思春期の情動および身体感覚への態度とストレス体験 [ PDF
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(2) abcd$% abcd9: abcdDE.. 5g_X 5gXX Xg_X. 2)ストレスコーピング尺度:小学生から高校生までの対 象を含んだ因子分析でも,原尺度と同様の 2 項目ず つの 6 因子構造が得られた。 —˜™•š›&'œL3H(@12+•,3ž*4=(. XgXX –Xg_X. Ÿ. –5gXX. cdp©ª&'«>JH=t4=( ¬dp©ª&'-®¥¯°;(=t4=(. –5g_X –[gXX. ¡¢&'£¤¥¦K•@>§¨}t4=(. m%p©ª&'N)±>¥²0J³K=,•@H}t4=( P5QR. P[QR. PBQR. P]QR. P_QR. u¤´µ&'¶™·¥}t4=(. ~•€•‚ƒ 5 „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•Ž)••‘’“”•. ストレス関連の各変数. について,性別×学年を要因として,2 要因分散分析を. P5QR&$%STDE.UVWBXBYZ P[QR&$%UTDE.SVW[[[YZ PBQR&9:STDE.UVWB\XYZ P]QR&9:STDE.SVWB^_YZ P_QR&9:UVW[``YZ. 2. 抽出したクラスタと身体感覚への態度の関連. 2. ストレス体験の発達的変化 行い,下位検定を行った。. ¸"8¹ƒ 5 º»T¼½»)¾¿ÀÁÂÃWÄÅgX_Z. ネガ. º». ¼½». 5#cdT••Æ•qrÇ‹ abcd. ÈÉÊËÉ. Ì_TÌ\ÍÎBTS5. ティブな身体感覚への態度 6 変数それぞれについて,CL. bcd. ÈÉÊËÉ. Ì_ÊÏ MÎ5ÍÏ. を要因とした 1 要因分散分析を行い,すべてに有意差が. m%Tnopqr. μTS[Ð. ËÉ&ÌTÎÍS. ÈÉÊËÉ. ÈÉ&ÌÍÎÍS. 見られた(怒りの身体感覚の覚知:F(4, 1141)=29.14, p. yJcd. ÈÉÊËÉ. ÑgÒg. <.001;受容:F(4, 1276)=29.46, p<.001;統制感:F(4,. [#••Æ•£Óm%. ÑgÒg. ÌÍÎTS. 1275)=63.90, p<.001;悲しみの身体感覚の覚知:F(4,. B#••Æ•Ô™ÕÖ×Ç‹. 1134)=51.01, p<.001;受容:F(4, 1280)=29.92, p<.001;. —˜™•š› Ÿ. ¡¢. ÈÉÊËÉ. Ì\ÍÎ[–S[. ÈÉÊËÉ. Ì\ÍÏ MÏÍÎBTS[ Ì\ÍÏMÏÍÎB. 統制感:F(4, 1278)=59.00, p<.001)。身体感覚への態度. cdp©ª. ÈÉÊËÉ. に関して,情動への態度とほぼ一致した結果が得られ,. ¬dp©ª. ÈÉÊËÉ. ÑgÒg. m%p©ª. ÑgÒg. ÑgÒg. u¤´µ. ÈÉÍËÉ. 情動と身体感覚が同じ内的体験として,個人内で類似し た態度を持つ可能性が示された。. ËÉ&ÌTÎÊS ÈÉ&ÌÊÎBTS5. ストレスは女子が高く,学年があがるにつれて増加す 研究2:思春期のストレス体験と. るという先行研究と同様の結果が得られた。しかし快情. ネガティブ情動への態度の発達的検討. 動についても女子が高いということ,ストレスの自己認 知の程度については性差が無いという示唆が得られた。. 目的 思春期のストレス反応,ストレスコーピング,情動お. コーピングについては,女子が男子よりも多く行って. よび身体感覚への態度に関する発達的変化を検討する。. おり,サポート希求や問題解決といった積極的コーピン. 方法. グが学年と共に発達することが示唆された。. 調査対象. 小学 5 年生∼高校 2 年生,計 1809 人。. 調査内容. 質問紙法. 3. ネガティブ情動への態度クラスタの発達的変化. ネ. ガティブ情動への態度クラスタの性別・学校種別ごとの. 1)情動・ストレス反応尺度:先行研究から作成。. 人数について,CL ×性別×学校種別を要因とした 3 要. 2)ストレスの自己認知の測定: “今のあなたがどのくら. 因尤度比検定を行い,CL ×性別の 2 次の交互作用に有. い元気か”1-10 を反転。 3)ストレスコーピング尺度:小学生用ストレスコーピ ング尺度短縮版(大竹ら,2001)12 項目 調査手続. 研究 1 と同様。. 結果と考察 1. 各尺度の検討 それぞれ因子分析を行った。 1)情動・ストレス反応尺度:4 因子を抽出した。 abcdWefgh`Z &'ij31,4M'ak4=(_67 bcdWefgh[Z&'@L1,4M'l1,4=(]67. 意差が見られた(G2(4)=26.27, p<.05)。 ¸"8¹ƒ [ Œ|•Ž)ºØÙ>)YÚw•びÛÜÝÞß» „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•Ž ào P5 P[ PB P] P_ ËÉ 5Xh 5[] 5\] 5`5 5[\ h5[ ÈÉ 5`\ `^ 5`\ 5`] 5hB ^_h ào BXB [[[ B\X B^_ [`` 5_\` Œ|•ŽáºØ)ß» ËÉ –Bg`[ ââ BgB^ ââ XgX^ 5g`[ ã –5g[_ ÈÉ Bg`[ ââ –BgB^ ââ –XgX^ –5g`[ ã 5g[_. 学校種別による差が見られなかったことから,思春期. m%Tnopqr!efgh[#&'stuvwx=,4=(B67. においてある程度ネガティブな情動への態度が一貫して. &'yz24M'{|{|}t4=([67 yJcdWefgh5Z. いる可能性が示唆された。.
(3) 研究3:情動および身体感覚への態度と [g\X. ストレス体験の関連 目的 研究 1 で抽出されたネガティブ情動への態度クラスタ によるストレス体験の差異について検討する。また構造 方程式モデリングによるモデルの作成を行う。 方法. [g]X [g[X [gXX 5g^X 5g\X 5g]X 5g[X. P5QR. —˜™•š›. 調査対象. 小学 5 年生∼高校 2 年生,計 1316 人。. 調査内容. 研究 1,2 で用いた項目による質問紙法。. 調査手続. 研究 1,2 と同様。. Ÿ. P[QR ¡¢. PBQR. cdp©ª. P]QR. ¬dp©ª. P_QR m%p©ª. u¤´µ. ~•€•‚ƒ B „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•ŽH•t••Æ•Ô™ÕÖ×. 第 1CL 覚知高・統制感低群はストレス反応が高かっ た。ネガティブな情動を強く覚知し,様々な方略で対処 を行っているが,ストレッサに対して有効でない場合が. 結果と考察 1. ネガティブ情動への態度クラスタによるストレス体験. 多いと考えられる。ストレスフルな状況でネガティブな. の差異 ストレス関連尺度の各得点について,5 つの CL. 内的体験に対する統制感が低いため,統制可能な事態に. と性別を独立変数とした 2 要因分散分析を行った。交互. 対しても対処可能性を高くもつことが難しくなり,有効. 作用について有意ではなかったため,ここではクラスタ. なコーピングを選択することが難しいと考えられよう。 2. 構造方程式モデリングによる検討. の主効果についてのみ述べる。. 情動および身体. 1)情動・ストレス反応(Figure 2):全因子で CL の主効. 感覚への態度がストレスコーピングを介し,情動・スト. 果が有意(不快情動:F(4, 1311)=17.36, p<.001;快情動:F. レス反応に影響を及ぼすと仮定し,潜在変数間の関係性. (4, 1311)=7.13, p<.001;認知・行動的反応:F(4, 1311). を仮定した。各変数間の相関から Figure 4 に示したモデ. =11.86, p<.001;怒り情動:F(4, 1134)=35.89, p<.001)。. ルを作成し,最尤法による共分散構造分析を行った。結 果,十分な適合度が得られ,モデルを採用した。. abcd &P[ÅPBT]ÅP5T_ bcd &PBÅP[T]T_ m%g¬dpqr&P[ÅPBT]T_ÅP5 yJcd &P[ÅPBT]T_ÅP5 Bg[X. g[_ã. 9: –g[]ââ. DE.. –g_hâââ. –gBXâ. [g^X. ââÄÅgX5MâââÄÅgXX5. –g]^âââ. BgXX. –g[\ââ gB5ââ. [g\X. ¬dp©ª. [g]X. Ÿ ¡¢. g]\âââ. [g[X [gXX. ãÄÅg5XMâÄÅgX_. $% –gh`âââ. cdp©ª. g_Xâââ. gB]âââ. g5\ââ P5QR. P[QR. abcd. bcd. PBQR. P]QR. P_QR. m%T¬dpqr. yJcd. —˜™•š›. g\^âââ gB`âââ. ~•€•‚ƒ [ „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•ŽH•tcdT••Æ•qr. 2)ストレス自己認知:CL の主効果のみ有意な差が得ら れ(F(4, 1311)=28.11, p<.001)。Tukey の HSD 法による 多重比較を行った。 ••Æ•£Óm%&P[ÅP]ÅPBT_ÅP5. 3)ストレスコーピング(Figure 3):認知的回避および気 分転換を除く 4 因子において,CL の主効果に有意差が 見られ(サポート希求:F(4, 1311)=2.87, p<.05;問題解 決:F(4, 1311)=17.32, p<.001;情動的回避:F(4, 1311) =27.27, p<.001;行動的回避:F(4, 1134)=8.08, p<.001), Tukey の HSD 法による多重比較を行った。 —˜™•š›&PBÅP5T_ Ÿ ¡¢ &P[TBT]ÅP5T_ cdp©ª &P[ÅPBT]ÅP_ÅP5 ¬dp©ª &P[ÅPBT]T_ÅP5. –g`^âââ. g\5âââ. ••Æ•qr ghBâââ. abcd. g^5âââ. –g[5ââ g\`âââ. m%Tnopqr. yJcd. bcd ä~åfg`5] æä~åfg^`[ çèéêæfgX]^. ~•€•‚ƒ ] cdw•ëno.$‰)Š‹3+••Æ•oì‰) í•Tî{ï×|·Wð»¦ÚTñò¦Úióô12Z. ネガティブな内的体験を受容していると,情動や身体 感覚を処理する必要を感じないため,様々なコーピング に抑制的な影響を及ぼすと考えられる。しかしそれが“ コントロールできる”という統制感に結びつくと,能動 的解決をするような対処を促すと思われた。総じて,ネ ガティブな情動および身体感覚を受容し統制感を持つこ とが,積極的なコーピングを促し,快情動を促進させス トレス反応に抑制的な効果を与えることが示された。.
(4) 研究4:情動および身体感覚への態度に. 快情動得点は,第 1CL 以外で授業後有意に低下し,授. 注目した援助技法の検討. 業後第 1・5CL において得点が高かった。認知・身体的 反応得点,怒り情動得点は全 CL 低下し,授業前は第 1. 目的 情動および身体感覚への態度に関連する技法として動 作法による単発的ストレスマネジメント教育を取り上 げ,児童のストレス体験への援助の検討を行う。 方法. ・3>第 2・4CL であったものが授業後 CL 間に有意差が 見られなくなった。結果を Figure 6 に示す。 _g_X. BgXX. _gXX. [g\X. ]g_X. 小学 6 年生,111 名(男子 47 名,女子 64 名)。. ]gXX. 事前に研究 1,2 と同じ項目の質問紙を,. Bg_X. 事後に(1)ストレス自己認知,(2)情動・ストレス反応尺. BgXX. 度,(3)動作自体感尺度,(4)授業への感想を尋ねた。. [g_X. 対象. 調査内容. 筆者が実施者となって,2 回授業を行った。. 実施手続. 第 1 回目の授業では各教室でストレスの概念教育,質問. P5QR P[QR PBQR P]QR P_QR. [g[X 5g^X 5g]X 5gXX üýþ. üýþ. üýÿ. ••Æ•£Óm%. üýÿ abcd. ~•€•‚ƒ \ „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•ŽH•t••Æ•!")¦‘. 紙の実施,肩のセルフリラクセイションを行い,第 2 回. 結果から,全 CL について授業後にストレス反応が低. 目の授業では体育館で肩のペア・リラクセイションおよ. 下し,ストレスマネジメント教育の有効性が示された。. び躯幹のひねり課題,立位の膝・股関節・足首曲げ課題. 特に,普段から自らの情動や身体感覚を意識しつつも,. を行い,事後に質問紙を実施した。. それをコントロールできる感覚が低い第 1CL 覚知高・. 結果と考察. 統制感低群や第 5CL 受容低群において,特に効果が高. 1. 動作自体感尺度の検討. 因子分析を行い,原戸・. いことが示された。しかしながら,第 2CL および第 4CL. 古賀(2004)と同様の 3 因子が抽出された。. についてはストレスの自己認知に変化が無いという結果. õö.T÷b.&'}zxJ12./v124B67. が得られた。これらの児童は,普段から情動や身体感覚. dø‰)uùx&'(±¥(@d31;,t)3ú3z24B67. について意識することが少ないため,動作課題の中でも. ab.&'û3z24[67. 2. ネガティブ情動への態度クラスタによる差異の検討 1)動作自体感について:動作自体感因子得点について CL を独立変数とした 1 要因分散分析を行った。結果,. 自体感を感じにくかったと思われる。このような児童へ の,集団場面での動作課題への導入については今後検討 が必要であろう。. 弛緩感・爽快感因子について有意差が得られた(F(4, 106)=2.95, p<.05)。結果を Figure 5 に示す。 *p<.05. BgBX Bg5X [g`X. â. â. â. 総合考察 思春期のネガティブ情動への態度について,それぞれ 特徴のある 5 クラスタが抽出され,身体感覚への態度と 関連があることが示された。また,情動および身体感覚. [ghX. への態度が,児童・生徒のストレス体験と関連し,動作. [g_X [gBX. 法による単発的ストレスマネジメント教育の実施効果に. [g5X. 違いがあることが示唆された。. 5g`X. 以上から,自らのネガティブな情動や身体感覚などの. 5ghX õö.T÷b. P5QR. dø‰)uùx P[QR. PBQR. ab. P]QR. P_QR. ~•€•‚ƒ _ „…†‡ˆcd‰)Š‹Œ|•ŽH•tdø£o.. 内的体験を意識することは,ストレス反応の高さにつな がるが,それに過度に巻きこまれず,“自らがコントロ ールできる”という統制感を持った場合には,情動や身. 2)ストレス体験の変化について:授業前後の得点および. 体感覚が自らの状態を知らせるための適切なサインとし. CL を要因とした混合計画の 2 要因分散分析を行った。. て働き,思春期のストレス体験を適応的に乗り越えるこ. ストレス自己認知得点は交互作用に有意傾向(F(4,. とにつながると考えられた。このような視点は,不登校. 107)=2.44, p<.10)。単純主効果の検定を行った結果,第 1. や“キレる”状態にある児童・生徒の理解や援助におい. ・3・5CL において得点が低下していた。情動・ストレ. ても有用と思われる。. ス反応尺度では不快情動得点が全 CL において授業後有. 動作法によるストレスマネジメント教育は,今回単発. 意に低下した(F(4, 107)=158.95, p<.001)。他の得点は. 的な実施であったことから,今後は継続して実施する中. 交互作用が見られたため,単純主効果の検定を行った。. で,その効果やプロセスを検討することが求められよう。.
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