九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
日本国内における口唇裂口蓋裂患者の合併奇形に関 する疫学調査
古賀, 寛史
https://doi.org/10.15017/1931999
出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(医学), 論文博士 バージョン:
権利関係:CC BY 4.0
氏 名 : 古 賀 寛 史
論 文 名 : Epidemiologic Research on Malformations Associated with Cleft Lip and Cleft Palate in Japan
( 日 本 国 内 に お け る 口 唇 裂 口 蓋 裂 患 者 の 合 併 奇 形 に 関 す る 疫 学 調 査 )
区 分 : 乙
論 文 内 容 の 要 旨
背 景 : こ れ ま で 日 本 国 内 に お け る 口 唇 裂 口 蓋 裂 の 疫 学 調 査 は 新 生 児 集 中 治 療 室 Neonatal intensive care unit (NICU) 以 外 の 施 設 群 を 対 象 に 行 わ れ て き た 。
目 的:口 唇 裂 口 蓋 裂 患 者 の 合 併 奇 形 に 関 し て 、NICUと そ れ 以 外 の 施 設 群 を 対 象 と し た 調 査 間 で 合 併 奇 形 の 頻 度 を 比 較 し 、 ど ち ら が よ り 精 度 の 高 い 調 査 結 果 が 得 ら れ る か を 検 証 す る 。
方 法: 大 分 県 内 で 2004年 か ら 2013年 の 10年 間 に 発 生 し た 口 唇 口 蓋 裂 Cleft lip and palate(CLP)
と 口 蓋 裂 Cleft palate(CP) の 計 92 例 を 対 象 と し て 、 県 内 の NICU5 施 設 群 を 対 象 と し た 地 域 調 査 を 行 っ た 。日 本 国 内 の 口 腔 外 科 、形 成 外 科 、産 婦 人 科 施 設 群 で 2000年 以 降 に 報 告 さ れ た 口 唇 裂 Cleft lip(CL) 、CLP、CP の 計 16,452 例 を 対 象 と し た 全 国 調 査 を 行 っ た 。 こ の 2 つ の 調 査 間 で 口 唇 裂 口 蓋 裂 の 発 生 頻 度 お よ び 合 併 奇 形 の 頻 度 と 詳 細 を 比 較 し た 。
結 果: NICU施 設 群 を 対 象 と し た 大 分 県 内 の 地 域 調 査 で は 10,000出 生 あ た り CLP6.3、CP2.9 の 発 生 頻 度 で あ っ た 。NICU以 外 の 施 設 群 を 対 象 と し た 全 国 調 査 で は 10,000出 生 あ た り CL 4.2、CLP 6.2、 CP 2.8で あ り 、2 つ の 調 査 間 で CLPと CPの 発 生 頻 度 は 同 等 で あ っ た 。一 方 、地 域 調 査 と 口 腔 外 科 お よ び 形 成 外 科 施 設 群 を 対 象 と し た 全 国 調 査 で 合 併 奇 形 の 頻 度 を 比 較 す る と 、 何 ら か の 合 併 奇 形 41.3% vs. 19.8%、 先 天 性 心 疾 患 21.7% vs. 6.8%、 染 色 体 異 常 16.3% vs. 0.5%で あ り 、NICU施 設 群 を 対 象 と し た 調 査 の 方 が 奇 形 の 合 併 頻 度 が 有 意 に 高 く 、 国 際 的 な 疫 学 調 査 と 同 等 の 結 果 で あ っ た 。 産 科 施 設 群 を 対 象 と し た 全 国 調 査 と 比 較 し た 場 合 も 同 様 で あ っ た 。
結 論: NICU 施 設 群 と そ れ 以 外 の 施 設 群 を 対 象 と し た 調 査 間 で CLPお よ び CP の 発 生 頻 度 に 差 は な か っ た が 、十 分 な 精 査 が 行 わ れ る NICU施 設 群 を 対 象 と し た 調 査 の 方 が 口 唇 裂 口 蓋 裂 の 合 併 奇 形 に 関 し て 正 確 な デ ー タ が 得 ら れ る 。