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栗原グリーンプロジェクト - 広域分散地域におけるエネルギー管理システム -

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 73 回全国大会. 4D-6. 栗原グリーンプロジェクト. - 広域分散地域におけるエネルギー管理システム藤原 正裕†1 渡邊 剛†1 高橋秀幸†2 寺邊正大†3 菅沼拓夫†4,†5 橋本和夫†5 白鳥則郎†2 NTTファシリティーズ†1 東北大学電気通信研究所†2 三菱総合研究所†3 東北大学サイバーサイエンスセンター†4 東北大学情報科学研究科†5. 1. はじめに 地球環境保護意識の高まりに伴い,温室効果ガス削減 のための多くの取り組みが検討及び実施されており,低 炭素社会の構築にむけて,産学官の連携による研究開発 が進んでいる.近年,日本においては,民生業務部門に おける温室効果ガスの増加傾向が著しく,更なる温室効 果ガス削減のための施策が求められおり,省エネルギー 法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)の改正や, 東京都環境確保条例(都民の健康と安全を確保する環境 に関する条例)の制定など,法令強化も進んでいる.建 物のエネルギー管理については,BEMS(Building Energy Management System) に代表されるエネルギー管理用の システムなどの導入による,より高度なエネルギー管理 が普及しつつある. 建物のエネルギー管理においては,管理の単位は, 個々の建物を基準として管理している場合が多い.この ため,BEMS などのシステムを導入しているケースは大 規模な建物が多く,中小規模の建物では,ほとんど導入 されていない.中小規模の多くの建物を保有している地 方自治体においてもエネルギーの適切な管理が求められ てきているが,上記の理由によりBEMSなどのシステムの 導入などには至っていない.特に,合併による生活拠点 や都市機能の広域分散化が進んでいる市町村(広域分散 地域)においては,支所などの分散した中小規模の建物 に関する統一的なエネルギー管理が求められている. 本稿では,宮城県栗原市における実証実験を通じ,広 域分散型地域における市役所や複数の支所等を対象とし, 分散した建物のエネルギーやICT機器が消費するエネル ギー,太陽光発電システムによるエネルギーをネットワ ーク経由で効果的に監視するためのエネルギー管理シス テム,また,データ統合管理法,可視化ツールの設計と 実装について述べる. Kurihara Green Project - Energy management system in wide area decentralization region Masahiro FUJIWARA†1 Takeshi WATANABE†1 Hideyuki TAKAHASHI†2 Masahiro TERABE†3 Takuo SUGANUMA†4 Kazuo HASHIMOTO†5 Norio SHIRATORI†2 †1 NTT FACICLITIES, INC. †2Research Institute of Electrical Communication, Tohoku University †3Mitsubishi Research Institute, Inc. †4Cyberscience Center, Tohoku University †5 Graduate School of Information Sciences, Tohoku University. 3-25. 2. 広域分散地域におけるエネルギー管理システ ム 本実証実験フィールドである宮城県栗原市は,平成5 年に近隣10町村が合併し,市を形成している.面積は 宮城県内最大であり,合併前の町村を単位とする市街地 が市内に点在している.同様に,行政サービスを行うた めの施設も,10町村が合併前に個々に保有していた庁 舎や文化会館などが,そのまま運営されている.現在, 庁舎等の見直し等が行われている状態であり,行政サー ビスの品質を維持しながら見直しを行うことは,早急に は難しいと考えられる.10町村分あった行政サービス 施設については,現状では個々で維持管理されており, 統一的なエネルギー管理は行われていない.本実証実験 では,栗原市にある様々な公共施設の中から抽出した3 つの建物(総合支所2件,総合文化会館1件)において, ICTを使用した建物群のエネルギー管理システムの構築 を行い,統一的なエネルギー管理の実施を目指す.図1 に本システムの構成を示す.本研究では,建物群のエネ ルギー管理システムの構築と,それを利用したエネルギ ー消費状況の可視化を試みる.このため,該当の建物に は,IP ネットワークに接続できるオープンなBEMS を, エネルギー群管理センターには,計測情報を収集するた めのデータサーバーとエネルギー消費状況を可視化する ためのアプリケーションを設置する. (凡例). 設備構築イメージ 1) ICT機器. :ネットワーク. :建物データ. 2) 建物. 稼働状況監視サーバ. :NW装置データ. 3) 太陽光発電. 統合DB BASデータ ・建物消費電力量 ・建物関連データ データ統合 (外気温、室内温度等). データ統合. ・NW装置消費電力量 ・太陽光発電システム発電量. ICT機器の 実測データ 太陽光発電データ. ICT機器の 稼働状況データ. NGN. 太陽光発電 システム 11.7kW. NW装置. IPv6 BAS. 照明. 空調. 照明. 金成総合支所. NW装置. NW装置. IPv4 BAS. 空調. 若柳総合文化センタ. IPv6 BAS (簡易版). 照明. 空調. 築館総合支所. 【図1設備構築 設備構築イメージ 設備構築イメージ】 イメージ. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 73 回全国大会. 3. 実証実験内容 本実証実験では,以下の3点について検証を行うこと を目的としている. ①IP ネットワークを使用したエネルギー関連情報統合 に関する検討 建物には,空調設備や照明,コンセントで消費される エネルギー情報(BEMSで収集),サーバーやネットワー ク機器で消費されるエネルギー情報(計測装置によるシ ステムで収集),太陽光発電システムで発電されるエネ ルギー情報(メーカー独自のプロトコルで収集)が,そ れぞれ個別のシステムで情報取集されている.また,建 物ごとのBEMSのメーカーや機能,性能が異なっており, 全ての情報を一元的に収集管理することは大変困難であ る.そこで,本実証実験では,各システムで収集された エネルギー情報を,エネルギー管理センターのデータベ ースで統合することによって情報統合を図る.特に,そ のために必要なデータベースの構成,通信プロトコル, ネットワーク要件などについて検討する. ②エネルギー評価に必要な計測ポイントに関する検討 これまで建物における各種データの計測ポイントは, 建物ごとに個別に設計・設定されてきた.建物における データ計測は,一般に,建物や,それに付帯する設備の 監視と制御,建物全体やテナント課金のためのエネルギ ー消費量の計測であり,エネルギー管理を行う上で必要 十分な計測が行われていない場合が多い.また,計測ポ イントの付与方法が異なるため,その位置や種類を判別 することは難しい.そこで,遠隔で建物群のエネルギー 管理を行う上で,妥当な計測ポイントと,そのポイント の付与や管理の方法について検討する. ③エネルギー評価に必要な評価指標の検討 建物の規模や用途にもよるが,BEMSで収集されるデー タの種類や数は莫大な量となる.管理点数は数千㎡の中 小規模建物でも2,000~3,000 ポイントにもなる場合が ある.ましてや数万㎡もの規模になると,50,000~ 200,000 ポイントにのぼる.遠隔で建物群のエネルギー を管理する場合,全ての情報を処理することは困難であ る.また,建物の群管理を行う場合,建物単体だけでは なく,相互に比較することで,問題点や改善策を検討で きることが利点である.そこで,効率的に建物群のエネ ルギー管理を行うための評価指標について検討する.. 指標が明確でなかったため,エネルギー管理ために必要 なアプリケーションの開発には,高度なエネルギー 管理に関する知識が必要であった.これらが明確になる ことで,アプリケーションの開発が容易となると考えら れる.様々な支援アプリケーションが開発されることで, エネルギー管理のための作業が効率化し,管理者のスキ ルに依存しないサービス品質の高均一化が可能となり, エネルギー消費量や CO2 排出量の削減につながると考え られる.. 5. おわりに 本稿では,広域に分散した宮城県栗原市におけるICT ネットワークを使用した建物群のエネルギー管理システ ムの構築について概要を述べた.今後は,実証実験を進 めCO2削減効果の検証ならびに技術仕様・規格の標準化 を目指す. 謝辞 本研究の一部は,総務省平成21年度第2次補正予算 「ネットワーク統合制御システム標準化推進事業」委託 課題「宮城県栗原市における通信プロトコル等検証のた めの地域実証」の援助を受けて実施した. 参考文献 [1] 渡邊,奥宮他:建築設備のライフサイクルマネジメ ントにおけるシステムシミュレーションの活用に関 する研究 その2-BEMS とシミュレーションを利用 した空調システムのエネルギーマネジメント,空気 調和・衛生工学会論文集 No163,P29-37,2010.10 [2] 米田,渡邊他:BEMS による複数建物のエネルギー 分析・最適化に関する研究 (第 1 報)複数建物の 空調エネルギーに関する分析及び冬期設定温度の検 討,空気調和・衛生工学会大会学術講演論文集, P1461-1464,2008.08 [3] 関,渡邊他:建物のエネルギーマネジメントにおけ るシミュレーションの利用に関する研究,空気調 和 ・ 衛 生 工 学 会 大 会 学 術 講 演 論 文 集 , P23312334,2009.09 [4] 米田,渡邊他:BEMS による複数建物のエネルギー分 析・最適化に関する研究 (第 2 報)エネルギー削 減手法の検討と建物への適用,空気調和・衛生工学 会大会学術講演論文集,P2263-2266,2010.09. 4. 期待される成果 前章で述べた実証実験によって,下記の成果が期待で きる. ①建物の群管理の普及と,それによるエネルギー管理業 務の効率化と高品質化 建物の遠隔による群監視は,ビル管理業務のコスト削 減という観点だけでなく,複雑化・高度化した建築設備 に高い技術力を持つ管理要員を集中的に配置し,質の高 い維持保全を行うことで,エネルギー消費量や CO2 排出 量を削減することが期待できる.また,建物間の比較を 行うことで,不具合を早期に発見し改善することが可能 で,エネルギー消費量や CO2 排出量の削減につながると 考えられる. ② エネルギー管理に必要なアプリケーションの開発やそ の普及 これまでエネルギー管理に必要な計測ポイントや評価. 3-26. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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