- 5 -
臨
書
と
創
作
○
臨
書
過
去
の
優
れ
た
筆
跡
を
手
本
と
し
て
書
く
こ
と
で
す
。
臨
書
は
段
階
や
態
度
に
よ
っ
て
三
種
類
に
分
け
ら
れ
ま
す
。
最
初
の
ス
テ
ッ
プ
は
、
古
典
の
字
形
や
用
筆
に
迫
ろ
う
と
す
る
、
「
形
臨
」
と
呼
ば
れ
る
も
の
で
す
。
形
を
ま
ね
る
こ
と
は
、
そ
の
古
典
に
迫
る
最
も
近
い
方
法
で
す
。
形
が
あ
る
程
度
ま
ね
ら
れ
る
よ
う
に
な
っ
て
く
る
と
、
次
は
古
典
に
漂
う
雰
囲
気
や
運
筆
の
リ
ズ
ム
な
ど
、
形
以
外
の
要
素
に
重
点
を
お
い
て
と
ら
え
よ
う
と
す
る
「
意
臨
」
の
段
階
に
進
む
こ
と
が
で
き
ま
す
。
こ
の
よ
う
な
、
形
以
外
の
要
素
を
と
ら
え
よ
う
と
す
る
態
度
は
、
真
筆
が
歴
史
の
中
で
失
わ
れ
、
模
写
し
た
も
の
や
拓
本
し
か
残
っ
て
い
な
い
よ
う
な
古
典
を
臨
書
す
る
際
に
求
め
ら
れ
る
こ
と
が
あ
り
ま
す
。
古
典
を
よ
く
学
ん
だ
う
え
で
、
書
く
と
き
は
そ
れ
を
見
な
い
で
書
く
方
法
を
「
背
臨
」
、
臨
書
を
重
ね
た
後
、
臨
書
か
ら
学
び
取
っ
た
古
典
の
特
徴
や
表
現
方
法
な
ど
を
生
か
し
て
、
そ
の
古
典
と
は
別
の
字
句
を
書
く
こ
と
を
「
倣
書
」
と
い
い
ま
す
。
こ
の
態
度
は
創
作
に
つ
な
が
る
ス
テ
ッ
プ
と
な
り
ま
す
。
書
の
あ
ら
ゆ
る
作
品
は
、
こ
の
よ
う
な
過
去
の
作
品
か
ら
学
ぶ
こ
と
を
基
盤
と
し
て
い
ま
す
。
書
道
に
お
け
る
基
本
と
呼
べ
る
も
の
が
、
臨
書
な
の
で
す
。
○
創
作
自
ら
の
創
意
工
夫
に
よ
る
書
の
表
現
を
い
い
ま
す
。
自
分
が
伝
え
た
い
こ
と
、
表
現
し
た
い
こ
と
を
明
確
に
し
て
、
そ
れ
に
合
っ
た
素
材
(
語
句
や
詩
文
)
や
表
現
方
法
を
選
び
、
試
行
錯
誤
し
な
が
ら
、
自
分
の
主
張
や
個
性
が
表
れ
た
作
品
に
な
る
こ
と
を
目
指
し
ま
す
。
臨
書
に
よ
っ
て
古
典
か
ら
得
ら
れ
る
様
々
な
表
現
方
法
を
用
い
る
こ
と
で
、
作
品
に
味
わ
い
や
深
み
を
出
す
こ
と
が
出
来
る
よ
う
に
な
り
ま
す
。
○
法
帖
芸
術
作
品
と
し
て
残
さ
れ
た
個
人
の
書
を
、
石
や
木
に
刻
し
て
拓
本
を
と
り
、
臨
書
や
鑑
賞
に
便
利
な
よ
う
に
帖
仕
立
て
に
し
た
も
の
で
す
。
今
回
の
初
夏
書
展
で
は
、
各
臨
書
作
品
の
右
横
に
臨
書
し
た
箇
所
の
法
帖
を
掲
示
し
て
、
皆
様
に
ご
覧
い
た
だ
け
る
よ
う
に
し
て
い
ま
す
。
作
品
鑑
賞
の
参
考
に
、
こ
ち
ら
も
是
非
ご
覧
く
だ
さ
い
。
- 6 -
書
体
に
つ
い
て
『
行
書
』
隷
書
か
ら
発
展
し
た
字
体
で
、
点
画
や
線
に
し
な
や
か
さ
と
変
化
が
み
ら
れ
ま
す
。
筆
の
速
度
や
点
画
の
流
れ
が
最
も
重
視
さ
れ
る
書
体
と
い
え
ま
す
。
『
楷
書
』
隷
書
か
ら
さ
ら
に
記
号
化
さ
れ
た
、
バ
ラ
ン
ス
の
取
れ
た
字
体
で
す
。
そ
の
整
っ
た
字
形
か
ら
、
現
在
の
漢
字
の
基
本
と
さ
れ
て
い
ま
す
。
『
隷
書
』
役
人
が
複
雑
な
字
形
だ
っ
た
篆
書
を
早
書
き
し
た
際
生
ま
れ
た
字
体
で
す
。
字
形
は
横
長
で
、
時
代
が
進
む
に
つ
れ
、
線
の
終
わ
り
に
独
特
な
「
波
磔
」
が
み
ら
れ
る
よ
う
に
な
り
ま
す
。
『
篆
書
』
漢
字
の
も
っ
と
も
古
い
形
で
、
現
在
使
わ
れ
て
い
る
漢
字
の
も
と
に
な
っ
た
字
体
で
す
。
秦
朝
に
小
篆
と
し
て
統
一
さ
れ
た
も
の
が
一
般
的
で
す
。
均
一
な
太
さ
の
線
が
特
徴
で
す
。
『
甲
骨
文
』
亀
甲
・
獣
骨
に
刻
ま
れ
た
中
国
古
代
の
文
字
で
す
。
こ
れ
は
最
古
の
漢
字
の
形
で
あ
り
、
古
代
に
行
わ
れ
た
占
卜
の
記
録
を
刻
し
た
も
の
で
す
。
『
調
和
体
』
日
本
語
の
近
代
詩
文
や
現
代
詩
な
ど
を
題
材
に
、
誰
に
で
も
親
し
み
や
す
い
書
体
で
書
い
た
も
の
で
す
。
漢
字
か
な
交
じ
り
と
い
う
日
本
語
独
自
の
特
徴
を
生
か
し
た
作
品
形
態
で
す
。
『
か
な
』
日
本
独
特
の
表
音
文
字
で
す
。
草
書
の
簡
略
化
に
よ
っ
て
生
ま
れ
ま
し
た
。
漢
字
に
は
な
い
流
麗
な
筆
致
と
同
じ
音
を
表
す
複
数
の
か
な
、
「
変
体
仮
名
」
に
よ
る
創
意
工
夫
が
魅
力
で
す
。
『
草
書
』
隷
書
を
早
書
き
す
る
こ
と
か
ら
発
展
し
ま
し
た
。
線
の
省
略
や
筆
順
に
変
化
が
あ
り
、
自
由
度
の
高
い
作
品
と
な
り
ま
す
。
文
字
か
ら
文
字
へ
と
流
れ
る
「
連
綿
」
の
美
し
さ
も
魅
力
で
す
。
- 7 -
書家説明集
文責:原誠人
○書史概観
書の発展は王羲之(おう・ぎし)・顔真卿(がん・しんけい)と共にある。中国の書人は時に真卿に振れて意を
主張し(黄庭堅(こう・ていけん)など)、時に羲之に返って品格を求め(文徴明(ぶん・ちょうめい)など)てきた。
明末清初に「見せる」書が飛躍したとき王鐸(おう・たく)が範としたのは羲之であり、清後期に碑文(500 頃
成立した一連の造像記など石刻の楷書)研究が興ったとき何紹基(か・しょうき)や趙之謙(ちょう・しけん)が並
行で学んだのは真卿であった。日本では空海らの活躍で羲之を基盤とする書が確立した。かなの成立以後は
漢字書も完全に和様化して日中書史は別の歴史を歩んだが、明治に日下部鳴鶴(くさかべ・めいかく)、中林梧
竹(なかばやし・ごちく)らにより書壇の交流が進むや、羲之・真卿の影響は日本でも再び顕在化して今に至る。
○王羲之(307 ? ~ 365 ? (晋) ) ~究極の規範、永遠の書聖~
楷・行・草の各書体を整理完成させた。書史上最高傑作の一つとされる行書『蘭亭序』(臨:覚道、森)はも
とより、『東方朔画賛』(臨:挟間)等の楷書、『十七帖』等の草書も韻致に富み格調高く、「書聖」と仰がれる。
羲之の書を継ぎはぎした『集字聖教序』(臨:松尾、村上、吉岡)は行書修練に最適の題材とされるが、編者懐
仁(えにん)はこれをまとめあげるのに二十余年を費やしたという。(参考:神崎『(臨)楽毅論』(光明皇后宸筆))
○顔真卿(709 ~ 785 (中唐) ) ~古法の破壊、或いは止揚~
安史の乱に際し玄宗を助け名声を得、李希烈の反乱に際し懐柔を拒絶して最期を迎えたという忠義の人。
筆跡ごとに趣が異なり「一碑一面貌」と言われる。『蘭亭序』と双璧の行書『争座位文稿』(臨:竹内)は激情
のまま右に傾き左に流れ、楷書『多宝塔碑』(臨:上村)は均整と生々しさを兼ねる。『裴将軍詩』に至っては
五書体が混在する(破体)。羲之の伝統を破る書風に歴代書家の間でも好悪は分かれるが、評価は争い得ない。
○文徴明(1470 ~ 1559 (明) ) ~文人は羲之・庭堅の夢を見る~
9 度科挙に挑んだがすべて落第、54 歳で官職を得るも 3 年で辞職した。詩書画に通じた明代を代表する文
人で、毎日「千字文」を10 本写したという。黄庭堅に酷似した『行書詩巻』(臨:佐武、金岡)、『自書七言律
詩幅』(臨:木下)等が有名であるが、それ以上に羲之(特に『集字聖教序』、『楽毅論』等)に傾倒し真に迫った。
○王鐸(1592 ~ 1652 (明末~清初) ) ~その屈託を書に込めて……~
明(漢民族)の宰相でありながら清(女真族)に投降し仕えたため漢民族に嫌われ、作品も多数流出した。羲之
の臨書に専心してリズムを吸収、辿り着いた心手一如の連綿(続け書き)は章法(配字や流れ)に革命をもたらし、
現代日本の展覧会書道への影響も絶大である。逆輸入により中国でも再評価を得る。(臨:矢野、角、平野)
○空海(774 ~ 835 (平安初) ) ~弘法さまは日本の書聖~
「弘法筆を選ばず」の弘法大師。中国に渡って仏教を学び、高野山で真言宗を広めた。橘逸勢(たちばなの・
はやなり)、嵯峨天皇とともに「三筆」の一人。代表作には『風信帖』(臨:渡辺)『灌頂記』のように字形・品
位とも羲之の神髄を得た第一の系統と、『崔史玉座右銘』等、奇形の文字(「雑体書」)が並ぶ第二の系統とが
ある。三筆に共通するこの二面性は、それぞれ日本書史上重要な意義をもつ。(参考:原『伊都内親王願文』
(伝 橘逸勢書)、一二『哭澄上人詩』(嵯峨天皇宸筆)) ●その他の臨書作品:藤井『(集空海)般若心経』
参考文献:鈴木翠軒『新説和漢書道史』、石川九楊『書家101』、『中国書道史の 10 人』(季刊墨スペシャル 28)
- 10 -
作
品
紹
介
賛
助
作
品
技
術
顧
問
寺
本
蒼
玄
先
生
○
西
来
院
作
品
『
雲
遊
出
世
塵
』
朴
荀
鶴
「
雲
の
よ
う
に
自
由
に
遊
び
、
俗
世
の
塵
外
に
出
る
。
」
豪
快
に
力
強
く
行
を
流
し
て
、
ゆ
っ
た
り
と
し
た
動
き
を
表
現
し
て
み
ま
し
た
。
○
禅
居
庵
作
品
『
蓋
世
氣
』
史
記
「
雄
大
で
、
盛
ん
な
意
氣
。
」
遅
速
の
運
筆
で
筆
勢
を
出
る
よ
う
に
工
夫
し
て
み
ま
し
た
。
- 11 -
○
西
来
院
阿
部
朱
夏
三
回
生
臨
書
楷
書
作
者
不
詳
『
高
樹
解
佰
都
等
造
像
記
』
二
尺×
八
尺
「
景
明
三
年
五
月
卅
日
邑
主
高
樹
唯
那
解
佰
都
卅
二
人
等
造
石
造
一
區
願
元
世
父
母
及
現
世
眷
屬
來
身
神
」
一
度
は
書
い
て
み
た
い
と
思
っ
て
い
た
二
八
作
品
に
挑
戦
し
ま
し
た
。
造
像
記
特
有
の
、
す
る
ど
い
始
筆
・
終
筆
に
苦
戦
し
ま
し
だ
が
、
作
品
サ
イ
ズ
の
大
き
さ
に
よ
る
魅
力
補
正
に
も
助
け
ら
れ
な
が
ら
、
未
熟
な
り
に
書
き
上
げ
る
こ
と
が
で
き
た
と
思
い
ま
す
。
今
村
朱
里
三
回
生
臨
書
楷
書
呉
煕
載
『
楷
書
東
方
朔
画
賛
』
二
尺×
八
尺
「
大
夫
諱
朔
字
曼
倩
平
原
厭
次
人
也
魏
建
安
…
…
(
略
)
」
二
八
作
品
に
初
チ
ャ
レ
ン
ジ
し
ま
し
た
。
ぼ
っ
て
り
と
し
た
楷
書
を
書
き
た
く
て
、
探
し
た
結
果
こ
の
法
帖
に
出
会
い
ま
し
た
。
書
い
て
い
て
し
っ
く
り
き
た
の
で
、
も
っ
と
練
習
を
積
ん
で
続
き
も
ま
た
作
品
と
し
て
出
し
た
く
思
っ
て
い
ま
す
。
2
1
- 12 -
浦
川
真
由
子
三
回
生
臨
書
行
草
書
傅
山
『
七
言
絶
句
幅
』
二
尺×
八
尺
「
龍
王
社
鼓
閙
村
雩
抛
却
殘
書
也
杖
扶
愁
無
角
抵
酬
花
眼
誰
好
鏖
糟
俯
灶
觚
」
テ
ン
ポ
よ
く
書
け
そ
う
だ
と
思
い
、
こ
れ
に
し
ま
し
た
が
、
自
分
が
持
っ
て
い
た
リ
ズ
ム
と
は
ま
た
違
っ
た
の
で
苦
戦
し
ま
し
た
。
傅
山
の
独
特
な
リ
ズ
ム
は
「
抛
却
殘
」
で
よ
く
表
れ
て
い
る
よ
う
に
点
画
を
移
動
す
る
際
に
筆
を
大
き
く
回
す
こ
と
で
生
ま
れ
ま
す
。
や
っ
て
い
る
う
ち
に
、
こ
れ
は
こ
れ
で
好
き
だ
な
ぁ
と
感
じ
る
よ
う
に
な
り
ま
し
た
。
岡
本
晴
香
四
回
生
創
作
近
代
詩
文
書
『
僕
ク
エ
ス
ト
』
二
尺×
八
尺
「
夢
の
片
隅
で
描
い
た
世
界
で
い
つ
か
僕
は
大
空
を
駆
け
る
」
「
書
道
は
私
に
と
っ
て
ど
う
い
う
存
在
な
の
か
」
と
、
自
問
し
な
が
ら
制
作
を
進
め
ま
し
た
。
ま
と
ま
り
が
良
い
だ
け
の
作
品
に
は
し
た
く
な
い
と
い
つ
も
思
っ
て
い
ま
す
が
、
つ
い
つ
い
頭
で
考
え
て
し
ま
い
勢
い
が
乏
し
く
な
っ
て
し
ま
い
ま
す
。
ダ
イ
ナ
ミ
ッ
ク
な
作
品
が
書
け
る
よ
う
に
、
こ
れ
か
ら
も
練
習
し
て
い
き
た
い
と
思
い
ま
す
。
4
3
- 13 -
小
野
日
菜
乃
三
回
生
臨
書
楷
書
作
者
不
詳
『
孫
秋
生
劉
起
祖
等
造
像
記
』
二
尺×
八
尺
「
大
伐
太
和
七
年
新
城
縣
功
曹
孫
秋
生
新
城
縣
功
曹
劉
起
祖
二
百
人
等
…
…
(
略
)
」
本
作
は
、
龍
門
二
十
本
に
も
数
え
ら
れ
る
名
書
で
す
。
力
強
さ
や
勢
い
は
大
事
に
し
つ
つ
も
、
そ
れ
ら
に
偏
重
す
る
こ
と
な
く
、
文
字
の
美
し
さ
を
活
か
せ
る
よ
う
努
力
し
ま
し
た
。
小
林
由
佳
三
回
生
臨
書
隷
書
作
者
不
詳
『
礼
器
碑
』
二
尺×
八
尺
「
年
青
龍
在
霊
皇
極
之
涒
霜
月
之
日
魯
相
河
…
…
(
略
)
」
過
去
の
書
展
で
楷
・
行
・
草
に
取
り
組
ん
で
き
た
の
で
次
は
隷
書
で
し
ょ
、
と
い
う
事
で
礼
器
碑
に
挑
戦
し
ま
し
た
。
一
文
字
の
中
で
の
線
と
線
の
間
隔
、
そ
し
て
全
体
と
し
て
行
・
列
を
「
揃
え
る
」
事
が
こ
の
作
品
を
美
し
く
見
せ
る
た
め
の
条
件
と
思
い
な
が
ら
も
大
雑
把
な
性
格
が
災
い
し
て
か
苦
戦
を
強
い
ら
れ
ま
し
た
。
も
っ
と
き
っ
ち
り
し
た
人
間
に
な
り
た
い
も
の
で
す
。
6
5
- 14 -
佐
武
千
寛
三
回
生
臨
書
行
書
文
徴
明
『
行
書
詩
巻
』
二
尺×
八
尺
「
從
續
舊
遊
陸
羽
甘
泉
春
試
茗
王
珣
祠
老
暮
維
舟
風
簷
落
々
鈴
相
語
雨
逕
登
々
屐
似
油
恠
是
酣
吟
留
不
去
水
雲
千
頃
正
當
樓
碧
山
收
雨
綠
陰
成
白
苧
翻
歌
」
前
回
に
引
き
続
き
二
回
目
の
文
徴
明
で
す
。
最
初
と
最
後
の
二
文
字
を
書
き
た
い
が
た
め
に
字
数
が
多
く
な
っ
て
し
ま
い
構
成
に
は
悩
み
ま
し
た
が
、
結
局
書
き
た
い
も
の
を
書
く
こ
と
に
し
ま
し
た
。
晴
れ
や
か
な
気
持
ち
で
す
。
平
野
晶
子
三
回
生
臨
書
行
草
書
王
鐸
『
行
書
贈
単
大
年
家
丈
』
二
尺×
八
尺
「
老
兄
竺
学
翮
健
未
飛
世
之
騫
翥
赤
霄
固
羽
如
輪
然
豈
尽
博
貫
培
風
歟
便
之
行
擁
睾
比
闡
顕
聖
奥
演
濬
淑
人
」
最
近
、
書
道
作
品
集
の
ペ
ー
ジ
を
め
く
り
な
が
ら
家
で
の
ん
び
り
コ
ー
ヒ
ー
を
飲
む
時
間
が
至
福
で
す
。
そ
の
至
高
の
ひ
と
と
き
に
出
会
っ
た
の
が
こ
ち
ら
。
王
鐸
晩
年
の
線
か
ら
に
じ
み
出
る
貫
禄
に
「
と
き
め
き
」
を
感
じ
る
日
々
で
す
。
8
7
- 15 -
矢
野
凱
己
四
回
生
臨
書
行
草
書
王
鐸
『
為
宿
松
書
詩
』
二
尺×
八
尺
「
憶
君
昔
相
聚
握
手
輒
相
知
繼
此
南
北
阻
彭
城
又
一
時
野
麝
亦
有
匹
山
槲
亦
有
枝
及
今
晤
仲
氏
桃
萼
倏
霏
微
聞
君
事
農
穡
牧
犢
必
沖
夷
何
口
尋
岱
嶫
鼎
共
一
師
」
王
鐸
独
特
の
行
の
揺
れ
や
濃
淡
の
バ
ラ
ン
ス
は
で
き
る
限
り
忠
実
に
再
現
す
る
よ
う
に
心
が
け
ま
し
た
。
線
質
な
ど
は
個
性
が
出
て
し
ま
っ
て
い
る
と
こ
ろ
が
多
々
あ
り
ま
す
が
…
…
そ
れ
も
味
と
い
う
こ
と
で
。
山
口
和
樹
四
回
生
創
作
行
書
『
麟
鳳
遊
』
二
尺×
八
尺
「
麟
鳳
遊
」
麟
を
書
い
た
と
こ
ろ
で
筆
の
軸
か
ら
穂
が
抜
け
た
。
し
か
し
、
諦
め
ず
そ
の
ま
ま
穂
を
直
接
手
で
掴
み
、
書
き
上
げ
た
と
こ
ろ
、
今
ま
で
で
一
番
良
い
出
来
だ
っ
た
。
故
事
成
語
の
解
説
み
た
い
。
10
9