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フランスにおける責任保険成立過程 および被害者の直接請求権(三)

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(1)

︵1︶  

第二部  被害者の直接請求権   しなか・つ尭時代から今日迄二世紀近い努力せ傾けてきた︒その理論構成についての基本的対立も克三〇年保険契   ︵こ 加害者の自衛と被害者抄救済という︑民事責任論の枠内でほ所詮矛盾した両立不能な︑二級能を両立させ   る点に︑茸任保険の現代的意義が存する︒つまり︑危険と責任の分散および被害者の実効的救済を実現する点で︑   貴任保険ほ紙上の救済に終る﹁損害の転嫁﹂しかもたらさない民事責任論が今日個人の支配圏縮少に因る﹁制度化 ︵  2︶ した事故﹂あるいは﹁無名化した事故﹂のひしめく今日社盆の現実に直面して空転するのを阻止する︒   

この責任保険め本質的機能を実質的に担保する担い手こそ被害者の対保険者保険金直凝請求権である︒   

︵二︶∵フランスの学説一判例はこの蔽接請求権︵ac−㌢direc−e︶を確立するのに︑何ら根拠とすべき立法が存   

約法成立後は収拾の機運をみせ︑漸次統十される方向にある︒後述するように︑この理論的展開は︑僅かな例外を   除き︑質任解除契約の構造に内在もた倹討濫徹して行われていないから︑被害者の直接請求権が責任保険契約に本    欝一三十こ奄 仙軍三骨  

フランスにおける責任保険成立過程  

および被害者の直接請求権︵三︶  

岩   崎   ︵三二〇︶ 六六  

稜  

(2)

来内包されているものか香かという根本問題はなお将来に残されたままで突込んだ関心を持たれていない憾みは去  

らないにせよ︑フランスのactぎdirecteに関する理論的展開は既に一九三〇年代に終っ 

︵$︶ 応誤まりでないと思われる︒   

この時点に立って︑フランス責任保険の本格的展開と表裏してきた直接請求権論の学説史的考察は貢任保険の法  

的構造を解明する∵支柱となろう︒  

ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ  ︵三︶ ﹁責任保険における填補請求権を支配する経済的関係は︑保険契約者の破産に際して倍化された鋭さで本  

︵i︶ 

︵5︶ 性を現わす﹂ことほどの国でも認識されたことであり︑フランスの直接請求権論もまず何よりもこの点に対する考  

慮から発足した︒しかしその後のフランス独自の発展はactiOndirecteを現代フランス法学の最も実り豊かな成果  

たらしめたといえる︒この点︑﹁ドイツでは責任保険の基本的理論構成を変えることおよび第三者へ質権叉ほ保険  

者に対する直接請求権を与えることは︑意識七て度外視されている︒それにもかかわらず被害者は︑彼に保険契約   アクション・ヂゾレクー  

︵5︶  

︵6︶ 者の保険請求権上の賀権又は対保険者直接謂求権を与えている他の諸国に劣らず︑経済的に保護されている﹂か否  

かは興味深い比較法上のテーマであるが︑本稿でこの点に立入る括りはない︒資本制社会に根本的に共通な問題が  

各国なりの特異な発現を示す所以を探りつつわが国の同じ問題に立向う用意をすることこそ外国法研究の目的に他  

ならないと考える故に︑本稿が概念の緻密さでドイツに労りこそすれ社会的惑受性或いほイデーの新鮮さで独白の  

魅力をもつフランス法に集中する理由として︑デュギィが︵過失概念の変遷について︶述べた次の言葉を揚げてお  

く︒﹁⁝・ノ⁚この新概念の組立ほフランスに特別なものでない︒フランスでこの動向はとりわけ進んでいよう︒この  

新しい法体制の諸要素は他の諸国よりもフランスで良く組立てられていよう◇ しかしこの変質は一般的である︒こ  

の変質は同じ文明度の諸国民全部に現われている︒この変質は多かれ少かれ進められ︑多かれ少かれ完全化きれつ  

︵三二こ 六七    フランス匿おける責任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶  

(3)

つあ宅或国で竺の蛋は忘に現われ︑他の国でほ別の二鱒に現ゎれている︒けれども︑この変質は蒜的で  

︵7︶ ある﹂︒  

ヘヱ ︵四︶由来︑保険は表望三簡の法律技術︑を発展怠るのに寄与してきた?その二年生命保険上また続いて運 ︵ 

9︶ 送保険上他人の為にする契約姦展さ芸ことであり︑そのこは損害保険←第三者の資産申に直接権利を移転させ  

る物上代撃あり︑その三が吉保険←の直接請求権なる概念である︵但し直接請求権の概念自体は第;第二の      ︵10ノ  ︵11︶  

概念を借りて発展する申でその独自性を確立して小くのである︶︒   右の立言ほ私の今後の保険法研究上の戦略是として浮んでいる初見的着想にすぎないけれども︑かかる蔑で   解釈法学的にも被害者の直接請求権なる概念は藍要な理論的対象を成すものといえよう︒  

︵l︶前号所収水稲の参賢献禦が混乱し︑警部のための文献も掲げてしまったが︑な空こに以後の誓上追加文献を掲げ   ることにする︒不整然の点は寛恕されたい︒   

H.L旨﹀づai−言a−1qued2−ar2Sp昌Sabごit⁝募び監・盲risこ琴pp・−デー軍H・etL・買Ma22a昇LecOnS   

dedrOitci芦冨sこ軍ニⅠ壷・=〜慧et−・声pp・≦・1︵本書ほ講議盲して最も体系的・理論的で苦︑資料も入念に   

配管れ︑フランス民法の勉強忙殺良と思う︶︒R2n蒜邑1er盲al−芸冨sp・Ci墓e2ndrOiニran各ci声admT   

nistratif壱○−2SSiOnnel・p−OC賢邑・Pa−1s・−芦−・N壷・∽苧∽芦⁝H・1aぎ訂s象im2Sdゞ邑d2nt∽eニ︑assurance   

d‡espOnSa芳D・H・−莞声ChrOn・p・讐︵但し抗弁の対抗性検討が主内容︶︒   

茎○岩CyC喜diejuridlq声R晋−︒iredr︒i−ci三s︒そadirec−1︒ndeM芦Emma邑看g;G・晋rt︶∵だ置  

−こ∴l小pp・ロ皿e−s・なお本稿覧按引掌ることはないが次の比較法的研究も董である︒冒ardWaE盲rtra写   

nspr冨Drl−−eニmIr邑s鼓2⁝e賢邑er看g−elch羞mi−denJeutscF2nRec⁝董S−2≡2a昌andd2−勺巴訂   

計:Ctぎ旨ecteニ¢芦安宗家−蕊eN呂auSlandisc富undin−erna−iOnaleOPきatreCざ    第三十一巻 第三号   ︵三二二︶ 六八  

(4)

ヽヽヽ   ︵2︶ この意味において︑責任保険は﹁私的所有・私的権利・私的法律関係の基礎上に立ちつつ︑∴これを社会的所有・社会的権利  

ヽヽ  ︒社会的法律関係に転換するところの特殊な法律技術である保険︵川島・債権総則講義竺 ︹六九︺⊥〇九真︶﹂の典型であ   

る︒︵この﹁社会的﹂および一転換﹂の本貿が何であるかが問題として残るが︑ともかく保険が資本制社会払おける法律技術と   

して果す役割ほ︑法人と同類の︑右のようなものである︶︒賓任保険の普及はその場困においてかの復雑な不履行資任法理を事   

実上不要化し去る︒そして要件論に偏した不法行為理論の効果面への研究を刺戟することにもなろう︵我妻・同校新版序文参  

照︶︒  

︵3︶ Ma琵ud一Suヨieコー1aぎ■冨niO12tRiper−−Sa邑許その他どの書の戦前版と戦後版を比較しても︑戦後の社会保障制   

︵4︶ Ha笥n一宕rsIChcrungsrecht肖Abtei訂n㌘−諾∽わ  度成立に伴う労災事故関係を主として立法上の変化と判例の追加以外に大した新味ほない︒ただ後述のように︑直接訴権は法   ヽヽヽ  律に基きつつも契約に枠づけられるとする通説か︑この基礎と枠のいずれに比重なおくかで︑直接請求権の消滅時効・裁判管    轄・約款・適用の三点においでそれぞれよろめきを示している︒このことが目につく程度で︑新しい問題提起もまた新たな論   文も紹介されていない︒   

∽NP  

へ5︶ 中西・前掲第二論文 参照︒米法の場合については︑箪声ざnceu Handb︒︒打︒niawOfins亡芯︒︒eこrded・by B・  

M.And計sOn.㌫讐︸ pp.00○−〜筈N.  

︵5︶ スイス保険契約法六〇条参照︒  

︵6︶ E.Pr芸su Die宕邑cFerung der geset註c訂n Haft富icg f菅野aftfahr思ugunf巴−e◆ Bei霊ge Num謬nde−s占・  

Wirt筈訂ft誓eCぎFera宏gegben言nErnstW01f﹀−父岩−S・∽︵彗∽︶・  

︵7︶ LかOnDuguit▼Lestransf︒rmati︒nSgeneralesdudr︒itpri急dep已ニe・CO静誉pO−かOn小−讐N−p・↓・  

︵8︶ ク・セ・汐ユ文庫﹁保険﹂モーリス・フォーク著︑木村・高木共訳九血巽?  

フランス紅おける資任保険成立過程および被筈者の直接請求権︵三︶  

−  

︵三二三︶ 六九   

(5)

︵三二四︶ 七〇   第三十一巻 第三号  

︵9︶ cf−H●et L詳1.Ma記aud−どゃOnS∴t.戸pp−浣↓et s■ ∵L・B邑eydier et H・Capitant﹀Luassurance suニaまe  

a仁prOfit dビn tiers et−a Jurispr亡dence∴dans−e−i∃e d仁C¢呈enaire︼ d∵﹈T pp● 望月et s・  

︵10︶ cf.Capita阜Essai suニa sub3gatiOn r訂lle.R2ヂtri声dr・Ciデー讐やpp・全道et s・  

︵11︶ 責任保険およびそれに関する被害者の地位を扱ったフランス最初の立法一八八九年二月山九日法三条二項は物上代位の観念   

を基礎としていた︒物上代位の観念自体が衡平の理念に発するものに他ならず︑損害保険の填補契約性に絡んで不当利得返還   

ないし充当︵restit巨OnOu affectatiOn︶の機能を果すからである︒但し﹁填補の観念は物上代位に無縁であり︑物上代位は   

充当又は不当利得返還の観念に基く︒現行理論紅よれば︑ノ物上代位は特別充当に服する財貨の価値をその目的に適した保全を   

行うことに関する総ての場合および集合財貨の不当利得返還を保障することに関する総ての場合に通常認められねばならない   

︵P−aniO−etRipert︶什.声n︒N豊﹂︒物上代位の損害保険における意義を表わす≦孟nteの原則によれば︑﹁保険者の支払   

う金額は減損物の地榎を占める︒そして総ての利害関係人ほ保険金額上に彼らが滅損物上に有していた権利に相等しい権利を   

行使する︵くi表nte﹀Traitかdede drOitcOmme邑ar traduitpa︻Escarra一−¢N00t・苧n︒一浩ひ︶﹂︒だから二八八九年法   

が被害者保護転つきまず物上代位に頼ったのは無理もなかった︹普通法と衡平法と一応機能を分化した英米法でも直接訴権に    〜  

関する制定法が存せず︑かつ被害者を利益させる趣旨が保険契約に認められない場合︵殊にn︒aCtiOn C−au詔何の時︶判例  

ヽヽヽヽヽヽヽヽ    上被害者は代位原則に基いて保険会社に対し何らかの請求磯を有するか否かが問題とされ︑常に否定されている︒cf・ぎn︒︒u   

Op●Cit.pp・筈○芋︺︒同じ傾向ほ立法例に多く窟われる︒  

しかし物上代位の観念を所論の場合に貫ぬくことほ次のように誤まりとされた︒第〟に物上代位によれば︑たとえ被害者に   

保険金上の固有権を認めても︑被害者のこの権利は事故発生時から確定的紅生じたことにならないから︑事故発生後の保険契  

約失権事由を被害者は保険者から対抗される︒第二に︑イ特定物に関する責任保険には物上代位適用の余地がない︒けだしこの  

場合物上代位適用の余地がないけだしこの場合物上代将は充当の観念から生じえず不当利得返還の観念にしか基きえないの   

(6)

に︑物上代位における不当利得返還ほ特恵物上に作用してほならない止されるかちである︒節季に︑物止代位の観念ほ人体な  

いし抽象物紅生じた損害について適用し難い⊥W22nS︐n︒−芦p・−怠e︻p・−芦p・ノN∽ご︑︒   

かくして︑フランスの立法がなお当初の物上代位性の名残を留めた規定形式を残存するにせよ︑現代の判例・学説が規定の  

抽象性を活用して往時の規定内容とは全く異質な被害者の権利を体系化しているのは理論的にも正しい方向である︒   

但し近頃逆に被害者の直接請求権の理論を物上代位の場合に適用して物上代位擬者の他校を抽化するのが判例の大勢である  

︵P−ani01etRipe羊t.寧n︒−∽歩p.謡∽et謡ごCiヨー隕dぎー¢芦D・−澄↓・N∽︶︒この点フランスでも直接請求権  

と物上代偉との異同が明確に認識しっくされる迄に至らない点があるようである︒   

第三者たる受益者の直接請求権を当然の内容とする他人のための契約が責任保険契約法理論史上絶えず今日迄疎い影響滋与  

えきたった︒・﹁他人のための契約﹂理論が責任保険法史に不断の営拳を供してきた点は本稿の随所が触れるからここでは扱わ  

ない︵戸MicすーLぎ¢・pO宍C︒mpt2d﹀autruiまー︑ass・C︒ヨp芯mentaire d2reSp・C・−erisq完dぎce且ie︐Parisこ讐㌣  

pp.∽○−−ムE︶は当時の両者の関係を簡明に示す︶︒  

ヽヽヽヽヽ    ただ制度として﹁他人のための保険﹂と茸任保険と比べた時︑民事責任カバー上いずれが有効か︑或いは両立可能かそれと  

も他人のための損害保険が董任保険一般のジャンルを吸収しうるか︑は一つの痛切な問題である︒殊に責任保険と民事貴任と  

の間の悪循環を断ち︑責任保険の機能を健全ならしめる一つの途として強制保険化さらには保険国営化が展望される今日︑保  

険の白由企英性を守りつつ貴任保険と同じ社会的機能を果させる〟方策とんて﹁他人のための保険﹂に属する所謂〝句︒ごai甘  

ヽヽヽヽヽヽ   ins亡RanCeが唱えられていることもあり︑この問題は制度論として極めて重要である︒cf・AけA・EFenNWeig∴鴫ul−Ai誓  

lns仁ranCe fOr thqTraffic≦ctim・Aく○−untary COmpenSatiO召P−an.Ca≡Ornia L沖.ノ占−●ふ∽﹀ 2〇..−−pp・−〜畠 ︵その  

紹介は︑伊沢・自動車事故における﹁完全扶助﹂保険︑企業会計八巻十ご貫五四蕃以下︶︒  

フランスにおける貴任保険成立過程および被害老の直接請求権︵三︶   ︵三二五︶ 七山   

(7)

被害者の直接請求権が判例上争われた最初は賃借危険保険に関するス五五年三月二四日パリ控裁判決のようで  

︵4︶ あるが︑以来一九岩年迄すべての・判例は当時存した総ゆる種類の貴任保険に閲し他人の為の保険叉ほ事務管理に  

︵る︶ より契約された保険と認められない限り︑註︵2︶所掲と同旨の態度を見いた︒   

但し他人の為にする保険︵ass・pOurC昌p−e︶ほおろか他人の為にする契約︵s−ipulatiOnpO彗autrui︶が当  

︵6︶       T︶ 時なおその理論構成に努力中の状態にあったから︑責任保険との区別にも種々の幼稚な誤りがみられた︒   

こうした判例の立場は︑一方で︑被害者の損害賠償請求権と責任保険契約者の保険金請求権との牽連性︵cO呂e−  

︵8︶ 軋stか︶を否定する論理にも現われている︒   

︵二︶ この結果︑また責任保険に関する特別法が何ら存在しなかった当時︑被害者は蒜法上の原則に赦るしか   なかった︒即ち﹁債務者に盲専属なものを除き債務者の権利・請求権を総ての債権者に行使させる﹂民法宗六  

条の債権者代位権︵actiOnOb茸ue︶の行使である︒被害者が保険契約者の名においてその総財産を代理して保険   ヽ 者に請求しノた保険金は︑保険契約者の総財産に繰入れられて総債権者の利益となる︒この結果の不公正さほいうま  

︵9︶ でもない︒  

ヽヽヽヽヽヽヽ  元来債権者代位権の行使は﹁火中の釆\を拾う﹂と称されJ︑今軋は支払差止︵saisie・arr芭の活用で殆ど利用され  

︵10︶ なくなっている程効果が浮い︒しかも保険契約者が商入でありかつ事故発生後に破産叉ほ法定清算等を宣告された    九〇年三月十八日判決である   こ  

︵1︶  ︵こ 契約の相対的効力を厳守した十九世紀には︑費任保険契約が契約当事者でない被害者に何ら法的効果を及  

ぼさないのは当然とされ車用まず問題の出発点に掲げられるのほこの古典的立場を典型的に言い尽した破棄裁一八    第三十一巻 第三号  

○  ︵2︶   

︵三二六︶ 七一山  

︵$︶  

(8)

︵11︶  

場合︑被害者は債権代位権すら行使できない  加害者が資力十分でな︑い場合にこ芸任保険は独自の機能を発揮するものと期待されている︒それなのに︑右の  

ヽヽヽ.ヽヽ1ヽ︑︑   ような表法上の解決の不公平さを甘受することは責任保険の存在理由を失うに等しかった︒   だから︑完世紀後半以来の理論は貴任保険の個性の認識な東この任務としながらも︑保険金宗害者の財産に   中間的・表的にも繰入れずに︑被害者へ保険金の直接的・排他的帰属なも・たら号として︑私法理論上可能な限   りの雷ゆる理論隠戚蚕動員されることになった︒たとえば︑誓者の直鷺求権に関する判例を批評した学者は  

︵12︶ すべて実定法上その判決の結論空応是認した←で︑被害者の利益の為の理論を構想し苦る︒学説の立場には保   険法枠内で考えていこう与る傾向と民法義理論の適用として考えよう与る傾向とに大別される︒次に節を分   って初期の学説を述べる︒  

︵1︶民法一芸墓﹁契約は契約当著聞でしか効力嘗貰い︒契約は第三者を何ら重しえず︑また契約ほ二二義所定の ヽヽヽヽヽ1111111︑1︑1︑︑︑   

場合賢か第三者を利さない﹂=⁝条︵他人のための契約︶ほ例外として︑聖者が契約当事者の意思誓って債権者    となる場合霞める︒なお提議二一完条参照︒フランス学説は一般に︑﹁苧の場合︑立法者は︑債権者と霧者の意思ゐ ヽヽヽ    外で︑聖者に該債務者に対する直接訴権を付寄ることにより︑望芝或債権の利益亮属させる︒他人のための契約と   

直接訴権は債権蘭係の相対的効力なる原則ぬ対する基本的二例外である︵H・e−L三・Ma22a阜L2盲・p・害︶﹂と説   

明する︒なおSa邑ieニepr誉duprincipedel賢−邑a−ifdes邑ra三Re毒−阜−軍pp・琵ets・︶姦︒    契約の相対的効力原則軋対する例外として認められた他人のための契約が笑堅の宴の発展から次第にその要件を判例上   

緩和されてゆく過程はH・e−L≡・罫aN2a阜どOnSもp・竪et㌢に鮮か︒  

︵2︶1S・芦=∽¢︒﹁該保険契約提険契約者Ⅹと保険者Yと竃に締警れた◇Ⅹは︑外部的出墓覧り竺票Ⅹに提   

起し得べ畠求権に対する保障を受けるため︑自己の名でかつ自己の人的利益において契約した︒YはⅩが被藁三者覧 ガランチイ  

︵三二七︶ 七三    プランスにおける責任保険成立過程誓び被害者の直接請求権︵三︶  

(9)

最初の破棄裁判決はReg.︑NOjan・−00∽P D.P.−00∽00.−.∽−甲  

︵4︶ 受託物音任保険Cass∵N首n−0000のY S.00P−● 監や Req一−のj已in−00彗﹂.N00N︑労災責任保険MOntpe−訂r−∽mai−∞   

祭︸ D●P.0000● N● NりNその他多数︑傷害貴任保険Cass.∽00cL−害の.PP−讐00.−.N雷et nOte de DupuicF  

︵5︶ 唯一の例外は︑後述劇八八九年法起蛮癖由書を根拠に賃借危険保険での被害者に直接訴権を認めた2ancy︐−∽Mai−篭∽−  

D.P.¢P ドふ∽P   

︵6︶ ︵債権譲渡︶申込 − 事務管理 − T万的恵恩表示−−受益者たる第三者に直接権を発吐させることを主効果とする独自・    求できないと判決するのが正当である﹂︒  

︵3︶ JOurna−des as㌘BadOnlPasca−−−00Ⅵ∽︶ p.Nつゾ    第三十一巻 第三号   ︵三二八︶ 七四  

払うぺき民事損害賠償をⅩに保障したが︑Yがこの義務を引受けたのほⅩ直接に対してのみであり被害者に対してでほない︒  

被害者は自己が第三者にすぎない契約とは無縁に留まる︒′従って被害者は該契約に含まれる約定を利用できず︑ノ被害者は該契  

ドロワァレクト   約につき直接権を得ることができない︒   

この場合適用されねばならないのほ個個人に関する契約の相対性原則であり︑この原則ほポチエが彼の著 T−aitかdesOb〒  

笥tiOnS︵n︒品︶ で引用した法恕A或者達の間でなされたことほ︑︑︑その他の者を害せず︑刺せずVが示す所であり︑また民法  

典一二ハ五条に規定する所である︒   

被害者が当事者間で結ばれた契約から利益することが要請されるべきであるにせよ︑民波二 ん二一条の意味における被害者  

の利益のための﹁他人のためにする契約﹂の要素を該契約に認めることはでぎない︒けだし当事者ほ自己の人的利益のみを考   

慮していたにすぎずまた決して第三者に利益を得させる意思を有していなかったからである︒しかるに︑当事者軋生じるのと   

同じ直接梅を第三者の利益のために生じさせうるのほ他人のためにする契約のみである︒   

被害者と保険会社との問にはいかなる韓律関係も存しないこと叙上の通りである故︑被害者ほ保険の利益をYに対し亀按請  

(10)

自律の制撃といった他人のための契約の法的性質に関する学説史の系譜と忠義紅ついて芦etL・幹J・MaNea昇pp・言  

et s︐参照︒  

現代の判例にもその混乱が残存の尾を留めていたことはMaN2aud︑n︒N簑・p・琶が指摘︒   

Cass.ぴごu芦−00謡⁝Cass.∽dぎー00声D・Pり一等−・−・島〇・   被害者から損害賠偵を訴求された保険契約者は︑保険者が何らかの理由で訴訟参加を拒む場合︑自己敗訴に備えて保険者の  

appe−e芸aran−ie︵担保芸任者参加強制︶・−1良訴大義に規定され︑1n−e−喜−iOnIOrC訂︵参加強制︶の一場合︒Aが訴  

えられて損害な受けた時AはBに求償できるという関係がAB間に在る際︑第三者がAを訴えれはAはBを該訴訟に参加させ  

うる㌫甲えは保証人と主債務老︶こと︒被担保者︵garan−1︶が参加請求権着で︑担保賓任老︵garant︶が参加衷務者である主  

語求︵dema已2pr首cipa−e︶と参加請求︵demadeinclden−ale︶との問に牽適性の存在を要するとするのが確定判例である  

︵反対・GlassOn2−→i邑er㌔rait=h富・2−pra・de−apl声C註eこ・hいp・冨2tこ−1を求めることが多い︒   

この保険者の訴訟参加ほ本来保険契約者の利益となるにすぎない筈だが︑それによって被害者も自己の実質的相手が判るか  

ら保険者と和解する機会を得る故︑被害者の利益にもなる︒被害者の得る損害賠償額と保険者の支払うべき保険金額を裁判所  

が同時に判決するのだから︑保険者ほ総ゆる自己の被害者・保険契約者双方紅対する防御芳法を迅速に提出しなければならな  

い︒    しかし判例は滋近迄殆ど一致して︑保険会社の担保参加強制禁止約款の効力を認めていた︒その理由ほ︑保険金請求権が保  

ヽヽヽヽヽ111〜〜1111︑︑︑︑ 険契約固有の裁判管轄規定に従う独立かつ直接の請求権であって︑被害者の支払う損害陪櫓金の担保請求としての性格をも尭  

ないというにあった︒この判例や約款の態度には応分の理由がなくほなかったが︑実質的に考えれほ不当だった︵Picardet  

Bes害二.芦n︒N声pp■蕎e−s∴野田︑三田四弓Cass・−∽dざ・−笠↓D・Pい⁚=岩−・−・㌫ごt邑e計丁蔓ler  

参照︶︒ 

フランスにおける責任保険成立過程および被署名の直接請求権︵三︶  

\  

︵三二九︶ 七五   

(11)

︵三三〇︶ 七六   第三十サ巻 第三号  

︵9︶ H.etL.紆J.MaNeaud︶Le竃n00一p−∞N〇.︒後述のLabb恥が﹁債権上の先取特権﹂論の一適用として責任保険を論じる   

際に手がかりとしたのは一八五五年三月二四日パリ控裁判決である︒この判決は隣人求償保険につき被害者が失火有芸者の保  

ヽヽヽヽヽ    険金債権に事実上代位する︷まrt藷l−em2nt S亡brOgか︶することを容認した珍重すべき判決である︒  

﹁判事ほ保険金債権が付保者の債権者団体に優先して被害隣人を利得させるよう盛んだ︒判事ほこの横磯上に隣人のための   ヽ︑︑︐︑︑︐︑︑r︑︑︑︑︑︐︑︑︑︑︑︐ヽ︐︐︑︑︑    先取特権を設定した︒判事ぽこのことにより至極当然に保険の最終目的に保険を導いた︒債権者全体が債権者の一人︑隣人︑   

を格別侵害した事故から︑まさしく保険者のお蔭で︑利益をひきだしてはならない︑と判事ほ考えた︒判事が加えた次の考察   

は我々の傾聴匹催する︒即ら〃被害隣人ほ他の債権者たちにこう言えばよい︑∵A私の蒙った損害とその結果踵じた債権がなけ   

れば︑保険者は今問題の′保険金を支払う義務がありません︒だから私達に共通の債務者が保険金債権藷であるのほ私の受けた   

滅失に因っています︒皆さんがこの保険金頻上に私と同じ持分を得られるとなれば︑博さんほ私の犠牡で不当利得なさる訳で   

す∀と﹂︵J.E.Labbかー0序S習鼠㌫ges speciau舛S宍−2S Cr訂nces−Re2e Crit・a柑訂g・et de首ri・L讐の﹀n︒㌶・p・  

の00O et n︒∽∽﹀ pp・纂∽et s●︶  

︵10︶ H.et L.詳J.MaNea已︸Le召nS︸p.′00NOフランスでいう﹁火中の栗を拾う﹂とは他人にうまい汁を吸われるの恵で︑あ  

って︑わが国での意味と異る︒  

︵11︶ 商法および〟八八九年三月四日法紅より︑破産者又ほ法定被清算者に属する請求権ほ破産財団又ほ清算人のみしか行使でき  

ない︒  

︵12︶ 次節註︵1︶参照︒他に︑Sarr阜nOteSOuひCas∽・−∞dかc・−苫○−D●○−・−・∽諾いDupuicF nOte SO房Cass・−∽00Ct・   

−讐の−D.P一〇00.−.Nの∽︒なおcf.H.厨Oudin︶ Op.Cit.︸p.∽聖  

三  

︑︑︑︑      ︵1︶  ︵こ タレールは当時の団体労災貴任保険の実際に着目して保険委託︵−aムOmmissiOn d︑assuran馬︶説を唱えた︒   

(12)

疲も︑蜜任保険約款に保険会社が被害者と接触す畠のを拒否する条項又は契約秘匿義務条項が盛られていた故   ヽヽ   に︑責任保険一般に事務管理又は委任の概念を通用できないと認める︒しかし労使間では委託という特殊の制度が  

機能し︑受託者たる使用主が全くその存在を秘め・ている委託者︵被傭労働者︶のため自己の信用を拠出する︒故に  

この場合は﹁委託の概念が優先するので︑保険金債権ほ労働者に直接与ゝ芸れ︑使用主の法的介在がもほや障害と ヽヽ  

なるぺきでない﹂と説くヵなお受託売主破産の際蓼託人が代金債橡確保︵rm計diq旨︶権を与える商法五七五条  

の趣旨誓お場合にも援用する︒を本当の保険契約者隠使用書恕く高名を秘している第三者であ㌢と\を保  

険者が必然的に承知している筈だということも致由にされた︒   

彼の説ほ当時の結合労災団体保険の実体を無視していたし︑貴任保険般に拡張できないものであったから︑殆  

ど反響を喚ばずに黙殺きれた︒  

︵2︶   

︵三 タルプリーヒは次の二論拠から責任保険金の被害者への排他的帰属を主張した1   

まず責任保険上の特殊原則として︑保険者の義務は﹁契約履行上︵属壱三三条参照︶又ほ契約外関係で保険契   ヽヽヽヽヽヽヽヽヽ   約者が犯しうべき過失の偶然な金銭的結廉滋保険契約者に免れさせる﹂という﹁為す債務﹂であると説べ︒そして  

↓為す債務﹂⁚・の量的不可分性に由り︑被害者に自2︑の賠償債務を支払わない限り︑保険契約者は保険者に保険金の  

一部たりとも支払を要求できないと説く︒   

第二に保険契約表の填補契約性が説かれる︒この原則を契約当事者間にしか適用しない=ハ五九年破棄裁判決  

以来の判例の態度を批判して︑被ほこの公序上の原則が保険契約者の権利承継人にも適用ざるぺき故に︑.保険契約  

者の損失において利得しえないと説く︒庭して保険契約者は保険者に被害者への直接支払を強制できると説く︒   

彼の所論には重要な建設的な示唆が潤えだしているけれども︑﹁為す債務﹂論が損害保険契約の本質の通説と社  

︵三三一︶ 七七    アランヌにおける責任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶  

(13)

会的惑覚に反する点で︑彼の説も影轡カは大きくならなかっ・た︒  

︵き︶   

︵三︶ ブラニオルは二八九五年の判例評釈に串いて判例の態度を容認した上で︑後述一八八九年法に刺戟され︑   ヽヽ︑ヽヽヽヽ  ヽヽヽ  ヽヽヽヽヽヽヽヽ   保険契約者が被害者に賠償金憂支払う暗まで保険者の義務は条件的であるという停止条件付義務説を提唱した︒彼  

の説は契約の趣旨に反するし︑また事故発生後の保険契約者の破産を保険者が利用することは判例・通説上認めら  

︷4︶  

れてなかった故︑保険者の保険金支払義務が事故発生当日から確定的に生じることほ異論をみない︒だからプラニ  

︵5︶ オル自らやがてこの説を撤回して後述の別の立場に移ることになる︒  

︑︐︑︑ 

︵6︶   

︵四︶ 劇八九八年法以前の労災保険に関連して事務管理説も生じた︒しかしこれは前述フランス労災保険の特質  

を無視しており︑第二に仮に専務管理だとしてみても︑その有益・必要費用は給料天引により労働者が前払いして  

︵7︶ 

︵8︶ いる訳だから︑委任と揉言えても事務管理とはいえない︒この説もすぐ殆んど消滅した︒但し当時から現在まで判  

︵9︶  

例は一貫して結合団体災害保険については使用主を事務管理者とみる︒この点で事務管理説の実際的意義ほ大き  

︒   

TFal訂r︸ Anm de DrOit cOmm..−怒Ou p.−−∽.   

Tarb針rie阜Des a仏S亡ranCe COntre−esaccidentdutra畠i−︸ tF訂ep.d.−Besan電nこ00芦pp.N筐et㌣hⅣ遥ets.  

一般に彼の代表作として挙げられ各のはDarrasetTarbO彗叫gF De−蜜t︻ibutiOnen CaSde slnistredes−ndemnit訝d︑a−  

SSuranCeu dans AnP de DrOit cOmm.−莞卒仁一∞ゆ○︒   帝王十一巻 第三号  

Parisu N∽mai−00誤︸ D.P.−00¢P N合いS.笥.N.NO−et nOte de Appert.  

Cf.H.厨0βdiタ p.諾.  

宏Oteの0仁肌Ciく.−べ首i戸 ︸¢ロ.D.づ.−¢−N.−.00ー.   

︵三三二︶ 七八  

(14)

︵6︶ ぎp首肯F nO−eauPP・L箋00ー・N∽¢いSamt・ヾnOtea仁D・P﹂苫−・  

︵7︶ 但し判例は天引される労働者の追認した事務管理と解した︒  

︵8︶⊥最近式任保険般でこの説を探るは︑H・DubOis﹀Du−iended−Oitent蒜−eti2rニ監et−ぎsureuニans−ぎs・de宇   

sp.d2drOilcOmmunこ訂s2・Pa−is︸−¢N甲n︒00Nのみ︒cf・望n2yu n︒NO↓﹀p・N讐⁝Spi−rein﹀n︒−声p・N声  

︵9︶ だから殆どの労災責任保険も事務管理と解された︒理論的ノにほ二償険の結合を無視する大きな誤まりがあるが︑実際的にこ   

の判例のおかげで労災被害者ほ外見程の不利を受けずにすんだ︵cf・Ciデーヱuill・夢S・−買・H・墓・etnO訂deLa−  

bbか︶︒  

四  

γウブル・・ヘイマン  ︵こ 保険契約者破産の場合に限らず︑広くみ顛責任保険における被害者の不利益とはイ不利・不便な複支払﹂  

である︒同じ事情は︑民渉二七五三条︵賃貸人・賃借人・転借人︶︑一七九八条︵労働者卜請負人・エ作物所有者︶︑  

山九九四条︵委任者・重任者・復受任者︶賢二場合にみられる︒いずれも︑債権者が自己の債権の行使により︑   ス・デピッール   復債務者たる讐二者に対する偵権を︵中間︶債務者の財産内に発生させる︒   アクション・デレター 

︵1︶   

判例・通説は夙に右の三場合に各条文を根拠として債権者の復債務者に対する直接請求権を認めた︒そして事務  

︵2︶  

管理・他人の為にする契約・取次において生じる撃二者への直接請求権から︑右の三場合を区別した︒この区別の  

﹁3︶  

基準ほ中間債権者が債権者︵讐二者︶の利益の為にする意思をもつか否かにあるが︑要するに異質な二種の直接講  

︵4︶ 求権が存することが明かにされた︒   

AactiOndirecteVの表現で総括される右の二種のうち︑前者は法律によって与えられ︑後者は契約︵又ほ準契  

︵5︶  

約︶によ?て与えられ︑両者の基礎が興る︒  

フランスにおける責任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶   ︵三三三︶ 七九   

(15)

第三十一巻 第三琴   ;三一四︶ 八〇   

︵二︶一前者の意味で1直接請求権なる標号が特に意味をもつ −一般に称されるアクション・ヂレクトは︑  

﹁債権者が自己の名で︑自己の債務者︵第三者︶ に対して︑自己の債務者がその第三者に対して有する債権の支払  

︵6︶  

を得るために保有する請求権﹂に他ならない︒しかもこの直接請求権者は自己の本来の債務者貯対する請求権をな  

お保持するし︑同じくこの中間値務者ほ復債務者に対する自己の債権をなお保持する︒かように定義された直接請  

︵7︶ 求権が存在する可能性は多くの状況から生じる︒  

︵8︶   

資任保険における被害者の立場はかかる状況の典型とされ︑アクション・ヂレクト論展開の主分野となってき  

た︒   

︵三︶ しかしAactiOn directeVという用語自体はフランス法典の知らぬものであり︑また判例法上直接請求権  

︵9︶︵ュ0︶ 開拓の根拠とされた前記三条文も︑歴史的にまたその限定的規定の放に︑直接請求権に無縁であるといわれる︒   

さらに︑安住保険における被害者の由害賠償債権と加害者の保険金債権との実質的・経済的同劃性に着目して︑  

被害者の直接請求権の基礎を契約に求める理論も跡を絶たずに相次いで登場してくる︒   

︵四︶ 以上のように責任保険における被害者の立場を︑広く私法全備の同様な問題の一環として考える理論が早  

クレアシシエ・シログラフエール くも仙八七〇年代に出現した︒これは十九世紀せ通じて判例が努力してきた普 通 債 権 者の立場の保障強化  

︵11︶  

という一般的動向の山徴表ともみられる︒かくしてアクション・ヂレクト∴般理論そのものの確立が指向されるこ  

とになる︒   

なお直接請求権論の展開上注意されることは︑第山に︑前述したように︑acti〇〇direct2が実は二種存し︑論者  

の責任保険契約の把握の仕方により﹁被害者の直接請求権﹂もそのいずれを執るかが規定されることである︒そし  

て本稿の扱うその理論史もこの二基調の対立をみせた展開がなされる︒第二に︑フランスでは訴権概念からの権利   

(16)

ヽヽヽ・ヽヽ ・請求権二概念の分離化が比較的意識されないことから︑直接請求権論にもかなりの論議の浪費がみられる点であ  

る︒第三に被害者の貴任保険金請求権ほかような直接請求権表とは異質な独自性を滝っものではないかという問  

題が残る点である︒   

以上に注意した後︑次節でかかる一般論的観点に立った学説の展開をみることにする︒  

︵1︶ 直接訴権の存在を法律が明諾している場合も若干あるが︵例−︑aチ一双芯C.ci墓infineこeヨa已antp邑agirdire?   

tememtcOntre−apersOコn2qu2−emand2taires釘tsubs−i孟e・︶︑多くの場合限定的文言でいわば消極的に認めるにすぎな   

い︵例−宮t・−↓訟C・Ci邑こes︒宇−︒Catairenいestten仁en責S訂prOpri冨−蒜q宕jusqu︑いcOnC喜enCed仁pri舛de−a   

等uS⊥OCatiOn⁝・:  ︶︒判例が直接訴権を認める際︑直接訴権の例外的性格に因り明文の根拠が必ず挙げられる︒しかし右の   

ようなその明客の消桓さのため︑該条文の分析・解釈による直接訴権の発見紅果した判例の役割ほ重要である︒さらに判例に   

要請されたことは直接訴権の適用範紺とその拡張可能性の検討であった︒判例をみれば︑直接訴権に関する条文が直接訴権の   

例外性から﹁制限的﹂に解釈されていることは間違いないけれども︑その解釈は﹁文言的﹂でなく立法者の追求した﹁目的﹂   

を考慮している︒cf・D邑ONenCyC・﹀Rep・COde ci昌一t.H一pp.−忘etご∽︒  

︵2︶ これらの場合に生じる相互的な直接請求樺は行為の性質自体から堕じるものである︒つまり事務管理者や取次人は決して自   

己の名でかつ白己の計算でその行為をする意思がなく︑単なる媒介者として彼らの人格は当該法律関係の完結と共に消失す   

る︒他人のためにする契約紅おいては右と異り︑約束者は定義上︵民一一三条︶その行為に利益を保持する︒しかし︑この   ドルワ・チレタト    契約の目的は受益者に対約束着直琴権を創設することにあり︑受益者の直接請求権はこの直接権自体㌔離レ和完なら   

ず︑この直接権創設は契約締結時に契約当事者が考慮した所にすぎない︒c−・DaロONenCy.学Cit.′p.ご少  

︵3︶ cf・Spi−︻ein︑n︒課.p.H00∽  

︵4︶ ﹁直接請求権﹂なる表現がもつ意味の分析は曾−宏後掲番の功紡︒  

フランスにおける貴任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶   ︵三三五︶ 八一   

(17)

︵5︶ 両者の究局の基礎が法にあ′るにせよ︑虫面の効果論でこの相対的区別は意味をもつ︒  

︵6︶ Da−−OP enCyこOp:Cit・p・ロ∽・  

︵7︶ 法律が直接請求権を与えた場合すべてを列挙することは割愛する︵その点はDal−阜ency・﹀Op・Cit・p・−−♪︼弓−素照︶︒   

しかし被害妻が弁済を確保するために有す牒諸手段︵この体系的記載はLa−Ou壱︒N−㌣p・−霊=参照︶中で直接請求権の占   

める地位を識るためまたそのオリジナルな法的性質を解明するためにほ︑右の具体事例すべてに当ることが必要︒  

︵8︶ cf・Spilrein︶p・謡?  

︵9︶ SO−us.Lぎti︒ndirecteニぎerp邑ati︒コ骨sarti訂s−謡如こ↓謡︒ニ︵営V℃・N・   

立法者ほ戎!空茶≡∵を付与する積りだったのなら︑︑かような規定方式を用いなかったであろう故に︑これら条文が何らかの   

pr慧rence∵窄付与した微跡は見出しえない︵cf・P−aniO−2−Riper−こ・舛parP2−琵ヂn︒琶這audry・Lacantiner蒜et   

Wa芦LOuage.t.H.n︒−−畠∴S︒−us−Op・Cit・﹀p∵だ芯ets・︶︒  

︵10︶ しかし︑今日強固な判例法が実需に寧をれら条文を手がかりとして直接請求権の存在を容認している以上︑この程度の反   

論に拘わる理由ほない︵立法としても︑c竹・C・→ra声こiデーβa−︷・芦mOd・parL・−¢・j皇﹂琵も・P﹂望・P   

−山印︶︒  

︵11︶ H賢audrn品もp・歪e−恵芦∴その﹂例ほ︑牽連債務間の留置︒相殺に関する形式論克服により学説判例が発展させて   ヽヽヽヽヽ    きた一首ceptl〇三︵n宰adlmp露cOn−−aC−us︶︶の発展過程︵フランス民法ほ元来双務契約上の〟般原則としての同時履行抗   

弁権規定を設けてなか完が︑双務契約上の両横務の牽適性と売買に関する二三の規定に拠ってこれが判例法上の原則となる ヽヽ   

に至った︶cf.ずe−L・紆J・Mazeaud・Le盲00も︒−−N:tヂpp・箋ets・いC︒−i︒etC︒pitantこ・戸n︒−缶︒ニ芦  

五 

竺︑︶.豪ず単終に債権者代位権の効果の例外として直接請求権を把握するに止まったヲロムピ′エールが現われ    第三十一巻 第三号   ︵三三六︶ 八二  

(18)

︵1︶  

た︒   

債務者の戎権利を単独行使した債権者が︑その行偲元より︑民法仙二ハ六条の例外としてその凝利の排他的帰属  

セジ●アレ   までも取得する場合が.ある ︵例えば︑支払差止の効力を確定して該金額の排他的付与を受ける債権者︒前記三条文  

ヽヽヽ   の受益者のように債務者に属する請求権の利益の排他的宰受を債権者に許す準契約が個々的に法定されている場  

ギャランチ   ギャラン   メ・ギ†ラン   合︒自らも復担保責任者に担保されている担保者任署へ被担保者が担保請求を行う場合︶︒   

同様に︑責任保険金帰属に閲し︑保険契約者の保険金債権は被害者の鏡害賠償債権そのものに他ならない故︑こ  

の両債権ほ﹁保険契約者の財産中に混同したりまたその属性を喪失してはならない﹂︒  

ヽヽヽ  恰も保険契約者が白己に代る支払と免責獲得を責僅保険者に求めるどとく︑被害者は保険契約者の権利を借りて  

ヽヽ   しか保険者に訴求できず︑即侍・直接訴求の不可能なことは疑いないけれども︑右の借用 ︵empruロt︶ こそ保険契  

00000   約自体により被害者へ与えられる保険金の実効的付与︵−︑attributiOnま㌢ee︶宜他ならな小︒さらに︑責任保険  

契約締恕時の保険契約者の意思解釈からもこの説が裏付けられる︒  

コー∴  ヽヽ    右のような考察を山般化し串冷酒とし 

の反射に上って︑債務者が復債務者に行う求償ともなる効果凌有する場合が 

履かつ自己の名において復債務者へ請求権を行使することになる﹂︒   

︵二︶ 右のように︑債権者・債務者・復債務者瀾に存サ牒二億魔の実質的同州性に着目す牒七とから︑債権者代  

位権の例外としてdefactOaCtiOndirecteを把握んようとする説は︑その権利成立過程部の論証が薄弱であり︑ま  

ヽヽヽヽ  ヽヽヽヽ   た本来保雀方法にすぎぬ債権者代位権人間按訴権︶と執布方法になりきらざるをえぬ直凝覇権と 

へ2︶  

掘り下げなかった欠点が指摘される︒  

フランスにおける讃任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶   ︵三三七︶ 八三   

(19)

︵三三八︶ 八四   選二十劇巻 第三号  

︵3︶   

この説が茸任保険の実際の必要に応えて衡平の見地から新しい技術概念を導入した開拓者的意義は認めねばなら  

ないが∵法典叱裏付けられない直感請求権論を確立するにば︑相応の堅実な土台とその後の理論的展開に耐える構  

造性を備えたより.一.層の本質論なぃん漁法の支持を待たねばならなかった︒   ヽヽヽヽヽヽヽ    ︵三︶ ずっと後にも︑衡平理念のノ一技術型腰といえ渇この直接請求権をそれ自体として把まえようとしたソリュ  

︵1︶  

彼は直接請求権な不当利得の制裁手段の㌣と理解することにょり︵債務者の他の債権者が利  得する理由の認め瓜  

れない債務者の或債権に対する特定債権者の権利︶︑遭腰請求権の理論構成︵或は不当利得返還請求権への吸収に  

︵5︶  

よ 

︵6︶  

ノ原因ナン﹂与いえないから︑直接請求権を以て不当利簡返還請求権と目することほできない︒かくしてソジュの  

試みも失敗した︒  

︵7︶  ︵四︶ ﹁十九世紀フランス科学の傑作﹂Aubry2tRau欝四版二八六九−七九年︶によれば︑前記三条文の場  

合に限り債権者が直接請求権を行使できるのでなく︑↓その基礎が何であれ︑何らかの法律関係により同仰の債権  

を傾務者が有する総ての場合に︑復債務者へ債権者の直接訴権が行使される﹂り  

︵︐︶   

ちなみに︑Aubryet Rau一八六五年版は契約の相対性に忠実な古典的立場を堅持して被害者の地位を何ら考慮  

︵9︶  

せず︑第四版は右の如く︑第五版︵岬九〇〇〜〇二年︶ ほ後述の先取特権説に拠る︒この変遷は興味深い示唆を与  

える︒  

︵五︶ クロムピ瓜−ルと同じ構成に立つドモロソプが︑債権者代位権行使の効果の例外として︑或種の債権を倍  

者の財産内に繰入れることなく特定債権者へ付与させる際︑総債権者の仙般担保に対比した意味で樽定債権者の   

(20)

特別担保として該債権を構想した点に︑本項に述べるラべの理論の蔚芽がみられた︒しかし前項の学説が債権者代  

位権行使効果の例外としての消極的意義を直接訴権に認めたのみで︑その基盤の分析を試みずに終ったのに対し︑  

同じく衡平を旗印に民窪二般理論の立場から﹁債権上の先取特権﹂を編みだしたヲベの理論的意義は債権の本質か  

︵10︶ ら直接訴権山般を基礎づけた点に在る︒  

︵11︶   

ラべは責任保険における被害者の直接請求権上の︵人的1私註︶先取特権の劇適用として論じた︵2註9参照︶︒   

ラべも︑失火者に対し民法二二八二条を主張できる類焼隣人が保険者に自己の無関係な保険契約を主張できな  

い︑ことを認めるが︑﹁それでも︑そのことほ保険の利益が保険契約者の債権者の内の該被災者に届くのを正当と  

することの妨げとはならない 

︵ほ︶ ﹂ら   

要するに︑ラべは先取特梶という権利 

︵13︶  

単に与えようとしたのであった︒  

へ14︶ ︵六︶ ラべの説はタイムリィにフランス民法の新しい可能性を拓いたものとして大きな反響を喫ん′だ︒   

ところで︑恐慌の披足が次第に速まってきた当時よべ争われた問題に︑鵜合団体災害保険を結んだ企業の被害労  

働者ほ︑使用主破産の場合︑保険会社が使用主に支払った保険金上に使用主の他の債権者の競合を受けねはならぬ  

か香かの問題があった︒  

︵15︶   

この問題についてラベの理論を施用する換金む得た軋例は﹁明文なくは先取特権なし﹂の原則から︑また直接請  

︵16︶︵打︶ 親権と先取特権とを同視すること偲否定する故に︑ラべの説を却けた︒   

さらに︑ラべの説は保険契約考の他の債権者に対して決定的に有利な立場を被害者へ供するに至らなかっ元︒骨  

︵18︶ だし彼の説によれほ﹁二箇の直接請求権に限られず﹂複数の直接請求権が存する﹂からである.  

プラ︑二ス紅・綱ける賓任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶   ︵三三九︶ 八五   

(21)

第三十一巻 第三号   ︵三四〇︶ 八六   セッションセジ・アレ   

へH︶   

ま宅.先取特権は債権と同期間存続するというラべめ公式に⁚よれば︑債権を消滅させない債権譲渡・支払差止に  

は先取特権が対抗できる.が∵債権を消滅させる弁済・相殺にほ先取特権は対抗できない︒しかも論者によっては︑  

︵恥︶  

先取特権は債権譲渡にも対抗できないとされる 

︵21︶︵22︶ 求論↑の中心課題の山たる﹁抗弁の対抗性﹂につきフべゎし説が被害者笹与える保革ほ.どく不十分なものとなる︒  

ヽ  ヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽヽ    右の二点からみて︑ヲべが衡平仙般でない責任保険の場における特殊的衡平を洞察することに欠けていたと批判  

できよう︒  

︵1︶ 昔︒mbie︻e・TFか︒rie 

etObligatiOn00u−禦蒜﹁﹂岩Lの︐t・芦n︒−∽か︵同様な理論をなお一層間接訴権行使の効果に別して展開したが︑基本的には前  

書と異らぬこの説には本稿ほ触れない︶︒  

︵2︶ cf.Biney︑n︒NN∽︶ p.N00↓.  

︵3︶ 第3節註︵9︶収録ラべ論文所掲の山八五五年三月二四日パリ控裁判決−1−・2節註︵3︶参照−−がかかる理論の刺戟とな  

ったものと推測される︒  

︵4︶ SO−u∽︸ Op.Cit.u nQ旬−定et00.紆−笥et s.  

︵5︶ Da−−ON.enCyC.〇p.Cit.p.亡ト  

︵6︶ H嘗raud﹀p● 念○いDa−−ON enCy・Op.Cit.﹁これは実定法の具体的所与な鯉祝する︒不当利得の観念は法律と判例が認め  

たさまざまの直接論求樅の要件と効果を説明しそうにない︒他方︑この観念は直接請求権が実定法上拒まれる場合にも曲技請   

求権を付与する羽目になろう﹂︒  

︵7︶ t・宅u ゆ∽−N.  

︵8︶ t・早∵ 票彗−p.芯O nO訂−〇.   

(22)

ー  ︵9︶−琵.cOmple−言ar雷u㌔alclmaig岳e−Gaきt・甲山芯芦p・N㌍n︒te−−se註es・  

︵10︶l・申・1a茸D2Sprl嘉gesspeciau舛 

冨−芸子ラべは二原則の定立から出発した︒即ちトまず民法二〇七五条を根拠に債権を本質上先取特権︵pri蓋ge︶を設定  

ヽヽヽヽヽヽヽヽ  されても毀損されえないとの原則J次に債権←の先取特権の通常の行使態様は該俵攣冗却要び売却代金優先受領でなく﹁先   

取特権被設定債権の債務者に対する先取特権者の直接請求権行使であるとの原則︑∴を一原恥の定立だった︒︵Labb:p・   

citこp.∽ごet s.幹p・ひ↓¢et s・︶︒   

続いてヲべほ債権去先取特権を二種吐合けた︒竺に︵物的−私註︶︑先取特権であり︑これは︑債務者が対聖者依  

lレマンノ  権を有すること覧った契約の要素を︑自己の負担でかつ任意に︑供給した債権者全部のため覧じる︵民法壱至条と一   

七九八粂がその例︶◇第二は︵人的1私註︶先取特権であり︑これ琶己の対債務者請求権にょって債務者に対空者請求 ヽヽ    権姦得させる特定債権者のため賢しる︒﹁或者の人的請求権行使から年じる求償はその者を排他的に利得させねはならな    い﹂理由は︑ラベによれば︑該役儀権が︑その債権者の存在・意思・訴求なくしては︑債務者の財産内鱒発生しなかったであ    ろう点にある︒たとえば︑多数転売買取場合︑買得物を取戻された最終買主が原売主の支払うべき損害賠償金上告の第二種  

︵11︶ 1abb恥u Op・Ci−こn︒∽∽乍︿営etn︒∽∽∵pp・纂びets・  

︵望ラベによれば︵p・買e−﹁S・牒p・男︑動産又は不動産上の先取特権ほ次の観念のどれかによって説明できねばならな   

い︒即七完老練財産の価値増加︑明示・黙示の担保設定語る着意の留患︑物保全罵︑のいずれかで雪︒被災者に保   

険金上の先取特権を付与することは右の範疇の第這帰する︒故紅この先取職権ほ蒜法原則に合致するバ  

︵望実の所﹂彼の関心ほ直接訴権そのものでなく︑あくまで債権去先取特権そのもの覧完のであヱそれ誓ってナボレ   

︵三四こ 八七    フ一アシウご軋おける貴任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶   の先取特権を有するとラべは説く盲bb恥−Op・Ci−⁚﹀n︒NぴetNかこ・3ets・︶︒  

以上二種の債権上の先取特権者はぜちらも第三者の直接の俵権者となる︒  

(23)

︵三四二︶ 八八    第三十一巻 第三号  

オン法典の担保制度の不備を克服して資本制堤産高次化に伴う信用需要の膨張に応えようとしたのだっ左︒この点ほ次の二文   

献参照︒P.deどyne∽.LeC乱eci墓e二eCr監it ︵R厨旨eすpOtFかcai−2︸R恥ぬime dニatransmis賢nde−aprOpriか   

t菩L.G邑−Ouard.−aReまsiOndere㈹imeざp︒tFかc旨2かtab−ipaニeCOdeci墓︶各Li∃ed仁Cente邑re¶COdeci邑   

−父亭1−宍屋 t.H.−宍戸 pp.望遠丁⊥ニーet pp.軒㌫1お¢ 所収︒   ヽヽヽヽ   ︵空 今日に到る迄どの凄も彼の説を掲げている︒但し彼の論文はかなり晦洪というかあいまいであるから︑名の割に彼の説を詳   

しく扱かったのは少い︒なお︑Ba−−eydier︶DeのPri蔓eg訂suニes c鼠ance−Re59昇・こ0000の●p・告∽ets・  

︵竺 CiヂNごui−訂二監房S・−笠研.H一−N00⁚Diヂ∽00nT−筈の.D・Pt−宍戸−・裟∽etnOtedeDupuicb﹀S・−宍戸−・−  

きet nOte de LyOn・Caen. ︵16︶ CiヂーーnOく.−00芦S.−驚↓.−●缶¢のみが例外的にこの同山視を認める︒cf・Hかbraud−p・き¢・  

ヽヽヽヽヽヽヽヽヽ ︵讐 cf.宣すdierこp.Cit.この見解は動産先取特権は追及力をもたないという今尚教われている原則を債権上の先取特権に    ︵17︶ 但し3註9参照︒  

︵18︶ SO︼u∽−Op・Cit・︸n︒−・  ︵19︶ ドabbか−Op● eit・●p・印讐・  

むあてはめる立場から生じる︒  

︵聖 前記三条文忙よる直接請求権に関する判例法によれば︑債権者の直接請求以前に債務者が対復債務者権軋つき詐欺なく行ち  

セッション  た一切の処分行為︵例えば譲渡・相殺・弁済︶は債権者に対抗できる︵cf・Spi−邑n−.pp・−00↓ets・︶  

︵讐 ﹁本論に考察する直接訴権の効果全部を保険者の留置義務から説明できることほ疑いない︒先取特権が同様瞥﹂の効果全部   

を説明できるかほ疑わしい﹂︵昌筈raud一p・会のnOte NO︶︒  

六   

(24)

︵こ′ 以上の学説から明白となったことは︑どの立場から被害者の直接請凍権を構成するにせよ﹂すべて法文を  

︵1︶  

逸脱した法家的操作︵ins−i−u−i昌pre−○敦nnes︶に親らねばなちなかった事実である︒社会の現実に目を向けた衡   平理念から生れたこの新しい法技術を実定法秩序内に定着させるには︑学説・判例の努力だけではどうしてもナポ  

レオン法典の枠づけに邪げられて不十分だった︒    こうして立法者の介入が必然となり︑一八八九年二月一九日﹁農地賃貸人の先取特権制限と保険金帰属に閲す  

︵2︶ る﹂法は第三条二項に︑責任保険関係立法としてまたその際の被害者保護を考慮した立法としても最初の︑規定を  

︵詩︶ 責任保険の元祖について設けた︒  

︵4︶  しかしその規定形式に痛烈な批判もあるように︑何ら積極的に被害者の権利を認めたのでない同法規定をそのま ︵S︶   ま受取れほ︑保険契約者が賠償な履行しない場合の被害者の立場は︑債権者代位権行使の余地もなくなるから︑却   って同法制定前より不利となり︑そ七てただ保険者を利するだけのことになる︒   

この本条から生じる不条理に対する当然の成行として︑被害者保護の積極化を図る種々の解釈が唱えられた︒ ︵6︶︵7︶    まずラベの先取特権説が本条を根拠に改めて力を増し︑かなりの下級審判決がこの説を容れた︒この説は既存法  

︵8︶ 体系をなるべく動かさないように望んだ立法者の意思に反するし︑﹁明文なくば先取特権なし﹂原則に依るかねて  

︵9︶  

からの判例の立場にも反したから﹂破棄裁判例および過半の下級審判決はこの説を却け続けた︒   

︵二︶ そこで新たに︑本条規定を足場に保険金債権そのも㊨の帰属が保険契約者から被害者に移転されると解  

︵10︶ し︑その結果当然に被害者の直接請求権‖‖‖‖=‖保険契約上の保険金請求権が生じる︑と構成する系譜の学説が登場し  

てくる︒その際︑保険金債権の移転方法はどう構成するかによって説が岐れてくる︒  

︵︶  まずブラニヨルの法定指図︵d監gatiOn−かga−e︶説が現われ︑大いに説得力を揮い︑〟九一.仙年遂に破棄裁ほこ  

︵三四三︶ 八九    フランスにおける責任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶  

(25)

第三十〟巻 第三号   ︵三四四︶ 九〇  

︵12︶へ㍑︶ の説に基いて本法上の被害者の遭接請健棒を認あるに重り︑かつその後もこの説は判例に大きく影響した︒   

なお本法によって生じたこの説はその後広く貴任保険仙般につVいても唱えられたので︑この説の検討ほ次号の現  

行学説の箇所で行うことにする︒   

︵三︶ なおギエアールほ責任保険事故を被害者への損害賠償債務負担とみる立場から︑本法三条二頃が所有者へ  

︵14︶ 保険者に対する人的・直接権︵drOitper∽○ロne−et direct︶を付与したものと解する︒  

︵16︶︵摘︶  ところが︑かかる大勢に抗して∵パニエとデュビュイヒ▼は責任保険契約の相対性に忠実に保険契約者の保険金受  

領の正当性を主張した︒彼らはまた永法三条二頃が単なる支払禁止を命じたにすぎず︑かつ普通法原則全体になる  

べく混乱を滝ちこまない︵殊に先取特権の新設を避ける︶という本法立法者の意思を強調した︒この際彼らが保険  

金債権の排他的収得︵appr名riati昌︶をもたらす直接請求権の付与が先取椿権の新設に他ならないと解する点で︑  

彼らは先取特権の理解においてラべと軌を∵にしていた訳である︒   

最後に︑ス八九年法三鳥二項の適用範囲は狭かったにせよ︑上の規定の趣旨を責任保険仙般に類推適用しょう  

とした学説の傾向︑およびそめ後の立法が責任保険における被害者の権利を規定するに当り本法の文言を能う限り  

尊重する態度を守ったこと︵この二理由から本法の意義は極めて大きい︒   

︵三︶ 労働災害における労働者保護を目的としたフランス最初の労災立法一八丸八年四月九日瀧がその山六億  

︵仙九〇五年三月副二日法と仙九三七年七月劃日法により改正︶ にょって本稿に関連する︒   

同条によれば︑ 

代位して保険金を支払う︒︑同℃く︑.使用主も保険者も支払不能の場合︑被害者は﹁使用主の出資を積立てた﹂国民養  

老金膵から賠償を受け得る︒   かく労災被害労働者は十分な保護を受けるから︑この被害者のため保険金上の先取特   

(26)

権ない∵し直按請求権を設ける必要がなくなつた︒しかし︑国民養老金膵は被害者に代位して使用主の保険金債権上  

に先取特権を有し︵同法二六条二項︶かつ対保険者直接請求隊を有するから︑それに対応した被害者の同様な権利  

∴17︶ 

労災責任保険限りにせよ本法が被害者の保険金に対する先取特権七直接請求権を右のよう叱理論上肯定したこと  

の歴史的意義ほ大きい︒また同法ほ保険契約者の宗った山切の失権事由を被害者に対抗できないとする点で︑後年  

︵1る︶ の各国自動車貴任保険法に大きな示唆な与えた︒   

︵四︶ 二℃世紀に入り責任保険がその種攣契約高において大飛躍を示したのに伴い︑失火責任限りの六八九  

年法の原則を責任保険一般に拡大することが要望された結果︑一九一三年五月二八日法が制定され︑民法典にニー  

︵19︶ 〇二条第八号として編入され養︒   

あらゆる種類の傷害事故への適周拡張︑保険者の保険金留置義務の明確化︑先取特権の承認︑この三点で本法は  

責任保険法を前進させた︒ラ︑べの創始した債権上の先取特権説もこ七に始めて立法的確認を受けた︒   

しかし本法も被害者の直接請求権に言及していないから︑先取特梅と直接訴権の同一視も拒む判例ほ本法につい  

︵21︶  ︵抑︶  

ても被害者の直接請求権をまず否虚し︑また本法の立法理由を膚に直接訴権を否定した判例もある︒   

けれども︑この間題の絶好の適用分野たる自動車事故の激増に刺戟されて︑大多数の殊に山九二〇年代の控裁判  

︵23︶  

︵警      決が直接訴権を承認するに至り︑その理論め確立に努めた︒その先駆は山九仙八年二月六日パリ控裁判決だ︑つた︒   

但じ右判決も先取特権から直接請求権を抽きだしたのでなく︑﹁山九山三年法政二八八九年法所定の保障をあら  

ゆる傷害事故に拡張したものであり︑本法ほ賠償額を限度として債権者へ保倹金に対する固有権︵drOit prOpre︶を  

付与したものに他ならない︒⁝⁝⁝・⁚このことから︑債権者は保険者に対し直接請求権を有することが結論ざれる﹂︒  

︵三四五︶ 九山    フランスにおける責任保険成立過程および被害者の直接請求権︵三︶  

参照

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︵原著三三験︶ 第ニや一懸  第九號  三一六

2 学校法人は、前項の書類及び第三十七条第三項第三号の監査報告書(第六十六条第四号において「財

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