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小規模校の教育実践における展開と課題 高知県を中心として一
専 攻 人 間 教 育 専 攻 コース 人間形成コース 氏 名 西 村 太 郎
研究の目的と方法
2012
年
4月に国立教育政策研究所で、「人口 減少社会における学校教育のあり方に関する調 査研究プロジェクト(古新わが立ち上げられた ように、近年日本では、少子化および過疎化に 伴う判交教育のあり方が深刻な問題となってし、
る。学校教育の実施において、判交規模の問題 は重要であり、中でも「小規中期交」と呼ばれる 判;交は全体の
46%を占める。「小規模校
Jは一般的に教育不利といったマイナスのイメージを 抱かれる傾向があり、また、設置場所の特性か ら朝交統廃合の対象になり易し
1と し
1う問題も含 め、低し活判面を与えられがちである。
本研究は、小規勝 I ¥ 学校における教育実践を 過去の指導案や指導計画書等をもとに分析する と共に、実際にそこで勤務されていた教員への インタビュー調査を行い、それらを比較・検討 することで、小規模校教育の実際と特質及び課 題の解明と、そこで行われていた教育実践が今 後、小規樹交化の進む日本においてどの様な可 能性を有しているかを考察するものである。
各章の要
J京序章では、本研究の目的と方法を述べた上で、
研究の対象を高知県に設定したことを説明した。
これは、筆者が高知県出身で、あった事もあるが、
高知県は県下の小学校の内
7割を「小規樹交
Jが占め、「へき地校
Jに絞ったとしても
4割を超 える数値を示すとし、う鞘敷をもった地域で、あっ
指 導 教 員 梶 井 一 暁
た為である。
第
1章「学校規模に関する制度的展開」にお いては、そうしりた学校規模の制定に関する法 律として、日公立義務教育諸学校の学級編制及び 教職員定数:の標準に関する法樟」や、「小規模校」
をテーマにするに当たって重要な「へき地校」
を認定する「へき地教育振興法」を中心に各法 制度にっし、て整理・分析し、現在学校規模がど
うの様な状況にあるのかを明らかにした。
第
2章「小規 4 期交の教育実践とそのねらし
¥Jでは、閉校となった高知県の高知市立御畳瀬小 学校と、四万十市立津野}
11小物交の
2つの小学 校を、それぞれ「都市型小規模校」、「へき地盟 小規模校」として分類した上で、両校に保存さ れていた過去の指導案や指導計画書、
PTA通信 などの各学校資料をもとに、それぞれの小規模 校で行われてきた教育実践を分析・検討し、学 校教育における普遍性と、学校規模や地域の違 いにおける指導計画の特異性を見出した。
第
3章「小規模校における教育実践の実情一
教師へのインタビューを通じて一」は、
2章で
挙げた両小学校に勤務経験のある
2名の校長に
加え、両校とは対極にある高知市内の大規模校
での勤務経験の豊富な校長の計
3名に、事前に
質問紙を送った上で、インタビューを行い、資料
からでは見る事の出来ない教育現場の生の声を
収集・分析することで、過去から現代へと続い
ている特交教育において、明交規模という問題
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じられてきたのかを整理した。
考察
本研究の成果として以下の3点を強調したい。
まず1つ目として、「小規模校における地域特 性とマイナスイメージの転換」があげられる。
これは、「学校Jとし1う国家が制定する教育の場 において、地域によりそこで行われている教育 に子どもの学習に支障をきたすほどの消極的な 差が生ずることはないということである。では なぜ、小規模校教育はマイナスのイメージを抱 かれがちなのかと言えば、それには小規模校が 設置されている場所の特性が関係している。「不 便な土地の学判ヰ交丸」でで、ある引規樹交は、「便利な土 地の学校」である大規模校と比較される。学校 や教育実践それ自体とは異なった、その周辺環 境としづ地域差における学校外での環境が、学 校の目指す「学力」とは違った見方をされ、実 際とは異なるイメージを抱かれているのである。
次に、 2つ目として「小規模
1
交における地域 特性の両面」である。小規模校をめぐるイメー ジが、負が正に、正が負になったりするといっ た両面性があるということである。小規模校は、児童数も勿論であるが、そこに 配置される教員の数も少ない占いった点をはじ めとするた物理的な制約からどうしても自由で はない。この様な状況で教育の質を高めようと するならば、それには自ずと地域の協力が必要
となってくるわけである。田舎であり、児童も 教員も少ない。しかし、その地域の強みを生か し、他では真似できない地域発の教育を行うと いうのは小規模校における学協怪営におけるキ ーポイントだと言える。
最後に、 3つ自として「今後の学校規模にお ける小規模絞のありかたJについてある。これ
については2つの見解がある。まず両方に通ず る観点として、今後学校の適正規模は大きく変 化することが予想される。現在でさえ、小学校 のほぼ半数は小規模校として分類されており、
それらの朝交がそのまま小規模校として有り続 けるには大きな矛盾が生じるという点と、もう
1
つは、「都市型」・「へき地霊山における違いに ついてである。まず、「都市型Jについてだが、児童数の不均等を改善しなくてはならない。こ れには、「学校選択自由制」としりた現代の状況 に合わせた改善策をこうじる事が学校だけでな く、行政も含め必要と考える。次に「へき地主自 についてである。へき地での統廃合は避けられ ない事実であり、これからも課題として残って いくだろう。しかし、そういった状況で、あるか らこそ、地域全体で子どもの事を真剣に考え、
地域全体で教育を行うとしづ、地域を含めた学 校経営を行い、学校教育の地械化、ひいてはそ こに通っている子ども達に、地域差を始めとす るハンデを物ともしない自信を持たせることが 必要である。
今後の課題
本研究は、過去の資料をもとにした「教育実 践」の分析と、インタビューを通じて分かった 実際の「生の声」を比較・検討することで研究 の目的に迫ろうとしていたが、過去の資料の収 集不足と、筆者自身の教育l設ける経験、矢口識 不足による「教育実践」についての考察が浅く、
不十分な物となっていることが大きな反省点で ある。実際の声として、 3人の校長(大規模校、
へき地型小規模校、都市型小規模校)にお話を 聞く事が出来たのは本研究の大きな強みではあ るが、今後は自身の教育に対する経験と知口識を 充実させ、より一層の資料収集を行うことが今 後の課題であると言える