振動解析によるロボット運動の状態分析と異常診断 技術の開発
著者 神谷 好承
著者別表示 Kamiya Yoshitsugu
雑誌名 平成4(1992)年度科学研究費補助金 試験研究(B) 研 究成果報告書
巻 1990‑1992
ページ 97p.
発行年 1993‑03‑01
URL http://hdl.handle.net/2297/48267
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
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図 1 . 1 異 常 検 知 シ ス テ ム 3 )
シ ス テ ム の 異 常 を 検 知 し 、 診 断 す る 機 能 の 概 念 図 は 図 l . 1 の よ う に 表 す こ と が で き る 。
ま ず 、 シ ス テ ム に 発 生 す る 異 常 ま た は そ の 前 兆 を 検 出 す る た め に 、 観 測 値 に 基 づ い て 異 常 か ど う か の 判 別 を 行 い 、 そ の 結 果 と し て 異 常 の 発 生 が 確 認 さ れ れ ば 、 こ れ を 修 復 ・ 補 償 す る た め に 異 常 箇 所 , 原 因 , 程 度 を 推 定 し 、 そ の 情 報 に 基 づ い て 制 御 則 や フ ィ ル タ ゲ . イ ン の 調 整 、 予 備 機 へ の 切 り 換 え な ど に よ っ て 補 償 も し く は 修 復 処 理 を 行 う 。 し た が っ て 、 シ ス テ ム に 装 着 さ れ る 異 常 検 知 シ ス テ ム は 、 一 般 に 次 に 示 す 三 つ の 機 能 を 持 っ て い な け れ ば な ら な い 。
(1)異常検知
シ ス テ ム に 発 生 す る 異 常 ま た は そ の 前 兆 を 速 や か に 検 出 す る 機 能 。 こ れ は 異 常 発 生 の ア ラ ー ム 機 能 で あ り 、 正 常 か 異 常 か の 判 別 問 題 に 帰 着 す る 。
(2)異常診断
異 常 の 発 生 が 確 認 さ れ た と き 、 こ れ を 修 復 原 因 ・ 程 度 に 関 す る 情 報 を 取 り 出 す 機 能 。
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補 償 す る た め に 異 常 箇 所 ,
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⑬FFTアナライザ(ONOSOKKICF‑920)
⑲マイクロ・コンピュータ本体(NECPC‑9801F)
⑳ディスプレイ(NECPC‑8853n)
⑳キーボード(NECPC‑9801)
⑳出力ボード(PCmodulePIO16/16‑T(98))
⑳A/D変換器(PCmoduleAD‑12‑16S(98))
2 . 2 . 3 ロ ポ ッ ト ア ー ム に 生 じ る 振 動 の 様 子
ロボットアームを図2.5のように25pps(25ステップ。/s=7t/4rad/s)で駆 動 し た と き の 第 1 ア ー ム に 生 じ る 振 動 の 様 子 を F F T ア ナ ラ イ ザ で 観 察 し た 。
停止
荘。 趣力
図 2 . 5 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 駆 動 範 囲 ( 速 度 2 5 p p s )
こ の と き 、 再 現 性 を 調 べ る た め ロ ボ ッ ト ア ー ム に 全 く 同 じ 動 作 を 3 回 行 わ せ て 、 そ の と き に 得 ら れ る 振 動 波 形 が ど の 程 度 一 致 す る か 調 べ て み た 。 こ の 再 現 性 の 良 さ は 、 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 振 動 波 形 か ら ロ ボ ッ ト の 状 態 変 化 を 認 識 す る た
め に は 重 要 な こ と で あ る 。
こ の 実 験 の 結 果 を 図 2 . 6 に 示 す 。 図 中 の a 点 で ロ ボ ッ ト ア ー ム が 起 動 し 、 b 点 で 停 止 し て い る 。 そ れ ぞ れ の 波 形 を 見 て み る と 、 起 点 と 終 点 の 間 で は 起 動 時 に 生 じ た 減 衰 自 由 振 動 と 駆 動 時 の 強 制 振 動 が 重 な り 、 終 点 後 は 停 止 時 の 残 留 振 動 が 生 じ て い る の が わ か る 。 起 動 時 と 停 止 後 の 振 動 数 は 7 . 7 5 H z と な り 、 駆 動 中 の 振 動 数 は 2 5 H z と な っ て い る 。 図 2 . 6 の 3 つ の 波 形 を 比 較 す る と 振 幅 , 周 期 , 形 状 な ど の 特 徴 が よ く 一 致 し て お り 再 現 性 は 良 い と 言 え よ う 。
1 6
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以 上 の こ と か ら 、 こ の よ う な 波 形 の 差 異 は ロ ボ ッ ト ア ー ム の 速 度 変 化 に よ っ て 生 じ た も の で あ る 、 と い う こ と が 判 断 で き る 。
こ の よ う に ロ ポ ッ ト ア ー ム の 速 度 変 化 と い う 状 態 変 化 は 、 ロ ポ ッ ト ア ー ム の 振 動 に 反 映 さ れ て お り 、 振 動 を 利 用 し て 状 態 分 析 を 行 う こ と が 可 能 で あ る 。
2 . 3 . 2 ロ ポ ッ ト ア ー ム の 不 動 作
正 常 時 と 同 じ 2 5 p p s で 駆 動 し 、 図 2 . 9 ( a ) の よ う に 第 1 ア ー ム の み が 途 中 で 停 止 し た 場 合 、 図 2 . 9 ( b ) の よ う に 第 2 ア ー ム の み が 途 中 で 停 止 し た 場 合 及 び 図 2 . 9 ( c ) の よ う に 第 1 , 第 2 ア ー ム の 両 方 が 途 中 で 停 止 し た 場 合 に つ い て 実 験 を 行 い 、 振 動 波 形 の 様 子 を F F T ア ナ ラ イ ザ で 観 察 し た 。 そ の 結 果 を そ れ ぞ れ 図 2 . 1 0 に 示 す 。 図 中 の a 点 で ロ ボ ッ ト ア ー ム が 起 動 し 、 c 点 で 状 態 変 化 が 生 じ 、 b 点 で 停 止 し て い る 。
図 2 . 6 の 波 形 と 図 2 . 1 0 の 波 形 を 比 較 す る と c 点 以 降 は 波 形 が 異 な っ て い る こ と が わ か る 。 第 1 ア ー ム の み 停 止 し た 場 合 ( 図 2 . 1 0 ( a ) ) 、 及 び 第 2
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、
、
、
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停 止 第 1 ア ー ム 不 動 作 正常な停止位■
、
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、
停 止 第 2 ア ー ム 不 動 作
筵 起動 、乙重三‑@
第 1 ア ー ム 舅 2 ア ー ム
( a ) 第 1 ア ー ム 不 動 作 ( b ) 第 2 ア ー ム 不 動 作
正腕停止位■式 ム不動作
班 起動
( c ) 第 l , 第 2 ア ー ム 不 動 作 図 2 . 9 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 不 動 作
2 0
起動
行 わ れ る 。 具 体 的 に は 、 振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム を 作 成 し 、 ヒ ス ト グ ラ ム の 各 階 級 ( ク ラ ス ) に 属 す る 度 数 を 正 常 時 と 観 測 時 と で 比 べ 、 両 者 が 適 合 す る か ど う か で 観 測 時 の 状 態 が 正 常 か 否 か を 判 断 す る の で あ る 。
こ の よ う な 適 合 の 度 合 い を 検 定 す る 方 法 と し て 、 カ イ 2 乗 検 定 が 広 く 利 用 さ れ て お り 、 こ の 場 合 も カ イ 2 乗 検 定 問 題 と し て 定 式 化 で き る 。 カ イ 2 乗 検 定 を 用 い れ ば 、 正 常 時 と 状 態 変 化 時 の 比 較 を 容 易 に 行 う こ と が で き 、 検 定 を 行 う 時 間 も 少 な く て す み 、 先 に 述 べ た 信 号 処 理 の 条 件 を 満 た し て い る 。
本 研 究 で は 、 ロ ボ ッ ト の 状 態 分 析 法 を 統 計 的 仮 説 検 定 問 題 と し て 定 式 化 し 、 様 々 な 統 計 的 検 定 法 の 中 か ら カ イ 2 乗 検 定 を 用 い る こ と に す る 。 こ れ ら に つ い
て さ ら に 詳 し く 述 べ る こ と に す る 。
3 . 2 統 計 的 仮 説 検 定
3 . 2 . 1 統 計 的 仮 説 検 定 の 考 え 方
統 計 的 仮 説 検 定 と は 、 調 査 対 象 に つ い て あ る 予 想 を 立 て て こ れ を 仮 説 と し て お き 、 こ の 仮 説 に 対 し て そ の 正 誤 を 標 本 デ ー タ に 基 づ き 、 一 定 の 統 計 的 手 続 き を 経 て 正 し い か 否 か 判 定 す る こ と で あ る 。 と こ ろ で 、 一 般 に 標 本 デ ー タ に よ っ て 、 仮 説 の 正 誤 を 完 全 に 決 め る こ と が で き る ケ ー ス は 稀 で あ る 。 む し ろ 、 正 誤 ど ち ら か 一 方 に 決 め る こ と は で き な い と い う 結 論 に な る ケ ー ス が ほ と ん ど で あ る 。 こ れ は 、 検 定 が 一 部 の 標 本 デ ー タ か ら 母 集 団 全 体 に 対 す る 判 定 を 行 お う と す る 行 為 で あ る た め に 生 じ る 暖 昧 さ で あ る 。
し か し 、 仮 説 が 正 し い 確 率 は い く ら で 、 誤 っ て い る 確 率 は い く ら と い う 言 い 方 は で き る 。 つ ま り 、 統 計 学 に お い て は 、 仮 説 の 正 誤 の 判 定 は 確 率 的 表 現 を よ り ど こ ろ に し て お こ な わ れ る 。 そ の た め に は 、 標 本 デ ー タ の 持 つ 特 性 を 十 分 に 把 握 し て お か ね ば な ら な い 。
以 下 に 統 計 的 仮 説 検 定 の 基 本 的 な 考 え 方 を 述 べ る 。
( 1 ) 検 定 統 計 量
あ る 仮 説 H o の 検 定 を 行 う た め に は 検 定 統 計 量 を 決 め な け れ ば な ら な い 。 統
2 8
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一一
C脚
At:サンプリング間隔△X:振幅分雲煽
(ヒストグラムの各クラスの幅)
図 3 . 7 振 動 波 形 と そ の 振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム
あ る 一 定 時 間 内 で の 振 動 波 形 の 振 幅 分 布 の ヒ ス ト グ ラ ム に お い て ク ラ ス C 』 に入る度数を、基準となる正常時ではNi(期待度数)、観測時ではFi(観測度 数 ) と す る 。 た だ し 、 N i が 5 よ り 小 さ い と き は 他 の ク ラ ス と 合 わ せ 、 そ れ ら 全 て を 一 つ の ク ラ ス と し 、 F i も そ の と き の ク ラ ス に 対 応 さ せ て 求 め る 。
こ れ ら 2 組 の 値 の く い ち が い を 表 す 統 計 量 を
2−叩一・Ⅲ
一N
●一■一価一
1kZ幸
一一
2Z
(3.6)
と す れ ば 、 こ れ は 近 似 的 に 自 由 度 k − 1 の カ イ 2 乗 分 布 に 従 う こ と が 分 か っ て お り 、 こ の こ と を 利 用 し て ロ ボ ッ ト の 状 態 に 関 す る 仮 説
仮説Ho:ロボットの状態が正常(帰無仮説)
仮説HI:ロボットの状態が異常(対立仮説)
を 検 定 す る こ と が で き る 。
ロ ボ ッ ト の 状 態 が 正 常 ( 仮 説 H 。 ) で あ れ ば X z は 相 対 的 に 小 さ な 値 と な り 、 異 常 ( 仮 説 H ! ) で あ れ ば X z は 相 対 的 に 大 き な 値 と な る こ と が 予 想 さ れ る 。 従
っ て 、 有 意 水 準 ( 危 険 率 ) α を あ る 値 に 固 定 し て 、 8 = x E ! ( Q r ) と な る し き い 値 8 を と り
3 7
I I
I
ヒ ス ト グ ラ ム 作成区間
州 州
篝0 時間
物 体 と の 接 触
ロ ポ ッ ト ア ー ム が 物 体 と 接 触 し た と き の 振 動 波 形 図 5. 5
10
5蕪魁
0
10 15
0 5
‑ 1 0 − 5
− 1 5
振 幅 値 〔×10‑3rad)
振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム ( ロ ボ ッ ト ア ー ム と 物 体 の 接 触 )
図表 5 6
2 期 待 度 数 と 観 測 ム と 物 体 の 接 触 )
5 ロ ボ ッ
〔× 振幅 10‑3r ad)
期待度数 (1)
期待度数
(2)
観測度数 (1)
観測度数
(2)
〜 一13.5
q ■ ■ ■ ■ ■ 13.5〜 一12.5
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■12.5〜 −11.5
一 11.5〜 −10.5
− 1 0 . 5 〜 − 9 . 5
− 9 . 5 〜 − 8 . 5
− 8 . 5 〜 − 7 . 5
− 7 . 5 〜 − 6 . 5
− 6 . 5 〜 − 5 . 5
− 5 . 5 〜 − 4 . 5
− 4 . 5 〜 − 3 . 5
− 3 . 5 〜 − 2 . 5
− 2 . 5 〜 − 1 . 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 3
5
0 6 0 0 0 1 1 2 1 1 1 0 3
16
− 1 . 5 〜 − 0 . 5 5 5 3 3
− 0 . 5 〜 0 . 5 1 6 16 6 6
0 . 5 〜 1 . 5 1 . 5 〜 2 . 5 2 . 5 〜 3 . 5 3 . 5 〜 4 . 5 4 . 5 〜 5 . 5 5 . 5 〜 6 . 5 6 . 5 〜 7 . 5 7 . 5 〜 8 . 5 8 . 5 〜 9 . 5 9 . 5 〜 1 0 . 5
10.5〜 11.5
11.5〜 12.5
12.5〜
10 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1 4
6 2 0 0 0 2 2 1 0 0 1 1 0
15
X z = 3 1 . 3 2
有 意 水 準 α = 0 . 0 5 に 対 す る し き い 値 8 は 、 自 由 度 が 3 で あ る か ら 、 8 = 7 . 8 1
で あ る 。
し た が っ て X 2 ≧ 8 と な る か ら 、 ロ ボ ッ ト の 状 態 は 異 常 で あ る と 正 し く 判 断 し て い る 。
以 上 の よ う に 、 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 振 動 を 情 報 源 と し 、 そ の 信 号 処 理 に カ イ 2 乗 検 定 を 応 用 し た 手 法 を 用 い る こ と で 、 ロ ポ ッ ト ア ー ム の 不 動 作 や 物 体 と の 接 触 と い う 状 態 変 化 を 、 読 み 取 る こ と が で き る 。 ま た ロ ボ ッ ト ア ー ム の 暴 走 に つ い て も 、 同 様 に 認 識 で き る で あ ろ う 。
5 . 2 P U M A に 生 ず る 振 動 現 象
こ れ ま で の 議 論 は 、 剛 性 の 不 足 す る ア ー ム を も っ た 2 自 由 度 関 節 型 ロ ボ ッ ト ア ー ム モ デ ル を 用 い て の も の で あ っ た 。 そ こ で 、 実 際 に 現 場 で 用 い ら れ る よ う な 産 業 ロ ボ ッ ト に つ い て も 、 振 動 を 情 報 源 と す る こ と で 、 同 様 に 状 態 の 分 析 を 行 う こ と が 可 能 で あ る こ と を こ れ か ら 示 す 。
実 用 さ れ て い る ロ ボ ッ ト と し て 、 川 崎 重 工 業 株 式 会 社 製 の 多 関 節 ロ ボ ッ ト マ ニ ピ ュ レ ー タ で あ る 、 川 崎 ユ ニ メ ー ト P U M A を 用 い る こ と に す る 。 そ の 概 観 図 を 図 5 . 7 に 示 す 。
︑殉﹄ゞ1.
図 5 . 7 P U M A の 概 形
7 6
雨蜀︑ペ︑マ︑卜毛
召 皇
①②③④⑤
サ ー ボ 加 速 度 計 ( 日 本 航 空 電 子 工 業 J A ‑ 4 5 G ) 1 5 V 安 定 化 電 源 ( 2 z M e t r o n i x 5 2 1 A ) F F T ア ナ ラ イ ザ ( O N O S O K K I C F ‑ 9 2 0 ) カ ラ ー ・ プ ロ ッ タ ( O N O S O K K I C X ‑ 3 3 7 ) P U M A ( 川 崎 ユ ニ メ ー ト 5 6 0 R S 2 S 9 )
図 5 . 8 P U M A に 生 じ る 振 動 の 測 定
P U M A の 基 本 的 な 仕 様 は 次 の よ う な も の で あ る 。
ト 仕 様 型 式 座 標 系
自 由 度 負 荷 容 量 ロ ポ ッ
(1)
(2)
(3)
(4)
川 崎 ユ ニ メ ー ト 5 6 0 R S 2 S 9 関 節 型
6
負 荷 重 量 2 . 5 k g f ( 手 首 フ ラ ン ジ 面 ) 静 的 負 荷 6 k g f ( 手 首 フ ラ ン ジ 面 )
500mm/sec
ztO.lmm(定常時)
95kgf
(5)最大速度
( 6 ) 繰 返 し 精 度
(7)重量 制 御 部 仕 様
(1)制御方式 コ ン ピ ュ ー タ 制 御 電 気 サ ー ボ
7 7
2 "RER 胆v"RERL 蝋v ‑Z 停止4sEC1.5088SEC2.580BSEC 時職I (iii)定速駆動時の振動の様子
起動 時間 (i)全過程の振動の様子 Z
司唾
哩豐
"RER 単v
RERL V −2 Z、9961SEC 時間 停止時の振動の様子
1.3030sEC3.9961sEC、0SEC 時間 (ii)起動時の振動の様子 M5.9(a)PUM (iv) 図5.9(a)PUMAに生じる振動の様子(角速度0.5rad/sec)
2 "RERL 単v篭'鴎V −2l■■ 4SEC 停l上 時間 全過程の振動の様子 起動・フ5083ECI.7508SEC 時間 (iii)定速駆動時の振動の様子(i)
劃や
22 董べ霞V
LRV
ER
哩塑
‑2‑2 1.5033sEC1.8826SEC、0sECZ・S3303EC 時間 時間 (iv)停止時の振動の様子 (角速度0.94rad/sec)
(ii)起動時の振動の様子 図5.9(b)PUMAに生じる振動の様子
制 御 軸 数 再 現 方 式 教 示 方 式 速 度
完 全 同 時 6 軸
完 全 直 線 補 間 , 各 軸 補 間
テ ィ ー チ ン グ フ 。 レ イ バ ッ ク 方 式 任意時変更可(1〜500mm/sec)
23451111 1111
一 般 的 な ロ ボ ッ ト と し て 想 定 し た P U M A に ど の よ う な 振 動 現 象 が 見 ら れ る の か 、 サ ー ボ 加 速 度 計 を ア ー ム に 取 り 付 け 、 振 動 の 様 子 を F F T ア ナ ラ イ ザ に よ っ て 観 察 し た ( 図 5 . 8 参 照 ) 。
ア ー ム の 駆 動 範 囲 は 、 水 平 状 態 か ら 垂 直 状 態 ま で の 9 0 . の 範 囲 で あ る 。 図 5 . 9 に ア ー ム の 速 度 を 二 通 り に 変 え た 場 合 の 振 動 の 様 子 を 示 す 。 ま た 、 そ の 各 々 に つ い て 、 起 動 時 、 定 速 駆 動 時 、 停 止 時 の 振 動 の 様 子 を 、 時 間 軸 方 向 に 拡 大 し て 示 す 。 な お 、 本 加 速 度 計 の 感 度 は 1 V / G で あ る 。
図 5 . 9 よ り 、 速 度 の 違 い に よ っ て 、 起 動 時 や 停 止 時 の 振 動 の 様 子 が 異 な る こ と が 分 か る 。 特 に 、 速 度 を 変 え た 場 合 の 両 者 間 の 振 幅 に 差 異 が 認 め ら れ る の で 、 振 幅 分 布 の 変 化 か ら 速 度 変 化 を 読 み 取 る こ と が で き る 。 し た が っ て 、 本 研 究 で 提 案 し た 振 動 利 用 に よ る 状 態 分 析 法 を 適 用 す る こ と が で き る 。
5 . 3 ロ ボ ッ ト 運 動 中 に お け る 状 態 監 視 法
本 研 究 で は 、 ロ ボ ッ ト の 状 態 を 認 識 す る 方 法 と し て 、 ロ ポ ッ ト ア ー ム の 振 動 を 観 測 し 、 ま た 、 そ の 信 号 処 理 に カ イ 2 乗 検 定 を 応 用 し た 手 法 を 用 い る こ と を 提 案 し た 。 そ し て 、 こ れ ま で に 行 っ た 実 験 の 結 果 よ り 、 こ の 手 法 を 用 い て 状 態 変 化 を 認 識 す る こ と が で き る こ と を 確 認 し た 。
そ こ で 、 こ の 手 法 を 用 い て 、 運 動 中 の ロ ボ ッ ト の 状 態 を 始 動 時 か ら 停 止 時 ま で 常 時 監 視 し 、 状 態 変 化 が 発 生 し た と き に そ れ を 速 や か に 検 出 す る 方 法 、 す な わ ち 実 時 間 で 実 行 す る 方 法 に つ い て 、 こ れ か ら 述 べ る こ と に す る 。
こ の 手 法 を 実 際 に 用 い る に は 、 一 定 時 間 内 で の 振 動 の 振 幅 分 布 ( 振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム ) が 必 要 で あ る 。 つ ま り 状 態 を 分 析 す る た め に 、 ロ ボ ッ ト が 起 動 し て か ら 停 止 す る ま で の ア ー ム の 振 動 波 形 を 等 時 間 間 隔 で サ ン フ ・ ル し 、 そ の 中 で あ る 一 定 期 間 の サ ン フ ° ル 値 を 取 り 出 し て 、 こ れ を 用 い て 振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム
8 0
を 作 成 す る 必 要 が あ る か ら で あ る 。 観 測 デ ー タ で あ る サ ン プ ル 値 を 取 り 出 す 一 定 期 間 を 、 以 後 、 本 論 文 で は 観 測 区 間 と 表 現 し 、 こ の と き の 時 間 を 観 測 時 間 と 表 現 す る 。
ロ ボ ッ ト の 運 動 を 始 動 か ら 停 止 ま で 常 時 監 視 し 、 異 常 の 発 生 を 速 や か に 検 出 す る に は 、 観 測 区 間 を ど の よ う に 決 め 、 ま た 、 観 測 時 間 を ど の 程 度 に す る か 、 考 盧 し な け れ ば な ら な い 。
例 え ば 、 観 測 区 間 を 始 動 時 か ら 停 止 時 ま で の 一 つ と し た 場 合 、 途 中 で 状 態 変 化 が 起 こ っ た と き 、 ロ ボ ッ ト の 動 作 が 終 了 し て か ら 状 態 変 化 を 判 断 す る こ と に な り 、 し た が っ て 、 状 態 変 化 が 発 生 し て か ら 、 か な り 遅 れ て 判 断 す る こ と に な る 。 ま た 、 観 測 時 間 も 長 く な る た め 、 こ の こ と は デ ー タ 数 が 多 く な る こ と を 意 味 す る か ら 、 判 断 の た め の 演 算 時 間 も 長 く な り 、 デ ー タ 収 集 が 終 了 し て か ら の 判 断 が 遅 く な る 。 し た が っ て 、 こ の よ う な 場 合 、 実 時 間 ( リ ア ル タ イ ム ) で 状 態 変 化 を 認 識 す る こ と は で き な い た め 、 判 定 結 果 を 直 ち に フ ィ ー ド バ ッ ク 制 御 入 力 と し て 用 い る こ と が で き な い 。 つ ま り 、 状 態 変 化 が 発 生 し た 時 点 で そ れ を 認 識 し 、 ロ ボ ッ ト を 停 止 さ せ た り 修 正 さ せ た り す る こ と が で き な い 、 と い う こ
と で あ る 。
ロ ボ ッ ト の 運 動 状 態 を 常 時 監 視 す る た め の 方 法 と し て 、 始 動 か ら 停 止 ま で の 時 間 を 単 純 に い く つ か の 区 間 に 区 切 っ て 、 そ の 区 間 を 観 測 区 間 と し て 、 各 観 測 区 間 ご と に ロ ボ ッ ト の 状 態 が 変 化 し た か ど う か の 判 断 を 行 う 方 法 が あ る 。 こ の こ と を 示 し た の が 図 5 . 1 0 で あ る 。 こ の 監 視 方 法 で は 、 観 測 時 間 T ご と に ロ ボ ッ ト の 状 態 を 判 断 し て い る 。 観 測 時 間 T は 、 観 測 区 間 で 得 ら れ る デ ー タ 数 N
WWM
ID田
垂 o
・T=N・△t 観測区間1
‑ T ‑ 観 測 区 間 2
一
図 5 . 1 0 観 測 区 間 の 決 め 方 1
8 1
寺間
観測区間、
お よ び サ ン プ リ ン グ 間 隔 △ t と 関 係 が あ り 、
T = N × △ t ( 5 . 1 )
の 関 係 式 で 表 せ る 。
こ の 方 法 で は 、 各 観 測 区 間 ご と に 状 態 分 析 を 行 う た め に 必 要 な 情 報 を 用 意 し て お か な け れ ば な ら な い 。 そ の 情 報 と は 、
( a ) 振 幅 の 分 割 パ タ ー ン 、 す な わ ち 振 幅 分 布 ヒ ス ト グ ラ ム を 作 成 す る た め の 各 ク ラ ス の 境 界 の 振 幅 値
( b ) 各 ク ラ ス の 度 数 ( 期 待 度 数 ) I c ) し き い 値 8
である。(a)と(b)は、あらかじめ正常な動作を行わせて求めておく。(a)は、観測 時 の 振 幅 分 布 の ヒ ス ト グ ラ ム を 作 成 し 、 観 測 度 数 を 求 め る た め に 必 要 で あ り 、 ま た 、 自 由 度 を 決 め る た め に も 必 要 で あ る 。 ( b ) は 、 統 計 量 X z を 計 算 す る た め に 必 要 と す る 。 ( c ) は 、 判 定 を 行 う た め に 必 要 で あ り 、 ( a ) で 求 め た 自 由 度 と 有 意 水 準 α か ら 、 カ イ 2 乗 分 布 表 を 使 っ て 求 め る 。
(a)〜(c)を各観測区間ごとに決めておく理由は、正常な動作の起動時から停止 時 ま で の 振 動 波 形 の 振 幅 が 不 規 則 で あ る た め 、 各 観 測 区 間 ご と に 異 な る た め で
あ る 。 こ の 振 幅 が 規 則 的 で あ る な ら ば 、 各 観 測 区 間 、 共 通 に で き る 。
こ の 監 視 方 法 を 実 時 間 で 行 わ せ る た め に は 、 観 測 区 間 数 を 多 く す る 、 す な わ ち 、 観 測 時 間 を 短 く す れ ば よ い 。 そ の た め に は 、 デ ー タ 数 N を 少 な く す る 、 も し く は 、 サ ン プ リ ン グ 間 隔 △ t を 小 さ く す れ ば よ い 6 し か し 、 こ れ ら の 値 は 判 断 の 正 確 さ 、 お よ び 計 算 機 の 能 力 に 関 係 す る も の で あ り 、 判 断 の 正 確 さ を 満 足 さ せ 、 か つ 、 計 算 機 の 能 力 に 合 う 範 囲 で 、 最 適 な 観 測 時 間 T を 決 め る べ き で あ ろう。
起 動 し て か ら 停 止 す る ま で の 間 の 観 測 区 間 の 区 切 り 方 と し て 、 先 に 述 べ た 方 法 以 外 に 、 図 5 . 1 1 の よ う に 観 測 区 間 を そ れ ぞ れ 少 し ず ら し て 重 ね る 方 法 も 考 え ら れ る 。 各 観 測 区 間 の 間 隔 ( i 区 間 目 の デ ー タ 収 集 開 始 時 刻 と i + 1 区 間 目 の デ ー タ 収 集 開 始 時 刻 の 差 ) を △ T と す れ ば 、 各 観 測 区 間 で の 、 判 断 を 行 う 演 算 が 終 了 す る 時 間 間 隔 も △ T と な り 、 し た が っ て 、 △ T ご と に 判 断 す る こ と
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│ロ田
垂 o
観測区間1 観測区間2 観測区間S
Ⅷ 一 二
一 一 時 間 一一・時間 一一・時間
図 5 . 1 1 観 測 区 間 の 決 め 方 2
が で き る 。
こ の 方 法 を 実 時 間 で 行 わ せ る に は 、 △ T を 小 さ く す れ ば よ く 、 こ の 場 合 、 観 測 時 間 T は 関 係 し な い 。 た だ し 、 こ の と き の △ T は 、 状 態 の 判 定 を 行 う た め の デ ー タ 処 理 演 算 時 間 を て と す る と 、
A T = h ・ △ t ( h = 1 , 2 , 3 , … … , N ) ( 5 . 2 )
A T > て (5.3)
と い う 条 件 を 満 た す 最 小 値 で あ る 。 し た が っ て 、 △ T を 小 さ く す る に は で を 小 さ く し な け れ ば な ら な い 。
以 上 に 述 べ た 方 法 を 用 い れ ば 、 ロ ボ ッ ト の 運 動 状 態 の 監 視 を 実 時 間 で 実 行 す る こ と が で き る 。 こ の 二 つ の 方 法 の う ち 、 ど ち ら か を 選 ぶ に は 、 そ れ ぞ れ の ア ル ゴ リ ズ ム が 使 用 す る 計 算 機 の 能 力 に 合 っ て い る か 、 を 考 盧 し な け れ ば な ら な い 。 ま た 、 こ れ ら の 方 法 は 、 振 動 波 形 デ ー タ を 等 時 間 間 隔 で サ ン プ ル し て サ ン プ ル 値 ( 観 測 デ ー タ ) を 収 集 す る 作 業 と 、 観 測 区 間 内 の サ ン プ ル 値 を 取 り 出 し て 判 断 の た め の 演 算 処 理 を 行 う 作 業 の 、 平 行 処 理 が で き な け れ ば 、 用 い る こ と は で き な い 。 こ の 平 行 処 理 が で き な い 場 合 は 、 て く △ t と い う 条 件 も 満 た な け れ ぱ な ら な い 。
以 上 の 考 え に も と づ い て 、 次 の よ う な 実 験 を 行 っ た 。
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鑿雲== 図図 國亜 田劃
囲逵図亜①
雪雲鑿=L一P一 同図図 國國剛 O1心①
醐謹図國田 囲謹図國芦 醐塗図國0
速度[pps] O囲巴 「「「「「「「「 1llIIlIl
州
11 11 11
0−1 図の O1
醗惑菖図型e堂削訴瓶
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ー [。 惑薑図型
顕國宙の︑
11 11 11 11 11 11 11 11 11 11
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惑薑図亜包 懲薑図亜の 鴎薑図亜︑
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惑菖同型函 惑菖国璽函 蕊菖図醸﹂
惑薑図亜つ
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四・ 印画
没 面
籾誌 籾誹 細誹 籾誹 細辞 門誹 門誹 儲誹 門誹
缶 雲 瓶
ロ ポ ッ ト ア ー ム の 速 度 が 途 中 で 変 化 し た 場 合 、 観 測 区 間 を 図 5 . 1 2 の よ う に 決 め 、 そ れ ぞ れ の 観 測 区 間 に お け る 判 定 が ど の よ う に な る か 、 調 べ て み た 。 そ の 結 果 を 表 5 . 3 に 示 す 。 な お 、 判 定 に 必 要 な 設 定 量 を 以 下 に 示 す 。
サ ン プ リ ン グ 間 隔 △ t l 2 m s e c ( 0 . 0 1 2 s e c ) デ ー タ 数 N 4 0 個
振 幅 分 割 幅 △ K 1 × 1 0 ‑ 3 r a d
有 意 水 準 α 0 . 0 5
各 観 測 区 間 の 観 測 時 間 T ( = N ・ A t ) は 0 . 4 8 s e c で あ る 。
表 5 . 3 よ り 、 観 測 区 間 4 で 異 常 、 す な わ ち 速 度 が 変 化 し て い る こ と を 検 出 し て お り 、 こ の 場 合 、 速 度 が 変 化 し て か ら 0 . 1 8 + て ( S e c ) ( て は 判 定 を 行 う ま で の 演 算 時 間 ) の 時 間 で 異 常 を 検 出 す る と が で き る 。
以 上 よ り 、 本 節 で 示 し た 方 法 を 用 い れ ば 、 運 動 中 の ロ ボ ッ ト ア ー ム の 状 態 を 常 時 監 視 し て 、 異 常 の 発 生 を 速 や か に 検 出 す る こ と が で き る 。
5 . 4 振 動 利 用 に よ る 状 態 監 視 に 適 し た ロ ボ ッ ト の 設 計 指 針
従 来 の ロ ボ ッ ト の 設 計 で は 、 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 動 作 時 に 発 生 す る 振 動 を 抑 制 す る た め 、 あ る い は 耐 久 性 を よ く す る た め 、 ア ー ム の 剛 性 を 高 く す る 方 法 が と
ら れ て い た 。 そ し て 、 ロ ポ ッ ト ア ー ム を 完 全 剛 体 と 仮 定 し て 制 御 を 行 っ て き た 。 し か し 、 ア ー ム の 駆 動 系 お よ び 駆 動 伝 達 材 を 含 め た ア ー ム 系 全 体 の 剛 性 は 、 筒 い と は い え ず 、 そ の た め 依 然 と し て 振 動 が 生 じ て い る 。
ま た 、 ロ ポ ッ ト ア ー ム の 運 動 を 高 速 化 し 、 か つ 消 費 エ ネ ル ギ を 小 さ く す る た め に は 、 ア ー ム を 軽 量 化 す る こ と が 必 要 で あ り 、 最 近 で は こ の よ う な 考 え に も と づ い た ロ ボ ッ ト の 設 計 も 行 わ れ て い る 。 ロ ボ ッ ト ア ー ム の 軽 量 化 を 行 え ば 、 こ れ に 伴 っ て ア ー ム の 振 動 が 発 生 し や す く な る 。
こ の よ う に 、 ロ ボ ッ ト ア ー ム に 振 動 が 発 生 す る の な ら 、 そ の 振 動 を 積 極 的 に 利 用 す る 立 場 に 立 っ て 、 い た ず ら に 高 剛 性 を 追 求 す る の で は な く 、 把 持 す べ き ワ ー ク の 重 量 や 耐 久 性 の 面 か ら 必 要 最 小 限 の 剛 性 を 確 保 し た う え で 、 高 い コ ン
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