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原子力技術~安定供給の基盤支援~

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Academic year: 2021

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(1)総括. 原子力技術 −安定供給の基盤支援− 概要 将来にわたり電力の安定供給の基盤を支え、地球温暖化対策の中心的役割を担う原子力技術について、着実 に研究を進めた。軽水炉高経年化については、経年劣化に対する各種技術課題に関する産業界ロードマップの 作成に引き続き貢献するとともに、照射脆化、熱流動に起因する劣化、応力腐食割れ(SCC)などの予測・評 価・対策技術の開発を進めた。特に照射脆化に関しては、圧力容器監視試験片などの組織観察により、高中性 子照射時の圧力容器照射脆化メカニズムの解明を進めるとともに、国内圧力容器鋼を対象とした破壊靱性マス ターカーブ試験法に関する規格原案を作成した。 バックエンド事業支援については、高・低レベル放射性廃棄物処分技術やリサイクル燃料の輸送・貯蔵技術 の開発により、国や電気事業などが進める事業の円滑な推進を支援した。このうち、低レベル放射性廃棄物の 余裕深度処分に関しては、ベントナイト系およびセメント系の人工バリア材料の長期耐久性などに関する研究 成果が、土木学会の技術報告書や日本原子力学会の民間規格に反映された。. 課題毎の成果 軽水炉高経年化研究(総括プロジェクト) ●照射脆化の高精度予測と規格化 ・監視試験片および試験炉照射された圧力容器鋼材の組織観察により、6 × 1019n/cm2 の高中性子照射時の 圧力容器照射脆化への照射速度の影響を解明 ・監視試験片から切り出し可能な超小型 CT 試験片を用いたマスターカーブ試験法を開発[Q08025] ○熱流動起因劣化の総合対策 ・鉄溶解度、酸化皮膜特性モデルの適用による、流れ加速型腐食評価法の評価性能を向上[L08016] ・これまでに提案した LDI 評価システムについて大きな計算負荷を必要とせず、広い水/蒸気状態範囲に適 用可能なシステムへと改良[L08019] ○ SCC 評価手法の高度化 ・低炭素ステンレス鋼溶接境界部におけるき裂進展特性に及ぼす荷重方向の影響を解明(図 1) [Q08020] ・低炭素ステンレス鋼の SCC 発生特性に及ぼす結晶粒径の影響を解明[Q08022] ○高経年化対策 ・実機ケーブルの劣化特性評価に、酸化劣化の進行度、酸化防止剤残量の評価が有効なことを把握 ・高経年化研究に関する 2009 年度産業界ロードマップの作成に貢献 放射線安全 ○低線量放射線影響評価 ・インド・中国の高自然放射線地域住民の疫学調査および動物実験・細胞実験により、線量率を考慮した放 射線防護モデルの必要性を明確化 ○合理的放射線安全確保 ・金属廃棄物用の電中研式クリアランスレベル測定装置をコンクリート廃棄物に適用できるよう機能を拡張 当研究所開発の不確実性定量化手法を適用した分離型リスク論的安全評価解析により、余裕深度処分時の 安全性の説明性を向上 バックエンド事業支援研究 ●高レベル放射性廃棄物処分 ・地点選定調査およびサイト特性調査の観点からの各種要素技術の取りまとめ ・地下水流動評価手法とトレーサ試験より、岩盤中の核種移行特性評価手法の適用性を評価 ・各種低アルカリ性セメントの材料特性データを収集し、処分場建設部材としての適性を評価 ●低レベル放射性廃棄物処分 ・処分環境条件における人工バリア材(セメント、ベントナイト系材料)の溶脱、変質特性を実験的に解明 ・廃棄体から発生するガスの透気メカニズムを解明し、それを考慮した応力連成解析モデルを開発 ・ベントナイト系およびセメント系の人工バリア材の長期耐久性などに関する研究成果を土木学会の技術報 告書や日本原子力学会の民間規格に反映(図 3) [N06028] ●リサイクル燃料の輸送・貯蔵 ・使用済燃料を 15 年間貯蔵したコンクリートキャスクの経年劣化を実測し、健全性を確認 ・コンクリートキャスクのキャニスタ材の SCC 評価手法・対策技術を開発 ・金属キャスク上への航空機墜落模擬試験を実施し、閉じ込め性能評価手法の妥当性を確認 次世代原子力技術 ●金属燃料サイクル ・湿式再処理で発生した実高レベル廃液からのマイナーアクチニド(MA)の乾式分離技術による回収を世界 で初めて実証[L08011] ・金属燃料の乾式再処理技術の開発を進めると伴に、同技術の酸化物燃料への適用を研究し、実用的な電解 還元装置概念とプロセスフローを構築 ・ MA の効率的な燃焼が期待できる MA 含有金属燃料について、フェニックス炉で燃焼度 2.5at.%まで照射 して断面の観察・分析を行い、標準組成の金属燃料と同等の高い燃料健全性を有していることを始めて実 証[L08005]. 6.

(2) 原子力技術. A. (a) θ=. 30°. (b)θ= 60°. (c)θ= 90°. 応 力 負 荷 方 向 試験片採取方法. (d) θ= 90°. 図1. 溶接境界近傍における応力腐食割れ(SCC)進展形態. 純 水 浸 漬 NaHCO3 溶 液 浸 漬 (HCO3-濃 度 :4mg/dm3) NaHCO3 溶 液 浸 漬 (HCO3-濃 度 :40mg/dm3) 余裕深度処分試験空洞地下水の H C O 3 濃 度 に比 較 的 近 い値. NaHCO3 溶 液 浸 漬 (HCO3-濃 度 :400mg/dm3). 0. 1mm. 0.5. 1.0. 1.5. 2.0. 2.5. 浸漬溶液種類. セ メ ン ト 硬 化 体 中 の Ca/Siモル比. 図 2 東京電力柏崎刈羽原子力発電所における 実証試験の様子. 0 1 浸漬暴露面. 図3. 2. 3. 4mm. セメントペースト供試体内部の Ca/Si モル比. セメント系材料の溶脱(可溶性成分が溶け出す現象)抑性効 果は HCO3 −濃度に依存する。. 母相の特 徴: 丸い形状の気泡が多数分布. Amを含む希土類元素相 と考えられる析出物. (b)中央領域 母相の特 徴: 高密度に見える. Amを含む希土類元素相 と考えられる析出物. (c)中間領域 (a)燃料断面全体像 ・照射中の温度分布に対応して同心円状の構造の組織が見られた ・各領域に観察される母相組織の特徴はMAを含まない場合と同様であった ・中央領域には∼200μm程度の大きさの析出相が見られた. 図4. U-Pu-Zr-5MA-5RE 合金燃料の組織. 7.

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