上越教育大学研究紀要 第10巻 第2号 平成3年3月
Bu11.Joetsu Univ.Educ.,Vo1.1O.No.2,Mar.1991描画表現過程の発達的変化
人物画の構成行為的観点からの分析
大庭重治‡・村中義夫ま・塚田 真榊
(平成2年10月31日受理)
要 旨
構成行為は,位置関係を考慮しながら複数の要素を継時的に空間内に配置し,ひとつのまと まりのある対象を表現する行為である。本研究は描画を構成行為の一種としてとらえ,28名の 幼児(4:O〜6:7)の人物画の分析を通して,描画に含まれる要素,要素間の位置関係,要素 の表現順序の3つの観点から,描画表現過程の発達的変化の特徴を分析した。その結果,描画 対象に含まれる基本的な要素がすべて出揃うようになっても,必ずしもそれらの位置関係が同 時期に正しく表現されるようになるわけではないこと,人物画では描画順序に起因する位置関 係の崩れはみられないことが明らかにされた(実験I)。・しかしながら,たとえ描画が崩れても,
描画に必要な一部の機能が補足される課題では正しい表現が行われる場合があり,対象の実際 の見えに対応したより正確な知識が潜在的には獲得されている場合があることが明らかにされ た(実験II)。こ・れらの結果から,発達過程において描画に崩れが生じる原因として,欠けてい る要素の存在を認識していなかったり,要素が描画に表現されたような位置関係にあるものと して理解している場合と,必要な要素やそれらの位置関係が潜在的には把握できていても,手 掛りが与えられない状況ではそれらを正しく表現できない場合が考えられた。
KEY WOR1)S
human自gure drawing 人物画 drawing deve1opment 描画発達
ConStruCtional aCtiVity 構成行為 preschoolchildren 幼児
問題と日的
描画は幼児期に好んで行われる代表的な遊びであるとともに(村山,1987),文字や言葉によ る伝達手段の獲得が不十分な子どもにとっては非言語的コミュニケーション手段としての重要 な役割を担っている。子どもは不十分ながらも物を描くことによって,自らの意志を表現する 可能性を得ることができ,その獲得は言語と同様に発達上欠かすことのできないものである。
このような描画にみられる表現がどのような過程を経て獲得されていくのかについては,これ までにいくつかの体系的な発達的研究において明らかにされている(Luquet,1927;Piaget&
} 障害児教育講座
舳 静岡県立西部養護学校
166 大庭重治・村中義夫・塚田 真
Inhe1der,1967;Wo1f,1988)。
そのひとつであるLuquet(1927)による研究では,描画にみられる発達的変化は次のような 4つの段階によって記述されている。第1段階(3歳以前)は「偶然の写実性」と特徴付けられ,
いわゆるなぐり書きが表現形態の中心となり,紙の上に偶然描いた線に後になって意味付けす るような行動がみられる段階である。第2段階(3歳から4歳)は「出来損ないの写実性」と特 徴付けられる。この段階は,ある対象を意図的に描こうとするが,それを実現する運動機能の 凌得が不十分であったり,注意の範囲が狭く,しかも持続が短かったり,あるいは要素間の相 対的な大きさや位置関係を考慮できないなどの理由から,写実的な表現に結び付かない段階で ある。第3段階(5歳から7,8歳)は「知的写実性」と特徴付けられる。この段階は,要素が相 互に関連付けられて描かれるようになるが,実際には見えない具体的要素や存在しない抽象的 な要素を描き込む透明画法や,動物の足や車輪など,物を支えるものを放射状に描く擬展開図 法が用いられたり,あるいは視点を変えなけれが見えないはずの物をひとつの平面の中に表現 する視点の混合がみられる段階である。そして最後の第4段階(8,9歳以降)は「視覚的写実性」
と特徴付けられ,透明画法は不透明画法に,擬展開図法や視点の混合は透視画法(線遠近法)
に代わり,視覚的な見えに一致した描画が可能となる段階である。このように,Luquetは子ど もの描画行為にみられる発達的変化を,なぐり書きのような無目的的描画から特定の対象の表 現を目指す目的指向的な描画へ,また知っている物,すなわち描画対象に関する知識を描こう
とする段階から見える物,見た物を描く段階へという流れに沿ってとらえている。特に,知的 写実性から視覚的写実性への発達的変化は,その後もPiaget&Inhelder(1966)やFreeman
&Janikom(1972)によって指摘されている重要な変化の方向である。
ところで,≒のような「知的写実性」の段階に至らない,いわゆる実際に見える形態とは異 なる表現がとられる段階と,見えに対応した「視覚的写実性」の段階との違いはどのような点 にあるのであろうか。また,その段階の移行を促す為にはどのような働きかけが有効なのであ ろうか。Luquet(1927)を初めとして,描画に関する従来の発達的研究では,子どもによる知 的写実的表現は,子ども自身が持つ対象に関する知識が実際の見えとは切り離されて紙の上に 表現されたものであるととらえられることが多い。しかしながら,たとえ知的写実的表現が観 察されたとしても,その描画結果に子どもが持っている対象に関する知識が忠実に反映されて いるとは考えにくい。なぜならば,われわれは多くの場合,.対象に関する知識をそのまま正確 に紙の上に表現できるわけではないからである。たとえば,馬とろばの違いを尋ねられた時,
ろばは馬に比べると耳が多少大きく,また体型が全体的にずんぐりしているというような特徴 を指摘することができる。しかし,それらの違いを描き分けるとなると事情は異なり,その作 業は特別な学習をしない限りそれほど容易なことではない。すなわち,このことは,描画結果 が知的写実的な表現に留まっている段階においても,対象に関するより視覚的写実性を帯びた 知識を潜在的には獲得している可能性があることを示し.ている。実際の見えとは異なる表現が
なされている段階において,このような知識の潜在的獲得の可能性を明らかにすることができ れば,その知識の顕在化をめざすことによって,最近接の発達領域(BHr0TcH耐,i934)と呼ば れる部分の獲得に向けられたより効果的な描画指導を組織することができるであろう。
それでは,描画対象に関する潜在的知識の状態とはどあようにして評価することができるの
であろうか。従来,描画は積木や粘土などと並んで構成行為と呼ばれる一連の行為のひとつで
あると考えられている(秋元,1976;DeRenzi,1982;Lezak,1983;山鳥,1985;Bentbn,1985;
描画表現過程の発達的変化 167
Kritchevsky,1988)。構成行為は,一般に,複数の要素を用いて,課題として与えられた対象の 空間的な構造(位置関係)を形成するために,一連の動作を時間的系列の中に組織化する行為 であるとされ(Benton&Foge1.1962;刀yp㎜固,1973;DeRenzi,1982;Benton,1985;山鳥,
ユ985;Kritchevsky,ユ988),そこでは,どの一 謔、な要素を用いて…どのような位置関係で,どの ような順序で表現していくかが分析の対象となっている。本研究では描画をこのよ一うな特徴を 持つ構成行為としてとらえ,描画の遂行に関与すると考えられる機能の状態を分析的に評価す ることによって,表現された描画結果とともに,描画対象に関する知識の状態を合わせて検討 しようと考えた。すなわち,本研究は,描画対象に含まれる要素の選択,要素間の位置関係の 決定,要素を空間内に配置していく表現順序の決定の3つの観点から描画表現過程の発達的変 化の特徴を分析し,あわせて潜在的知識の獲得可能一性を検討することを目的としている。
なお,課題には,人物の全身像を表現する課題を採用した。こ札は,人物は幼児が遊びの中 で非常によく描く対象であり,実験の際の教示が理解されやすく,課題に対する動機付けカ清 易であると考えられることや,人物画が知能検査にも利用されているように(Goodenough,
1926;Harris,1963;小林,1977),描画結果における発達的な変化が幼児期に顕著に現れる課 題であるためである。
実 験 I
日 的
幼児の人物画に表現される要素,それらの位置関係,描画順序に関する分析を行い,描画に みられる要素発現の発達的な変化を明らかにする。
方 法 1.被験者
保育園に在籍する幼児28名を対象とした。生活年齢(以下,CAと略す)ごとの人数は,4歳 前半(4:O〜4:5)3名,4歳後半(4:7〜4:8)6名,5歳前半(5:1〜5:2)5名,5歳後半
(5:6〜5:8)6名,6歳前半(6:O〜6:1)5名,6歳後半(6:5〜6:7)3名である。いずれ の被験者も,知的機能や運動機能などの発達において特に問題となる所見は認められなかった。
2.手続き
小林(工977)のグッドイナフ人物画知能検査ハンドブックに従って,見本を見ずにひとりの 人物を描く課題である人物自発描画課題を与えた。描画用紙の中央に黒色フェルトペンを置き 被験者に自分でペンをとらせ,各自が描き易い側の手を使わせるようにした。また,ペンを使 用したため,一旦描いた部分を消して修正することは許されなかった。描き終えたことを確認
した後,「じょうずに錨けた?」
一と尋ねて描画結果を評価させ Table1人物自発描画課題における被験者群
た。その後,描画結果の各部分 MA群 .MAの平均と範囲 人数IQの範囲CAの範囲
を指し示して・その部分が何で灘葦11111111二111・1 雛二11111二111
あるかを尋ねた。描画中は,実 5歳前半5:1(5.1 ) 91−111 :ト6:6
験者は被験者の背後から課題遂麟‡11欄〜5:11; ・l1〜127=1〜6:7
行の様子を観察し,実験者が描 6歳後半6111(6・8〜7:1) 110山140 ト6:5
168 大庭重治・村中義夫・塚田 真
面のモデルにならない ように注意した。実験 I,実験IIともに実験 は個別に行い,実験中 の被験者の様子はすべ て前方よりVTRに記
録した。
結 果
まず,ノj・林(1977)
に基づいて人物自発描 画課題の結果から精神 年齢(以下,MAと略 す)を算出し,被験者
を6つのMA群に分
けた(Tab1e1)。なお,
ここでは,人物を構成 する要素として,主要 な部分である頭,胴,
両腕,両足の6部分だ
Table2 人物自発描画課題における描画順序
MA群(N)順序A順序B
4歳前半
(5)
4歳後半
(4)
5歳前半
(4)
5歳後半
(9)
6歳前半
(3)
6歳後半
(3)
1
その他の順序 ND1;頭→胴→左足→右足
ND2;胴→左足→右足→頭→左腕→右腕 ND3;頭→右足→左足
ND5;頭→左足→右足→左腕→右腕 ND8;左腕→右腕→鼓→胴→左足→右足
2 1 ND11;胴→頭→左腕→右腕→右足→左足
5 4
2 1
1)順序Aの描画」1噴序;頭→胴→両腕→両足。数字は該当者数。
順序Bの描画順序;頭→胴→両足→両腕。数字は該当者数。
2)空欄は該当者なし。
けを取り上げて分析した。
表現された要素についてみると,6部分の中で表現されない部分がみられたのは4歳前半群 の3名だけであった。その内訳は,胴あるいは両腕が欠けていた者が各1名,胴と両腕が欠け ていた者が1名であり,描かれなかった部分は胴か腕のいずれかであった。なお,本研究では,
要素の形や明細度は分析の対象から除外した。
表現された部分の位置関係は次の3つの基準によって評価した。(I)胴は頭の下に配置されて いること,(2〕足は胴の下に配置されていること,(3)腕はその上端が胴の縦の長さの上部3分の 1の範囲で側方に配置されていること,その結果,位置関係の崩れは28名中17名にみられ,年 齢群との関係では,4歳前半群が3名,4歳後半群が3名,5歳前半群が3名,5歳後半群が5名,
6歳前半群が3名であった。崩れの内容はすべて腕の位置の誤りであり,4歳前半群の2名が頭 から腕を描いた以外は,胴の中央部あるいは下部に両腕を描いていた。
また描画の順序については,腕と足はいずれの被験者も左右を対に連続して描いていたので,
評価では左右をまとめて扱った。このため,描画の順序は頭,胴,腕,足の4種類の部分につ いて検討した。観察された描画順序をTable2州に示す。最も多いタイプは頭,胴,腕,足の 順に描くタイプ(順序A)である。このタイプは28名中16名が該当し,全ての年齢群にみら れた。次に多いタイプは頭,胴,足,腕の順に描くタイプ(順序B)であり,5歳前半から6歳 前半の年齢群にみられた。この2つのタイプでは,頭,胴,足の3部分で上から下に向かう描 画順序に共通性があった。順序A,順序B以外の順序はいずれも5歳前半以前の年齢群に属し ている6名にみられた。その実際の描画順序はTab1e2に示されている。描かれない部分がみら
舳^
{論文の中の ND番号 は個々の被験者を示す。
描画表現過程の発達的変化
ユ69れた3名では,その部分が省略されただけで, Table3人物自発描画課題における要素の欠落 基本的な順序は順序Aあるいは順序Bと同じ と位置関係の崩れの年齢的変化
であった。他の3名では,胴を最初に描いただ MA群(N)要素の欠落 位置関係の崩れ め,上から下への描画順序が崩れている者が2 4歳前半 3 3
名と,腕を最初1こ描いた後に,頭,胴,足を描 (5)
いた者が1名みられた。 4歳後半 3 (4)
考 察 5歳前半 3 人物画に表現さ札た要素についてみると,4 (4)
歳前半ではまだ胴や腕を描かない者が多いが, 5歳後半 5 4歳後半になると基本的な6部分はすべて出揃 (9)
6歳前半 3 うことが明らかにされた。これに対して,位置 (3)
関係の崩れは6歳前半群までのすべての群にみ 6歳後半 られ,特に腕の位置が不正確であった。すなわ (3)
ち,Tab1e3に示すように, U部分問の位置関係 1)数字は該当者数。空欄は該当者なし。
が正確に表現されるようになるのは6歳の後半
であり,部分が出揃う時期に比べると約2年の遅れがみられた。このように,たとえ要素が表 現されても,同時にそれらが必ずしも正しい位置関係で表現されるわけではなかった。また,
描画の順序をみると,頭,胴,足という縦に並ぶ部分は上から下に向かう順序で描かれ,腕は 胴よ一りも後に描かれる場合が多かった。また,位置関係が崩れた17名だけについて描画順序を みても,上から下に向かう順序性は17名中15名にみられ,また腕より先に胴を描く順序性は,
胴が欠けていた1名を除く16名中15名にみられた。このように,部分間の位置関係の崩れの 有無にかかわらず描画順序はほぼ一定しており,実験Iの課題では,位置関係の崩れと描画■贋 序とは直接的には関係がないものと考えられた。
また自己評価の状態については,「じょうずに描けた?」との問いかけに対して,28名中24 名はうなずくか,「うん」「はい」「できた」のいずれかの応答をした。また,「わからない」と 答えたり,何も答えなかった者が3名おり,「へた」と答えたのは6歳前半群の1名だけであっ た。このように,描画結果については概ね満足している者が多く,結果の不十分な点を明確に 指摘できたのは比較的年齢が高い1名だけであった。このことは,自分が描いた描画結果にお いて要素の欠落や位置関係の崩れがあっても,人物自発猫画課題のように遂行をすべて自らの カで行わなければならない状況では,それを誤りとして認識できないことを示している。
実 験 II
目 的
人物一自発描画課題では,要素の欠落や位置関係の崩れが28名中19名にみられたが,このよ
うな誤りを示した被験者は,人物の構造を描画に表現されたようなものとして理解しているの
であろうか。実験IIでは,この問題を,人物画に必要とされる機能の一部を補足すると考えら
れる他の4種類の課題における表現状態の違いから検討する。
170 大庭重治・村中義夫・塚田 真
方 法 1.被験者
実験Iの被験者となった幼児28名を対象とした。
2.手続き
実験IIでは、人物構成課題,人物指示描画課題,人物要素指摘課題,人物見本描画課題を2回 に分けて実施した。まず人物構成課題と人物指示描画課題を実験Iの人物自発描画課題に続け てこの順序で実施し,人物要素指摘課題と人物見本描画課題は,1回目の実験が行われた後,24 日を越えない別の日にこの順序で実施した。評価の対象は実験Iと同様に6部分としたが,人 物要素指摘課題では左右の区別はせず,頭,朋,腕,足の4種類について評価した。位置関係 の評価は実験Iでの3基準に従った。実験中に実験者が描画や構成のモデルにならないように 注意した。各課題の実施手順は以下の通りである。
1)人物構成課題
準備された身体の6部分を組み合わせて人物を構成する課題である。人体を頭,胴,両手,
両足の6部分に分けて彩色したマグネットシートを用いて,上質紙を張ったステンレス板の上 で構成させた。構成後「じょうずにできた?」と尋ねて構成結果を評価させた。この課題によ って,表現に必要とされる要素が与えられる状況,及び描画に比べて微細な運動機能を必要と しない状況における位置関係の再生状態と,構成順序及び構成時の修正の様子を検討した。
2)人物指示描画課題
実験者の指示に従って人物を描く課題である。被験者の正面に実験Iと同じ描画用紙とペン を提示し,「私の言う通りに男の人を描いてください」と教示した後,次のような順序で指示し た。(1)「頭を描いてください」ここで頭部全体を描かない場合には,「顔も描いてください」と 付け加えた。(2)「体を描いてください」(3)「両方の手を描いてください」(4)「両方の足を描い てください」以上の指示をすべて与えた後,頭部の中に眼,鼻,口,耳が描かれていない場合 には,それらを描くように指示した。描画後「じょうずに描けた?」と尋ねて描画結果を評価 させた。この課題によって,人物に含まれる要素の選択及び描画順序の決定を必要としない状 況における位置関係の再生状態を検討した。
3)人物要素指摘課題
人物指示描画課題とは逆に,実験者が被験者の指示に従って人物を描く課題である。「今度は 私が男の人を描きますから,どこから描けばよ
いか教えてください」と教示し,被験者が身体 の部分の名称を答えたら,それに応じてその都 度実験者が被験者が見ている前で描き加えてい った。応答がなくなったら「できましたか?」
と尋ね,すべて答えたことを確認した。なお,
この課題で分析の対象となる頭,体,腕,足に 関連する名詞は,少なくとも3歳半ばになれば 発話されるようになると言われている(岩淵・
村石,1976)。この課題によって,位置関係を考
慮する必要がない状況,及び微細な運動機能を MA6:4相当 MA7:3相当 MA8:1相当
必要としない状況における人物に含まれる要素 Fig.1 人物見本描画課題での見本人物画
描画表現過程の発達的変化
工7ユの選択と表現順序の決定の状態 Table4人物構成課題における構成順序 を検討しれ MA群(N)順序A その他の順序
4)人物見本描画課題
4歳前半 2 ND1;頭→胴→左腕→右足→左足→右腕
見本の人物画が提示されてい (5) ND4;頭→(胴)→左足→右足→左腕→右腕 る状態で人物を描く課題であ ND5;左足→右足→胴→左腕→右腕→頭 4歳後半 2 ND8;頭→左腕→右腕→右足→左足一 私見本人物画を提示し・「この (4) ND9;右足→左足→右腕→左腕→胴→頭 絵をよく見て,この絵と同じも 5歳前半 2 ND1O;胴→頭∴左腕→右腕→右足→左足 のを描いてください」と教示し (4) ND13;胴→頭→左足→右足→左腕→右腕 5歳後半 6 ND14;胴→頭→左腕→右腕→左足→右足
れ見本人物画は小林(1977) (9) ND15;頭→左腕→右腕→右足→左足→胴 を参考にして3種類用意し NDユ8;胴→頭→左腕→右腕→右足→左足
(Fig.1),人物自発描画課題に 6歳前半 3.
(3)
よるMAよりも約1歳から2
6歳後半 3 歳半上のMAに相当するもの (3)
を提示した。描画後「じょうず 1)順序Aの構成順序;頭→胴→両腕→両足。数字は該当者数。
に描けた?」と尋ねて描画結果 2)ND4は,胴を頭の上に配置したので(胴)と括弧書きにした。
を評価させた。この課題では,
行為の最終目標が具体的に与えられるため,要素の選択や位置関係の決定に関わる作業が軽減 されることになる。このような状況における実験Iの人物自発描画課題からみたMAの変化,
表現される要素,それらの位置関係,表現順序,及び最終目標の利用といえる見本人物画の観 察回数を検討した。
結 果
実施した4課題の結果を課題ごとに以下に示す。
1)人物構成課題
人物構成課題において位置関係の崩れがみられたのは3名だけであり,4歳前半,4歳後半,
5歳前半にそれぞれ1名ずつみられた。4歳前半のユ名は胴を頭の上に配置したので,構成後に 名称を尋ねたところ,胴を「アタマ」と呼称した。他の2名は腕が胴の中程に配置されていた。
このように,表現に必要な要素が与えられ,一 オかも描画に比べて微細な運動機能を必要としな い状況では,要素間の位置関係は比較的正確に表現されることが多かった。
構成順序をTable4に示す。人物自発描画課題と同樹こ順序Aのタイプが多く,28名中18 名が該当した。順序Bは人物構成課題にはみられず,代わりに胴,頭,腕,足の順に胴を中心 にしてその周辺に部分を配置する方法が4名にみら札た。その他の6名の構成順序はすべて異 なり,このうちの5名では,上から下へという構成順序が崩れていた。
また,構成中の修正の様子をみると,28名中21名に部分を置き直したり,配置した部分をず らして修正する様子が観察され,6部分中の平均修正部分数は1.8部分であった。
なお,構成が崩れな者の中で,構成結果の自己評価の際に,その緒巣が不十分であると指摘 した者はいなかった。
2)人物指示描画課題
位置関係の崩れは28名中17名にみられ,年齢群との関係では,4歳前半群が3名,4歳後半
群が3名,5歳前半群が3名,5歳後半群が5名,6歳前半群が3名であった。崩れの内容はす
べて腕の位置の誤りであり,4歳前半群の2名と4歳後半群の1名,5歳後半群の1名が頭から
ユ72
大庭重治・村中義夫・塚田 真
腕を描いた以外はすべて胴の中央部に腕 を描いていた。.このように,表現に必要 な要素が与えられ,しかも描画順序が教 示される状況でも,表現された位置関係 は人物自発描画課題とほとんど変わらな かった。
なお,描画が崩れた者の中で,描画結 果の自己評価の際に,その結果が不十分 であると指摘した者はいなかった。
3)人物要素指摘課題
部分の指摘では様々な応答がみられた が,頭(アタマ),胴(ドウ),足(アシ),
腕(ウデ)以外の呼び名では,「カオ」「オ
Table5 人物要素指摘課題における指摘順序
MA群(N)順序A 順序B
4歳前半
(5)
4歳後半
(4)
5歳前半
(4)
5歳後半
(9)
6歳前半
(3)
6歳後半
(3)
その他の順序 1 1 ND1;頭→足→腕 ND2;胴→足→腕 ND3;頭→足→腕 3 ND9;頭→腕→足
3 1
6 3
2 1
カオ」は頭・「オナカ」「カラダ」「オヨウ 1)順序Aの指摘』1原序,頭→胴→腕→足。数字は該当者数。
フク」「フク」は胴,「ズボン」は足,「オ 順序Bの指摘順序;頭→胴→足→腕。数字は該当者数。
テテ」「テ」は腕と判断した。28名中242)空欄は該当者なし。
名は4種類の部分すべてを指摘し,他の
4名は3種類の部分を指摘した。3種類のTable6人物自発描画課題と人物見本描画課題における MAの差
部分を指摘したのは,4歳前半の3名と4
歳後半のユ名である。この4名のうち, MA群 MAの差 (第1実験) 十 0 3名は胴を指摘できず,1名は頭を指摘で
きなかった。このように,4歳台の幼児の 4歳前半 4(10・O) 1(3・O)
4歳後半 2(9.5) 1 1(3.0)
中には,人物の構造を分析して要素を指 5歳前半 4(19.8)
摘できない者がみられた。 5歳後半 7(8.4) 2 指摘順序をTable5に示す。指摘順序 6歳前半 3(12.O)
は人物自発描画課題とよく似ており,頭, 6歳後半 1(7・O) 1 1(2・O)
1)人物見本描画課題のMAから人物自発描画課題の 胴,腕,足の順序Aのタイプが28名中 MAを引いた結果を年齢群ごとの該当者数で示す。
ユ8名・頭,胴,足,腕の順序Bのタイプ 括弧内は差の平均月数。
が6名であった。4種類の部分を指摘し2)空欄は該当者なし。
た者はすべてこの順序Aか順序Bであ
った。また,3種類の部分を指摘した者も,その部分が省略されただけで,基本的な順序は1頃序 Aあるいは順序Bと同じであった。
4)人物見本描画課題
人物自発描画課題と人物見本描画課題によるMAの差をTab1e6に示す。見本人物画が提示 されることにより,28名中21名のMAが上昇した。また,MA差がゼロの者が4名,マイナ スの者が3名みられたが,マイナスの者でも2か万ないし3か月の低下であり,低下の幅はわ ずかであった。このように,本研究で対象とした被験者の年齢では,見本人物画が提示される ことによって概ねMAは上昇した。
描かれた要素についてみると,6部分の中で表現されない部分がみられたのは4歳前半群と5
歳後半群の各!名だけであった。その内訳は,4歳前半群の1名で腕が欠け,5歳後半群の1名
描画表現過程の発達的変化 173
Table7人物見本描画課題における描画順序
MA群(N)順序A 順序B 順序C 順序D
4歳前半
(5)
4歳後半
(4)
5歳前半
(4)
5歳後半
(9)
6歳前半
(3)
6歳後半
(3)
1 1 4 2
1
1
その他の順序
ND1;頭→左足→右足→胴→左腕→右腕 ND3;頭→胴→左足→右足
ND9;胴→右足→左足→右腕→左腕→頭 ND13;胴→頭→左足→右足→左腕→右腕 1 ND17;頭→右腕→左腕→右足→左足
1
1)順序Aの描画順序;頭→胴→両腕→両足。数字は該当者数。
順序Bの描画順序;頭→胴→両足→両腕。数字は該当者数。
順序Cの描画順序;頭→両腕→胴→両足。数字は該当者数。
順序Dの描画順序;頭→片腕→胴→片腕→両足。数字は該当者数。
2〕空欄は該当者なし。
で胴が欠けていた。このように,人物自発描画課題と同様に,人物見本描画課題でも,描か れ なかった部分は胴が腕のいずれかであった。
位置関係の崩れは28名中9名にみられ,年齢群との関係では,4歳前半群が4名,4歳後半 群が3名,5歳後半群が2名であった。崩れの内容はすべて腕の位置の誤りであり,4歳前半群 の1名が頭から腕を描いた以外はすべて胴の中央部に腕を描いていた。このように,5歳台以上 の者では,たとえ人物自発描画課題において位置関係が崩れても,見本描画が提示されること によって位置関係の崩れが改善される場合が多くみられた。
描画順序をTable7に示す。人物自発描画課題にみられた順序Aと順序Bのいずれかに該 当する者が28名中14名とここでも多く,それ以外に頭の後に腕を描く順序C,順序Dが9名 みられた。描かれない部分がみられた3名では,その部分が省略されただけで,基本的な順序 は順序Aあるいは順序Bと同じであった。他の2名では,胴を最初に描いたため,上から下へ の描画順序が崩れ,胴を中心にしてその周辺に部分を描いた。
また,見本人物画の観察回数は,課題遂行の様子を記録したVTRに基づいて,見本人物画を 見るために描画用紙から顔を上げた回数を数えた。その結果,観察回数が最も少なかった者が 3回,最も多かった者が38回であった。Table6に示したMAの上昇月数と観察回数の関係を みたが二有意な相関は認められなかった。(r:.16,n£.)。年齢群毎の平均観察回数は,4歳前半 が5.8回,4歳後半が11.5回,5歳前半が22.8回,5歳後半がユ9.0回,6歳前半が31.7回,6歳 後半が29.O回であり,年齢が高くなるにつれて観察回数は多くなる傾向がうかがえる。
なお,描画が崩れた者のうち,描画結果の自己評価の際に,その結果が不十分であると指摘 した者は5歳後半の1名だけであった。
考 察
実験Iの人物自発描画課題において要素の欠落や要素間の位置関係に崩れがみられた19名
について,本実験で行った4課題の結果をまとめるとTable8のようになる。これらの結果か
174 大庭重治・村中義夫・塚田 真
Tablε8人物自発描画課題に崩れがみられた者の各課題の遂行結果 被験者(MA) 自発描画 構 成 指示描画 要素指摘 見本描画
〈人物自発描画課題で要素の欠落がみられた者〉
ND1(411) C P ND3(4:4) C
ND5(414) C,P
〈人物自発描画課題で位置関係に崩れがみられた者〉
ND4(414) P ND9(4:11) P ND21(5:11) P ND2(411) P ND8(4:11) P ND15(517) P ND7(4111) P ND1O(5:1) P ND11(511) P ND12(511) P ND17(5:9) P ND22(5111) P ND23(61.1) P ND24(6:1) P ND25(6:1) P ND14(5:7) P
P P P
P P P P P P P P P P P P P P P
C C P C P P P P P P P
1)自発描画;人物自発描画課題,構 成;人物構成課題,
指示描画;人物指示描画課題,要素指摘;人物要素指摘課題,
見本描画;人物見本描画課題。
2)ここでは要素の欠落(Cと記述)と位置関係の崩れ(Pと記述)だけを示す。ただし,人物 構成課題と人物指示描画課題は位置関係の崩れ,人物要素指摘課題は要素の欠落だけが 分析の対象となる。空欄は該当なし。
ら,各被験者の表現状態の特徴を検討する。
まず,人物自発描画課題において要素の欠落がみられた3名について検討する。被験者ND1 は,一人物要素指摘課題においても要素の欠落がみられたのに対して,描画対象が明示される人 物見本描画課題では欠落がみられなかった。このことから,被験者ND1の人物自発描画課題に おいて要素が欠落したのは,主に描画の際のモデルとなる人物のイメージが十分に形成されて いないか,あるいはイメージからの要素の抽出が適切に行われていないためであると考えられ る。被験者ND3は,人物要素指摘課題でも人物見本描画課題でも要素の欠落が生じており,欠 落の原因として,被験者ND1と同様に,描画目標となる人物のイメージそのものの不十分さ や,描画時の微細な運動コントロールの要求に付随する要素選択の失敗が関与していることが 考えられる。しかし,要素の欠落が生じうるすべての課題に欠落がみられるため,本実験の結 果だけではその原因を特定することはできないであろう。また被験者ND5は人物自発描画課 題では欠落が生じたが,人物要素指摘課題でも人物見本描画課題でも全く欠落はみられなかっ
た;したがって,被験者ND5の場合には,表現に必要な要素は既に把握できていたが,描画場 面になると,モデルとなる自らのイメージを利用して,そこから必要な要素を抽出することが できない状態にあったと考えられる。
次に,人物自発描画課題において要素問の位置関係に崩れがみられた17名について検討す
る。被験者ND与は,胴の欠落に伴って腕を頭から描いていた者であるので,ここでの分析の対
描画表現過程の発達的変化 175
家からは除外する。まず,被験者ND4,ND9,ND21は,位置関係の決定が必要なすべての課題 で位置関係に崩れがみられることから,描画の際のモデルとなる人物のイメージにおける構造 のとらえ方に誤りがあり,しかも,それを見本描画が与えられても修正できない状態にあると いえる。被験者ND2,ND8,ND15は,人物構成課題では位置関係の崩れがみられなかろたが,
描画を求められる3課題ではいずれも崩れがみられた。このことから,潜在的には要素間の位 置関係は既に正しく把握されているが,描画場面のように表現に微細な運動コントロールが要 求される状況になると,人物のイメージを有効に利用できず,位置関係が崩れてしまうという 不安定な状態に留まっていると考えられる。被験者ND7,ND1O,ND11,ND12,ND17ND22,
ND23,ND24,ND25は,人物構成課題では位置関係の崩れがみられず,また描画を求める3課 題のうらの人物見本描画課題でも崩れがみられなカ・った。このことから,この9名も被験者 ND2,ND8,ND15と同様に,位置関係の把握は正しかったものの,表現に微細な運動コントロ ールが要求される状況になると位置関係が崩れてしまう状態にあったといえる。ただし,この 9名の場合には,見本描画があればそれを利用して崩れを防ぐことが可能な状態に至っていた
と考えられる。さらに,被験者ND14は,人物自発描画課題以外の課題では,本実験で採用し た基準からみると全く位置関係に崩れがみられなかったという結果になっている。しかし,実 際の結果では,腕の位置が胴の上部3分の1の範囲にかろうじて入っている状態であり、基本 的にはイメージにおける位置関係の把握そのものがやや不十分な状態にあったと考えられる。
全体的考察
本研究は描画を構成行為の一種としてとらえ,表現対象に含まれる要素の選択,要素間の位 置関係の決定,要素を空間内に配置していく表現順序の決定の3つの観点から描画表現過程の 発達的変化を分析した。
まず,実験Iでは,何の手掛りも与えられない状況で人物を描く課題である人物自発描画課 題にみられる表現の発達的変化が検討された。その結果,4歳前半以前の幼児の中に,一 l物を構 成する要素の一部を表現できない者が見出された。また,人物に含まれる要素は4歳後半にな るとすべて表現されるようになるが,それらの位置関係が正しく表現されるようになるのは6 歳後半であった。すなわち,描画対象に含まれる基本的な要素がすべて出揃うようになっても,
必ずしもそれらの位置関係が同時期に正しく表現されるようになるわけではないことが明らか
{こされた。このことから,描画における要素間の位置関係を決定する機能は,要素を選択する
機能の上にさらに上積みされる機能であると考えられた。位置関係が正確に表現されるように
なる時期が要素が出揃う時期に比べて遅れることは,従来の研究の中でも示唆されている。た
とえば,Piaget&Inhe1der(1967)は描画の発達段階を各段階にみられる表現形態の特徴によ
って4段階に区分している。その中の第3段階(4歳から6蔵)では,たとえば三角形と四角形
が区別されて表現されるようにはなるが,最初のうちはまだ辺相互の正しい位置関係に基づい
てそれらを描くことはできず,図形が明確に区別され,辺が正しい位置関係で描かれるように
争るのは第4段階(6,7歳以降)になってからであると指摘している。なお,実験Iでは,要
素間の位置関係の崩れの有無にかかわらず描画順序はほぼ一定しており,人物に含まれる基本
的な要素間では,描画順序に起因する位置関係の崩れはみられなかったということができる。
176 大庭重治・村中義夫・塚田 真
では,人物自発描画課題において要素の欠落や位置関係の崩れがみられた者は,人物をその ような構造を持つ対象として把握していると考えてよいのであろうか。
このことを検討するために,実験IIでは異なる4種類の課題を設定して遂行状態を分析し,
実験Iの人物自発描画課題の結果と比較した。その結果,要素の欠落が見られた者の中には,
人物要素指摘課題のように単に口頭で要素を指摘する課題においても要素の欠落がみられる者 と,そのような課題では的確に要素を指摘できる者が含まれていた。このことは,一たとえ人物 自発描画課題において要素が欠落していても,潜在的には要素の欠落がない形で人物の構造を 把握できている場合があることを示している。また,位置関係の崩れについても同様であり,
たとえ人物自発描画課題において位置関係が正しく表現されなかったとしても,描画対象の空 間的な構造は正確に把握されている場合がみられた。すなわち,人物自発描画課題において位 置関係が崩れた者の申に,構成材料が与えられるいわゆるパズル様の人物構成課題では,正し い位置関係で人物を表現できる者が数多くみられた。
これらの結果から,描画において要素の欠落や位置関係の崩れがみられた場合,その原因と して2つの場合が考えられた。すなわち, 欠けている要素の存在に気付いていなかったり,要 素が表現したような位置関係にあるものと理解している場合と,実験IIで与えた一部の機能が 補足される課題では崩れがみられない場合のように、表現に必要な要素やそれらの位置関係が 潜在的には把握されているものの,人物自発描画課題のような全く手掛りが与えられない課題 ではそれらを正しく表現できない場合である。後者の場合は,描画のモデルとなる対象のイメ ージが潜在的には獲得されているものの,描画のような高度な運動感覚統合が必要とされる状 況(Benton&Foge1.1962;De Renzi,1982)では,それを実際の描画において有効に利用す
ることができない過渡的な発達段階が存在することを示している。
以上のような構成行為的観点に立った描画の分析方法は,描画の獲得を促すためにはいかな る働きかけが有効であるのかを判断する際に多くの資料を与えてくれるものと考える。特に障 害を持つ子どもにおける描画指導では,描画に関与する機能の中で,潜在的には獲得されてい るもののそれが描画結果に十分反映されていない機能を明らかにし,その機能を顕在化させう るような働きかけを組織することが,発達の一歩先である最近接領域(BHr0T㎝耐,1934)に到 達させるために特に重要な作業であると考える。今後,描画指導におけるより有効な具体的方 法を明らかにしていくためには,本研究で示したような手続きに従って描画の状態を分析的に 把握し,さらにその結果に基づいて実際に指導を行うことにより,描画が獲得されていく過程
を詳細に検討していくことが必要であろう。
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謝 辞
本研究の実施にあたり上越市聖母保育園の先生方及び園児の皆様から多大なご協力を頂きました。記
して感謝の意を表します。
178
Deve1opmenta1 Change of Drawing Process in Preschoo1Chi1dren
Analysis of Human Figure Drawing from the Viewpoint of Constructional Activity
Shigeji OHBA,Yoshio MURANAKA and Makoto TSU蛆DA
ABSTRACT
The developmental change of the drawing process was examined through the ana1ysis of the human igure drawings by twenty−eight preschoo1children aged from just four years to six years and seven months.In this study the drawing was regarded as a kind of
constructionalactivityandanalyzedfromthreeaspects,①selecti㎝ofele^entsinthe drawing,②spatia1re1ationshipsbetweenthoseelementsand③thedrawi㎎orderofthem.
The main resuIts were as fouows:
1.The correct spatial relationship in human丘gure drawing was represented about two years1ater than the selection of au necessary e1ements for the drawing.
2.The drawing resu1t in human figure drawing was hardly in舳enced by the drawing
order.