トランジスタ回路に関連する回路方程式の解の個数 の研究
實松, 豊
Graduate School of Information Science and Electrical Engineering, Kyushu University
https://doi.org/10.11501/3180419
出版情報:Kyushu University, 2000, 博士(工学), 課程博士 バージョン:
権利関係:
第4章
区分線形方程式の解の個数について
4.1 はじめに
第2.1節で述べたように, Ebers<'dollのモデルを使用すれば, 1個のトランジスタは2 個の非線形抵抗と2個の理想、ダイオードでおきかえられるので, トランジスタ回路の直流 動作点は, 非線形代数方程式
11 ( .
1'
l) J'E - 唱BEA- l r't J 1
./・lBI T'st
+ (.J:.1)
fn (.rn) r't
-1 1 1 • • • ff、
-l l J I • l l f 、,F1rt 1 1
の解として求められる(11二2111). ここで, fk(.I'k) はよ番目の非線形抵抗の{)-I特性である.
本研究の最終的な目標は, fん(.7ん)が指数関数型の単調増加関数であり, かつ行列Aが回 路構造上の物理的な制約条件(第3.3章で詳しく述べた)に従う時の式(.J:.1)の解の最大個 数を求めることであるが, これは非常に困難で、あるため, この章では, Aの物理的制約は 無視し, !i(.l'i)を指数関数型の特性ではなく, 理想、ダイオード特性とした場合について議論 する.
理想、ダイオードを用いれば, 式(.J:.1)は区分線形方程式となり, 線形な区分領域が2叶固 存在する. 各区分領域は、 その領域における連立一次方程式の係数行列が正則ならば, 高々 lつの解を持つ(連立一次方程式の解が区分領域に入っているときのみ解となる)ので, 式 (.J.1)の解の最大個数は明らかに271個である.
本章では, 解の最大個数がちょうどγとなるための十分条件を与える. また, この結果
を式(.J:.1)がちょうど21個の解を持つ場合に拡張している.
4.2 定理で使用する行列の定義とその性質
この節では, 次節で与える定理の証明で使用する行列の定義を与え, その性質を述べる.
なお行列A二[(/ ij]に対してA> O(あるいは, A三0)と書くのは, 全ての要素に対して
「11j>O(fltJ三0)という意味である. 正定値行列をA>0と書く場合もあるが, 本論文中で は正定値の意味ではこの表現は使用しない. また, ベクトルx> O(x三0)も問機に, 全て の要素についてl'i> 0 (.l'i三0)という意味である.
次の定義 4.1-4. 3はよく知られている. P行列については, 第3章でその定義を述べた が, 第4章でも使用するので, ここでI計局する.
定義4.1 Aを実正方行ダIjとする. 1_ 11と」の全ての主小行列式が1Eであるとき A をP行列 と呼び, AεPと表記する.
補題4.1 AをP行列とする. すべてのxfOに対して, 札、(Ax)ん>0となるんが存在する.
[例1]次の行列はP行列である.
l.O 0.8 0.6
_4
=I 0 2 . l. 0 0 0.1 0.6 l.0 )
定義4.2 (lij � 0 (i i j)であるような実正)J行列Aの全体をZと表記する.
定義4.3 AεZで, かつAがP行列のとき, Aを:\1行列と呼び, AモJJと表記する.
( 4.2)
定義4.4 Aを正方行列とする. ある正の対角行列D
=cliag[d1. aら.・・. ,dn] > 0が存在して ADが優行和となるとき, すなわち
(/iidi >乞|川Idj、 (i
=1i2.... 11) j手t
を満たすとき, Aを優対角行列と呼ぶ.
[例2]式(4.2)のAは , D
= cli
ag [2
,1、1]とすれば,
2.0 0.8 0.6 AD
=I 0.4 l.0 0.5 0.3 0. 6 l.0
(4.3 )
( �A)
第4章区分線形方程式の解の個数について 44
であり, 2.0 > 0.8 + 0.6、l.0 > 1...! + O.ふl.0 > 0.3 + 0.6が成り立つので,-4は優対角行列で ある.
定義4.5実正方行列 A の比較行列Aを,
([ii
-(li;九二一|川|
と定義する.
次の定理は, 行列理論の分野ではよく知られている.
定理4.1 Aが優対角行列であれば,-4はP行列である.
系4.1 -4 εZが優対角行列 であれば, 止ξJlである.
(-1.5)
定理4.2 Aが優対角行列であることの必要卜分条件は, 止の比較行列がM行列であること である.
[例3]式(-1.2)の比較行列は,
l.0 -0.8 -0.6 Ã = I -0.2 l.0 一O
一0.1 一0.6 l.(ρ o )
(-1.6)
であり, その主小行列式はすべて正となるので, ..{は:\I行列であり, したがって定理-1.2よ り, Aは優対角行列であると判断される. 実際, 例2で示したょっに, D二cliag[2ヲl. 1] に 対してAは優対角である.
定理-1.1, 4.2 の証明は省略する. 文献[-16][-17]を参照の こと. 上で定義した各行列のクラ スの関係を, 図4.2に示した . 図の中で DDは優対角行列を表している.
4.3 問題の定式化
171個のトランジスタ と線形mポートからなる回路は, 図-1.2のように表される. トラン ジスタをエパース・モルモデルで表せば, トランジスタ同路 の回路方程式は, 次のように表 される.
Ti十Gり=J (-1.7)
P
Z
関-1.1:行ダIjのクラスの包含関係
一t一八I ー
←引ん→
•
i
.主l
•Lineαr Resistors αnd dc sources
一一.... 1
tA
2mN
図-1.2:トランジスタ回路
41111111 、,a . ,,.
|苅.t.3: El)(、n-ì- :doll lllOcld
ここで、, tとりはそれぞれ エパース・ モルモデル中の非線形抵抗の電流ベクトル, 電圧べ クトlレを す. G は, 受動線形抵抗網のアドミタンス行列を表し, Tは,
T = T1 EB T2 EB .・・EB Tn、 T FA 一一 FEEEEEEEEEEEEEE--』 + 〆t 、l 4〆- 'hA dJ- 'hA + 1』ム 「111111||」 (-!.8)
で えられる. ここで @はl白:和を衣し,
(\1)は, oくOijくlを満たすエパース・ モルモデ
lレ のcccsの増I�画中である.
本章では, エパース・ モルモデルrjlの非線形抵抗を理想、ダイオードとみなした時につい て考察する. すなわち,
i �三0、 りくo. iT V = 0 (-!.9 )
式(-!.7)に左からT-1をかけて, 変数ベクトル1, ('を.1), .1とおきなおすと, 次の式が得 られる.
ν+Ax = b (4.10)
リiXi = O. (4.11)
ν三0 x < o. ( 4.12)
ここで, A = T-1G, b = T-1Jとおいた . 式(↓10)は, この章での議論において基本とな る式である.
実際のトランジスタ回路から導かれる行ダIJAは, 物理的な制約(0 < Oij < 1, G の非負
値性等)があり, どんな値でもとれるわけではないが, 本章では, 第-!.1節で述べた理由か
ら行列Aに制約がない場合について考察する. ここで, 行列Aは, 11次 方実行列を想定
しており, もちろん 般に非対称である.
バ(4.12)から, 仏= 0かI i二0(1=1,.・. ,
11)のうちいずれ か一方が成立する. このこ とから, 次式で決まる対角行列s (= S (
8 1. . . • I
.'; 11)) = cliag [ .,ちl 、・・・、九 l を導入する.
じ o 伶 戸o (4.13)
抗 =0 φ 8 i = 1
行列Aによっては, .l.Ji = 0とん= 0が同時におこる場合も考え られるが, 本章では, 212 個の解を持つ場合 を考えるので, このような2つの解が重なって解の個数が減るような場 合は除外してよい.
このような行列S は 2什間存在する. 各Sに対しては, 式(4.10)は線形の方程式となる ので, 解(x、ν)を1つだけJ、Fつ. 解(x. y)が式(4.12)を満たすならば, この解を真の解と 呼び\満たさないものを偽の解と呼ぶ.
4.4 主結果
この節では, 4.4.1--1.4.4節で, 式(4.10)- (-1.12)が2叶同の解を持つため の条件を導出す る. また , -1.4.0. -1.4.G節で, それらの結果を 2' (1 :::; 11)個の解を持つ場合に拡張する.
4.4.1
n ==3の場合
般の11について議論する前に, この問題について理解するために, まず11= 3の場ム について詳しく見ていこっ. 式(μ4↓.10川)り)ト川一ぺ(μ-1 .12幻)が2
(μ-1. 10川)り)は次のように書ける.
!Jl I I
.r1 I I b1
!J2 I +
α1[
a'2α:d I .1'2 I = I b2 (4.14)
!J3 v'a qd 7ハU 33
(i ) S=cliag [ O,O、0 ] のときの解を( X(I ).ν(
1) )とするとX(l)= 0ぅy(l) > 0が成り立つので,
uii)=bl>o d)=ん>0 d)=b3>O
(4. 15)
が成立する.
(ii )ムヂ0を1つ だ け含む解に つ い て調べる . ま ず, 5 = cliag [ l. O. 0 ] のとき , 方程プ
(-1. 1-1)は,
.L'1
[α1 e2 e3] 1 .lJ2 1
=b .lJ:3
となるので, 解を(X(2)、ν(2))とすると, Clλluhの公式より I.(2) I
.lJ12)
.lJj (2)
Ib e2 e;31 /1α1 e2 e 3 1
|α1 b e:3I /1α1 e2 e 3 1
(/1 1
(/ 21 b・) I (111
|α1 e2 bl /Iα1 e2 e;31
(/1 1 b1
/
(/1 1
=b:3 - (/ I 1一
([
:31 (/11
同様に, s二cliag[O. 1.0]のとき解を(x(:灯、ν(:3))とすれば,
(3) (/12
グi Ibα2向1 /le1α2e;31
=1 / α
([ぅフ
.1.2 (3)
J3 (3) le1α2 bl /le1α2 e:31
=1 / α
(/ ;32
S
=cliag[O, 0,1]のときの解を(X(4).y(4)) とすると,
(4) αu
Yí Ib e2 a;�I /lel e:zα31
=1 /何1
b:� α;n
Y一2(4) lel bα:ll /Iel e:zα31
=b
:l (l:u 1'�4)
=b�dα:日
式(4.17)-(4.19)を(-1.13)と比較すれば, .ri2) < 0 ♂ )くO. .r�l4) < 0であるから,
α11 < 0ぅ a22 < 0, (/33くO
が必要条件として導かれる.
(iii) .r iヂ0を2つ含む解について調べる. まず, 5二cliag[l,1, 0]のとき,
(4.16)
( 4.17)
(4.18)
(4.19)
(4.20 )
l • I •
[α1 a2 e3] I .1':2 I二b (4.21 )
グ3
となるので解を(x(:j). y(.j))とすると,
113) 二 Ibα:2e31/1αlα:2 e31
寸〆- 斗ノ-
1l 斗4 l l
,,t
,,R 11 44 l l f,‘
,,.‘
IIJI Aノ- Aノ-
1144
1 l ''t r'R
11
Aノ】
'hυ 7υ
) w、J
f、2
ー |α1 b e;31/1αlα2 e:31 ( 4.22)
ゾ- 2
1l 斗ノ l l r't ft
11
44
1 l r,‘
,,t
IIIr
t1 44 'hυ 'hυ
1 1
11
司4
1 l r't r'電
ぬ引 = αlα:2 bl/Iαlα:2 e;31
また同様に, S = cliag[l, O. 1]のときの解を(x(的、ν((i))とすると,
rjG) =|b e2α:� 1/1α1 elα; � 1 i i -EA
f t r r l ‘e,
i l -Eム
‘《p l l
r t rt //
t i ll
、,、,
!
!
r L f t
'aA E,
vhu vnu
一(6)‘ 2
|α1 e2 bl/Iα1 elα:� 1 (4.23)
ぷ) = 1α1 b a:d/Iα1 el a:ll t i ll サJ α 白川 tBA 'tA lA 寸J α
// α
』i 寸J 7ハU 'hU Etム E1ム li 叶J G α
S = cliag[O、lぅ1]のときの解(x(ï). y(ï))は,
uj7) =|el α:2 bl/lelα2α:31 d) 二 Ibα2α:31/lelα:2 a:ll
i 1 4L 寸、リ α 斗ノ-Aノ-44 α 4J
l fι f t ,,,,,,,
i i 44 qJ α α 4L 斗J 'hU
7nυ ( 4.24)
47) 二|α1 bα:� I/Ielα1α:� I
、,、,うL - f s 、 斗ノAノ l ft Ir-- 4ノ- ムU 4ノ-4ノ f r' L
α:32 b:� α:12 α:1:3
(/1 1 (/1 1 (/ '21
([・〉・〉 ù.)
バ(.J.17)-( .J.19) よ り, I (/21 くO. (/ :31 くO. (/22 く O 、 (l;�2 Ù: 3 |くO、
Ù2 川 1 <0であるから 式(.J.22) -(.J剖)
< 01
Ù:3 (/3:3
2 1 > 0、 | 向11 αn l >o、 | α'22 (/n I > 0 (4.23 )
(l:2l Q22 、rtl i l ft ''t i i (l:u α:n
が必要となる. 最後に, S = cliag [ 1. 1. 1 ] に対応する解( x
(町 、 ν
(8) ) は,
I18)二Ibα2向1 /1αlα2α:31
!?)=|αIbα:31/1αlα1α:31 17)二|αlα:2 bl/Iαlα2α:31
(4.26 )
式(.J.26)と(.J.22) ー(.J.2� ) を比 較 すると , r
)くo (i = 1、2、3)であるから,
!αlα2向1
=I
(l21{[22 川|く() ( 4.27)
({
:31 {[ :32
(/: 3 : 3
が成立することが分かる. 式(.J.20) .( .J.23)、(.J.27) より, 止の奇数次の主小行列式が負, 偶数 次の主小行列式が正であるから ---1の主小行列式は全て正である. すなわち---1はP行列 である.
4.4.2 2
円リ節の議;aI命より, JI二3のときにつ いては, (μ-1.1印0) カτ2
が成り立つことが分カか、つた. このことは, 一般の11の場合にも成り立つ. 下に定理とその 証明を与える.
定理4.3式( 4.10)-(.J.12) が2叶固の解を持つ ならば, -AはP行列である
証明の前に, 準備として次の記号を 導入する.
n= 3の場合と比較し ながら見ていくと 考えやすいで あろう.
LL'i
( =
lL'i( sd) と!i(= !i(Sj) ) を次のよ うにおく.
町二(1 - 8i)Yi +
Si.l'i(4.28 )
11二(1- .'Ji ) ei +町αA ( �.29)
lL'i( 5i)は1'i; .lJiのうち, 0 でないもの を集めたものである.ベクトルωゼ[町、W2,.・ wllF'
と行列F包[/1ぅ12;・・・、In]を用いると, 式(--1. 28)と(4.29)は,
ω=ω(5) = (1 - 5)ν+5x. (4.30)
F = F(5) = [1 - 5] + A5 (4.31)
とかける. ここで, 1は11次の単位行列を表す . このとき, IF(5)1は九二1 (i = 1,
• • • , 712) であるような ,ん1. k'2. ... km行と対応する列から なる Aの主小行列式である.
5y = 0 , (1-5) x = 0と5= 5. 5が成り立つこと と式 (4.30) 、(�.31)より方程式(4.1 0)は,
F(5) ω = ([1 - 5]-トA5)((1 - 5)ν十5x )
= (1 -S)ν+.45x
= ν+A x
二b (4.32)
と書く ことが出来る. 式(--1.3 2)より, もしF(5) が正則ならば解ω(5)はω(5) = F(5)一lb で与えられる.
上で導入したこれらの記号を用いて, 定理の証明を与える.
証明
S1と52を
51 = diag[51 ・51-ぃO.8i+1 、Sn]
52二cliag[81ぅ .)i-1,1ぅ81+1. . . ,sn]
とおく. ここで, 8iはOか 1である.
(4.33 ) (4.34)
sl,S2に対応する解を, それぞれ (X(1 )、 ν(
I) )、(X(2), y(2))とすると, 次の式が成り立つ.
dl)-|11 一1/1 12・.. 12 ・b ei . . .1111 ... . . . Inl
�
ェロ)二 |11/2 ・・・ b ... Inl
<0
1/1/2 ・・・ α1 ・・・ 1111
、これより,
dl) |11/2 ・・ αi ... 111| 一|F(51 )I�ハ パ2)一1/1 12・ ι."1 n.1 IF(52)1、v
(4.35 )
(4.36 )
が得られる. {州、・・・1ちII}の中の1の個数を11]とする. 11]二Oのとき, F(S(O.・・. .0 ))
=le] e2・・・enl
=1が成り立つ. このことと, 11]二1.2. 3 .・・11に対して式(4.36)を繰り返し 適用することにより,
( 刊一IF(S)I > 0
711が奇数のとき IF(S)I < 0 (4.37)
が導かれる. 式(4.31)より, (4.3 ï)は,
{ � A の奇 叩のイ 行 数次の小行列式がシ … (4.3 8 )
と言いかえることが出来る. したがって, 2叶問の解が全て真の解となるためには, -AεP
が必要で、ある. 口
一AεPが2
l伊例U 1] 千行子夢列リ A ε Pを
(4.3 9)
とすると, (4.1ï)のjjy)より,
く 'EA AU 1』ム + LU
一一
1i 斗ノ - ヴJ 70 'hU 70 ハU 1i ハU
寸lム
1 0 0
一 寸 ( ( 4.40)
同じように, (4.18)の げ )と, (4.19)のl/ ; |)より,
r'・z、 < 'hu - + ti vhυ
一一
ハU ハU 1i
句』i
o l
o
-
-
(
一
寸
14 44 寸J 'hu 'hu vhU
( 4.41)
1 b] - 0. 01
0ん -10 1=ーん+附くo
o b:3 -1
( 4.42 )
が, あるbに対して成立する必要があるが,
10b1 > b:3 10b2 > b1 10b:3 > b2
(.-1 ..-13 )
となり, Ui > 0 (i二l.2.3)であるから, これは矛盾である. ゆえに, (4.39)でうえられる
」εPは解を8個持つことはない.
4.4.3 2n個の解を持つための十分条件
本節では, (4.10)がちょうど2n1聞の真の解を持つための十分条件を与える. 1v1行列に関 する次の2つの補題はよく知られている.
補題4.2 I\I行列Aの全ての主序小行列は, またM行列である.
補題4.3もし.4がM行列ならば, 逆行列ι-1が存{fして, A-l三O.
次の定理は, 本章の主な結果の 4つである.
定理4.4 -.4カ'i'�I行列ならば, 式 (4.10)- (.J.12)はあるbに対して, ちようど2 持つ.
証明 ここでで、は一Aが�I行列のとき, b> 0なるイ任壬意のbに対して, 2
解となることを示す. まず, b> 0なのでs = l(x = 0に対応)は真の解となることがすぐ にわかる.
般性を失うことなく, それぞれの解は,
( ー = ニグ 二 O
l"'+1 = .1'1+2二・・・二.l・11 = O.
(4..-14 )
を満たすと仮定できる.
式 (4.44)を (↓10)に代入すると,
A一A ハU一司i 川医 一一 ム一ん (4.45 )
を得る. ここで,
Xj
= [.f1・ 1ylr U2二IUI+1 1/1111 (-t4G)
b1 = [b1 ・b7lr>() b2=iby+l,- JJ>O ( 4.47)
であり, A1 1は, J次の左上隅主座小行列, .421は左下隅の(J/-I')XI小行列, 1は11ーl次の 単位行列である.
補題4.2,4.3より, -A11はM行列であり, -A JJ の各要素は非負 である.
b1 > 0であるから, 式(.J.45)の上からl行より,
-Xl二-Aj / b1 > 0
が成り立つ.
(4.48 )
-A21の各要素は, -.4ε-'1の非対角要素なので非正で ある . ん> 0であるから, 式 (.J.45)の残りのn一γ行より,
ν2二b2- A21X1 > 0 (4.49 )
が成り立つ. したがって, 解(-1.-1-1 )は条件(-1.12)を満足し, 真の解となる.
口
-Aεj1が21l個の解を持つための必要条件ではないことが, 次の例から容易に分かる.
[;|+[;2::lI;|=[:|
I 2 1 I
方程式(.J.50)は, 例えばb=[ム1]1'に対して 4つの解を持つ. しかしながら, I
-- I は
I -1 3 I :\11行列ではない.
4.4.4 十分条件の拡張
定理4.4 は次のよう により緩い十分条件を持つ定理に拡張できる.
定理4.5 -Aが優対角行列ならば, (-1.10)はあるbに対し2
証明は付録で行なう. 優対角行列のクラスは, Ï\I行列のクラスを含むので, 定理4.5は 定理-1.4を特別な場合として含む.
4.4.5 解の個数が高々が個となるための十分条件
4.4.3節, .J.4.6節では, 式(-t10)が2l (l三71)の解を持つ場合を考える. まず, 4.4.5節
では解の個数が高々が個となるための十分条件を与える.
定理4.6 Aの任意のl列に-1をかけたものがP行列ならば, 式(4.10)の解の個数は, 高々
21 (1三l :S; '11.)である.
証明 一般性を失うことなく-1をかける列は, 最初の19"iJであると仮定できる. 簡単
のため, nニ4うl=2の時について証明するが, 一般の場合も同様に証明できる.
n= 4の ときは, (4.32)は, 次の形にかける.
1 1 1 1
[f 1f "2f:lf 4 ]
II、う二 b (4.51)
qd l i Aq --
さて, S 1、8'2が同じ値である4つの状態,
S l
ニcli悶a符矧g剖[8ラ九'
S之= cli悶a符矧g剖[引勾(). 1 ] l
S:l = cli凶a特矧g剖ψψ[ドド81..)'2'l.0]
54
==cliag[S1' 8'2.1.1]
(4.52 )
の中で, 式(4.31)の真の解となるのは高々1つであることを証明しよう.
まずS;lとS4のうち一方だけが異なる場合を考える. 例として, s = S1とS二子につい
て考える. 5 = 51.52場合には, 方程式(4.31)はそれぞれ次のように書ける.
ll' \ 1 ) i
1/、
(1
)[f
1f 2e3e.1] I
"/� \I 二 b
υ一:(ii )
!J4
い)W\2)
lII、
(2)
、〉[/1/2e3αt1] I !J;l (2)
I�\I
=b
.1・4
(2)このとき 仏 1)と, ! ? は
)/;l)=|f1f2e3b|
If1 12 e;l e41
(4.53 )
( 4.54)
(4.53 )
一|11 1'2 e:l bl 1/1/2向山|
で与えられる. この2式より
) 品ノd Au -
(.f.56)
r�'之)=J11 吐 1/1 1'2 12 e:3 e:3 e,|一(1) ai!I,l}� (4 . 5 7 )
と書ける.
(ぢ1, S2} の中のlの個数をJì,とおく. 行列式1/1 12向α,1 = IF(51)1と1/, 12 e3向1=
IF(S2)1の符号は,
( 111が慨なら|庁F(5)小(β問S幻)
711が奇数なら |げF(5)川| くo) (4.58)
で得られる. したがって,
1/, 12 e;3 e11、 > 0
1/, 12 e;3 a'11 � (--1.59 )
と分かるので,d)>O、ゲ)くOを満たさない. よって, 5'とS2は, 同時に解を持たない.
δ3とふ!のうち一方だけが異なる別の組介せ(SIとら, ぬと51, 5;3とSI)についても両立で きないことが同様に示される.
次に, 8;3とhの両方が異なる場合について示そう. 例えば, 5'と51について,
{lT(l l) 11、( 1)
tl?? (l) ( ' )
[/112e:3e4] I
(1 ) ==[/11 2a:1α.j] ' ; 11) I (二b)
グ:3
(1
) ( 1)グl
(--1.60 )
より,
(1
)
Wi
(1
) WiJ(l)
3y(i)
4
[1 I 12 e;3 e,I] -1 [1
I12α3αd
Wi
(4)
11'三
(4) 1'\4)
1'\4)
4
(4.61)
。 k1:1 入、14 I I I I
W1w i4 )
o ん:3
八ぃ14
tiT2 (4)() o k:34
(4)。 。
八ハ4:1人44 J l
.r�(4)
L
が得られる. ここで,klJは
(4.62)
ku |α: � 1 2 e:� e41 |α4 1:2 e;3 e41
ん:l 1/1α� e:� e41 1/1α4 eJ e41
ん;l�1 八ハa4 1II 1 2 e:� e41 /112α:1 e41 1 1/1/2α4 e41
1.:4:3 ん44 1/1 1'2 eJα:� 1 1/1 1 '2 e:�α41
(4.63 )
とおいた. こ こで ,d\1/いとこy)Jillの関係を調べる.
K= [ ; : :: | (4.64 )
とおく. (.f.58)を使うと,
人 :n 二 |I1 f 2 α :3 e11 >0
1/1 12 e;3 e 11
Å' ,1 , 川 i 1 1 什l 一 |f 11 1:2 | 1 f2 e3 e:� e α向叫11| l | 、 r O
U式(μ.f.61り). (-1.62)より,
(4.63 ) (4.66 )
人33 A3l| = d付([ /1 1
'2e: � e d - J [/1 1'2 α : �αll )= |fl f2α3α11 >() (4.67)
Å't1:3 "'11 I
\l"' 1 "'L.
-'J -tJ l"' 1 "' L. --., -lJI1/1 1'2 e:� e41
が成り立ち, I{はP行列である.
ェミ(.f.62)より,
『lsEEEEEl-『』EBEEEl -4・ AH. '卜、qd 't、‘i rill--'・lit-L , hk ri 一一 「alla--1111114 rl3 Jtt
MU HU
rl--1111111し
(4.68)
が成立するが補題-1.1より,rr)>()となるiが存在する. よって, この2状態51.54は 同時に真の解を持たない.
同様に,52と5:�についても , 同時に真の解を持たないことを示すこ とが出来る. 以上 より, n =よ1=2のときは証明された. 一般の場合の証明も同様である. 口
4.4.6 解の最大個数がちょうどが個となるための十分条件
この章では, 式(-1.10)が2l (1三1 :::; 11)個の解を持つための十分条件を与える. 証明に は定理4.5と定理.f.6の結果を用いる.
定理4.7 Aの任意のl列に-1 をかけたものが優対角行列ならば, 式(-1.10)はちょうど2l
(1三l :::; JI)の解を持つ.
証明
正方行列Bが優対角行列であれば, BはP行列であるから, 定理.J.6から解の個数は高々 21個であることが分かる. したがって, ここでは(↓10)があるbに対して, ちょうど2'個の
解を持つことを示せばよい.
般性を失うこと無く, -1をかける列は最初のl列と仮定する. このとき,
R = cli a g 己 ) 二; ι�
とし,
AR(出。1
R 一 I � x = z dcf
,とおくと, (4.10)は,
(4.69 )
(4.70 ) (4.71)
ν+Q'z'=b (4.72)
と書ける. Q'は, 優対角行列であるから定理--1.3の結果より, bをうまく選べば, (4.72)の無 制約解は, ν三O. z'三0を満たす21/個の解が存在するようにできる.
Z二Rz' (4.7 3)
であるから, この2/1個の解のうち,
イ =0 (i=l+ 1.l+2. ...:川 (4.7 4)
を満たす解だけが, x:::; 0を満たす真の解となる. これらは, 21個ある. よって, 定理は証
明された. 口
4.5 まとめ
本章では, 区分線形方程式ν+ Ax = b、 ν三O、 x:S;OぅνTX = 0 の解の個数について議
論した. この方程式は行列Aが与えられた時, 任意の定数ベクトルbに対して最大何個の解
を持っかという問題について考え, 定理4.3では-AがM行列ならば, あるbに対してちょ
うど211個の解を持つことを示した. また, 定理--1.4では-Aが優対角行列であれば, あるb
に対し2叶固の解を持つことを示した. ある行列Bが優対角行列であるための必要十分条件
は, Bの比較行列がM行列であること(定理4. 2)なので, 定理 4.4は定理--1.3を特別な場合
として含む. さらに, 定理 4.6 では Aの任意のl列(1三11)に-1をかけたものが優対角行列
であれば, あるbに対しちょうどが個の解を持つことを示した.
第5章
総括および今後の問題
本論文は , ト ラ ン ジ ス タ同路 の11主流解析 で対象と な る 非 線 形代 数方程プ
!i(.ti) + ([i1.1'1 + ... + (li/l・1'/1二bi (i = l.ー・11 ) の解の個数に関する研究をまとめたもので
ある. 以下, 各章で得られた結果を述べる.
第1章では, 非線形抵抗101路解析に関する従来の研究結果について紹介した. 特に, こ の分野で最も重要な解の作イEと a意性, 解の個数, 解の探索法について研究の状況を不 した.
第2章では, 代数方程式中の非線形項fi(.1・i )が, (一変数の )指数関数であり, 線形項の 係数行列A二[αij]に対する物理的制約を無視した場合について議論し, n = 2 (ηは変数の 数)の時, 解の最大偶数がちょっど5となることを示した. この問題に対しては, 解の個数 の上界として, 従来(17 + 1)勺n( 11-1 lj立が知られていたが, 本稿の結果カかEらこの上界がカか、なり の過大評価でで、あることが分カかEつた. また 従来2
かつたが, 本論文では, 11二2のとき解を5個持つ具体的な数値例を与えた.
第3章では, Ebers- \1011モデルで表現されるトランジスタと線形抵抗, 直流電源からな る回路の解の最大個数について, トランジスタの個数が2個の場合を議論した. この問題 に関しては, (i)モデル中の非線形抵抗が指数関数型のト1特性を持ち, (ii)電流制御電流源 (CCCS)の増幅率が011店l. (凶く1/2を満たすという仮定の下で, 解の最大個数が3個で あることが知られている. しかし, トランジスタが3個以上の回路については解の最大個 数は, いまだに分かっていない. 本論文では, (i)モデル中の非線形抵抗の特性を理想、ダイ
オード特性とし, (ii)αりをoくOij < 1を満たす任意の値とした時の解の最大個数について
考察した. その結果, 解の個数は高々5個であることが分かった. 本論文で提案した非線形
抵抗の特性を理想、ダイオードとするモデルは, トランジスタの個数が3個以上になった場
合, 従来の指数関数を用いるモデルよりも解析が容易であると思われる. その根拠は, 非
線形特性に指数関数を用いると同路方杭式は -般に超越えf程式となるのに対し, 理想、ダイ オード特性では区分線形点程式となることにある. また, cccsの増幅本に対する本稿の 仮定は, 実際の回路より広いクラスの問題を扱っていると言える.
第4章では, 区分線形方粍式ν+Ax二b. y三O. x�O. yTX二Oの解の個数について 考察した. ここで, y. xは11次の変数ベクトル, _-1.は1/次実正方行列, bは11次の定数ベク トルである. すでに述べたように, Ebc、l'S- T\Iollモデルで表現されるトランジスタを含む同 路においてモデル中の非線形抵抗を理怨ダイオードと仮定すれば, 同路方程式は, 上記の
メ分線形方程式となる. このとき, bは|町流屯源, 従属電源と抵抗で決まる値である. 第4
章では, 上の医分線形ノj程式が2叶闘の解を持つためのAに対する十分条件について検討し,
-..1がM行列であれば, あるbに対して2/1似の解を持つことを示した. その後, この十分 条件を拡張し, -..1が優対角行列であれば, ノi程式は2/1個の解を持つことを示した. また,
jの任意のl行(1�II)に-1をかけたものが優対角行列であれば, 解の最大個数はちょうど 2'個であることを示した.
次に, 上記の結果に関する今後の泌題を述べる. 第2 ÿ:での問題に関しては, 11
=3以 上の場合への拡長をィラえているが, 行列止が任意の実行ダIjの場合の解の最大個数を求める ことは困難であるから, まず係数行列が対称、行子Ij , 巡同行列などの特殊な場合についての 解の最大個数を考察することが課題として考えられる.
第3章では, トランジスタの偶数が2倒のときを扱い, 解の上界が3伺であることを11、
したが, ù個持つような具体的な定数(ほ抗他, cccsの増幅率, 電j上値)の例をうえてい ないので, 具体例を探すことが課題である. 現在まで, この具体例を計算機によりある程 度ランダムに探しているが見つかっていない. 一方, 考察した区分線形方程式が解を3個 持つような具体例は, フリップフロップ回路など実際の回路の例からすぐに得ることがで きる. このことから解の最大個数はろではなく, 3または4ではないかとも考えている. ま た, トランジスタが3個の場合や ー般の111 1同の場合についても解の上界を与えることがム 後の課題である.
第4章では, 区分線形方程式について, 2'個(l三11)の解を持つための止に対する条件
を与えた. この十分条件をより精密化することが今後の課題である. また, 現状では-.-1.(ま
たは任意のl行に-1をかけたもの)が優対角行列とならない場合には解の最大個数について
何の情報も得られないので, この場合でも解の個数の上限を与えることが課題である.
謝辞
本研究を進めるにあたり, 終始懇切な御指導と 御鞭捷を頂きました九州大学大学院シス テム情報科学研究院情報工学部門の凶14" fl:_教授に深く感謝の意を表します.
また, 研究における助言, 御指導を賜わりました, 同研究院情報工学部門香田徹教 授, 電子デバイス工学部門占旧持;教疫にjIZく御礼申し仁げます.
さらに, 大演靖医助教J受ならびにJfj僑規 A助教J受には大学院での研究活動時間以外で も研究における貴重な助言を頂きました. ここに心より感謝の意を表します.
最後に, 著者が1096年4月に修i:課程の学生として, 九州大学大学院システム情報科 治府情報回路およ び信号処開講出に配属になった、月初, 計算機の使い方, 論文の調べ方す ら知らない若者に, それ らを親切に指導してドさった同講座のlð]級生, 諸先輩方に深く厄、
謝の意を申し上げます. また, 、守口寺rpJ講j夜に所属されていた柏木雅英助教授(現在, 早稲田
大学理工学部情報学科助教授) , 常旧助手(現在, 熊本大学工学部電気システム工学科助教
授) , 慮鋒助手(現住, 京セラDDI ぷ米通信研究所研究部主任研究員)他の方々にも, 研
究の指導をして頂くなど大変お世話になりました. ここに深く感謝を申し上げます.
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付録A
定理3.1の証明
仮定3.2より, 線形6端子入'は凶:\.1のように全ての節点聞に抵抗が接続されていると する. 節点人j聞の抵抗のコンダクタンスを.lJijと する. 直流電源は, 等価な電流源、で置き 換えれば, 図:\.1のようにできる.
このと き, ".番目の端子の電位をじと おく. また一般性を失うこと なく, 1 G
=0と おく.
線形6端子入'に対する節点方程式は
1 1
=乞川í
-!J121 2 -川:� - .IJ1414 - !J1.") 1�")
Jヂ#1
Iん2 二 一グの21川1円íl +ε均12ト一川}ト一1川/"211山川1�竹d一.lJ危2.') J戸#2
Iん;3
=一 -.1); μ灼 川 川 H ; ;� 1 íト一 Uω;�J 2 + 乞 U川;�勺iりJ山 一 M仇伽川:�
判.1:� 1 �JトJ-一 υ仇仇川T幻 � �J :
口J .")
ろ1
Jラ#;3
ん
=一寸.1)仇如V仇411'
i子#4
1.')
-- !J51 1- í - .lJ521rトグ・'):31シ- .IJ511'1 +乞fんじ
j:再ろ と なる. ここで.l)ij二Yjiであり
11 71十J1
ん ら+ゐ
1;� i;� + Jl 1 4 '4十eん
1.") -llーら- .]1 - ,ん
である. この式から11 +ん+1:)二oなので
(:\.1 )
(:\.2)
図A.l:線形4ポート入14の内部構造
h 1 0 () () () 11
ん o 1 () () 0 f.)
I:� () 0 1 0 0 I:�
ん 0 0 01 0 14
。 1 1 0 0 1 I.j
方図A.lの端子間電庄内、一. ; l'4から
(A.3)
1ペ ニ /il+��j
九二1'2十T�)
\13二/)3 (AA)
1今 ニ U4
が成立する. 行列で表すと
-Eム r JF Y-E,
1 0 0 0 1 o 1 0 01
'Eよ ー も,,、
もら
v・〉:|二l::;::
U3 04(A.5)
日 o 0 0 0 1 t
�)したがって, 式(A.3)(A.5)を(A.l)に代入すると
11
1' 1
1 2 l'2
ん = }' l':3
111
1'1。
が得られる. ここで
「
乞 !)l j -.IJ12 一.IJI :3
J子五l
-.1/21 ヱ .l/2j -,1-J2:3
】=1 -.lJ:u Jヲ正2 -,I-JJ'2 L ,I-J:lj
j ヲt:
:l - !),II -,//12 -.IJI:3
!) 1.) .lJ2.) .lJ:3ら
。Lち - ,I-Jn + ,I-J14 + ,I-J16 .1)'2ら - .lJn + ,I-J24 + .1)'26
.IJ:3ろ 一 ( め1 + .1):1'2 + .1):3・.))
.1/4ろ 二 一 ( 仙1 + .1-J4'2 +仇.) )
-.1)11 .1)1 G
- ,
I-J 2
1.lJ2G
-,I-J:�
1.lJ:�ら
L .lJ,j .lJ1G
j手1
.'11ら .IJ!)G
,I-J55
=.1)1:1 + ,I-J14 + ,I-Jl(i +ぬ:� + ,1-J'lA. +ぬ(i + .I).):� +仇4十ク56
とおいた.
ェミ(A.6)から変数日を消去して, 第5行円を省くことにより,
11 .911 .91之 .9 1
λ.914 l'1
12 .921 .922 .92:3 .924 l'')
1;3 .9:31 .9:32 9:n ク:34 l':3
ん 。41 .942 .94:3 .944 V4
が得られる. ここで, 行列G = {gij}の対角要素は,
わ ぬi311
.9ii
=)
,l) i j 一
一て一j#i ,1).')5
であり, Gは対称, すなわち, 非対角要素は.9ij = .9jiで,
!)i !てj .lJら
gij
=-.I)ij
--=---::--..::.
ーリヂ
1)
Y55
(A,6)
(A,7)
(A.8)
(A.9)
(A.I0)
(A.ll)
となる.
式(λ2)の第 1式から第4式を式(え.9)に代入することにより, 式(3.11)が導かれる.
ゆえに, 式(3.11)の行列Gは式(A.10). (A.11)で与えられる.
式(--\.10)、(:\.11)を用い, IF(T. G、5(0、1,0、1)1 + IF(T、Gぅ5(0ぅ1, 1) 0)1をI\Iat hClllatica で記号計算すると以下の式が得られ, これから明らかに上式はT.Gによらず正であること が分かる. IF(T、G�5)1が負となる可能性のある4つのSの中でどの2つを持ってきてもそ の和が正であることが同様に示される. したがってIF(T.G,5)1が負となる可能性のある4
つのSの中で負となるのは高々1つである. 口
1 F(T,
C:,5'(0, I、O、1)1
+1 F(T.
(,'.S(O、1. 1. 0)1
=(((1-α.34)(1 -(\2]) + (1-(\43
))
Y13ν26.Y45 + (1 -(\21 )(2 -(\3-i一向3)(.Y12.!J13.!J1-i +ν12.!Jl-iY23 + .1.J13.1./1-i.t!23 + .t)12.1./13.1.J2-i + .1.J13 .I.JH.1.J24 + .lJ12ν23.lJ:'.-i+
!J 1:3!J'23 !}2'1十!J1'IY23!}'2'1+ !Jlfi!J2:3!J2'1 + !J1:I!JI.I!J2:; + !J1:l!JI'1グ'26+グ1'2!JI:j!):H+
YJ'2!Jll!J:I<1 +!J12YI6!J:3'1 +!J12!J2:l!J:1'1 +!J1:l!J2:l!J:l1 +!JII山1!J:H + !JIG!J'2:1!J:II+
νI '2:1.J"2'1れ'1 + .!J1:j,I.J!.'I.!J:l'l + .1.J1'1.I.J'.!,,1.Y3,1 +.l.J1店約-1 ././:H + .1./12 .I.J'!G .1/:1'1 + .l.J1:1的G.I.J:l'l+
.1.J14.I.J26.1.J34 +ν16 .1.J26 .1.J3.1 + .l.J1
2
.I.JH .1.J3.5 + .1.J12 .1.J24 .1.J3.5 + .1.J1-i .1.J24 .1.J35 + .1.J14 .1.J26 Y35 + ν12.I.J34.!J35 + .l.J12Y13Y45 + Y12Y23'y-i5 + .!J13.!J23Y4.5 +的2υ34.1.J45+ Y12 .l.J35 .1/4., + グ12 Y.34 !J:;(; )+(1
-0"21 +の引の:11)!J 1 ß !J21払n+(I -n11+円山口1:l)!Jli;!J'1:I!J'i月+(:2 α:3'1 -(\.1:1)(
.l.J26.!J34.I.J35 + .1.Jl-iν23.1.J2.5 + .1.J13.I.J24.I.J2.5 + .1.J23 .!J24.1.J25 +仙:3 .!J25 .1.J3.1十.lJ14.1.J25 .lj3.J + .1.J16 .l.J25 .l.J34 +ν':n .l.J2.
5
.1.J34 + .l.J24 .1./2乃.lj.'34+ .1.J25 .1/26 .1.J3-i + .I.J!4 .1.J23 .1/35 + .l.Jn .1.J24 Y:J5 +!J11!J'!.:;!J:l" + !)2'I!Jよろ仰九十!J2:l!}:31 !}:l-' + !/'21 !J:3 1!J 口+れ-,!J:ll!}:l!i十!J1:1 !J2'1!J 1九十
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.lj12νH.1.J26 + .1.J13.1.J16Y26 + .1.J14.1.J16.1.J'!.6 + .!J12.lJ2.3.tJ2H + .1/1'3υ23Y26 + .t!14.!J2.3Y26
+
.t!16.t!23.t}26 + .t!12Y2-i.t}26 + .!J13.t}2-i'y26 + .t}14.t}24.t}26 +仙6.!J24..1.J26+ .t!12.!J13.1.J36
+
!J12!J14!J36十仙2!J16!J.36+ !JI2!J23グ36十!Jl.3!J23!J:36+ !Jl.J!J23!J.'36 + !J16!J23!J36+
!J1'2lj'!.<1Y:3店十!J1:I!J21仰G + YI I!J2 1!J:lß 十!Jlli!J'21!J:lι+グ11!J2ß !J:H;十グ1:1 !J2G !J:jß十
!J1,1!J'2(i!J:l(; + YIIi!J26!J:W + !J12!J‘口!J:l()十!J12 !/'26!J 1九十!J11i!J1G!Jl!i + !J1'!.ljl日!JI-'+
Y12.t}36.!J4.5 + YJ2.I.J13.!J4.6 + .!J12.I.J14.仰6+ .1/12υ16Y46 +ν12仰3Y.J6 + Y13.1./23,1.J46+
Y1-iY23Y-i6 + .!J16Y23山6+ .l.J12.I.J2.J.I.J-i6 + .l.Jl.3.I.J2.J.I.J.J6 + YH.t!2.J.lJ.J6 + Y16.I.J24Y-i6+
Y12!J26Y46 + !J13!J26!J46 + !J14!J26!J46 + !J16!J26!J.J6 + !J12!J33!J.J6 + Y12!J-i5!J-i6+
YI2!J1:1!J56 + YI'2!J1'IY5ß + !J12!J2:1!J-'() + !JI:!山;!!J.-,r; + !J1!.!J'!.'I!J;,(j + !Jll仰'I!J祁+
!J1'2Ya!i!)5() + !J1'2!J3GY!i(i + !J12!J15!J.;fi + !J1'!.!}IGグろc;)+
'y13!J2SY36 + .l.J14Y2与Y36十.1/16.I.J2.5.1-}36+ .l.Jn.I.J25.I.J36 + .l.J2.J .1.J25.1.J36 + .1J25,1.}26.1.J:36+
Y23Y3S.I-}36 + Y2-i,l.}35.I.J36 + .l.J25Y35.I.J36 + Y26.1/3SY36 + Y16Y2汚.1.J.35+ .1.J13仰6.lJ'2.5
+
Y1-i .1/16Y2S + .l.J16ν2.3 Y25 + .1.J16ν24..l.J25 + Y13.I.J2S.I-}26 + .l-}1-iY2九.1.J26
+
.l-}23 .1.J2.5ν26+
!J21!J2:;Y26 + !JI 6!J23 !J3月+!}'2:I Y'16 !J;�5 + !J'2 1 !J].G !J:�,;十!lléi !J'1G !J;�!i + !JI (i !J2,1 !J'I.; +
!Jln!J'2!i!J�éi + !J'2:l!J'26Y45十位1υ!.(iY'1九十!J2!i!J2fiグ'IS + !J2:l!J:lß!J4!i + !J'21!J判Y45+
Y2!i.Y:Hi.I.J.15 + .1.J2白的自.l.J1!i+ Y,:3Y'J.-'ν1(i + YI<1Y!.5.I.J16 + Ylü.I.J!..�ν16 + .1.J2:lY'!.:;νIG+
ν24 .l.J2.5 .I.J-i6
+
ν2.5 Y26 .1.J46 + .l.J2.3 .l.J3.5 Y-i6 + !J2-i .1.J35 Y,*6 + Y2."> .l.J3.5 .l.J46 + .lJ26 .lJ3-5 Y46十 .lJ23.1.J45.1.J-i6 +ν24 ',I.}4.5 .1.J4.6十.l.J2.5.1.J-i5.1/,*6+ Y26.lJ45.1.J46 + .1.J13.I.J2.5.lJ56 +ν14.tJ25ν.56+!J23 Y'2!i !J56十!J'2.1!J25!J!iR + !) 13 !J'.!.(i !J.,6 + !J 1 '1 !J'!.(; lj5(i + !J2:l !lMi!J!i店十!J'21!J26 !J.5(i +
!J2:l!J:lS!J!i6 + !J21!J日!J,,6 + Y'!.;, !J:!,i !J.;G + !J'2G !J:l5 !J5(j十山、1!J:Hi !J!iG + !J!.'I !J:Hi !J5(i + ν2!i仰ti .lJ5ti + ,1.J2fi Y36 .I.J,,(i十Y'!.:lν1:>.l.J3r; + .1.J'2'1.tJl!i.I.J,;(j +れ.-' .l.Jlt, .l.J56十位(;.I.J'J5.I.J.-,(i+
ν23ν46.lJ56 + .l.J24ν46Y56 +の5 .lJ-i6 .l.JS6 + .l.J26 .l.J4.6 .1.J56
)
/
(.l.Jl:3 + !J14 + .l.J16十.l.J23+ .l.J2-i +山6十Y35+
.1/45十
.lJ.56)(A.12)
付録B
定理4.5の証明
証明 問題を見やすくするために、 -A=ο. -x二 zとおく。 つまり方程式(4.10)は、 次 のように書ける。
ν+ο z=b nu 11ム 、、EESJ
ν三O、 z三0、 νT
Z= 0 (D.2)
行列。は、 優対角行列なので、 その定義から、 適当なd = [dl・九 ••• dn]T (rli > 0)に
対して、
qiidii> 乞 Iqijldj (i = L 2 、17) (D.3)
j千1
を満たす 。 このとき、 方程式(B.1)の中のbを
b=b水色r Qd (DA)
と選べば2
だちに、 次の2つの解を持つことが分カか、るO
ν= b>< かつ z二O (D.5)
ν=0 かつ z=d (B.6)
その他の211 -2個の 解が条件(B.2)を満足しているかどうか調べよう。 一般性を
失うことな く、 解 は、 グl二!J2 = . .. = ,l}k = O. 二ん+1 =・・・二η二Oを満たすと仮定できる
(À: = 1) 2;・ ぺ11 -1)。 このとき、 変数ベクトルy. zは次のように書ける。
ν= [ : | :: -l 「EIEE1till--alE」 、lfJltJ l Ih 7AH
z o
r--tEti--'lil-'l』 一一 z (B.7) ムJ,刀 式入 、「ノ一 の 3レ メ ー ラ
J:j
rv d
と , , - ・4
ハψ
ク ι
一色 'コ 二 0 ・ 一 っ々 、つノ ・一 す
4
111 と そ
ト
引 ユ
鉄 示 丸一 加
代 「111 : E q と 一 仏 川 に 1L い 一 を 4
竹川
B 一 下 」 ・
一 る .・' 一 ・ 一 川 村 な 島 一 勧 一 川 向 と d 一 卜 7 J ik
O Q一 q m - ρ川一似
刈
γ
J =
パい r同 ず 礼
式
ま
(B.8)
(D.9) ここで、
。d=d1q1+d2q三+.. .dnqn B -Eム 、‘.,J 、、115J
に注意すると、
clet ( d1q1 + L djqj,q2、 ‘qJ,ι1.:+1、 ιn )
\ )=ん+1 /
ゐl一 <h寸( ql、q')_, •・\仏、eJ,'+I,・. ,ell) J'『1、 B 守fi守ii 、、‘,,,,
式(D.11)の分母は、 。のk次のメ己L隅主NÆ小行ダiJ式であるが、 行列。が優対角行列で あるとき、 οはP行列でもあるから、 その符ひは正である。分子のclct( )の中の行列は、
隅のn-k次の小行列が単位行列なので、 行列式の値は、 左上隅のん次の小行列式に等 しい。左上隅の入、次小行列を喜き下すと、
11
d1 qll +乞djq1j q
J2 qn J=ん+1
7l
d2(j21十乞rljq・2j q2'2 q'2:�
j=ん+1
11