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男性看護 師 に対 す る女性患者 の認知度 とニーズ に関す る研 究

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(1)

男性看護 師 に対 す る女性患者 の認知度 とニーズ に関す る研 究

大山 祐介

1

・戸北 正和

1

・小川 信子

1

・宮原 春美

2

要 旨 冒的 :

男性看護師に対す る女性患者の認知度,ニーズ を把接 し,男性看護師のケアのあ り方 を明 らか にす るため に質問紙調査 を行 った.

方法 :

N

大学医学部附属病院の一般病棟 に入院す る女性患者

188

人 を対象 として,質問紙調査 を行 った.

調査 内容は患者の背景,男性看護師の認知度,必要性 ,男性看護師から看護 を受けた経験の有無などである.

調査期 間は平成

14

1

1 月1 1日‑平成

15

年 1月

31

日である.

結果 :

1.

男性看護 師の認知度 は高か ったが,実際 に男性看護師か ら看護 を受けた経験がある人は

34

(18.9%)

2

割 に満 たなかった.男性看護師を必要 と回答 した人は

97

(53.9%)

と過半数 を超 えていた.

2.

男性看護師に看護 を受 けた経験がある患者,男性看護師が勤務す る病棟 の患者は 「 男性看護師が必要」

と認識 している人が有意 に多かった.

3.

男性看護師か ら看護 を受ける場合の女性患者の反応では,墓恥心が伴 うケア,処置 においては 「 女性看 護師 と代 わる」が多 く,特 に十分 な配慮が必要である.

保健学研究

19(1):1319,2006

KeyWords

男性看護師,ジェンダー,女性患者,蓋恥心

Ⅰ.

は じめに

日本の看護職に占める男性の看護 師 ・准看護 師の割合 はオース トラリア

(8.3%)

,イギリス

(8.9%)

1

)

と比較する と平成

12

4.0% (43,966

)2)

,平 成

14

4.2% (48,886

)3)

と少 ないが,年々増加傾 向にある.

平成元年の教育課程改正後,男子看護学生の母性看護 学実習が 開始 され, 平成

5

年 には保健士 が誕生 した.

また平成

14

年保健婦助産婦看護婦法の改正 によ り,男女 看護職 の名称が看護師に統一 された.男性助産師導入の 検討 も行 われ,男性看護師の活躍で きる環境 は整い始め, 一般病棟 における勤務者 も徐 々に増加傾向にある.

しか し,看護 は身体接触 を伴 うケアが多 く,特 に女性 患者 は男性看護師か らのケアを拒否す ることが多い と報 告 されている4 6 ) .

そこで,男性看護師に対する女性患者の認知度,ニ ズを把握 し,男性看護師のケアのあ り方 を明 らかにす る ために質問紙調査 を行 った.

Ⅱ. 調査方法

1.

調査対象及 び方法

N 大学医学部附属病院 ( 以下, N 病院 とす る)で精神 科病棟 ,小児科病棟

,IC

Uなどを除 く一般病棟 に入院す

る女性患者

188

人 を対象 として, 自記式質問紙調査 ( 留 め置 き法) を行 った.患者選択 にあたっては意識 レベル が よ く, 自力で記入がで きる人全員 とした.N病院に勤 務す る男性看護 師 は

21

(4

.

4

%) で, その うち一般病 棟 に勤務 しているのは脳神経外科病棟

3

人,整形外科病 棟

2

人,外科病棟

2

人の計

7

人 (

1.5%

)である.

2.

調査期 間

平成

14

1

1月1 1日〜平成

15

1

31

日である.

3.

調査 内容

調査 内容 は 1) 患者の背景, 2) 男性看護師の認知度, 必要性 ,

3)

男性看護 師か ら看護 を受 けた経験 の有無 ,

4

)男性看護師か ら看護 を受 ける場合の女性患者の反応 ,

5

)男性看護師に対す る意見 ( 自由記載)である.

1

)は女性患者の年齢,入院病棟であ り,

2)

について は,職業 としての男性看護師 と N 病院内の男性看護師の 存在 を知 っているか, また男性看護師を必要 と思 うか ど

うかな どを質問 した.

4

)については,看護 師が 日常 的 に関わる観察項 目と して 日常会話,バ イタルサ イン測定 ,診察 ( 呼吸音や腸 音の聴診,身体各部 の触診)の

3

項 目をと りあげた. 冒 1 長崎大学医学部 ・歯学部附属病院

2 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科

男性看護 師 に対 す る女性患者 の認知度 とニーズ に関す る研 究

大山 祐介

1

・戸北 正和

1

・小川 信子

1

・宮原 春美

2

要 旨 冒的 :

男性看護師に対す る女性患者の認知度,ニーズ を把接 し,男性看護師のケアのあ り方 を明 らか にす るため に質問紙調査 を行 った.

方法 :

N

大学医学部附属病院の一般病棟 に入院す る女性患者

188

人 を対象 として,質問紙調査 を行 った.

調査 内容は患者の背景,男性看護師の認知度,必要性 ,男性看護師から看護 を受けた経験の有無などである.

調査期 間は平成

14

1

1 月1 1日‑平成

15

年 1月

31

日である.

結果 :

1.

男性看護 師の認知度 は高か ったが,実際 に男性看護師か ら看護 を受けた経験がある人は

34

(18.9%)

2

割 に満 たなかった.男性看護師を必要 と回答 した人は

97

(53.9%)

と過半数 を超 えていた.

2.

男性看護師に看護 を受 けた経験がある患者,男性看護師が勤務す る病棟 の患者は 「 男性看護師が必要」

と認識 している人が有意 に多かった.

3.

男性看護師か ら看護 を受ける場合の女性患者の反応では,墓恥心が伴 うケア,処置 においては 「 女性看 護師 と代 わる」が多 く,特 に十分 な配慮が必要である.

保健学研究

19(1):1319,2006

KeyWords

男性看護師,ジェンダー,女性患者,蓋恥心

Ⅰ.

は じめに

日本の看護職に占める男性の看護 師 ・准看護 師の割合 はオース トラリア

(8.3%)

,イギリス

(8.9%)

1

)

と比較する と平成

12

4.0% (43,966

)2)

,平 成

14

4.2% (48,886

)3)

と少 ないが,年々増加傾 向にある.

平成元年の教育課程改正後,男子看護学生の母性看護 学実習が 開始 され, 平成

5

年 には保健士 が誕生 した.

また平成

14

年保健婦助産婦看護婦法の改正 によ り,男女 看護職 の名称が看護師に統一 された.男性助産師導入の 検討 も行 われ,男性看護師の活躍で きる環境 は整い始め, 一般病棟 における勤務者 も徐 々に増加傾向にある.

しか し,看護 は身体接触 を伴 うケアが多 く,特 に女性 患者 は男性看護師か らのケアを拒否す ることが多い と報 告 されている4 6 ) .

そこで,男性看護師に対する女性患者の認知度,ニ ズを把握 し,男性看護師のケアのあ り方 を明 らかにす る ために質問紙調査 を行 った.

Ⅱ. 調査方法

1.

調査対象及 び方法

N 大学医学部附属病院 ( 以下, N 病院 とす る)で精神 科病棟 ,小児科病棟

,IC

Uなどを除 く一般病棟 に入院す

る女性患者

188

人 を対象 として, 自記式質問紙調査 ( 留 め置 き法) を行 った.患者選択 にあたっては意識 レベル が よ く, 自力で記入がで きる人全員 とした.N病院に勤 務す る男性看護 師 は

21

(4

.

4

%) で, その うち一般病 棟 に勤務 しているのは脳神経外科病棟

3

人,整形外科病 棟

2

人,外科病棟

2

人の計

7

人 (

1.5%

)である.

2.

調査期 間

平成

14

1

1月1 1日〜平成

15

1

31

日である.

3.

調査 内容

調査 内容 は 1) 患者の背景, 2) 男性看護師の認知度, 必要性 ,

3)

男性看護 師か ら看護 を受 けた経験 の有無 ,

4

)男性看護師か ら看護 を受 ける場合の女性患者の反応 ,

5

)男性看護師に対す る意見 ( 自由記載)である.

1

)は女性患者の年齢,入院病棟であ り,

2)

について は,職業 としての男性看護師 と N 病院内の男性看護師の 存在 を知 っているか, また男性看護師を必要 と思 うか ど

うかな どを質問 した.

4

)については,看護 師が 日常 的 に関わる観察項 目と して 日常会話,バ イタルサ イン測定 ,診察 ( 呼吸音や腸 音の聴診,身体各部 の触診)の

3

項 目をと りあげた. 冒 1 長崎大学医学部 ・歯学部附属病院

2 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科

(2)

常生活援助項 目としては食事,移動,排浬,入浴,更衣, 清拭,洗髪の

7

項 目,処置の項 目としては 日常最 も多 く 行 う採血 とジェンダーが影響す ると思われる導尿 ,外陰 部の剃毛,急変時の対応 の

4

項 目をとりあげ合計

14

項 目 とした.そ して男性看護師か ら看護 を受 ける場合の女性 患者の反応 を,「 女性看護師 に代 わる」,「 男性看護師で もやむを得 ない」 , 「 男性看護師の方が よい」,「どちらで もよい」の

4

段階で問 うた.

4.

倫理的配慮

質問紙調査 にあたっては予め,本研究の 目的,方法, 意義,守秘義務等 を文書で説明 し,理解 と承諾が得 られ た患者のみ調査対象 とした. また,調査結果は統計的に 分析 した.

5.

用語の定義

ジェンダー とは心理的 ・社会的な男性性 と女性性 をい い,具体的には男性 は力強い,頼 もしいな どで,女性 は 優 しい,温かいな どのそれぞれの性 に対す る役割期待 を い う.

6.分析方法

分析 は分析 ソフ ト

SPSS Ver9

を使用 して

x2

検定 を 行 った.

Ⅲ. 調査結果

質問紙 は

180

人か ら回収で きた ( 回収率

95.7%).

1

.対象者の背景

対象者の年齢構成は図

1

のようになってお り

,50

歳代が 最 も多 く

51

(28.3%)

,次いで

60

歳代が

32

(17.8%)

であった.

患者 の入院病棟 別では 2 階病棟 ( 産科,婦 人科 な ど)

47

人,

6

階病棟 ( 整形外科,形成外科 など)

28

人,

9

階 病棟 ( 消化器内科,勝原病 など)

19

人であった.

1

.女性患者の年齢構成

保健学研究

2.男性看護師の認知度,男性看護師か ら看護 を受 けた

経験 の有無

これ まで職業 として看護師に男性がいることを知 って いた人は

174

(96.7%)

, さらに

N

病院内に もいること を知 ってい る人 は

118

(65.6%

) であ り,病棟別 で は

6

階病棟 ,

10

階病棟が多か った.

また,実際 に男性看護師か ら看護 を受 けた経験がある のは

34

(18.9%)

であ り,その多 くは男性看護師がい る病棟 に入院 している患者であった.

3.

男性看護師の必要性 に対する認識

男性看護 師が必要 と回答 した患者 は

97

(53.9%)

, 必要でない と回答 した人は

66

(36.7%

)であった.

次 に男性看護師か ら看護 を受けた経験 の有無 と男性看 護師の必要性 に対する認識 との関連 をみた.表 1の よう に男性看護師か らの看護 を受けた経験がある患者

34

人中,

「 男性看護師が必要」 と認識 している人は

26

(76.5%)

,

「 男性看護 師が必 要 で ない

と認識 してい る人 は

7

(20.60/.)

であった.看護 を受 けた経験 がない患者

141

人 中 「 男性看護 師が必要

と認識 している人は

70

(49.7

%),「 男性看護師が必要でない」 と認識 している人 は

59

(41.8%)

であ り,男性看護師か ら看護 を受 けた経験 の有無 と男性看護師の必要性 に対す る認識 には有意差が あった (P

<0.0001).

また,男性看護 師が勤務 している病棟 としていない病 棟での男性看護師の必要性 に村す る認識 をみた ( 表

2).

勤務 している病棟 の患者

30

人 中,「 男性看護 師が必要

と認識す る人 は

23

(76.7%)

,「 男性看護 師が必要でな い

と認識 してい る人 は

6

(20,0%)

であった.勤務 していない病棟 の患者

150

人中,「 男性看護師が必要」 と す る人は

74

(49.3%)

,「 男性看護師が必要でない」 と 認識 している人は

60

(40.0%)

であった.男性看護師 が勤務 している病棟 では有意 に 「 男性看護師が必要」 と 認識 している人が多かった (p

‑0.0222).

男性看護師の必要性 の有無 と患者の年齢 による有意差 は認め られなかった.

4.男性看護師か ら看護 を受 ける場合の女性患者の反応 1

)観察項 目と女性患者の反応 ( 表

3)

日常 会話 について は 「 女性看護 師 に代 わる」 が

17

(9

. 4%), 「 男性看護 師で もや む を得 ない」 は

12

(6.7

%),「 男性看護師の方が よい」 は

0

,「どち らで もよい」

111

(61.7%)

であった.

バ イタルサ イ ン測定ではそれぞれ

12

(6.7%),13

(7.2%)

,

0

,

116

(64

.

4

%), また診察では

41

(22.8

%)

,25

(13.9%)

,

0,69

(38.3%)

であった.

観察項 目全体では 「どちらで もよい」 の回答が最 も多 く

,38.3%〜64

.

4

%であ り,各項 目間にお ける有意差 は なかった.

常生活援助項 目としては食事,移動,排涯,入浴,更衣, 清拭,洗髪の

7

項 目,処置の項 目としては 日常最 も多 く 行 う採血 とジェンダーが影響すると思われる導尿,外陰 部の剃毛,急変時の対応 の

4

項 目をとりあげ合計

14

項 目 とした.そ して男性看護師か ら看護 を受ける場合の女性 患者の反応 を , 「 女性看護師 に代 わる」 , 「 男性看護師で もやむを得 ない」 , 「 男性看護師の方が よい」 , 「どちらで もよい」の

4

段階で問 うた.

4.

倫理的配慮

質問紙調査 にあたっては予め,本研究の 目的,方法, 意義,守秘義務等 を文書で説明 し,理解 と承諾が得 られ た患者のみ調査対象 とした. また,調査結果は統計的に 分析 した.

5.

用語の定義

ジェンダー とは心理的 ・社会的な男性性 と女性性 をい い,具体的には男性 は力強い,頼 もしいなどで,女性 は 優 しい,湿かいなどのそれぞれの性 に対す る役割期待 を

い う .

6.

分析方法

分析 は分析 ソフ ト

SPSS Ver9

を使用 して

x2

検定 を

行 った.

Ⅲ. 調査結果

質問紙 は

180

人か ら回収で きた ( 回収率

95.7%

).

1.対象者の背景

対象者の年齢構成は図 1のようになってお り

,50

歳代が 最 も多 く

51

(28.3%)

,次いで

60

歳代が

32

(17.8%)

であった.

患者 の入院病棟別では

2

階病棟 ( 産科,婦人科 な ど)

47

, 6

階病棟 ( 整形外科,形成外科 など)

28

,9

階 病棟 ( 消化器内科,勝原病 など)

19

人であった.

図 1.女性患者の年齢構成

保健学研究

2.

男性看護師の認知度,男性看護師か ら看護 を受 けた 経験の有無

これまで職業 として看護師に男性がいることを知 って いた人は

174

(96.7%)

, さらに N 病院内に もいること を知 っている人 は

118

(65.6%)

であ り,病棟別では

6

階病棟

,10

階病棟が多か った.

また,実際に男性看護師か ら看護 を受けた経験がある のは

34

(18.9%)

であ り,その多 くは男性看護師がい る病棟 に入院 している患者であった.

3.

男性看護師の必要性 に対する認識

男性看護 師が必要 と回答 した患者 は

97

(53.9%)

, 必要でない と回答 した人は

66

(36.7%)

であった.

次 に男性看護師か ら看護 を受けた経験 の有無 と男性看 護師の必要性 に対する認識 との関連 をみた.表

1

の よう に男性看護師か らの看護 を受けた経験がある患者

34

人中,

「 男性看護師が必要」 と認識 している人は

26

(76.5%)

,

「 男性看護 師が必 要で ない」 と認識 してい る人 は

7

(20.6%)

であった.看護 を受 けた経験がない患者

141

人 中 「 男性看護 師が必要」 と認識 している人は

70

(49.7

%)

,

「 男性看護師が必要でない」 と認識 している人は

59

(41.8%)

であ り,男性看護師か ら看護 を受 けた経験 の有無 と男性看護師の必要性 に対する認識 には有意差が あった (

P<0.0001).

また,男性看護 師が勤務 している病棟 としていない病 棟での男性看護師の必要性 に対す る認識 をみた ( 表 2).

勤務 している病棟 の患者

30

人 中

,

「 男性看護師が必要

と認識する人は

23

(76.7%)

, 「 男性看護師が必要でな い」 と認識 してい る人は

6

(20.0%)

であった.勤務 していない病棟 の患者

150

人中

,

「 男性看護師が必要」 と する人は

74

(49.3%

),「 男性看護師が必要でない」 と 認識 している人は

60

(40.0%)

であった.男性看護師 が勤務 している病棟では有意 に 「 男性看護師が必要」 と 認識 している人が多かった (p

‑0.0222).

男性看護師の必要性 の有無 と患者の年齢 による有意差 は認め られなかった.

4.男性看護師か ら看護 を受ける場合の女性患者の反応

1)観察項 目と女性患者の反応 ( 表

3)

日常 会話 について は 「 女性看護 師に代 わる」 が

17

(9

. 4%), 「 男性看護 師で もやむ を得 ない」 は

12

(6.7

%)

,

「 男性看護師の方が よい」 は

0,

「どちらで もよい」

111

(6

1. 7%)であった.

バ イタルサ イン測定ではそれぞれ

12

(6.7%),13

(7.2%),0,116

(64

.

4

%), また診察では

41

(22.8

%)

,25

(13.9%),0,69

(38.3%)

であった.

観察項 目全体では 「どちらで もよい」の回答が最 も多

,38.3%〜64

.

4

%であ り,各項 目間における有意差 は

なかった.

(3)

1

.男性看護 師か らの看護経験 の有無 と男性看護 師の必要性 に対す る認識

男性看護 師が必要 必 要 で ない 無 回答 男性看護 師か らの看護経験有 り

26(76.5) 7(20.6) 1(2.9)

男性看護 師か らの看護経験無 し

70(49.7) 59(41.8) 12(8.5)

2.

男性看護 師が勤務す る病棟 と勤務 しない病棟 での男性看護 師の必要性

男性 看護 師が必 要 必 要 で ない 無 回答 男性看護 師が勤務 す る病棟

23(76.7) 6(20.0) 1(3.3)

( %)

p‑0.0222

3.

男性看護師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者 の反応 一観察項 目について‑

女 ■ 筈諾 酎 こ 警 驚 き 男貰票警 の どち らで もよい 無 回答 日常会話

17(9.4) 12(6.7)

0

111(61.7) 40(22.2)

バ イ タルサ イ ン測定

12(6.7) 13 (7.2)

0

116(64.4) 44(24.4)

2

) 日常生活援助項 目と女性患者の反応 ( 表

4)

日常生活援助項 目では排池,入浴 ,更衣 , 清拭,食事, 移動 ,洗髪 について患者 の反応 をみた ( 表 4).排浬 で は 「 女性看護 師 に代 わる 」 が

121 (67.2%)

, 「 男性看 護 師で もや む を得 ない」 は

8人 (4

.

4

%), 「 男性看護 師 の方が よい」 は

0

,「どち らで もよい」 は

9

(5.0%)

であった.

入浴,更衣

,

清拭 では 「 女性患者 に代 わる」がそれぞ

122

(67.8%)

,

116

(64

.

4

%),

114

(63.3%)

と 最 も多か った.

また,食事 ,移動 ,洗髪で は 「どち らで もよい」がそ れぞれ

91

(50.6%)

,

97

(53.9%)

,

73

(40.6%)

と 最 も多か った.

排浬 ,入浴 ,更衣,清拭 は蓋恥心 にかかわるケアであ り , 「 女性看護 師 に代 わ る

が多 か った. また各項 目間 における有意差 はなか った.

4.

男性看護 師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者 の反応 一 日常生活援助項 目について‑

女ノ ー 芸 欝 に 警 驚 き 男芸票禁 の どち らで もよい 無 回答

121(67.2) 8(4.4)

0

9(5.0) 42(23.3)

122(67.8) 8(4.4)

0

10 (5.5) 40(22.2)

更 衣

116(64.4) 10(5.6)

0

13(7.2) 41(22.8)

清 拭

114(63.3) ll(6.1)

0

13 (7.2) 42(23.3)

食 事

32(17.8) 16(8.9) 2(1.1) 91(50.6) 39(21.7)

移 動

14(7.8) 14(7.8) 20(ll.1) 97(53.9) 35(19.4)

1

.男性看護 師か らの看護経験 の有無 と男性看護 師の必要性 に対す る認識

男性看護 師が必要 必 要 で ない 無 回答 男性看護 師か らの看護経験有 り

26(76.5) 7(20.6) 1(2.9)

男性看護 師か らの看護経験無 し

70(49.7) 59(41.8) 12(8.5)

2.

男性看護 師が勤務す る病棟 と勤務 しない病棟 での男性看護 師の必要性

男性 看護 師が必 要 必 要 で ない 無 回答 男性看護 師が勤務 す る病棟

23(76.7) 6(20.0) 1(3.3)

( %)

p‑0.0222

3.

男性看護師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者 の反応 一観察項 目について‑

女 ■ 筈諾 酎 こ 警 驚 き 男貰票警 の どち らで もよい 無 回答 日常会話

17(9.4) 12(6.7)

0

111(61.7) 40(22.2)

バ イ タルサ イ ン測定

12(6.7) 13 (7.2)

0

116(64.4) 44(24.4)

2

) 日常生活援助項 目と女性患者の反応 ( 表

4)

日常生活援助項 目では排池,入浴 ,更衣 , 清拭,食事, 移動 ,洗髪 について患者 の反応 をみた ( 表 4).排浬 で は 「 女性看護 師 に代 わる 」 が

121 (67.2%)

, 「 男性看 護 師で もや む を得 ない」 は

8人 (4

.

4

%), 「 男性看護 師 の方が よい」 は

0

,「どち らで もよい」 は

9

(5.0%)

であった.

入浴,更衣

,

清拭 では 「 女性患者 に代 わる」がそれぞ

122

(67.8%)

,

116

(64

.

4

%),

114

(63.3%)

と 最 も多か った.

また,食事 ,移動 ,洗髪で は 「どち らで もよい」がそ れぞれ

91

(50.6%)

,

97

(53.9%)

,

73

(40.6%)

と 最 も多か った.

排浬 ,入浴 ,更衣,清拭 は蓋恥心 にかかわるケアであ り , 「 女性看護 師 に代 わ る

が多 か った. また各項 目間 における有意差 はなか った.

4.

男性看護 師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者 の反応 一 日常生活援助項 目について‑

女ノ ー 芸 欝 に 警 驚 き 男芸票禁 の どち らで もよい 無 回答

121(67.2) 8(4.4)

0

9(5.0) 42(23.3)

122(67.8) 8(4.4)

0

10 (5.5) 40(22.2)

更 衣

116(64.4) 10(5.6)

0

13(7.2) 41(22.8)

清 拭

114(63.3) ll(6.1)

0

13 (7.2) 42(23.3)

食 事

32(17.8) 16(8.9) 2(1.1) 91(50.6) 39(21.7)

移 動

14(7.8) 14(7.8) 20(ll.1) 97(53.9) 35(19.4)

(4)

3

)処置の項 目と女性患者の反応 ( 表

5)

処置 の項 目では外 陰部 の剃毛,導尿 ,採血,急変時の 対応 について患者 の反応 をみた.外 陰部 の剃毛,導尿 で はそれぞれ 「 女性看護 師 に代 わる」 が

124

(68.8%)

,

122

(67.8%)

であった.

採血 ,急変時の対応 で はそれぞれ 「どち らで もよい」

111

(61.7%)

,

113

(62.8%

)であった.

日常生活援助項 目と同様 に蓋恥心 にかかわる外 陰部 の 剃毛,導尿 では 「 女性看護師 に代 わる

が多か った.各 項 目間における有意差 はなか った.

また同様 に男性看護 師が勤務 している病棟 としていな い病棟 で女性患者 の反応 との関連 をそれぞれの項 目別 に みたが有意差 はなか った.

各階でア ンケー トを回収 してお り, また混合病棟が多 く,病棟別 の分析 は困難であ った.

5.

男性看護 師に対す る意見 (自由記載) について 男性看護 師 に対 す る自由な意見 を記載 して もらった結 莱

,59

(32.8%

)か ら

68

の回答が得 られ,それ を意味 別 にK J法で分類 した.

その結果,「 力強い,移動時 に頼 りになる」 が

20

,「 蓋 恥心 のため抵抗 が あ る」 が

14

, 「どち らで もよい,女性 看護 師 とかわ りない」が

7

, 「 看護 は女性 の もの とい う イメージがある」が

4

,「 特性 を生か してほ しい

4

,

「 男性患者 には必要」が

3,

「 頼 もしい

2

であった.

またその他 に 「 優 しい,丁寧 ,元気 な ど

肯定的な もの

保健学研究

が各 1あ り,「 大雑把 ,違和感が ある,必要性 を感 じな い」 な どやや否定 的な もの も各

1

あ った ( 表

6).

Ⅳ.

考 察

1.

男性看護師の認知度,男性看護 師か ら看護 を受 けた 経験 の有無

今 回の調査 において,職業 として看護 師に男性がい る こ とを知 ってい る女性患 者 は

174

(96.7%)

であ り, ほ とん どの女性患者が職業 として男性看護師が存在す る ことを認知 していた. この ことは男女看護職 の名称統一 がテ レビ,新 聞等 のメデ ィアを通 じて大 き く報道 された ことも影響 してお り,徐 々に社会 に浸透 してい る と考 え られ る.

実際 に男性看護 師か ら看護 を受 けた経験がある人 は

34

(18.9%)

2

割 に も満 たない結果であった

.N

病 院 にお け る男性 看護 師 の仝 看護 職 者 に占め る割合 は

21

(4.4%)

であ り,全 国の割合 とほぼ同等 であ るが

2

・ 3 ) ,特 に脳神経外科病棟 ,整形外科病棟 ,外科病棟 な どの一般 病棟 に勤務 しているのは

7

人であ り,男性看護 師全体 の

3

分 の

1

と非常 に少 なか った. このため多 くの女性患者 が男性看護師に接する機会 は少 なかった もの と思 われる.

2.男性看護師の必要性 に対す る認識

男性看護 師が必要 と回答 した患者 は

97

(53.9%

) と 半数以上が必要性 を認 めていた.

さらに男性看護 師に対す る認識 を男性看護 師か らの看

5.

男性看護 師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者の反応 一処置 の項 目について‑

刻 等諾 畔 禁 驚 き 男貰票警 の どちらでもよい 無回答 外陰部

の剃毛

1 2 4( . 6 8. 9 ) 5( 2 . 8 ) 0 1 0( 5 . 6 ) 41( 2 2 . 8) 導尿 1 2 2( 6 7 . 8 ) 5( 2 . 8 ) 0 1 1( 6. 1 ) 4 2( 2 3. 3 ) 採血 1 8( 1 0. 0 ) 1 0( 5 . 6 ) 0 1 1 1( 6 1 . 7 ) 41( 2 2 . 8 )

表 6.男性看護師 に対す る 意見 ( 意見 自由

記載)

力強い,移動時に頼 りになる 蓋恥心のため抵抗がある

どちらでもよい,女性看護師とかわりない 看護は女性のものというイメージがある 特性を生かしてほしい

男性患者には必要 頼 もしい

優 しい,丁寧,元気など

大雑把,違和感がある,必要性を感 じない

3

)処置の項 目と女性患者の反応 ( 表

5)

処置 の項 目では外 陰部 の剃毛,導尿 ,採血,急変時の 対応 について患者 の反応 をみた.外 陰部 の剃毛,導尿 で はそれぞれ 「 女性看護 師 に代 わる」 が

124

(68.8%)

,

122

(67.8%)

であった.

採血 ,急変時の対応 で はそれぞれ 「どち らで もよい」

111

(61.7%)

,

113

(62.8%

)であった.

日常生活援助項 目と同様 に蓋恥心 にかかわる外 陰部 の 剃毛,導尿 では 「 女性看護師 に代 わる

が多か った.各 項 目間における有意差 はなか った.

また同様 に男性看護 師が勤務 している病棟 としていな い病棟 で女性患者 の反応 との関連 をそれぞれの項 目別 に みたが有意差 はなか った.

各階でア ンケー トを回収 してお り, また混合病棟が多 く,病棟別 の分析 は困難であ った.

5.

男性看護 師に対す る意見 (自由記載) について 男性看護 師 に対 す る自由な意見 を記載 して もらった結 莱

,59

(32.8%

)か ら

68

の回答が得 られ,それ を意味 別 にK J法で分類 した.

その結果,「 力強い,移動時 に頼 りになる」 が

20

,「 蓋 恥心 のため抵抗 が あ る」 が

14

, 「どち らで もよい,女性 看護 師 とかわ りない」が

7

, 「 看護 は女性 の もの とい う イメージがある」が

4

,「 特性 を生か してほ しい

4

,

「 男性患者 には必要」が

3,

「 頼 もしい

2

であった.

またその他 に 「 優 しい,丁寧 ,元気 な ど

肯定的な もの

保健学研究

が各 1あ り,「 大雑把 ,違和感が ある,必要性 を感 じな い」 な どやや否定 的な もの も各

1

あ った ( 表

6).

Ⅳ.

考 察

1.

男性看護師の認知度,男性看護 師か ら看護 を受 けた 経験 の有無

今 回の調査 において,職業 として看護 師に男性がい る こ とを知 ってい る女性患 者 は

174

(96.7%)

であ り, ほ とん どの女性患者が職業 として男性看護師が存在す る ことを認知 していた. この ことは男女看護職 の名称統一 がテ レビ,新 聞等 のメデ ィアを通 じて大 き く報道 された ことも影響 してお り,徐 々に社会 に浸透 してい る と考 え られ る.

実際 に男性看護 師か ら看護 を受 けた経験がある人 は

34

(18.9%)

2

割 に も満 たない結果であった

.N

病 院 にお け る男性 看護 師 の仝 看護 職 者 に占め る割合 は

21

(4.4%)

であ り,全 国の割合 とほぼ同等 であ るが

2

・ 3 ) ,特 に脳神経外科病棟 ,整形外科病棟 ,外科病棟 な どの一般 病棟 に勤務 しているのは

7

人であ り,男性看護 師全体 の

3

分 の

1

と非常 に少 なか った. このため多 くの女性患者 が男性看護師に接する機会 は少 なかった もの と思 われる.

2.男性看護師の必要性 に対す る認識

男性看護 師が必要 と回答 した患者 は

97

(53.9%

) と 半数以上が必要性 を認 めていた.

さらに男性看護 師に対す る認識 を男性看護 師か らの看

5.

男性看護 師か ら看護 を受 ける場合 の女性患者の反応 一処置 の項 目について‑

刻 等諾 畔 禁 驚 き 男貰票警 の どちらでもよい 無回答 外陰部

の剃毛

1 2 4( . 6 8. 9 ) 5( 2 . 8 ) 0 1 0( 5 . 6 ) 41( 2 2 . 8) 導尿 1 2 2( 6 7 . 8 ) 5( 2 . 8 ) 0 1 1( 6. 1 ) 4 2( 2 3. 3 ) 採血 1 8( 1 0. 0 ) 1 0( 5 . 6 ) 0 1 1 1( 6 1 . 7 ) 41( 2 2 . 8 )

表 6.男性看護師 に対す る 意見 ( 意見 自由

記載)

力強い,移動時に頼 りになる 蓋恥心のため抵抗がある

どちらでもよい,女性看護師とかわりない 看護は女性のものというイメージがある 特性を生かしてほしい

男性患者には必要 頼 もしい

優 しい,丁寧,元気など

大雑把,違和感がある,必要性を感 じない

(5)

護の経験 の有無 と男性看護師が勤務 している病棟 と勤務 していない病棟 の関連でみた.その結果,男性看護師か らの看護 を受 けた経験がある人は経験がない人に比較 し て 「 男性看護師が必要」 と認識 している人は有意に多かっ

た.

また男性看護師が勤務 している病棟 としていない病棟 の比較では 「 男性看護師が必要」 と認識 している人が有 意 に多かった.つ ま り,男性看護師が増加 し,男性か ら 看護 を受 ける機会が多 くなること, また看護 の専 門性, 質 を高めて看護の職場 における男性看護師の評価 を高め てい く必要がある.

山崎

7)

は医療消費者の多 くは画一化 されたジェンダー の規範 や イメー ジに よってで はな く,個 人の専 門的能 力 ( 知識 ・技能)や人間的態度 によって医療者 を評価す るようになるのではないか と述べている.社会的 には看 護 とい うと女性 とい うイメージが あ る. 今 回の調査 で も男性 と接 したことがある人は男性看護師 に対 して必要 性 を認 めてお り, いか に専 門職 と しての対応 を行 える か,それ を積み重ねて行 くことでジェンダーにかかわ ら ず看護 師 としてみ られる と考 える.吉崎 ら

8)

の研 究で も 同様 の結果が得 られている. また臨床 において は患者 の性格や入院期 間な ども影響す る と考 えられるが,かか わ りを続 ける うちに信頼が強 くな り, 男性 ,女性 とい うことを意識せず に看護 を行 える場面 にも遭遇す ること がある.

男性看護師 と接 したことがない人 は男性看護師に対す るイメージがつ きに くく,看護職者 とい うよ りも男性 と して捉 えていたのではないか と考 える.看護 とい う職業 には,女性性 に由来す るイメージがつ きまとい, 「 看護 は女性 の職業」 といった社会的固定観念がある

9)

といわ れてお り,この ことが影響 した もの と考 える.

3.

男性看護師か ら看護 を受ける場合 の女性患者の反応 男性看護師が行 う看護 について観察項 目として 日常会 請,バ イタルサイン測定,診察の

3

項 目, 日常生活援助 項 目として食事,移動,排浬,入浴,更衣 , 清拭,洗髪 の

7

項 目,処置の項 目として採血,導尿,外陰部の剃毛, 急変時の対応 の

4

項 目の合計1

4

項 目をとりあげ,検討 し た.

観察項 目の 中で も日常会話 ,バ イ タルサ イ ン測定 は

「どち らで もよい」 とい う回答 が

6

割以上であ り, これ らはほ とんど身体接触 を伴 うことが ないことや 日常的な 場面であるため と考 える.

診察では女性患者の反応 に差がなかった.診察 は明 ら かに身体接触 を伴い,蓋恥心が生 じやすい状況 にあるが,

日常的に医師が行 っているため,看護 とい うよりも医療 とい うイメージが強 くな り,この ような結果 になった と 考 えられる.

日常生活援助項 目の中で排浬,入浴,更衣

,

清拭では

「 女性看護 師に代 わる」 が

6

割以上であ り,蓋恥心が伴

うため と考 える. これ らの看護行為 は病 院内では 日常的 に行 われていることであるが,身体接触以前 に異性 に身 体 を見 られることは普段 ではあ りえない ことである.男 性看護 師に対する蓋恥心が先 に立つのは当然の こととし て捉 える必要がある. しか し,男性看護 師の方が は じめ か ら女性患者 を敬遠 し女性看護師 と交代するのではな く, 専 門職者 として説明 し,合意 を得 た上で実施す ることが 必要である. さらにより良い看護ケアを提供す るために は 日常か ら信頼関係 を築 くことが重要である.

また食事 ,移動 ,洗髪では 「 女性看護師 に代 わる」が 少 な く,「どち らで もよい」 が半数程度 であった.特 に 移動では 「 男性看護師の方が よい

が他 の項 目に比べ て やや多 く, このことは男性 に力強 さを期待 しているため

と考 える.

処置の項 目の中で外 陰部の剃毛,導尿 は 「 女性看護師 に代 わる

7

割近 くになっていた. これ らは性器 に関 わることで, もっとも蓋恥心が伴 うものだか らと考 える.

看護 は身体接触 を伴 うケアが多いため,蓋恥心が生 じや す い.船橋 1 0 )は身体接触 は性 的 な接触 を連想 させが ち なので,異性愛が支配的な現代 では,異性 の看護者か ら 身体接触 を伴 う処置 を受 ける とき,同性 の看護者か ら受 けるよ りも一層強 く,蓋恥感情が呼び起 こされやすい と 述べ てお り,実際 に男性看護師か ら様 々な看護 ケアを受 けるとなる と戸惑いが生 じる もの と思われる.

採血,急変時の対応 は 「どち らで もよい」が

6

割以上 となっていた.これは適切 な処置がで きること, また命 にかかわる緊急性 の高い場面での冷静 な対応が求め られ るため と考 える.

「 男性看護 師の方が よい」 と回答 した人 は移動 の項 目 以外ではほぼ 0であったが,蓋恥心 を伴 う項 目以外 では

「 女性看護 師にかわる

よ りも 「どち らで もよい

が多 く, この結果 は男性看護師に対する否定的な反応 とはい えないであろう.

4.男性看護 師に村す る意見 (自由記載) について

肯定的な意見 として 「 力強い,移動時 に頼 りになる」

が20 と多かった. これは看護 の実践能力 とい うよ り男性 一般のイメージで捉 えられていた.

また,否定的な意見 として 「 蓋恥心のため抵抗がある」

が1

4

と多 く,前述 した ように男性看護師が実際 にケアを す る場合,蓋恥心 の問題 は大 きく,十分 な配慮が必要で ある. また 「 女性看護師 と変 わ りない」 とい う意見が

7

ある一方で 「 看護 は女性の もの とい うイメージがある

とい う意見 も4 あ り,看護職者 に対するジェンダーバ イ アスが存在す るもの と思 われる.看護職 を典型的な女性 的職業のひとつ とみな している社会一般 における認識が 反映 されている もの と考 えられる.

現在 の状況では男性看護師 と患者が接す る機会 は少 な いが,今回の調査結果か ら接 したことがある患者 はよ り 男性看護師の必要性 を認 めていた.男性が看護界 に進出 護の経験 の有無 と男性看護師が勤務 している病棟 と勤務

していない病棟 の関連でみた.その結果,男性看護師か らの看護 を受 けた経験がある人は経験がない人に比較 し て 「 男性看護師が必要」 と認識 している人は有意に多かっ

た.

また男性看護師が勤務 している病棟 としていない病棟 の比較では 「 男性看護師が必要」 と認識 している人が有 意 に多かった.つ ま り,男性看護師が増加 し,男性か ら 看護 を受 ける機会が多 くなること, また看護 の専 門性, 質 を高めて看護の職場 における男性看護師の評価 を高め てい く必要がある.

山崎

7)

は医療消費者の多 くは画一化 されたジェンダー の規範 や イメー ジに よってで はな く,個 人の専 門的能 力 ( 知識 ・技能)や人間的態度 によって医療者 を評価す るようになるのではないか と述べている.社会的 には看 護 とい うと女性 とい うイメージが あ る. 今 回の調査 で も男性 と接 したことがある人は男性看護師 に対 して必要 性 を認 めてお り, いか に専 門職 と しての対応 を行 える か,それ を積み重ねて行 くことでジェンダーにかかわ ら ず看護 師 としてみ られる と考 える.吉崎 ら

8)

の研 究で も 同様 の結果が得 られている. また臨床 において は患者 の性格や入院期 間な ども影響す る と考 えられるが,かか わ りを続 ける うちに信頼が強 くな り, 男性 ,女性 とい うことを意識せず に看護 を行 える場面 にも遭遇す ること がある.

男性看護師 と接 したことがない人 は男性看護師に対す るイメージがつ きに くく,看護職者 とい うよ りも男性 と して捉 えていたのではないか と考 える.看護 とい う職業 には,女性性 に由来す るイメージがつ きまとい, 「 看護 は女性 の職業」 といった社会的固定観念がある

9)

といわ れてお り,この ことが影響 した もの と考 える.

3.

男性看護師か ら看護 を受ける場合 の女性患者の反応 男性看護師が行 う看護 について観察項 目として 日常会 請,バ イタルサイン測定,診察の

3

項 目, 日常生活援助 項 目として食事,移動,排浬,入浴,更衣 , 清拭,洗髪 の

7

項 目,処置の項 目として採血,導尿,外陰部の剃毛, 急変時の対応 の

4

項 目の合計1

4

項 目をとりあげ,検討 し た.

観察項 目の 中で も日常会話 ,バ イ タルサ イ ン測定 は

「どち らで もよい」 とい う回答 が

6

割以上であ り, これ らはほ とんど身体接触 を伴 うことが ないことや 日常的な 場面であるため と考 える.

診察では女性患者の反応 に差がなかった.診察 は明 ら かに身体接触 を伴い,蓋恥心が生 じやすい状況 にあるが,

日常的に医師が行 っているため,看護 とい うよりも医療 とい うイメージが強 くな り,この ような結果 になった と 考 えられる.

日常生活援助項 目の中で排浬,入浴,更衣

,

清拭では

「 女性看護 師に代 わる」 が

6

割以上であ り,蓋恥心が伴

うため と考 える. これ らの看護行為 は病 院内では 日常的 に行 われていることであるが,身体接触以前 に異性 に身 体 を見 られることは普段 ではあ りえない ことである.男 性看護 師に対する蓋恥心が先 に立つのは当然の こととし て捉 える必要がある. しか し,男性看護 師の方が は じめ か ら女性患者 を敬遠 し女性看護師 と交代するのではな く, 専 門職者 として説明 し,合意 を得 た上で実施す ることが 必要である. さらにより良い看護ケアを提供す るために は 日常か ら信頼関係 を築 くことが重要である.

また食事 ,移動 ,洗髪では 「 女性看護師 に代 わる」が 少 な く,「どち らで もよい」 が半数程度 であった.特 に 移動では 「 男性看護師の方が よい

が他 の項 目に比べ て やや多 く, このことは男性 に力強 さを期待 しているため

と考 える.

処置の項 目の中で外 陰部の剃毛,導尿 は 「 女性看護師 に代 わる

7

割近 くになっていた. これ らは性器 に関 わることで, もっとも蓋恥心が伴 うものだか らと考 える.

看護 は身体接触 を伴 うケアが多いため,蓋恥心が生 じや す い.船橋 1 0 )は身体接触 は性 的 な接触 を連想 させが ち なので,異性愛が支配的な現代 では,異性 の看護者か ら 身体接触 を伴 う処置 を受 ける とき,同性 の看護者か ら受 けるよ りも一層強 く,蓋恥感情が呼び起 こされやすい と 述べ てお り,実際 に男性看護師か ら様 々な看護 ケアを受 けるとなる と戸惑いが生 じる もの と思われる.

採血,急変時の対応 は 「どち らで もよい」が

6

割以上 となっていた.これは適切 な処置がで きること, また命 にかかわる緊急性 の高い場面での冷静 な対応が求め られ るため と考 える.

「 男性看護 師の方が よい」 と回答 した人 は移動 の項 目 以外ではほぼ 0であったが,蓋恥心 を伴 う項 目以外 では

「 女性看護 師にかわる

よ りも 「どち らで もよい

が多 く, この結果 は男性看護師に対する否定的な反応 とはい えないであろう.

4.男性看護 師に村す る意見 (自由記載) について

肯定的な意見 として 「 力強い,移動時 に頼 りになる」

が20 と多かった. これは看護 の実践能力 とい うよ り男性 一般のイメージで捉 えられていた.

また,否定的な意見 として 「 蓋恥心のため抵抗がある」

が1

4

と多 く,前述 した ように男性看護師が実際 にケアを す る場合,蓋恥心 の問題 は大 きく,十分 な配慮が必要で ある. また 「 女性看護師 と変 わ りない」 とい う意見が

7

ある一方で 「 看護 は女性の もの とい うイメージがある

とい う意見 も4 あ り,看護職者 に対するジェンダーバ イ アスが存在す るもの と思 われる.看護職 を典型的な女性 的職業のひとつ とみな している社会一般 における認識が 反映 されている もの と考 えられる.

現在 の状況では男性看護師 と患者が接す る機会 は少 な

いが,今回の調査結果か ら接 したことがある患者 はよ り

男性看護師の必要性 を認 めていた.男性が看護界 に進出

表 1 .男性看護 師か らの看護経験 の有無 と男性看護 師の必要性 に対す る認識 男性看護 師が必要 必 要 で ない 無 回答 男性看護 師か らの看護経験有 り 2 6( 7 6

参照

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