生 活 単 元 学 習 学 習 指 導 案
坂
町
立
坂
中
学
校
指導教諭 藤原 文代(T2)
教 諭 荒谷 美巳(T1)
介 助 員 梶 靖子(T3)
1 日 時 平成25年10月7日(月)第5校時(13:30~14:20)
2 学 年 ・ 学 級 坂中学校 荒谷学級(知的障害特別支援学級)
第1学年 2名,第3学年 4名 計6名
3 場 所 荒谷学級(知的障害特別支援学級)
4 単
元
名 「体育交流会を成功させよう!」
5 単元設定の理由
(1)生徒観
本学級は,第1学年男子1名,女子1名,第3学年男子1名,女子3名 計6名の生徒が在籍してい
る。明るく,元気で活発な生徒が多く,いろいろなことに意欲的に取り組む雰囲気がある。6名の生徒
の実態が大きく異なるため,共通の学習内容を指導することが難しい。そのため,教科別の指導のうち
国語科・数学科はグループ別指導や個別指導など学習形態を工夫している。
本学級は人との関わりを好む生徒が多く,自分たちの姿を見てもらったり,話をしたりすることが好
きな生徒が多い。今年度も5月の「先生インタビュー」では,教職員にインタビューをすることを楽し
みにし,授業時間に会えない教職員には休憩時間等を利用し,全員にインタビューを行った。作業学習
では,教職員とコミュニケーションを楽しみながら,日頃の練習の成果を発揮する場としてした。
昨年度の安芸郡特別支援学級体育交流会には3年生全員が参加しており,今年も卓球大会で「1位に
なりたい」,「優勝したい」と大会で活躍することを楽しみにしている。また,昨年6月には,作業学
習の収穫祭として「丸ちゃん食堂」を開き,坂中学校教職員にカレーライスとサラダを作り,接客学習
を行った。坂町では平成23年度から坂町小中交流会を坂中学校で開催し,会の運営や「おもてなし」
の経験も行っている。
個々の実態については,次の通りである。
生徒 学年 性別 障害の 状況 書くこと 聞く・話すこと 人とのかかわりなど A 3年 男子 知的 障害 苦手意識があるが,罫 線があると線に合わせ て書くことができる。 言葉掛けをすると丁寧 に書くことができる。 漢字は小学校第2学年 程度を学習中である。 自信がないと小さな声 にはなるが,大きな声 で発表できる。質問の 意味が分からないとき には,聞き返すことが できるようになってき た。 柔道部に在籍し,明る く活発である。交流及 び共同学習を行ってい る 学 級 に も 友 達 が 多 い。いやなことは「い や」だと自分の気持ち が伝えられるようにな ってきた。 B 3年 女子 知的 障害 罫線がなくても,文字 の大きさを揃えて書く 自信がないと小さな声 で話す。自信があるこ 自分から人や物事にか かわっていく場面が増ことができる。漢字を 見て,形を整えて書く ことができる。漢字は 小学校第3学年程度を 学習中である。 とは,挙手して発表で きる。分からないこと は,自分から質問でき るようになってきた。 えてきた。小さい子の 面倒見がよく,他校の 生徒に会えることを楽 しみにしている。 C 3年 女子 知的 障害 罫線の幅に合わせて, 書くことができる。丁 寧ではないが,書くス ピードは速い。漢字は 小学校第3学年程度を 学習中である。 小学校中学年以来,学 校では,声を出して話 したことがない。 友達や指導者が,自分 で書いた文章を代読し ている。自分の思いは 筆談やジェスチャーで 伝えるように言葉掛け をしている。 自分から積極的にかか わろうとしないが,話 し掛けてもらうことを 待っている。分からな い時には,動きが止ま り対応できないことが ある。 D 3年 女子 知的 障害 ダウン 症 自分の住所や名前など は,漢字で書くことが できる。思いを単語や 短い文で書くことがで きる。漢字は,小学校 第2学年程度を学習中 である。 聞いてほしいことや自 信のあることは大きな 声で発表できる。分か らないときは「分から ない」と言葉で伝える ことができる。吃音が あり,発音が不明瞭で ある。 明るく元気で,人懐っ こい。短い言葉での指 示や視覚的支援を用い ての個別の指示があれ ば,意欲的に活動する。 E 1年 男子 知的障 害 自閉的 な傾向 マイペースで取りかか りが遅い。自分の思い や気持ちを表現するこ とは難しい。難しい漢 字も視写できる。漢字 は,小学校第2学年ま で の 学 習 を 終 え て い る。 独り言が多いが,言葉 掛けがあると,ていね いな言葉遣いで話すこ とができる。独特な言 い回しがある。高い声 で話す。 全体指示は,伝わらな いことが多く,個別に 再度指示することが必 要である。内容が理解 できれば,一人で行え ることが多い。大きな 音は苦手である。 F 1年 女子 知的 障害 書く作業は速いが,雑 な 字 に な る こ と が 多 い。漢字は小学校第3 学年~第4学年程度を 学習中である。日記や 作文では,漢字を使わ ず,平仮名で書くこと が多い。 自分の意思をはっきり と話すことができる。 自分の思いがあるとき には,相手の思いが受 け入れられず,一方的 に話す。時と場に合っ た言葉遣いを学習中で ある。 気分にむらがあるが, 世話好きで誰でも言葉 を 掛 け る こ と が で き る。場の雰囲気や相手 の気持ちが読み取りに くい。
(2)単元観
生活単元学習では,季節ごとの行事に合わせた集会活動,もの作り,教職員や他校との交流会等,体
験活動を通して生活の力を高めることをねらいとしている。
体育交流会は,安芸郡中学校教育研究会特別支援教育部会主催で,毎年,行われる行事であり,生徒
たちは楽しみにしている。特に3年生は昨年の体育交流会で仲良くなった仲間や教職員に会えることを
大変楽しみにしている。今年度も昨年度とほぼ同じ日程で行われるため,生徒は見通しをもちやすい。
運動の好きな生徒や他校の生徒や教職員との関わりを楽しむ生徒にとっては自ら進んで取り組むこと
ができると考える。
また,昨年度とほぼ同じ活動を仕組むことにより,これまでの学習を振り返りながら,体験を積み上
げる機会になると考えた。3年生にとっては最高学年としての自覚や後輩への思いやりを学ぶこともで
きる。さらに,書いたり話したり運動したりする場面が多く,これまでの学習の実践の場として積極的
に取り組みやすい内容である。
将来的には,本活動が生徒の余暇を充実させる生涯スポーツの一つとなることが期待できる。
(3)指導観
10月17日(木)のスケジュールを基にこれからの学習に見通しをもたせ,学習計画を立てさせる。
次に,学習計画をもとに役割を分担させ,自分の役割を果たすようにさせる。個の実態に合った役割を
もたせ,適切な支援により,「やった。」「できた。」という達成感や「次は,~したい。」「また,
やってみたい。」という意欲を高め,次の活動へつなげていきたい。
指導にあたっては,次の工夫を行う。
○ 授業内容の理解を促すために,スライドや掲示物(写真・絵・文字等),具体物等を準備し,視
覚的に支援を行う。
○ 生徒の活動の理解度や意欲の程度によって,グループ別課題に取り組ませる。
○ 生徒の学び合いの場として,班を編成し,話し合いや協同学習の場を設定する。
○ 書く場面では,個の実態に応じた支援シートを準備する。
○ 話す場面では,人とのつながりを大切にし,仲間の支援を受けながら発表ができるように促す。
(4)研究主題との関わり
研究主題「生徒が意欲的に学び合う授業づくり~『坂中学びのサイクル』の活用を通して~」
本単元の構成は,生徒自らが課題に気付き,見通しをもち,学習を深め,まとめるスタイルとしてい
る。課題をつかむために必要な支援,学習を見通すために必要な支援及び内容を深めるために必要な個
の実態に合った支援を工夫しながら,スモールステップで学習を進めていき,実生活に生かすように授
業を進めたい。
6 単元の目標
○ 「簡単なスポーツ」で学習した卓球の成果を発揮することができる。
○ 集団で運動するときの決まりを守ることができる。
○ 体育交流会に向けた目標を考え,書くことができる。
○ 学校紹介などを通じ,日頃の学習成果を役割分担に基づき発表することができる。
○ 友達と協力して,来校者を「もてなす」ことができる。
7 指導と評価の計画
本学級の生活単元学習の年間指導計画の目標は次の通りである。
「実生活に根ざした学習活動を通して,生徒自身が目標をもって実行しようとする力をつける。」
○ 調理活動・校外学習等の体験活動を通して,身近な自然や生活に目を向け,豊かで健康的な生活
を送ることができるようにする。
○ 自立のための生活課題の解決に向けて,生活上の望ましい習慣や態度・技能を身につける。
○ 学んだことを実生活に生かすことができるようにする。
○ 他者との関わりを大切にし,コミュニケーション能力をつける。
指導計画(全15時間 本時 8/15時間)
第1次 去年の体育交流会を振り返ろう
今年の交流会の流れを知ろう (2時間)
第2次 今年の交流会を計画し,準備しよう (6時間)本時6/6
第3次 体育交流会を開こう (6時間)
第4次 体育交流会を振り返ろう (1時間)
次 指導内容 時間 おもな学習活動 他領域・他教科との関連 1 去年の体育交流会 を振り返ろう 今年の体育交流会 の流れを知ろう 2 ・去年の写真やスライドを見る。 ・楽しかったこと,おもしろかったこと, つらかったこと,がんばったこと,失敗 したことなどについて話し合う。 ・今年度の体育交流会の目的,場所,期日, 活動内容,日程,経費,持参物,服装, 決まり等を知る。 ・ラケット選び・参加グループを決定する。 ・社会科において,安芸 郡各中学校の位置を 地図で確かめる。 ・体育科において卓球の 練習を行う。 2 今年の体育交流会 を計画し,準備し よう 6 ・体育交流会を成功させるためには,必要 な準備にはどんなことがあるのかを, 「おもてなし」の視点で話し合う。 ・当日までの活動日程表を書く。 ・班を編成し,係分担をする。 ・しおりを作成し,配布する。(封筒の表 書き・招待状) ・ルール・対戦表を書く。 ・プレゼントを作る。 ・学校名札・会場案内図・案内表示を作る。 ・飾りを作り,交流会会場を飾る。 ・接待の仕方(あいさつ・案内・プレゼン ト等の手渡し方など)の練習をする。 ・職業・家庭科において 「スウィートポテト」 の調理計画を学習す る。 ・作業学習において「ス ウィートポテト」の製 造・包装を行う。 ・美術科において飾り・ メダル作りを行う。 ・体育科において準備体・歓迎の言葉,終わりの言葉,ルール説明, 準備運動などを考え,練習する。 ・開会式・閉会式の練習のリハーサルをす る。 ・学校紹介,学級紹介,自己紹介のセリフ を考え,練習する。 操を練習する。 ・国語科や自立活動にお いて発表練習をする。 3 体育交流会を開こ う 6 ・卓球大会の会場づくり・用具の準備を行 う。 ・準備の段階で経験・学習したことを生か し,自分からすすんで準備・卓球・発表 等の活動を「もてなし」の心で取り組む。 4 体育交流会を振り 返ろう 1 ・写真,スライド,しおりを見て思い出す。 ・学習の成果が発揮できたか,自分の役割 を果たせたか,決まりは守れたか,仲間 と交流できたか話し合う。 ・楽しかったことなど感じたことを話し合 う。 ・国語科において「作文」 を書く。 ・各学校へ写真を送る。