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こ こ で は 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 長 期 耐 久 性 能 に つ い て 報 告 す る

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Academic year: 2022

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(1)

鉄 ま く ら ぎ の 長 期 敷 設 効 果 に つ い て

日 本 貨 物 鉄 道 ( 株 )   保 全 部   ○ 藤 田   健 一 、 中 薗   裕 、   猪 口   雅 之       1 . は じ め に

  日 本 貨 物 鉄 道( 株 )に お い て 平 成 14年 度 末 現 在 で 保 守 し て い る 線 路 設 備 は 、軌 道 1,485km、分 岐 器 7,017 組 、 ま く ら ぎ 2,028 千 本 で あ る が 、 そ の う ち 、 鉄 ま く ら ぎ は 120 千 本 、 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 417 組 が 投 入 さ れ 、 当 社 の 保 守 の 軽 減 に 一 定

の 効 果 が 得 ら れ て い る 。こ こ で は 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 長 期 耐 久 性 能 に つ い て 報 告 す る 。 2 . 分 岐 器 に お け る 軌 道 変 位 進 み

  鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 に つ い て 、軌 道 変 位 進 み の 比 較 を 行 な っ た 。高 速 軌 道 検 測 車 に よ り 出 力 さ れ た チ ャ ー ト を 用 い て 、当 社 隅 田 川 駅 構 内 に 隣 接 し て 敷 設 さ れ て い る 103 号(50N-8#鉄 ま く ら ぎ )及 び 100 号(50N-8#木 ま く ら ぎ )分 岐 器 に つ い て 、軌 道 変 位 進 み に 関 す る 調 査 を 行 な っ た 。調 査 方 法 は 、チ ャ ー ト 上 で 最 大 の 軌 道 変 位 を 記 録 し た も の を 当 該 分 岐 器 を 代 表 す る 軌 道 変 位 と 定 義 し 、整 理 し た 。ま た 、通 過 ト ン 数 の 算 出 は 構 内 入 換 作 業 ダ イ ヤ 、列 車 ダ イ ヤ な ど に よ り 行 い 、 機 関 車 は 形 式 ご と の 重 量 、 貨 車 に つ い て は 積 載 総 重 量 50t ( コ キ 車 ) に 積 載 率 70% を 乗 じ た も の と し 、さ ら に 検 査 実 施 後 よ り 検 査 周 期 内 の 通 過 ト ン 数 を 算 出 す る 。軌 道 変 位 進 み の 結 果 を 図 ― 1 に 示 す 。

  鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 が 敷 設 さ れ た 時 期 を ゼ ロ と し て 、そ こ か ら の 変 位 の 進 み を 軌 道 変 位 進 み と し て い る が 、鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 に お け

る 初 期 の 変 位 の 進 み は 敷 設 直 後 の 初 期 沈 下 に よ る も の と 考 え ら れ る 。ま た 、木 ま く ら ぎ 分 岐 器 に つ い て 、 通 過 ト ン 数 で 1500 万 ト ン 付 近 に あ る 大 き な マ イ ナ ス 方 向 の 軌 道 変 位 進 み は 、 こ の 時 点 で 軌 道 整 備 に よ り 補 修 が 行 な わ れ た た め で あ る 。

  静 的 な 変 位 測 定 で あ る 手 検 測 に よ る 分 岐 器 軌 道 変 位 検 査 の 結 果 を 用 い て 、鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 比 較 を 行 な う 。検 査 者 に よ る 測 定 誤 差 を 考 え 、当 社 隅 田 川 駅 構 内 で 利 用 状 況 、位 置 等 の 条 件 が ほ ぼ 同 等 と 見 な せ る 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 を 各 3組 づ つ 選 び 、3組 分 の 検 査 デ ー タ を 平 均 し て 比 較 を 行 な う 。軌 道 変 位 の 進 み 量 は 、各 値 の 正 負 に よ り 相 殺 さ れ な い よ う に 絶 対 値 の 平 均 に よ る も の と し た 。

  ま た 、 測 定 位 置 は 分 岐 器 の 先 端 の 継 目 部 、 リ ー ド 中 央 部 、 分 岐 器 後 端 継 目 、 バ ッ ク ゲ ー ジ と し た 。 各 分 岐 器 の 軌 道 変 位 進 み の 結 果 を 図 ― 2 に 示 す 。

鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 軌 道 変 位 進 み は 軌 間 、 通 り 、 高 低 、 水 準 、 バ ッ ク ゲ ー ジ の 各 項 目 の い ず れ に つ い て も 、 通 過 ト ン 数 約 400 万 ト ン 時 点 の 絶 対 値 で 2mm 前 後 で あ り 、 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 値 と 比 較 し て も 良 好 な も の と な っ て い る 。敷 設 直 後 の 初 期 沈 下 に よ る 変 位 を 考 慮 す れ ば 、鉄 ま く ら ぎ 投 入 の 主 た る 目 的 で あ る 軌 間 保 持 以 外 の 部 分 の 変 位 項 目 に つ い て も 、鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 軌 道 変 位 進 み は 小 さ く 抑 え ら れ て い る 。

3 . 鉄 ま く ら ぎ の 絶 縁 物 の 経 年 疲 労 に つ い て

キ ー ワ ー ド   鉄 ま く ら ぎ 、 分 機 器 、 軌 道 変 位 、 絶 縁 性 能

〒102-0072  東 京 都 千 代 田 区 飯 田 橋 3丁 目 13-1     電 話 03-3239-9164 FAX03-3239-9160 図-1 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 木 ま く ら ぎ 分 岐 器

の 軌 道 変 位 進 み の 比 較

軌道変位と通過トン数【50N 鉄まくらぎ】

(103号分岐器)

-15 -10 -5 0 5 10

0 500 1000 1500 2000

通過トン数 (万t)

軌道変位進み (mm)

軌間 高低 左 高低 右 通り 左 通り 右 水準

軌道変位と通過トン数【50N 木まくらぎ】

(100号分岐器)

-15 -10 -5 0 5 10

0 500 1000 1500 2000

通過トン数 (万t)

軌道変位進み (mm)

土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

‑253‑

IV‑127

(2)

表 − 1   電 圧 の 変 動 測 定 結 果

月   日 T P T (v ) T C T ( v ) T P T (v ) / T C T ( v ) 条 件 2月 4日 1.416 103.7 1.366 最 低 気 温 4月 11日 1.401 102.6 1.365 平 均 気 温 4月 24 日 1.428 104.5 1.367 最 大 降 雨 8月 12 日 1.406 102.7 1.369 最 高 気 温

軌道変位進みと通過トン数

(鉄まくらぎ分岐器3台平均)

0 2 4 6 8

0 100 200 300 400

通過トン数(万t)

軌道変位進み(mm)

図 ― 2 分 岐 器 軌 道 変 位 検 査 に よ る 鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 変 位 進 み の 比 較

鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 の 長 期 的 な 性 能 を 述 べ る 上 で 、軌 道 変 位 進 み の 他 に 重 要 な も の が 絶 縁 物 の 性 能 の 低 下 で あ る 。 従 来 の 軌 道 構 造 で は 、 軌 道 回 路 の 設 計 最 大 漏 れ コ ン ダ ク タ ン ス(電 気 絶 縁 抵 抗 の 逆 数)を 在 来 線 で 0.5S/k m、 新 幹 線 で 0.2S/kmと 規 定 し て い る が 、 特 殊 な 条 件 下 の 青 函 ト ン ネ ル で は 3 S/k m程 度 と な っ て い る 、 こ れ ら の 値 を 基 に 鉄 ま く ら ぎ の 絶 縁 性 能 を 評 価 す る 。

4 . 隅 田 川 駅 に 連 続 敷 設 し た 1年 間 の 継 続 測 定 結 果

  隅 田 川 駅 に 鉄 ま く ら ぎ を 連 続 敷 設 し た 箇 所(軌 道 回 路 長 523m)で 鉄 道 総 研 の 指 導 に よ り 、漏 れ コ ン ダ ク タ ン ス を 測 定 し た 。 事 前 測 定 は 平 成 10 年 12 月 に 行 い 、長 期 測 定 は 平 成 10 年 12 月 〜 平 成 12 年 2 月 ま で

の 間 実 施 し た 。 通 常 時 と 散 水 時 の 漏 れ コ ン ダ ク タ ン ス は 50H z で 乾 燥 時 1.0 ミリS/km、 水 道 水 散 水 時 0.15S/km、3 % 塩 水 散 水 時 19.7S/km と な っ た 。乾 燥 時 、水 道 水 散 水 時 で は 良 い 値 が 出 て い る が 、 3 % 塩 水 に 触 れ た 場 合 漏 れ コ ン ダ ク タ ン ス は 高 い 値 に な っ て い る 。飛 沫 海 水 の あ る よ う な 箇 所 へ の 敷 設 に つ い て は 、 締 結 装 置 等 の 選 定 に あ た り 注 意 す る 必 要 が あ る 。

  長 期 敷 設 試 験 で は 、天 候 の 変 化 に よ り 鉄 ま く ら ぎ が 軌 道 回 路 に 与 え る 影 響 を 測 定 し た 。測 定 は リ レ ー 室 に 電 圧 計 と パ ソ コ ン を 設 置 し て 、 電 圧 の 変 動 を 記 録 し た 。 測 定 結 果 を 表 ― 1 に 示 す 。   電 圧 比 で は 1年 間 を 通 じ て 1.3〜1.4% の 間 で 推 移 し て お り 、 こ の 値 は 漏 れ コ ン ダ ク タ ン ス の 0 〜 0.5S/kmに 相 当 す る 値 で あ る 。鉄 ま く ら ぎ に 使 用 し て い る 絶 縁 材 に つ い て は 、敷 設 後 13 年 経 過 し て い る が 目 視 検 査 で は 有 害 な 劣 化 等 は 発 見 さ れ て い な い 。

ま た 製 鉄 所 に お い て 鉄 ま く ら ぎ に 使 用 し て い た 2 種 類 の 軌 道 パ ッ ド を 調 査 し た 。高 密 度 ポ リ エ チ レ ン で は 通 過 ト ン 数 6.8 千 万 ト ン 、 ナ イ ロ ン 6 は 通 過 ト ン 数 8.5 千 万 ト ン 時 点 で 交 換 を 行 い 、 こ の 時 に 検 査 を 行 な っ た が 、外 軌 側 の 軌 道 パ ッ ド に 一 部 亀 裂 が 発 生 し て い た も の の 材 質 上 の 劣 化 は 進 ん で い な い こ と が 判 っ た 。

5 . 考 察

  鉄 ま く ら ぎ 分 岐 器 に つ い て マ ヤ チ ャ ー ト 及 び 手 検 測 に よ る 比 較 を 行 な っ た 結 果 、す べ て の 項 目 に つ い て 通 過 ト ン 数 約 400 万 ト ン 時 点 で 変 位 進 み 2mm 程 度 と 、 木 ま く ら ぎ 分 岐 器 と 比 較 し て も 良 好 な 結 果 を 得 た 。ま た 、絶 縁 性 能 に つ い て も 海 水 飛 沫 の あ る よ う な 特 殊 な 箇 所 以 外 で は 問 題 は な く 、 絶 縁 物 の 交 換 周 期 は 、 通 過 ト ン 数 を 考 慮 し て 25〜30 年 と す れ ば 支 障 な い も の と 思 わ れ る 。 今 後 の 課 題 は 、 特 殊 な 環 境 箇 所 に 適 応 す る 締 結 装 置 の 改 良 及 び 、 鉄 ま く ら ぎ の 交 換 寿 命 ( 約 70 年 ) か ら 考 え て 1〜2 回 程 度 の 絶 縁 交 換 が 発 生 す る た め 、 効 率 的 な 締 結 装 置 の 交 換 計 画 の 作 成 等 が あ る と 考 え ら れ る 。

【 参 考 文 献 】 1 ) 日 本 鉄 道 施 設 協 会 誌 「 鉄 ま く ら ぎ の 絶 縁 に つ い て 」 三 枝 長 生 2001.8.

軌道変位進みと通過トン数

(木まくらぎ分岐器3台平均)

0 2 4 6 8

0 100 200 300 400

通過トン数(万t)

軌道変位進み(mm)

軌間 基準① 軌間 基準⑤ 軌間 基準⑩ 軌間 分岐⑤ 軌間 分岐⑩ 水準 基準① 水準基準⑤ 水準 基準⑩ 水準 分岐⑤ 水準 分岐⑩ 高低 基準⑤ 高低 分岐⑤ 通り 基準⑤ BG 基準⑧ BG 分岐⑧ 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

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参照

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