω○鴇拝おω勾臣一おo 。レ“認巨N︶。しかし、抗弁として広く受け入れられ、一般化していることから、抗弁︵主張︶とする︵内Φ亭 器民ζ■い・耳浮富もB①旨きα3Φ質・8超ヨ・≦褥骨・語巳四9巴亀器目。ま爵窃$N㎝固>あθdい評く,&G 。ぴ8︵一8G 。︶●︶。 ︵2︶qω68曾餌日Φ巳’ζくレ ︵3︶寄ω呂①野菌段冨≦pω。Pミミ鴨ミ§>鷺きし・、Oミ鴨ミミミ﹄ミ器魚ぎ§達園暴さ驚9ミ蛛8罫§咋書恥さ無§ROミ魚 しoさ吻騨ミ蝋ミbミ㌔ミら箋舞5qU>旨豊[,園塁﹄一ωるる︵ご旨y
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ないまま、 16 15 14 13 12 評一ざく6・臣①&。鼻ω8dψ呂。る謡︵一器刈︶● 8巳︸。っ§ミ8酢Φ一如け㎝8’ [①≦霧Op防愚ミ88G 。如蕊き 困匿Φ一一㊤ダd嘗①αω鼻①ω舞ミo 。一轟一①8pG 。9dφN。 。全卜。&︵一。。○︶■ ζ・牙密9一①窪困魯・一90・日Bの鼻肉ミ\§§ミ§織bミミ。§敦園§動ミ蹄↓8肉ミuひ。 。↓9じ幻男田08冨辰−H㎝︵一。。 。“y い8賊鉢 ζ。蜜σσダd艮8ω聾①9ω一〇 。d■ω●ω認︵一。おy 三名の被告人は、連邦捜査官によって殺人の嫌疑で逮捕されたのち、数日間にわたり、集中的に尋問された。この問、彼ら 一四時間、家具のない部屋に閉じ込められ、ほとんど食料を与えられず、ときには何時間も弁護士に相談する機会も与えられ 継続的に尋問された。なお、三名とも小学校四年生以上の教育を受けていなかった。Gり禽§簿器命串 ミ讐。 。お︵∈・け一鼠田び段けダい・g一路輩N認qωーω逼ω一①︵一旨。︶︶● 閃○魯営ダ○巴一8旨一僧ω合dφ一①q︵一〇認y 』舞讐一①①、 ㌧黛鉢 ㌧言鉢 182琶馨磐包製聖嬰忽匹聾回怨怨磐にに忽怨珍馨こ『
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9①Φ器<。C巳8αω母8ω−島“勾窪刈○ 。ω﹄○ 。孚G 。刈︵09Ω吋﹂O醇︶ ○巴■る○ 。一︶● ︵50︶d嘗①αω鼻①ωダωき鼠冨−①閃■窪ザ。 。巳一︵一ωけΩ︻一8。 。y ∪①ω冨器﹃ダ蓋目Φげ謎・○・巨蔓U8巽目①旨・誘・。巨ω①三89“。 。Φqω●一。 。。︵る。 。。y ミ跨おマ零本件の父親は、二年問、子どもを繰り返し虐待し、子どもが脳障害を負うほど強く殴打した︵い禽ミ讐一$︶。 』鉢讐一〇N ≦耳ξダ≧σ震ρミ㎝qωDω一N︵一⑩。 。①y 9旨鋤BダOO目○鮮おOdφωo 。①︵60 。Oy ミ讐ωS6陣導ミ趣﹂謡qの讐ωミ幽○ 。●第八修正﹁過大な額の保釈金を要求したり、過重な罰金を科してはならない。ま 残酷で異常な刑罰を科してはならない﹂第四修正﹁不合理な捜索および逮捕・押収に対して身体、住居、書類および所有物の 侵害してはならない。令状はすべて、宣誓あるいは確約によって支えられる相当な理由に基づかない限 また、捜索する場所および逮捕・押収する人・物が明示されていない限り、発してはならない﹂。 い○&も§ミ88ザ讐㎝O⑫ d轟①αω鼻Φω‘智ωω①=層凸一qω■嵩ω噛お㎝︵一。お︶● 』鍬讐お一−認︵o詳善80B一辞a︶。 ℃>目ζ夷8ω月臣身弟>署男↓∪男男G 。p讐“一q−一①︵臣①α﹂8α︶● d導①αω韓①ωダ貯魯①き斜。 。①閃曽雪ρ。。 。甲。 。。︵窪Ω吋﹂。お︶。 蜀讐お○︵①日9琶鶏ま①αy 箋跨お一︵勺・幕一ここ8琴霞旨凶y 』旦簿“O㎝. ¢嘗aω§Φωダω・題拝刈。 。ω男母一おo 。﹂怠○︵O跨Ω唇一〇〇 。①ごd巳$αω蜜8ωダ↓註ひq騨α。 。o 。国窪ω蚕し 。○ 。N︵ωqΩけ一〇刈○ 。︶一 る耳①αω韓①ωくω畏①ω−ω壁8旨ρ㎝曽コω唇p置企刈認−器︵ZP 184︵51︶d嘗8望簿霧く■霞一再讐。 。曾国窪冨a品雪ふ。 。︵刈甚Ω唇這。 。。︶. ︵5 2︶d嘗9ω$8ωく●竃○ω一S︸8㎝コ母8①ヒ8︵ε島Ω唇這露yなお、第二、第五、第八、第一一およびコロンビア特別区巡回区 裁判所は実際に行使したことはないものの、付言からは、当該抗弁の実行可能性を受け入れたことが示唆される︵恥§d巳け& ω醇8<﹂8。房・p。一①円鑓&8&。︵。 。9Ω同﹂80︶︵窪3目︶k磐.α8。岳R鴨・巨舞8。。qω●竃○︵這§一q嘗ao o婁8くD >雲Φ諾斜。 。○刈国Nα島命“N①︵q島Ωけ一。。 。①︶ヒ巳8αωけ器ω<閑Φ憂刈。相閃、臣一ホρ一“①。 。ふ。︵PρΩ5一。。 。G。︶乙耳80 。け器ωく響 08ρ$G 。器α一G 。ωρ一。 。ω①︵一犀﹃ΩN■yB・島ag・跨震鴨2区ωω号8き¢嘗Φ血ω鼻Φω<■い一ω①昌﹃﹄一①閃.臣る蜜︵一一跨Ω滑 一。。 。ω︶る嘗9ω§①ω<,ζ﹃Rω噂$N器αG 。Nω堕。 。。。刈︵母Ω同■一Φ。 。N︶︶。 ︵53︶甲a薯四冥窪ωΦ目Φけ亘専§のミミぴむ誉8身§。.肉匙ミ焼§砺亀ω騨b§&翁馬肉ミN愚ミ§叫卜§﹄ミ尋§ミb冬韓塁き 』ミミミ 9ミ卦曽ミ>臣ぎ寄胃じ寄<■。 。鐸讐。 。曾︵一8N︶一ζ・ξ囚四琶8口2酵・一90§8Φpけ肉ミN愚§ミ§織bミ㌔§§・. 山§動ミ蹄S8肉ミリuぴo 。冒rじ寄<●茜。N讐一曽①−嵩︵一〇。 。斜y
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) 卜⊃ ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ㎝ 許と車両登録を調べるための任意の即座の停止 ていない限り第四修正に違反するとした最高裁判決 あげる。 ︵㎜︶ シーの利益と非合理的な介入からの自由を守ることであるとする。 ︵瑠︶ ︵鵬︶ ︵㎜︶ 尋匙’ きミひ 疑●四6一恥QQ一, きミひ ㌧黛鉢 ミ■ゆけ一鼻GQO Q。 き辻, 内①一一﹃噂刈O刈閃bα僧樽]﹃群刈H K>田囚豪Hω夷ミ>臣国力﹃い︾穽<P冒召5印H男>塁乞>乙く旨囚HZρζ・U男乞9H目2き雰O。国ud田9ω国−○・ζζ男↓ω−9国ω目OZω ︵一Hけげ●両α‘NOO㎝︶、 カ一〇げ四肘αU●○一〇m同﹃略○㊤ωのOOぢbρΦ5け9b黛鳴、、Oら鳴句防b魯蕊吻鳴 ミ評鴨蕊qO◎鴨\§ミ鳴醤叫﹄瞬鴨醤ぴ﹄鳶oっ職西黛躰鳴貸蕊亀>昏鳴鮮G、焼ミ鳴●.黛醤蹄鴨織い外貸W帖恥 ↓ミ躇ぴG 。G 。円母ωお︵践Ω同し箋o 。y雪○国○●げ●旨に㎝㎝レミ一︵一⑩おy論者は、不完全な例示と前置きしつつ、自動車運転手の免 ︵89磐8︶は、警察官が、法律が犯されているという明確で合理的な疑いを有し ︵U①訂≦貰Φく●即○拐ρ忘Odφ簿○ 。るOの9﹂ωOザ8r国9窪90︵ごお︶●︶を 薫羨冨犀い>翠語﹂男○日缶﹂。 。召年乞夷9旨囚2ρ9豪簑き穿○臼目田し 。宝︵G oRaこ800yただし、主な目的は、プライバ ミ■㊤けω○①。 ℃帥仁一〇げのく一四ρ﹃一﹄肉鴨﹃O讐い駄鳴凶↓コ国2>↓HOZ−閃Φσ■NQ Q、一〇〇 QρNO㎝. ω窪器辞○段筈日き、卜身ミミk謹鳶匙9隣§ミ遭導鳴肉妹ミ翁勲肉蕊憶§ミ鴨ミるH属︾目rい一9950 。命○ ・㎝︵ご○ 。Ny論者は、そのよ 188うな要請は、裁判所に﹁事前傾向の審理を免じ、代わりに個人が﹃事前傾向を有していないか﹄を試すために﹃合理的な嫌疑﹄の 観念を使用すること﹂を許すことになると説く。 ︵㎜︶Ω8曼も§ミ88一8讐H&刈■ ︵m︶幻・晦巽評誉§鴨肉ミ\§§ミ9ミ\ミミ墾。・ζ舅﹃い評く■一①ω噂一零︵HS。︶、 ︵囎︶囚四99器○・匡≦器ωΦ同﹄為ミ>禽sミ.毎ミ肉ミミ醤§§魚9誌§。っごミN等魯8ミG。きト誉母Sミ題織錯象のミ§§黛肉蔑禽ミ 題融§鈎ω①野Q召εモ伊一圏歯㎝︵一。。 。刈y ︵聡︶ω$①㊥d耳a即曽虜<●目良g鵠閃。臣置Nρ置ま︵①岳Ω吋■お婁る嘗aω鼻8く●匡一一8Q 。埠閃建﹄3Hミマお︵刈9 Ω辱一。。 。。︶︵浮ωけ巽再。・押旨‘8R瑛誉臓︶● ︵M︶8具吻巷ミ8け巴届呂蜀d耳a即曽虜<﹂≦・ωξる臼閃■窪。8るに−田︵一・跨Ω唇る§己嘗9ω§①ωく扇・鴨拝おω閃匿 一お伊一おo 。︵。跨Ω唇る。 。①y 125124123122121!20119118117116115) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ζ○ω一Φく一〇〇㎝問貼Nα鋤けO一■歴 d巳8αω県Φω<ひ評巨吋①N噂謡○閃●母㎝o 。伊器。︵⑩跨Ω唇這。 。。 。︶, ω①ρΦひq■ヒ嘗9ω鼻①ω<6き暑の戸G 。8召巳&ω−一&。 。−$︵一・旨Ω﹃■ く○の一Φ矯−OOO哨もNα鋤けO一N。 d嘗aω鼻Φの<。ゆ。。q弩響刈。 。ω召色島㎝レおG 。︵。普Ωβご。 。①︶。 きミ。 d巳8αω聾Φω<﹄ω弩①ω−留ロ8巨ρ㎝曽男ω巷も●刈倉︵客口9一●一。。 。一︶。 ミ.讐起9 ω鼻①<。≦葭蝉日ω−爵ωω・。臣まト。本。ω︵固勲一8ωy ミ●讐&㎝● ωΦΦ一α甲 一〇〇 。①︶。 189