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Academic year: 2021

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(1)

スリット

イオン源

試料

図2質量分析装置のモデル









     

時間

図1のベータ崩壊による減少  放射性同位体による年代測定の代表的なものとして,を用いる方法がある。は,大気上層で宇宙線によって作られる中性子との反応で生成されて大気中に広 がり,約年の半減期でベータ崩壊する。もし,生成と崩壊の割合がつりあってい るならば,生物の体を構成する炭素には一定の割合のが含まれることになる。しか し,生物が死んで代謝が停止すると,は崩壊を続けてその割合は減少してゆく。そ こで,との構成比を求めることによって,その生物が生存していた年代を測定 することが可能になる。原子個の重さを,現在の大気におけるの 個数のに対する割合を,年は 秒であるとして以下の問いに答え よ。

 上で説明した,が生成される過

 程の原子核反応式を示せ。ただし,反  応前後の粒子の質量数と原子番号がわ  かるように表記せよ。

 図はが崩壊によって減少する

 様子を示している。このグラフの傾き  から減少の割合を読み取ると,試料に  含まれるの単位時間あたりの崩壊  数がわかる。年におけるグラフの傾

 きから,の炭素を含む現在の試料がベータ崩壊  で分間に放出する電子の個数を求めよ。

 従来はのベータ崩壊によって生じる電子を直接 測定していたが,その数はもともと存在している

の個数にくらべると非常に少ない。そこで,崩壊前の

の数を直接計る方法が考案された。そのモデルと

して,図のような装置を考える。

 年代測定する試料に含まれる原子は,イオン源で正 の荷電粒子となって装置に入る。荷電粒子の質量を,

電荷を,速度をとする。荷電粒子が入射する装置には,図の電極方向に強さ

の電界電場と,これに垂直に紙面の裏から表方向に磁束密度の磁界磁場がかけら れている。

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Produced by Koike Masahito

大学入試 のお部屋

問題編

’01

大阪教育大学

(2)

 電界と磁界の強さを調整して,荷電粒子が電界と磁界から受ける力の和がになる  ようにする。このとき粒子は直進してスリットを通過するが,その速さを求め  よ。また,同じ質量と電荷をもった荷電粒子でこれより速いものは,スリットの,

 どちら側に衝突するか。

 先程と同じ向きと強さの一様な磁界がかけられている領域に速度で入射した荷  電粒子は半円を描いて測定器に到達する。この円の軌道半径をとするとき,を  ,,,を用いて表せ。

 とがともに電荷の正イオンとなって測定器に到着した。の質量を

 として,測定器におけるとの到達位置の差を,,,,を用いて表せ。

 この方法では試料に混在する他の種類の荷電粒子を分離することが難しい。分離で  きない物質の例をあげてその理由を述べよ。

 最近では,この問題を解決するために入射粒子を高エネルギーに加速して不純物の影 響を減らし,目的の荷電粒子だけを測定する技術が開発されている。これによって,年 代測定に必要な試料の量は以前に比べて  以下となり,考古学,宇宙科学や環境 科学などの分野で注目を集めている。

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