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Academic year: 2021

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(1)

学位授与番号:乙3188号 氏 名:清水 勧一朗 学位の種類:博士(医学)

学位授与日付:平成 29 年 4 月 12 日

学位論文名:

Embolotherapy of Pulmonary Arteriovenous Malformation Using Detachable Coils

学位論文名(翻訳) :

(離脱式コイルを用いた肺動静脈奇形の塞栓術)

学位審査委員長:教授 森川利昭

学位審査委員:教授 河合良訓 教授 桑野和善

東京慈恵会医 科大学 電子署名者 : 東京慈恵会医科大学 DN : cn=東京慈恵会医科大学, o, ou, [email protected], c=JP 日付 : 2018.12.14 14:44:36 +09'00'

(2)

論 文 要 旨

論 文 提 出 者 名 清水勧一朗 指導教授名 福田国彦

主 論 文

Embolomherapy of Pulmonary Armeriovenous Malformamion Using Demachable Coils

(離脱式コイルを用いた肺動静脈奇形の塞栓術)

Kanichiro Shimizu, Shinji Yamazoe, Komaro Ouchi, Takuji Mogami, Junma Harada.

Jikeikai Medical Journal (2012); 59: 37-43.

要 旨

<背景>

肺動静脈奇形の治療は経カテーテル的塞栓術が第一選択であるが、コイルの右左シャ ントを介した逸脱による脳梗塞や近位動脈塞栓による再開通が問題となる。

<目的>

バルーンカテーテルによる肺動脈血流のコントロール下で、離脱式コイルを用いた venous sac の塞栓を行い、その後、ダクロンファイバー付コイルまたは離脱式コイルで 行う流入動脈の塞栓術が、従来から指摘されている合併症や再発の予防に有用であるか を検討すること。

<対象・方法>

動脈血酸素分圧(PaO 2 )または経皮的酸素飽和度(SpO 2 ) 、3 次元造影 CT 所見および

99m Tc-macroaggregated albumin(MAA)を用いた肺動脈シンチグラフィの右左シャント率 を用いて長期経過観察を行いこの治療法の有用性、安全性を検証した。

<結果>

11 患者 18 病変に対して治療を行った結果、明らかな合併症は見られず、近位正常肺 動脈の塞栓を要した症例も見られなかった。

有症状(労作時呼吸困難)の 3 症例においては症状の消失を得た。術前後の動脈血酸 素分圧の測定が行われた 10 症例中 9 症例において改善が見られた。動脈血酸素分圧の 上昇が見られなかった 1 例も右左シャント率の低下が確認された。

術前後の右左シャント率の計測が行われた 8 例全例においてシャント率の低下が確認 された。

平均 51.8 ヶ月(9-141 ヶ月)の経過観察期間中、全例で症状の再発や再開通、新規病 変の出現は見られなかった。

<結語>

我々の治療法においては離脱式コイルを用いて venous sac 塞栓を行うことによりコ

イルの体循環への逸脱を予防することができるとともに、流入動脈のより遠位を適切な

サイズのコイルを用いて密に塞栓することが可能である。長期経過観察によって、この

手技が合併症および再開通、再還流の危険性を低減することが確認された。

(3)

学位論文審査の結果の要旨

清水勧一朗の学位請求論文は主論文 1 編 1 冊、副論文和文 2 冊よりなり、主論文は

「 Embolotherapy of Pulmonary Arteriovenous Malformation Using Detachable Coils.

(離脱式コイルを用いた肺動静脈奇形の塞栓術)」と題し、英文誌 Jikeikai Medical Journal (2012);59:37-43 に発表されたものです。指導教授は放射線科学講座福田国彦教 授です。

肺動静脈奇形の治療は経カテーテル的塞栓術が第一選択であるが、コイルの右左シャント を介した逸脱による脳梗塞や近位動脈塞栓による再開通が起こりうる。

これらを予防するため、バルーンカテーテルを用いた肺動脈血流コントロール下で、離脱 式コイルによる venous sac 塞栓とダクロンファイバー付コイルまたは離脱式コイルによる 流入動脈塞栓が併用される。

清水氏は 11 患者 18 病変に対して本治療を行い、動脈血酸素分圧(PaO 2 )または経皮的酸 素飽和度(SpO 2 )、肺動脈シンチグラフィなどによる長期経過観察を行った。治療は安全に 行われ、有症状(労作時呼吸苦)の 3 症例においては症状の消失を得た。10 症例中 9 症例 において動脈血酸素分圧の改善が見られた。術前後の右左シャント率の低下が確認された。

平均 51.8 ヶ月の経過観察期間中、症状の再発や再開通や新規病変の出現は見られなかった。

以上から本治療法は安全かつ有効であり、合併症および再開通、再還流の危険性を低減す ることが確認された。

口答試問による学位審査は平成 29 年 2 月 3 日、河合良訓教授、桑野和善教授 出席のも と公開で行われた。清水氏による発表に引き続き、以下のような質疑が行われた。

①肺動静脈奇形の動静脈の吻合部の形態はどのようになっているのか?

②肺動静脈奇形に対するコイル塞栓術は本邦において通常行われている治療法なのか、ま た使用しているコイルや方法は一般的なものなのか、論文報告時点での状況はどうであっ たのか?

③遺伝性毛細血管拡張症(HHT)の診断はどのように行うのか?

④動静脈奇形 は肺や膵臓以外にも発生しうるのか、またそれらの HHT との関連はどうなの か?

⑤肝臓の動静脈奇形はどういったタイプの動静脈短絡を示すのか?

これらの質問に対し清水氏は、自身の臨床経験や文献的考察を交えて十分な回答を行いま

した。

(4)

本研究は肺動静脈奇形に対する新しい低侵襲治療に対し、その効果と安全性を確認し治療

法の選択に影響を与えたことから本論文は学位授与の価値十分と判断した次第です。よろ

しくご審議のほどお願い申し上げます。

参照

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