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Q Chatman 1991 O Reilly, Chatman, and Caldwell 1991 Person-Organization fit Chatman 1989 Chatman 1989 Chatman 1991 O Reilly et al Q Q

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赤門マネジメント・レビュー 10 巻 12 号 (2011 年 12 月) 851

Q 分類法による価値観の測定

―いかに捉えづらいものを捉えるか―

岡本 伊織

東京大学大学院経済学研究科 E-mail: iori.okmt@gmail.com 要約:個人や組織の価値観は、個人や組織の行動に影響を与えると考えられてき た。しかし、価値観は内面化されているものであり、体系的かつ定量的に把握する ことは難しい。Chatman, O’Reilly, Caldwell らは、Q 分類法という手法を用いて、 価値観のプロファイルの把握を可能にした。本論文では Q 分類法の手法の紹介と、 その発展可能性を扱う。 キーワード:Q 分類法、個人と組織の価値適合、組織文化

1 はじめに

個人や組織の内面にある組織文化や価値観は、個人や組織の行動に対して大きな影響を 及ぼしていると考えられている。しかしながら、捉えどころのない組織文化や価値観の影 響や機能を定性的に記述することができても、定量的に実証することは難しい。捉えるこ との難しい価値観を捉えるために、様々な手法が考案されてきた。そのうちのひとつが、 Q 分類法である。Q 分類法とは、心理学の分野で誕生し、経営組織論でも用いられること となるが、その手法については論文を一読しただけでは分かりづらい。本論文では、Q 分 類法の紹介を試み、Q 分類法の発展可能性の議論を試みる。 そもそも、Q 分類法による価値観の測定とは、「柔軟である」「分析的である」「安定し 印刷版 ISSN 1348-5504

©2011 Global Business Research Center

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ている」といったような 54 項目の価値観を 1 項目につき 1 カードとして 54 枚のカードを 作成し、カードに書かれた価値観を最も重視するものから最も重視しないものまでを、価 値観同士を比較しながら並び替えるというものである。Q 分類法を用いた価値観の測定 は、個人と組織の価値適合の研究において考案された。具体的な価値観の測定方法につい ては、Chatman (1991) および O’Reilly, Chatman, and Caldwell (1991) に記述されている。 そもそも、個人と組織の価値適合 Person-Organization fit とは、Chatman (1989) によって 提唱された概念であり、個人の価値観と組織の価値観が適合することで、組織における個 人の満足感や離職意思、退職率が向上することなどを研究の対象としている。概念的論文 であった Chatman (1989) が、Chatman (1991) および O’Reilly et al. (1991) によって定量 的な実証が試みられ、価値観の適合を測定するために Q 分類法が用いられた。そのた め、Q 分類法による価値観の測定は、Chatman (1991) および O’Reilly et al. (1991) に詳 しい。これらの論文において、個人と組織の価値観を操作化するために、Organizational Culture Profile (以下 OCP) と呼称される個人や組織の代表的な価値観を記述した 54 項目 のリストが作成され、Stephenson (1953) が提唱した Q 分類法 (Q-methodology) を利用す るという手法に関する具体的手続きが記述されている。Chatman らによって確立された OCP を用いた Q 分類法による価値観の測定は他の研究者にも用いられるようになり、 Cable and Judge (1996) や Cable and Parsons (2001)、Westerman and Cyr (2004)、Cooper-Thomas, Van Vianen, and Anderson (2004) などの論文で用いられることとなる。

個人や組織の価値観を測定する際、O’Reilly、Chatman、Caldwell らが確立した OCP を 用いた Q 分類法が非常に有用であると考えられている。なぜなら、社会的に望ましい価 値観に本来の価値観が影響を受けてしまうという社会的バイアスの影響がある測定対象 を、それらの影響を受けずに個人の価値観を体系的に把握することができるためである。 当論文では、Q 分類法という手法がどのようなものかについて紹介する。Q 分類法は主 に価値観の測定に用いられる手法であるが、当手法はそれだけでなく様々な研究対象の測 定に用いることもできる。Q 分類法の説明に加えて、Q 分類法がどのような優位点がある のかを明らかにするために、データの測定にしばしば使われるリッカート法と比較して検 証を試みる。第二節では Q 分類法の紹介、第三節では Q 分類法によって測定されたデー タの分析手法、第四節ではリッカート法との比較、第五節で Q 分類法を用いた測定の発 展可能に関して議論を行う。

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2 OCP を用いた Q 分類法とは

価値観を測定する OCP を用いた Q 分類法については、Chatman (1989, 1991)、O’Reilly et al. (1991)に分かれて記述されており、当手法を理解するためにこれらを参照する。第 二節では、これらの論文に基づき、OCP を用いた Q 分類法という手法について紹介す る。 2.1 なぜ Q 分類法とよばれるのか Q 分類法と言われても、その Q は何に由来するのか、どのような手法であるのかはそ の名前からはわからない。Q 分類法の出自をたどると、そもそもは Stephenson (1953) に よって確立された Q 方法論におけるデータ測定の手法である。Q 方法論があって Q 分類 法という手法がある。 Q 分類法の根幹を担う Q 方法論についてまず紹介する。Q 方法論とは、因子分析にお いて、Catell (1952) が P 方法論を提唱していた中で、Stephenson (1953) が R 方法論と Q 方法論を提唱したことで誕生した。R 方法論と Q 方法論の大きな違いは、R 方法論は説 明 変 数 と 被 説 明 変 数 を 区 別 し な い 従 来 の 因 子 分 析 と 同 じ よ う な 相 互 従 属 分 析 (interdependency analysis) であり、Q 方法論はそれらを区別する従属分析 (dependency analysis) であるという点である。また、その手法においても差異があり、検査間の相関 係数を分析する R 方法論に対して、個人間の相関係数を分析対象とした Q 方法論は、個 人が重視するものを分析することとなる。たとえば、被験者 A、B、C に対して、各々 X、Y、Z という心理検査を行うとする。すると、被験者 3 人に対して、個々人が 3 回検 査を行うので、計 9 のデータがあり、データを整理したものを例示すると表 1 のようにな 表 1 マトリックス例 個人 検査 X Y Z A xa ya za B xb yb zb C xc yc zc

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る。表 1 を分析しようとすると二つの視点が存在する。すなわち、データ間の相関を調べ る際に、列間の (X、Y、Z という縦を基準にした) 相関係数を算出し分析するものが R 方法論であり、行である個人間 (A、B、C という横を基準にした) の相関係数を算出す るものが Q 方法論である。つまり、Q 方法論とは個人間の差異に特に注目する方法なの である。調査目的に応じて、研究者は R 方法論もしくは Q 方法論の立場から因子分析を 行うこととなる。 Q 方法論に立脚して因子分析を行うためには、個人内のデータを測定する必要がある。 だが、検査内における個人差に比べると、個人内のデータを正確に収集するのは難しい。 なぜならば、個人内では、個人が内省的になった時に、社会的バイアスや、個人の意思、 気分など様々な要素が測定結果に影響するからである。そこで、これらの影響をできるだ け捨象し、精緻で客観的なデータを収集するために考案されたのが Q 分類法である。Q 分類法は、強制選択法 (forced-choice method) のひとつであり、個人に対して数十の項目 を提示してプラスの意味でも、マイナスの意味でも重大 (significant) なものを選出し、 カテゴリ化する。Q 分類法は、個人に対して二つのものを提示し、二者択一を迫るという 強制比較法に比べ、多くの項目を潜在的に比較するため、より複雑な手法であるというこ とができる。 このように、Q 分類法は Q 方法論における測定手法なのである。しかし、以降の研究 で Q 方法論から Q 分類法を切り離して、手法としての Q 分類法が注目され、利用される ようになる。Q 方法論については Stephenson の研究に記述されていたが、Q 方法論から 切り離された Q 分類法の説明については Block の研究に詳しい。Block (1961) による と、Q 分類法は Stephenson の研究により因子分析と結び付けて考えられてきたため、因 子分析と密接な関係があると混乱を招いてきた。しかし、Q 分類法は測定手法であるた め、因子分析と関係を持つ必要はないとした。さらに、Block (1961) では、Q 分類法の 有用性として、 (1)多様な対象に対して測定するため、分析において多様な視点を内在することができ る (2)測定されたデータは個人の特性を捉えているので、ある分析目的に限定されるもの ではなく、他の研究にも用いることができる (3)Q分類法は、データの類似と差異を捉えることができる (4)研究のうえで必要なデータの分類は難しく恣意的であるが、それに対して Q 分類法 はデータの類似がわかる

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の 4 点を挙げている。特に、Block (1961) では、研究者の一視点からの一意的な観測で はなく、様々な対象からデータを測定することの有用性について力点が置かれている。た だし、より汎用性をもたせるために、Stephenson が作成した価値観項目リストの改良が Block (1961) で試みられている。このように、Block は測定手法としての Q 分類法を確立 したといえよう。 Q 分類法の出自は Q 方法論のなかの Q 分類法と位置づけることができる。しかし、 Block の研究によって、Q 分類法は Q 方法論から独立して用いられるようになる。このよ うにして、Q 分類法という価値観の測定手法が確立したといえる。Chatman らは Block の Q 分類法の研究を踏襲して、OCP54 項目による Q 分類法の手法の正当性を得ている。も っとも、Chatman (1991) では、一定の基準の下で、多くの記述を通常 9 つのカテゴリに 分類し、分類において、より極端なカテゴリには少ない項目数、中立なカテゴリには多く の項目が入るようにすることが Q 分類法の定義であるとしている。 2.2 Q 分類法とは では、Q 分類法とは、どのように価値観を測定する手法なのであろうか。簡潔にいう と、Q 分類法とは与えられたカードを並び替えることで価値観を測定する手法である。ま ず、並び替えるべき価値観のカードを作成する必要がある。Chatman らは、個人および組 織の価値観の特徴を捉えることのできる OCP と呼ばれる 54 項目の価値観のリストを作成 した。そして、この OCP に基づいて Q 分類法による測定を行った。 Q 分類法を用いて OCP の 54 項目の価値観を並び替えて、個人および組織のプロファイ ルを測定する具体的な手続きについて Chatman (1991) に基づいて説明する。Chatman (1991) では、組織新規参入者の選抜と社会化について研究されたため、個人のプロファ イルとして 171 人の新入社員の価値観が測定され、組織の価値観のプロファイルは新入社 員が働くこととなる組織ですでに働いているマネージャー128 人に対して調査された。 まず、個人の価値観の測定について説明する。準備として、OCP の 54 項目の価値観か ら、1 枚につき 1 項目の価値観を記述した 54 枚の価値観カードを作成する。個人の価値 観のプロファイルを測定するために、54 枚の価値観カードを被験者の価値観に応じて並 び替えさせることとなる。被験者に 54 枚のカードを渡す際に、 54枚の価値観を書いたカードを、9つのカテゴリに並べてください。片端が、個人にと って最も望ましい組織の価値観を、もう片端は、個人にとって望ましくない組織の価値 観にしてください。

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と言い、9 つのカテゴリに分類するように依頼する。54 項目の価値観が入ることとなる 9 つのカテゴリに入る枚数は、それぞれ、2 枚–4 枚–6 枚–9 枚–12 枚–9 枚–6 枚–4 枚–2 枚 (計 54 枚) となるようになっており、中立的なカテゴリに比べ極端なカテゴリの方が少な い枚数しか入らないようになっている。価値観項目が、どのカテゴリに入れられるかによ って、個人がどの程度その価値観を重視しているかがわかる。また、54 項目の価値観す べてがカテゴリ化されることで、個人がどのような価値観を重視しているかについて相対 的な順位が明確化される。すなわち、54 枚の相対的な順位が個人の価値観のプロファイ ルとなるのである。実際どのように並び替えられているのかについてのイメージは図 1 で ある。 以上のような測定方法によって、被験者に 54 項目の価値観について並び替えさせるこ とで個人の価値観のプロファイルも得ることができる。54 項目の分類のイメージは図 1 のようになる。 一方、組織の価値観のプロファイルの作成は、個人の価値観のプロファイルの作成とお おむね同じである。ただし、組織の価値観のプロファイルを測定する際には、価値観のカ ードを渡す際、 図 1 並び替え例

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54枚の価値観を書いたカードを、9つのカテゴリに並べてください。片端が、組織の価 値観として最も特徴的なものを、もう片端は、組織の価値観として最も特徴的でないも のにしてください。 と依頼するという点が異なる。OCP の 54 項目を用いて異なる質問をすることで、個人の 価値観と、組織の価値観という異なる価値観を測定するのである。9 つのカテゴリに入る 枚数は、個人のプロファイルを得る時と同じで、2 枚–4 枚–6 枚–9 枚–12 枚–9 枚–6 枚–4 枚–2 枚 (計 54 枚) である。 以上のように、個人と組織の価値観プロファイルをそれぞれ得ることで、個人と組織の 価値適合のスコアを出す準備ができる。ただし、個人の価値観プロファイルを測定する上 で、被験者が「個人にとって望ましい組織の価値観」を質問したことに関して二点の留意 が必要である。第一に、個人の価値観というと、個人の人格 (パーソナリティ) と考えら れがちであるが、測定したものは、理想 (ideal) の組織の価値観である。第二に、「個人 にとって」望ましい組織の価値観であって、「個人が思う」組織にとって望ましい組織の 価値観ではない。つまり、質問において、desirable organizational values を個人に問いかけ たのであって、desirable organization’s values を問いかけたのではない。

2.3 価値観リストの作成 OCP を用いた Q 分類法は価値観の測定に用いられた。しかし、Q 分類法はひとつの手 法であるので、価値観の測定にのみ使用されるのではない。研究目的に応じて個人に提示 する項目のリストを作成することで、さまざまな研究に応用できる可能性がある。項目リ ストを変えることで、自らの研究に必要な個人のプロファイルを測定することができるの である。 しかしながら、価値観などの捉えづらいものを捉えるためには、並び替える項目も丁寧 に作成する必要がある。並び替えるべき項目が偏っていたりすると、結果として測定され たデータの信頼性も疑わしいものとなってしまう。今回は、個人および組織の価値観とい うより捉えどころのない曖昧な対象について操作化を行った Chatman らの研究を踏襲し て、項目リストの作成手順について説明する。 OCP と呼ばれる 54 項目からなる価値観リストの具体的作成方法については、O’Reilly et al. (1991) に詳しい。個人と組織の価値適合を測定するためには、個人および組織を同 じ尺度で測定できる価値観項目が必要であった。さらにそれらの価値観項目は社会的バイ アスの影響がないように全て等しく社会的に望ましいことが求められた。そのため、いく

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つかの手続きをへることで、必要な項目リストを作成した。

まず 、価値観の 項目を収集 するために 、組織論で 有名な Davis (1984)、Deal and Kennedy (1982)、Kilmann (1984)、Ouchi (1981)、Peters and Waterman (1982)、Schein (1985) などの文献から、組織と個人の特徴を表すと思われる価値観を三つの基準に基づ き抽出した。3 基準とは、 (1) 個人もしくは組織について記述することができること (2) 全ての個人、または組織にとって等しく当てはまる特徴ではないこと (3) 容易に理解できること 表 2 OCP の 54 項目および日本語訳 1 Flexibility 柔軟である 2 Adaptability 適応的である 3 Stability 安定している 4 Predictability 予測可能である 5 Being innovative 革新的である

6 Being quick to take advantage of opportunities 機会を見つけ迅速に活かす 7 A willingness to experiment 試行錯誤する

8 Risk taking リスクを取る

9 Being Careful 慎重である

10 Autonomy 自律的である

11 Being rule oriented 規則を遵守する

12 Being analytical 分析的である

13 Paying attention to detail 細部に注意を払う

14 Being precise 正確である

15 Being team oriented チーム志向である 16 Sharing information freely 自由に情報を共有する

17 Emphasizing a single culture throughout the organization 組織で一貫した一つの文化がある 18 Being people oriented 人間志向である

19 Fairness 公正である

20 Respect for individual's right 個人の権利を尊重する

21 Tolerance 寛容である

22 Informality 非公式さ

23 Being easy going 気楽である

24 Being calm 落ち着きがある

25 Being supportive 支援する

26 Being aggressive 積極的である

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である。個人および組織の価値観を比較するためには同じ項目で測定した方が妥当性が高 く、なおかつ特徴を際立させるような価値観が 3 基準を通して選ばれた。基準を満たした 項目は 110 項目であり、これらをさらに絞る過程で、 ①一般性 (産業・規模・組織に関係なく、どのような組織にも関連があるべきである) ②弁別性 (全ての組織において、同じ重要性であるべきではない) ③可読性 (一般的に共有された意味において、容易に理解されているべきである) ④非冗長性 (互いに代替できない特有さをもつべきである) 表 2 OCP の 54 項目および日本語訳 (続き) 28 Action orientation 行動志向である 29 Taking initiative イニシアチブを取る 30 Being reflective 思慮深い 31 Achievement orientation 達成志向である 32 Being demanding 難しい仕事を要求される

33 Taking individual responsibility 個人が責任を負う

34 Having high expectations for performance 成果に対して高い期待を持つ 35 Opportunities for professional growth 専門性を伸ばす機会がある 36 High pay for good performance 良い成果に良い給料が支払われる 37 Security of employment 雇用を保障する

38 Offers praise for good performance 良い成果は賞賛される 39 Low level of conflict 対立が少ない

40 Confronting conflict directly 対立へ直接向き合う 41 Developing friends at work 仕事で友情が深まる

42 Fitting in 適合する

43 Working in collaboration with others 人と協力して働く 44 Enthusiasm for the job 仕事に熱中する 45 Working longer hours 長い時間働く 46 Not being constrained by rules ルールに縛られない 47 An emphasis on quality 品質を重視する 48 Being distinctive-different from others 人とはっきりと異なる 49 Having a good reputation 良い評判を得る 50 Being socially responsible 社会的責任を負う 51 Being results oriented 結果志向である

52 Having a clear guiding philosophy 明確な指針となる哲学を持つ 53 Being competitive 競争的である

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という 4 つの基準をもちいて、54 項目を選出し、OCP と名付けた。以上の手続きによっ て作成された OCP は当初の要件をみたしているため、個人および組織の価値観を測定す る上で有用な項目であると考えられる。OCP の 54 項目は表 2 のとおりである。OCP の 54 項目の価値観については、O’Reilly et al. (1991) の付録に記載されている。

3 分析手法

OCP を用いた Q 分類法はそもそも価値観を測定することができるものであった。しか し、Chatman (1991) などでは、Q 分類法で測定した結果を元に個人と組織の価値適合の 値を算出することに重きがおかれている。そのため、そもそも Q 分類法によって測定さ れた価値観のデータが十分に活用されているとはいいがたい。本来であれば、測定された 価値観自体も一考に値する。加えて、論文内では、数値データでのみ扱われているため、 視覚的にデータを把握する機会を逸してしまっている。Chatman らは、Q 分類法を用いた 理由として、個人と組織の価値観を別々に測定できること、それを比較することで個人と 組織の価値適合のスコアを算出することができること、の 2 点を挙げていた。しかし、論 文内では後者に重みが置かれてしまっており、個人と組織の価値観をそれぞれ測定したデ ータを十分活かせていないと考えられる。 個人と組織の価値適合のスコアを算出する以外の目的として、個人または組織の価値観 自体を分析することができることを、例をあげて示そう。一般的に、「人の三井・組織の 三菱」といわれるように、三井物産と三菱商事の組織文化は対照的であると考えられてい る。一方で、総合商社志望の就職活動生の多くは、組織文化が対照的である両社の選考を 受けることとなる。しかし、組織文化が異なる両社が選考を行った結果、両社の間で異な る価値観をもった学生が内定者となっている可能性がある。内定者が異なる価値観を持っ ているかどうかの分析は、まさしく Q 分類法によって内定者の価値観を測定し、その価 値観自体を分析することで考察することができる。ほぼ同じ母集団から選考している両社 が、結果としてどのような選考をしたかどうかを調査するべく 2010 年および 2011 年にか けて三井物産内定者 14 名と三菱商事の内定者 14 名の計 28 名を対象に測定を行った。内 定者の価値観の測定においては、Chatman らの調査手法を踏襲した OCP に基づく Q 分類 法を行った。その結果は図 2 である。ヒストグラム作成において、「カテゴリ 1 とカテゴ リ 2」、「カテゴリ 3 とカテゴリ 4」、「カテゴリ 5」、「カテゴリ 6 とカテゴリ 7」、

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「カテゴリ 8 とカテゴリ 9」という五区分にして分析している。図 2 のように、両社の内 定者の価値観は、内定先の企業ごとにまとまっていることがわかる。本例においては、三 井物産内定者は、「公正である」ことを軽視し、「競争的である」ことを重視している。 一方で、三菱商事内定者は「公正である」ことを重視し、「競争的である」ことを軽視し ていることを明示的に示唆することができる。 Q 分類法は、このように内定者の間の価値観の差を明らかにすることができる。本ケー スは限定された一例にすぎないが、個人の価値観を測定するだけでも、Q 分類法が便利な 手法である可能性があるといえよう。このことは、Q 分類法が個人と組織の価値適合の測 定に限定されたものではなく、個人または組織の価値観自体を分析する上で有用であるこ とが示された。このことによって、Q 分類法には、個人と組織の価値適合の分野に限定さ れることなく、さらなる可能性が広がることとなるといえよう。 本節では、Q 分類法によって測定された項目群のデータをいかに分析するかについて説 明する。分析方法については、Chatman らが論文において個人と組織の価値観の適合を分 析した方法だけでなく、個人または組織の価値観自体を分析する際に用いることのできる 手法を紹介する。 3.1 価値観のスコアと個人の価値観プロファイル 9 のカテゴリについて、上位から順に、カテゴリ 9、カテゴリ 8、…、カテゴリ 2、カテ 図 2 三井物産と三菱商事の内定者の差

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ゴリ 1 と、カテゴリを名付ける。1 Q 分類法に基づきカテゴリ化されたデータについて、 ある価値観項目がカテゴリ 1 に入っていたら、その価値観のスコアは 1 とし、カテゴリ 7 に入っていたらその価値観のスコアは 7 となる。以上の要領で、個人および組織について 54 項目の価値観について、それぞれ 1 から 9 のいずれかのスコアを得ることができる。 それらの 54 項目のスコアが、すなわち、個人および組織の価値観のプロファイルとな る。個人の価値観プロファイルについては、個々人が「個人にとって望ましいと思う組 織」について Q 分類法によってカテゴリ化した 54 項目の価値観を 1 から 9 でスコア化し たものを使用する。 3.2 組織の価値観プロファイルの算出 組織の価値観プロファイルについては、組織構成員に測定された結果に基づいて算出す る。ただし、組織内において、構成員が組織についてどのように感じているかについては 個人差があるため、組織の価値観プロファイルについては、組織全体としてどのような価 値観を重視しているかを踏まえて、価値観プロファイルのスコア化をする必要がある。そ のために、組織構成員のスコアを平均化する手続きを行う。ここで、組織プロファイルを 操作化するための、組織構成員のスコアを組織内構成員間で平均化する手続きについて説 明する。 組織の価値観のプロファイルは、カテゴリ化の時に、組織において特徴的な価値観が質 問され、組織内構成員が組織にとって特徴的な価値観を回答している。組織の価値観プロ ファイルは、それらを測定したデータに基づいて算出することとなる。まず、組織におい て特徴的な価値観を、組織内の複数の被験者に対して質問する。そして、その被験者一人 一人が組織にとって特徴的だと思う、被験者にとっての組織の価値観のプロファイルを、 個人の価値観のスコアの算出と同様に算出する。すると、被験者の人数分だけの、組織の 価値観プロファイルが用意されたこととなる。次に、54 項目の価値観項目ごとに、被験 者全ての価値観のスコアを平均化して組織の価値観のスコアとする。以上のようにして項 目ごとに被験者間で平均化された、54 項目からなる組織の価値観プロファイルを生成す る。平均化の手続きによって生成された組織の価値観のプロファイルは、組織構成員が共 有して思う組織にとって特徴的な価値観についてのプロファイルであるとすることができ る。 1 カテゴリの名前付けの順については、Chatman らは述べていないため、Block (1961) を参考にし た。

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組織の価値観プロファイルは、組織ごとに算出されることとなる。その場合、統計的に 組織間の価値観プロファイルが異なるかどうかを調べることができる。Block (1961) に よるとある価値観項目について、組織間の差があるかどうかを検定する場合、前提条件に よって用いる統計的手法が異なるとされる。ある価値観項目について 2 つの組織間で重視 の度合いが異なることを検定する場合は t 検定を用い、複数の組織間での差の検定におい ては F 検定を用いる。また、もしノンパラメトリックの前提であるのであれば、Mann-Whitney の検定を行うべきであるとする。ただし、以上の 3 つの検定については、それぞ れの価値観項目について、54 回の検定を行う必要があることに留意する必要がある。 3.3 価値観の結晶化の分析 組織のスコアは被験者間で単純に平均化されたものであるため、被験者間で価値観の分 散が大きい可能性もある。しかし、Chatman (1989) では、組織において価値観が人々の 間で共有され収斂するという結晶化 (Crystallization) が重要であるとされているように、 組織内で価値観が共有されていることも重要である。結晶化を分析するためには、組織の 価値観を質問した被験者の間で、相対的に重視されている上位 (および下位) の 3 カテゴ リの計 12 枚 (2 枚+4 枚+6 枚=12 枚) に、どのような価値観が入っているかを分析する 必要がある。上位および下位のカテゴリを分析し、組織間で比較することで、組織間の差 異が明確化されることとなる。分析において、ある価値観について、上位 (または下位) 3 カテゴリに被験者のうち何%がカテゴリをしているかを見ることで結晶化の度合いを判 断することができる。被験者のうち高割合の人が、上位 (または下位)にカテゴリをして いることで、その価値観は結晶化していると判断する。 上位 (または下位) の価値観の分析を補強するためには、もうひとつの分析が必要であ る。なぜなら、結晶化した価値観のみを分析しているのでは、特に重視している価値観の みの分析を行っていることにある。ともすれば、組織の中で価値観が二極化している可能 性もあるにもかかわらず、一部の価値観が特に重視されているような結果を導いてしまう こととなる。その懸念を取り除くためには、組織全体ではどのような価値観を持っている かを分析する必要がある。組織全体の価値観を考察するために、組織内の個人の価値観の 分布も考える必要がある。価値項目ごとに、個々人の価値観のスコアからヒストグラムを 作成2 してまとめることで、価値観ごとに分布は作成できる。作成した分布を分析するこ 2 ヒストグラム作成においては、「カテゴリ 1 とカテゴリ 2」、「カテゴリ 3 とカテゴリ 4」、「カテゴ

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とで、ある価値観に対して組織内でどの程度、コンセンサスをもって重視されているか否 かを推察できる。組織全体の価値観の分布をグラフ化することで、組織を代表する価値観 を視覚的にも捉えることができる。そして、組織間で組織の価値観の分布を比較すること で、組織間の価値観の差異が明らかになる。 3.4 個人と組織の価値適合 個人と組織の価値観プロファイルのスコアを手にした。個人と組織の価値観がどの程度 適合しているかを分析することが、Chatman らの「個人と組織の価値適合」の概念におい て重要になる。個人がどの程度組織に適合しているかを表す指標は、個々人の価値観のス コアと、組織の価値観のスコアの Pearson の相関係数の値によって代表させる。個人と組 織の価値観が似ていると、個人と組織の価値観のスコアの相関係数は上がる。つまり、あ る個人の価値観が組織の価値観とより適合をしている場合、得られる値がより 1 に近づく ことなる。 3.5 因子分析による抽出 個人および組織の価値観のプロファイルがどのような傾向をもっているのか、について O’Reilly et al. (1991) が因子分析によって分析をした。まず、個人のデータについて O’Reilly et al. (1991) では、395 人の被験者データにおける個人のスコアについてバリマ ックス回転による主成分分析を行った。その結果、54 項目のうち、333 項目について、1 つの因子の負荷量だけが 0.40 を越えた。そして、固有値が 1.0 以上のもとでのスクリーテ スト (scree test) によって、3 項目以上から構成される 8 の因子を抽出した。 54 項目からなる価値観プロファイルから抽出された 8 つの因子は、「革新性とリスク テイク」「細部への注意」「成果や結果に対する志向」「積極性や競争性」「協力的」「成長 と報酬の強調」「協調とチームへの志向」「潔さ」であった。各因子を構成する項目につい て、因子負荷量が正であることは、その項目を重視することが因子に貢献しており、因子 リ 5」、「カテゴリ 6 とカテゴリ 7」、「カテゴリ 8 とカテゴリ 9」といったような五区分などにし て分析することもできる。 3 因子負荷量が基準を満たさなかったものは、「柔軟である」「適応的である」「組織で一貫した一 つの文化がある」「人間志向である」「公正である」「個人の権利を尊重する」「寛容である」「非 公式さ」「気楽である」「行動志向である」「イニチアチブを取る」「思慮深い」「個人が責任を負 う」「対立へ直接向き合う」「仕事で友情が深まる」「仕事に熱中する」「ルールに縛られない」 「品質を重視する」「人とはっきりと異なる」「良い評判を得る」「明確な指針となる哲学を持つ」 の 21 項目である。

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負荷量が負であることはその項目を重視しないことが因子に影響することとなる。各因子 を構成する項目をまとめたものが表 3 である。

一方、組織のデータに関しても O’Reilly et al. (1991) で分析がなされた。O’Reilly et al. (1991) では異なる被験者 826 人の組織のスコア4 についても、同様の因子分析を行っ た。その結果、26 項目から構成される 7 の因子を抽出した。7 の因子のうち、「革新性」 「成果志向」「細部へ注意を払う」「チーム志向」「積極性」に関しては個人の場合と類似の 4 O’Reilly et al. (1991) では、組織にとって特徴的な価値観を分類した当該被験者らも分析され、 被験者は、組織のスコアについて、当人自身の選好に基づく分類ではなく、組織の特徴を記述し ていることがわかった、このことから、組織のスコアは組織の特徴を反映しているものとした。 表 3 個人の価値観についての 8 因子 因子名 負荷量の正負 項目 1 革新性とリスクテイク (innovation and risk taking) 正の負荷量の項目 「革新的である」「リスクを取る」「試行錯誤する」 負の負荷量の項目 「安定している」「慎重である」「規則を遵守す る」「雇用を保障する」「よく組織化されている」 2 細部への注意 (attention to detail) 正の負荷量の項目 「分析的である」「細部に注意を払う」 「正確である」 負の負荷量の項目 3 成果や結果に対する志 向 (orientation toward outcomes or results) 正の負荷量の項目 「達成志向である」「難しい仕事を要求される」 「結果志向である」「成果に対して高い期待を 持つ」 負の負荷量の項目 「落ち着きがある」 4 積極性や競争性 (aggressiveness and competitiveness) 正の負荷量の項目 「積極的である」「競争的である」「機会を見つ けて迅速に活かす」 負の負荷量の項目 「社会的責任を負う」 5 協力的 (supportiveness) 正の負荷量の項目 「自由に情報を共有する」「支援する」 「よい成果は賞賛される」 負の負荷量の項目 「長い時間働く」 6 成長と報酬の強調 emphasis on growth and rewards 正の負荷量の項目 「良い成果に良い給料が支払われる」 「適合する」「専門性を伸ばす機会がある」 負の負荷量の項目 7 協調とチームへの志向 (a collaborative and team orientation) 正の負荷量の項目 「チーム志向である」「人と協力して働く」 負の負荷量の項目 「自律的である」 8 潔さ (decisiveness) 正の負荷量の項目 「予測可能である」「決断力がある」 「対立が少ない」 負の負荷量の項目

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因子5 が抽出された。とする。それをまとめたものが、表 4 である。太字になっているも のは、個人を分析した際と共通の因子と、因子を構成する共通の価値観項目である。 以上のように個人の価値観プロファイルと、組織の価値観プロファイルから同じような 因子が抽出されている。つまり、個人と組織の価値観の測定において、測定されたデータ の特徴が似ていることが O’Reilly et al. (1991) からわかる。このことは、個人および組織 の価値観の測定において、両者を個別に測定している OCP による Q 分類法の有用性が裏 付けされているといえよう。 5 O’Reilly et al. (1991) では、個人と似たような因子が 5 因子抽出され、5 因子を構成する 20 項目 のうち 16 項目が個人を分析した際の因子と共通の価値観項目であったと述べられている。しか し、O’Reilly et al. (1991) の Table 3 から判断する限り、5 因子を構成する価値観項目は 19 項目 であり、うち 16 項目が共通である。 表 4 組織の価値観についての 6 因子 因子名 負荷量の正負 項目 1 革新性 (Innovation) 正の負荷量の項目 「革新的である」「機会を見つけ迅速に活かす」 「試行錯誤する」「リスクを取る」 負の負荷量の項目 「慎重である」「規則を遵守する」 2 安定 (Stability) 正の負荷量の項目 「安定している」「予測可能である」 「雇用を保障する」 負の負荷量の項目 「ルールに縛られない」 3 人を尊重する

(Respect for people)

正の負荷量の項目 「個人の権利を尊重する」「公正である」 「寛容である」 負の負荷量の項目 4 成果志向 (Outcome orientation) 正の負荷量の項目 「達成志向である」「行動志向である」 「成果に対して高い期待を持つ」 「結果志向である」 負の負荷量の項目 5 細部へ注意を払う (Attention to detail) 正の負荷量の項目 「正確である」「細部に注意を払う」 「分析的である」 負の負荷量の項目 6 チーム志向 (Team orientation) 正の負荷量の項目 「チーム志向である」「人と協力して働く」 「人間志向である」 負の負荷量の項目 7 積極性 (Aggressive) 正の負荷量の項目 「積極的である」「競争的である」 負の負荷量の項目 「社会的責任を負う」

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3.6 優位点と問題点 Q 分類法は、価値観を測定することのできる手法のうちのひとつである。そのなかで、 研究者はどのような目的で Q 分類法を利用するのであろうか。本項では、Q 分類法の優 位点と問題点を明らかにしよう。 まず、Q 分類法に優位がある点は、価値観という社会的バイアスなどの影響を受けやす い対象を測定する上で、潜在的に項目間を比較して、イプサティブ (Ipsative)6 (Meglino, Ravlin, & Adkins, 1989; Ravlin & Meglino, 1987) に価値観ごとの相対的順位をつけることで ある。リッカート法などでそれぞれの価値観をばらばらに評価するよりも、より価値観の プロファイルを明確化する上で相対的な比較をする方が弁別性も上がるため有用であると 考えられる。一方で、OCP54 項目による Q 分類法の欠点として、Block (1961) や Chatman (1991) では、カテゴリに入る枚数が所与として固定されるため、どのような組 織においても、価値観のプロファイルの分布が均一となってしまうことが挙げられる。組 織によっては、より重視する価値観が多い可能性などを踏まえて、他の分布を許容する余 地があるかもしれないと議論されている。また、Cable and Judge (1996) では 54 項目を並 び替えること自体が、非常に時間がかかることが問題視された。

3.7 他の研究者による改良

OCP に基づく P-O fit の測定は、当手法を考案した O’Reilly、Chatman、Caldwell 以外の 研究者にも使用されていく。しかし、その際に、手法が改良されてゆく。改良の主目的 は、時間のかかる Q 分類法を、いかに時間をかけずに利用できるようにするかというこ とである。Cable and Judge (1996) では、54 項目の分類に非常に時間がかかるため、10 人 の研究者がパイロットテストを行って、40 項目7 に減らした。40 項目に減らした際、Q 分類法によって分類する先の、総カテゴリの数は 9 のままで維持された。一方で、カテゴ リに入る枚数が 2 枚–3 枚–4 枚–7 枚–8 枚–7 枚–4 枚–3 枚–2 枚とされることで調整され 6 二 つ 以 上 の 選 択 肢 か ら 好 ま し い も の を 選 択 す る と い う 意 味 の 心 理 学 用 語 で あ り 、 基 準 的 (normative) の対義語である。強制選択法と同一視されることもある。 7 削除された 14 項目 (「柔軟である」「予測可能である」「試行錯誤する」「慎重である」「正確であ る」「組織で一貫した一つの文化がある」「個人の権利を尊重する」「気楽である」「行動志向であ る」「イニチアチブを取る」「難しい仕事を要求される」「対立が少ない」「適合する」「人と協力 して働く」) は、前述の 8 因子抽出の際、負荷量が少なかった 21 項目とは関係はないように伺え る。

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た。このように、Q 分類法によって並び替える項目の数が減った際には、カテゴリに入る 枚数が調整されることが妥当であると考えられる。

また、Cable and Parsons (2001) では、カードを使って分類しなければならなかったこ れまでの手法を、被験者が紙と鉛筆で回答できるように改良した。価値観項目について は、Cable and Judge (1996) で減らされた 40 項目について 2 枚–3 枚–4 枚–7 枚–8 枚–7 枚– 4 枚–3 枚–2 枚の 9 のカテゴリに分類されることとなる。紙と鉛筆で回答する方法につい ては、組織の特徴のプロファイルを測定する場合を例にとって説明する。まず、被験者に 40 項目の中から最も特徴的な価値観項目について 2 項目選択してもらう。その後、選択 された 2 項目を除いた 38 項目のなかで最も特徴的でない価値観項目について 2 項目選択 してもらう。さらに、選択された 2 項目を除いた 36 項目の中で特徴的な 3 項目を選択し てもらう。以上のような手続きを繰り返し、最後に残った 8 枚が、組織にとって特徴的で も特徴的でないこともないという価値観項目となる。このように、Q 分類法の最大の問題 点は、測定時間であると察することができる。

4 Q 分類法は果たして有用か?

Q 分類法の使用方法をこれまで説明してきた。しかし、測定時間を要するという Q 分 類法は価値観の測定手法として有用なものなのであろうか。測定時間がかからずに、Q 分 類法のような測定結果を得られる手法があるのであれば、そちらの手法の方が望ましい。

そもそも、価値観の測定には、Ravlin and Meglino (1987) で比較されたように複数の手 法が存在する。扱われた手法は、強制選択法 (Forced-choice measure)、順位法 (Rank measure)、得点配分法 (Point-assignment measure)、リッカート法 (Likert measure) であ る。強制選択法とはペアになった二つの価値観を比べてどちらを重視するかを選択すると いう試行を様々な価値観のペアについて行うものである。順位法とは重視する価値観から 順序をつけるものであり、得点配分法とは与えられた価値観に重視する程度に応じてポイ ントを与えるというものである。リッカート法は、価値観の重視の度合いを、通常 1 から 5 までの 5 点尺度で評価するものである。個人の価値観のプロファイルを得るためには、 強制選択法、順位法、得点配分法がリッカート法に比べて社会的望ましさの影響が少ない ためよいとされる。だが、一方で、相対的な順序をつける 3 手法は、価値観のプロファイ ルの中で推移性を保っていないこともあると指摘される。Q 分類法は、4 手法の中でも強

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制選択法に分類される。 Chatman らの手法は、以降の研究者において改良されながらも使用されていくこととな る。しかしながら、Q 分類法という手法自体の優位点は彼女らの論文内において述べられ るものの、果たして価値観を測定する際に、強制選択法の中に分類される Q 分類法が有 効であるかについて検証されているは言い難い。価値観を測定する際、他の研究手法を用 いれば、同じ結果をもっと短時間で導ける可能性もあるのではないか。本節では、価値観 を測定する上で、Q 分類法は有効であるかについて検証する。 4.1 リッカート法との比較 価値観の測定ができるけれども被験者に負荷をかけてしまう Q 分類法に対して、負荷 をかけずに価値観を測定できるリッカート 5 点尺度は有力な候補として挙げられる。ま た、Ravlin and Meglino (1987) で、リッカート法と、強制選択法を含むその他の手法の間 の比較がされたことを考えると、リッカート法は Q 分類法にとって比較するにふさわし い手法である。これから、リッカートと Q 分類法を比較することで、価値観を測定する 上でどちらが有効であるかの考察をおこなう。 4.1.1 研究方法 2010 年から 2011 年にかけて大学の学部生 29 人 (男性 22 名、女性 7 名) に対して二つ の測定を行った。学部は、理系文系を問わず横断的に調査している。ひとつ目の測定は、 日本語に訳した OCP の 54 項目に対して、 54項目の価値観について、個人にとって最も望ましい組織の価値観を1、個人にとって 望ましくない組織の価値観を 5 として、5 段階で該当するところに丸をつけてくださ い。 といって、リッカート 5 点尺度で、価値観のプロファイルを得る。OCP の 54 項目に関し て、1 から 5 のスコアが測定された。二つ目の測定は、Chatman の個人のプロファイルの 測定を踏襲した Q 分類法による測定方法を用いる。すなわち、54 項目からなるカード を、 54枚の価値観を書いたカードを、9つのカテゴリに並べてください。片端が、個人にと って最も望ましい組織の価値観を、もう片端は、個人にとって望ましくない組織の価値 観にしてください。

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といって、9 つのカテゴリに分類することで個人の価値観のプロファイルを得ることとな る。2 つ目の手法によって、54 項目の価値観に対して 1 から 9 のスコアが測定された。2 つ目の測定において、時間がかかることが問題視されているので、どの程度時間がかかる かを計測した。計測された時間は、被験者に分類方法を説明し終わった後に被験者にカー ドを手渡した時に計測を始め、「分類が終わった」と本人が告げた時に計測を終了した。 計測開始から計測終了までの時間が、すなわち被験者が実際に分類している時間であると 考えられる。 4.1.2. 分析結果 まず、前提として、リッカート法で測定した価値観と、Q 分類法で測定した価値観が同 じものを測定できているかを検証する。両者が同一の対象を測定できていないとするなら ば、どちらかの測定手法は価値観の測定手法としては不適格であると考えられる。同一の 対象を測定できているかを検証するべく、両者で得られた値の相関係数を算出する。リッ カート法においては、数字が大きいほうが望ましく、Q 分類法においてはカテゴリが大き い方が望ましいこととなる。そのため、正の強い相関があれば両者の測定は、同じ対象を 測定できている可能性が高い。両社の相関係数は、0.45 から 0.89 の間に分布しており中 央値は 0.68 であった。相関係数を検定したところ、29 人全ての人において 1%有意であ った。相関係数の分布のヒストグラムは図 3 である。 図 3 測定間の相関係数のヒストグラム 注) 図 3 のヒストグラムにおいて、縦軸は当該相関係数に被験者 29 人のうち何人いるかを示すものであ る。

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結果を踏まえ、リッカート法と Q 分類法は同じ対象を測定できていることがわかる。 また、相関係数が高いことは、Ravlin and Meglino (1987) で指摘された強制選択法の欠点 としての非推移性が現れていないことも示されている。リッカート法と Q 分類法が同じ ものを測定できているとすれば、両者を比較してより有効に測定できる研究手法を使うこ とが妥当であると考えられる。 測定した項目が弁別できる方が測定手法としては有効であると考えられるため、測定手 法の弁別性について分析を行う。リッカート 5 点尺度で得られたデータでは、29 人に対 して 54 項目の質問をしたため、計 1566 のデータがあることとなる。1566 のデータにつ いて、被験者が 1 から 5 までどの値に印をつけたかのヒストグラムを図 4 に示す。 1566 のデータのうち、1 と付けられた回数は 19、2 と付けられたのは 151 であり、中立 以下の価値観となるのは 11%である。中央値も 5 点尺度の 4 となる。価値観のように、 等しく望ましい項目についてリッカート法で質問した場合、5 点尺度のうちの 3 以上の項 目にいかに印が集中しているかがわかる。また、中央値となった 5 点尺度のうち 4 につい ては 647 の印があり、これは全体の 41%であり、半数弱について重視の度合いが弁別で きなくなってしまっている。 図 4 リッカート法のデータのヒストグラム 注) 図 4 のヒストグラムにおいて、縦軸は計 1566 のデータのうち、いくつのデータが回答されて いるかを示すものである。

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一方、Q 分類法については、ある被験者のプロファイルについて考えた時、カテゴリご とにおいて、入ることとなる枚数が所与であるため、被験者が増えたとしても、重視度合 いごとにある程度のばらつきを確保できる。表 5 は、Q 分類法によって分類した場合、各 カテゴリに入る項目数8 の割合を示したものである。 検証の結果、Q 分類法においては、所与の分布に基づき、被験者が価値観に対する相対 的な順位づけを行うため、リッカート法よりもばらつきのあるデータを測定することがで きる。Q 分類法は、相関係数の分析から、リッカート法と同じ対象を測定しているだけで なく、所与の分布を与えることで Q 分類法では、ばらつきの大きさを確保できるため、 リッカート法よりも弁別性のあるデータを測定することができる。本来、差異があるのに もかかわらず、差異が際立ちづらい対象では、リッカート尺度では弁別できない可能性が 生じてしまう。差異があるにも関わらず、調査手法に起因する要因で測定できないのは惜 しいと考えられ、リッカート尺度よりも一定のばらつきをもって測定することのできる Q 分類法は測定対象の差異を明確に捉えることができるため有効であると考えられる。以上 より、価値観のような捉えることの難しい対象の測定において、Q 分類法はリッカート法 より有用ではないかと推察できる。 8 Q 分類法によって測定されたデータを 5 点尺度に加工して分析することもある。加工方法として は、Q 分類法で得られた価値観のプロファイルについて、最も重視してないカテゴリ 1 カテゴリ 2 のものを得点 5、カテゴリ 3 カテゴリ 4 のものを得点 2、中立的なカテゴリ 5 のものを得点 3、 カテゴリ 6 カテゴリ 7 のものを得点 2、最も重視しているカテゴリ 8 カテゴリ 9 のものを得点 1 となるようにデータを加工する。この作業によって、得点 1 が 11%、得点 2 が 28%、得点 3 が 22%、得点 4 が 28%、得点 5 が 11%である。9 点尺度ではばらつきが大きすぎたものの、5 点尺 度であればばらつきを確保しつつ分布を集中させることで分析することが可能である。 表 5 Q 分類法の分布のばらつき カテゴリ 入る枚数 全体における割合 (%) 1 2 3.70 2 4 7.41 3 6 11.11 4 9 16.67 5 12 22.22 6 9 16.67 7 6 11.11 8 4 7.41 9 2 3.70

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4.2 調査時間の計測

Cable and Judge (1996) で述べられているように 54 項目を分類することは時間がかか る。実際どの程度時間がかかっているのかを調べた結果が図 5 である。 計測時間は、最小値が 335 秒、最大値が 1185 秒、平均は 730 秒であった。54 項目を分 類するのに、平均 12 分以上かかり、人によっては 20 分弱かかるとなると、被験者に大き な負担をかけることとなる。一方で、同じ「分類」という作業をしていても、個人によっ て計測時間が大きく異なることも特徴的であった。 4.3 手法間比較のまとめ 測定手法として、Q 分類法はリッカート法よりも有用であると考えられる。Q 分類法 は、リッカート法と同じ対象を測定できていることに加えて、より弁別できるデータを得 ることができる。たしかに、Chatman 自身が述べるように、Q 分類法ではカテゴリに入る 枚数が固定されているため、分布の形に自由がない。しかし、価値観のように社会的な望 図 5 Q 分類法の調査時間のヒストグラム 注) 図 5 のヒストグラムにおいて、縦軸は被験者 29 人のうち何人が当該計測時間であったのかを示す。

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ましさの影響を受けてしまう対象に関しては、項目間で相対的な評価をつけることで弁別 可能な測定ができる。価値観のようにデータに適度なばらつきが得られない場合に関して は、あらかじめばらつきが与えられている Q 分類法は有効である。本来、差異があるは ずの対象を、リッカート尺度では弁別できず、調査手法の問題で測定できないことは非常 に惜しい。そこで、差異があるが差異が際立ちづらい対象を測定する上で、一定のばらつ きを持って差異を測定できる Q 分類法は有効な手法であると考えられる。 一方で、Q 分類法の弱点として測定時間の長さという問題も具体的に明らかになった。 被験者に 10 分以上の作業を要求することは、非常に負荷をかけることなる。被験者に負 荷をかけることは、サンプルサイズが小さくなってしまうことにもつながる。そのような 弱点を踏まえて、価値観のような捉えづらい対象の差異を測定する時に、Q 分類法を使用 することが有効であるといえよう。

5 Q 分類法を用いた研究・今後の指針

個人と組織の価値適合に対する以降の研究でも、OCP による Q 分類法が使用されるこ ととなる。しかし、Chatman らが提唱した手法とはやや異なる形で使用されるケースが多 い。たとえば、Cable and Judge (1997) などに代表される研究では、個人の価値観のスコ アの操作化が Chatman らの手法とはやや異なる。Cable and Judge (1996, 1997) や Cable and Parsons (2001) の手法は OCP の項目を用いて 9 カテゴリに分類するということは同じ である。ただし、Chatman らは個人の価値観について「個人にとって望ましい組織の価値 観」を測定したのに対して、Cable and Judge (1996, 1997) や Cable and Parsons (2001) で は「あなたの特徴的な価値観」を個人のスコアとしている。すなわち、前者は、どのよう な組織が理想であるかについて測定したのに対して、後者は個人の人格やパーソナリティ を測定している。一見、OCP の 54 項目が分類されているので Chatman らの結果と同じよ うであるが、測定している内実は異なる。さらに、組織の価値観について Chatman らは 組織内部の組織構成員へ測定を行っているのに対し、Cable and Judge (1996) や Dineen, Ash, and Noe (2002) では組織外部の人へ組織の価値観の測定を行っている。ここでも、 組織の価値観の測定において、誰に調査するのかという意味で調査対象にもゆらぎがある ことがうかがえる。このように、個人と組織の価値適合という名の下で、多くの研究がな されているものの、個人と組織がどのような側面において適合しているかが研究間で異な

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る。つまり、個人と組織の価値適合を研究しているといえども、個人や組織のスコアの算 出方法が異なるため、厳密にいうと同じ分析をしているとは言い難い。 しかしながら、このことは、Q 分類法を用いた手法の展望を広げるともいえよう。なぜ ならば、測定において Chatman らが提唱した手法を厳密に踏襲する必要はないというこ とが示されたからである。事実、Q 分類法を用いた手法が、個人や組織の価値観を測定す る上で有用であるのであって、その調査対象や、質問項目、さらには並び替える価値観項 目も異なるものであって構わないのである。 本論文では、Chatman らが提唱した手法に忠実に、OCP54 項目を用いた Q 分類法の実 践的な紹介を試みた。そもそも、Block (1961) では、パーソナリティの測定のために、 カリフォルニア Q セット (the California Q-set) を考案しており、Chatman らは Block の研 究を参考にしている。カルフォルニア Q セットは、「おしゃべりな人間である」「心配性 である」といった 100 項目から構成されている。個人の性格に関する記述が、Block の研 究は個人の性格的な属性を調査する点で Chatman らと研究と似ているが、Q 分類法には 多様な可能性があると考えられる。たとえば、Caldwell and O’Reilly (1990) では、職務に 必要と思われる能力を選出し、それで Q 分類法を行うことで、職務に必要と推察される 能力のプロファイルを出している。OCP に限らず、研究の都合に応じて、項目を選出す ることで、必要なプロファイルを測定することができるのである。 Q 分類法は、二つの活用方法があると考えられる。ひとつ目は、捉えどころのないもの を捉えるための手法として用いることである。Chatman らは、望ましい組織を操作化する 上で価値観を用いた。だが、被験者に問いかける質問を変えることで、捉えたい価値観を 的確に捉えることとなる。それだけでなく、測定対象は価値観に限らず、OCP の 54 項目 ではない項目リストを新たに作成することで、様々な要素に対して Q 分類法を用いるこ とができる。特に、社会的バイアスの影響を受けやすい項目に関して体系的に研究する場 合や、弁別することが難しい項目をあえて弁別して研究する上では有用な手法として利用 できるだろう。二つ目は、複数の主体間のプロファイルを比較し適合度を算出する場合な どに応用できると考えられる。個人と組織の価値適合のように、Q 分類法で測定した結果 同士の相関係数を算出することで、単体の結果を分析するだけでなく、複数の結果を同時 に捉えることができる。マッチングや適合のように、単体の結果の分析では不足があるよ うな研究対象に、Q 分類法は有用なのである。 定量的に分析するためには、まずは研究対象について適切にデータを操作化する必要が

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ある。客観データのように信頼性のあるデータ以外にも、個人内にある主観データを分析 する必要があることもある。その際、従来の研究では、主観データに関してもリッカート 法が用いられることが多かった。しかし、本論文で分析したように、リッカート法では不 十分なケースがある。Q 分類法は、リッカート法では捉えることのできない曖昧なもの を、より明確化させて捉える上で有用な手法なのである。 参考文献

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赤門マネジメント・レビュー編集委員会 編集長 新宅純二郎 副編集長 天野倫文 編集委員 阿部誠 粕谷誠 桑嶋健一 清水剛 高橋伸夫 藤本隆宏 編集担当 西田麻希 赤門マネジメント・レビュー 10 巻 12 号 2011 年 12 月 25 日発行 編集 東京大学大学院経済学研究科 ABAS/AMR 編集委員会 発行 特定非営利活動法人グローバルビジネスリサーチセンター 理事長 高橋 伸夫 東京都文京区本郷 http://www.gbrc.jp

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