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小学校体育における授業としての棒幅跳びの可能性 について

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小学校体育における授業としての棒幅跳びの可能性 について

著者 伊藤 宏, 杉山 瑞穂

雑誌名 静岡大学教育学部研究報告. 教科教育学篇

40

ページ 41‑47

発行年 2009‑03

出版者 静岡大学教育学部

URL http://doi.org/10.14945/00008320

(2)

小学校体育 における授業 としての棒幅跳びの可能性 について

On the Teachability of "pole long jump" at P.E. classes of elementary schools

伊 藤

 

宏・ 杉 山 瑞 穂 *

Hiroshi ITO and NIizuho SUGIYAMA*

(平成20年10月 6日受理

)

Abstract

A purpose of this study was to clarify the teachability of  the pole 10ng jump" at the physical education classes Of elelnentary schools.Psychological reactions boys and girls for the pole 10ng jump as a class was exarnined.

The movement characteristics of the pole long jump have the both aspects of the pole vault and the long jump.It does not jump over the bar singularly highly and jumps far, but land in a sand bOx safely but jumps dynalrLiCally while being floating in the air with a pole and can jump over far, and it is worked on compete for the jump of the hOrizontal direction distance.

Boys and girls showed serious interest in this new pole 10ng jump and gave thern―

selves plenty of tirne with pleasure.Because they vaulted with a feeling of few f10at―

ing and jumped mOre Over than they cloud imagine.

From these results,it seems that the p01e long jump may add it to the track&field items in the physical education classes of elementary schools.

緒言

棒幅跳 び とは、棒高跳 び と走 幅跳 びの運動特性 を利用 した もので あるが、高 く跳 び上が りよ り高 いバ ーを越え ることを 目的 にす るので はな く、 ポールを持 って助走 し、 ポールを砂場 につ いて踏 み きり、 ポールに捕 まってよ り遠 くへ跳 び、安全 に着地す ることを目的 した跳躍運動で、

棒 を使 って宙 に浮 きなが らダイナ ミックに跳躍 して遠 くへ跳ぶ ことがで きる運動 であ り、水平 方 向の跳躍距離 を競 う運動 であ る。

棒幅跳 びの教材観 につ いて、 これ までの小学校学習指導要領 (文部科学省)の基本 の運動 や 陸上運動領域 の学習 内容 と して取 り上 げ られていない。運動特性 は上記 に述べた通 りであ り、

(pole)を使 っての運動 にな り、走 り幅跳 び と走 り高跳 びの両運動 の特性 を併せ持 った運動 であ るが、両運動 にはない棒 に捕 ま ってある一定上 の距離 を浮遊感 を持 って跳 べ ると言 う運動

*静岡市清水小河 内小学校

(3)

42

  宏・ 杉

感覚が ある。 さ らに、助走か ら棒 にぶ ら下 が っ ての踏切、着地直前 で棒 を突 き放す第二跳躍 が ある運動特性 を持 ってお り、高 く遠 くへ跳べ る とい う今 までなか った新 しい跳躍感覚 を味わ う 事がで きる跳躍運動 である。

この棒幅跳 びにつ いて、 ドイツ民主共和国の 陸上競技教程 (1982)、

LEICHT ATHLETIK2

(1995)で は、棒高跳 びの専 門的 な準備運動 と して位置づ けてい る。

しか し、 ウィッシュマ ン (1960)は、学校体 育 および社会体育で9歳か ら陸上競技 の教材 と して、 この棒 幅跳 びを取 り入 れてお り、「 彼 ら はこの教材 が よほど面 白い と見えて、休 み時間 に も、 そ こらか ら適 当な棒 を見つ けて きて、 自 分 たちでス タ ン ドを こ しらえ、一人で練習 した り、 同年齢 の者 どうし棒幅跳 びの競争 を した り す るほどである」 と述べて いる。

一方、 日本で は、現行 の小学校、 中学校 の指 導要領や、新 しい小・ 中学校 の指導要領で も棒 幅跳 びは教材 と して採用 されて きていない。 し か し、勝亦 (2002)は、体育科教育法「第

14講

陸上運動・ 陸上競技 と学習指導」 の中で、新 し い学習指導 と して、「 指導者 は既成 の陸上競技

授業風景

1

の種 目やルールに しば られ ることな く、教材 の本質的 な楽 しさや、発達刺激 と しての運動方法 を追求 してい くことであ る」 と述べてお り、関岡 (1981)は、 中学校 の陸上競技 の棒高跳 びの 授業 と して、 その準備段階 に棒幅跳 び、棒幅高跳 びの練習 を推奨 していた。 このよ うに棒幅跳 びは、現在 の ところ、小学生高学年対象 に、走 り幅跳 び と走 り高跳 びの学習 における準備段階 の教材 として用 い られていないのが現状である。

そ こで本研究 は、小学校 の陸上運動 の走 り幅 跳 びの授業 の応用 と して、棒幅跳 びを行 い、授 業 と して取 り入 れてい く際 に児童 はどの様 な心 理的な反応 を見せ るのか、指導 の際 にどのよ う な ことに留意 した ら良 いかの知見 を求 め るため に行 った。

研究方法

棒幅跳 びは、長 い棒 を持 って助走 し、棒 を砂 場 に突 いて、棒 につか ま りなが ら跳 び上が るた め、助走速度が遅か った り、棒 を突 く位置が遠 か った りす ると、棒 が立 たない ことが予想 され る

授業風景3

。 そのための対策 を想定 し、児童 が安全 に楽 授業風景2

(4)

じめ る授業 を行 え る様、学習過程 と学習 内容 (手立て)を考慮 した上 で授業実践 を行 い、棒幅 跳 びの楽 しさやイメー ジを調査 し、記録 の推移 も分析 した。

1.被験者 の設定 について

棒幅跳 び と走 り幅跳 びの授業 に、児童 がノ己ヽ理 的 に、 そ して運動学 的 にどのよ うな反応 を示す のか を比較 す るために、 静 岡市 内

S小

学校 6年生 を実験群 (男

20名

、 女子

18名 )、

対 照群 (男

21名

、女子

18名

)計

77名

の二群 を設定 し比較分析 を行 った。

2.測

定項 目につ いて

今回 の研究 で は、棒幅跳 びの指導方法 の比較研究で はな く、走 り幅跳 びを経験 して きた児童 が初 めて棒幅跳 びの学習 に取 り組んだ ときに、棒幅跳 び とい う教材 その ものにどのよ うな思 い を抱 くのか、技能習得 の際 にどのよ うな思 いを持つのか、今 日か ら見て指導上 の留意点 は何 か を明確 にす るために以下 のよ うな測定 を行 った。

a。

新体カ テス ト b.運動有能感 の測定

c.不定愁訴   d.運 動 の「楽 しさ」

e。

「 イメー ジ」 f.走 り幅跳 びの記録

d.棒幅跳 びの記録

3.実

践授業 につ いて

○実験群 の授業計画

1時間 目―一走 り幅跳 び、棒幅跳 びの測定 2時間 目―一棒幅跳 びの練習

1。

その場で ポールに腕 を伸 ば した状態でつか ま り、棒 が倒 れ るまで捕 ま って、安全 に着 地す る練習。

2.二

三歩助走 して棒 をつ いて棒 に捕 ま って着地。(授業風景 1参

)

3.跳び箱 や タイヤな ど少 し高 い所 か ら棒 に捕 ま って着地練習。(授業風景2参

)10歩

くらいの助走か ら砂場 に棒 をついて着地。(授業風景3参

)

3時間 目―一走 り幅跳 びの測定、棒幅跳 びの練習 4時間 目―一棒幅跳 びの測定

○対照群 の授業計画

1時間 目―一走 り幅跳 びの測定 2時間 目―一走 り幅跳 び練習

1.短

い助走か らの踏切 の足合 わせ。

2.安

全 な着地 の仕方。

3.全

助走か らの踏 み切 り、安全 な着地 の練習。

3時間 目―一走 り幅跳 びの測定

4.統計処理 につ いて

二群間の比較つ いて は、対応 のないt検定 を、群 内の指導前後 の比較 につ いて は対応 のあ る t検定 を行 い、 それぞれ

5%水

準 で判断 した。

(5)

44   宏・ 杉

5.棒

幅跳 びで使用 したポールについて

(pole)は アル ミ製 で長 さ2.2m、 重 さ

0。

8kgで直径

3cmで

あ る。 メーカーは、 山崎産業K

K製

で「伸縮物干 し竿 (EC040)」 で、一本 の定価 は

2,200円

であ った。授業 で は、合計6本 購入 してお こな った。

結果 と考察

1.形

態値 と運動能力 について

身長、体重 それぞれ男女別二群間でお こない、 それぞれの群間 には有意差がみ られず、両群 とも同程度 の形態値 であ った と判断 した。 さ らに運動能力 と して新体カ テス トを用 い、8項 (握力、上体起 こ し、長座体前屈、反復横跳 び、20mシャ トル ラン、50m走、 ボール投 げ、立 ち幅跳 び)につ いて比較 を行 った。50m走の項 目で

5%水

準 で実験群 の女子 の方 が対照群 の女 子 よ りも有意 に速 い走力 を有 していた ことが判明 した。他 の項 目で は、男女 とも同水準 の体力 を示 していた。

2.運

動有能感 につ いて

運動有能感 につ いて岡沢 ら (1996)、 伊藤 (1987)は、運動 に対す る有能感 の構造 について 次 の「身体的有能 さの認知」、「統制感」、「 受容感」 の三つの因子で構成 されていると報告 して いる。「身体 的有能 さの認知」 とは、「運動能力が優れていると思 います。」「 たいていの運動 は 上手 にで きます。」「 運動 の上手 な見本 として、 よ く選 ばれ ます。」「運動 について 自信 を持 って いるほ うです。」 な どの下位尺度項 目で測定 され、 日頃か ら運動 は上手 にで きる、運動 には自 信があると認識 してい る状態 を意味 している。「統制感」 につ いて は、「練習 をすれば必ず技術 や記録 は伸 びると思 います。」「努力すればたいていの運動 は上手 にで きると思 います。」「少 し 難 しい運動で も、努力すればで きると思 います。」「 で きない運動 で も、 あ きらめないで練習す ればで きるよ うにな ります。」 な どの下位尺度項 目で測定 されてお り、 自分 の努力やや る気 さ え出せばで きるよ うにな るとい う因子である。「受容感」 について は、「運動 を しているとき、

先生 が はげま した り応援 して くれ ます。」「一緒 に運動 しよ うと誘 って くれ る友達 が います。」

などの下位尺度項 目で測定 されてお り、先生や友達か ら受 け入 れ られているとい う意味か ら受 容感 とされている。

今回の測定用 の質問紙 は、上記 の各構成因子 の下位尺度項 目か ら因子負荷量 の大 きい上位2 項 目を採用 し、合計6項目で簡易有能感 の調査票 を作成 し測定 した。回答 にあた って は、5段 階で回答 を求 めた。 その5段階 とは、「 よ く当て はまる…5点」、「 やや当て はまる…4点」、

「 どち らともいえない…3点」、「 あま り当て はま らない…2点」、「 全 く当て はま らない…1点 と した。

今回 の研究 で は「身体 的有能 さの認知」 を「有能感」、「統制感」 を「 努力達成感」 そ して

「 受容感」 を「友達親和感」 と してよ り平易 に捉 え直 し再命名 した ものを用 いる ことに した。

分析 に当た って、「 有能感」、「努力達成感」、「友達親和感」 それぞれ2つの質問項 目の得点 を 合計 して、 その合計点 を二等分 して各因子 の得点 と して比較 した。

両群間で指導前、指導後 の比較、両群 の指導前後で比較分析 を行 ったが、「努力達成感」「 友 達親和感」 の二 因子 は両群 とも指導前後 で3.6〜 3.8か

4。 1〜

4.4の高得点 を示 したが、 どち ら

も両群間 に有意差 は認 め られなか った。 これ らの結果か ら、走 り幅跳 び と棒幅跳 びの「運動有

(6)

能感」 の違 いには特 に違 いは認 め られなか った。

3.不

定愁訴 につ いて

不定愁訴 は「身体 的健康度」「精神的健康度」「生理的健康度」 の3因子 で構成 されている。

不定愁訴 について田中 (2001)は、半健康状態か らくる自覚症状 (愁)によ って被験者 の健 康状態 を測定 し、 その「 半健康状態」 の尺度 と して、身体的、精神的、生理的愁訴 を中心 に次

12項

目が挙 げてい る。「体 がだ るい」「 食欲 がない」「風邪 を引 く」「 気 が ち る」「 めまいがす る」「 生理が不規則 にな る」「 頭がぼんや りす る」「眠 い」「根気が ない」「肩 が こる」「便秘 をす る」「 頭が痛 い」。

これ らは、女子大生 を対象 に した もので今回 は小学生 を対象 に している事か ら、小学生 にとっ てまだ実感 の湧かない項 目「生理 が不規則 にな る」 を「 おなかが痛 くな る」 に、「便秘をす る」

を「 トイ レによ くい く」 に、「 めまいがす る」 を「 や る気 が ない」へ と置 き換 えた。今 回 の分 析で は、「身体 的健康度」 と して「 頭が痛 い」「風邪 を引 く」「肩 が こる」「 体 がだ るい」「食欲 がない」 を、「精神的健康度」 と して「 気が ち る」「頭がばんや りす る」「根気 がない」「 眠い」

「 やる気が ない」 を、「生理 的健康度」 と して「 トイ レによ くい く」「 おなかが痛 くなる」 をそ れぞれの健康度 の指標 と して捉 えた。 これ らの操作 は、本来、元 の調査票 を使用す るのが望 ま しい と考 え るが、今回 は小学生 を測定 の対象 に してお り、予備的 な調査 の性質 も兼 ねていると 判断 し、改変 して調査 し、 5段評価 で回答 を得 た。分析 にあた って は、 それぞれの因子 の測定 項 目を合計 し、平均値 をそれぞれの因子 の得点 と し比較分析 を行 った。

この授業前後で、児童 の体調 の現状 と学習前後で どの程度 に変 わ るのか どうかを見 るために この調査 を行 ったが、走 り幅跳 び、棒幅跳 びの両 ク ラスは学習前後 とも5点満点 中2.1か 2.4

を示 し、両群 に有意差 はみ られず、体調 は良好 であ った こと思 われ る。

4.運

動 の「 楽 しさ」 につ いて

楽 しさにつ いて は、今 まで に行 った事 のない棒幅跳 び とこれ まで に経験 した ことのあ る走 り 幅跳 び と比較す ることで楽 しさを どのよ うに感 じているかを調査 した。走 り幅跳 びの楽 しさに つ いて は対照群 を対象 に、 棒 幅跳 びにつ いて の楽 しさにつ いて は実験群 を対象 に調査 した。

「 楽 しさ」 は「承認」 臨己録」「競争」「運動特性」 の4因子 で構成 されてい る。(伊

2000)

「承認」 は、「 棒 幅跳 びの跳 び 方 を教 えて もらった とき」「 先生 に協 力 して練 習 が で きた と き」

「 先生 に ほめ られ た とき」 の3項 目で、 町己録」 は、「棒幅跳 びでい つ もよ り遠 くへ跳 ん だ とき」「 い つ もよ り遠 くへ跳 べ た とき」「遠 くへ跳 ぼ うと心 が けて実際 にで き た とき」 の3項目で、「競争」 は、

「競争 して勝 った とき」「友達 よ り も遠 くへ跳 んだ とき」「 ひ とを抜 い た とき」 の3項目で調 査 し、

4000 3500

300.0

250.0

200.0

150.0

100.0

*        

□ 指導前

 

爾 指導後

T I

T I I

T

TM眩

276.s

I

男子        女子 棒 幅跳 の記 録

︵E

(7)

46

伊 藤

 

宏・ 杉 山 瑞 穂

「 意欲」 は、「 リズムにの って跳べた とき」「一生懸命助走 して跳べた とき」「 思 い っきり跳んだ とき」 の3項目を調査 し、「本 当 にそ う思 う…6点」「 そ う思 う…5点「 どち らか といえばそ う思 う…4点」「 どち らか といえばそ う思 わない…3点」「 そ う思 わない…2点」「全然思 わな い…1点」 の6段階評価 で回答 を得 た。

対照群 であ る走 り幅跳 びの クラスにお ける「 楽 しさ」 は、指導前後 で比較す ると、 どの因子 で も変容 は見 られなか った。実験群である棒幅跳 びの クラスでは、記録 の因子 に

5%水

準 で有 意 な変化 が見 られた。 この事か ら、 これまでの走幅跳 びの学習で は、比較的記録 の伸 びが 自覚 され に くい ところに楽 しさを見 いだ しに くい面があ ったが、棒幅跳 びで は、予想以上 に記録が 伸 び る事 に気 づ き、 それが新鮮 な楽 しさに感 じたので はないか と思 われた。

5。

走 り幅跳 ぴ と棒幅跳 びの「 イメージ」 につ いて

走 り幅跳 び と棒幅跳 びの「 イメー ジ」 を、「 意欲」 日心理的負担」「 競争」「運動特性」 の4因 子 を7段階評価 で調査 した。 その結果、走 り幅跳 びを学習 した対照群 のクラスは4因子 とも指 導前後 で有意 な変化 は見 られなか った。 しか し実験群 の棒幅跳 びを学習 した クラスは、 疇らヽ 的負担」 に

5%水

準 で有意差がみ られ、指導前 で は5.1点であ ったが指導後 で は4.6点にな り、

難 しそ うだ、 で きるかな、 などの心配 なイメー ジが、実際や ってみた らなん とかで きたので心 理 的な負担感が軽減 した と思われ る。

6.走り幅跳 び と棒幅跳 びの記録 について

走 り幅跳 びで は、実験・ 対象両群 の指導前後 を比較す ると、両群男女 ともに

5%水

準 で伸 び ていた。今回 の測定 で は、実験群 と対照群 の走 り幅跳 びの記録 の優劣 を考察 す るので はな く、

実験群 の走 り幅跳 びと棒幅跳 びの記録 を比較す ることで、 どち らの方がよ り遠 くへ跳べ るのか、

そ して棒幅跳 びで具体的 にどの くらいの記録 が出 るのかを求 めるために行 った。

その結果、男女 とも棒幅跳 びの記録 は指導前後 を比較す ると

5%水

準で有意 な記録 の伸 びが 見 られた。 しか し、女子 の棒幅跳 びの記録 を走 り幅跳 びの記録 と比較 してみ ると、指導前後 と も同程度 であ り、大 きな違 いは見 られなか った。男子 では、学習当初 の記録 か ら有意 で はない が棒幅跳 びの方 が20cm以上良 い記録 を出 し、学習後 の記録 で も、20cm以上 も良 い記録 を出 し ていた。

これ らの事 か ら、男子 は走 り幅跳 びよ りはよ り遠 くへ跳べ る可能性があると思われ る。 しか し女子 には、現時点で は、走 り幅跳 びよ りも遠 くへ跳 べ る可能性 はみ られなか った。 この理 由 は、運動観察 か ら考察す ると、男子 は踏切か ら棒 に しっか り捕 ま って跳躍す る事がで き、 さ ら に着地瞬間 に棒 を突 き放す第二跳躍がで きているが、女子で は、棒 に捕 まる事が精一杯 で、 そ のまま棒 が倒 れ るままつか ま りなが ら着地 している傾 向が見 られ、第二跳躍が十三分 にで きて いない傾向が見 られたか らであ る。

まとめ

棒幅跳 びの教材 と しての価値 を検討す る事 が、今回の研究 の目的であ った。男子で は、記録 の面 で走 り幅跳 びよ りは遠 くへ跳べ ること、技術 の面 か らは、最初 は難 しいそ うに見えたが実 際 にや ってみ ると簡単 に棒が使えた事 などか ら、特 に配慮すべ き点 はみ られなか った。 しか し、

女子で は、棒 に捕 ま って跳ぶ と言 う事が

,い

理的な負担 にな っているが推察 された事か ら、着地

(8)

す る砂場 をよ く掘 り返 し柔 らか くし、安全 な着地がで きる事 を周知 させ る事、 さ らに踏切で棒 に捕 まる事が怖 い と思 っている場面 が多 くみ られ るので、握 りの位置で両腕 を少 しだけ伸 ば し た位置を握 らせて、助走 をつ けないでその場で踏 み切 って棒 にぶ ら下 が る練習 をす る事 など工 夫 し、心理 的な不安 を取 り除 く配慮 は必要 になる。

まとめてみ ると、棒幅跳 びは、 これ までの陸上運動 にはない浮遊感 を伴 った跳躍がで き、 同 時 に遠 くへ跳躍で きるとい う特性 を持 った跳 の種 目と して、陸上運動 に付 け加えて も良 いので はない と思 われ る。

参考文献

1)伊

藤宏・ 野 中基之 (2000)児童・ 生徒 を対象 に した短距離走指導 にお ける適切 な距離 につ いて スプ リン ト研究

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関岡康雄共訳 ベースボールマガ ジン社 347‑390

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Rolf Krempe10 Eduard Haag O Harald RIoller(1995)Die Leheweise

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参照

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