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雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

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内因性血管作動物質に対する冠動脈収縮反応に及ぼ すコルチコステロンの影響: イヌ冠動脈および腎動 脈螺旋標本による比較検討

著者 村上 達明

著者別名 Murakami, Tatsuaki

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成6年7月

ページ 101

発行年 1994‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15202

(2)

Eu遡り庁

医博乙第1273号 平成6年2月16日 村上達明

内因性血管作動物質に対する冠動脈収縮反応に及ぼすコルチコステロンの影 響

一イヌ冠動脈および胃動脈螺旋標本による比較検討一

主査教授竹田亮祐 副査教授小林健一 教授松田保 学位授与番号

学位授与年月日

、氏名 学位論文題目

論文審査委員

内容の要旨および審査の結果の要旨

生体内の血管作動物質に対する冠動脈収縮反応に及ぼす糖質コルチコイドの影響を明らかにする目的で,

摘出イヌ冠動脈螺旋標本を用いて,血管作動物質に対する冠動脈収縮反応に及ぼすコルチコステロンの修 飾作用,およびコルチコステロンの修飾作用における内皮の関与を検討した。血管床による差を比較する ため,腎動脈螺旋標本についても同様の実験を行った。

研究方法:雑種成熟イヌ28頭を用い,冠動脈および胃動脈を摘出し,螺旋標本を作製し,保生液で潅流 した臓器槽内に装着した。ノルエピネフリン(NE),セロトニン(5HT),エンドセリンー1(ET-1),

プロスタグランジンF2a(PGF2α)それぞれを臓器槽内に累積投与し,これにより標本に発生する張 力を記録し10-7Mコルチコステロン存在下と非存在下における,用量反応曲線を求め,コルチコステロン の修飾作用を検討した。内皮剥離螺旋標本においても同様の実験を行い比較検討した。

研究成績:1)冠動脈においては,NE,5HT累積的投与時には,コルチコステロン存在下と非存在下 とで,収縮反応に有意差をみとめなかった。しかし,ET-1,PGF2aを累積的に投与したところ,コル チコステロン存在下において,ET-1,PGF2aの冠動脈収縮作用は減弱した。2)腎動脈においては NE,5HT,ET-1,PGF2α投与時の収縮反応は,コルチコステロン存在と非存在下において,いずれ

も有意差をみとめなかった。3)内皮剥離冠動脈標本においても,内皮温存標本と同様にコルチコステ

ロン存在下において,ET-1及びPGF2aの冠動脈収縮作用は減弱した。以上,コルチコステロンは,ET‐

1,PGF2αに対する冠動脈収縮反応を減弱させたが,NB5HTに対する冠動脈収縮反応には有意な影 響を及ぼさなかった。また,内皮を剥離した標本においても,コルチコステロンはET-1,PGF2αに対 する冠動脈収縮反応を減弱させることが観察された。一方,冑動脈に対してはコルチコステロンは,上記 いずれの血管作用物質の収縮反応に対しても有意な影響を及ぼさなかった。これらの結果から著者は,コ ルチコステロンは,ET-1,PGF2αに対する冠動脈収縮反応を内皮非依存性に減弱させる作用を有して おり,冠動脈のトーヌスを調節していると考えた。従来コルチコステロイド(Cs)は,血管緊張の保持 にいわゆる“permissiverole”を果たしていることが知られているが,著者は上述の結果の解釈に関し,

β受容体優勢とされる冠動脈の特性,CsのET-1受容体減少作用,PGF2aについてはCsのホスホリパー ゼA2活性阻害が関係するものと考察している。

本論文は従来注目されていなかった冠動脈緊張に与るコルチコステロイドの作用を初めて示した点,脈 管学上有意義な労作と評価される。

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参照

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