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中国チベット自治区における住宅の環境負荷抑制方策の提案とその手法 [ PDF

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(1)中国チベット自治区における住宅の環境負荷抑制方策の提案とその手法. 田村 1.. 15. はじめに. 10. 成長都市が成熟都市へと移行するこれまでの過程には、. 福岡. 気温 [°C]. 都市や建築に起因する環境負荷の著しい増加が伴ってき た。しかし地球の生態系受容を考慮すれば、これから成 長していく都市は経済成長と並行して環境負荷抑制方策. 5. 西安. 0. 北京 -10. 1. 研究では、成長都市として、中国チベット自治区を対象. 3. 5. 250. 荷削減方策を導くための手法を示す。. 200. 日射量[kWh/m2]. また本研究を通して得られた、成長都市における環境負. チベット自治区ラサ市の概要 ラサ市は海抜 3,658m の高高度に位置し、特異な気候を. もつ。図 1 に最寒月の日平均気温、図 2 にラサ市、北京. 7. 9. 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 日. 図1. 都市とし、現地における低環境負荷住宅の提案を目指す。. 市、福岡市の月平均の直達日射量を示す。冬季は中国北. 最寒月の日平均気温. 北京市. 表1. ラサ市. 福岡市. アンケート調査自由回答結果(2011 年度). 150 100 50 0 1. 部の北京同様に気温が低く、一方夏季は平均気温が 17°C. 2. 3. 4. 図2. と涼しく過ごしやすい。このため、住宅では暖房エネル ギーに注目する必要がある。ラサ市は中国の中で最も日. 表1. 射量が豊富な地域であり、日射の有効利用は暖房負荷削. ラサ市のエネルギーに関する実態. 0-10,000 10,000-20,000 20,000-30,000. 後述する 2011 年度の現地調査と並行して、ラサ市にお けるエネルギーに関する実態を把握するために、西蔵大. 50,000-60,000. 学建築学部の索朗白姆氏にヒアリング調査を行った。こ 60,000 以上. こではそのヒアリング内容と文献によって得られたデー タを元に実態について述べる。 3.1 電力. 4.. 5. 6. 月. 7. 8. 9. 10. 11. 12. 月平均直達日射量. アンケート調査自由回答結果(2011 年度). 所得[元/年]. 減のための建築手法として特に有効であると考えられる。 3.. ラサ. -5. をとり、従来とは異なる成長過程を踏むべきである。本. 2.. 絵里子. 生活・住居に関する関心と懸念 室内環境の快適性、個室が欲しい、高齢者の ために十分な日射・日光を採り入れること 換気、自然光 インターネット環境 内装、日射取得、住居内での電気利用の利便 性、機能性、住宅の方位、室内環境の快適性、 浴室・衛生設備の利便性 安全保障、伝統的室内装飾、室内環境の快適 性、公衆衛生、公共部分の緑化、道路・近隣 からの騒音抑制. 居住生活とエネルギーに関する実態調査. ラサ市の電力は水力発電、地熱発電、火力発電によっ. 低環境負荷住宅を提案するためには、ラサ市の住居や. て供給され、水力発電所である羊湖発電所(規模:. 生活スタイル、住宅におけるエネルギー消費の現状把握. 112,500kW)が供給の 60~70%を占めている。電力供給は、. と、それらの将来予測が不可欠である。そこで、2011 年. ラサ市の 95%以上に普及しており、住宅の電気料金は 0.5. 9 月に西蔵大学の 20 代学生 24 名を対象に、住宅に関する. 元/1kW である。水力発電は一般に、低環境負荷とされて. アンケート調査を実施した。. いるが、ダム建設等による自然環境への影響などを考慮. 4.1 住居・生活に関する関心事と希望. すると、省電力は取り組まれるべき課題である。. アンケート調査では、家族と居住する住宅に関して、. 3.2 ガス. 年収、家電機器仕様状況、光熱費などを、調査票を用い. ラサ市にガス供給会社は 3 社以上あるが料金は全て同. て質問した。また、住居の改修や家電製品等の購入希望、. 3. 一で、LPG1 缶当たり 15kg(約 6.4m )で 85 元である。. 生活や住居に関する懸念・関心を自由回答してもらった。. ガスはチベット自治区内ゴルムド、青海省、新疆地区で. 回答結果は、年収毎にグループ分けし、分析を行った。. 採取される。ガス供給はラサ市の 95%以上に及び、調理. ここでは住まい方の変化やエネルギー消費量の変化に影. に用いられることが多い。. 響を及ぼすと考えられる、自由回答結果を表 1 に示す。. 39-1.

(2) なお、統計によれば、2008 年度のラサ市全体の平均年収. 機器のエネルギー消費量. は 15,659 元である。本調査では、年収が 30,000 元から. 家族構成. 50,000 元に該当世帯が無かった。所得額によらず、生活. 機器性能. の変化や住環境向上のために住居の改修・増築は行われ. 住まい方 アンケート調査. ていた。現在は無暖房であると回答した世帯は多かった が、暖房器具の購入希望は、特に 30,000 元以下の世帯で. 気象データ. 多く見られた。室内環境の快適性への関心は高く、自然. 建物構成. 生活スケジュール 自動生成プログラム SCHEDULE Ver.2.0 内部発熱量 動的熱負荷計算ソフト THERBにより 暖房負荷を算出. 光や日射、太陽熱への意識が特に目立った。所得が 50,000. 空調のエネルギー消費量. 元以上のグループでは更に、衛生設備や電気利用の利便. 図3. 性、騒音、公衆衛生などへの関心が見られた。 5.. シミュレーションフロー. 表2. 低環境負荷住宅モデルの検討. 暖房期間 暖房時間 計算間隔 設定温湿度 気象データ 換気回数 対流熱伝達率 放射熱伝達率. 環境負荷抑制方策の導入効果を検討するために、現状 に則した住宅モデルを作成し、そのモデルに関して方策 を施さない無対策シナリオと、方策を施す対策導入シナ リオを想定し、住宅におけるエネルギー消費量をシミュ レーションによって算出する。 5.1 シミュレーション概要. THERB 入力データ. 11 月 1 日~2 月 28 日 在室時暖房 30 分間 22°C、40% ラサ市標準年気象データ 全室 1.0 回/h 13.8 W/m2K(外表面)、3.4 W/m2K(内表面) 5.0 W/m2K(外表面・内表面) 表3. 共通設定事項. 所在地 緯度、経度 階数 階高 家族構成. 集合住宅の一世帯当たりのエネルギー消費量を暖房、 家電機器、照明、給湯の各用途別に算出する。ラサ市の 気候を考慮し冷房負荷を含まず暖房負荷のみ検討する。 図 3 にシミュレーションフローを示す。機器や照明の一 般電力負荷は、第 4 章で述べたラサ市現地調査を基に、. 表4. 生活スケジュール自動生成プログラム SCHEDULE Ver.. チベット自治区ラサ市 29.39°、91.07° 4 3.3 夫婦、高校生、中学生 ケース別壁体構成 外壁. 厚さ (mm). 熱貫流率 (W/m2K). 壁. 漆喰+コンクリートブロック. 500. 5.59. 床. RC+空気層+石膏板. 290. 2.66. 窓. 単板ガラス. 3. 5.68. 壁. 漆喰+RC. 250. 3.13. 床 窓. フローリング+RC+空気層+石膏板 単板ガラス. 300 3. 2.24 5.68. 壁. 漆喰+RC. 250. 3.13. 床. フローリング+RC+空気層+石膏板. 300. 2.24. 窓. 単板ガラス. 3. 5.68. 壁 床. 漆喰+RC フローリング+RC+空気層+石膏板. 250 300. 3.13 2.24. 1). Case0. 2.0 の出力結果に基づいて算出した。暖房負荷は、照明、 機器の内部発熱量を考慮し、動的熱負荷計算ソフト 2). 力データを表 2 に示す。気象データは、ラサ市の標準年 気象データ 3)を用いた。対流熱伝達率は空気密度に依存す. 無 対 策 シ ナ リ オ. Case2. (COP=4)を想定し、電力消費量を算出する。THERB 入. Case1. THERB を 用 い て 算 出 し た 。 空 調 は ル ー ム エ ア コ ン. Case3. る。空気密度が平地の約 60%と小さいラサ市ではこの値 は小さくなるため、本計算には対流熱伝達率に. Case0. 13.8W/m2K(外表面)、3.4W/m2K(内表面)を用いた。 5.2 計算ケース概要. に対し、環境負荷抑制方策を施さない場合を「無対策シ ナリオ」とし、また各ケースに導入可能な方策を施した 場合を「対策導入シナリオ」とし、比較を行う。表 3 に. Case3. 共通設定事項、表 4 に各ケースの壁体構成を示す。. Case2. Case0、Case1、Case2、Case3 と設定する。この 4 ケース. 対 策 導 入 シ ナ リ オ. Case1. 経済レベルの向上による住宅規模、住まい方の変遷を. (1) Case0. 単板ガラス 漆喰+ C ブロック+スタイロフォーム 壁 + C ブロック 床 RC+空気層+石膏板. 3. 5.68. 500. 0.40. 290. 2.66. 窓 壁. 単板ガラス 漆喰+RC+スタイロフォーム+レンガ. 3 250. 5.68 0.38. 床 窓. フローリング+RC+空気層+石膏板 単板ガラス. 300 3. 2.24 5.68. 壁 床. 漆喰+RC+スタイロフォーム+レンガ フローリング+RC+空気層+石膏板. 250 300. 0.38 2.24. 窓 壁. 複層ガラス 漆喰+RC+スタイロフォーム+レンガ. 9 250. 3.03 0.38. 300. 0.64. 9. 3.03. 窓. 床 窓. Case0 では当地域で最も庶民的な住宅及び使用機器を想 定している。想定年間所得は 10,000 元以下である。図 4 a). RC+スタイロフォーム+空気層 +石膏板 複層ガラス. (2) Case1. に Case0 の基準階平面図を示す。住居 内に入浴・衛生設. Case1 は Case0 と比較して住宅規模が拡大し、使用機器も. 備は無い。対策導入シナリオでは、省エネルギー手法と. 増えた場合を想定している。想定年間所得は 20,000 元. してキャビティウォールを導入する。. 39-2.

(3) ~30,000 元である。図 4 b)に Case1 の基準階平面図を示す。 対策導入シナリオでは(基準階平面図:図 4 c))、南側に サンルームを設置する。 (3) Case2 図 4 d)に Case2 の基準階平面図を示す。Case2 は Case1 か a) Case0. ら住宅規模が拡大し、使用機器が増えた場合を想定して. b) Case1 無対策シナリオ. おり住宅は南側にサンルームを有する。想定年間所得は 50,000 元~60,000 元である。対策導入シナリオでは、省エ ネルギー手法として、窓ガラスに複層ガラスを使用する。 (4) Case3 Case3 の住宅モデルは Case2 と同様だが、Case2 から更に 所得が増え、比較的高価な省エネルギー家電機器の購入 図4. 現したものではなく、予想される数年後に一般的な経済. 年間電力消費量[kWh]. 蓄熱床となるような壁体仕様とした。 5.3 計算結果 図 5 に 1 世帯の年間電力消費量を、図 6 に期間暖房負 荷を示す。年間電力消費量を見ると、Case2 では家電機器 の電力消費のため 4 ケースのうち最も負荷の大きいケー. その他機器. 照明. 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 無対策 対策導入 無対策 対策導入 無対策 対策導入 無対策 対策導入 Case0. スとなった。期間暖房負荷は内部発熱を考慮して計算さ 無対策シナリオ. 期間暖房負荷[kWh]. 部発熱量が住宅規模の拡大に従って増え、Case3 では高効 である。対策導入シナリオの Case2 では特に建物性能が 向上した際、内部発熱が大きいことが暖房負荷に有利に 働いたことがわかる。図 7 にチベット自治区の住宅によ. 対策導入シナリオ. 3,500. 1,400. 3,000. 1,200 1,000 800 600 400 200 Case0 Case1 Case2 Case3. る年間電力消費量の推計を示す。値は、統計データ と文. 図6. より人口推移を求め所得別人口分布の推移を予測し. 期間暖房負荷 表5. たものに算出した年間電力消費量を掛けて求めた。対策 導入効果は最大で 0.07 ポイント(2050 年)と小さいが、 1 世帯当たりの年間電力消費量は世界平均の 2,730kWh. 無対策シナリオ. 1,600. 0. 4). Case2. Case3. 年間電力消費量. 年間電力消費量[MWh]. Case2 と Case3 で差が無いのは、家電機器の使用による内. 率家電を用いるために機器発熱が抑制されたことが原因. Case1. 図5. れる。Case0 から Case1 にかけて負荷が小さくなり、Case1、. 5). 基準階平面図(単位:mm) 暖房. 水準の住宅を想定した。対策導入シナリオでは、蓄熱壁、. 献. d) Case2, Case3. c) Case1 対策導入シナリオ. が容易な場合を想定した。なお Case3 は現状の住宅を再. 対策導入シナリオ. 2,500 2,000 1,500. 1,000 500 0 2010 2020 2030 2040 2050 年. 図7. 年間電力消費量推計. Case3 給湯需要(冬季平日). 入浴 洗顔 炊事. シャワー(61L/day) 温水(69 L/day) 温水(44 L/day). (2009 年)6)を下回り、許容値と考えられる。これ以降も 表 6 に想定した太陽熱給湯システムの概要を示す。集. エネルギー消費量を抑制する努力が必要となる。. 熱器は平板型を用い、貯湯槽との熱交換には不凍液を用. 5.4 太陽熱温水器の給湯利用. いる間接加熱型のシステムである。貯湯槽は 4 層に分割. ラサ市では太陽熱温水器が広く普及しており、1 世帯. した完全混合槽列モデルを、太陽熱集熱器は相当外気温. の給湯負荷が太陽熱温水器で賄われているという 7)。しか. 法を用いて計算した。式 1 に貯湯槽における熱収支式を、. し経済力が向上し給湯利用が増加した場合、太陽熱温水. 式 2 及び式 3 に太陽熱集熱器における相当外気温法を用. 器だけでは賄えない状況が推測される。そこで太陽熱給. いた計算式を示す。. 湯システムの計算モデルを構築し、SCHEDULE Ver.2.0 に. CwρwVi(dTsi/dt)=ECsinGsin(Tsin-Tsi)+KAi(Tamb-Tsi). よって算出された給湯需要を考慮してシステムの集熱量. +CwGxdn(Tsi+1-Tsi)+CwGxup(Tsi-1-Tsi)+CwV(Tsi-1-Tsi)(式 1)8). と槽内温度を算出し、太陽熱給湯システムの利用可能性. Cw:水の比熱[J/g·K], ρw:水の密度[kg/m3], Vi:i 層の容積[L],. について検討する。給湯需要が最大となる Case3 の給湯. Tsi:i 層の温度[°C], E:熱交換器温度効率[-], Csin:貯湯槽に流. 需要を表 5 に示す。. 39-3.

(4) 入する不凍液の比熱[J/g·K], Gsin:貯湯槽に流入する不凍液. 表6. の流量[kg/min], Tsin:貯湯槽に流入する不凍液の温度[°C], Gxdn:上層から下層に流入する仮想移動流量[kg/h], Gxu,p:下 層から上層に流入する仮想移動流量[kg/h], V:給湯量[kg/h], i:槽番号(ただし、最下層に市水温度 Tcity が流入する。) ただし. (式 2)8). Te=τaIe/Kc+To-Ro/αo. Qc=GcCw(Te-Tcin)[1-exp((-KcAc)/(CwGc))]. (式 3)8). 貯湯槽. Tcout=Te-(Te-Tcin)exp((-KcAc)/(CwGc)). 4m2 日射吸収率 α=0.95 透過率 τ=0.849, 放射率 ε=0.05 あり 比熱:3.910 kJ/(kg·K), 比重:1.033 45° 26L/min 200L 2.640 W/K 1 5.53L/min 35°C 各層の体積の 1/2. 集熱面積 集熱板 透過板 断熱材 不凍液 設置傾斜角度 不凍液の流量 容量 熱損失係数 熱交換器温度効率 集熱系流量 槽内温度の初期値 仮想移動流量. 集熱器. KAi: (i 層の)熱貫流率×表面積[W/K], Tamb:周囲温度[°C],. 太陽熱給湯システム概要. Tcout :集熱器出口水温[°C], Te :太陽熱集熱器の相当外気温 度[°C], Tcin:集熱器入口水温[°C], To:外気温[°C], Ro:大気(夜. Ts(4)月間最小値. 250. [J/h], Cw:不凍液の比熱[J/(kg·K)], Gc:不凍液の集熱器通過. 70 60. 200. [W/m2], Ie:有効全日射量[W/m2][Ie =0.95I], Kc:集熱器貫流 2. 率[W/(m ·K)], τa:透過体透過率×集熱板日射吸収率[-]. 50 40. 150. 30 100. 20 10. 50. 図 8 に月別集熱量、槽内温度、相当外気温度月間平均. 温度[ C]. 集熱量[kWh]. 流 量 [kg/min], Ac: 集 熱 器 面 積 [m2], I: 集 熱 面 入 射 日 射 量. 0 0. (10). Jan. Mar. Qc. 集熱量[W]. 最大となる日(12 月 23 日)を示す。槽内温度は Ts(1)が 貯湯槽最下層温度で Ts(4)が貯湯槽最上層である。5 月 2 日の積算集熱量は 492 Wh と小さく、貯湯槽内の温度も 20°C を下回った。12 月 23 日の最大集熱量は 1,824 W(瞬. May. Jun. 月. Jul. Aug. Sep. Oct. Nov. Dec. 月別集熱量、槽内温度 Ts(4)の月間最大値・最小値 ・平均値、相当外気温度. る。集熱量と槽内温度に関して、図 9 に 5 月の集熱量が 最小となる日(5 月 2 日)を、図 10 に 12 月の集熱量が. Apr. Ts(1). Ts(2). Ts(3). Ts(4). 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0. 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0. 温度[ C]. 図8. 等しいとする。給湯負荷は最大となる Case3 のみ検討す. Feb. 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0. 温度[ C]. 値を示す。なお、ここで示す槽内温度 Ts(4)は出湯温度に. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112131415161718192021222324 時間. 時値)であり槽内温度も最大で 80°C を越えるが、夜間の. 図9. 出湯温度は 30°C を下回った。1 日のうち時間を選ばずま. 集熱量と槽内温度(5 月 2 日). Qc. た毎日シャワーを利用する場合、太陽熱給湯システムだ けでは出湯温度が低く、需要を賄えない。本検討では簡 集熱量[W]. 単のため平板型集熱器を想定したが、中国で普及してい る真空管型集熱器であればより高温での集熱が可能とな る。貯湯タンクの断熱性能を適切に設計すれば、給湯需 要が大幅に増加した場合でも太陽熱給湯システムの省エ. Ts(1). Ts(2). Ts(3). Ts(4). 2,000 1,800 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112131415161718192021222324 時間. ネルギー寄与率は高いと考えられる。 6.. Ts(4)月間最大値 相当外気温度月間平均値. 月積算集熱量[kWh] Ts(4)月間平均値. 間)輻射量[W/m2], αo:対流熱伝達率[W/m2·K], Qc:集熱量. 図 10. 終わりに. 集熱量と槽内温度(12 月 23 日). 【参考文献】. ラサ市における研究では、まず当該地域の気候特性や. (1). 社会的状況を明らかにし、市民の生活実態と将来の展望. 空気調和・衛星工学会:シンポジウム. エネルギー消費. テキストと付属プログラム. 住宅における生活スケジュールと SCHEDULE Ver2.0, 2000. を現地でのアンケート調査等によって把握し、また実測. (2). Ozaki A, et al.: Simulation Software of the Hydrothermal Environment of. 調査により住環境の実態をまとめた。これより、住宅の. Conference on Building Energy Simulation, pp.45-54, 2004. Buildings Based on Detailed Thermodynamic Models, eSim 2004 of the Canadian (3). 条件や自然エネルギー利用の可能性を示した。そして現. 張晴原:中国における設備設計とシミュレーション用気象データベースに. 関する研究,空気調和・衛星工学会論文集,No.161,pp11-16, 2010 年. 状の住まい方を所得別に分析することで住生活の変遷を 予測し、それに対し段階的に環境負荷抑制方策を適用す. (4). 西蔵自治区統計局:西蔵統計年鑑. (5). Ferenc L. et al.: Regional population projections for China, 2008. (6). IEA: Key World Energy STATISTICS 2011. (7). ることを提案した。成長都市と呼ばれる都市は数多くあ. 究. り、示した手法が他地域における環境負荷抑制方策の提. 田村絵里子,他 4 名:成長都市における建築環境負荷の削減方策に関する研 その 3. ラサ市街地の住宅における居住環境調査と生活実態調査,日本建築. 学会大会学術講演梗概集,2011 年 (8). 案にもまた有効であると期待する。. 青山雅則,他 4 名:住宅における太陽熱給湯システムの導入効果に関する研. 究,日本建築学会学術講演梗概集,2009 年. 39-4.

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図 4 d)に Case2 の基準階平面図を示す。Case2 は Case1 か ら住宅規模が拡大し、使用機器が増えた場合を想定して おり住宅は南側にサンルームを有する。想定年間所得は 50,000 元~60,000 元である。対策導入シナリオでは、省エ ネルギー手法として、窓ガラスに複層ガラスを使用する。 (4)  Case3

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